JP4477283B2 - 可搬性で対話式のコンピュータ用ディスプレイ装置システム及びその方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般にコンピュータ・ディスプレイ装置に関し、より詳細には、ホスト・コンピュータと無線で通信する可搬性で対話式のディスプレイ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
パーソナル・コンピュータ（ＰＣ）の増大する有用性は、その能力に対してユーザがさらに依存する結果を生ずることになる。皮肉なことに、その依存性は伝統的な「場所に基づいた」モデルの計算のいくつかの短所を強調する。このモデルでは、ユーザが実行すべき計算の仕事をする時、強力で自己完備したＰＣの所へ行く。このモデルは長い間、受け入れられていた。しかし、何時でも何処でも必要な場合に、計算能力の方がユーザの所へ来る「ユーザに基づいた」モデルの計算が明らかに好ましい。
【０００３】
ラップトップ・コンピュータ、ポケットＰＣ、及びその同類の浸透は、ユーザに基づいた計算の方向への第１歩を示す。ユーザは計算能力を何時でも利用可能なように持ち歩く。これらは有用であるが、可搬性装置は固定された位置にあるＰＣを廃絶しない。固定ＰＣは、多くの可搬性のものが提供するよりもより大きな性能レベルを提供する。また、高品質プリンタ及びスキャナーなどの場合はそれらの重量のため、又は、ＤＳＬ、光フアィバ、ＣＡＴＶ若しくはその他のつなぎ止められる通信媒体を使用するインターネット・アクセスなどの本質的に固定された資源への接続のため、多くの周辺装置は１つの場所に置くのが最良である。たとえ、これらの周辺装置の機能が可搬性にできたとしても、それらの電力消費は可搬性装置の既にユーザが困っている点を一層悪化させるであろう。特に固定の装置はユーザが歩き回っている間に何もしないため、多くのユーザがいくつかの装置の固定及び可搬バージョンの両方を所有する出費を正当化することは困難である。
【０００４】
マイクロソフトの「ウインドウズ（登録商標）・ターミナル・サービス」（ＷＴＳ）は、ユーザに基づいた計算の方向へラップトップ・コンピュータを越えて別の１歩を踏み出したものである。ＷＴＳは固定位置のＰＣの能力を、数多くのクライアント・ワークステーションのホストとしての役目を果たすよう利用している。ワークステーションはホストと通信し、そして、各ワークステーションはユーザに完全なＰＣを運転している経験を与えるためにホストの計算能力、記憶、及び他の資源を使用する。従って、ホストはその周辺装置及びつなぎ止められるデータ・チャンネルに接続するのに最適な場所に置くことができ、一方、ワークステーションはユーザにより都合の良い場所に置かれる。ユーザがワークステーションをアクセスする時に、完全なブート遅延よりも最小のログイン遅延のみに合うように、ホストは常に運転できる。ホストは複数のユーザを同時的に支援するため、別のＰＣを必要とする家族は第２の完全なＰＣよりも比較的安価なワークステーションを購入してもよい。アップグレードのコストはホストに局限されて、そのアップグレードされた資源はクライアントのワークステーションを介して全てのユーザに利用可能とされるので、減少できる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ユーザの欲求が単に計算のユビキテイのみでなくポータビリテイ、可搬性、である時、各部屋内のＰＣ（又はＰＣに類似したワークステーション）はユーザを満足しない。可搬性はユーザが何かほかのことをしている間に、コンピュータのサービスを使用したい場合に特に大切である。例えば、彼が朝食を食べている時にインターネット・サービスからのニュースを読むだろうし、又は、テレビを見ている間にスポーツの統計を見るであろう。必要とされるものは、何かの理由（本質的な必要性又は経済的な所望性）で固定されるＰＣの部品をユーザがぶらつく時にユーザがアクセスする必要の有るＰＣの部品から分離する装置である。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上述の問題又は短所又はその他は、以下の発明の詳細な説明、添付の図面及び特許請求の範囲に記載を参照することにより理解される本発明により解決される。本発明は、ユーザにホスト・コンピュータの図形ユーザ・インターフェイスを与える可搬性で対話式のディスプレイ装置である。ホストはディスプレイ装置からは分離されて、通常は固定位置に置かれる。本発明は、ユーザが歩き回る時にホストへの無線通信チャンネルの能力のみにより制限されるホストの完全なユーザ・インターフェイス能力についてユーザが持ち運ぶことを可能にする。本発明により作成される装置は、ディスプレイ・スクリーンと共にどんな数のマウス、キーボード、ペンとタッチスクリーン、スピーカ、カメラ及び類似の他のユーザ入力及び出力周辺装置を含む。ホストは、処理、記憶、及びそれ自身の周辺装置へのアクセスを提供する。ディスプレイ装置はホストと通信し、ホスティング・ソフトウェアのクライアント側を実行し、そしてセキュリテイ機能を提供するために必要な処理能力だけを与える必要がある。ホストは、ディスプレイ装置を収容するドッキング・ステーションを提供する。ドッキング・ステーションにある時、ディスプレイ装置は操作を続けるが、無線チャンネルではなくドッキング・ステーションを通じてホストと通信する。これはより高品質のビデオ接続を可能にする。ドッキング・ステーションはディスプレイ装置を運転し且つそのバッテリーを再充電する電力を与える。
【０００７】
以下、本発明を添付図面を参照して詳細に説明する。これにより本発明の目的および利点が良く理解できる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図を参照すると、本発明が適当なコンピュータ環境により実現されたものとして示されていて、同様な要素には同様な参照番号が付されている。以下の説明は本発明の実施の形態に基づいていて、ここに明示的に説明されていない代替的な実施の形態に関して本発明を限定的に解釈すべきでない。
【０００９】
以下の説明において、本発明が別途に指摘されなければ、１つ若しくは複数のコンピュータにより実行される動作及び操作のシンボリックな表現を言及して説明される。ときどきコンピュータにより実行されるものとして言及されるこのような動作及び操作は、構造化された形式のデータを表す電気信号のコンピュータの処理ユニットによる操作を含む。この操作は、データを変換し若しくはこれらをコンピュータのメモリ・システム内の位置に維持し、当業者には良く理解される態様でコンピュータを再構成し若しくはそうでなければ操作を変更する。データが維持されるデータ構造は、データのフォーマットにより定義される特定の特性を有するメモリの物理的位置である。以上に説明した文脈で本発明が説明されるけれども限定するものではなく、当業者には理解されるように、以下に説明されるさまざまな動作及び操作はハードウェアにおいても実現できる。
【００１０】
可搬性で対話式のディスプレイ装置
本発明は、ユーザにホスト計算装置の図形ユーザ・インターフェイスを提供する可搬性で対話式のディスプレイ装置である。図１を参照すると本発明の全体図が示されていて、詳細が以下に説明される。図１は例示的な環境における可搬性表示装置の概略図である。ホスト計算装置１００は、表示装置１０８から分離され、通常は固定の位置に置かれる。ホストは、有線通信チャンネル１０６によりホストに取付けられたここにキーボード１０２及びマウス１０４により示されるいかなる数の周辺装置も支援する。ディスプレイ装置１０８は２つのモード、つなぎ止められたモード及びつなぎ止められていないモード、で動作する。つなぎ止められていないモードでは、ディスプレイ装置は、ここではデイスプレイ装置上の無線アンテナ１１０及びホスト上のアンテナ１１２でしめされる無線通信チャンネルを介してホストと通信する。つなぎ止められていないモードでは、ユーザはディスプレイ装置を一緒に持ち歩くことができ、そしてディスプレイ装置はユーザにホストの完全なユーザ・インタフェイスへのアクセスを与える。もちろん、つなぎ止められていないモードは、無線通信チャンネルの範囲と帯域幅により制限を受ける。ディスプレイ装置には、マウス、キーボード、タッチ入力のためのペン１１４、スピーカー、カメラ（図４中の４０２）及び同類などのユーザ入力及び出力周辺装置が付随している。ホストはアプリケーションを実行する処理、記憶、及びそれ自身の周辺装置へのアクセスを提供する。ディスプレイ装置はホストとの通信、ホステイング・ソフトウェアのクライアント側の実行、及びセキュリテイ機能に必要な処理量のみを提供する必要がある。
【００１１】
ホスト計算装置１００は、ディスプレイ装置１０８を収容するたドッキング・ステーション１１６を提供する。ドッキング・ステーション内にある時、ディスプレイ装置はつなぎ止められたモードに切り換わる。このモードでは、ディスプレイ装置はホストのディスプレイとして動作し、無線チャンネルを介してではなくドッキング・ステーション上のコネクタ１１８を介してホストと通信する。これは高品質のビデオ接続を可能にする。図１において、ドッキング・ステーションのホスト・コンピュータへの接続は有線通信チャンネル１０６を介してである。他の選択が以下に説明される。ドッキング・ステーションはディスプレイ装置を運転し且つそのバッテリーを充電するための電力を提供できる。
【００１２】
図１のホスト計算装置１００及び可搬性ディスプレイ装置１０８はどんなアーキテクチャであってよい。図２は、ホスト計算装置及び可搬性ディスプレイ装置について使用できる例示的なアーキテクチャの構造的なブロック図である。描かれたアーキテクチャは適当な環境の単なる一例であり、本発明の機能又は使用の範囲に関してどんな制限も示唆することを意図するものではない。ホスト計算装置１００又はディスプレイ装置１０８も図２に示された部品又はその組合せのいずれに関する依存性又は必要性を有するものと解釈すべきでない。本発明は、数多くの他の汎用又は専用計算機環境又は構成において動作可能である。本発明に使用される周知の適当な計算システム、環境、及び構成は、限定的ではなく、パーソナル・コンピュータ、サーバー、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサに基づいたシステム、ミニコンピュータ、メインフレーム・コンピュータ、及び上記システム又は装置のどれも含む分散計算環境を含む。これらの基本的な構成において、ホスト及びディスプレイ装置は典型的に、ホスト及びディスプレイ装置は典型的に少なくとも１つの処理ユニット２００とメモリ２０２とを含む。メモリ２０２は、揮発性（ＲＡＭなど）、不揮発性（ＲＯＭ、フラッシュ・メモリ等など）、又はこの２つのある組合せであってよい。図２にはこの最も基本的な組合せが点線２０４で示されている。ホスト及びディスプレイ装置は、追加的な特徴及び機能を有してもよい。例えば、これらは限定的ではなく、ＰＣＭＣＩＡカード、磁気及び光ディスク、及び磁気テープを含む追加の記憶（取外し可能及び取外し不可能）を含むことができる。このような追加の記憶は図２において取外し可能記憶２０６及び取外し不可能記憶２０８により示される。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読取り可能命令、データ構造、プログラム・モジュール、又は他のデータなどの情報の記憶のためのどんな方法又は技術において実現された揮発性及び不揮発性、取外し可能及び取外し不可能な媒体を含む。メモリ２０２、取外し可能記憶２０６、及び取外し不可能記憶２０８は、コンピュータ記憶媒体の全ての例である。コンピュータ記憶媒体は限定的ではなく、ＲＡＭ、ＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ、フラッシュ・メモリ、その他のメモリ技術、ＣＤ−ＲＯＭ、デジタル・バーサタイル・ディスク（ＤＶＤ）、その他の光記憶、磁気カセット、磁気ディスク記憶、その他の磁気記憶装置、及び装置１００及び１０８によりアクセスできる所望の情報を記憶するのに使用できるその他のどんな媒体を含む。ホスト装置１００はホストが他の装置と通信することを可能にする通信チャンネル２１０も含む。通信チャンネル２１０は通信媒体の例である。通信媒体は典型的に、搬送波又は他の移送機構などの変調されたデータ信号内にコンピュータ読取り可能命令、データ構造、プログラム・モジュール又は他のデータを具現化し、そしてその他の情報伝達媒体を含む。「変調されたデータ信号」とは、信号内に情報を符号化する態様で変化された又は１つないしは複数のその特性組を有する信号を意味する。例えば、限定的ではなく、通信媒体は有線ネットワークと直接線接続（図１中の有線通信チャンネル１０６など）などの有線媒体、及び音声、電磁波、赤外線、及びその他の無線媒体などの無線媒体を含む。ここで使用されるコンピュータ読取り可能媒体とは、記憶媒体と通信媒体の両方を含む。ホスト１００及び表示装置１０８は、キーボード１０２、マウス１０４、ペン１１４、音声入力装置、タッチ入力装置等の入力装置を有しても良い。出力装置２１４は、スクリーン・ディスプレイ、スピーカー、プリンタ等の装置自身を含み、これらの装置を駆動するためのモジュール（しばしば、「アダプター」と呼ばれる）を提供する。これらの装置は全て業界で良く知られていて、ここで詳しく説明する必要は無い。各装置は電源供給２１６を有する。ディスプレイ装置１０８上で、電源供給は電池を含み、ディスプレイ装置がドッキング・ステーション１１６にある時はいつでも電池を再充電するための回路を含んでも良い。
【００１３】
つなぎ止められていないモードの機能：ディスプレイ装置及びホスト
つなぎ止められていないモードで動作する時、可搬性対話式ディスプレイ装置はホスト計算装置のユーザ・インターフェイスをディスプレイ装置に表示するソフトウェアにより支援される。ソフトウェアはまたディスプレイ装置からユーザ入力を受取り、それをホストに送る。このソフトウェアの一例として、図３がマイクロソフトの「ウインドウズ（登録商標）・ターミナル・サービス」（ＷＴＳ）のブロック図を示す。ホスト１００上で実行されるアプリケーション・プログラム３００は、その出力をデスクトップ３０２により管理される１つ又は複数のウインドウ内に表示するために出力をオペレーティング・システム３０４へ送る。もし、アプリケーション・プログラムのユーザが可搬性ディスプレイ装置１０８を使用していると、ターミナル・サービス・ソフトウェア・コンポーネント３０６は、ディスプレイ出力を途中で奪って、それを再フォーマットして、ディスプレイ装置に移送するためにネットワーキング・ソフトウェア・コンポーネント３０８へ送る。
【００１４】
ディスプレイ情報は、マイクロソフトのリモート・デスクトップ・プロトコル３１０又はインデペンデント・アーキテクチャ・プロトコルなどの標準プロトコルにより可搬性ディスプレイ装置１０８へ移送される。これらのプロトコルは無線通信チャンネルの制限された帯域幅を割当てる。これは図４のカメラ４０２などの帯域幅インテンシブ周辺装置が可搬性ディスプレイ装置に取付けられる時に特別に重要な考慮である。
【００１５】
ディスプレイ情報が可搬性ディスプレイ装置１０８上のネットワーキング・コンポーネント３１２へ到達する時に、それはターミナル・サービス・クライアント・コンポーネント３１６へ送られる。そのコンポーネントは情報を解釈して、それをディスプレイ装置のスクリーン上に表示する。もし、ディスプレイ装置がペン１１４又はカメラ４０２などのユーザ入力装置と関連付けられているならば、この手順は逆にされて、そしてこの装置からの入力はあたかもホスト１００上でローカル的に発生したかのようにアプリケーション・プログラム３００へ提供される。
【００１６】
支援ソフトウェアはユーザ認証、無線通信チャンネル上で運搬されるデータの暗号化、及びアプリケーション・プログラム・ライセンシングなどの問題を処理する。ライセンシングの問題については、米国特許第６，１８９，１４６号「ソフトウェア・ライセンシングのためのシステム及び方法」を参照。ディスプレイ装置１０８上のソフトウェアは構成パラメータ１０８とそのユーザのログイン信用とを記憶する。もし、無線通信がユーザ・セッション中に中断されると、ディスプレイ装置はホストが再び範囲内に来た時に自動的に再ログインするためにキャッシュされたユーザ信用を使用する。
【００１７】
図３は、説明の目的のためのみに描かれたものであり、本発明は図示の特別のソフトウェア・コンポーネントとプロトコルに限定されない。特に、本発明の１つの利点は、ディスプレイ装置はホストのオペレーテイング・システムとは完全に異なるオペレーテイング・システムを走らせることができる。標準のディスプレイ・プロトコルが実現の差異を隠す。ディスプレイ情報を運ぶために使用されるプロトコル及び移送方法は特定の必要性に適合するように選択される。例えば、プロトコルＴＣＰ／ＩＰ、ＳＰＸ、ＩＰＸ、及びＮｅｔＢＥＵＩの各々がある状況において適当である。適当な移送方法は、赤外線及びブルーツース、ＩＥＥＥの８０２．１１ｂ及びＩＥＥＥ１３９４フアイヤワイヤなどの短距離電磁波を含む。
【００１８】
ホスト計算装置１００は、ＷＴＳを単一ユーザ又は複数ユーザ・モードで実行できる。複数ユーザ・モードにおいて生ずる問題については、米国特許第６，０８５，２４７号「異なるコンピュータを使用した複数クライアント−サーバ・セッション及び前のセッションへのユーザの動的再接続を支援するためのサーバ・オペレーテイング・システム」を参照。単一ユーザ・モードの時、ホストは単に１つのユーザ・セッションだけを支援する。もし、ユーザがつなぎ止められていないディスプレイ装置１０８を使用していると、ホストはそのローカルに取付けられたディスプレイ４００（もしあれば）へディスプレイ出力を送信せず、従って、そのスクリーンを暗くする。ホストはまた、キーボード１０２及びマウス１０４などのローカルの周辺装置からの入力を無視する。一方、複数ユーザ・モードで実行されているホストは複数のライブで同時のユーザ・セッションを支援する。つなぎ止められていないディスプレイ装置のユーザは潜在的ないくつかのユーザの単なる一人にすぎない。つなぎ止められた、つなぎ止められていない、又は４００のようにローカルに取付けられた各ディスプレイ装置は、そのユーザにホスト・セッションの完全な能力を提供するために独立に動作する。
【００１９】
つなぎ止められたモードの機能：ドッキング・ステーション
図５は、ドッキング・ステーション１１６に置かれてつなぎ止められたモードで動作している可搬性で対話式のディスプレイ装置１０８を示す。図１に示された無線通信はこのモードでは沈黙している。ホスト計算装置１００からの通信は、有線チャンネル１０６上をドッキング・ステーションに運ばれ、そしてコネクタ１１８（図１に示される）を通じてディスプレイ装置ヘと運ばれる。いくつかの実施の形態では、これらコネクタは介在するデータ・プロトコルの中継なしに直接にディスプレイ信号（ＶＧＡ信号など）をディスプレイ装置へ運ぶ。この直接接続は大部分の無線チャンネルを介して利用可能なものよりより高品質なビデオ信号を与える。つなぎ止められた時、ディスプレイ装置はそのドッキング・ステーションへの接続を介して電力を受取る。ホステイング・ソフトウェアの構成に依存して、つなぎ止められたディスプレイ装置はローカルに接続されたディスプレイ４００を使用しているユーザ以外のユーザにより使用されるか、又は、一人のユーザが複数モニター・モードにおいて両ディスプレイを使用できる。
【００２０】
ドッキング・ステーション１１６を直接にホスト計算装置１００に配線することは、ホストとドッキング・ステーション間の可能な距離を制限する。ドッキング・ステーションをホストからある離れた所に置くことが望ましいいくつかのアプリケーションについては、直接有線接続は図６Ａ及び図６Ｂに示されるようなＬＡＮ６００などの遠隔接続に置き換えられる。これらの実施の形態では、ドッキング・ステーションは壁のコンセントから電力を受取る。ＬＡＮはホストと周辺装置との間に情報を、キーボード１０２などのようにドッキング・ステーションへ直接的に接続するか、又は、カメラ４０２などのようにディスプレイ装置に接続するかのいずれかにより運搬する。ＬＡＮをＷＡＮ（例えば、インターネット）接続に置き換えると、ドッキング・ステーションをホストから一層遠くに離す、潜在的に異なった大陸に、ことが可能になる。ドッキング・ステーションがホストに遠くから接続する時、図６Ｂに示されるディスプレイ装置はホストと直接ではなく、アンテナ６０２を介してドッキング・ステーション無線的に通信する。この場合、ディスプレイ装置がつなぎ止められていないモードで動作する時、そのホストとの接続は、無線チャンネルによるドッキング・ステーションへと、ドッキング・ステーションの接続によるホストへの両方が行なわれる。
【００２１】
つなぎ止められた最適及びつなぎ止められていない最適モード間のユーザ・インターフェイスの変更
ユーザは、可搬性で対話式のディスプレイ装置１０８がつなぎ止められていない時は何時でもペン１１４が使用できることが便利であるが、キーボード１０２とマウス１０４が利用可能な時、すなわち、ディスプレイ装置がドッキング・ステーション１１６内に置かれた時、には、キーボードとマウスをより好むであろう。同じユーザは、ディスプレイ装置がドッキング・ステーションにある時は１０ポイントのデフォルトのフォント・サイズを好むけれど、ディスプレイ装置がつなぎ止められておらず移動する時はより大きなサイズを好むであろう。つなぎ止められた及びつなぎ止められていない両環境における使用のために最適なインターフェイス・パラメータの１組は存在しない。ディスプレイ装置は２つの環境の間を移動するため、それはそのインターフェイス・パラメータをその動作環境に適合させ及び使用中の特定の周辺装置に適合させるために変更する。周辺装置に適合するパラメータの変更の例としては、ペンは一般にマウスほどは正確なポインテイング装置ではないことを考える。いくつかのピクセルの動きは無意識的である。従って、早いセッション中の２つのクリックについては、第１クリックから数ピクセル離れた第２のクリックはペンに対してはダブル・クリックと解釈されるが、マウスに対しては異なる。また、ペン及びそれを持った手はディスプレイ・スクリーンの部分を見え難くする。このため、ポップアップ・メニューは選択の上に現れ、ユーザのペンを操作する手から離れているべきである。これらのパラメータ変化を自身が管理することにより、ディスプレイ装置は彼等の詳細をホスト・コンピュータからシールドする。インターフェイス・パラメータの変化はまたオペレーティング・システムの変化を管理することによりアプリケーション・プログラムからシールドされる。
【００２２】
本発明は可搬性で対話式のディスプレイ装置を開示する。本発明のディスプレイ装置はユーザにホスト・コンピュータの図形インターフェイスを提供する。ホストはこのディスプレイ装置から分離されて固定の位置に置かれる。本発明のディスプレイ装置はホストへの無線通信チャンネル能力のみにより制限されるホストのユーザ・インターフェイス能力をユーザが持ち運ぶことを可能にする。ホストは、処理、記憶、そしてそれ自身の周辺装置へのアクセスを提供する。本発明のディスプレイ装置は、ホストと通信し、ホステイング・ソフトウェアのクライアント側を実行し、セキュリテイ機能を提供するのに必要な処理量のみを与える必要がある。ホストは本発明のディスプレイ装置を収容するドッキング・ステーションを提供する。ドッキング・ステーション内にある時、本発明のディスプレイ装置は動作し続けるが、無線チャンネルを介してではなく、ドッキング・ステーションを介してホストと通信する。これは、より高品質なビデオ接続を可能にする。
【００２３】
本発明の原理が数多くの実施の形態に適用できる。図面に関して説明された本発明の実施の形態は、説明の目的だけであり、本発明の範囲を限定するものとして理解すべきでない。従って、ここに説明された本発明は、特許の請求の範囲の記載の中に入り、そしてその均等物を含む全てのこのような実施の形態を意図する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の例示的な実施の形態の可搬性対話式ディスプレイ装置の概略図である。
【図２】本発明のホスト計算装置及び可搬性対話式ディスプレイ装置のために使用できる例示的なアーキテクチャの構造的なブロック図である。
【図３】「ウインドウズ（登録商標）・ターミナル・サービス」ソフトウェアがどのように本発明を支援するかを示すブロック図。
【図４】本発明の可搬性対話式装置がつなぎ止められていないモードで動作する時の可能な構成を示す概略図。
【図５】本発明の可搬性対話式装置がドッキング・ステーションに置かれてつなぎ止めらたモードで動作している構成を示す概略図。
【図６Ａ】ＬＡＮによりホスト・コンピュータに接続されたドッキング・ステーションの可能な本発明の実施の形態を示す概略図。
【図６Ｂ】ＬＡＮによりホスト・コンピュータに接続されたドッキング・ステーションの可能な本発明の実施の形態を示す概略図。
【符号の説明】
１００ ホスト計算装置
１０２ １０２
１０４ マウス
１０６ 有線通信チャンネル
１０８ 可搬性ディスプレイ装置
１１０ 無線アンテナ
１１２ アンテナ
１１４ ペン
１１６ ドッキング・ステーション
１１８ コネクタ

Claims (14)

1. ホスト計算装置とともに使用するための可搬性ディスプレイ装置であって、
   該可搬性ディスプレイ装置は、
   前記ホスト計算装置から提供されるディスプレイ出力を表示するためのディスプレイ・スクリーンを有しないドッキング・ステーションとドッキングしている時及びドッキングしていない時に使用可能であり、
   ディスプレイ・スクリーンと、
   前記ホスト計算装置からのディスプレイ信号を、前記ホスト計算装置から、または前記ホスト計算装置と接続された前記ドッキング・ステーションを介して受信するための無線通信手段と、
   前記ホスト計算装置からのディスプレイ信号を、前記ホスト計算装置と接続された前記ドッキング・ステーションを介して受信するための有線通信手段と、
   前記ディスプレイ・スクリーンを駆動するためのモジュールと、
   前記可搬性ディスプレイ装置が前記ドッキング・ステーションとドッキングしているかどうかを判断し、該可搬性ディスプレイ装置が前記ドッキング・ステーションとドッキングしているときは、前記有線通信手段からのディスプレイ信号を前記ディスプレイ・スクリーンを駆動するためのモジュールへ接続し、該可搬性ディスプレイ装置が前記ドッキング・ステーションにドッキングしていないときは、前記無線通信手段からのディスプレイ信号を前記ディスプレイ・スクリーンを駆動するためのモジュールへ接続する接続手段と
   を有する可搬性ディスプレイ装置。
2. 前記無線通信手段の無線媒体は、電磁波と、赤外線との内の１つである請求項１に記載の可搬性ディスプレイ装置。
3. 前記ドッキング・ステーションとドッキングしているときは前記ドッキング・ステーションから電力を提供される請求項１に記載の可搬性ディスプレイ装置。
4. ユーザ入力装置と、
   前記ユーザ入力装置からの入力を送信するための無線通信手段と
   をさらに備え、
   前記ユーザ入力装置からの入力を前記無線通信手段を介して前記ホスト計算装置へ送信する請求項１に記載の可搬性ディスプレイ装置。
5. 前記ユーザ入力装置は、マウス、キーボード、トラック・ボール、ペン、タッチスクリーン、音声入力装置、カメラの内の少なくとも１つである請求項４に記載の可搬性ディスプレイ装置。
6. 前記ユーザ入力装置が物理的に接続された請求項４に記載の可搬性ディスプレイ装置。
7. 前記ユーザ入力装置が無線的に接続された請求項４に記載の可搬性ディスプレイ装置。
8. スピーカーと、ディスプレイ・スクリーンとの内の少なくとも１つであるユーザ出力装置をさらに含む請求項１に記載の可搬性ディスプレイ装置。
9. 可搬性ディスプレイ装置とドッキングでき、かつ、ホスト計算装置から提供されるディスプレイ出力を表示するためのディスプレイ・スクリーンを有しないドッキング・ステーションであって、
   前記ホスト計算装置と通信するための第１通信チャンネルと、
   前記ホスト計算装置からのディスプレイ信号を前記可搬性ディスプレイ装置に送信するための有線通信チャンネルである、第２通信チャンネルと、
   前記ホスト計算装置からのディスプレイ信号を前記可搬性ディスプレイ装置に送信するための無線通信チャンネルである、第３通信チャンネルと、
   前記可搬性ディスプレイ装置が該ドッキング・ステーションにドッキングしているかどうかを判断して、前記可搬性ディスプレイ装置が該ドッキング・ステーションにドッキングしているときは、前記第１通信チャンネルを通じて前記ホスト計算装置から受信したディスプレイ信号を前記第２通信チャンネルに接続し、前記可搬性ディスプレイ装置が該ドッキング・ステーションにドッキングしていないときは、前記第１通信チャンネルを通じて受信した前記ホスト計算装置からのディスプレイ信号を前記第３通信チャンネルに接続するための接続手段と
   を有するドッキング・ステーション。
10. 前記第１通信チャンネルは、直接有線接続、光ファイバ、電磁波、赤外線、ＬＡＮ、ＷＡＮのうちの少なくとも１つによって前記ホスト計算装置と通信する請求項９に記載のドッキング・ステーション。
11. ユーザ入力装置をさらに含む請求項９に記載のドッキング・ステーション。
12. 前記接続手段は、前記可搬性ディスプレイ装置が該ドッキング・ステーションとドッキングしているとき、前記ユーザ入力装置からの入力を前記第１通信チャンネルへ接続する請求項１１に記載のドッキング・ステーション。
13. ローカルに取り付けられたディスプレイ装置を有するホスト計算装置が可搬性ディスプレイ装置と通信するための方法であって、前記可搬性ディスプレイ装置は、前記ホスト計算装置から提供されるディスプレイ出力を表示するためのディスプレイ・スクリーンを有しないドッキング・ステーションにドッキングでき、前記ドッキング・ステーションは、前記ホスト計算装置と通信するための第１通信チャンネルと、前記ホスト計算装置からのディスプレイ信号を前記可搬性ディスプレイ装置に送信するための有線通信チャンネルである、第２通信チャンネルと、前記ホスト計算装置からのディスプレイ信号を前記可搬性ディスプレイ装置に送信するための無線通信チャンネルである、第３通信チャンネルとを有し、
    該方法は、
    前記可搬性ディスプレイ装置が前記ドッキング・ステーションとドッキングしているかどうかを検出するステップと、
    前記可搬性ディスプレイ装置が前記ドッキング・ステーションとドッキングしているとき、前記可搬性ディスプレイ装置と前記ローカルに取り付けられたディスプレイ装置との両方にディスプレイ信号を送信して前記可搬性ディスプレイ装置と前記ローカルに取り付けられたディスプレイ装置とを複数モニターとして使用するステップであって、前記可搬性ディスプレイ装置へのディスプレイ信号は、前記ドッキング・ステーションの前記第１通信チャンネルから前記第２通信チャンネルを通じて前記可搬性ディスプレイ装置に送信されるステップと、
    前記可搬性ディスプレイ装置が前記ドッキング・ステーションとドッキングしていないとき、前記可搬性ディスプレイ装置へのディスプレイ信号を、前記第３通信チャンネルを通じて前記可搬性ディスプレイ装置に送信し、前記ローカルに取り付けられたディスプレイ装置へはディスプレイ信号を送信しないステップと
    を含む方法。
14. コンピュータに請求項１３に記載の方法を実行させる命令を記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

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