JP4475892B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機などで代表される弾球遊技機に関する。詳しくは、遊技球を遊技領域に打込むことにより遊技が行なわれ、該遊技球が始動領域に進入したことを条件として、変動表示装置の識別情報を変動表示し、該変動表示装置の変動結果が特定の表示態様となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態とする特定遊技状態制御手段を備える弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の弾球遊技機として従来から一般的に知られているものに、変動表示装置における表示結果が予め定められた特定表示態様となったことを条件に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機において、変動表示装置における変動表示の開始条件が成立しても直ちに変動表示をできないときに該開始条件の成立を始動記憶手段に記憶し、該始動記憶手段の記憶数の上限値を所定の条件(たとえば、表示結果が特定表示態様になったことなど)の成立に応じて変化させるというものであった。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−210135号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の弾球遊技機においては、特定遊技状態の終了後において、始動記憶手段に記憶された多くの保留記憶があるにも拘らず、該特定遊技状態終了後に記憶されている保留記憶のうちのそれぞれの保留記憶においてどれぐらい特定遊技状態となる期待度があるかわからないため、その保留記憶が変動表示に用いられるまでの間に何ら大当りに対する期待度を向上させることができなかった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定遊技状態終了後に多く記憶されている保留記憶のうちのそれぞれの保留記憶について、どれぐらい特定遊技状態となる期待度があるかを遊技者に知らせ、大当り終了後の保留記憶について、特定表示結果が表示されるかもしれないという期待感を向上させることができる弾球遊技機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1)遊技球を遊技領域(遊技領域7)に打込むことにより遊技が行なわれ、該遊技球が始動領域(たとえば、始動口14など)に進入したことを条件として、変動表示装置(変動表示装置8)の識別情報(たとえば、特別図柄など)を変動表示し、該変動表示装置の表示結果が特定の表示態様(たとえば、「777」などのゾロ目などの大当り図柄など)となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態(たとえば、大当りなど)に制御する特定遊技状態制御手段(たとえば、特定遊技状態制御手段27、CPU70など)を備える弾球遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1など)において、前記始動領域に進入した遊技球を検出する始動検出手段(たとえば、始動口スイッチ14a、図4のS11など)と、前記変動表示装置の変動表示に関する決定に用いられる数値データを更新する数値データ更新手段(たとえば、数値データ更新手段25、大当り決定用、リーチ決定用、変動パターン決定用の各乱数など)と、前記始動検出手段により遊技球が検出されるごとに前記数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段(たとえば、数値データ抽出手段89、大当り決定用、リーチ決定用、変動パターン決定用の各乱数値、図4のS15など)と、該数値データ抽出手段により抽出された前記数値データであって、前記変動表示装置の表示結果の決定に未だ用いられていない数値データを複数記憶可能な抽出数値データ記憶手段(たとえば、数値データ記憶手段26、ROMなど)と、該抽出数値データ記憶手段により前記数値データが記憶されている旨を所定の報知態様で報知する報知手段(変動表示装置8の報知手段、始動記憶表示部18)と、前記抽出数値データ記憶手段に記憶されている前記数値データが遊技者に対して前記特定遊技状態制御手段により特定遊技状態に制御されることとなる期待感を高めることができる所定の条件(たとえば、数値データ抽出手段89により抽出された大当り決定用乱数値が大当り決定値になること、またリーチ決定用乱数値がリーチ決定値になること、大当り判定またはリーチ判定に基づいて決定された変動パターンが予告+スーパーリーチ、スーパーリーチ、ノーマルリーチの決定値になることなど)が成立している数値データであるか否か判定する判定手段(たとえば、判定手段23、CPU70、図4のS17〜S19、S21〜S23など)と、前記特定遊技状態終了した後で、かつ前記変動表示装置の初回の変動表示が行なわれる前において、前記抽出数値データ記憶手段に記憶されている数値データのうち所定区分(10個ごとの区分)の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記所定の条件が成立している旨の予告報知(たとえば、ロケット、飛行機、自動車の報知態様に基づく予告報知など)を行なう報知制御手段(たとえば、図6のS58、図8(A)など)とを備える
【0007】
上記によれば、特定遊技状態の終了した後で変動表示装置の変動表示が行なわれる前において、抽出数値データ記憶手段に記憶されている複数の数値データのうち所定区分の数値データに対する予告報知を行なうので、特定遊技状態終了直後に、当該所定区分の数値データのうち、判定手段により特定遊技状態に制御されることとなる期待感を高めることができる所定の条件が成立していると判定された数値データについて、遊技者は前記所定の条件が成立している旨を知ることができ、特定遊技状態終了後に抽出数値データ記憶手段に多く記憶されている数値データのうち所定区分の数値データに対する遊技者の特定遊技状態への期待感を向上させ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
(2) 前記報知制御手段は、前記所定区分の数値データ各々について表示結果が導出表示されたときに、当該所定区分と異なる予め定められた区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記予告報知を行なう(図9(C))。
上記によれば、報知制御手段は、予告報知が行なわれた所定区分の数値データ各々について表示結果が導出表示されたときに、異なる区分の数値データに対する予告報知を行なうので、1度でなく複数回に渡り大当りの期待感を提供でき、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0008】
)前記所定の条件は複数種類(たとえば、数値データ抽出手段89により抽出された大当り決定用乱数値が大当り決定値になること、またリーチ決定用乱数値がリーチ決定値になること、その大当り判定またはリーチ判定に基づいて決定された変動パターンが予告+スーパーリーチ、スーパーリーチ、ノーマルリーチになることなど)定められ、該複数種類の所定の条件に対応づけてそれぞれ異なる報知態様(たとえば、ロケット、飛行機、自動車の報知態様など)を記憶する報知態様記憶手段(たとえば、記憶手段66など)を備え、前記判定手段は、前記抽出数値データ記憶手段に記憶されている前記数値データが前記複数種類の所定の条件のうちのいずれかの所定の条件が成立する数値データであるか否かを判定(たとえば、図4のS17〜S19、S21〜S23など)し、前記報知制御手段は、前記所定区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、成立している所定の条件の種類に応じて前記報知態様記憶手段により記憶された複数種類の報知態様のうちから報知態様を選択し、該選択した報知態様にて前記予告報知を行なう(図6のS58)。
【0009】
上記によれば、特定遊技状態に制御されることとなる期待感を高めることができる複数種類の所定の条件のうち成立している所定の条件の種類に応じて選択した報知態様で予告報知を行なうので、判定手段により所定の条件が成立していると判定された数値データに対する報知態様が単調とならず、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0010】
)前記変動表示装置の変動表示に関する決定に用いられる数値データは、前記特定遊技状態(たとえば、大当りなど)を発生させるか否かに用いられる特定遊技状態決定用数値データ(たとえば、大当り決定用乱数など)であり、前記数値データ抽出手段は、該特定遊技状態決定用数値データ(たとえば、大当り決定用乱数値など)を抽出し、前記抽出数値データ記憶手段は、前記数値データ抽出手段により抽出された特定遊技状態決定用数値データを記憶し、前記判定手段は、前記抽出数値データ記憶手段に記憶される前記特定遊技状態決定用数値データが前記特定遊技状態を発生させる条件が成立している数値データであるか否かを判定(たとえば、図4のS17など)し、前記報知制御手段は、前記所定区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記特定遊技状態を発生させる条件が成立しているときに、前記予告報知を行なう(図6のS58)。
【0011】
上記によれば、特定遊技状態を発生させる条件が成立していると判定された報知を行なうので、特定遊技状態終了直後に、抽出数値データ記憶手段に多く記憶されている数値データのうち所定区分の数値データについて、遊技者は特定遊技状態を発生させる条件が成立している旨を知ることができ、特定遊技状態終了後に抽出数値データ記憶手段に多く記憶されている数値データのうち所定区分の数値データに対して遊技者の特定遊技状態に対する期待感を向上させ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0012】
)前記変動表示装置は、複数種類の識別情報を変動表示可能な変動表示部を複数有するとともに、前記複数の変動表示部の表示結果を時期を異ならして導出表示し、前記変動表示装置の変動表示に関する決定に用いられる数値データは、変動表示装置の複数の識別情報における一部の識別情報において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている識別情報の表示結果が特定遊技状態の組み合わせとなる条件を満たすリーチ状態を発生させるか否かに用いられるリーチ状態決定用数値データ(たとえば、リーチ決定用乱数など)であり、前記数値データ抽出手段は、該リーチ状態決定用数値データ(たとえば、リーチ決定用乱数値など)を抽出し、前記抽出数値データ記憶手段は、前記数値データ抽出手段により抽出されたリーチ状態決定用数値データを記憶し、前記判定手段は、前記抽出数値データ記憶手段に記憶される前記リーチ状態決定用数値データが前記リーチ状態を発生させる条件が成立している数値データであるか否かを判定(たとえば、図4のS22など)し、前記報知制御手段は、前記所定区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記リーチ状態を発生させる条件が成立しているときに、前記予告報知を行なう(図6のS58)。
【0013】
上記によれば、リーチ状態を発生させる条件が成立していると判定されたときに予告報知を行なうので、特定遊技状態終了直後に、抽出数値データ記憶手段に多く記憶されている数値データのうち所定区分の数値データについて、遊技者はリーチ状態を発生させる条件が成立している旨を知ることができ、特定遊技状態終了後に抽出数値データ記憶手段に多く記憶されている数値データのうち所定区分の数値データに対する遊技者の特定遊技状態になるのではないかという期待感を向上させ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0014】
)前記変動表示装置は、複数種類の識別情報を変動表示可能な変動表示部を複数有するとともに、前記複数の変動表示部の表示結果を時期を異ならして導出表示し、前記変動表示装置の変動表示に関する決定に用いられる数値データは、変動表示装置の複数の識別情報における一部の識別情報において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている識別情報の表示結果が特定遊技状態の組み合わせとなる条件を満たすリーチ状態が発生する旨の予告を行なわせるか否かに用いられる予告決定用数値データ(たとえば、変動パターン決定用乱数など)であり、前記数値データ抽出手段は、前記予告決定用数値データを抽出し、前記抽出数値データ記憶手段は、前記数値データ抽出手段により抽出された予告決定用数値データを記憶し、前記判定手段は、前記抽出数値データ記憶手段に記憶される前記予告決定用数値データが前記予告を行わせる条件が成立している数値データであるか否かを判定し、前記報知制御手段は、前記所定区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記予告を発生させる条件が成立しているときに、前記予告報知を行なう(図6のS5)。
【0015】
上記によれば、予告を発生させる条件が成立していると判定されたときに予告報知を行なうので、特定遊技状態終了直後に、特定遊技状態終了時に抽出数値データ記憶手段に多く記憶されている数値データのうち所定区分の数値データについて、遊技者はリーチ状態を発生させる旨の予告を行わせる条件が成立している旨を知ることができ、特定遊技状態終了後に抽出数値データ記憶手段に多く記憶されている数値データのうち所定区分の数値データについて遊技者に特定遊技状態になる確率が高いという期待感を持たせ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0016】
) 前記判定手段により前記所定の条件が成立していないと判定された数値データについては、前記変動表示装置による変動表示の期間を短縮して、表示結果の導出表示を行なう。
【0017】
上記によれば、判定手段により所定の条件が成立していないと判定された数値データについては、変動表示装置による変動表示の期間を短縮して、表示結果の導出表示を行なうので、変動表示に対する時間効率を向上させ、遊技者の遊技に対する興趣を維持させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、弾球遊技機の一例として第一種パチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機などであってもよい。
【0021】
図1は、本発明に係る弾球遊技機の一例のパチンコ遊技機1の正面図である。
パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス扉枠2の下部表面には打玉供給皿3がある。打玉供給皿3の下部には、打玉供給皿3から溢れた玉を貯留する余剰玉受皿4と、遊技者が遊技球を操作するための操作ノブ5とが設けられている。遊技領域7の中央には、各々が識別可能な複数種類の識別情報の一例となる特別図柄を変動表示させる変動表示装置8が設けられている。変動表示装置8の下方には、始動口(始動入賞口)14と可動部材が構成された始動入賞球装置15と、開閉板20の傾動により遊技球の入賞可能な開成状態となる可変入賞球装置19とが設けられている。
【0022】
変動表示装置8には、液晶表示器よりなる特別図柄表示部9、普通図柄表示器10および通過記憶表示器13が設けられている。また、普通図柄表示器10は、当り図柄である○印を点灯表示可能な当り表示器10aと、はずれ図柄である×印を点灯表示可能なはずれ表示器10bとを含む。当り表示器10aおよびはずれ表示器10bは、LED(発光ダイオード)により点灯表示されるように構成されており、所定距離を隔てて左右に並んで設けられている。このような普通図柄表示器10では、当り表示器10aおよびはずれ表示器10bを交互に点灯するよう点滅させる(交互点灯であるため、各表示器では、所定周期で点滅していることとなる)ことにより普通図柄としての○印と×印とを所定時間間隔で変動表示(更新表示,可変表示ともいう)する。
【0023】
変動表示装置8の下部の通過ゲート11に進入した遊技球がゲートスイッチ11aにより検出されると、特別図柄表示部9内上部に停止表示されている普通図柄表示器10が変動開始する。そして、その表示結果が当り表示器10aの当り図柄である○印となった場合には、ソレノイド16が励磁されることによって始動入賞球装置15の可動部材が所定時間開成し、遊技球を始動入賞球装置15に入賞させやすい状態となる。特別図柄表示部9の変動表示中に遊技球が通過ゲート11を通過した場合には、その通過が保留記憶に記憶され、この通過記憶の上限はたとえば「4」に定められており、現時点での通過記憶数は特別図柄表示部9内上部に表示される通過記憶表示13により表示される。通過記憶表示は、通過が記憶される毎に、その点灯表示を1つ追加して点灯する。そして、普通図柄表示部10において普通図柄の変動表示が開始される毎に、点灯表示を1つ消灯させる。
【0024】
なお、普通図柄表示器10により変動表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様、キャラクタ等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、キャラクタのみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0025】
また、打込まれた遊技球がいずれの始動口14、24や可変入賞球装置19にも入賞しなかったときにアウト玉として回収するアウト口26が設けられている。
【0026】
始動口14に入賞(以下、「始動入賞」ともいう)した始動入賞球は、遊技盤6に設けられた始動口スイッチ14aにより検出される。始動入賞球が始動口スイッチ14aで検出されると5個の賞球が払出されるとともに、始動記憶表示部18に表示されている記憶数が上限に達していなければ、後述する所定の乱数値(大当り決定用、リーチ決定用、変動パターン決定用、大当り図柄決定用、はずれ図柄決定用の各乱数値)が抽出される。
【0027】
特別図柄表示部9の変動表示を開始させることができる状態であれば、特別図柄表示部9において特別図柄が変動表示を開始させる。なお、特別図柄表示部9が変動表示している最中にさらに遊技球が始動口14に入賞し、始動口スイッチ14aで検出されたときは、特別図柄表示部9の変動表示を開始させることができない状態であるので、「4」(大当り中は「30」)を記憶数の上限として始動入賞があった旨が所定の記憶装置に記憶されて、その記憶数が始動記憶表示部18(図7〜図9参照)において点灯数により表示される。そして、変動表示装置8が可変開始される毎に、点灯している数を1つ減らす。変動表示装置8の特別図柄表示部9には、左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部の3つの変動表示部(図7〜図9参照)が設けられている。なお、本実施の形態では記憶数の上限値を「4」または「30」としたが、記憶数の上限値を「31」以上にしてもよく、また、大当り中以外の記憶数と大当り中の記憶数を同数の記憶数にしてもよい。
【0028】
遊技球が始動口14に入賞(始動入賞)したことを条件として、3つの変動表示部において特別図柄の変動表示が開始される。変動表示(更新表示ともいう)は、各変動表示部において上から下へ特別図柄をスクロールさせることによって行なわれる。所定時間が経過すると、まず、左変動表示部の特別図柄が停止表示される。さらに所定時間が経過すると、次に、右変動表示部の特別図柄が停止表示される。さらに所定時間が経過すると、最後に中変動表示部の特別図柄が停止表示される。この実施の形態では、各変動表示部において表示される特別図柄は、0〜9の10種類の数字である。
【0029】
3つの変動表示部の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(たとえば、「333」等のゾロ目。以下大当り図柄ともいう。)となると、「大当り」が発生し、遊技状態が特定遊技状態(大当たり状態)に移行する。特定遊技状態では、可変入賞球装置19の開閉板20が開成して大入賞口が開口する。これにより、遊技球を大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に制御される。開閉板20はソレノイド21によって駆動される。
【0030】
可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可変入賞球装置19は、遊技球を入賞させることが不可能な遊技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した遊技球が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウントスイッチ(図示略)により検出されたことを条件として、その回における可変入賞球装置19の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板20が開成されて、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。繰返し継続制御において、可変入賞球装置19が第1の状態にされている状態はラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限回数が16回のときには、第1ラウンドから第16ラウンドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置19が第1の状態にされ得る。3つの変動表示部の表示結果が大当り図柄でもない場合は、「はずれ」となり、遊技状態は変化せずに通常遊技状態のままとなる。また、各変動表示部の変動表示中においては、リーチ(「リーチ状態」ともいう)が発生する場合がある。
【0031】
ここで、リーチとは、複数の表示領域(変動表示領域、変動表示部)における一部の表示領域において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示領域の表示結果が特定表示結果の組み合わせ(大当り図柄の組合せ)となる条件を満たしている表示状態をいう。また、リーチとして定義されるもののうちには、複数の表示領域のすべてで特定表示結果の組み合わせを保持した状態で変動表示を行なっている所謂全回転リーチも含まれる。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
【0032】
図2は、パチンコ遊技機1に用いられている制御回路の機能を示す機能ブロック図である。パチンコ遊技機1には、パチンコ遊技機1の遊技制御を行なうための遊技制御手段21と、変動表示装置8等を制御するための表示制御手段40とが設けられている。遊技制御手段21は、CPU70、ROM、RAM、I/Oポートを有する遊技制御マイクロコンピュータで構成されている。表示制御手段40は、表示制御用CPU56、表示制御用ROM65、表示制御用RAM62、表示制御用I/Oポート(図示略)を有する表示制御マイクロコンピュータで構成されている。
【0033】
遊技制御手段21には、数値データ更新手段25と数値データ抽出手段89と数値データ記憶手段26と判定手段23と特定遊技状態制御手段27とが備えられている。数値データ更新手段25は、大当り決定用、リーチ決定用、変動パターン決定用、大当り図柄決定用、はずれ図柄決定用の各数値データ(乱数)の更新手段からなる。大当り決定用の数値データ(乱数)の更新手段は大当りを発生されるか否かをランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるものであり、定期的(たとえば2msec毎)に0からカウントアップしてその上限値である316までカウントアップした後再度0からカウントする乱数R1が備えられている。リーチ決定用の数値データ(乱数)の更新手段は、リーチを発生させるか否かをランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるものであり、定期的(たとえば2msec毎)に0からカウントアップしてその上限値である13までカウントアップした後再度0からカウントする乱数R2が備えられている。変動パターン決定用の数値データ(乱数)の更新手段は、後述する図3に示すどの変動パターンにするかをランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるものであり、定期的(たとえば2msec毎)に0からカウントアップしてその上限値である99までカウントアップした後再度0からカウントする乱数R3が備えられている。大当り図柄決定用、はずれ図柄決定用の数値データ(乱数)の更新手段は、それぞれ大当り図柄、はずれ図柄をランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるものであり、定期的(たとえば2msec毎)に0からカウントアップしてその上限値である9までカウントアップした後再度0からカウントする乱数R4、R5が備えられている。
【0034】
数値データ抽出手段89は、始動検出手段(始動口スイッチ14a)により遊技球が始動口14に入賞したことが検出されるごとに、上記数値データ更新手段25からそれぞれ数値データである乱数(R1〜R5)を抽出する。そして、数値データ抽出手段89により抽出された乱数は数値データ記憶手段26に記憶される。このように、遊技球が始動口14に入賞してその入賞球が始動検出手段(始動口スイッチ14a)により検出されれば、その検出信号の発生のタイミングで数値データ抽出手段89により乱数R1〜R5が抽出される。
【0035】
次に、数値データ抽出手段89により抽出された乱数R1〜R5は、判定手段23により、抽出値R1が大当り決定値「3」と一致するか否かが判断され、一致すると判断された場合には大当りが発生する旨が決定され、その決定された大当りを発生させる旨の大当りコマンドが表示制御手段40に送信される。また、抽出値R2がリーチ決定値「0、1、11」と一致するか否かが判断され、一致すると判断された場合にはリーチが発生する旨が決定され、その決定されたリーチを発生させる旨は後述する変動パターンの決定の際に用いられる。また、抽出値R3が後述する変動パターンテーブル(図3参照)のどの変動パターンに決定するか否かが判断され、その決定された変動パターンコマンドが表示制御手段40に送信される。また、抽出値R4、R5により大当り図柄、はずれ図柄が決定され、その決定された大当り図柄、はずれ図柄は停止図柄コマンドとして表示制御手段40に送信される。
【0036】
特定遊技状態制御手段27は、判定手段23により、大当りを発生させる旨の判定がされたときに、判定手段23からその旨の信号を受信し、ソレノイド駆動回路34を介してアタッカソレノイド35を励磁制御する。その結果、前述したように、可変入賞球装置19の開閉板14が開放されて大当り状態となる。
【0037】
判定手段23は、大当りが発生する旨が決定された場合は、抽出値R4により大当り図柄を決定し、その決定した大当り図柄を停止図柄コマンドとして表示制御手段40に送信する。一方、大当りが発生しない旨が決定された場合は、抽出値R5によりはずれ図柄を決定し、その決定したはずれ図柄を停止図柄コマンドとして表示制御手段40に送信する。
【0038】
表示制御手段40では、前述したように、特別図柄表示部9が変動表示している最中にさらに遊技球が始動口14に入賞した場合には、「4」(大当り中は「30」)を記憶数の上限値として始動入賞があった旨が表示制御用記憶手段64に記憶(保留記憶)されて、その記憶された記憶数(保留記憶数)が始動記憶表示部18において点灯数により表示される。この始動記憶表示部18の点灯は、大当り発生前および大当り発生中においては、たとえば、図7(A)〜図7(C)に後述するように、一律に同一表示態様で点灯させ、大当り終了後に、たとえば、図8(A)に示すように、それぞれの変動パターンに対応した予告報知態様に変更される。なお、本実施形態では、大当り発生前および大当り発生中において、一律に同一表示態様で始動記憶表示部18に点灯されたが、異なる表示態様で始動記憶表示部18に点灯させてもよく、始動記憶表示部18に表示される表示態様を大当り終了後に変動パターンに対応した表示態様に変更して予告表示するものであればすべて含まれる。
【0039】
表示制御用ROM65の記憶手段66には、予告+スーパーリーチ、スーパーリーチ、ノーマルリーチおよびその他の変動パターンに対応づけてそれぞれ異なるロケット、飛行機、自動車の報知態様がデータベースとして記憶されている。
【0040】
表示制御手段40では、表示制御用記憶手段64に記憶されている各保留記憶に対応する変動パターンコマンド(予告+スーパーリーチ、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、通常変動)に基づいて、予告報知態様設定手段63により、表示制御用ROM65の記憶手段66に予め記憶されているデータベース(各変動パターンと対応づけられた予告報知態様)を参照し、各変動パターンコマンドに対応した予告報知態様を選択して、該選択した予告報知態様を表示制御用記憶手段64に記憶する。その表示制御用記憶手段64に記憶された予告報知態様は、後述する大当り終了時に表示制御用記憶手段64に記憶されている保留記憶の予告に用いられる。また、表示制御手段40は、送信されてきた変動パターンコマンドに従って変動表示装置8を変動開始させるとともに、送信されてきた停止図柄コマンドに従った停止図柄が表示結果として導出表示されるように変動表示装置8を制御する。
【0041】
図3は、この実施の形態で用いられる変動パターン決定用テーブルを示す図である。図3において、「EXT」とは、2バイト構成の表示制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。つまり、特別図柄の各変動パターンと表示制御コマンドとは1対1に対応付けられている。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の変動表示期間)を示す。なお、この変動パターンの決定結果は、後述するように予告報知態様の設定のためにも用いられる。
【0042】
図3の「大当り用テーブル」は、大当りを発生させることが事前決定されているときに参照されるテーブルである。「リーチはずれ用テーブル」は、はずれが事前決定され、かつリーチを発生させることが事前決定されているときに参照されるテーブルである。「はずれ用テーブル」は、はずれが事前決定されかつリーチを発生させないことが事前決定されているときに参照されるテーブルである。
【0043】
「大当り用テーブル」、「リーチはずれ用テーブル」、「はずれ用テーブル」の各列に示された数字は、変動パターン決定用の乱数R3を抽出し、その抽出値がどの数値範囲に属するかを判別するための判別範囲を示したものである。たとえば、はずれが事前決定されており、かつリーチを発生させないことが事前決定されているときには、「はずれ用テーブル」が参照され、0〜99の範囲内でカウントする変動パターン決定用の乱数R3の抽出値がこの「0〜99」の範囲内に属すれば(必ず属することになる)、変動パターンとして「通常変動」が選択決定され、その通常変動が特別図柄表示部9により表示されることとなる。この「通常変動」は、リーチを伴わない変動パターンである。
【0044】
図3には、4種類のリーチの変動パターンが示されている。このノーマルリーチとスーパーリーチとの相違点は、前者が大当り発生に対する信頼度が低くそれほど複雑な演出表示を行なうことなく比較的短時間に表示結果が導出表示されるものであるのに対し、後者は、大当りに対する信頼度が高くキャラクタ等が出現されて遊技者の大当りに対する期待感を盛り上げるための凝った演出制御がなされるリーチ変動パターンである。また、予告+スーパーリーチ(大当り確定)はリーチ予告を伴うスーパーリーチである。
【0045】
また、図3に示すリーチ変動パターンは、はずれが事前決定されているときに表示されるリーチ変動パターンと大当りを発生させることが事前決定されているときに表示されるリーチ変動パターンにも分類することができる。図3に括弧書きではずれと記載されているリーチ変動パターンが前者に属し、括弧書きで大当りと記載されているリーチ変動パターンが後者に属する。
【0046】
この図3の変動パターン決定用テーブルを参照して、変動パターン決定用の乱数R3の抽出値(カウント値)がどの数値範囲に属するかに応じてリーチ変動パターンの種類が選択決定される。たとえば、大当りを発生させることが事前決定され、かつ変動パターン決定用の乱数R3の抽出値がたとえば「25」である場合には、「大当り用テーブル」の「6〜79」の数値範囲が参照されて、変動パターン番号「5」のスーパーリーチ(大当り)が選択決定されることとなる。また、はずれが事前決定されており、かつリーチを発生させることが事前決定されているときで、変動パターン決定用の乱数R3の抽出値がたとえば「10」であったときには、「リーチはずれ用テーブル」の「0〜79」の数値範囲が参照されて、変動パターン番号「2」のノーマルリーチA(はずれ)が選択決定されることとなる。
【0047】
図4は、遊技制御手段21のCPU70により実行される入賞時判定処理を示すフローチャートである。S11において、始動入賞があったか否かを判断する。すなわち、始動口14に入賞した遊技球が始動口スイッチ14aにより検出されたか否かを判断する。遊技球が始動口スイッチ14aにより検出されていないと判断した場合は、入賞時判定処理が終了し、遊技球が始動口スイッチ14aにより検出されたと判断した場合はS12に進む。S12では、現在大当り発生中か否かを判断し、現在大当り発生中でないと判断した場合は、S13aにより、すでに、保留記憶数が上限値である「4」に達しているか否かを判断する。保留記憶数が4に達していると判断した場合はそれ以上記憶できないために入賞時判定処理が終了する。一方、保留記憶数が4に達していないと判断した場合はS14に進む。
【0048】
S12において、現在大当り中であると判断した場合は、S13bにより、保留記憶数が大当り中の上限値である「30」に達しているか否か判断する。保留記憶数が30に達していると判断した場合にはそれ以上記憶できないために入賞時判定処理を終了する。一方、保留記憶数が「30」に達していないと判断した場合は、S14に進む。S14において、保留記憶数を1増やし、S15において、R1〜R5(図2参照)の乱数値が抽出され、それらを保留記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する。
【0049】
S16において、S15において抽出し、保存領域に格納された乱数値であるR1〜R5を読出し、S17において、大当り判定を行う。すなわち、R1(大当り決定用乱数)の乱数値が大当り決定用テーブル(図省略)の大当り決定値「3」と一致するか否かの判定が行われる。S18において、S17の大当り判定によりR1の乱数値が大当りとなると判断した場合には、S19に進み、大当り図柄および変動パターンを決定するための処理を行なう。大当り図柄は、R4(大当り図柄決定用乱数)の乱数値に基づいて大当り図柄テーブル(図省略)に設定されている図柄番号の図柄が決定される。すなわち、大当り図柄テーブルに設定された複数種類の大当り図柄のうち、R4の乱数値に応じた図柄番号の大当り図柄が左変動表示部の図柄、中変動表示部の図柄および右変動表示部の図柄として決定される。また、変動パターン判定は、変動パターン決定用テーブル(図3参照)の大当り用テーブルを参照し、R3(変動パターン決定用乱数)の乱数値に応じた変動パターンが決定される。そして、S20において、S17により決定された大当りになる旨を大当りコマンドとして、S19により決定された大当り図柄を停止図柄コマンドとして、変動パターンを変動パターンコマンドとして、それぞれ保留記憶数の値に対応させてセットする処理が行われ、大当りコマンド、停止図柄コマンド、変動パターンコマンドがそれぞれ表示制御手段40に送信される。
【0050】
一方、S18において、S17の大当り判定によりR1の乱数値が大当りとならないと判断した場合には、S21に進み、S15において抽出された乱数値であるR2(リーチ決定用乱数)を用い、リーチ判定を行う。すなわち、R2の乱数値がリーチ決定用テーブル(図省略)のリーチ決定値「0、1、11」に一致するか否かの判定が行われる。S22において、S21のリーチ判定によりR2の乱数値がリーチとなると判断した場合には、S23に進み、はずれ図柄および変動パターンを決定するための処理を行なう。はずれ図柄は、R5(はずれ図柄決定用乱数)の乱数値、詳しくは左変動表示部の図柄決定用(R5−1)左変動表示部の図柄決定用(R5−2)、左変動表示部の図柄決定用(R5−3)の各乱数値に基づいてはずれ図柄テーブル(図省略)に設定されている図柄番号の各図柄が決定される。また、変動パターン判定は、図3に示す変動パターン決定用テーブルのリーチはずれ用テーブルを参照し、R3(変動パターン決定用乱数)の乱数値に応じた変動パターンが決定される。そして、S23により決定されたリーチになる旨をリーチコマンドとして、S23により決定されたはずれ図柄を停止図柄コマンドとして、変動パターンを変動パターンコマンドとして、それぞれ保留記憶数の値に対応させてセットする処理がS24により行われ、リーチコマンド、停止図柄コマンド、変動パターンコマンドがそれぞれ表示制御手段40に送信される。
【0051】
一方、S22において、S21のリーチ判定によりR2の乱数値がリーチとならないと判断した場合には、S25に進み、はずれ図柄および変動パターンを決定するための処理を行なう。はずれ図柄の決定処理では、R5(はずれ図柄決定用乱数)の乱数値(R5−1、R5−2、R5−3)に応じたはずれ図柄テーブル(図省略)に設定されている図柄番号の各図柄が、はずれ図柄として決定される。また、変動パターン判定処理では、図3に示す変動パターン決定用テーブルのはずれ用テーブルを参照し、R3(変動パターン決定用乱数)の乱数値に応じた変動パターンが決定される。そして、S26において、S25により決定されたはずれ図柄を停止図柄コマンドとして、変動パターンを変動パターンコマンドとして、それそれ保留記憶数の値に対応させてセットする処理が行われ、停止図柄コマンド、変動パターンコマンドがそれぞれ表示制御手段40に送信される。なお、この送信された大当りコマンド、予告コマンド、変動パターンコマンド、停止図柄コマンドの内容は表示制御手段40の表示制御用記憶手段に記憶される。
【0052】
図5は、表示制御用CPU56による予告報知態様設定処理を示すフローチャートである。予告報知態様設定処理では、まず、S31において、遊技制御手段21から変動パターンコマンドを受信したか否かを判断する。変動パターンコマンドを受信していないと判断した場合は、この予告報知態様設定処理を終了する。一方、S31により、変動パターンコマンドを受信したと判断した場合には、S32により、その受信した変動パターンコマンドの変動パターンが予告+スーパーリーチであるか否かを判断し、変動パターンコマンドの変動パターンが予告+スーパーリーチであると判断した場合は、S33により、大当り終了後の予告報知態様を表示制御用ROM65の記憶手段66に記憶されたロケットの報知態様を選択して設定し、S39に進む。
【0053】
S32において、変動パターンコマンドの変動パターンが予告+スーパーリーチでないと判断した場合は、S34により、その受信した変動パターンコマンドの変動パターンがスーパーリーチであるか否かを判断し、変動パターンコマンドの変動パターンがスーパーリーチであると判断した場合は、S35により、大当り終了後の予告報知態様を表示制御用ROM65の記憶手段66に記憶された飛行機の報知態様を選択して設定し、S39に進む。
【0054】
S34において、変動パターンコマンドの変動パターンがスーパーリーチでないと判断した場合は、S36により、その受信した変動パターンコマンドの変動パターンがノーマルリーチであるか否かを判断し、変動パターンコマンドの変動パターンがノーマルリーチである場合は、S37により、大当り終了後の予告報知態様を表示制御用ROM65の記憶手段66に記憶された自動車の報知態様を選択して設定し、S39に進む。S36において、変動パターンコマンドの変動パターンがノーマルリーチでないと判断した場合、すなわち、通常変動と判断した場合は、S38により、大当り終了後の予告報知態様を表示制御用ROM65の記憶手段66に記憶された自転車の報知態様を選択して設定し、S39に進む。S39においては、S33、S35、S37またはS38において設定された予告報知態様を保留記憶数に対応させて表示制御用記憶手段に記憶する。
【0055】
図6は、表示制御用CPU56による大当り終了後予告報知処理を示すフローチャートであり、この大当り終了後予告報知処理は、大当り終了後で変動表示装置8の変動表示を開始する前に行なわれる。S51において、大当り終了フラグがONであるか否かを判断する。この大当り終了フラグは大当りが終了したときに遊技制御手段21から送信される大当り終了コマンドを表示制御手段40が受信することによりONとなり、後述するS60によりOFFとなる。S51により、大当り終了フラグがONでないと判断した場合は、大当り終了後予告報知処理が終了し、大当り終了フラグがONであると判断した場合はS52に進む。これにより、大当り終了後予告報知処理は大当り終了後に行なれることとなる。
【0056】
S52において、予告保留記憶数確認フラグがONか否かを判断する。この予告保留数確認フラグは、大当り状態が終了したときに遊技制御手段21から送信される大当り終了コマンドを表示制御手段40が受信することによりONとなり、後述するS55によりOFFとなる。S52により、予告保留記憶数確認フラグがONでないと判断した場合は、S56に進み、ONであると判断した場合は、S53により、現在の保留記憶数をNとする。これにより、大当り終了時の保留記憶数Nを読取ることができ、このN個の保留記憶数に対して後述する大当り終了後の予告報知を行なうこととなる。S54において、予告報知数Kを1とする。この予告報知数Kは大当り終了時の保留記憶数Nを計数するための数値であり、S54では、その予告報知数Kの初期値を設定している。すなわち、この大当り終了後予告報知処理は、前述したように変動表示装置8の変動表示を開始する前に行なわれるものであるので、大当り終了後の第1回目の変動表示装置8の変動表示を開始する前に予告報知数K=1が設定される。S55において、予告保留記憶数確認フラグをOFFにする。これにより、S52〜S55の処理は大当り終了後に一度だけ行なうこととなり、大当り終了後に予告報知を行なう保留記憶数Nの決定、その保留記憶数Nを計数するための予告報知数Kの初期設定が行われる。
【0057】
S56において、予告報知数Kの値が保留記憶数Nに達しているか否かを判断し、保留記憶数Nに達していないと判断した場合は、S57に進む。これは予告報知数Kの値が保留記憶数Nに達していない状態である場合は、大当り終了後の予告報知を行なう状態にあることを示している。
【0058】
S57において、表示制御用CPU56は予告報知数Kの値が1、11または21であるか否かを判断し、予告報知数Kの値が1、11または21であると判断した場合は、S58により、S39により設定された予告報知態様に基づいて予告報知(図7〜図9参照)を行ない、S59に進む。これにより、後述するように、K=1のとき、すなわち、大当り終了後で、変動表示装置8の第1回目の変動表示が行なわれる前に、S39により設定された予告報知態様に基づく予告報知を行ない(図8(A)参照)、K=11のとき、すなわち、変動表示装置8に表示された保留記憶数10個の変動表示が終了した後で変動表示装置8の次の変動表示を行なう前に、S39により設定された予告報知態様に基づく予告報知を行ない(図9(C)参照)、K=21のとき、すなわち、変動表示装置8に表示された保留記憶数20個の変動表示が終了した後で変動表示装置8の次の変動表示が行なう前に、S39により設定された予告報知態様に基づく予告報知を行なう。
【0059】
一方、S57により、予告報知数Kの値が1、11または21でないと判断した場合は、S59に進む。
【0060】
S59において、Kの値をK+1とする。これにより、予告報知数の値は前回の変動表示装置8の変動表示前において、S59により、次回の変動表示に対する予告報知数が設定される。一方、S56において、予告報知数Kの値が保留記憶数Nに達していると判断した場合、すなわち、今回が予告報知を行なうべき保留記憶数Nの最終の変動表示であると判断した場合は、S60により、大当り終了フラグをOFFにする。これにより、今回の大当り終了後の予告報知処理において、新たに予告表示を行なうことはない。
【0061】
なお、本実施の形態では、大当り終了時の保留記憶に対して、予告報知を行ったが、大当り終了後に始動入賞した遊技球の保留記憶に対しても予告報知を行なってもよい。
【0062】
次に、図7を用い、大当り終了後に始動記憶表示部18を予告態様に変化させるそれぞれの画像について説明する。まず、図7(A)は、変動表示装置8の表示画面に「777」の大当り図柄が表示され、大当りが発生しており、その1ラウンド(Round1)目であって、10カウントのうちの5個の遊技球(5カウント)が入賞(5/10)し、V入賞(Vの表示)している。また、大当りのラウンド演出のために、キャラクタAが走っている画像が表示されている。一方、変動表示装置8の保留記憶数の上限値は、大当り発生中では「4」から「30」(S12、S13b参照)となるので、変動表示装置8の始動記憶表示部18は、10個(先に保留記憶された順に1から10個の保留記憶)表示され、11個以降の保留記憶については、全体の保留記憶数のみ表示(4/30と表示)している。そして、保留記憶数の「4」の点灯数が始動記憶表示部18に表示されている。この始動記憶表示部18の保留記憶の点灯は、大当り発生前および大当り発生中においては、たとえば、図7(A)に示すように、一律に同一の表示態様で点灯される。なお、この始動記憶表示部18の保留記憶の点灯は後述するように大当り終了後で変動表示装置8の第1回目の変動表示の前に所定の予告態様の予告表示に変更される。
【0063】
図7(B)は、大当りが終了したときの表示画面であり、大当り遊技の最終ラウンド(FinalRound)で、10カウントのうちの10個の遊技球が入賞(10カウント(10/10))し、保留記憶には大当り発生中の入賞により保留記憶の上限値である30個の保留記憶数(30/30)が表示され、また、大当り終了を演出するためキャラクタBが現れている画像が表示されている。このタイミング(大当り終了時)で表示制御手段40は遊技制御手段21から送信された大当り終了コマンドを受信し、その大当り終了コマンドの受信に基づいて前述した大当り終了フラグおよび予告保留記憶数確認フラグをONにする。
【0064】
図7(C)、図8(A)は大当り終了後の予告表示(マジックチャンス1)を行うときの表示画面である。すなわち、前述した図6のS56において予告報知数Kの値が「1」である場合であり、予告報知数Kの値が保留記憶数N未満であれば、S56でYESと判断され、S57で予告報知数Kの値が「1」であるのでYESと判断され、S58により予告報知(保留記憶数1〜10に対して)が行なわれる際の表示画面である。図7(C)ではキャラクタBが「エイッ」と言って、魔法の棒から信号を出し、変動表示装置8の最先に記憶された順から10個の保留記憶数(保留記憶数1〜10)に対して魔法をかけている。図8(A)では、キャラクタBの魔法により、変動表示装置8の保留記憶(保留記憶数1〜10)の報知態様が、図5の予告報知態様設定処理により設定された報知態様に変化し予告報知を行っている。図5の予告報知態様設定処理で設定された各報知態様は、それぞれ大当りの期待度の高い順に予告+スーパーリーチ(大当り確定)はロケット、スーパーリーチは飛行機、ノーマルリーチは自動車、通常変動は自転車である。このように、大当り終了後に始動記憶表示部18に点灯している保留記憶が、それぞれの保留記憶に対応した予告態様の予告表示に変更される。これにより、遊技者は大当り中に多く保留された保留記憶の各々についてどの程度の大当りの期待度があるか知ることができ、大当り終了直後の保留記憶に対する大当りの期待度を向上させることができる。
【0065】
図8(B)〜図8(F)は大当り終了後の予告表示(マジックチャンス1)後の変動表示を示す表示画面を示す図である。図8(B)は、1番目の保留記憶(保留記憶1)である自動車の予告表示の保留記憶についての変動表示が開始されたときの表示画面を示す図であり、保留記憶1の自動車の予告表示はノーマルリーチの予告表示であるので、図8(C)でノーマルリーチとなり、そして、図8(D)は、変動表示の結果、はずれ図柄が表示され、はずれが確定している。そして、図8(D)のはずれ図柄が表示された後に、保留記憶2〜4の自転車の予告表示の保留記憶についての変動表示を行う(図省略)。保留記憶2〜4の自転車の予告表示は通常変動であるので、それぞれの保留記憶について通常変動の変動パターンにより変動〜停止が行われる。
【0066】
なお、大当り終了後に自転車の報知態様の予告表示がされた保留記憶(所定の条件が成立しないと判定された保留記憶)について、特別図柄表示部9の変動時間を短縮させる特図時短制御を行ない保留記憶数を早期に消化(減少)させるようにしてもよい。すなわち、変動パターンが通常変動であり、かつ保留記憶数が予め定められた数(たとえば、保留記憶数が「4」)以上の場合に、たとえば、左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部のそれぞれの変動表示時間を短縮させるために、通常変動の変動パターンの変動表示が行なわれている最中に、遊技制御手段21から強制的に変動表示を停止させる確定コマンドを表示制御手段40に送信し、変動表示装置8の変動表示を強制的に確定させてもよい。
【0067】
また、大当り終了後にロケット、飛行機、自動車の報知態様の予告表示がされた保留記憶については、特別図柄表示部9の左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部のそれぞれの変動表示から行わず、前述したスーパーリーチまたはノーマルリーチの状態から特別図柄の変動表示を行ってもよい、特に、大当り終了後にロケットの報知態様の予告表示がされた保留記憶については、特別図柄表示部9の左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部のそれぞれの変動表示から行わず、大当り予告を行ない、その後にスーパーリーチまたはノーマルリーチの変動表示を行ってもよい。このことにより、変動表示に対する時間効率を向上させることができる。
【0068】
次に保留記憶5である飛行機の予告表示の保留記憶についての変動表示が行われ、保留記憶5の飛行機の予告表示はスーパーリーチの予告表示であるので、図8(E)でスーパーリーチとなり、そして、図8(F)では、残念ながらはずれ図柄が表示され、はずれが確定している。その後、保留記憶6から10までに対して、それぞれの保留記憶について、変動表示装置8の図柄が変動〜停止を行ない、予告表示を行った保留記憶1〜10についての変動表示が終了する。
【0069】
図9(A)は、保留記憶10の変動表示が終了し、変動表示装置8の保留記憶の表示が保留記憶11〜20の保留記憶に切換わったときの図である。この変動表示装置8の保留記憶の表示は、保留記憶10の変動表示が終了したときに、保留記憶11〜20の保留記憶に切換わる。
【0070】
図9(B)〜図9(C)は変動表示装置8の保留記憶の表示が保留記憶11〜20の保留記憶へ切換わった後に保留記憶11〜20の保留記憶に対して、予告表示(マジックチャンス2)を行うときの表示画面である。すなわち、前述した図6のS56において予告報知数Kの値が「11」である場合であり、予告報知数Kの値が保留記憶数N未満であればS56でYESと判断され、S57で予告報知数Kの値が「11」であるのでYESと判断され、S58により予告報知(保留記憶数11〜20に対して)が行なわれる際の表示画面である。図9(B)では、キャラクタBが「エイッ」と言って、魔法の棒から信号を出し、変動表示装置8の保留記憶11から保留記憶20の保留記憶に対して魔法をかけている。図9(C)では、キャラクタBの魔法により、変動表示装置8の保留記憶の報知態様が、図5の予告報知態様設定処理により設定された報知態様に変化し予告報知を行っている。これにより、予告報知数K=11〜20の保留記憶に対して遊技者に期待感を与えることができ、遊技者に対して1度(予告報知数K=1〜10に対して)でなく複数回に亘り大当りの期待感を提供できる。
【0071】
図9(D)は、保留記憶11のロケットの予告表示の保留記憶について、変動表示が開始されたときの表示画面を示す図であり、保留記憶11のロケットの予告表示は予告+スーパーリーチの予告表示であるので、図9(D)では、変動表示中に「CHANCE!」の表示とともに、キャラクタBがピースサインし、リーチの予告を行う。図9(E)では、スーパーリーチとなり、図9(F)で「555」の大当りが発生している。「Fever!」は大当りが発生したときの演出である。
【0072】
なお、本実施の形態では大当り終了後の保留記憶について変動表示装置8の液晶表示器よりなる特別図柄表示部9により予告報知を行ったが、これに限らず、たとえば、大当り終了後の保留記憶の予告報知をLED(たとえば、LEDの数は10個)などを点灯させて行なってもよい。具体的には、前述と同様に、大当り発生中以外の通常時においては保留記憶の上限値を「4」とし、大当りが発生することにより保留記憶の上限値を「30」に変更する。このLEDは保留記憶数に対応して通常時においては「赤」で点灯している。そして、大当り終了後において、大当り終了時の保留記憶に対して、先に記憶された順に10個づつLEDの色(「赤」)を、たとえば、予告+スーパーリーチであれば黒に、スーパーリーチであれば青に、ノーマルリーチであれば黄に、通常変動であれば緑にするなどして予告報知を行うようにしてもよい。
【0073】
次に、以上説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施形態においては、ロケットの報知態様の予告表示に対応する変動表示の表示結果、すなわち、予告+スーパーリーチの変動パターンの表示結果については必ず「大当り」が発生することとした(図3の変動パターン決定用テーブル参照)が、これに限らず、ロケットの報知態様の予告表示に対応する変動表示の表示結果、すなわち、予告+スーパーリーチの変動パターンの表示結果にはずれの表示結果を含めてもよい。
【0074】
(2) 前述した実施形態においては、大当りが発生する確率を一定、すなわち、大当り決定用の乱数R1が大当り決定値「3」と一致するときに大当りが発生するとしたが、これに限らず、変動表示の停止時における特別図柄表示部9での特別図柄の組合せが大当り発生の確率変動を伴う大当り図柄の組合せ(確率変動図柄の組合せともいう)である場合には、次に大当りとなる確率が高くなる(大当りが発生しやすくなる)ようにしてもよい。すなわち、変動表示装置8の表示結果が特定の表示態様のうちの特別の表示態様となった場合には、特別遊技状態として、特定の表示態様のうちの特別の表示態様以外の表示態様となった場合と比べて、大当りになる確率を高くしてもよい。このような場合には、予め定められた確率変動終了条件(たとえば次回の大当り状態が発生すること)が成立するまで、特別遊技状態としての確率変動状態(以下、「確変」という。)という遊技者にとって有利な状態となる。
【0075】
また、大当り終了後には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確率変動状態となるようにしてもよい。
【0076】
また、大当り終了後に、普通図柄表示器10における図柄の変動(変動表示)開始から変動停止までの時間である変動時間を短縮させる時短制御(変動時間短縮制御)を行ない、かつ始動入賞球装置15に設けられた一対の可動部材の開放時間を延長させる開放時間延長制御を行なう(普図時短制御)ようにしてもよい。このような場合には、普通図柄確率変動状態、普図時短制御は予め定められたの終了条件(たとえば、変動表示装置8の変動表示が100回行なわれること)が成立するまで行なわれる。
【0077】
(3) 前述した実施形態においては、遊技制御手段21は変動パターンコマンドを表示制御手段40に送信し、その送信された変動パターンコマンドに含まれる変動パターンに従って、表示制御手段40の予告報知態様設定手段63により、それぞれの保留記憶について変動パターンに対応した報知態様が設定され、その設定されたそれぞれの保留記憶に対応した報知態様により、大当り終了後に予告報知を行なうとしたが、これに限らず、遊技制御手段21により、それぞれの変動パターンに対応した報知態様が設定され、その設定された報知態様を遊技制御手段21が表示制御手段40に送信し、その送信されたそれぞれの保留記憶に対応した報知態様により、大当り終了後に予告報知を行なってもよい。
【0078】
(4) 前述した実施形態においては、パチンコ遊技機1として遊技者が遊技球を直接手にすることが可能な弾球遊技機である場合を説明したが、これに限らず、パチンコ遊技機1の内部に封入されたパチンコ玉が循環して遊技に使用されるタイプの封入式のものであってもよい。
【0079】
(5) 前述した実施の形態においては、始動入賞を条件として導出表示された変動表示装置8の表示結果が特定の表示態様となることによって特定遊技状態(大当り状態)に制御される第一種パチンコ遊技機1について説明したが、これに限らず、始動入賞を条件として導出表示された変動表示装置8の表示結果が特定の表示態様となることによって権利の発生消滅に関与する予め定められた入賞領域へ遊技球が誘導されやすい状態となって、この入賞領域への入賞により権利発生条件が成立して権利発生状態になり、当該入賞領域への再度の入賞により権利消滅条件が成立して権利が消滅するような権利発生期間中において、特定の入賞領域への入賞があったことに応じて変動入賞球装置8が第1の状態(開放状態)に制御される第三種パチンコ遊技機(普図3種)にも適用してもよい。
【0080】
また、遊技領域に設けられた特定入賞装置の入賞口から遊技球が受入れられ、該受入れられた遊技球を特定入賞装置内に配置される判定用領域の判定用検出手段が検出し、判定用変動表示装置が判定用検出手段で遊技球が検出されたときに表示結果を導出し、その判定用変動表示装置の導出表示された表示結果が予め定められた特定の表示態様となったことをきっかけとして、特別領域で遊技球が検出されたときに遊技者に有利な権利発生状態に制御される第3種パチンコ遊技機(判定図柄第3種)に適用してもよい。
【0081】
(6) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る弾球遊技機の一例のパチンコ遊技機1の正面図である。
【図2】 パチンコ遊技機1に用いられている制御回路の機能を示す機能ブロック図である。
【図3】 変動パターン決定用テーブルを示す図である。
【図4】 始動入賞が生じたときに実行される入賞時判定処理を示すフローチャートである。
【図5】 予告報知態様設定処理を示すフローチャートである。
【図6】 大当り終了後予告報知処理を示すフローチャートである。
【図7】 大当り終了直後における予告表示の表示画面を説明する図である。
【図8】 大当り終了直後における予告表示の表示画面を説明する図である。
【図9】 大当り終了直後における予告表示の表示画面を説明する図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、7 遊技領域、8 変動表示装置、14 始動口、14a 始動口スイッチ、18 始動記憶表示部、23 判定手段、25 数値データ更新手段、26 数値データ記憶手段、27 特定遊技状態制御手段、40 表示制御手段、62 表示制御用RAM、63 予告報知態様設定手段、64 表示制御用記憶手段、70 CPU、89 数値データ抽出手段。

Claims (7)

  1. 遊技球を遊技領域に打込むことにより遊技が行なわれ、該遊技球が始動領域に進入したことを条件として、変動表示装置の識別情報を変動表示し、該変動表示装置の表示結果が特定の表示態様となったときに、遊技者に有利な特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段を備える弾球遊技機において、
    前記始動領域に進入した遊技球を検出する始動検出手段と、
    前記変動表示装置の変動表示に関する決定に用いられる数値データを更新する数値データ更新手段と、
    前記始動検出手段により遊技球が検出されるごとに前記数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    該数値データ抽出手段により抽出された前記数値データであって、前記変動表示装置の表示結果の決定に未だ用いられていない数値データを複数記憶可能な抽出数値データ記憶手段と、
    該抽出数値データ記憶手段により前記数値データが記憶されている旨を所定の報知態様で報知する報知手段と、
    前記抽出数値データ記憶手段に記憶されている前記数値データが遊技者に対して前記特定遊技状態制御手段により特定遊技状態に制御されることとなる期待感を高めることができる所定の条件が成立している数値データであるか否か判定する判定手段と
    記特定遊技状態終了した後で、かつ前記変動表示装置の初回の変動表示が行なわれる前において、前記抽出数値データ記憶手段に記憶されている数値データのうち所定区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記所定の条件が成立している旨の予告報知を行なう報知制御手段とを備えることを特徴とする、弾球遊技機。
  2. 前記報知制御手段は、前記所定区分の数値データ各々について表示結果が導出表示されたときに、当該所定区分と異なる予め定められた区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記予告報知を行なうことを特徴とする、請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記所定の条件は複数種類定められ、該複数種類の所定の条件に対応づけてそれぞれ異なる報知態様を記憶する報知態様記憶手段を備え、
    前記判定手段は、前記抽出数値データ記憶手段に記憶されている前記数値データが前記複数種類の所定の条件のうちのいずれかの所定の条件が成立する数値データであるか否かを判定し、
    前記報知制御手段は、前記所定区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、成立している所定の条件の種類に応じて前記報知態様記憶手段により記憶された複数種類の報知態様のうちから報知態様を選択し、該選択した報知態様にて前記予告報知を行なうことを特徴とする、請求項1または請求項2記載の弾球遊技機。
  4. 前記変動表示装置の変動表示に関する決定に用いられる数値データは、前記特定遊技状態を発生させるか否かに用いられる特定遊技状態決定用数値データであり、
    前記数値データ抽出手段は、該特定遊技状態決定用数値データを抽出し、
    前記抽出数値データ記憶手段は、前記数値データ抽出手段により抽出された特定遊技状態決定用数値データを記憶し、
    前記判定手段は、前記抽出数値データ記憶手段に記憶される前記特定遊技状態決定用数値データが前記特定遊技状態を発生させる条件が成立している数値データであるか否かを判定し、
    前記報知制御手段は、前記所定区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記特定遊技状態を発生させる条件が成立しているときに、前記予告報知を行なうことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 前記変動表示装置は、複数種類の識別情報を変動表示可能な変動表示部を複数有するとともに、前記複数の変動表示部の表示結果を時期を異ならして導出表示し、
    前記変動表示装置の変動表示に関する決定に用いられる数値データは、変動表示装置の複数の識別情報における一部の識別情報において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている識別情報の表示結果が特定遊技状態の組み合わせとなる条件を満たすリーチ状態を発生させるか否かに用いられるリーチ状態決定用数値データであり、
    前記数値データ抽出手段は、該リーチ状態決定用数値データを抽出し、
    前記抽出数値データ記憶手段は、前記数値データ抽出手段により抽出されたリーチ状態決定用数値データを記憶し、
    前記判定手段は、前記抽出数値データ記憶手段に記憶される前記リーチ状態決定用数値データが前記リーチ状態を発生させる条件が成立している数値データであるか否かを判定し、
    前記報知制御手段は、前記所定区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記リーチ状態を発生させる条件が成立しているときに、前記予告報知を行なうことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  6. 前記変動表示装置は、複数種類の識別情報を変動表示可能な変動表示部を複数有するとともに、前記複数の変動表示部の表示結果を時期を異ならして導出表示し、
    前記変動表示装置の変動表示に関する決定に用いられる数値データは、変動表示装置の複数の識別情報における一部の識別情報において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている識別情報の表示結果が特定遊技状態の組み合わせとなる条件を満たすリーチ状態が発生する旨の予告を行なわせるか否かに用いられる予告決定用数値データであり、
    前記数値データ抽出手段は、前記予告決定用数値データを抽出し、
    前記抽出数値データ記憶手段は、前記数値データ抽出手段により抽出された予告決定用数値データを記憶し、
    前記判定手段は、前記抽出数値データ記憶手段に記憶される前記予告決定用数値データが前記予告を行わせる条件が成立している数値データであるか否かを判定し、
    記報知制御手段は、前記所定区分の数値データについての前記判定手段による判定結果に基づき、前記予告を発生させる条件が成立しているときに、前記予告報知を行なうことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  7. 前記判定手段により前記所定の条件が成立していないと判定された数値データについては、前記変動表示装置による変動表示の期間を短縮して、表示結果の導出表示を行なうことを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかに記載の弾球遊技機。
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