JP6492027B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機、およびコイン遊技機等の遊技機に関し、特に、変動表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて複数種類の変動表示パターンのうちのいずれかで変動表示させた後に表示結果を導出表示する遊技機に関する。
この種の遊技機として一般的に知られているものとしては、たとえば、パチンコ遊技機のように、遊技媒体の始動領域の通過により可変表示の実行条件(始動入賞)が成立した後、可変表示の開始を許容する可変表示の開始条件(変動開始可能な状態)の成立に基づいて複数種類の変動表示パターンのうちのいずれかで複数種類の識別情報(図柄)を変動表示させた後に表示結果を導出表示する変動表示部(たとえば、画像表示装置)を備え、該変動表示部に導出表示された識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御するものがあった。
このような遊技機としては、始動入賞したときに乱数を抽出してリーチとするか否かを判定するとともに保留記憶し、該判定結果に基づいて当該保留記憶以前にすでに記憶されていた保留記憶に起因して開始される変動表示においてリーチを予告するもの(たとえば、特許文献1)があった。
特開2003−164617号公報
しかしながら、従来の遊技機においては、ひとつの保留記憶に対して、変動表示を1回しか行なうことができなかった。このため、変動表示を対象とした予告が単調となり、遊技の興趣を低下させてしまう虞があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することである。
(1) 変動表示の開始を許容する開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する変動表示が終了しているとき)の成立に基づいて複数種類の変動表示パターンのうちのいずれかで変動表示させた後に表示結果を導出表示する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記複数種類の変動表示パターンは、変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに変動表示を仮停止させた後に再開させる再変動表示を所定回数実行する複数種類の再変動表示パターン(擬似連の変動パターン)を含み、
実行する変動表示パターンを特定するための情報(ランダム2−2およびランダム3から抽出した値、変動パターン種別判定結果)を所定の上限数の範囲内で保留記憶情報として記憶する保留記憶手段(図17のS215、S226)と、
前記再変動表示パターンを示す再変動表示パターン情報が前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶されているときに、当該再変動表示パターン情報に基づいた変動表示以前に実行される変動表示において特定演出を実行することが可能である特定演出実行手段と
複数種類の有利状態のうち、いずれかの有利状態に制御可能な有利状態制御手段とを備え、
前記再変動表示パターンにおいて再変動表示が特定回数以上実行された場合は、再変動表示後にリーチに発展し、
前記有利状態制御手段により制御される有利状態の種類に応じて、異なる種類の再変動表示パターンに基づく変動表示を実行可能とすることを特徴とする。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
また、以下のような構成を備えるようにしてもよい。
(ア) 遊技者が操作可能な操作手段をさらに備え、
前記特定演出実行手段は、
複数種類の態様のいずれかの態様で、前記特定演出を実行可能であり、
所定態様での前記特定演出の実行中に前記操作手段が操作されたときに、該特定演出の態様を該所定態様から特定態様に変更可能であることを特徴とする。
(イ) 前記再変動表示パターンにおいて再変動表示が特定回数以上実行された場合は、再変動表示後にリーチに発展する一方、前記再変動表示パターンにおいて再変動表示が特定回数未満実行された場合は、再変動表示後にリーチに発展しないことを特徴とする。
(ウ) 前記特定演出実行手段は、再変動表示が実行される回数を示唆する態様で、前記特定演出を実行することが可能であることを特徴とする。
(2) 遊技媒体(遊技球、パチンコ玉など)の始動領域(第1始動入賞口13、第2始動入賞口14、ゲート32)の通過により変動表示の実行条件(始動入賞)が成立した後、変動表示の開始を許容する変動表示の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する変動表示が終了しているとき)の成立に基づいて複数種類の変動表示パターンのうちのいずれかで複数種類の識別情報を変動表示させた後に表示結果を導出表示する変動表示部(演出表示装置9)を備え、該変動表示部に導出表示された識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記複数種類の変動表示パターンは、前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに全ての識別情報の変動表示を一旦停止させて非特定表示結果を表示させた後に全ての識別情報の変動表示を再開させる再変動表示を所定回数実行し、最後に実行される再変動表示において複数種類のリーチ演出のうちいずれかのリーチ演出が実行される再変動表示パターン(擬似連の変動パターン)であって、前記再変動表示の合計回数が異なるとともに当該合計回数に応じて前記特定表示結果となる信頼度が異なる複数種類の再変動表示パターンを含み、
変動表示の実行条件が成立したが変動表示の開始条件が成立していないときに、前記特定遊技状態に制御するか否かを特定するための情報(ランダムRから抽出した値、当り判定結果)および実行する変動表示パターンを特定するための情報(ランダム2−2およびランダム3から抽出した値、変動パターン種別判定結果)を所定の上限数の範囲内で保留記憶情報として記憶する保留記憶手段(図17のS215、S226)と、
変動表示の開始条件が成立したときに、前記保留記憶手段に記憶された保留記憶情報(保留特定領域に設定されているデータのうち1番目のデータ)に基づいて、前記複数種類の識別情報の変動表示を開始させた後に表示結果を導出表示する変動表示制御を実行する変動表示制御実行手段(図16のS300〜S304、図50のS800〜S803)と、
前記再変動表示パターンを示す再変動表示パターン情報が前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶されているときに、当該再変動表示パターンで実行される再変動表示の合計回数および当該再変動表示パターンで実行されるリーチ演出の種類に応じて定められた選択割合(図57(A)の疑似連の種類別に定められた判定値)であって、当該リーチ演出の種類が同一であっても前記再変動表示の合計回数に応じて異なるように定められた選択割合にしたがって、複数種類の予告演出態様のうちから予告演出態様を選択する予告演出態様選択手段(図55のS677、図57(A))と、
当該保留記憶情報に基づく変動表示の開始条件成立前に、前記予告演出態様選択手段により選択された予告演出態様で、前記再変動表示パターンによる変動表示制御の実行を予告する予告演出実行手段(図49、図55のS675〜S680、図56、図57、図60)を備える。
このような構成によれば、複数種類の変動表示パターンには、変動表示の実行条件が成立することにより、再変動表示を所定回数実行する再変動表示パターンが含まれている。また、再変動表示パターンを示す保留記憶情報が記憶されているときに、当該保留記憶情報に基づく変動表示の開始条件成立前に、再変動表示パターンによる変動表示制御の実行が予告される。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、予告演出態様から、予告の対象となる再変動表示パターンで実行される再変動表示の合計回数を予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、再変動表示パターンが実行される割合を、非特定表示結果となるときよりも特定表示結果となるときの方を高く設定した場合(再変動表示パターンなしよりも再変動表示パターンありの方が特定表示結果となる信頼度を高くなるように設定した場合)には、予告が行なわれることにより、特定表示結果となることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
なお、さらに非特定表示結果となるときよりも特定表示結果となるときの方が高い割合で、再変動表示回数が多い再変動表示パターンが実行されるように構成した場合(図12(A)および(B)のはずれ時用のテーブルと、図12(C)および(D)の大当り時用のテーブルとを対比すると、はずれ時用のテーブルよりも大当り時用のテーブルの方が、変動パターンの種別として擬似連が決定される場合に、変動回数が多い擬似連が決定されやすいように判定値数が設定されている。)あるいは再変動表示回数が少ない再変動表示パターンよりも再変動表示回数が多い再変動表示パターンの方が特定表示結果となる信頼度が高くなるように設定した場合には、予告演出態様に応じて特定表示結果となることに対する期待感を異ならせることができる。
(3) 前記予告演出態様を複数種類の中から選択する予告演出態様選択手段(図55のS677、図57(C))を備え、
該予告演出選択手段は、予告対象の再変動表示パターンで実行されるリーチ演出の種類に応じて定めた前記予告演出態様の選択割合(図57(C)のリーチ種類別に定められた判定値)に従って、前記複数種類のうちから予告演出態様を選択する。
このような構成によれば、予告演出態様から、予告の対象となる再変動表示パターンで実行されるリーチ演出の種類を予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、さらに非特定表示結果となるときよりも特定表示結果となるときの方が高い割合で、リーチ演出の種類として特定のリーチ演出が実行される再変動表示パターンが実行されるように構成した場合(図12(B)のリーチはずれ時用のテーブルと、図12(C)および(D)の大当り時用のテーブルとを対比すると、リーチはずれ時用のテーブルよりも大当り時用のテーブルの方が、リーチ種類としてスーパーリーチ1よりもスーパーリーチ2が決定されやすいように判定値数が設定されている。)あるいはリーチ演出の種類として特定のリーチ演出以外のリーチ演出が実行される再変動表示パターンよりも特定のリーチ演出が実行される再変動表示パターンの方が特定表示結果となる信頼度が高くなるように設定した場合には、予告演出態様に応じて特定表示結果となることに対する期待感を異ならせることができる。
(4) 実行する変動表示パターンを特定するための情報の種類の中には、前記再変動表示パターンおよび該再変動表示パターン以外の変動表示パターンのいずれの場合にも用いられる選択型変動表示パターン情報(通常変動(非リーチ)、ノーマルリーチ)があり、
前記変動表示制御実行手段は、前記再変動表示パターン情報が前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶され、かつ、当該保留記憶情報に対応する変動表示制御よりも前に実行される変動表示制御に対応して、前記選択型変動表示パターン情報が前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶されているとき(図53のS1551でYES、S1552でYES)に、当該保留記憶情報に対応する変動表示制御を前記再変動表示パターンで実行可能である(図53のS1553、図54)。
このような構成によれば、選択型変動表示パターン情報が保留記憶情報として記憶されているときに、当該保留記憶情報に対応する変動表示制御を再変動表示パターンで実行することができる。このため、予告されてから保留記憶の上限数の変動表示が行なわれた後に、再変動表示パターンによる変動表示制御において当該予告の対象となった表示結果を導出表示するための再変動表示が実行される機会を増やすことができる。その結果、保留記憶の上限数を超えた変動表示を対象として予告が行なわれているかのような印象を遊技者に抱かせる機会を増やすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 前記特定遊技状態に制御するか否かを特定するための情報として前記保留記憶手段に記憶するための第1数値データを更新する第1数値データ更新手段(ランダムR)と、
実行する変動表示パターンを特定するための情報として前記保留記憶手段に記憶するための第2数値データを更新する第2数値データ更新手段(ランダム2−2、ランダム3)と、
変動表示の実行条件の成立に基づいて前記変動表示制御を開始するときに、当該変動表示制御に対応して前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶された第1数値データに基づいて、前記特定遊技状態に制御するか否かを決定する事前決定手段(図21のS61)と、
変動表示の実行条件の成立に基づいて前記変動表示制御を開始するときに、前記事前決定手段の決定結果および当該変動表示制御に対応して前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶された第2数値データに基づいて、実行する変動表示パターンを選択する変動表示パターン選択手段(図22)と、
前記第2数値データを前記変動表示パターン選択手段よりも先に読出して前記再変動表示パターンが選択されるか否かを特定する変動表示パターン先読手段(図17のS219、S230、図18)とを備え、
前記変動表示パターン選択手段は、前記第2数値データが、前記変動表示制御を開始するときの前記保留記憶手段の保留記憶数に応じた異なる個数の当選値のいずれかに当選しているときに前記再変動表示パターンを選択し(図12参照)、
前記予告演出実行手段は、前記変動表示パターン先読手段の特定結果に基づいて前記予告を実行し(図49)、
前記変動表示パターン先読手段は、前記保留記憶手段の保留記憶数のいずれにも共通する当選値(図12参照)を用いて前記第2数値データを判定する(図18のS252)。
このような構成によれば、変動表示パターン先読手段により特定されるときの保留記憶数と、変動表示パターン選択手段により選択されるときの保留記憶数とが異なることに起因して、変動表示パターン先読手段により再変動表示パターンを選択することが特定されたにも関わらず、変動表示パターン選択手段により再変動表示パターンが選択されないといった齟齬が生じることを防止することができる。
(6) 遊技状態を制御する遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
前記予告演出実行手段を含むサブ制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記特定遊技状態に制御するか否かを特定するための情報として前記保留記憶手段に記憶するための第1数値データを更新する第1数値データ更新手段(ランダムR)と、
実行する変動表示パターンを特定するための情報として前記保留記憶手段に記憶するための第2数値データを更新する第2数値データ更新手段(ランダム2−2、ランダム3)と、
変動表示の実行条件の成立に基づいて前記変動表示制御を開始するときに、当該変動表示制御に対応して前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶された第1数値データに基づいて、前記特定遊技状態に制御するか否かを決定する事前決定手段(図21のS61)と、
変動表示の実行条件の成立に基づいて前記変動表示制御を開始するときに、前記事前決定手段の決定結果および当該変動表示制御に対応して前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶された第2数値データに基づいて、実行する変動表示パターンを選択する変動表示パターン選択手段(図22)と、
前記第2数値データを前記変動表示パターン選択手段よりも先に読出して前記再変動表示パターンが選択されるか否かを特定する変動表示パターン先読手段(図17のS219、S230、図18)と、
該変動表示パターン先読手段の特定結果を示すコマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を前記サブ制御手段へ送信するコマンド送信手段(図17のS220、S230)とを含み、
前記サブ制御手段は、前記コマンドに基づいて前記予告をするか否かを決定する予告決定手段(図49のS662〜S665)を含む。
このような構成によれば、コマンド送信手段からのコマンドに基づいて、予告をするか否かが、サブ制御手段の予告決定手段により決定される。このため、遊技制御手段が予告決定を行なう場合と比較して、遊技制御手段側の制御負担を軽減することができる。
(7) 前記保留記憶手段の保留記憶数を表示する保留記憶数表示手段(演出表示装置9の18C)を備え、
前記コマンド送信手段は、前記変動表示パターン先読手段の特定結果を示す情報および前記保留記憶手段の保留記憶数を表示するための情報を含むコマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を前記サブ制御手段へ送信し、
前記サブ制御手段は、前記コマンドに基づいて、前記予告をするか否かを決定するとともに前記保留記憶数表示手段を表示制御する(図49のS666、S667)。
このような構成によれば、変動表示パターン先読手段の特定結果を示す情報および保留記憶手段の保留記憶数を表示するための情報を含むコマンドに基づいて、予告決定および保留記憶数表示を行なうことができる。このため、遊技制御手段は、保留記憶数表示するためのコマンドと別に、予告決定するためのコマンドを送信する必要がない。このため、遊技制御手段から送信するコマンド数を増大させることなく、サブ制御手段により予告決定させることができる。
(8) 前記予告演出実行手段は、前記特定遊技状態への制御有に対応する情報が前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶されているとき(図49のS662でYES)に、当該保留記憶情報に基づく変動表示の開始条件成立前に、前記識別情報の表示結果が前記特定表示結果となることを所定の予告演出態様で予告可能であり(図49、図55のS675〜S680、図56、図57、図60)、
前記予告演出実行手段により、前記保留記憶手段に記憶された保留記憶情報に基づいて表示結果が前記特定表示結果となることを予告する予告演出を実行した場合、当該予告に対応する保留記憶情報よりも遅い時期に記憶された保留記憶情報に基づいた前記予告演出の実行を禁止する予告禁止手段(図17のS218あるいはS229でYES、図49のS661でYES)を備える。
このような構成によれば、特定表示結果となることを予告する予告演出がすでに実行されているにも関わらず、別の保留記憶情報に基づいた予告演出を重複して実行することにより遊技者の射幸心を極端に煽るような不都合の発生、および予告の対象となる保留記憶情報が複数になり遊技者を混乱させてしまう不都合の発生を未然に防止することができる。
(9) 実行する変動表示パターンを選択する変動表示パターン選択手段として、
前記変動表示パターンの種別を複数種別の中から選択する第1段階パターン選択手段(図22のS101)と、
該第1段階パターン選択手段が選択した種別に属する複数種類の変動表示パターンの中から変動表示パターンを選択する第2段階パターン選択手段(図22のS105)とを含む。
このような構成によれば、変動表示パターン選択手段が、第1段階パターン選択手段と第2段階パターン選択手段とに分けられているため、たとえば、第1段階パターン選択手段における振り分けを変更せずに、第2段階パターン選択手段における振り分けを変更するだけで、変動表示パターンを選択するための設定を変更する設計変更が可能となるので、変動表示パターンの設計変更を容易化することができる。
(10) 前記予告演出実行手段が前記予告に用いる予告演出態様を予め定めた複数種類の中から選択する予告演出態様選択手段(図55のS676、S677)を備え、
該予告演出態様選択手段は、
前記予告演出態様の種別を複数種別の中から選択する第1段階演出態様選択手段(図55のS676)と、
該第1段階演出態様選択手段が選択した種別に属する複数種類の予告演出態様の中から予告演出態様を選択する第2段階演出態様選択手段(図55のS677)とを含む。
このような構成によれば、予告演出態様選択手段が、第1段階演出態様選択手段と第2段階演出態様選択手段とに分けられているため、たとえば、第1段階演出態様選択手段における振り分けを変更せずに、第2段階演出態様選択手段における振り分けを変更するだけで、予告演出態様を選択するための設定を変更する設計変更が可能となるので、予告演出態様の設計変更を容易化することができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにおけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 擬似連チャンス目を示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブル、および大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 当り種別に応じた当り遊技中の大入賞口の開放態様を示す説明図である。 大当り種別が「16R確変A」、「16R確変B」、「16R確変C」各々の大当り遊技中における大入賞口の開閉動作を示すタイミングチャートである。 リーチ判定テーブルを示す説明図である。 変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 変動パターン選択テーブルの一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 始動入賞指定コマンドを具体的に説明するための図である。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 第1先読み処理を示すフローチャートである。 保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 ラウンド開始前処理を示すフローチャートである。 ラウンド中処理を示すフローチャートである。 ラウンド中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出図柄の変動表示中における表示動作例を示す説明図である。 演出図柄の変動表示中における表示動作例を示す説明図である。 演出図柄の変動表示中における表示動作例を示す説明図である。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 飾り図柄の変動表示の態様の一例を示す説明図である。 演出制御用マイクロコンピュータが使用する乱数を示す説明図である。 予告演出の一例として先読み予告演出が実行されたときの演出表示装置における表示動作例を示す説明図である。 予告演出の一例として通常予告演出が実行されたときの演出表示装置における表示動作例を示す説明図である。 予告演出の一例として通常予告演出が実行されたときの演出表示装置における表示動作例を示す説明図である。 予告演出が実行される場合に表示される背景画像の種類を説明するための図である。 非リーチはずれ時の最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。 左右出目判定テーブルを示す説明図である。 リーチはずれ時の最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。 大当り時の最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。 変動表示結果が「16R確変大当り」となる場合の表示動作の一例を示す説明図である。 擬似連実行時の仮停止図柄決定テーブルを示す説明図である。 擬似連変動での仮停止図柄を示す説明図である。 保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出設定処理を示すフローチャートである。 通常変動(非リーチ)により変動表示が行なわれた場合と、当該通常変動(非リーチ)が擬似連の変動パターンに変更された場合とを対比して説明するためのタイミングチャートである。 予告設定処理を示すフローチャートである。 予告種別決定テーブルを示す説明図である。 予告パターン決定テーブルを示す説明図である。 プロセステーブルの構成例を示す説明図である。 プロセステーブルの内容にしたがって実行される演出を説明するための説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 操作演出処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 保留表示の予告態様を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、遊技媒体の始動領域の通過により可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始を許容する可変表示の開始条件の成立に基づいて複数種類の変動表示パターンのうちのいずれかで複数種類の識別情報を変動表示させた後に表示結果を導出表示する変動表示部を備え、該変動表示部に導出表示された識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であればよい。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技用媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで所定の遊技が行なわれる遊技機である。縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域がある。演出表示装置9は、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄の変動表示を行なう変動表示装置(変動表示部)に相当する。演出図柄表示領域には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を変動表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rがあるが、図柄表示エリア9Aの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリア9L、9C、9Rの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、たとえば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件(遊技球が第1始動入賞口13に入賞したこと)または第2始動条件(遊技球が第2始動入賞口14に入賞したこと)が成立した後、可変表示の開始条件(たとえば、大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する変動表示が終了しているとき)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。すなわち、可変表示の実行条件は、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したことにより成立する。また、可変表示の開始条件は、大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する変動表示が終了することにより成立する。実行条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55の所定領域に記憶される。
なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の変動表示を行なう第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の変動表示を行なう第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。また、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bとを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(変動表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の変動表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点が同じであって、変動表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として変動表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口(第2始動口)14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1状態)になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態は、遊技者にとって不利な状態(第2状態)であり、遊技球が第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合算保留記憶表示部18cが設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときとには、演出表示装置9において大当りを想起させるような特定表示結果としての演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、上側には、回転動作をする星形状の可動部材84が設けられている。可動部材84は、演出表示装置9の周囲の飾り部というような遊技者に視認可能な位置に設けられ、後述する可動部材予告のような所定の演出に応じて動作する部材である。より具体的に、可動部材84は、モータ88の回転軸に取付けられ、モータ88が回転することにしたがって駆動され、回転動作をする。可動部材84は、擬似連の演出が実行されるとき等、予め定められた動作条件が成立したときに動作させられる。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、右側には、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cが設けられている。上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cは、後述する擬似連の再変動演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)に関連して実行されるような演出)が実行されるときに点滅する。ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(初回変動およびその後の再変動を含む合計の変動回数であり、擬似連の変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。本実施の形態では、擬似連の変動パターンによる変動表示が実行された場合であってもリーチにならない場合が生じ得る(図12(A)の1回擬似連(非リーチ)参照)例について説明するが、擬似連の変動パターンによる変動表示が実行された場合には必ず最終の再変動においてリーチが成立するようにしてもよい。さらに、再変動の繰返し実行回数(擬似連における変動回数)によって演出の発生割合が変化するものでもよい。たとえば、再変動の実行回数が3回(初回変動を含めると4回変動される擬似連)まで行くと「リーチ確定」、または「スーパーリーチ確定」となるようなものでもよい。また、再変動の実行回数が所定回に達したときに、「大当り確定」となるようなものでもよい。
また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。可動部材78は、擬似連の演出が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞に基づいて予め決められている所定数の景品遊技球の払出を行なうための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の変動表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とが高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられている。遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3の上面における手前側の中央位置といった、パチンコ遊技機1の遊技機用枠における所定位置には、押下操作等により遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。なお、操作ボタン30は、押下操作が可能なものに限定されず、たとえば回転型セレクタのような回転操作が可能なものであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン30に代えて、たとえば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン30は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるものであればよい。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の変動表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の変動表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(後述する演出制御用マイクロコンピュータ100)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を変動表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの表示制御と、演出図柄を変動表示する演出表示装置9の表示制御とを行なう。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、操作ボタン30からの操作検出信号が入力され、その信号に応じて、後述する予告演出等の各種演出を行なう。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行なわせる。
また、操作ボタン30からの操作信号が、入力ポート107を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に入力される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、操作ボタン30からの操作信号に基づいて、たとえば予告演出等の遊技の演出を行なう。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なうVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドにしたがってCGROM(図示せず)から必要なデータを読出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータを予め格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読出す。そして、VDP109は、読出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材84を動作させるためにモータ88を駆動する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号に基づいて枠LED28等の枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSと呼ぶ)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化等)を行なった後(S4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(たとえば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(S10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行なわれていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行なわれたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行なう(S8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行なう。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行なう。
また、CPU56は、電力供給復旧時のコマンドとしての停電復旧指定コマンドを演出制御基板80に送信する(S43)。そして、S14に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(S13)。たとえば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行なう。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。
そして、CPU56は、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(S15)。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、たとえば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なうスイッチ処理を実行する(S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する判定用乱数更新処理を行なう(S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する初期値用乱数更新処理(S24)および表示用乱数更新処理(S25)を実行する。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する演出制御コマンド制御処理を行なう(S28)。
さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。具体的にCPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する出力処理を実行する(S31)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。CPU56は、たとえば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。CPU56は、たとえば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(たとえば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
始動入賞を契機として、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の変動表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、小当り図柄が導出表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態では、特別図柄として、「1」〜「8」の8種類の数字が設定されている。「1」〜「8」の特別図柄のうち、「1」が16R確変A大当り図柄に、「2」が16R確変B大当り図柄に、「3」が16R確変C大当り図柄に、「4」が15R確変大当り図柄に、「5」が15R非確変大当り図柄に、「6」が2R確変大当り図柄に、「7」が小当り図柄に、「8」がはずれ図柄に、各々設定されている。なお、“R”は、ラウンドを示す。よって、たとえば、16Rとは、ラウンド回数が16であることを示す。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに、15R大当りの図柄(「4」、「5」)が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(たとえば、29秒間)または所定個数(たとえば、10個)の入賞が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる単位ラウンドが開始される。15R大当り状態では、ラウンドの回数は15回である。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに16R大当りの図柄(「1」〜「3」)が停止表示された場合には、大当り図柄の種類に応じて、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(たとえば、5秒間)または所定個数(たとえば、10個)の入賞が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる動作を所定回数(たとえば、1〜3回)行なう単位ラウンドが開始される。16R大当り状態では、後述するように、大当り図柄の種類に応じて、1ラウンドにおいて開閉板の開放回数が異なるように設定されている。16R大当り状態では、ラウンドの回数は16回である。
また、第1特別図柄表示器8aに2R確変大当りの図柄(「6」)が停止表示された場合には、ラウンドの回数が2回である大当り遊技状態(2R大当り状態)に移行する。また、2R大当り状態では、各ラウンドの開閉板の開時間は、15R大当り状態や16R大当り状態であるときよりも短い期間(たとえば、0.5秒間)になる。
また、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の変動表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、たとえば、所定回数(たとえば、100回)の特別図柄の変動表示が実行されること、および、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
遊技状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、たとえば、次に変動表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。
2R大当り状態が終了した後にも、遊技状態が確変状態(高確率状態)に制御される。2R大当り状態が終了した後に制御される確変状態を、突然確変(突確)状態ともいう。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄(「7」)が停止表示された場合には、遊技状態が、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、2R大当り状態と同様に、可変入賞球装置20における開閉板が所定期間(たとえば、0.5秒間)開放状態になって大入賞口が開放される。開放状態になる回数は2回である。ただし、2R大当り状態とは異なり、遊技状態は変更されない。すなわち、小当り遊技状態に制御される前の遊技状態が継続する。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。たとえば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、予め定められた大当り判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、始動入賞口13が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、予め定められた普通図柄当り判定値の数が、通常状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。この実施の形態では、確変状態において、大当りに決定される確率が高くなることに加えて、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められる例を示した。しかし、確変状態においては、少なくとも、大当りに決定される確率が高くなればよい。
演出表示装置9の表示領域において、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の変動表示に対応して、演出図柄の変動表示が行なわれる。すなわち、演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことに基づいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動が開始され、たとえば、「左」→「右」→「中」の順序で演出図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて所定順序で演出図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて同時に停止図柄を停止表示してもよい。
演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止図柄が導出表示されるまでの期間(変動表示期間=変動時間)で、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
また、演出図柄の変動表示中に、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、演出図柄の変動表示態様等によって遊技者に報知するための演出が実行されることがある。この実施の形態では、「すべり」、「擬似連」といった演出が実行可能である。
「すべり」の演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリア(たとえば、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9R)において演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した図柄表示エリアのうち所定数(たとえば、「1」または「2」)の図柄表示エリア(たとえば、「左」の図柄表示エリア9Lと「右」の図柄表示エリア9Rのいずれか一方または双方、本実施の形態においては「右」の図柄表示エリア9R)において演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行なわれる。なお、仮停止表示において揺れ変動表示したり、短時間の仮停止の後に演出図柄を再変動させること等によって、遊技者に停止表示された演出図柄が確定(最終停止)しない旨を報知することが好ましい。また、停止表示された演出図柄が確定したと遊技者が認識する程度に演出図柄を仮停止させてから、演出図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の演出では、特別図柄の可変表示の開始条件が1回成立したことに基づいて、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動(初回変動)させてから、すべての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、すべての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を再び変動(再変動)させる演出表示を所定回(たとえば、最大3回まで)行なう。
図6は、擬似連チャンス目を示す説明図である。「擬似連」の演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図6(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる演出図柄の組合せとして、予め定められていればよい。このように、擬似連チャンス目が仮停止されることにより、遊技者に擬似連の発生(継続)をアピールすることができる。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチはずれ」(「通常はずれ」、「通常変動」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、リーチになる所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「2」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示態様が「突確」である場合と同様に演出図柄の変動表示が行なわれた後、所定の非リーチの組合せ(たとえば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組合せとなる停止図柄が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「2」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出、「小当り」の変動表示態様という。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。ランダムRは、大当りにするか否か、および小当りにするか否かを判定する、当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。
ランダム2−1は、大当りの種類(16R確変A大当り、16R確変B大当り、16R確変C大当り、15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)を決定する大当り種別判定用のランダムカウンタである。ランダム2−1は、2msec毎に1ずつ加算され、0から加算更新されてその上限である9まで加算更新された後再度0から加算更新される。
ランダム2−2は、リーチとするか否か決定するリーチ判定用のランダムカウンタである。ランダム2−2は、2msec毎および割り込み処理の余り時間に1ずつ加算され、0から加算更新されてその上限である239まで加算更新された後再度0から加算更新される。
ランダム3は、変動パターンの種類(種別)を決定する変動パターン種別判定用のランダムカウンタである。ランダム3は、2msec毎および割り込み処理の余り時間に1ずつ加算され、0から加算更新されてその上限である241まで加算更新された後再度0から加算更新される。
ランダム4は、変動パターン(変動時間)を決定する変動パターン判定用のランダムカウンタである。ランダム4は、2msec毎および割り込み処理の余り時間に1ずつ加算され、0から加算更新されてその上限である251まで加算更新された後再度0から加算更新される。
ランダム5は、普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する普通図柄当り判定用のランダムカウンタである。ランダム5は、2msec毎および割り込み処理の余り時間に1ずつ加算され、3から加算更新されてその上限である13まで加算更新された後再度0から加算更新される。
ランダム6は、ランダム5の初期値を決定するランダム5初期値決定用のランダムカウンタである。ランダム6は、2msec毎および割り込み処理の余り時間に1ずつ加算され、3から加算更新されてその上限である13まで加算更新された後再度0から加算更新される。
図5に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行なう。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、ランダムRの値とする当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図8は、当り判定を行なうときに用いるテーブルを示す説明図である。図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。図8(B)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。図8(C)は、第1特図用大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図8(D)は、第2特図用大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図8で示すテーブルは、ROM54に記憶されている。図8(A)および(B)に示すテーブルは、ランダムRと比較される判定値が設定されているテーブルである。
図8(A)に示す大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値に設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値に設定されている。大当り判定は、ランダムRから抽出した値が、遊技状態に応じて設定されている大当り判定値と一致するか否かを判定することにより行なわれる。一致すると判定したときには、上記の16R確変A、16R確変B、16R確変C、15R確変、15R非確変、2R確変のうちいずれかの大当り遊技状態に制御される。
図8(A)に示されるように、確変時であるときの方が、通常時であるときよりも、大当り判定値が多く設定されている。なお、ランダムRから抽出した値が「1020〜1080」または「13320〜13477」であるときには、確変時であるか否かに関わらず、大当りと判定される。「1020〜1080」または「13320〜13477」の範囲内の判定値は、確率状態に関わらず、共通の大当り判定値である。
図8(B)に示す小当り判定テーブルには、第1特別図柄用の小当り判定に用いられる第1特図用判定テーブルと、第2特別図柄用の小当り判定に用いられる第2特図用判定テーブルとがある。第1特図用判定テーブルには、図8(B)の左欄に記載されている各数値が小当り判定値に設定され、第2特図用判定テーブルには、図8(B)の右欄に記載されている各数値が小当り判定値に設定されている。小当り判定は、ランダムRから抽出した値が、遊技状態に応じて設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定することにより行なわれる。一致すると判定したときには、小当り遊技状態に制御される。図8(B)に示されるように、第1特別図柄用の方が、第2特別図柄用よりも、小当り判定値が多く設定されている。
図8(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。なお、以下、ランダムRの値に対応する大当り判定値と小当り判定値とを、「当り判定値」とまとめて表現することがある。また、ランダムRの値に対応する大当り判定と小当り判定とを、「当り判定」とまとめて表現することがある。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値をランダムRの値とするのであるが、ランダムRの値が図8(A),(B)に示すいずれかの判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りまたは小当りにすることに決定する。なお、図8(A),(B)に示す「確率」は、各々、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図8(C)は、第1特図用大当り種別判定テーブルを示す説明図である。第1特図用大当り種別判定テーブルは、第1特別図柄の変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)に基づいて、大当りの種別を「16R確変A」、「16R確変B」、「16R確変C」、「15R確変」、「15R非確変」、「2R確変」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。第1特図用大当り種別判定テーブルには、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「16R確変A」、「16R確変B」、「16R確変C」、「15R確変」、「15R非確変」、「2R確変」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図8(D)は、第2特図用大当り種別判定テーブルを示す説明図である。第2特図用大当り種別判定テーブルは、第2特別図柄の変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)に基づいて、大当りの種別を「16R確変A」、「16R確変B」、「16R確変C」、「15R確変」、「15R非確変」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。第2特図用大当り種別判定テーブルには、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「16R確変A」、「16R確変B」、「16R確変C」、「15R確変」、「15R非確変」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
なお、第2特図用大当り種別判定テーブルには、大当り種別のうち、「2R確変」が割振られていないが、「15R確変」の判定値数が第1特図用大当り種別判定テーブルよりも多く設定されている。また、第2特図用大当り種別判定テーブルには、「16R確変A」の判定値数が第1特図用大当り種別判定テーブルよりも多く設定されている。2R確変大当りおよび小当りは、後述するように、開閉板開放時間が極めて短く設定されているため、実質的に賞球が得られない当りである。よって、確変中や時短中においては、第2始動入賞口14への入賞が増えるが、2R確変大当りおよび小当りの発生する割合が低減され、かつ、16R確変A大当りの発生する割合が向上する。このため、たとえば、確変大当りが連続した場合の遊技者にとっての有利度合いを高くすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1特別図柄について「確変」の大当り種別が選択される割合と、第2特別図柄について「確変」の大当り種別が選択される割合とが等しくなるように設定されている。
図9は、当り種別に応じた当り遊技中の大入賞口の開放態様を示す説明図である。図9(A)は、大当り種別に応じたラウンド数および開放態様を示す説明図である。図9(B)は、小当りに応じた開放回数および開放態様を示す説明図である。図9で示すテーブルは、ROM54に記憶されている。
図9(A)を参照して、大当り種別が「16R確変A」であるときには、1ラウンドの開放態様として、大入賞口が5秒開放するか所定数入賞することにより一旦閉鎖した後、再度開放する動作が3回繰り返される。大当り種別が「16R確変B」であるときには、1ラウンドの開放態様として、大入賞口が5秒開放するか所定数入賞することにより一旦閉鎖した後、再度開放する動作が2回繰り返される。大当り種別が「16R確変C」であるときには、1ラウンドの開放態様として、大入賞口が5秒開放するか所定数入賞することにより閉鎖して終了する。そして、16Rの大当り遊技状態では、大当り種別に応じた1ラウンドの開放態様が、16ラウンド、すなわち16回繰り返し行なわれる。
また、大当り種別が「15R確変」または「15R非確変」であるときには、1ラウンドの開放態様として、大入賞口が29秒開放するか所定数入賞することにより閉鎖される。15Rの大当り遊技状態では、1ラウンドの開放態様が、15ラウンド、すなわち15回繰り返し行なわれる。
また、大当り種別が「2R確変」であるときには、1ラウンドの開放態様として、大入賞口が0.5秒開放した後に閉鎖して終了する。2Rの大当り遊技状態では、1ラウンドの開放態様が、2ラウンド、すなわち2回繰り返し行なわれる。
次に、図9(B)を参照して、当り種別が「小当り」であるときには、「2R確変」であるときと同様に、1回開放時の開放態様として、大入賞口が0.5秒開放した後に閉鎖して終了する。小当り遊技状態では、1回開放時の開放態様が、2回繰り返し行なわれる。
ここで、「小当り」となったときと「2R確変」となったときとの開放態様を対比すると、「小当り」となったときには、「2R確変」となったときと実質的に同じ態様で当り遊技が行なわれる。このため、遊技者は、当り遊技の開放態様から、小当りであったのか2R確変であったのかを特定することができない。その結果、小当りとなって当り遊技が行なわれたときにも、遊技者に対して2R確変が発生したかのような印象を抱かせることができる。すなわち、小当りを2R確変のいわゆる偽(ガセ)の当りとして用いることができる。また、「小当り」は、大入賞口の開放態様から「2R確変」であるのか「小当り」であるのか見分けが付かない。このため、当り遊技の開放態様から、確変になったのか否か特定できないような状態(いわゆる隠れ確変状態)を作ることができる。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
このような「小当り」となる確率は、図8(B)に示すように、第2特別図柄側よりも第1特別図柄側の方が高くなるように設定されている。また、「小当り」となる確率と対応させて、図8(C)および(D)に示すように、大当りの種別として、第1特別図柄側においては「2R確変」が選択されるのに対し、第2特別図柄側においては「2R確変」が選択されないように設定されている。すなわち、「2R確変」となる確率は、第2特別図柄側よりも第1特別図柄側の方が高くなるように設定されている。たとえば、「2R確変」となる確率が低い第2特別図柄側における「小当り」の確率を、第1特別図柄側と同程度に設定した場合には、第2特別図柄側において2回開放の当りとなったときの当り種類が「小当り」である割合が高まり、遊技者に「小当り」であることが予想されてしまうため、上記のような隠れ確変状態を作りにくくなり、遊技の興趣低下につながる虞がある。よって、本実施の形態においては、遊技者に「小当り」であることが予想されにくいようにし、上記のような隠れ確変状態を作りやすくするために、第2特別図柄側においては、「2R確変」となる確率を低減させるとともに、「小当り」の確率についても低くなるように設定されている。
次に、図10を参照して、大当り種別が「16R確変A」、「16R確変B」、「16R確変C」各々の大当り遊技中における大入賞口の開閉動作について説明する。図10は、大当り種別が「16R確変A」、「16R確変B」、「16R確変C」各々の大当り遊技中における大入賞口の開閉動作を示すタイミングチャートである。
図10(A)は、大当り種別が「16R確変A」の大当り遊技中における大入賞口の開閉動作を示すタイミングチャートである。図10(A)に示すように、大当り種別が「16R確変A」の大当り遊技中においては、大入賞口が所定時間開放された後、一旦閉鎖する動作を3回繰り返して1ラウンドが終了し、当該大入賞口の動作を16回繰り返すことにより行なわれる。よって、「16R確変A」の大当り遊技中においては、大入賞口が3×16=48回開放される。
図10(B)は、大当り種別が「16R確変B」の大当り遊技中における大入賞口の開閉動作を示すタイミングチャートである。図10(B)に示すように、大当り種別が「16R確変B」の大当り遊技中においては、大入賞口が所定時間開放された後、一旦閉鎖する動作を2回繰り返して1ラウンドが終了し、当該大入賞口の動作を16回繰り返すことにより行なわれる。よって、「16R確変B」の大当り遊技中においては、大入賞口が2×16=32回開放される。
図10(C)は、大当り種別が「16R確変C」の大当り遊技中における大入賞口の開閉動作を示すタイミングチャートである。図10(C)に示すように、大当り種別が「16R確変C」の大当り遊技中においては、大入賞口が所定時間開放された後、閉鎖して1ラウンドが終了し、当該大入賞口の動作を16回繰り返すことにより行なわれる。よって、「16R確変C」の大当り遊技中においては、大入賞口が1×16=16回開放される。
以上より、16R大当りの種別のうち、「16R確変A」が遊技者にとって最も有利度合いが高い大当り種別といえ、「16R確変B」、「16R確変C」の順に遊技者にとっての有利度合いが低くなるといえる。このように、同じラウンド数でありながら開放態様が異なることにより遊技者にとっての有利度合いが異なる大当り遊技に制御される大当りを、本実施の形態ではチャンスボーナス(CB)と称することとする。
図10に示されるように、16R確変C大当りが終了するタイミングAまでは、大入賞口の開放態様からどの種類の16R確変大当りに制御されているのか特定することができない。同様に、16R確変B大当りが終了するタイミングBまでは、大入賞口の開放態様から16R確変A大当りに制御されているのか16R確変B大当りに制御されているのか特定することができない。このため、遊技者側においては、タイミングAを越えることにより16R確変Aまたは16R確変Bの大当りに制御されていることを特定でき、タイミングBを越えることにより16R確変Aの大当りに制御されていることを特定できる。その結果、あるタイミングを判断基準として、大当りが発展していくかのような印象を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図11は、当り判定によりはずれと判定されたときであってリーチを発生させるか否かのリーチ判定を行なうときに用いるリーチ判定テーブルを示す説明図である。なお、リーチ判定テーブルとランダム2−2から抽出した値とを用いて、リーチありか否かを判定することを、リーチ判定という。
図11で示すテーブルは、ROM54に記憶されている。図11に示すテーブルは、ランダム2−2と比較される判定値が設定されているテーブルである。本実施の形態における、リーチ判定に用いる判定値は、可変表示の開始条件が成立したときの保留記憶数に応じて異なる判定値が設定されている。
保留記憶数が「0〜2」であるときで、ランダム2−2から抽出した値が、「1〜30」であるときにはリーチありと判定され、「31〜239」であるときにはリーチなしと判定される。
保留記憶数が「3〜5」であるときで、ランダム2−2から抽出した値が、「1〜25」であるときにはリーチありと判定され、「26〜239」であるときにはリーチなしと判定される。
保留記憶数が「6〜8」であるときで、ランダム2−2から抽出した値が、「1〜20」であるときにはリーチありと判定され、「21〜239」であるときにはリーチなしと判定される。
以上のように、可変表示の開始条件が成立したときの保留記憶数が多いほど、当該変動表示においてリーチになる確率が低くなり、当該保留記憶数が少ないほど当該変動表示においてリーチになる確率が高くなるように、リーチ判定テーブルの判定値が設定されている。これにより、保留記憶数が多いときの平均変動時間を短縮させることができ、保留記憶数が上限であるために保留記憶されないような無効始動の発生を低減することができる。
なお、リーチ判定値のうち「1〜20」の判定値は、可変表示の開始条件が成立したときの保留記憶数に関わらず、必ずリーチありと判定される、共通のリーチ判定値である。
図11のテーブルで示す保留記憶数は、判定対象となる保留記憶を含めない数をいう。すなわち、保留記憶がされる直前における保留記憶数を示している。このため、図11に示すように保留記憶数の上限数を“8”とすると、判定対象となる保留記憶を含めた場合に保留記憶数の上限数は、実質的に“9”まで記憶することが可能となる。しかし、これは、図16のS300(図20のS58)において合算保留記憶数を1減算する処理を行なってから、S301においてリーチ判定が行なわれるまでの間に、始動入賞する場合も予想され、このような状況における始動入賞をも踏まえてリーチ判定を行なうことができるように構成されている。
図12は、変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。本実施の形態においては、変動パターン種別により、リーチの種類、擬似連の有無、擬似連における変動回数など、変動パターンの大分類(種別)が特定される。
なお、図12で示すテーブルは、ROM54に記憶されている。また、図12に示すテーブルは、ランダム3と比較される判定値が設定されているテーブルである。また、変動パターン種別判定に用いる判定値は、可変表示の開始条件が成立したときの保留記憶数に応じて異なるように設定されている。
図12(A)は、当り判定においてはずれと判定されかつリーチ判定においてリーチなしと判定されたときに参照される非リーチはずれ用の変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。
保留記憶数が「0〜2」であるときで、ランダム3から抽出した値が、「1〜230」であるときには通常変動に決定され、「231〜241」であるときには1回擬似連(非リーチ)に決定される。
通常変動とは、変動中においてリーチにならずにはずれとなる変動パターン種別をいう。1回擬似連(非リーチ)とは、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が1回行なわれて、当該再変動においてリーチにならずはずれとなる変動パターン種別をいう。本実施の形態においては、非リーチはずれとなる場合であっても、変動パターン種別として、通常変動以外に擬似連のような特殊な変動パターンを選択可能に設定されている。このため、演出のバリエーションを増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
保留記憶数が「3〜8」であるときで、ランダム3から抽出した値が、「1〜235」であるときには通常変動に決定され、「236〜241」であるときには1回擬似連(非リーチ)に決定される。
図12(A)のテーブルにおいては、保留記憶数が多いほど変動パターンの種別として通常変動が決定されやすいように判定値数が設定されている。また、図12(A)のテーブルにおいては、変動パターンの種別として1回擬似連よりも通常変動の方が決定されやすいように判定値数が設定されている。
図12(B)は、当り判定においてはずれと判定されかつリーチ判定においてリーチありと判定されたときに参照されるはずれリーチ用の変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。
保留記憶数が「0〜2」であるとき、ランダム3から抽出した値が、「24〜199」であるときにはノーマルリーチに決定され、「18〜23、200〜220」であるときにはスーパーリーチ1に決定され、「13〜17、221〜225」であるときにはスーパーリーチ2に決定され、「9〜12、226〜230」であるときには1回擬似連aに決定され、「6〜8、231〜234」であるときには1回擬似連bに決定され、「4、5、235〜237」であるときには2回擬似連aに決定され、「3、238、239」であるときには2回擬似連bに決定され、「2、240」であるときには3回擬似連aに決定され、「1、241」であるときには3回擬似連bに決定される。
ノーマルリーチとは、変動中にリーチになるものの特別なリーチ演出が行なわれることなく停止する変動パターン種別をいう。なお、前述した通常変動およびノーマルリーチは、図53を参照して後述するように、所定の条件が成立しているときに、擬似連の変動パターン種別に変更可能な変動パターン種別である。
スーパーリーチ1とは、変動中にリーチになり、リーチ演出としてスーパーリーチ1用のキャラクタを出現させる変動パターン種別をいう。スーパーリーチ2とは、変動中にリーチになり、リーチ演出としてスーパーリーチ2用のキャラクタを出現させる変動パターン種別をいう。
1回擬似連aとは、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が1回行なわれて、当該再変動においてリーチになりスーパーリーチ1と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。1回擬似連bとは、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が1回行なわれて、当該再変動においてリーチになりスーパーリーチ2と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。2回擬似連aとは、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が2回行なわれて、2回目の再変動においてリーチになりスーパーリーチ1と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。2回擬似連bとは、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が2回行なわれて、2回目の再変動においてリーチになりスーパーリーチ2と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。3回擬似連aとは、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が3回行なわれて、3回目の再変動においてリーチになりスーパーリーチ1と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。3回擬似連bとは、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が3回行なわれて、3回目の再変動においてリーチになりスーパーリーチ2と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。なお、1回擬似連a、1回擬似連b、2回擬似連a、2回擬似連b、3回擬似連a、および3回擬似連bを、まとめて擬似連の変動パターン種別ともいう。また、前述したノーマルリーチ、スーパーリーチ1、およびスーパーリーチ2を、まとめて非擬似連の変動パターン種別ともいう。
保留記憶数が「3〜8」であるときで、ランダム3から抽出した値が、「1〜199」であるときにはノーマルリーチに決定され、「200〜220」であるときにはスーパーリーチ1に決定され、「221〜225」であるときにはスーパーリーチ2に決定され、「226〜230」であるときには1回擬似連aに決定され、「231〜234」であるときには1回擬似連bに決定され、「235〜237」であるときには2回擬似連aに決定され、「238、239」であるときには2回擬似連bに決定され、「240」であるときには3回擬似連aに決定され、「241」であるときには3回擬似連bに決定される。
図12(B)のテーブルにおいては、保留記憶数が多いほど変動パターンの種別としてノーマルリーチが決定されやすいように判定値数が設定されている。これにより、保留記憶数が多いときの平均変動時間を短縮させることができ、無効始動の発生を低減することができる。また、図12(B)のテーブルにおいては、変動パターンの種別として擬似連よりも非擬似連の方が決定されやすいように判定値数が設定されている。
図12(C)は、当り判定において大当りと判定されかつ大当り種別判定において16R確変B、16R確変C、および15R非確変に決定されたときに参照される変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。
保留記憶数が「0〜2」であるとき、ランダム3から抽出した値が、「1〜7」であるときにはノーマルリーチに決定され、「14〜35」であるときにはスーパーリーチ1に決定され、「45〜100」であるときにはスーパーリーチ2に決定され、「8、9、101〜113」であるときには1回擬似連aに決定され、「36〜38、114〜127」であるときには1回擬似連bに決定され、「10、11、128〜150」であるときには2回擬似連aに決定され、「39〜41、151〜174」であるときには2回擬似連bに決定され、「12、13、175〜207」であるときには3回擬似連aに決定され、「42〜44、208〜241」であるときには3回擬似連bに決定される。
保留記憶数が「3〜8」であるときで、ランダム3から抽出した値が、「1〜7」であるときにはノーマルリーチに決定され、「8〜35」であるときにはスーパーリーチ1に決定され、「36〜100」であるときにはスーパーリーチ2に決定され、「101〜113」であるときには1回擬似連aに決定され、「114〜127」であるときには1回擬似連bに決定され、「128〜150」であるときには2回擬似連aに決定され、「151〜174」であるときには2回擬似連bに決定され、「175〜207」であるときには3回擬似連aに決定され、「208〜241」であるときには3回擬似連bに決定される。
図12(C)のテーブルにおいては、変動パターンの種別として非擬似連よりも擬似連の方が決定されやすいように判定値数が設定されている。
図12(D)は、当り判定において大当りと判定されかつ大当り種別判定において16R確変A、および15R確変に決定されたときに参照される変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。
保留記憶数が「0〜2」であるとき、ランダム3から抽出した値が、「1〜3」であるときにはノーマルリーチに決定され、「13〜28」であるときにはスーパーリーチ1に決定され、「41〜90」であるときにはスーパーリーチ2に決定され、「4〜6、91〜95」であるときには1回擬似連aに決定され、「29〜32、96〜110」であるときには1回擬似連bに決定され、「7〜9、111〜120」であるときには2回擬似連aに決定され、「33〜36、121〜150」であるときには2回擬似連bに決定され、「10〜12、151〜180」であるときには3回擬似連aに決定され、「37〜40、181〜241」であるときには3回擬似連bに決定される。
保留記憶数が「3〜8」であるときで、ランダム3から抽出した値が、「1〜3」であるときにはノーマルリーチに決定され、「4〜28」であるときにはスーパーリーチ1に決定され、「29〜90」であるときにはスーパーリーチ2に決定され、「91〜95」であるときには1回擬似連aに決定され、「96〜110」であるときには1回擬似連bに決定され、「111〜120」であるときには2回擬似連aに決定され、「121〜150」であるときには2回擬似連bに決定され、「151〜180」であるときには3回擬似連aに決定され、「181〜241」であるときには3回擬似連bに決定される。
図12(D)のテーブルにおいては、変動パターンの種別として非擬似連よりも擬似連の方が決定されやすいように判定値数が設定されている。
ここで、図12(A)および(B)のはずれ時用のテーブルと、図12(C)および(D)の大当り時用のテーブルとを対比すると、はずれ時用のテーブルよりも大当り時用のテーブルの方が、変動パターンの種別として擬似連が決定されやすいように判定値数が設定されている。すなわち、非擬似連による変動が行なわれたときよりも、擬似連による変動が行なわれたときの方が、大当りとなる信頼度が高くなるように判定値数が設定されている。言い換えると、再変動表示パターンは、識別情報の表示結果が非特定表示結果となるときよりも特定表示結果となるときの方が実行される割合が高くなるように選択割合が設定されている。このため、非擬似連による変動が行なわれたときよりも、擬似連による変動が行なわれたときの方が、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる。
また、図12(A)および(B)のはずれ時用のテーブルと、図12(C)および(D)の大当り時用のテーブルとを対比すると、はずれ時用のテーブルよりも大当り時用のテーブルの方が、変動パターンの種別として擬似連が決定される場合に、変動回数が多い擬似連が決定されやすいように判定値数が設定されている。すなわち、擬似連による変動が行なわれるときであっても、さらに変動回数が多いほど、大当りとなる信頼度が高くなるように判定値数が設定されている。このため、擬似連による変動が行なわれるときであっても、さらに変動回数が多いほど、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる。
また、図12(B)のリーチはずれ時用のテーブルと、図12(C)および(D)の大当り時用のテーブルとを対比すると、リーチはずれ時用のテーブルよりも大当り時用のテーブルの方が、リーチ種類としてスーパーリーチ1が行なわれる変動パターン種別よりもスーパーリーチ2が行なわれる変動パターン種別が決定されやすいように判定値数が設定されている。すなわち、スーパーリーチ1による変動が行なわれたときよりも、スーパーリーチ2による変動が行なわれたときの方が、大当りとなる信頼度が高くなるように判定値数が設定されている。このため、スーパーリーチ1による変動が行なわれたときよりも、スーパーリーチ2による変動が行なわれたときの方が、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる。
また、図12(C)のテーブルと、図12(D)のテーブルとを対比すると、図12(C)のテーブルよりも図12(D)のテーブルの方が、変動パターンの種別として擬似連が決定されやすいような判定値数が設定されており、かつ再変動する回数が多い擬似連が選択されやすいように判定値数が設定されている。すなわち、非擬似連による変動が行なわれたときよりも擬似連による変動が行なわれたときの方が、16R確変A大当りまたは15R確変大当りとなる信頼度が高くなるように判定値数が設定されている。また、擬似連において再変動される回数が多いほど、16R確変A大当りまたは15R確変大当りとなる信頼度が高くなるように判定値数が設定されている。このため、非擬似連による変動が行なわれたときよりも擬似連による変動が行なわれたときの方が、遊技者に16R確変A大当りまたは15R確変大当りに対する期待感を抱かせることができる。また、擬似連において再変動される回数が多いほど、遊技者に16R確変A大当りまたは15R確変大当りに対する期待感を抱かせることができる。
また、図12(C)のテーブルと、図12(D)のテーブルとを対比すると、図12(C)のテーブルよりも図12(D)のテーブルの方が、変動パターンのリーチの種類としてスーパーリーチ2が決定されやすいような判定値数が設定されている。すなわち、スーパーリーチ1によるリーチ演出が行なわれたときよりもスーパーリーチ2によるリーチ演出が行なわれたときの方が、16R確変A大当りまたは15R確変大当りとなる信頼度が高くなるように判定値数が設定されている。このため、スーパーリーチ1によるリーチ演出が行なわれたときよりもスーパーリーチ2によるリーチ演出が行なわれたときの方が、遊技者に16R確変A大当りまたは15R確変大当りに対する期待感を抱かせることができる。
図12(E)は、当り判定において小当りと判定されたときに参照される変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。
保留記憶数が「0〜2」であるとき、ランダム3から抽出した値が、「1〜7」であるときには特殊ノーマルリーチに決定され、「14〜35」であるときには特殊スーパーリーチ1に決定され、「45〜100」であるときには特殊スーパーリーチ2に決定され、「8、9、101〜113」であるときには特殊1回擬似連aに決定され、「36〜38、114〜127」であるときには特殊1回擬似連bに決定され、「10、11、128〜150」であるときには特殊2回擬似連aに決定され、「39〜41、151〜174」であるときには特殊2回擬似連bに決定され、「12、13、175〜207」であるときには特殊3回擬似連aに決定され、「42〜44、208〜241」であるときには特殊3回擬似連bに決定される。
特殊ノーマルリーチとは、前述したノーマルリーチとたとえば変動時間が異なる変動パターン種別であって、変動中にリーチになるものの特別なリーチ演出が行なわれることなく停止する変動パターン種別をいう。特殊スーパーリーチ1とは、前述したスーパーリーチ1とたとえば変動時間が異なる変動パターン種別で、かつ、変動中にリーチになり、リーチ演出としてスーパーリーチ1用のキャラクタを出現させる変動パターン種別をいう。特殊スーパーリーチ2とは、前述したスーパーリーチ2とたとえば変動時間が異なる変動パターン種別で、かつ、変動中にリーチになり、リーチ演出としてスーパーリーチ2用のキャラクタを出現させる変動パターン種別をいう。
特殊1回擬似連aとは、前述した1回擬似連aとたとえば変動時間が異なる変動パターン種別で、かつ、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が1回行なわれて、当該再変動においてリーチになりスーパーリーチ1と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。特殊1回擬似連bとは、前述した1回擬似連bとたとえば変動時間が異なる変動パターン種別で、かつ、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が1回行なわれて、当該再変動においてリーチになりスーパーリーチ2と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。
特殊2回擬似連aとは、前述した2回擬似連aとたとえば変動時間が異なる変動パターン種別で、かつ、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が2回行なわれて、2回目の再変動においてリーチになりスーパーリーチ1と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。特殊2回擬似連bとは、前述した2回擬似連bとたとえば変動時間が異なる変動パターン種別で、かつ、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が2回行なわれて、2回目の再変動においてリーチになりスーパーリーチ2と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。特殊3回擬似連aとは、前述した3回擬似連aとたとえば変動時間が異なる変動パターン種別で、かつ、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が3回行なわれて、3回目の再変動においてリーチになりスーパーリーチ1と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。特殊3回擬似連bとは、前述した3回擬似連bとたとえば変動時間が異なる変動パターン種別で、かつ、初回変動が行なわれて一旦停止された後に、再変動が3回行なわれて、3回目の再変動においてリーチになりスーパーリーチ2と同様の演出が行なわれる変動パターン種別をいう。なお、特殊1回擬似連a、特殊1回擬似連b、特殊2回擬似連a、特殊2回擬似連b、特殊3回擬似連a、および特殊3回擬似連bを、まとめて擬似連の変動パターン種別ともいう。また、前述した特殊ノーマルリーチ、特殊スーパーリーチ1、および特殊スーパーリーチ2を、まとめて非擬似連の変動パターン種別ともいう。
保留記憶数が「3〜8」であるときで、ランダム3から抽出した値が、「1〜7」であるときには特殊ノーマルリーチに決定され、「8〜35」であるときには特殊スーパーリーチ1に決定され、「36〜100」であるときには特殊スーパーリーチ2に決定され、「101〜113」であるときには特殊1回擬似連aに決定され、「114〜127」であるときには特殊1回擬似連bに決定され、「128〜150」であるときには特殊2回擬似連aに決定され、「151〜174」であるときには特殊2回擬似連bに決定され、「175〜207」であるときには特殊3回擬似連aに決定され、「208〜241」であるときには特殊3回擬似連bに決定される。
図12(E)のテーブルにおいては、変動パターンの種別として非擬似連よりも擬似連の方が決定されやすいように判定値数が設定されている。
図12(F)は、当り判定において大当りと判定されかつ大当り種別判定において2R確変に決定されたときに参照される変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。
保留記憶数が「0〜2」であるとき、ランダム3から抽出した値が、「1〜3」であるときには特殊ノーマルリーチに決定され、「13〜28」であるときには特殊スーパーリーチ1に決定され、「41〜90」であるときには特殊スーパーリーチ2に決定され、「4〜6、91〜95」であるときには特殊1回擬似連aに決定され、「29〜32、96〜110」であるときには特殊1回擬似連bに決定され、「7〜9、111〜120」であるときには特殊2回擬似連aに決定され、「33〜36、121〜150」であるときには特殊2回擬似連bに決定され、「10〜12、151〜180」であるときには特殊3回擬似連aに決定され、「37〜40、181〜241」であるときには特殊3回擬似連bに決定される。
保留記憶数が「3〜8」であるときで、ランダム3から抽出した値が、「1〜3」であるときには特殊ノーマルリーチに決定され、「4〜28」であるときには特殊スーパーリーチ1に決定され、「29〜90」であるときには特殊スーパーリーチ2に決定され、「91〜95」であるときには特殊1回擬似連aに決定され、「96〜110」であるときには特殊1回擬似連bに決定され、「111〜120」であるときには特殊2回擬似連aに決定され、「121〜150」であるときには特殊2回擬似連bに決定され、「151〜180」であるときには特殊3回擬似連aに決定され、「181〜241」であるときには特殊3回擬似連bに決定される。
図12(F)のテーブルにおいては、変動パターンの種別として非擬似連よりも擬似連の方が決定されやすいように判定値数が設定されている。
以上のように、当り種別が「2R確変」になる場合と「小当り」になる場合とで、共通の複数種類の変動パターン種別のうちから選択される。これにより、変動パターン種別から「2R確変」であるか「小当り」であるかについて、遊技者が特定できないように構成されている。また、前述したように、当り遊技状態の開放態様からも「2R確変」であるか「小当り」であるかについて、遊技者が特定できないように構成されている。その結果、小当りを2R確変のいわゆる偽(ガセ)の当りとして用いることができる。
これに対し、図12(E)のテーブルよりも図12(F)のテーブルの方が、変動パターンの種別として擬似連が決定されやすいように判定値数が設定されており、かつ再変動する回数が多い擬似連が選択されやすいように判定値数が設定されている。すなわち、擬似連において再変動される回数が多いほど、2R確変大当りとなる信頼度が高くなるように判定値数が設定されている。このため、擬似連において再変動される回数が多いほど、遊技者に2R確変大当りに対する期待感を抱かせることができる。
なお、図12で示した(A)〜(F)のテーブルでは、保留記憶数「3〜8」に対応して設定されている判定値のうち擬似連に決定される全判定値が、保留記憶数「0〜2」に対応して設定されている判定値のうち擬似連に決定される判定値に含まれている。
また、図12で示した(A)〜(F)のテーブルでは、保留記憶数「3〜8」に対応して設定されている判定値のうちスーパーリーチ1(擬似連および非擬似連を含む)に決定される全判定値が、保留記憶数「0〜2」に対応して設定されている判定値のうちスーパーリーチ1に決定される判定値に含まれている。
また、図12で示した(A)〜(F)のテーブルでは、保留記憶数「3〜8」に対応して設定されている判定値のうちスーパーリーチ2(擬似連および非擬似連を含む)に決定される全判定値が、保留記憶数「0〜2」に対応して設定されている判定値のうちスーパーリーチ2に決定される判定値に含まれている。
このため、ランダム3の抽出値が保留記憶数「3〜8」に対応して設定されている判定値のうち擬似連に決定される判定値と一致するときには、保留記憶数に関わらず、常に擬似連に決定される。同様に、ランダム3の抽出値が保留記憶数「3〜8」に対応して設定されている判定値のうちスーパーリーチ1に決定される判定値と一致するときには、保留記憶数に関わらず、リーチ演出が常にスーパーリーチ1に決定される。同様に、ランダム3の抽出値が保留記憶数「3〜8」に対応して設定されている判定値のうちスーパーリーチ2に決定される判定値と一致するときには、保留記憶数に関わらずリーチ演出が常にスーパーリーチ2に決定される。
なお、図12で示すテーブルについても、図11で示したテーブルと同様に、図16のS300(図20のS58)において合算保留記憶数を1減算する処理を行なってから、S301においてリーチ判定が行なわれるまでの間に、始動入賞する場合も予想され、このような状況における始動入賞をも踏まえて変動パターン種別を決定することができるように構成されている。
図13は、図12で決定された変動パターン種別に属する複数種類の変動パターンから1の変動パターンを選択するために用いる変動パターン選択テーブルの一例を示す説明図である。本実施の形態においては、変動パターンにより、すべり演出の有無、およびリーチになった後にはずれとなる場合には左右図柄と中図柄とのずれコマ数など、具体的な変動パターンが特定される。なお、図13で示すテーブルは、ROM54に記憶されている。また、図13に示すテーブルは、ランダム4と比較される判定値が設定されているテーブルである。
図13(A)は、変動パターン種別として通常変動が決定されているときの変動パターン選択テーブルを示す説明図である。ランダム4から抽出した値が、「1〜210」であるときには右図柄のすべりがない変動パターンに決定され、「211〜251」であるときには右図柄のすべりがある変動パターンに決定される。
図13(B)は、変動パターン種別としてはずれでノーマルリーチが決定されているときの変動パターン選択テーブルを示す説明図である。
ランダム4から抽出した値が、「1」であるときには右図柄のすべりがなくかつ左右図柄と中図柄とが1コマずれとなる変動パターンに決定され、「2〜10」であるときには右図柄のすべりがなくかつ左右図柄と中図柄とが2コマずれとなる変動パターンに決定され、「11〜30」であるときには右図柄のすべりがなくかつ左右図柄と中図柄とが3コマずれとなる変動パターンに決定され、「150」であるときには右図柄のすべりがありかつ左右図柄と中図柄とが1コマずれとなる変動パターンに決定され、「151〜155」であるときには右図柄のすべりがありかつ左右図柄と中図柄とが2コマずれとなる変動パターンに決定され、「156〜165」であるときには右図柄のすべりがありかつ左右図柄と中図柄とが3コマずれとなる変動パターンに決定される。
なお、図13(B)では、ランダム4から抽出され得る値の一部(1〜30、150〜165)について決定される変動パターンを説明したが、図示していない値(31〜149、166〜251)についても同様に一の変動パターンが決定されるように設定されている。
図13(C)は、変動パターン種別として大当り(この場合、16R確変A、B、C、15R確変、15R非確変を含む)でノーマルリーチが決定されているときの変動パターン選択テーブルを示す説明図である。ランダム4から抽出した値が、「1〜50」であるときには右図柄のすべりがない変動パターンに決定され、「51〜251」であるときには右図柄のすべりがある変動パターンに決定される。
図13(D)は、変動パターン種別としてはずれで2回擬似連aが決定されているときの変動パターン選択テーブルを示す説明図である。
ランダム4から抽出した値が、「1〜20」であるときには最終変動において右図柄のすべりがなくかつ左右図柄と中図柄とが1コマずれとなる変動パターンに決定され、「21〜30」であるときには最終変動において右図柄のすべりがなくかつ左右図柄と中図柄とが2コマずれとなる変動パターンに決定され、「31〜37」であるときには最終変動において右図柄のすべりがなくかつ左右図柄と中図柄とが3コマずれとなる変動パターンに決定され、「91〜130」であるときには最終変動において右図柄のすべりがありかつ左右図柄と中図柄とが1コマずれとなる変動パターンに決定され、「131〜155」であるときには最終変動において右図柄のすべりがありかつ左右図柄と中図柄とが2コマずれとなる変動パターンに決定され、「156〜165」であるときには最終変動において右図柄のすべりがありかつ左右図柄と中図柄とが3コマずれとなる変動パターンに決定される。
なお、図13(D)では、ランダム4から抽出され得る値の一部(1〜37、91〜165)について決定される変動パターンを説明したが、図示していない値(38〜90、166〜251)についても同様に一の変動パターンが決定されるように設定されている。
ここで、図13(A)〜(D)のテーブル各々を比較すると、非リーチはずれとなるときよりもはずれリーチになるときの方がすべりありの変動パターンが選択される割合が高くなり、かつはずれリーチになるときよりも当りとなるときの方がすべりありの変動パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されている。すなわち、スベリなしの変動表示が行なわれたときよりも、すべりありの変動表示が行なわれたときの方が、当りとなる信頼度が高くなるように判定値数が設定されている。このため、スベリなしの変動表示が行なわれたときよりも、すべりありの変動表示が行なわれたときの方が、当りとなる期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、図13(B)および(D)のテーブル各々を比較すると、擬似連ではなくリーチになるときよりも擬似連でリーチになるときの方が、左右図柄と中図柄とのずれコマ数がより小さくなる変動パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されている。このため、擬似連でない変動表示が行なわれたときよりも、擬似連の変動表示が行なわれたときの方が、左右図柄と中図柄とのずれコマ数がより小さくなり、当りとなる期待感を遊技者に抱かせることができる。
なお、図13では、図12で示した変動パターン種別のうち、一部の変動パターン種別に属する変動パターンを図示して説明したが、他の変動パターン種別についても同様に変動パターン選択テーブルが設けられており、複数種類の変動パターンから一の変動パターンが決定されるように構成されている。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した変動パターンに対応する変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御を行なう。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドに基づき、たとえば、はずれかつすべりなしの非リーチ通常変動パターンであるか、はずれかつすべりなしで左右と中とが1コマずれのノーマルリーチパターンであるか、大当りかつすべりなしのノーマルリーチパターンであるか、はずれかつすべりなしで左右と中とが2コマずれの2回擬似連aパターンであるかなど、複数種類の変動パターンのうちいずれであるかを特定することができる。
また、図13では、複数種類の変動パターンとして、右図柄のすべりの有無、リーチになった後にはずれとなる場合には左右図柄と中図柄とのずれコマ数が異なる例について説明した。しかし、複数種類の変動パターンは、上記の点が異なるものに限るものではない。複数種類の変動パターンは、たとえば、リーチとなったときに出現するキャラクタの種類が異なるもの、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9R各々の停止順序や停止タイミングが異なるもの、変動時間が異なるものであってもよい。
なお、図13で示すテーブルについても、図11および図12で示したテーブルと同様に、保留記憶数に応じた判定値にしたがい変動パターンを決定するように構成してもよい。この場合、保留記憶数は、0〜8の範囲で場合分けするように構成してもよい。これにより、図16のS300(図20のS58)において合算保留記憶数を1減算する処理を行なってから、S301においてリーチ判定が行なわれるまでの間に、始動入賞する場合も予想され、このような状況における始動入賞をも踏まえて変動パターンを選択することができるように構成することができる。
なお、図12および図13で示したテーブルでは、変動パターン種別および変動パターンが、現在の遊技状態に関わらず、決定される例について説明した。しかし、これに限らず、変動パターン種別および変動パターンが、現在の遊技状態に応じたテーブルを用いて、決定されるようにしてもよい。たとえば、遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態各々に応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するためのテーブルが設けられているものであってもよい。
なお、図12に示すテーブルにおいて、変動パターン種別として擬似連に決定されたときには、図13に示すテーブルにおいて、変動パターンとして擬似連の変動パターンが選択される例について説明した。すなわち、変動パターン種別を決定することにより、擬似連となるか否かが決定される例について説明した。しかし、擬似連の有無は、変動パターン種別決定のみでは確定せず、さらに変動パターン選択まで行なって特定されるように構成してもよい。
たとえば、一の変動パターン種別は、擬似連(再変動回数が異なる複数種類の擬似連を含む)および擬似連以外の変動(ノーマルリーチ、スーパーリーチ1など)を含む複数種類のパターンを特定するものであってよい。そして、変動パターンとして、擬似連の変動パターンが選択されるか否かにより、擬似連の有無を特定するように構成してもよい。
また、変動パターン種別の区分けは、リーチ状態となったときのスーパーリーチの種類が同じもの(スーパーリーチ1など)を1つの種別としてもよい。そして、変動パターンとして、擬似連の変動パターンが選択されるか否かにより、擬似連の有無を特定するように構成してもよい。
このように構成した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、先読み処理において変動パターン種別を判定し、さらに当該変動パターン種別に属する変動パターンを判定するように構成し、当該変動パターンの判定結果を含む始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成してもよい。
図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。言い換えると、図12および図13に示されたテーブルを用いて決定され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な変動パターンコマンドが予め設定されている。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄変動表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C08(H)は、当りとするか否か、および当りの種別(はずれ、16R確変A、16R確変B、16R確変C、15R確変、15R非確変、2R確変、小当り)を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C08(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C08(H)を表示結果指定コマンドという。
図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の変動表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の変動表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に伴って演出を行なう演出表示装置9等の演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の変動表示を開始するのか第2特別図柄の変動表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
なお、コマンド8D01(H)(第1図柄変動指定コマンド)およびコマンド8D02(H)(第2図柄変動指定コマンド)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中に装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の変動表示を行なう第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄の変動を行なうのか、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に第2飾り図柄の変動表示を行なう第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄の変動を行なうのかを判定するために使用される。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(および飾り図柄)の変動表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄および飾り図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンドには、大当りの種類または小当りに応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突確開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り遊技の終了または突然確変の遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突確終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC0XX(H)は、上位バイト(MODE)である「C0」により第1始動入賞があったことを指定し、下位バイト(EXT)である「XX」により先読み判定結果を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)は、上位バイト(MODE)である「C1」により第2始動入賞があったことを指定し、下位バイト(EXT)である「XX」により先読み判定結果を指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
先読みとは、変動を開始するときに乱数の抽出値に基づいて各種遊技制御に関わる判定を行なうタイミングに先立って、乱数の抽出値を読み出し、読み出した抽出値に基づいて後に判定されるであろう判定結果を先読みすることをいう。また、先読み判定結果とは、先読みによって得た判定結果をいう。本実施の形態では、始動入賞時に抽出した乱数の値に基づいて、始動入賞時に早々と、当り判定、リーチ判定および変動パターン種別を先読みして先読み判定結果を得るための制御が実行される。先読み判定結果は、始動入賞指定コマンドの下位バイトである「XX」により判定結果が特定されるように構成されている。本実施の形態においては、後述するように当該始動入賞指定コマンドに基づき、当該始動入賞による変動表示開始前の段階から予告が実行される。
コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を特定するための合算保留記憶数指定コマンドを送信して指定するようにしてもよい。
以上説明した演出制御コマンドは、2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、このようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図14に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、有効な始動入賞に基づいて保留表示を行なう場合に、始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に前述した先読みを行なった場合には、当該先読み判定結果に応じた始動入賞指定コマンドを送信する。
図15は、始動入賞指定コマンドを具体的に説明するための図である。前述したように、始動入賞指定コマンドの上位バイトとしては、第1始動入賞口13への入賞が第1始動口スイッチ13aによって検出された場合に「C0」が設定され、第2始動入賞口14への入賞が第2始動口スイッチ14aによって検出された場合に「C1」が設定される。
始動入賞指定コマンドの下位バイトとしては、たとえば、すでに大当りとなることが先読み判定されているときなど、先読みの禁止状態に設定されているときで当該始動入賞に対する先読みが行なわれなかった場合に判定なしを特定する「00」が設定され、先読み判定結果がはずれで通常変動と判定されたときに「01」が設定され、先読み判定結果が16R確変Aで1回擬似連aと判定されたときに「0F」が設定される。その他の先読み判定結果についても同様に、一の先読み判定結果が特定されるように予め定められているデータが、始動入賞指定コマンドの下位バイトとして設定される。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、当該始動入賞指定コマンドに基づき、保留表示するための処理、先読み予告を実行するか否かを判定するための処理、および先読み予告種別を選択するための処理などを行なう。先読み予告とは、先読み判定結果に関する情報を、当該始動入賞に起因する変動表示開始前の段階から報知する演出をいう。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の変動表示を開始する度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、当該変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドに基づき、飾り図柄変動表示を開始するように制御するとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
図16は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311,S312)。そして、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信するための制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信するための制御を行なう。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305またはS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
ラウンド開始前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。ラウンド開始前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによってラウンド中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、ラウンド開始前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、ラウンド開始前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、当該大当り遊技状態となったときの状態が確変状態であり、確変フラグがセットされていたときには、確変フラグがリセットされる(当該大当りが確変となる大当りであるか否かに関わらずリセットされる)。
ラウンド中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、すべてのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。また、遊技状態を示すフラグ(たとえば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口を開放する時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残り開放回数がある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、すべての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図17は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(S211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(S212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、S222に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。たとえば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図19(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図19(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図19(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図19(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保され、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図19(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図19(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
なお、保留記憶方式は、上記のように、保有特定領域および保存領域など、複数の領域を用いるものに限らず、一の所定領域を用いて記憶されるものであってもよい。保留記憶方式は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14各々への入賞に起因して抽出される乱数を、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14各々に定められた上限数(たとえば4)まで、入賞順を特定可能に記憶される方式であれば、どのような方式であってもよい。たとえば、一の領域を用いて、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のうちいずれへの入賞かを特定するためのデータと当該入賞に起因して抽出される乱数を特定するためのデータとを対応付けて、入賞順に、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14各々に定められた上限数(たとえば4)まで記憶する方式であってもよい。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S215)。なお、S215の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1、2−2、3、4(図7参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S216)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値が「1」であるか否か、すなわち当該始動入賞よりも先に記憶された保留記憶が存在するか否かを判定する(S217)。合算保留記憶数カウンタの値が「1」でないと判定されたときには、後述する先読み処理においてセットされる先読み大当りフラグまたは先読み小当りフラグがセットされているか否か、すなわち大当りまたは小当りとなる保留記憶が存在するか否かを判定する(S218)。
先読み大当りフラグも先読み小当りフラグもセットされていないときには、後述する第1先読み処理を行ない(S219)、S220に移行する。第1先読み処理においては、今回の第1始動入賞により抽出した乱数値に基づき、当りになるか否かおよび変動パターン種別がどの種別であるかを先読みする処理が行なわれる。
S220においては、第1先読み処理における先読み判定結果に応じた第1始動入賞指定コマンドをセットする。セットされたコマンドは、演出制御コマンド制御処理(図5のS28)において、送信する処理が行なわれる。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、先読み判定結果に応じた始動入賞指定コマンド始動入賞に基づき、保留表示を行なうとともに、先読み予告を実行するか否かの決定を行なう。
S218において先読み大当りフラグまたは先読み小当りフラグがセットされていると判定されたときには、大当りまたは小当りになる保留記憶が存在するために、当該始動入賞について先読み処理を行なうことなく、S221に移行する。なお、S218や後述するS229においては、先読み大当りフラグのみについて設定されているか否かを判定し、大当りになる保留記憶が存在するときにだけ、当該始動入賞について先読み処理を行なわないようにしてもよい。
S221においては、判定結果なしの第1始動入賞指定コマンドをセットする。これにより、始動入賞に基づく保留表示が行なわれる。
一方、S217において合算保留記憶数カウンタの値が「1」であると判定されたときには、当該始動入賞に基づく変動表示をすぐに開始できる状態であるため、第1先読み処理や始動入賞指定コマンド送信処理を行なうことなく、S222に移行する。
S222〜S232については、S211〜S221で示した処理と同様に、第2始動口スイッチ14aがオンしたことを条件として、保留特定領域に「第2」をセットし抽出した乱数を第2保留記憶数バッファに保存し(S225、S226)、合算保留記憶数カウンタの値および先読み大当りフラグなどに基づいて第2先読み処理が行なわれたときには該先読み判定結果に応じた第2始動入賞指定コマンドをセットし(S231)、第2先読み処理が行なわれなかったときには判定結果なしの第2始動入賞指定コマンドをセットする(S232)処理が行なわれる。
なお、S213〜220bの処理とS224〜230bの処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。このようにS213〜218の処理とS224〜228の処理とを1つの共通ルーチンで実現する場合には、図19に示す保留記憶バッファを、第1保留記憶(第1特別図柄)と、第2保留記憶(第2特別図柄)とで共通使用してもよい。具体的には、そのような共通の保留記憶バッファにおいて、各保存領域に、入賞が生じた順に、「第1」,「第2」のどちらの保留記憶であるかという情報、および、抽出した乱数値(ランダムR、ランダム2−1、2−2、3、4など)を示す情報を格納していき、格納した順番にしたがって読出して変動表示に用いるようにすればよい。そして、前述した実施形態の場合と同様に、「第1」,「第2」の各保留記憶については、別個に保留記憶数の最大値を管理すればよい。
図18は、S219の第1先読み処理を示すフローチャートである。CPU56は、S215において抽出したランダムRの値が通常時の大当り判定値(図8(A)における通常時の判定値(共通の大当り判定値))であるか否かを判定する(S240)。このように、先読み処理での大当り判定においては、通常時の大当り判定値(共通の大当り判定値)が用いられる。このため、実際に変動表示を開始するときの遊技状態が確変状態であるか否かまで先読みすることなく、先読み処理において大当りと判定されたにも関わらず実際の変動表示においてははずれになるといった不都合の発生を防止することができる。
S240において、通常時の大当り判定値であると判定されたときには、大当りとなることを示す先読み大当りフラグをセットする(S241)。また、CPU56は、図8(C)で示した第1特図用大当り種別判定テーブルを選択し(S242)、S215においてランダム2−1から抽出した値に基づいて大当り種別を判定する(S243)。そして、S243で判定された大当り種別に応じた大当り用変動パターン種別判定テーブル(図12(C)、(D)、(F))を選択し(S244)、S215において保留記憶数が3〜8の判定値にしたがいランダム3から抽出した値に基づいて変動パターン種別を判定する(S252)。
一方、S240において通常時の大当り判定値でないと判定されたときには、小当り判定値(図8(B)、第1特図の場合には左欄の判定値参照)であるか否かを判定する(S245)。小当り判定値であると判定されたときには、小当りとなることを示す先読み小当りフラグをセットする(S246)。そして、図12(E)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブルを選択し(S247)、S252に移行して保留記憶数が3〜8の判定値にしたがいランダム3から抽出した値に基づいて変動パターン種別を判定する。
S245において小当り判定値でないと判定されたときには、図11に示すリーチ判定テーブルを参照し、保留記憶数が6〜8の判定値(共通のリーチ判定値)とS215において抽出したランダム2−2からの値とに応じてリーチの有無を判定する(S248)。このように、先読み処理でのリーチ判定においては、保留記憶数が6〜8の判定値(共通のリーチ判定値)が用いられる。このため、たとえば、先読み処理においてリーチと判定されたにも関わらず実際の変動表示においてリーチにならないといった不都合の発生を防止することができる。
S248による判定の結果、リーチにするか否かを判定し(S249)、リーチにすると判定されたときには、図12(B)に示すはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブルを選択し(S250)、リーチにしないと判定されたときには、図12(A)に示す非リーチはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択し(S251)、S252に移行して保留記憶数が3〜8の判定値にしたがいランダム3から抽出した値に基づいて変動パターン種別を判定する。
S252のように、先読み処理での変動パターン種別判定においては、保留記憶数が3〜8の判定値が用いられる。このため、先読みで擬似連の変動パターン種別と判定されたときには、実際の変動表示においても擬似連の変動パターンにより変動表示が行なわれる。また、先読みでリーチ演出がスーパーリーチ1の変動パターン種別と判定されたときには、実際の変動表示においてもスーパーリーチ1のリーチ演出が行なわれる。また、先読みでリーチ演出がスーパーリーチ2の変動パターン種別と判定されたときには、実際の変動表示においてもスーパーリーチ2のリーチ演出が行なわれる。その結果、たとえば、先読み処理において擬似連と判定されたにも関わらず実際の変動表示において擬似連にならないといった不都合の発生や、先読み処理においてリーチ種類がスーパーリーチ1と判定されたにも関わらず実際の変動表示においてスーパーリーチ1にならないといった不都合の発生を防止することができる。
図18において第1先読み処理について説明したが、第2先読み処理においても、第1先読み処理と同様に、第2始動入賞に基づき抽出した乱数値に基づき所定のテーブルを参照して先読み判定を行なう処理が行なわれる。
図20および図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図19(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S52)。「第1」を示すデータであれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(S53)。「第1」を示すデータでなければ、すなわち「第2」を示すデータであれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(S54)。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(S57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、当り判定を実行する(S61、S62)。当り判定では、遊技状態に応じて予め決められている大当り判定値(図8(A)、(B)参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りまたは小当りとすることに決定する処理を実行する。なお、変動開始時における当り判定では、現在の遊技状態に対応する判定値が用いられる。このため、先読み時において当りでないと判定されたときであっても変動開始時において当りと判定される場合が生じ得る。その結果、前述した先読み予告が行なわれていないときであっても、当りになることに対し遊技者に期待感を抱かせることができる。
当り判定では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。S61において大当りとすることに決定した場合には、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定されたときに、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、次の大当りが発生したときの大当り遊技の開始時においてリセットされる(次の大当りが確変となる大当りであっても、大当り遊技の開始時に一旦リセットされる)。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(S62)。一致した場合には、小当りフラグをセットする(S63)。そして、S75に移行する。小当り判定値に一致しない場合には、そのままS75に移行する。
S71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、第1特別図柄を対象とする場合には図8(C)に示すテーブルを選択し、第2特別図柄を対象とする場合には図8(D)に示すテーブルを選択する(S72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「16R確変A」、「16R確変B」、「16R確変C」、「15R確変」、「15R非確変」、「2R確変」)を大当りの種別に決定する(S73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「16R確変A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「16R確変B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「16R確変C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「15R確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定され、大当り種別が「15R非確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」が設定され、大当り種別が「2R確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「06」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「2」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「2R確変」に決定した場合には、2R大当り図柄となる「8」を特別図柄の停止図柄に決定する。「16R確変A」に決定した場合には「1」を、「16R確変B」に決定した場合には「3」、「16R確変C」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、「15R確変」に決定した場合には「5」を、「15R非確変」に決定した場合には「9」を、特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図22は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、S74で記憶される大当り種別に基づいて図12(C)、(D)、(F)のうちいずれかのテーブルを選択する(S92)。そして、S101に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、小当りフラグがセットされているか否か確認する(S93)。小当りフラグがセットされている場合(S93でYの場合)には、図12(E)に示すテーブルを選択する(S94)。そして、S101に移行する。
S93で小当りフラグがセットされていない場合(S93でNの場合)、すなわち、大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合には、図11に示すリーチ判定テーブルを参照して、現在の保留記憶数と乱数バッファ領域に格納されたリーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値とに応じて、リーチ状態にするか否かを決定する(S97)。
そして、S97による決定において、リーチ状態にすることに決定したか否かを判定する(S98)。リーチ状態にすることに決定した場合には、図12(B)に示すテーブルを選択する(S99)。一方、リーチ状態にしないことに決定した場合には、図12(A)に示すテーブルを選択する(S100)。そして、S101に移行する。
S101では、CPU56は、S92、S94、S99、およびS100のうちいずれかにより選択されたテーブルのうち現在の保留記憶数に対応する判定値にしたがい、乱数バッファ領域に格納された変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値に基づいて、変動パターン種別を決定する。なお、変動開始時におけるリーチ判定および変動パターン種別判定では、現在の保留記憶数に対応する判定値が用いられる。このため、先読み時においてリーチでないと判定されたときであっても変動開始時においてリーチと判定される場合や、先読み時において擬似連でないと判定されたときであっても変動開始時において擬似連と判定される場合が生じ得る。その結果、前述した先読み予告が行なわれていないときであっても、リーチや擬似連になることに対し遊技者に期待感を抱かせることができる。
次いで、CPU56は、S101で決定された変動パターン種別に応じた変動パターン判定テーブル(図13参照)を選択する(S103)。また、CPU56は、S103により選択されたテーブルを参照して、乱数バッファ領域に格納された変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値に基づいて、変動パターンを決定する(S105)。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)をセットする(S106)。これにより、変動パターンコマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
また、特別図柄の変動を開始する(S107)。たとえば、S33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S109)。
図23は、表示結果指定コマンド送信処理(S302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種別、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果8指定のいずれかの演出制御コマンド(図14参照)を送信するための制御を行なう。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S110)。大当りフラグがセットされている場合には、大当りの種別に応じた表示結果指定コマンドをセットする(S111)。これにより、表示結果指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
S110において、大当りフラグがセットされていない場合には、S116に移行し、小当りフラグがセットされているか否か確認する。CPU56は、S116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果8指定コマンドをセットする(S117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドをセットする(S118)。これにより、セットされた表示結果指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
そして、合算保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドを送信する(S119)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果指定コマンドをRAM55における演出図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(S303)に対応した値に更新する(S120)。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(S303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(S125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(S126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新する(S127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行なう(S131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドをセットする(S132)。これにより、図柄確定指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、S139に移行する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドをセットする(S135)。これにより、大当り開始指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。具体的には、大当りの種別が確変大当り(16R確変大当り、15R確変大当りを含む)である場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突確開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S136)。なお、大当り発生時には、大当り表示時間タイマと同じ値が大入賞口制御タイマに設定される。以降、ラウンド開始前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放されてラウンドが開始される。
また、大当り種別に応じた開放態様をセットする(S137)。開放態様としては、図9(A)で説明したラウンド数および1ラウンドの開放態様を特定するためのデータが設定される。たとえば、大当り種別が「16R確変A」であるときには、ラウンド数が16R、1ラウンド開放回数が3回、1回開放時間が5秒であることを特定するためのデータがセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値をラウンド開始前処理(S305)に対応した値に更新する(S138)。
S139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S140)。そして、時短回数カウンタの値が0になったか否かを確認し(S141)、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットする(S142)。そして、小当りフラグがセットされているか否か確認する(S143)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突確開始指定コマンドをセットする(S144)。これにより、小当り/突確開始指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S145)。なお、小当り発生時には、小当り表示時間タイマと同じ値が大入賞口制御タイマに設定される。以降、小当り開始前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放開始される。
また、小当りに応じた開放態様をセットする(S146)。小当りに応じた開放態様とは、図9(B)に示すように、たとえば、開放回数が2回、1回開放時間が0.5秒であることを特定するためのデータがセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S308)に対応した値に更新する(S147)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S148)。
図26は、特別図柄プロセス処理におけるラウンド開始前処理(S305)を示すフローチャートである。ラウンド開始前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(S402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))をセットする(S403)。これにより、大入賞口開放中指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするためのラウンド数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行なうとともに(S404)、開放態様として設定されているラウンド数カウンタの値を−1する(S405)。
また、大入賞口制御タイマに1回開放において大入賞口が開放可能な最大時間に応じた1回開放時間が設定され、大入賞口制御回数に1ラウンド開放回数を設定する(S406)。たとえば、大当り種別が「16R確変A」であるときには、大入賞口制御タイマに1回開放時間である5秒が設定され、大入賞口制御回数に1ラウンド開放回数である3回が設定される。そして、特別図柄プロセスフラグの値をラウンド中処理(S306)に応じた値に更新する(S407)。
図27および図28は、特別図柄プロセス処理におけるラウンド中処理(S306)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、1ラウンド内において再度大入賞口を開放させるまでの待ち時間を示すラウンド内開放待タイマの値が0以上であるか否か、すなわちラウンド中の開放待ち状態であるか否かが判定される(S410)。ラウンド内開放待タイマが0以上でないと判定されたとき、すなわち、ラウンド内の開放待ち状態でなく大入賞口開放中であると判定されたときには、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S411)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(S412)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(S413)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(S414)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否か確認する(S415)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S412とS413の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行なう(S416)。
次いで、CPU56は、大入賞口制御回数を1減算し(S417)、大入賞口制御回数が「0」になったか否か、すなわち1ラウンド開放回数だけ大入賞口を開放したか否かを確認する(S418)。大入賞口制御回数が「0」になっていないときには、ラウンド内開放待タイマの値に所定の待ち時間に相当する値を設定しラウンド中処理を終了する。
ラウンド内開放待タイマの値は、前述したようにS410で判定される。ラウンド内開放待タイマの値が0以上であると判定されたときには、ラウンド内開放待タイマの値を1減算し(S421)、0に達したか否かを判定する(S422)。ラウンド内開放待タイマの値が0であると判定されたときには、再度大入賞口を開放させるために大入賞口制御タイマに1回開放時間が再び設定され(S423)、ソレノイド21を再び駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行ない(S424)、ラウンド中処理を終了する。これにより、所定の待ち時間が経過した後に、再度大入賞口を開放するための処理が行なわれる。一方、ラウンド内開放待タイマの値が0でないと判定されたときには、そのままラウンド中処理を終了する。これにより、ラウンド内の開放待ち状態が継続される。
なお、本実施の形態のS420においては、所定の待ち時間として図28のS440で示すラウンド間のインターバル期間と同じ時間が設定される。これにより、ラウンド内の待ち時間と、ラウンド間のインターバル時間とが同じとなるため、大入賞口の開放態様からは、ラウンドが終了したのか、ラウンド中なのか遊技者に特定不能とすることができる。その結果、たとえば16R確変大当りとなったときには、図10を参照して説明したようにあるタイミングに達するまでどの種類の16R確変大当りとなっているのか特定することができず、当該タイミングを越えて大当りが継続することへの期待感を抱かせることができるとともに、大当りが発展していくかのような印象を遊技者に抱かせることができ遊技の興趣を向上させることができる。
一方、S418において、大入賞口制御回数が「0」になったと判定されたときには、入賞個数カウンタの値をクリアし(0にし)(S419)、ラウンド数カウンタの値を確認する(S438)。ラウンド数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))をセットする(S439)。これにより、大入賞口開放後指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(S440)、特別図柄プロセスフラグの値をラウンド開始前処理(S305)に応じた値に更新する(S441)。
ラウンド数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータであるときに、大当り終了2指定コマンドをセットする(S442,S447)。これにより、大当り終了2指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(S449)、大当りフラグおよび先読み大当りフラグをリセットされ(S449a)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(S307)に応じた値に更新する(S450)。先読み大当りフラグがリセットされることにより、以降の始動入賞に対して先読み処理が実行可能な状態となる(図17のS218、S219、S229、S230)。なお、先読み大当りフラグがリセットされるタイミングは、予告の対象となる変動表示が終了してから大当りが終了するまでの期間中であればよい。たとえば、先読み大当りフラグがリセットされるタイミングを予告の対象となる変動表示が終了したときにリセットするように構成した場合には、大当り遊技中に入賞した始動入賞について先読み判定を行なうことができるため、当該大当りが終了したときから先読み判定結果に基づく先読み予告演出を行なうことができる。
CPU56は、大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータでなく、突然確変大当りを示すデータである場合には、小当り/突確終了指定コマンドをセットする(S443,S444)。これにより、小当り/突確終了指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータでもないときには、大当り終了1指定コマンドをセットする(S445)。これにより、大当り終了1指定コマンドが図5のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。そして、S449に移行する。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマの値を1減算する(S154)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示タイマが0になったか否か確認する(S155)。大当り終了表示タイマが0になっていなければ処理を終了する。大当り終了表示タイマが0になっていれば、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであったか否か確認する(S158)。
大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであった場合には、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(S161)。そして、S162に移行する。一方、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りでなかった場合には、そのままS162に移行する。そして、S162では、時短フラグをセットし(S162)、時短回数カウンタにたとえば100をセットする(S163)。これにより、大当り遊技状態の終了後には、必ず時短状態に制御されることとなる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S164)。
なお、取り扱うタイマやフラグは異なるものの、S308の小当り開放前処理はS305の大当り開放前処理と同様の処理であり、S309の小当り開放中処理はS306のラウンド中処理と同様の処理であり、S310の小当り終了処理はS307の大当り終了処理と同様の処理である。ただし、小当り終了処理においては、大当り終了処理の場合と異なり、確変フラグおよび時短フラグのセットは行なわれない。したがって、小当りのときには、確変フラグおよび時短フラグのセット/リセットは行なわれない。なお、小当りフラグおよび先読み小当りフラグがセットされている場合には、小当り終了処理においてリセットされる。なお、先読み小当りフラグがリセットされるタイミングは、予告の対象となる変動表示が終了してから小当りが終了するまでの期間中であればよい。たとえば、先読み小当りフラグがリセットされるタイミングを予告の対象となる変動表示が終了したときにリセットするように構成した場合には、小当り遊技中に入賞した始動入賞について先読み判定を行なうことができるため、当該小当りが終了したときから先読み判定結果に基づく先読み予告演出を行なうことができる。
次に、変動表示中に実行される演出の具体例を、図30〜図32の説明図を参照して説明する。なお、図30〜図32においては、演出表示装置9の表示画面を示す。
図30は、変動パターンが「通常変動のすべりなし」である場合、「1回擬似連(非リーチ)のすべりなし」である場合、および、「通常変動のすべりあり」である場合各々についての、演出表示装置9における表示動作例を示す説明図である。
変動パターン指定コマンドによって、「通常変動のすべりなし」の変動パターンが指定されたときには、図30(C1),(C2)に示すように、特別な演出は実行されない。「通常変動のすべりあり」の変動パターンが指定されたときには、図30(E1)〜(E4)に示すような「すべり」の演出が実行される。「1回擬似連(非リーチ)のすべりなし」の変動パターンが指定されたときには、図30(D1)〜(D6)に示すような「すべり」の演出が実行されることなく「擬似連」の演出が実行される。なお、図30(D1)〜(D6)には、簡略化された擬似連の演出態様が示されている。
図30(A)に示す例は、たとえば、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動開始等に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。その後、図30(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
なお、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に「すべり」の演出が実行される変動パターンであれば、「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を高速に再変動させる「すべり」の演出が実行される。
その後、たとえば、図30(C1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図30(C2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき、「右」の図柄表示エリア9Rや「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示される演出図柄は、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
「擬似連」の演出が実行される場合には、たとえば、図30(D1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図30(D2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)することによって、図6で示した擬似連チャンス目GC6となる演出図柄が停止表示される。これにより、初回変動が終了する。
なお、変動パターンの種類が擬似連ですべりありの場合には、図30(D1)の表示状態になる直前において、一旦「右」の図柄表示エリア9Rで「6」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してリーチにさせて擬似連に発展しないかのような演出を行なった後、「すべり」の演出が行なわれて図30(D1)に示すような表示状態にする演出が行なわれる。なお、このような「すべり」の演出のパターンは、複数種類設けられているものであってもよい。たとえば、リーチにならない図柄を停止させた後に「すべり」の演出を行なうパターンや、右図柄を停止させた後に「左」の図柄表示エリア9Lに停止されている演出図柄をすべらせてチャンス目となり得る組合せにする演出を行なうパターンなどを含む。変動パターンの種類が擬似連ですべりありの場合には、これら複数種類の中から選択した「すべり」の演出のパターンが実行される。
その後、図30(D3)に示すようにすべての図柄表示エリア9L、9C、9Rで演出図柄を再び変動させて、再変動が行なわれる。その後、たとえば、図30(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の演出図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「すべり」の演出が実行される場合には、たとえば、図30(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「5」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図30(E2)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を高速に再変動させる。その後、図30(E3)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄になるように、停止表示させる演出図柄を変更させる。ここで、図30(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで仮停止表示される演出図柄は、たとえば、決定された右最終停止図柄FZ1−2に基づいて決定される(図42参照)。その後、たとえば、図30(E4)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図31〜図32は、変動表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示す説明図である。図31(A)に示す例では、たとえば、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動開始等に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。その後、図31(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、たとえば、「すべり」の演出が実行される変動パターンである場合には、図31(C1)〜(C3)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行なわれる。また、たとえば、「擬似連」の演出が実行される変動パターンである場合には、図31(D1)〜(D5)に示すように、すべての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、すべての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行なわれる。その後、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで「6」の演出図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることによって、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になる。
図31(C3)や図31(D5)に示すようリーチ状態となった場合には、図32(A)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける演出図柄の変動速度が低下する。そして、変動パターンの種別がノーマルリーチであるとき等には、図32(B)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字が「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行なわれる。なお、図32(B)に示す例では、変動表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組合せを構成する演出図柄が停止表示されているが、変動表示結果が「はずれ」となる場合には、たとえば、図32(G)に示すように「5」を示す数字が「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の図柄表示エリア9Cで「5」を示す数字の演出図柄を停止表示させるといった「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字以外の演出図柄を停止表示させること等によって、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の変動表示を終了すればよい。
また、スーパーリーチ1やスーパーリーチ2が実行される場合には、図32(C)に示すように、低下していた「中」の図柄表示エリア9Cにおける演出図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。
スーパーリーチ1のリーチ演出では、図32(D)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。
また、スーパーリーチ2のリーチ演出では、図32(E)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、図32(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、図32(G)および(H)に示すように、2段階目の演出表示に進む。
図32(H)に示すように2段階目の演出表示が進行すると、図32(I)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。なお、変動表示結果が「はずれ」になる場合には、表示されている演出図柄が変更されず、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の変動表示を終了させる。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図33は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、S704〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等をするコマンド解析処理を行なう(S704)。次いで、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S705)。また、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、第1飾り図柄表示制御処理を行なう(S707)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行なう(S708)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。さらに、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタ(ランダムカウンタ)のカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S709)。その後、S702に移行する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図34および図35は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読出す(S612)。なお、読出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読出すからである。
コマンド受信バッファとして、たとえば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。したがって、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信され、コマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドが、予め定められたコマンドのうち、どのコマンド(図14参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(S614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(S615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(S617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(S618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(S622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(S623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(S624)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確開始指定コマンドであれば(S625)、演出制御用CPU101は、小当り/突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(S626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(S627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(S629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(S631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行なう(S632)。初期画面には、予め決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(S633)、予め決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行なう(S634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(S641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(S642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確終了指定コマンドであれば(S643)、演出制御用CPU101は、小当り/突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(S644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(S645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(S646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(S647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(S648)。
受信した演出制御コマンドが始動入賞指定コマンドであれば(S649)、演出制御用CPU101は、その始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞指定コマンド格納領域に格納するとともに、保留表示処理が未だなされていない始動入賞数を示す未処理数カウンタを1加算する(S650)。後述するように、未処理数カウンタの値に基づき、保留が加算表示される。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに対応する処理を実行し(S651)、S611に移行する。対応する処理とは、たとえば、受信したコマンドに対応するフラグをセットする処理が行なわれる。また、対応する処理としては、受信した演出制御コマンドが保留記憶数減算指定コマンドであれば、保留表示を減算更新させるための保留減算カウンタを1加算する処理が該当する。後述するように、保留減算カウンタの値に基づき、保留が減算表示される。
図36は、飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の変動表示の態様の一例を示す説明図である。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。そして、図36に示すように、所定時間(たとえば、0.5秒)毎に交互に点灯する。特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、大当りを想起させる飾り図柄の表示結果として、上側のLEDが点灯している状態にする(図36(A)参照)。また、特別図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合には、はずれを想起させる飾り図柄の表示結果として、下側のLEDが点灯している状態にする(図36(B)参照)。
図37は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図37に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、すべり時仮停止図柄決定用の乱数SR3、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2、予告種別決定用の乱数SR7、擬似連予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR8、当り予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR9、および背景決定用の乱数SR10を用いる。乱数SR1−1〜SR10は、予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出される。
なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。なお、SR7〜SR9のような予告演出に関する乱数値の上限値が、すべて同じとなる例について説明したが、これに限らず、SR7〜SR10各々の上限値が異なるように設定してもよい。また、SR7〜SR10各々の上限値が素数となるように設定してもよい。このようにすれば、異なる振分けで予告演出の実行態様を決定することができる。
すべり仮停止図柄決定用の乱数SR3は、「すべり」の演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおけるすべてまたは一部(本実施の形態においては「右」の図柄表示エリア9R)において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
次に、擬似連第1変動時仮停止図柄の乱数SR4−1および擬似連第2変動時仮停止図柄の乱数SR4−2について説明する。本実施の形態においては、擬似連中における各変動の残り回数に応じて、乱数SR4−1および乱数SR4−2のうちいずれかから抽出した値を用いて仮停止表示する演出図柄の組合せを決定する。
擬似連第1変動時仮停止図柄の乱数SR4−1は、初回変動において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
擬似連第2変動時仮停止図柄の乱数SR4−2は、初回変動終了後に開始される1回目の再変動において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
なお、1回目の再変動が終了した後に開始される2回目の再変動における仮停止表示させる演出図柄は、初回変動において仮停止表示させる演出図柄または1回目の再変動において仮停止表示させる演出図柄が所定の乱数抽選により設定される。
予告種別決定用の乱数SR7は、予告を実行する場合における予告種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数である。予告種別としては、擬似連となることを予告する擬似連予告、当りとなることを予告する当り予告、擬似連予告および当り予告と異なる予告としてボタン予告、およびステップアップ予告など、複数種類の種別が設けられている。予告演出は、複数種類の種別から1つ選択して実行される。
このように複数種類の予告演出の種別から1つの予告演出を選択して実行する理由は、次の通りである。複数種類の予告演出は、同時に実行すると、表示されるタイミングおよび表示される場所(表示領域)が重複するものであり、重複して表示されることにより演出が雑然としてしまうので、そのように演出が雑然とするのを防止するために、予告演出として、複数種類の予告演出の種別から選択した1つの予告演出を実行するようにしたのである。また、実行する予告演出を複数種類の予告演出の種別から選択することにより、予告演出制御に関して、予告演出の発生割合の設計変更を容易化することができる。また、選択された種別の予告演出についてのみ演出態様を決定する処理を実行すればよいので、予告演出に関する制御プログラムの処理量を低減することができる。
このように、予告演出としては、擬似連予告、当り予告、ボタン予告、およびステップアップ予告のうちいずれか一つが実行される。なお、予告演出は、これに限らず、擬似連予告、当り予告、ボタン予告、およびステップアップ予告各々が別のタイミングまたは別の表示領域で実行する別の予告として独立的に設け、実行するか否かを別個に判断するようにしてもよい。
擬似連予告とは、擬似連が実行される旨を示すキャラクタを出現させる演出をいう。当り予告とは、当りとなる旨を示すキャラクタを出現させる演出をいう。ボタン予告とは、変動表示中において操作ボタンが操作されたことを条件として、所定のメッセージを表示する演出をいう。ステップアップ予告は、予告の態様を複数段階でステップアップさせる演出をいう。ステップアップ予告では、ステップアップする段階数により大当り(リーチ)となる信頼度が異なる。段階数は、選択される予告パターンの種類により異なるように設定されている。
予告演出は、予告の対象となる保留記憶よりも先に記憶されている保留記憶に基づく変動表示中において実行される先読み予告演出と、予告の対象となる変動表示中において実行される通常予告演出とを含む。
先読み予告演出は、予告の対象となる保留記憶および当該保留記憶よりも先に記憶されている保留記憶(以下、予告実行保留記憶ともいう)各々に基づく変動表示において、所定タイミングで所定期間に亘り実行される。たとえば、予告の対象となる保留記憶よりも先に3つ保留記憶されているときには、当該3つの保留記憶および予告の対象となる保留記憶に基づく4回の変動表示において先読み予告演出が行なわれる。
予告実行保留記憶に基づく変動表示として擬似連の変動表示が実行される場合には、擬似連の初回変動および初回変動以降に開始される各再変動各々において、予告演出が所定タイミングで所定期間に亘り実行される。このため、たとえば、先読み予告演出として擬似連予告が行なわれている場合には、予告の対象となる変動表示よりも先に開始される各変動表示において擬似連予告を行なうことができる。さらに、予告の対象となる変動表示において擬似連に突入した後、さらに擬似連が継続することを擬似連の変動回数に相当する回数分予告することができる。これにより、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計上限数(たとえば8)よりも多い変動表示回数に亘り擬似連予告を行なうことが可能となる。その結果、保留記憶の合計上限数を超えた先の変動表示を対象として予告を行なっているかのような印象を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、擬似連予告の対象となる変動表示が開始されるまでにも、擬似連の変動表示が行なわれる場合もある。この場合には、予告の対象となる変動表示に加えて、それ以前に開始される擬似連の変動表示においても、当該擬似連の変動回数に相当する回数分擬似連予告を行なうことができる。その結果、予告の対象が合計上限数を遥かに超えた先の変動表示であるかのような印象を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
通常予告演出は、予告の対象となる変動表示中において所定タイミングで所定期間に亘り実行される。当該変動表示が擬似連である場合には、擬似連の初回変動および初回変動以降に開始される各変動各々において、所定タイミングで所定期間に亘り実行される。たとえば、擬似連の変動表示においては、初回変動および初回変動以降に開始される再変動各々において通常予告演出が行なわれる。
擬似連予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR8は、擬似連予告において出現させるキャラクタの種類を決定するために用いられる乱数である。当り予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR9は、当り予告において出現させるキャラクタの種類を決定するために用いられる乱数である。
予告種別決定用の乱数SR7の値に基づき決定された予告種別が擬似連予告である場合には、擬似連予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR8の値に基づいて予告パターンが決定される。また、予告種別決定用の乱数SR7の値に基づき決定された予告種別が当り予告である場合には、当り予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR9の値に基づいて予告パターンが決定される。なお、予告種別決定用の乱数SR7の値に基づき決定された予告種別がボタン予告およびステップアップ予告である場合には、図示を省略するが、擬似連予告や当り予告と同様に、所定の乱数の値に基づき予告パターンが決定される。
背景決定用の乱数SR10は、予告演出が実行される場合における演出表示装置9の背景の種類を決定するために用いられる乱数である。本実施の形態では、予告演出が実行される変動において、選択された背景画像に変更されて予告演出を含む変動表示が行なわれる。
次に、変動表示中に実行される予告の具体例を図38〜図41を参照して説明する。
図38は、予告演出の一例として先読み予告演出が実行されたときの演出表示装置9における表示動作例を示す説明図である。図38では、先読み予告演出として、当り予告、擬似連予告が実行されたときの表示状態について説明する。
図38(A)は、特別図柄の変動停止に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で確定演出図柄が停止表示されて変動表示が終了している状態を示している。
図38(B)は、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動開始等に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rのすべてで演出図柄の変動が開始された状態を示している。
図38(C)は、図38(B)で開始した変動中に始動入賞して保留表示が加算された状態を示している。図38(C)では、保留記憶が3個である旨が表示されている。なお、図38(C)で加算された保留表示は、すでに記憶されている保留表示の通常態様(たとえば白丸)と異なる態様(予告態様、たとえば黒丸)で表示されている。これは、図49で後述するように、通常態様と異なる態様で表示されている保留記憶を対象として、先読み予告が行なわれることを示している。
図38(D)は、特別図柄の変動停止に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rのすべてで確定演出図柄が停止表示されて変動表示が終了している状態を示している。
図38(E1)および(E2)は、特別図柄の変動開始に対応して新たに開始された演出図柄の変動中であって、いずれの図柄表示エリアにも演出図柄が停止されていないときに、先読み予告として当り予告が実行されたときの表示状態を示している。図38(E1)および(E2)は、ともに、“メモリの中に当りあるかも”といったメッセージが記されたプラカードを持ったキャラクタが出現することにより、当り予告が実行されている。
なお、図38(E1)の当り予告と、(E2)の当り予告とは、出現するキャラクタの種類が異なっている。出現するキャラクタの種類は、図57(B)で後述するように、当りの種別に応じて選択される。当り予告では、図38(E1)で示すキャラクタまたは(E2)で示すキャラクタを出現させる演出が行なわれる。これにより、予告の対象となる保留記憶に基づく変動表示が開始される前段階から当りとなることを報知することができる。
なお、先読み予告演出が実行されて予告の対象となる変動表示となったとき、あるいは通常予告演出が実行されるときには、当り予告として、“当りかも”といった異なるメッセージが記されたプラカードを持ったキャラクタを出現させるようにしてもよい。
図38(F1)および(F2)は、特別図柄の変動開始に対応して新たに開始された演出図柄の変動中であって、いずれの図柄表示エリアにも演出図柄が停止されていないときに、先読み予告として擬似連予告が実行されたときの表示状態を示している。図38(F1)および(F2)は、ともに、“メモリの中に擬似連あるかも”といったメッセージが記されたプラカードを持ったキャラクタが出現することにより、擬似連予告が実行されている。
なお、図38(F1)の擬似連予告と、(F2)の擬似連予告とは、出現するキャラクタの種類が異なっている。出現するキャラクタの種類は、図57(A)で後述するように、擬似連の変動回数の種類に応じて選択される。擬似連予告では、図38(F1)で示すキャラクタまたは(F2)で示すキャラクタを出現させる演出が行なわれる。これにより、予告の対象となる保留記憶に基づく変動表示が開始される前段階から擬似連となることを報知することができる。
また、少なくとも予告の対象となる保留記憶に基づく変動表示においては、複数回変動が実行される。このため、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計上限数(たとえば8)よりも多い変動表示回数に亘り擬似連予告を行なうことが可能となる。その結果、保留記憶の合計上限数を超えた先の変動表示を対象として予告を行なっているかのような印象を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、先読み予告演出が実行されて予告の対象となる変動表示となったとき、あるいは通常予告演出が実行されるときには、擬似連予告として、“擬似連中に当るかも”といった異なるメッセージが記されたプラカードを持ったキャラクタを出現させるようにしてもよい。
図38(G1)および(G2)は、当り予告の変形例について説明するための図である。当り予告を行なう場合であって、当りの種別が16R確変A〜16R確変Cのいずれかであるときには、図38(G1)および(G2)で示す態様で当り予告を行なうようにし、当りの種別が16R確変A〜16R確変C以外の当りである場合には図38(E1)および(E2)で示す態様で当り予告を行なうようにしてもよい。図38(G1)および(G2)は、ともに、“メモリの中にチャンスボーナスあるかも”といったメッセージが記されたプラカードを持ったキャラクタが出現することにより、16R確変当り予告が実行されている。
なお、図38(G1)の16R確変当り予告と、(G2)の16R確変当り予告とは、出現するキャラクタの種類が異なっている。キャラクタの種類により、16R確変A〜Cのうちいずれの当りとなるかの信頼度を異ならせている。言い換えると、キャラクタの種類により16R確変Aの予告を行なっている。16R確変当り予告では、図38(G1)で示すキャラクタまたは(G2)で示すキャラクタを出現させる演出が行なわれる。これにより、予告の対象となる保留記憶に基づく変動表示が開始される前段階から16R確変当りとなることを報知することができる。
なお、先読み予告演出が実行されて予告の対象となる変動表示となったとき、あるいは通常予告演出が実行されるときには、16R確変当り予告として、“チャンスボーナスかも”といった異なるメッセージが記されたプラカードを持ったキャラクタを出現させるようにしてもよい。
なお、先読み予告演出は、前述したように、予告の対象となる保留記憶に基づく変動表示まで、繰り返し実行される。
図39および図40は、予告演出の一例として通常予告演出が実行されたときの演出表示装置9における表示動作例を示す説明図である。図39では、通常予告演出として、ボタン予告が実行されたときの表示状態について説明する。図40では、通常予告演出として、ステップアップ予告が実行されたときの表示状態について説明する。
まず、図39を参照して、(A),(B)に示すように、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動開始等に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。ボタン予告を実行することが決定されたときには、その後、(C)に示すように、いずれの図柄表示エリアにも演出図柄が停止されていない変動中の状態において、封筒を示す画像(以下、封筒画像と呼ぶ)9Pが表示されるとともに、操作ボタンを示す画像(以下、操作ボタン画像と呼ぶ)9Qと、「ボタンを押してください」という操作要求メッセージを示す画像(以下、操作要求メッセージ画像)9Sとが表示される。これら封筒画像9P、操作ボタン画像9Q、および操作要求メッセージ画像9Sの表示は、遊技者による操作ボタン30の操作を促すために実行される。以下では、封筒画像9P、操作ボタン画像9Q、および操作要求メッセージ画像9Sの表示を、ボタン操作促進演出という。
ボタン操作促進演出のうち封筒画像9Pは、ボタン予告演出後に当りまたは擬似連となる割合に応じて封筒の色が選択されることにより(たとえば、「第1色表示(白色)」、「第2色表示(青色)」、および、「第3色表示(黄色)」の順に、ボタン予告後に当りまたは擬似連となる信頼度(以下、単に信頼度ともいう)が高いことを示すように色が選択される(信頼度の関係は、第1色表示<第2色表示<第3色表示)。)、大当りの信頼度を示す表示が行なわれる。これにより、ボタン予告が行なわれる前に信頼度が封筒の色によって示されるので、遊技者の期待感を高めることができるとともに、遊技者による操作ボタン30の操作を促進することができる。このような信頼度を示す表示は、色信頼度表示と呼ばれる。
なお、封筒画像9Pの色により、ボタン予告後に信頼度を報知する例について説明した。しかし、ボタン予告後に信頼度は、ボタン操作促進演出の態様により報知するものであればよく、たとえば、封筒画像9Pの大きさ、種類、形状などにより報知するものであってもよく、また、ボタン操作促進演出のうち封筒画像9Pの態様に限らず、操作ボタン画像9Q、または操作要求メッセージ画像9Sの態様や、封筒画像9P、操作ボタン画像9Q、および操作要求メッセージ画像9S各々の態様の組合せにより報知するものであってもよい。
ボタン操作促進演出の開始から終了までの期間は、遊技者による操作ボタン30の操作を有効に検出する操作有効期間である。そして、操作有効期間内に遊技者による操作ボタン30の操作が検出されると、その操作が検出されたタイミングで、(D)に示すように、ボタン操作促進演出の実行を停止するとともに、予め定められた複数種類の演出態様のうち、いずれかの演出態様で当りまたは擬似連となることについての予告が行なわれる。具体的には、封筒画像9Pにおいて封筒を開封し、内容物としての書面に書かれた予告メッセージを見せる演出が行なわれる。複数種類の演出態様として、書面に書かれた予告メッセージが異なる複数の演出態様が予め定められており、これらのうち、いずれかの演出態様が選択され、選択された演出態様にしたがった予告メッセージが表示される。
予告メッセージとしては、たとえば、「・・・」、「CHANCE」、「REACH」、「激熱」、「FEVER」、および、「GOOD LUCK」というメッセージを含み、いずれか1つのメッセージが選択されて表示される。予告メッセージは、予告演出後に当りまたは擬似連となる割合が異なるように選択割合が設定されている。この実施の形態では、予告の対象となる保留記憶に基づく変動表示において当りまたは擬似連となる割合の程度を、信頼度と呼ぶ。たとえば、「・・・」という予告メッセージよりも、それ以外の予告メッセージの方が信頼度が高く設定されている。また、「CHANCE」よりも、「激熱」、「FEVER」、および、「GOOD LUCK」という予告メッセージの方が信頼度が高く設定されている。また、「REACH」は、予告演出後にリーチとなるときにのみ選択可能となるように設定されている。また、「FEVER」は、予告演出後に大当りとなるときにのみ選択可能となるように設定されている。(C),(D)に示すように、第1予告演出としてのボタン予告は、演出表示装置9の比較的広い表示領域を用いて行なわれる。
このように、ボタン予告においては、遊技者により操作ボタン30が操作されると、信頼度に応じた予告メッセージが表示されることにより、遊技者の興趣を向上させることができる。
(D)に示すようなボタン予告の表示が終了した後、(F)に示すように「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rで、演出図柄が、仮停止状態(まだ再変動が残っている場合)または完全停止状態(最後の変動である場合)となるように表示制御が行なわれる。
一方、操作有効期間内に遊技者による操作ボタン30の操作が検出されなかったときには、(D)のようなボタン予告に関する表示は行なわれず、(E),(F)に示すように、そのままの表示態様で変動表示が継続され、演出図柄が、仮停止状態(まだ再変動が残っている場合)または完全停止状態(最後の変動である場合)となるように表示制御が行なわれる。
次に、図40を参照して、(A),(B)に示すように、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動開始等に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。ステップアップ予告を実行することが決定されたときには、その後、図40(B)〜(D)に示すように、いずれの図柄表示エリアでも演出図柄が停止されていない変動中の状態において、複数段階のステップにより構成される予告が実行される。
具体的に、ステップアップ予告においては、当りや擬似連となることを示す予告が複数段階のステップ(たとえば、ステップ1〜ステップ3の3段階)に分けて示される。ステップアップ予告については、各変動表示(擬似連における初回変動および各再変動を含む)において、最大限、ステップ1〜ステップ3の3つの予告ステップが実行される。ステップ1〜ステップ3のそれぞれの予告ステップについては、色が異なる3つの人型のキャラクタを示す画像(以下、キャラクタ画像と呼ぶ)91T,92T,93Tが用意されている。
ステップアップ予告は、原則的に、第1の色(たとえば、黒色)が付された第1のキャラクタ画像91Tが表示されるステップ1、第2の色(たとえば緑色)が付された第2のキャラクタ画像92Tが表示されるステップ2、および、第3の色(たとえば、赤色)が付された第3のキャラクタ画像93Tが表示されるステップ3の順序にしたがって複数段階でステップアップする態様で表示される。したがって、たとえば、予告ステップがステップアップするごとにキャラクタ画像が切替えられて表示される。
ステップアップ予告を構成するステップ1〜ステップ3については、ステップ1<ステップ2<ステップ3の順序で、表示されたときにその後に当りまたは擬似連となる割合が高くなるように信頼度が設定されている。これにより、遊技者からの見た目では、第1のキャラクタ画像91T<第2のキャラクタ画像92T<第3のキャラクタ画像93Tの順序で、表示されたときにその後に当りまたは擬似連となる割合が高くなるように信頼度が設定されている。
図40(B)に示すように、ステップアップ予告における第1のステップであるステップ1では、第1のキャラクタ画像91Tが表示される(たとえば、画面端部から登場する)。そして、ステップアップ予告における第2のステップであるステップ2では、(C)に示すように、第2のキャラクタ画像92Tが表示される(たとえば、画面端部から登場する)。さらに、ステップアップ予告における第3のステップであるステップ3では、(D)に示すように、第3のキャラクタ画像93Tが表示される(たとえば、画面端部から登場する)。
このように、ステップアップ予告においては、ステップ1〜ステップ3のうちすべてのステップにおいて、異なる色のキャラクタ画像が順次表示される場合がある。
また、ステップアップ予告の各ステップにおいて表示されるキャラクタ画像には、予告の対象となる保留記憶に基づく変動表示において当りまたは擬似連となる割合が異なるように選択割合が設定された複数種類の模様から1つの模様が選択されて付されている(たとえば、「第1模様表示(ベタ塗り)」、「第2模様表示(縞模様)」、および、「第3模様表示(斑点模様)」の順に、基本発展予告後に当りまたは擬似連となる信頼度が高いことを示すように模様表示が選択される(当りまたは擬似連となる信頼度の関係は、第1模様表示<第2模様表示<第3模様表示)。これにより、基本発展予告においては、各ステップで信頼度に応じた模様がキャラクタ画像に付されて表示されることにより、遊技者の興趣を向上させることができる。
そして、予告演出後に大当りとなるときには、(E)に示すように、最後の変動表示が行なわれるときに、変動表示中において表示されたすべてのキャラクタ画像が表示される(たとえば、画面端部から登場する)。なお、ステップアップ予告については、予告ステップとして、(E)のような表示を行なう第4のステップ(ステップ4)を設けてもよい。
このように、ステップアップ予告においては、変動表示が行なわれるごとに信頼度がステップアップする態様でキャラクタ画像が表示されることにより、遊技者の興趣を向上させることができる。
以上説明したように、予告種別は、図38(E1)、(E2)、(G1)、および(G2)に示す当り予告、図38(F1)および(F2)に示す擬似連予告、図39(C)および(D)に示すボタン予告、および図40(B)〜(E)に示すステップアップ予告が設けられている。予告演出を実行する場合には、これら複数種類の種別から1つの予告種別を選択して、前述した先読み予告演出または通常予告演出として実行される。
なお、図38〜図40では、背景画像を図示していない。しかしながら、予告演出が実行される場合には、選択された種類の背景画像が表示される。図41は、予告演出が実行される場合に表示される背景画像の種類を説明するための図である。背景画像の種類は、図57(C)で後述するように、リーチの種類に応じて選択される。
図41(A)は、背景Aの表示態様を説明するための図である。背景Aが選択されたときには、図41(A)に示すように、海の態様(海を想起させる画像(たとえば、魚、海草、水など)を表示する態様)に変更される。
図41(B)は、背景Bの表示態様を説明するための図である。背景Bが選択されたときには、図41(B)に示すように、山の態様(山を想起させる画像(たとえば、山、鳥、雲など)を表示する態様)に変更される。
図41(C)は、背景Cの表示態様を説明するための図である。背景Cが選択されたときには、図41(C)に示すように、夜空の態様(夜空を想起させる画像(たとえば、月、星など)を表示する態様)に変更される。
先読み予告演出である場合には、先読み予告演出が実行される変動表示が開始されてから、先読み予告の対象となる保留記憶に基づく変動表示が終了するまで(リーチ演出が実行される期間を除く)、当該選択された種類の背景が表示される。また、通常予告演出である場合には、今回の変動表示が開始されてから終了するまで(リーチ演出が実行される期間を除く)、当該選択された種類の背景が表示される。
次に、停止図柄を決定するときに用いるテーブルについて説明する。図42は、非リーチはずれ時の最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。図43は、左右出目判定テーブルを示す説明図である。図44は、リーチはずれ時の最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。図45は、大当り時の最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、所定の非リーチはずれの組合せを決定するためのテーブルとして、たとえば、図42(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cが含まれている。
図42(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチはずれの組合せとなる確定演出図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図42(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチはずれの組合せとなる確定演出図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図42(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチはずれの組合せとなる確定演出図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、図43に示すような左右出目判定テーブル161が含まれている。左右出目判定テーブル161では、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行なわれる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18,LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図42(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)が割当てられていない。このような割当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチはずれの組合せになる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄の組合せがリーチの組合せや大当り組合せにならないようにすることができる。
また、図42(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが割当てられておらず、予め定められた演出図柄の組合せになる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割当てられていない。たとえば、リーチの組合せや大当り組合せ以外であっても、図6に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、チャンス目に類似する特定の非リーチはずれの組合せ(たとえば、「221」、「332」など)となる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割当てられていない。このような割当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組合せとなる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や、チャンス目に類似する特定の非リーチはずれの組合せにならないようにすることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、リーチはずれの組合せとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、たとえば、図44(A)および(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。
図44(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチはずれの組合せとなる確定演出図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる演出図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
リーチはずれ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、図12(B)で示したように、変動パターンから特定される左右図柄と中図柄とのずれコマ数により特定される。すなわち、「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3は、左右最終停止図柄FZ2−1およびFZ2−2の演出図柄から、変動パターンから特定されるずれコマ数となる演出図柄に決定される。たとえば、左右最終停止図柄FZ2−1およびFZ2−2の演出図柄が「8」に決定され、変動パターンから特定されるずれコマ数が「5」である場合には、中最終停止図柄FZ2−3の演出図柄として「3」が決定されるものであってもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、大当り組合せとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、たとえば、図45に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163B、163Cが含まれている。図45(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、15R確変大当り図柄となる確定演出図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図45(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bは、15R非確変大当り図柄となる確定演出図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図45(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、16R確変大当り図柄となる確定演出図柄として、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおいて停止表示される左右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
なお、16R確変大当り図柄となる確定演出図柄として、「中」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて停止表示される中最終停止図柄FZ3−2は、16R確変大当りとなるときにのみ表示される「CB」図柄に決定される。
図46は、変動表示結果が「16R確変大当り」となる場合の表示動作の一例を示す説明図である。図46(A)および(B)では、たとえば、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動開始等に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。
その後、図46(C)に示すように「左」の図柄表示エリア9Lで「7」の演出図柄が停止表示され、図46(D)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄が停止表示されて、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になる。リーチ状態になった場合には、図46(E)に示すように、“リーチ”といったメッセージが表示されて、リーチ状態である旨が報知される。
リーチ状態となった場合には、図46(F)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける演出図柄の変動速度が低下する。そして、変動パターンの種別がノーマルリーチであるとき等には、図46(G)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字が仮停止表示された後、図46(H)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで上方から「CB」図柄が落下する演出が行なわれ、図46(I)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「CB」を示す図柄が停止表示される。このように、左右図柄が同じ図柄でかつ中図柄に「CB」図柄となる組合せが、16R確変大当りの図柄組合せとして設定されている。16R確変大当りの図柄組合せが停止表示された後は、図46(J)に示すように、“チャンスボーナス”といったメッセージが表示されて、16R確変大当りとなった旨が報知される。
図45〜図46を用いて、15R大当りおよび16R大当りとなる図柄組合せは、SR1−1から抽出した値に基づいてランダムに決定される例について説明した。これと同様に、2R確変大当りおよび小当りの図柄組合せについては、SR1−1などから抽出した値に基づいて複数種類定められた特定の図柄組合せ(たとえば、135、139など)からランダムに決定されるように構成してもよい。また、2R確変大当りおよび小当りとなる図柄組合せは、非リーチはずれ時と同様に、SR1−1〜SR1−3から抽出した値に基づいてランダムに決定されるように構成してもよい。
図47は、擬似連実行時の仮停止図柄決定テーブルを示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「擬似連」の演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、たとえば、図47(A)〜(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cが含まれている。
各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cは、「擬似連」の演出が実行される場合に、変動パターンが1回擬似連(非リーチ)、1回擬似連a、1回擬似連b、特殊1回擬似連a、および特殊1回擬似連b(以下、まとめて1回擬似連ともいう)のいずれかであるか、2回擬似連a、2回擬似連b、3回擬似連a、3回擬似連b、特殊2回擬似連a、特殊2回擬似連b、特殊3回擬似連a、特殊3回擬似連b(以下、まとめて複数回擬似連ともいう)のいずれかであるかや、何回目の変動であるかに応じて、使用テーブルとして選択される。
仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンの種別が前述した1回擬似連であるときに、初回変動の仮停止図柄を決定するためのテーブルである。仮停止図柄決定テーブル167Aが参照されたときには、左最終停止図柄に応じて定められた判定値にしたがい、擬似連チャンス目GC1〜GC8のうち擬似連第1変動時仮停止図柄の乱数SR4−1から抽出した値が属する擬似連チャンス目が、初回変動の仮停止図柄として決定される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンの種別が前述した複数回擬似連であるときに、初回変動の仮停止図柄を決定するためのテーブルである。仮停止図柄決定テーブル167Bが参照されたときには、左最終停止図柄に応じて定められた判定値にしたがい、擬似連チャンス目GC1〜GC8のうち擬似連第1変動時仮停止図柄の乱数SR4−1から抽出した値が属する擬似連チャンス目が、初回変動の仮停止図柄として決定される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンの種別が前述した複数回擬似連であるときに、初回変動が終了した後に開始される1回目の再変動の仮停止図柄を決定するためのテーブルである。仮停止図柄決定テーブル167Cが参照されたときには、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された擬似連チャンス目に応じて定められた判定値にしたがい、擬似連チャンス目GC1〜GC8のうち擬似連第2変動時仮停止図柄の乱数SR4−2から抽出した値が属する擬似連チャンス目が、1回目の再変動の仮停止図柄として決定される。
図48は、擬似連変動での仮停止図柄を示す説明図である。1回擬似連では、仮停止図柄決定テーブル167Aを用いて初回変動の仮停止図柄が決定される。2回擬似連では、仮停止図柄決定テーブル167Bおよび167Cを用いて初回変動の仮停止図柄が決定され、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて1回目の再変動の仮停止図柄が決定される。
なお、図示を省略したが、3回擬似連では、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて初回変動の仮停止図柄が決定され、仮停止図柄決定テーブル167Bおよび167Cを用いて1回目の再変動の仮停止図柄が決定される。そして、3回擬似連の2回目の再変動の仮停止図柄は、前述したように、初回変動の仮停止図柄または1回目の再変動の仮停止図柄のうちいずれか一方に決定される。
この場合、初回変動の仮停止図柄または1回目の再変動の仮停止図柄のうちいずれか一方が、大当りにならないときよりも大当りになるときの方が高い割合で決定されるように構成してもよい。これにより、2回目の再変動の仮停止図柄と、初回変動の仮停止図柄または1回目の再変動の仮停止図柄との組合せに応じて、大当りになる期待感を異ならせることができる。
以上のように、仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cを用いて仮停止図柄を決定することによって、擬似連演出における初回変動および再変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において仮停止表示させる演出図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
図49は、S705の保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。まず、S650により加算される未処理数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(S660)。未処理数カウンタの値が「1」以上であると判定されたときには、保留表示を行なうための処理が実行される。
S661においては、先読み予告実行中フラグ、または先読み予告フラグがセットされているか否かを判定する(S661)。先読み予告実行中フラグとは、先読み予告が既に実行されている旨を示すフラグであり、後述する図55のS679でセットされる。先読み予告フラグとは、先読み予告演出を行なうことが決定されている旨を示すフラグであり、図49のS665でセットされる。
S661において先読み予告実行中フラグまたは先読み予告フラグがセットされていると判定されたときには、保留記憶数を特定するための保留メモリカウンタの値を1加算した後、図38の(A)および(B)で示す通常態様で保留表示(たとえば、白丸の保留表示)を行なう(S667)。保留メモリカウンタの値に基づいて、演出表示装置9の表示画面に保留メモリの表示が行なわれる。
一方、S661において先読み予告実行中フラグおよび先読み予告フラグのいずれもセットされていないと判定されたときには、対応する始動入賞指定コマンドが擬似連を示すコマンドであるかまたは当り(ここでは、16R大当り、15R大当りをいう)を示すコマンドであるかが判定される(S662)。始動入賞指定コマンドが擬似連を示すコマンドであるかは、たとえば、図15に示す、先読み判定結果の変動パターン種別関連が擬似連を示すコマンドであるか否かを判定することにより行なわれる。また、始動入賞指定コマンドが当りを示すコマンドであるかは、たとえば、図15に示す、先読み判定結果が当りを示すコマンドであるか否かを判定することにより行なわれる。
S662において擬似連を示すコマンドでもなく当りを示すコマンドでもないと判定されたときには、S667へ移行する。S662において擬似連または当りを示すコマンドであると判定されたときには、未だ変動表示が開始されていない変動表示(当該始動入賞による保留記憶に基づく変動表示を含む)の回数を先読み予告回数カウンタにセットする(S663)。たとえば、未だ変動表示が開始されていない保留記憶が2個のときに始動入賞した場合には、先読み予告回数カウンタとして「3」がセットされる。先読み予告回数カウンタは、擬似連または当りになる保留記憶があること、および当該保留記憶までに新たに実行される変動表示の回数を特定することができる。
S663においては、セットされた先読み予告回数カウンタの値が「2」以上であるか否かが判定される。2以上であると判定されたときには、今回の始動入賞に基づく変動表示以外に未だ変動表示が開始されていない変動表示がある状況であり先読み予告を実行可能であるため、当該始動入賞指定コマンドの下位バイトのデータが先読み予告フラグとしてセットされる(S665)。これにより、先読み予告フラグに基づき、図15で示した先読み判定結果のいずれかを特定することができる。たとえば、先読み予告フラグに基づき、変動パターン種別が擬似連であるか、擬似連である場合には再変動回数が何回であるか、当りであるか、当りである場合にはいずれの種別であるか、およびリーチの種類がいずれであるかなどを特定することができる。
S664において2以上でないと判定されたとき、すなわち今回の始動入賞に起因する変動表示が次に行なわれるときであり、先読み予告演出を行なわれないようにするため、S667へ移行する。
S666においては、保留メモリカウンタの値を1加算した後、図38(C)で示す予告態様(たとえば黒丸)で保留表示をする。これにより、先読み予告演出の対象となる保留記憶を遊技者にわかりやすく報知することができる。次いで、未処理数カウンタの値を1減算し(S668)、再びS660へ移行する。
S660において未処理数カウンタの値が「1」以上でないと判定されたとき、すなわち未処理数が0であると判定されたときには、S651において加算される保留減算カウンタの値が「1」以上であるか否かが判定される(S669)。1以上でないと判定されたときには、そのまま保留記憶表示制御処理を終了する。1以上であると判定されたときには、保留メモリカウンタの値を減算した後、保留表示を減算更新(1つシフト)する処理を行なう(S670)。次いで、保留減算カウンタの値を1減算し(S671)、保留記憶表示制御処理を終了する。
図50は、図33に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。また、いわゆる確変昇格演出を実行する遊技機では、確変昇格演出の実行を示す確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には確変昇格演出を実行する。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図51は、図50に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(S812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に応じた値に更新する(S813)。
図52は、図50に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(S501)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。なお、はずれとすることに決定されているか否かは、大当りとするか否かを特定可能な変動パターンコマンドに基づいて、確認するようにしてもよい。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれ変動パターン(通常変動、1回擬似連(非リーチ)など)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(S502)。非リーチはずれ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチはずれ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない演出図柄の停止図柄を決定する(S504)。S504の処理では、図42(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値に基づいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1になる演出図柄を決定する。次に、図42(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値に基づいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づいて、図43に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図42(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とに基づいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄を決定する。
S504の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる演出図柄を決定することによって、演出図柄の停止図柄をリーチの組合せや大当りの組合せにしない。また、リーチの組合せや大当りの組合せ以外であっても、図6に示された擬似連チャンス目GC1〜GC8や前述したチャンス目に類似する特定の非リーチはずれの組合せになることもない。
S501において、はずれと判定されなかったときには、図45で示したテーブルを参照して、当り図柄を構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S503)、S516aに移行する。S503の処理では、図45に示された当りの種別に応じた最終停止図柄決定テーブルを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値に基づいて、当りの種別に応じた最終停止図柄決定テーブルを参照することによって当り種別に対応した演出図柄FZ3−1,2,3を決定する。
また、S502において、非リーチ変動ではない、すなわちリーチ変動であると判定したときには、S505において、図44で示したテーブルを参照して、リーチの組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S505)、S516aに移行する。S505の処理では、図44(A)に示された最終停止図柄決定テーブル162Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値に基づいて、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することによって左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の演出図柄を決定する。次に、中最終停止図柄FZ2−3は、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄と変動パターンから特定されるずれコマ数となる演出図柄を決定する。
以上のように、S505の処理では、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄を決定する。次いで、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄は、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄と、はずれリーチとなる変動パターンから特定されるずれコマ数となる演出図柄に決定される。
演出制御用CPU101は、演出パターンを設定するための演出設定処理を実行し(図52のS516)、予告パターンを設定するための予告設定処理を実行する(図52のS516a)。S516aの予告設定処理を実行した後、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S517)。演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、S516の処理で決定した演出パターン、S516aの処理で決定した予告パターンなどにより指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブルに格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の変動表示動作、リーチ演出における演出表示動作、擬似連またはすべりの演出による演出表示動作、および、予告演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替タイミング等が設定されている。なお、図柄変動制御パターンテーブルとしては、演出を含む演出図柄の演出動作を制御するための制御データよりなる図柄制御パターンテーブルと、演出図柄の演出動作とは別の予告演出の演出動作を制御するための制御データよりなる予告制御パターンテーブルとを設け、これら演出図柄の演出動作を制御するための制御データと、予告演出の演出動作を制御するための制御データとを組合せて用いることにより、1つの図柄変動制御パターンテーブルにより図柄の演出動作と予告の演出動作とを実行する場合と同様の演出動作を実行するように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、S517で選択した演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S518)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(S519)。
演出制御用CPU101は、S519の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78)の制御を開始する(S520)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データにしたがって、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S521)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S522)。
図53は、S516の演出設定処理を示すフローチャートである。演出設定処理において、演出制御用CPU101は、擬似連予告が開始されるまたは実行中でかつ先読み予告回数カウンタの値が「1」であるか否か、すなわち擬似連予告の対象が次の変動表示であるか否かを判定する(S1551)。擬似連予告が開始されるか否かは、擬似連に対応する先読み予告フラグがセットされているか否かにより判定される。擬似連予告が実行中であるか否かは、擬似連予告の先読み予告実行中フラグがセットされているか否かにより判定される。
S1551において擬似連予告が開始されるまたは実行中でかつ予告の対象が次回変動であると判定されたときには、今回の変動パターンの種類が擬似連に代替可能な通常変動(非リーチ)またはノーマルリーチであるか否かを判定する(S1552)。今回の変動パターンの種類が通常変動(非リーチ)またはノーマルリーチであると判定されたときには、今回の演出図柄の変動パターンとして、通常変動(非リーチ)またはノーマルリーチのうち今回の変動パターンから特定される変動時間と同じで擬似連の演出を実行する代替擬似連パターンを選択し(S1553)、S1556へ移行する。
通常変動(非リーチ)と変動時間が同じ代替擬似連パターンとしては、変動回数が異なる複数種類の擬似連の変動パターン(たとえば、1回擬似連パターン、2回擬似連パターン)が設けられている。ノーマルリーチと変動時間が同じ代替擬似連パターンについても同様に複数種類の擬似連の変動パターン(たとえば、1回擬似連パターン、2回擬似連パターン)が設けられている。S1553では、所定の乱数抽選により複数種類の代替擬似連パターンから一の代替擬似連パターンを選択する。なお、予告の対象となる変動表示が大当りとなる場合には、大当りとならない場合よりも高い確率で、変動回数の多い代替擬似連パターンを選択するようにしてもよい。
一方、S1551において擬似連予告中でかつ予告の対象が次回変動であると判定されなかったとき、またはS1552において今回の変動パターンの種類が通常変動(非リーチ)またはノーマルリーチであると判定されなかったときには、変動パターンコマンドから特定される通常パターンを選択し(S1553a)、S1556へ移行する。通常パターンとは、たとえば、変動パターンコマンドから、通常変動(非リーチ)が特定される場合には通常変動(非リーチ)パターンをいい、ノーマルリーチが特定される場合にはノーマルリーチパターンをいう。なお、今回の演出図柄の変動表示は、S1553またはS1553aで選択された変動パターンで実行される。
なお、本実施の形態においては、擬似連予告が開始されるまたは実行中でかつ予告の対象が次回変動であると判定されたときで、今回の変動パターンの種類が通常変動(非リーチ)またはノーマルリーチであるときに、代替擬似連パターンを選択し、そうでないときにコマンド通りの通常パターンを選択する例について説明した。しかし、擬似連予告が開始されるまたは実行中でかつ予告の対象が次回変動であると判定されたときに、当該変動を擬似連にする制御方法としては、これに限らず、まず受信したコマンド通りのパターンを選択し、その後にS1551およびS1552と同様の判定処理を行ない、いずれにおいてもYESと判定されたときに、一旦選択した変動パターンを代替擬似連パターンに変更するように構成してもよい。
次いで、S1556において、演出制御用CPU101は、「すべり」の演出である場合に、すべり時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出して、抽出した乱数SR3の値に基づいて仮停止図柄を決定する。
また、演出制御用CPU101は、「擬似連」の演出である場合には、擬似連の変動回数に応じて、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1や擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2から値を抽出して、図47のテーブルを参照して初回変動および初回変動以降の各再変動の仮停止図柄の組合せを決定する。なお、S1553において変更された「擬似連」の演出である場合には、次回変動において擬似連になるため、仮停止図柄の組合せに加えて最終停止図柄の組合せについても、擬似連チャンス目から決定される。
ここで、図54を参照して、S1553において、たとえば通常変動(非リーチ)に代えて選択され得る擬似連の変動パターン(代替擬似連パターン)について説明する。図54は、通常変動(非リーチ)により変動表示が行なわれた場合と、当該通常変動(非リーチ)に代えて代替擬似連パターンが選択されて変動表示が行なわれた場合とを対比して説明するためのタイミングチャートである。
図54(A)は、通常変動(非リーチ)により変動表示が行なわれた場合のタイミングチャートである。タイミング1は、変動が開始されたときのタイミングを示している。タイミング2は、タイミング1から時間Tが経過して、確定演出図柄が停止表示されたときのタイミングを示している。タイミング3は、予告の対象となる変動表示が開始されたときのタイミングを示している。
図54(B)は、通常変動(非リーチ)に代えて1回擬似連の代替擬似連パターンが選択されて変動表示が行なわれた場合のタイミングチャートである。タイミング1〜2の間に示すように、初回変動が行なわれてチャンス目が停止された後、再変動が行なわれて再度チャンス目が停止されている。
図54(C)は、通常変動(非リーチ)に代えて2回擬似連の代替擬似連パターンが選択されて変動表示が行なわれた場合のタイミングチャートである。タイミング1〜2の間に示すように、初回変動が行なわれてチャンス目が停止され、1回目の再変動が行なわれて再度チャンス目が停止され、さらに2回目の再変動が行なわれてチャンス目が停止されている。
また、通常変動(非リーチ)に代えて代替擬似連パターンが選択されて変動表示が行なわれた場合は、擬似連予告の先読み予告フラグまたは先読み予告実行中フラグがセットされているときである。また、擬似連の変動表示中に予告演出が実行される場合には、図55のS677またはS684において後述するように、当該擬似連における初回変動および初回変動以降の各再変動において当該予告演出が実行される。このため、タイミング1〜2の間において、変動回数に応じて、(A)では1回、(B)では2回、(C)では3回、予告演出が実行されることになる。
また、タイミング3以降に示すように、次回変動が擬似連変動になるため、少なくとも初回変動および再変動においてチャンス目が停止表示される。このため、擬似連の最大変動回数(たとえば3回)を超えて、変動が行なわれているかのような印象を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図55は、S516aの予告設定処理を示すフローチャートである。まず、先読み予告フラグがセットされているか否かを判定する(S675)。先読み予告フラグは、S665においてセットされる。先読み予告フラグがセットされていると判定されたときには、後述するフラグセット時予告種別決定テーブルを用いて予告種別を決定する(S676)。S676の処理においては、予告種別決定用の乱数SR7の値を抽出して、図56を用いて後述するテーブルにしたがい、予告種別を決定する。なお、S676においては、図53のS1553またはS1553aで選択された変動パターンにしたがって予告種別が決定される。
また、S677においては、決定された予告種別に応じた予告パターンを決定する。S677の処理においては、擬似連予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR8、当り予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR9、および背景決定用の乱数SR10のうち予告種別に応じた乱数の値を抽出して、図57を用いて後述するテーブルのうち予告種別に応じたテーブルにしたがい、予告種別に対応する予告パターンを決定する。たとえば、擬似連予告の種別が決定されたときには、擬似連予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR8、背景決定用の乱数SR10の値を抽出して、図57の(A)および(C)のテーブルにしたがい、擬似連予告に対応する予告パターンを決定する。また、当り予告の種別が決定されたときには、当り予告の出現キャラクタ決定用の乱数SR9、背景決定用の乱数SR10の値を抽出して、図57の(B)および(C)のテーブルにしたがい、当り予告に対応する予告パターンを決定する。なお、S677においては、図53のS1553またはS1553aで選択された変動パターンが擬似連である場合に、当該擬似連における初回変動および初回変動以降の各再変動において、該決定された予告パターンによる予告演出を実行するためのプロセスデータが設定される。なお、擬似連の変動表示中にボタン予告演出を行なうことが決定された場合には、擬似連の初回変動および初回変動以降の各再変動において、ボタン操作を有効に受け付ける操作有効期間を設定するためのプロセスデータが設定される。
また、S678においては、先読み予告フラグをリセットする。S679においては、予告種別(擬似連予告、当り予告、ボタン予告、ステップアップ予告)に対応する先読み予告実行中フラグをセットする。S680においては、先読み予告回数カウンタの値を1減算して、予告設定処理を終了する。
一方、S675において先読み予告フラグがセットされていないと判定されたときには、S679においてセットされる先読み予告実行中フラグがセットされているか否かを判定する(S681)。先読み予告実行中フラグがセットされていると判定されたときには、今回の変動表示中においても前回の変動表示と同じ予告を行なうために、前回変動と同じ予告パターンに決定する(S684)。これにより、先読み予告の対象となる変動表示が終了するまで、先読み予告演出を繰り返し実行することができる。S685においては、先読み予告回数カウンタの値を減算する。なお、S684においては、図53のS1553またはS1553aで選択された変動パターンが擬似連である場合に、当該擬似連における初回変動および初回変動以降の各再変動において、該決定された予告パターンによる予告演出を実行するためのプロセスデータが設定される。なお、擬似連の変動表示中にボタン予告演出を行なうことが決定された場合には、擬似連の初回変動および初回変動以降の各再変動において、ボタン操作を有効に受け付ける操作有効期間を設定するためのプロセスデータが設定される。
S686においては、S685において減算された先読み予告回数カウンタの値が「0」であるか否かが判定される。すなわち、今回の変動表示が予告対象の変動表示であるか、すなわち予告対象の変動表示であるか否かが判定される。先読み予告回数カウンタの値が「0」でないと判定されたときには、そのまま予告設定処理を終了する。一方、先読み予告回数カウンタの値が「0」であると判定されたときには、今回の変動表示における予告で先読み予告演出が終了となるため、先読み予告実行中フラグをリセットし、予告設定処理を終了する。
S681において、先読み予告実行中フラグがセットされていないときには、先読み予告が開始される予定もなくかつ実行中でもないときであるため、後述するフラグ非セット時予告種別決定テーブルを用いて予告演出を実行するか否かおよび予告種別を決定する(S682)。S682で決定される予告は、いまから開始される変動表示のみにおいて実行される通常予告演出である。これにより、先読み予告演出が行なわれていなかったときでも通常予告演出が実行されるため、遊技者に期待感を抱かせることができる。なお、S682では、前述したS676と同様の処理が行なわれる。S683においては、決定された予告種別に応じた予告パターンを決定し、予告設定処理を終了する。なお、S683においては、選択された変動パターンが擬似連である場合に、当該擬似連における初回変動および初回変動以降の各再変動において、決定された予告パターンによる予告演出を実行するためのプロセスデータが設定される。なお、擬似連の変動表示中にボタン予告演出を行なうことが決定された場合には、擬似連の初回変動および初回変動以降の各再変動において、ボタン操作を有効に受け付ける操作有効期間を設定するためのプロセスデータが設定される。
以上、S677、S683、S684各々において、選択された変動パターンが擬似連である場合に、当該擬似連における初回変動および初回変動以降の各再変動において、決定された予告パターンによる予告演出を実行するためのプロセスデータが設定される例について説明した。これにより、擬似連における初回変動および初回変動以降の各再変動において、S677、S683、S684各々で決定された同じ予告パターンによる予告演出が実行される。しかし、擬似連における初回変動および初回変動以降の各再変動において、S677、S683、S684各々で決定された同じ予告パターンによる予告演出が実行されるものに限らず、たとえば、擬似連である場合に、初回変動および各再変動各々において、実行する予告パターンを決定し、各変動において決定された予告パターンによる予告演出を実行するように構成してもよい。また、擬似連である場合には、さらに、初回変動および各再変動各々において、予告演出を実行するか否か決定し、各変動のうち予告演出を実行する変動において決定された予告パターンによる予告演出を実行するように構成してもよい。これにより、擬似連である場合の、予告演出のバリエーションを増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、S676、S682各々において擬似連の変動表示中にボタン予告演出を行なうことが決定された場合には、S677、S683、S684各々において擬似連の初回変動および初回変動以降の各再変動において、ボタン操作を有効に受け付ける操作有効期間を設定するためのプロセスデータが設定される例について説明した。これにより、擬似連における初回変動および初回変動以降の各再変動において、ボタン操作が可能となる。
図56は、予告種別決定テーブルを示す説明図である。予告種別決定テーブルは、予告を実行するか否かおよび実行する予告種別を決定するために、図55のS676およびS682において参照されるテーブルである。
予告種別決定テーブルは、先読み予告フラグがセットされているときに参照され先読み予告演出の種別を決定するためのフラグセット時予告種別決定テーブルと、先読み予告フラグおよび先読み予告実行中フラグがセットされていないときに参照され通常予告演出の種別を決定するためのフラグ非セット時予告種別決定テーブルとを含む。フラグセット時予告種別決定テーブルおよびフラグ非セット時予告種別決定テーブルは、各々、受信した変動パターンコマンドの種類に応じて、判定値が設定されている。なお、受信した変動パターンコマンドの種類とは、変動パターンコマンドに基づいて、S1553またはS1553aで選択される変動表示パターンをいう。
なお、本実施の形態においては、受信した変動パターンコマンドが、図54に示すいずれのパターンに属するかに応じて、パターン毎に定められた判定値にしたがって、予告種別を決定する例について説明する。すなわち、No1に示すはずれかつ非リーチパターン(非リーチ通常変動、非リーチ1回擬似連を包括していう)、No2に示すはずれかつ擬似連以外のリーチパターン(ノーマルリーチ、スーパーリーチ1、スーパーリーチ2、特殊ノーマルリーチ、特殊スーパーリーチ1、特殊スーパーリーチ2を包括していう)、No3に示すはずれかつ1回擬似連パターン(1回擬似連a、1回擬似連b、特殊1回擬似連a、特殊1回擬似連b、代替擬似連パターンの1回擬似連を包括していう)、No4に示すはずれかつ2回擬似連パターン(2回擬似連a、2回擬似連b、特殊2回擬似連a、特殊2回擬似連b、代替擬似連パターンの2回擬似連を包括していう)、No5に示すはずれかつ3回擬似連パターン(3回擬似連a、3回擬似連b、特殊3回擬似連a、特殊3回擬似連bを包括していう)、No6に示す当りかつ擬似連以外のリーチパターン、No7に示す当りかつ1回擬似連パターン、No8に示す当りかつ2回擬似連パターン、No9に示す当りかつ3回擬似連パターンの複数種類のパターン各々に対応して予告種別を決定するための判定値が設定されており、いまから開始しようとする変動表示パターンが属するパターンに対応して定められた判定値にしたがい予告種別を決定する処理が行なわれる。
なお、本実施の形態において同じパターンに属する場合には、リーチとなる擬似連以外の変動パターンのリーチ種類(ノーマルリーチ、スーパーリーチ1、スーパーリーチ2)、擬似連のリーチ種類(スーパーリーチ1となる擬似連a、スーパーリーチ2となる擬似連b)、すべりの有無、はずれとなる変動パターンのずれコマ数、および特殊の変動パターンであるか否かなどに関わらず、同じ振分にしたがって予告種別を決定する例について説明するが、これに限らず、同じパターンに属する場合であっても、リーチとなる擬似連以外の変動パターンのリーチ種類(ノーマルリーチ、スーパーリーチ1、スーパーリーチ2)、擬似連のリーチ種類(スーパーリーチ1となる擬似連a、スーパーリーチ2となる擬似連b)、すべりの有無、はずれとなる変動パターンのずれコマ数、および特殊の変動パターンであるか否かの少なくともいずれかに応じて異なる振分にしたがって予告種別を決定するようにしてもよい。
フラグセット時予告種別決定テーブルが参照されたときには、ランダムSR7から抽出した値に基づき、擬似連予告または当り予告、ボタン予告、ステップアップ予告のうちいずれかに決定される。なお、擬似連予告または当り予告が決定されたときであって、先読み予告フラグから擬似連が特定されたときには擬似連予告に決定され、先読み予告フラグから当りが特定されたときには当り予告に決定される。擬似連予告および当り予告は、先読み予告演出として選択され得るが、通常予告演出としては選択されないように構成されている。
たとえば、いまから開始しようとする変動表示パターン(S1553またはS1553aで選択されたパターン)が、No1に示す、はずれかつ非リーチパターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜80」であるときには擬似連予告または当り予告に決定され、「81〜85」であるときにはボタン予告に決定され、「86〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No2に示す、はずれかつ擬似連以外のリーチパターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜70」であるときには擬似連予告または当り予告に決定され、「71〜80」であるときにはボタン予告に決定され、「81〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No3に示す、はずれかつ1回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜60」であるときには擬似連予告または当り予告に決定され、「61〜75」であるときにはボタン予告に決定され、「76〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No4に示す、はずれかつ2回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜50」であるときには擬似連予告または当り予告に決定され、「51〜70」であるときにはボタン予告に決定され、「71〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No5に示す、はずれかつ3回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜40」であるときには擬似連予告または当り予告に決定され、「41〜65」であるときにはボタン予告に決定され、「66〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No6に示す、当りかつ擬似連以外のリーチパターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜60」であるときにはボタン予告に決定され、「61〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No7に示す、当りかつ1回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜75」であるときにはボタン予告に決定され、「76〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No8に示す、当りかつ2回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜80」であるときにはボタン予告に決定され、「81〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No9に示す、当りかつ3回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜90」であるときにはボタン予告に決定され、「91〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
フラグセット時予告種別決定テーブルは、非リーチパターンによる変動表示がいまから開始される場合、すなわち今回の変動表示において大当り期待度が比較的低い変動パターンによる変動表示が行なわれる場合には、高確率で擬似連予告または当り予告が予告種別として決定されるように判定値が設定されている。これにより、大当り期待度が低い変動パターンによる変動表示が行なわれる場合であっても、擬似連予告や当り予告が行なわれることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
一方、非擬似連以外のリーチパターンや1回〜3回擬似連パターンによる変動表示がいまから開始される場合、すなわち今回の変動表示において大当り期待度が比較的高い変動パターンによる変動表示が行なわれる場合には、擬似連予告または当り予告よりも、高い確率でボタン予告またはステップアップ予告が予告種別として決定されるように判定値が設定されている。これにより、大当り期待度が比較的高い変動パターンによる変動表示が行なわれるにも関わらず、先読み予告演出としてしか選択されることがない擬似連予告や当り予告が行なわれることにより、今回の変動表示において大当りになる可能性が低いと思わせてしまうような不都合の発生を低減させることができる。
また、擬似連パターンによる変動表示がいまから開始される場合で、再変動回数が多い擬似連パターンであるほど、擬似連予告または当り予告よりも、高い確率でボタン予告またはステップアップ予告が予告種別として決定されるように判定値が設定されている。これにより、大当り期待度が比較的高い変動パターンによる変動表示が行なわれるにも関わらず、先読み予告演出としてしか選択されることがない擬似連予告や当り予告が行なわれることにより、今回の変動表示において大当りになる可能性が低いと思わせてしまうような不都合の発生を低減させることができる。
また、フラグセット時予告種別決定テーブルは、当りとなる変動表示がいまから開始される場合には、擬似連予告または当り予告が予告種別として決定されず、ボタン予告やステップアップ予告が決定されるように判定値が設定されている。これにより、先読み予告演出としてしか選択されることがない擬似連予告や当り予告が開始されたにも関わらず、今回の変動表示において大当りとなるような不自然な予告が行なわれることを防止することができる。
さらに、はずれとなるときよりも、当りとなるときの方が、ステップアップ予告よりも高い確率でボタン予告が決定されるように判定値が設定されている。これにより、ボタン予告が行なわれたときに、今回の変動表示において大当りとなることに対し高い期待感を遊技者に抱かせることができる。
図56のフラグセット時予告種別決定用のテーブルを用いて、擬似連予告または当り予告に決定された場合には、先読み予告フラグに基づいて擬似連であること(当りを含む)が特定されたときに擬似連予告が実行され、擬似連ではなく当りが特定されたときに当り予告が実行される。
次に、フラグ非セット時予告種別決定テーブルが参照されたときについて説明する。フラグ非セット時予告種別決定テーブルが参照されたときには、ランダムSR7から抽出した値に基づき、予告なし、ボタン予告、ステップアップ予告のうちいずれかに決定される。このように、通常予告演出としては、擬似連予告および当り予告が選択されないように構成されている。
たとえば、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No1に示す、はずれかつ非リーチパターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜80」であるときには予告なしに決定され、「81〜85」であるときにはボタン予告に決定され、「86〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No2に示す、はずれかつ擬似連以外のリーチパターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜70」であるときには予告なしに決定され、「71〜80」であるときにはボタン予告に決定され、「81〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No3に示す、はずれかつ1回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜60」であるときには予告なしに決定され、「61〜75」であるときにはボタン予告に決定され、「76〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No4に示す、はずれかつ2回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜50」であるときには予告なしに決定され、「51〜70」であるときにはボタン予告に決定され、「71〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No5に示す、はずれかつ3回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜40」であるときには予告なしに決定され、「41〜65」であるときにはボタン予告に決定され、「66〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No6に示す、当りかつ擬似連以外のリーチパターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜15」であるときには予告なしに決定され、「16〜75」であるときにはボタン予告に決定され、「76〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No7に示す、当りかつ1回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜10」であるときには予告なしに決定され、「11〜80」であるときにはボタン予告に決定され、「81〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No8に示す、当りかつ2回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜5」であるときには予告なしに決定され、「6〜85」であるときにはボタン予告に決定され、「86〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
また、いまから開始しようとする変動表示パターンが、No9に示す、当りかつ3回擬似連パターンである場合には、ランダムSR7から抽出した値が、「1〜2」であるときには予告なしに決定され、「3〜89」であるときにはボタン予告に決定され、「90〜100」であるときにはステップアップ予告に決定される。
フラグ非セット時予告種別決定テーブルは、当りとなる変動表示がいまから開始される場合には、ボタン予告やステップアップ予告が決定されやすいように判定値が設定されている。これにより、今回の変動表示において当りとなる場合に予告演出が行なわれやすくなるため、予告演出により遊技の興趣を向上させる機会を増加させることができる。
さらに、はずれとなるときよりも、当りとなるときの方が、ステップアップ予告よりも高い確率でボタン予告が決定されるように判定値が設定されている。これにより、ボタン予告が行なわれたときに、今回の変動表示において大当りとなることに対し高い期待感を遊技者に抱かせることができる。
図57は、予告パターン決定テーブルを示す説明図である。図57(A)は、擬似連予告の予告パターン決定テーブルを示す説明図である。擬似連予告の予告パターンとは、たとえば、擬似連予告中に出現させるキャラクタの種類をいう。擬似連予告の予告パターン決定テーブルは、予告の対象となる擬似連の変動回数の種類に応じて定められた判定値にしたがい、SR8から抽出した値に基づき出現させるキャラクタの種類が決定されるように構成されている。なお、予告の対象となる擬似連の変動回数の種類は、前述した先読み予告フラグにより特定される。
予告の対象となる擬似連の種類が1回擬似連である場合で、ランダムSR8から抽出した値が、「1〜90」であるときにはキャラクタA(たとえば、図38(F1)に示すキャラクタ)が決定され、「91〜100」であるときにはキャラクタB(たとえば、図38(F2)に示すキャラクタ)が決定される。
予告の対象となる擬似連の種類が2回擬似連である場合で、ランダムSR8から抽出した値が、「1〜50」であるときにはキャラクタAが決定され、「51〜100」であるときにはキャラクタBが決定される。
予告の対象となる擬似連の種類が3回擬似連である場合で、ランダムSR8から抽出した値が、「1〜10」であるときにはキャラクタAが決定され、「11〜100」であるときにはキャラクタBが決定される。
以上のように、図57(A)で示した擬似連予告の予告パターン決定テーブルは、予告の対象となる擬似連の変動回数の種類、すなわち変動回数別に定められた判定値にしたがい、予告パターンが決定されるように構成されている。このため、予告パターンは、擬似連の変動回数別に定められた割合にしたがって決定される。また、図57(A)に示す擬似連予告の予告パターン決定テーブルは、予告の対象となる擬似連の変動回数が少ないほどキャラクタAが決定されやすく、予告の対象となる擬似連の変動回数が多いほどキャラクタBが決定されやすくなるように判定値が設定されている。
なお、図12(A)および(B)のはずれ時用のテーブルと、図12(C)および(D)の大当り時用のテーブルとを対比して説明したように、はずれ時用のテーブルよりも大当り時用のテーブルの方が、変動パターンの種別として擬似連が決定される場合に、変動回数が多い擬似連が決定されやすいように判定値数が設定されている。このため、キャラクタAが出現したときよりも、キャラクタBが出現したときの方が、大当りに対する期待感を高めることができる。
なお、図57(A)では、変動回数別に定められた判定値にしたがい、予告パターンが決定される例について説明したが、これに限らず、変動回数に応じて定められた判定値にしたがい予告パターンが決定されるものであればよい。たとえば、変動回数が1回および2回のとき用に定められた判定値にしたがい予告パターンを決定し、3回のとき用に定められた判定値にしたがい予告パターンを決定するものであってもよい。
図57(B)は、当り予告の予告パターン決定テーブルを示す説明図である。当り予告の予告パターンとは、たとえば、当り予告中に出現させるキャラクタの種類をいう。当り予告の予告パターン決定テーブルは、予告対象の当りの種別に応じて定められた判定値にしたがい、SR9から抽出した値に基づき出現させるキャラクタの種類が決定されるように構成されている。なお、予告対象の当りの種別は、前述した先読み予告フラグにより特定される。
当りの種別が15R大当りである場合で、ランダムSR9から抽出した値が、「1〜90」であるときにはキャラクタA(たとえば、図38(E1)に示すキャラクタ)が決定され、「91〜100」であるときにはキャラクタB(たとえば、図38(E1)に示すキャラクタ)が決定される。
当りの種別が16R大当りである場合で、ランダムSR9から抽出した値が、「1〜10」であるときにはキャラクタAが決定され、「11〜100」であるときにはキャラクタBが決定される。
以上のように、図57(B)に示す当り予告の予告パターン決定テーブルは、当りの種別が、15R大当りであるほどキャラクタAが決定されやすく、16R大当りであるほどキャラクタBが決定されやすくなるように判定値が設定されている。
なお、当りの種別を確変当りであるか否かに応じて定められた判定値にしたがい、キャラクタの種類が決定されるように構成してもよい。この場合には、キャラクタの種類により確変大当りであることに対する信頼度を異ならせることができる。また、当りの種別を15R大当り、16R確変B大当り、16R確変C大当りであるか、16R確変A大当りであるかに応じて定められた判定値にしたがい、キャラクタの種類が決定されるように構成してもよい。この場合には、キャラクタの種類により遊技者にとって有利な16R確変A大当りであることに対する信頼度を異ならせることができる。
なお、当り予告として、小当りまたは2R大当りを予告するようにしてもよい。この場合には、当りの種別が小当りまたは2R大当りであるか、15R大当りまたは16R大当りであるか否かに応じて定められた判定値にしたがい、キャラクタの種類が決定されるように構成してもよい。この場合には、キャラクタの種類により遊技者が獲得する利益が大きな15R大当りまたは16R大当りであることに対する信頼度を異ならせることができる。
図57(C)は、予告演出を実行する変動表示における背景を決定するための予告時背景決定テーブルを示す説明図である。背景決定テーブルは、予告の対象となる変動表示のリーチ種類(非リーチを含む)に応じて定められた判定値にしたがい、SR10から抽出した値に基づき背景の種類が決定されるように構成されている。なお、予告対象の変動表示のリーチ種類は、前述した先読み予告フラグにより特定される。
リーチの種類が非リーチまたはノーマルリーチである場合で、ランダムSR10から抽出した値が、「1〜70」であるときには背景A(たとえば、図41(A)に示す背景)が決定され、「71〜85」であるときには背景B(たとえば、図41(B)に示す背景)が決定され、「86〜100」であるときには背景C(たとえば、図41(C)に示す背景)が決定される。
リーチの種類がスーパーリーチ1である場合で、ランダムSR10から抽出した値が、「1〜15」であるときには背景Aが決定され、「16〜85」であるときには背景Bが決定され、「86〜100」であるときには背景Cが決定される。
リーチの種類がスーパーリーチ2である場合で、ランダムSR10から抽出した値が、「1〜15」であるときには背景Aが決定され、「16〜30」であるときには背景Bが決定され、「31〜100」であるときには背景Cが決定される。
以上のように、図57(C)で示した背景決定テーブルは、予告の対象となる変動表示におけるリーチ種類に応じて定められた判定値にしたがい、予告パターンが決定されるように構成されている。このため、予告パターンは、予告の対象となる変動表示におけるリーチ種類に応じて定められた割合にしたがって決定される。また、図57(C)に示す背景決定テーブルは、リーチの種類が、非リーチまたはノーマルリーチであるときほど背景Aが決定されやすく、スーパーリーチ1であるときほど背景Bが決定されやすく、スーパーリーチ2であるときほど背景Cが決定されやすくなるように判定値が設定されている。
なお、図12(B)のリーチはずれ時用のテーブルと、図12(C)および(D)の大当り時用のテーブルとを対比して説明したように、リーチはずれ時用のテーブルよりも大当り時用のテーブルの方が、リーチ種類としてスーパーリーチ1よりもスーパーリーチ2が決定されやすいように判定値数が設定されている。このため、背景Aまたは背景Bにより予告されたときよりも、背景Cにより予告されたときの方が、大当りに対する期待感を高めることができる。
なお、図57(C)では、リーチ種類に応じて定められた判定値にしたがい、予告パターンが決定される例について説明したが、これに限らず、たとえば、図57(C)においてさらに非リーチであるとき、およびノーマルリーチであるとき各々に対応して判定値を設定し、リーチ種類別に応じて定められた判定値にしたがい、予告パターンが決定されるように構成してもよい。
なお、予告していないときには、背景のデフォルトとしてたとえば背景Aが表示される。
擬似連予告として、図57(A)で示すようにキャラクタで「擬似連の有無および擬似連の変動回数」を、図57(C)で示すように背景で「擬似連後のリーチ種類」を予告するように、複数の表示内容の組合せで予告するものを開示したが、たとえば1つの表示内容(たとえば、キャラクタのみ、背景のみ)にて「擬似連の有無および擬似連の変動回数」および「擬似連後のリーチ種類」を予告するようにしてもよい。
また、当り予告として、図57(B)で示すようにキャラクタで「大当りの有無および大当りの種別」を、図57(C)で示すように背景で「大当りとなる変動におけるリーチ種類」を予告するように、複数の表示内容の組合せで予告するものを開示したが、たとえば1つの表示内容(たとえば、キャラクタのみ、背景のみ)にて「大当りの有無および大当りの種別」および「大当りとなる変動におけるリーチ種類」を予告するようにしてもよい。
また、予告に用いる表示内容の数、種類、組合せは、図57で例示したものに限るものではない。また、予告は、画像などの表示内容に限らず、音、ランプ(LED)、またはこれらの組合せにより行なわれるものであってもよい。
なお、本実施の形態においては、背景を、擬似連予告と当り予告など、複数の予告で兼用して、予告の対象となる変動において実行される「リーチ種類」を予告する例について説明したが、擬似連予告のときにのみリーチ種類特定用のキャラクタを出現可能にし、当該リーチ種類特定用のキャラクタにより「擬似連後のリーチ種類」を予告するように構成してもよい。
以上、図57では、擬似連予告および当り予告についての予告パターンを決定するためのテーブルについて説明したが、ボタン予告やステップアップ予告についても同様に複数種類の予告パターンから一の予告パターンが決定されるように構成されている。たとえば、ステップアップ予告が予告種別として決定されたときには、ステップアップする段階数により大当り(リーチ)となる信頼度が異なるように、段階数が異なる複数種類の予告パターンから一の予告パターンが決定される。
図58は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組合せが複数集まったデータとしてのプロセスデータにより構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の変動表示の変動表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行なう。また、演出制御用CPU101は、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、演出制御用CPU101は、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78を制御する。
プロセステーブルにおいては、たとえば、前述した擬似連およびすべりのような演出図柄の演出動作ごとに異なるプロセスデータが設定されており、さらに、前述のような予告を行なうか否かおよび予告パターンの演出動作に応じて異なるプロセスデータが設定されている。したがって、たとえば、ある変動パターンに基づく変動表示において予告演出を実行することが決定されたことに応じて、当該変動パターンにおいて決定された予告パターンによる予告演出を実行可能なプロセスデータが選択されることとなる。
図58に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各演出制御パターンに応じて用意されている。なお、プロセステーブルは、たとえば、前述した図柄変動制御パターンテーブルおよび各種演出制御パターンテーブルなどを、より具体的に示したものに相当する。
図59は、プロセステーブルの内容にしたがって実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データにしたがって表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データにしたがって、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、および可動部材78を制御する処理を繰返すことによって、1回の演出図柄の変動における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(たとえば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
図60は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。図61は、演出制御プロセス処理において実行される操作演出処理(S846)を示すフローチャートである。
演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S841)、変動時間タイマの値を1減算する(S842)。そしてプロセスタイマがタイムアウトしているか否かを判断する(S843)。
プロセスタイマがタイムアウトするまで(S843N)は、S846に進む。S843においてプロセスタイマがタイムアウトしたと判断したときは(S843Y)、プロセスデータの切替を行なう(S844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データ等のプロセスデータに基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S845)。これにより、決定された予告パターンによる予告演出を実行することができる。
S846においては、操作演出処理を実行する。ここでは、先に操作演出処理の処理内容を説明した後、演出図柄変動中処理のその他の処理内容を説明する。図61は、操作演出処理を示すフローチャートである。
操作演出処理においては、まず、プロセスデータとして、ボタン予告演出を行なうプロセスデータが設定されているか否かを判断する(S8431)。これにより、ボタン予告演出を行なうことが可能な変動表示時であるか否かを確認することができる。ボタン予告演出を行なうプロセスデータが設定されていないと判断したときは、操作演出処理を終了する。一方、ボタン予告演出を行なうプロセスデータが設定されていると判断したときは、現在が前述のボタン予告演出における操作有効期間中であるか否かを確認する(S8432)。ボタン予告演出の操作有効期間については、変動表示の開始時から所定のタイミング(図柄の導出表示が開始される前の所定タイミング)が経過した時が操作有効期間の開始時として設定されている。これにより、ボタン予告演出の操作有効期間の開始時および終了時は、変動表示の開始時から計数を開始する変動時間タイマの計時値に基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識することができる。したがって、ボタン予告演出における操作有効期間中であるか否かは、変動時間タイマの計時値に基づいて判断される。なお、擬似連の変動表示中にボタン予告演出を行なうことが決定されている場合には、S677、S683、S684各々において、擬似連の初回変動および初回変動以降の各再変動において操作有効期間が設定される。このため、擬似連の初回変動および初回変動以降の各再変動において、ボタン操作が有効となり、ボタン操作することにより予告演出が実行される。
操作有効期間中であると判断したときは、操作有効期間中において操作ボタン30が操作されたときにセットされる操作済フラグがセットされているか否かを確認する(S8433)。操作済フラグがセットされていないと判断したときは、操作ボタン30から入力される操作検出信号のレベルに基づいて、操作ボタン30が操作されたか否かを判断する(S8434)。
操作ボタン30が操作されていると判断したときは、ボタン予告演出の実行を開始させ(S8435)、操作演出処理を終了する。
一方、S8432で操作有効期間中ではないと判断したとき、S8433で操作済フラグがセットされていると判断したとき、または、S8434で操作ボタン30が操作されていないと判断したときは、操作演出処理を終了する。
図60に戻り、S847で、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値に基づいて、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S847)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば(S847でY)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S849)。一方、変動時間タイマがタイムアウトしていないときは(S847でN)、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S848)。確定コマンド受信フラグがセットされていないときは(S848でN)、演出図柄変動中処理が終了する。一方、確定コマンド受信フラグがセットされているときは(S848でY)、S849に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても(S848でN)、図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、たとえば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、「擬似連」の演出を含む変動パターンに基づいてS841〜S845の処理を実行する部分は、再変動演出を実行する再変動演出制御処理に相当する。
図62は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(S870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、S877に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、S876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。したがって、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、S871〜S876の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、S877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行なう(S872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行なうが、変動時間タイマがタイムアップしたことに基づいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
次に、S872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示したか否かを確認する(S873)。S872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示しなかったと判断した場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S874)。
一方、S872の処理で小当り図柄また大当り図柄を停止表示したと判断した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(S876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り/突確開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(S878)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(S879)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、S879の処理では、演出制御用CPU101は、当り種別に対応するファンファーレ演出などのプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(S880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78)の制御を実行する(S881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する(S882)。
なお、上記の実施の形態では、変動表示部として2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備えた遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図12に例示したように、複数種類の変動パターン種別には、1の始動入賞に基づく変動期間中において、所定回数変動(初回変動、再変動)を実行する擬似連が含まれている。また、始動入賞したときに実行される図17のS219またはS230において当該始動入賞に基づく変動表示が擬似連となると判定されたときには、図55のS676およびS677において予告種別および予告パターンが決定されて、該始動入賞に起因する変動表示開始前の段階から当該始動入賞を対象とする予告演出を行なうことができる。また、S676において、予告種別として擬似連予告に決定された場合には、図38(F1)または(F2)に示すような擬似連となる旨が予告される。このような、擬似連予告が開始された変動から当該予告の対象となる擬似連の最終変動が実行されるまでの変動回数は、少なくとも予告の対象が所定回数変動する擬似連であるため、保留記憶の合計上限数(たとえば8)よりも多い回数となる場合が生じる。また、擬似連予告が開始された変動から当該予告の対象となる擬似連が開始されるまでにも、擬似連による変動表示が行なわれた場合には、さらに擬似連予告が開始された変動から当該予告の対象となる擬似連の最終変動が実行されるまでの変動回数が多くなる。その結果、保留記憶可能な合計上限数を超えた先の変動表示を対象として予告が行なわれているかのような印象を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、変動パターン種別として擬似連が決定される割合は、図12で説明したように、はずれとなるときよりも当りとなるときの方が高くなるように判定値が設定されている。このため、擬似連予告が行なわれることにより、当りとなることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
(2) 図57(A)で示したように、擬似連予告の予告パターン(出現キャラクタ)は、擬似連の変動回数の種類に応じて決定される。このため、擬似連予告の予告パターンから、予告の対象となる擬似連における変動回数を予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図12(A)および(B)のはずれ時用のテーブルと、図12(C)および(D)の大当り時用のテーブルとを対比して説明したように、はずれ時用のテーブルよりも大当り時用のテーブルの方が、変動パターンの種別として擬似連が決定される場合に、変動回数が多い擬似連が決定されやすいように判定値が設定されている。このため、擬似連における変動回数に関連して決定される擬似連予告の予告パターンに応じて、当りとなることに対する期待感を異ならせることができる。
(3) 図57(C)で示したように、予告演出が実行される場合の背景の種類は、予告の対象となる変動表示におけるリーチの有無およびリーチの種類に応じて決定される。このため、背景の種類から、予告の対象となる変動表示におけるリーチの有無およびリーチの種類を予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図12(B)のリーチはずれ時用のテーブルと、図12(C)および(D)の大当り時用のテーブルとを対比して説明したように、リーチはずれ時用のテーブルよりも大当り時用のテーブルの方が、リーチ種類としてスーパーリーチ1よりもスーパーリーチ2が決定されやすいように判定値数が設定されている。このため、リーチの種類に関連して決定される背景の種類に応じて、当りとなることに対する期待感を異ならせることができる。
(4) 図53および図54で示したように、擬似連予告の対象である保留記憶の一つ前の保留記憶に基づく変動パターンが、通常変動またはノーマルリーチであるときには、擬似連の変動パターンに変更される。これにより、擬似連予告が開始された変動から当該予告の対象となる擬似連の最終変動が実行されるまでの変動回数を多くすることができる。その結果、保留記憶可能な合計上限数を超えた先の変動表示を対象として予告が行なわれているかのような印象を遊技者に抱かせる機会を増やすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 図18のS248で示したように、先読み処理におけるリーチ判定は、保留記憶数に関わらず、必ずリーチになる判定値にしたがいリーチの有無が判定される。また、S252で示したように、先読み処理における変動パターン種別判定においては、保留記憶数に関わらず、必ず擬似連になる判定値にしたがい変動パターン種別が判定される。このため、先読み処理が行なわれたときの保留記憶数と、実際に変動表示が開始されるときの保留記憶数とが異なることに起因して、先読み処理においてリーチになることおよび擬似連になることが特定されたにも関わらず、実際の変動においてリーチにならないことや擬似連にならないといった齟齬が生じることを防止することができる。
(6) 図49および図55で説明したように、先読み予告演出を実行するか否かが、始動入賞時に遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される始動入賞指定コマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100により決定される。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ560が先読み予告演出を実行するか否かの決定を行なう場合と比較して、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減することができる。
(7) 遊技制御用マイクロコンピュータ560より始動入賞指定コマンドを送信することにより、図49で示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100により保留表示するための処理が行なわれるとともに先読み予告演出を実行するための処理が行なわれる。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留表示するためのコマンドと別に、先読み予告演出を実行するためのコマンドを送信する必要がない。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信するコマンド数を増大させることなく、演出制御用マイクロコンピュータ100により保留表示させるとともに先読み予告演出を実行させることができる。
(8) 図49のS661で示すように、始動入賞指定コマンドを受信したときであっても、先読み予告演出が実行されているあるいは開始される予定であるときには、当該始動入賞に基づく先読み予告演出を実行するための処理が行なわれない。これにより、先読み予告演出が重複して実行されることにより遊技者の射幸心を極端に煽るような不都合の発生、および複数の保留記憶を対象として予告演出が実行されることにより遊技者を混乱させてしまう不都合の発生を未然に防止することができる。
さらに、図17のS218およびS229で示したように、すでに先読み処理において先読み大当りフラグまたは先読み小当りフラグがセットされている場合には、当該大当りまたは小当りが終了して当該フラグがリセットされるまで、先読み処理自体を行なわないように構成されている。このため、先読み予告演出が重複して実行される虞があるような場合に、無駄に先読み処理が行なわれないため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減することができる。
(9) 図12、図13、および図22のS101、S105で示したように、変動パターンを決定する方式として、まず、変動パターン種別を決定し、次に、当該変動パターン種別に応じて変動パターンを決定する段階的決定方式を採用している。このため、たとえば、変動パターン種別の決定に用いる判定値の振り分けを変更せずに、変動パターンを決定するために用いる判定値の振り分けを変更するだけで、変動パターンを選択するための設定を変更する設計変更が可能となるので、変動パターンの設計変更を容易化することができる。
(10) 図56、図57、および図55のS676、S677で示したように、先読み予告演出を決定する方式として、まず、予告種別を決定し、次に、当該予告種別に応じて予告パターンを決定する段階的決定方式を採用している。このため、たとえば、予告種別の決定に用いる判定値の振り分けを変更せずに、予告パターンを決定するために用いる判定値の振り分けを変更するだけで、先読み予告演出を選択するための設定を変更する設計変更が可能となるので、先読み予告演出の設計変更を容易化することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態においては、擬似連予告が行なわれたときに必ず擬似連になり、当り予告が行なわれたときに必ず当りになる例について説明した。しかし、予告通りにならないように、いわゆる偽(ガセ)予告が行なわれるように構成してもよい。たとえば、図49のS662において、擬似連または当りでないと判定されたときでも所定確率で擬似連予告や当り予告が行なわれるように構成してもよい。これにより、先読み予告演出として偽予告が行なわれることで、先読み予告演出が実行される機会を増加させることができるとともに、予告通りになることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述した実施の形態においては、図49のS662において、擬似連あるいは当りと判定されたときには、必ず、先読み予告演出が行なわれる例について説明した。しかし、擬似連あるいは当りと判定されたときであっても、所定の確率で先読み予告演出を実行するか否かを決定するように構成してもよい。これにより、先読み予告演出が行なわれていないときであっても、擬似連あるいは当りになることに期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、始動入賞時に先読み処理が行なわれたか否かに関わらず、図21および図22に示すように変動開始時に当り判定、リーチ判定、および変動パターン種別判定を行なう例について説明した。しかし、先読み処理において判定した判定結果を記憶し、変動開始時には当該判定結果を用いて当りにするか否か、リーチにするか否か、変動パターン種別をいずれにするかを特定するように構成してもよい。これにより、始動入賞時の判定結果を変動開始時にそのまま用いることができるため、処理負担を軽減することができる。
なお、前述した実施の形態では、遊技状態が確変状態であるかや保留記憶数がいくつあるかによって、先読み処理時と変動開始時とで判定結果が必ずしも一致しない。このため、上記のように、変動開始時に先読み処理における判定結果を用いるように構成する場合には、先読み処理時に当該始動入賞の変動開始時の遊技状態が確変状態であるか否かを先読みして当該判定結果に基づく確率で当り判定を行なうように構成するとともに、保留記憶数によってリーチ判定や変動パターン種別判定に用いる判定値が変化しないように構成してもよい。
(3) 前述した実施の形態では、図38(C)および図49のS666で説明したように、先読み予告演出の対象となる保留表示を黒丸の態様で表示する例について説明した。しかし、先読み予告演出の対象となる保留表示の態様は、これに限らず、通常態様(たとえば、白丸)と異なる態様であればよい。たとえば、図63に示す態様で表示するものであってもよい。図63は、保留表示の予告態様を説明するための図である。
図63(A)および(B)は、擬似連予告の対象となる保留表示の予告態様を説明するための図である。図63(A)に示すように、予告の対象となる擬似連の変動回数を報知する態様で保留表示してもよい。たとえば、保留表示の予告態様は、予告の対象となる擬似連が、1回擬似連である場合には白丸の中に1回に対応する“1”を表示し、2回擬似連である場合には白丸の中に2回に対応する“2”を表示し、3回擬似連である場合には白丸の中に3回に対応する“3”を表示する態様であってもよい。これにより、保留表示の態様により、擬似連になることおよび擬似連の変動回数を予告することができる。
また、図63(B)に示すように、予告の対象となる擬似連の変動回数の多少を報知する態様で保留表示してもよい。たとえば、保留表示の予告態様は、予告の対象となる擬似連が、1回擬似連である場合には四角で表示し、3回擬似連である場合には星印で表示し、2回擬似連である場合には四角または星印のうち抽選により選択された形で表示する態様であってもよい。これにより、保留表示の態様により、擬似連になることおよび擬似連の変動回数が多いか少ないかを予告することができる。
図63(C)は、当り予告の対象となる保留表示の予告態様を説明するための図である。当り予告の対象となる保留表示の予告態様は、当りの種別を予告できるものであってもよい。たとえば、図63(C)に示すように、予告の対象となる当りの種別を報知する態様で保留表示してもよい。保留表示の予告態様は、予告の対象となる当り種別が、16R確変Cである場合には四角で表示し、16R確変Aである場合には星印で表示し、その他の当り種別についても予め定められた形で表示する態様であってもよい。これにより、保留表示の態様により、当りになることおよび当りの種別を予告することができる。
(4) 前述した実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させる例について説明した。これに限らず、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうちのいずれかを優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。たとえば、図8(B)〜(D)で示したように、2R確変や小当りになる確率が低く設定されている第2始動入賞口14への入賞を優先させるようにしてもよい。第2始動入賞口14への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の変動表示を続けて実行するように構成してもよい。これにより、2R確変や小当りになる確率が低い点で有利な始動入賞口への入賞を優先させて消化させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 前述した実施の形態における第1先読み処理および第2先読み処理では、図18に示すように、当り判定(S240、S245)、当り種別判定(S243)、リーチ判定(S248)、および変動パターン種別判定(S252)を行ない、これらの判定結果に基づく始動入賞指定コマンドを送信する例について説明した。しかし、第1先読み処理および第2先読み処理では、さらに、図22のS103およびS105と同様の処理、すなわち変動パターン判定を行ない、変動パターンをも含む判定結果に基づく始動入賞指定コマンドを送信するように構成してもよい。これにより、先読み処理において変動パターンまで判定されるため、変動パターンの種類に基づく先読み予告演出を行なうことが可能となる。
なお、前述した実施の形態においては、図7で示すように、ランダム2−2、ランダム3、およびランダム4を設け、これらより抽出した値に基づいて変動パターンを決定する例について説明したが、ランダム2−2やランダム3を設けることなく、ランダム4から抽出した値に基づいて変動パターン(リーチの有無を含む)を決定するように構成してもよい。この場合には、第1先読み処理および第2先読み処理では、当り判定(S240、S245)、当り種別判定(S243)、変動パターン判定を行ない、これらの判定結果に基づく始動入賞指定コマンドを送信するように構成してもよい。
(6) 前述した実施の形態における第1先読み処理および第2先読み処理では、図18に示すように、当りか否か、当りの種別がいずれであるか、リーチであるか、リーチの種類がいずれであるか、擬似連であるか否か、擬似連の変動回数の種類がいずれであるか、などを判定し、これらの判定結果に基づく始動入賞指定コマンドを送信して、演出制御用マイクロコンピュータ100により先読み予告演出を実行するための処理を行なう例について説明した。しかし、第1先読み処理および第2先読み処理では、上記の項目について判定するものに限らず、次の項目のいずれかあるいは複数判定し、これらの判定結果に基づく始動入賞指定コマンドを送信して、演出制御用マイクロコンピュータ100により先読み予告演出を実行するための処理を行なうように構成してもよい。
判定する項目として、たとえば、当りの種別として当り終了後に時短状態に制御される時短付き当りと時短状態に制御されない時短無し当りとが設定されている場合には時短付き当りであるか否かを判定するようにしてもよい。
また、当りとなったときに、当該当り遊技状態中または当り遊技状態終了後にいわゆる昇格演出を実行可能な遊技機においては、当りと判定されたときにさらに昇格演出を行なうか否か判定するようにしてもよい。昇格演出とは、たとえば、非確変大当りとした後に確変大当りへ昇格するか否かに関わる演出、時短無し当りとした後に時短付き当りへ昇格するか否かに関わる演出、16R確変大当りCとした後に16R確変大当りAまたはBへ昇格するか否かに関わる演出など、遊技者にとって有利度合いが比較的低い当りとした後に、当該当りよりも有利度合いが高い当りに昇格するか否かに関わる演出をいう。
(7) 前述した実施の形態における始動入賞指定コマンドは、保留表示を加算表示させる情報と、先読み判定結果に関わる情報とを含む例について説明した。しかし、先読み判定結果に関わる情報を示すコマンドを、保留表示を加算表示させる情報を示すコマンドとは別コマンドとして送信するようにしてもよい。また、保留表示を加算表示させる情報を示すコマンドを送信することなく、先読み判定結果に関わる情報を示すコマンドのみを送信するように構成してもよい。
(8) 図17のS218およびS229で示したように、すでに先読み処理において先読み大当りフラグまたは先読み小当りフラグがセットされている場合には、当該大当りまたは小当りが終了して当該フラグがリセットされるまで、先読み処理自体を行なわない例について説明した。しかし、先読み大当りフラグまたは先読み小当りフラグがセットされている場合であっても、先読み処理を行ない、当該先読み判定結果に基づく始動入賞指定コマンドを送信しない(具体的には判定なしの始動入賞指定コマンドを送信する)ように構成してもよい。
また、図17のS218およびS229で示す処理を行なうことなく、先読み処理を行ない当該先読み判定結果に基づく始動入賞指定コマンドを送信するように構成してもよい。この場合であっても、図49のS661で説明したように、演出制御用マイクロコンピュータ100側において当該始動入賞指定コマンドが無視されて新たな先読み予告演出を実行するための処理が行なわれないため、先読み予告演出が重複して実行されることを未然に防止することができる。
(9) 前述した実施の形態においては、先読み予告演出が重複して実行されないように、図17のS218およびS229の処理や、図49のS661の処理を行なう例について説明した。しかし、先読み予告演出の種類に優先度を設定して、後の判定結果が優先度の高い判定結果であるときには、先読み予告演出を重複して実行するように構成してもよい。たとえば、擬似連予告よりも当り予告の方が優先度を高く設定し、擬似連予告を実行しているときであっても、先読み判定結果が当りであるときには、擬似連予告を継続して実行するとともに、当り予告を並行して実行するように構成してもよい。擬似連予告と当り予告とを並行して実行する場合には、たとえば、“メモリの中に擬似連と当りあるかも”といったメッセージが記されたプラカードを持ったキャラクタを出現させるようにしてもよい。また、擬似連の変動が終了した後には、たとえば、“メモリの中に当りあるかも”といったメッセージが記されたプラカードを持ったキャラクタを出現させるようにしてもよい。なお、このように先読み予告演出が重複して実行されるように構成する場合であっても、当り予告については、射幸性を高めすぎないようにするために、重複して実行されないようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態において、先読み予告演出が開始されてから該予告の対象となる変動まで、図55のS676およびS677で決定された先読み予告演出が繰り返し実行される例について説明した。しかし、図55のS676およびS677で決定された先読み予告演出が繰り返し実行されるものに限らず、たとえば、予告の対象となる変動までの各変動ごとに予告パターンを決定して当該予告パターンで先読み予告演出を実行するように構成してもよい。これにより、先読み予告演出が開始されてから該予告の対象となる変動までに実行される先読み予告演出のバリエーションが増えるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述した実施の形態においては、先読み予告演出を、予告の対象となる保留記憶および当該保留記憶よりも先に記憶されている保留記憶(予告実行保留記憶)各々に基づく変動表示において実行する例について説明した。しかし、これに限らず、先読み予告演出を実行するか否かを予告実行保留記憶に基づく各変動表示において所定確率に抽選し、当選したときに当該変動表示において先読み予告演出を実行するように構成してもよい。
また、前述した実施の形態においては、先読み予告演出を、擬似連の各変動において実行する例について説明した。しかし、これに限らず、先読み予告演出を実行するか否かを擬似連の各変動において所定確率に抽選し、当選したときに当該変動において先読み予告演出を実行するように構成してもよい。
なお、先読み予告演出を実行するか否かは、予告の対象となる変動表示が大当りになるか否かに応じて異なる確率にしたがい抽選するように構成してもよい。たとえば、予告の対象となる変動表示が大当りになるときの方が、はずれになるときよりも高い確率で当選するように構成した場合には、先読み予告演出が連続して実行されるか否かに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(11) 前述した実施の形態では、先読み予告演出の種別および予告パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定する例について説明した。しかし、先読み予告演出の種別および予告パターンは、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定するようにしてもよく、また先読み予告演出の種別を遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定して当該種別に応じた予告パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定するように構成してもよい。
(12) 前述した実施の形態においては、有効な始動入賞が確認されたときに、先読み処理を行なう例について説明した。しかし、先読み処理は、始動入賞時に限らず、当該始動入賞に基づく変動表示が開始される以前の段階であればどのようなタイミングで行なわれるものであってもよい。たとえば、先読み処理は、最も古い保留記憶に基づく変動表示が開始されるときに行なわれるものであってもよい。この場合、たとえば、前回の変動表示が開始されてから今回の変動表示が開始されるまで、すなわち前回先読み処理が行なわれてから今回先読み処理が行なわれるまでに確認されたすべての始動入賞について先読み判定を行なうように構成してもよい。このように構成した場合にも、大当りまたは小当りと判定されたときには、以降の始動入賞について先読み処理を行なわないように構成してもよい。
(13) 上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(14) 上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9および飾り図柄表示器9a,9bを制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
(15) 演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドに基づいて、演出用部品としての演出表示装置9で、図柄変動指定コマンドで特定される特別図柄表示器に対応した予告演出を実行するように構成されているので、2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b)が設けられていても、遊技者に、遊技の進行状況(いずれの変動表示手段における変動表示に対応する演出が行なわれているのか等)を把握させやすくすることができるとともに、遊技のバリエーションを豊富にすることができる。
(16) 上記の各実施の形態では、飾り図柄表示器として2つのLEDからなる表示器が用いられていたが、飾り図柄表示器は、そのような構成のものに限られない。たとえば、1つ以上の7セグメントLEDで構成してもよい。また、飾り図柄表示器が設けられていない遊技機も、本発明を適用可能である。
(17) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
また、前述した実施の形態は、いわゆる1種と2種とが混合した遊技機にも適用することができる。1種と2種とが混合した遊技機とは、たとえば、以下の構成を備える遊技機であってもよい。
遊技領域に遊技球を打ち込むことにより遊技が行なわれ、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくい遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する可変入賞球装置(いわゆる役物)と、前記遊技領域に設けられた始動領域(始動口)に遊技球が進入した後、可変表示の開始条件の成立に基づいて複数種類の変動表示パターンのうちのいずれかで複数種類の識別情報を変動表示させた後に表示結果を導出表示する変動表示部とを備え、前記変動表示部に所定表示結果(小当り図柄)が導出されたときに所定の始動態様で前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に制御し、前記可変入賞球装置に進入した遊技球が特定進入領域(いわゆるVゾーン)に進入したことに基づいて、遊技者にとって有利な特定遊技状態(いわゆる大当り)に制御し、前記変動表示部に特定表示結果(大当り図柄)が導出されたときに前記特定進入領域への遊技球の進入によることなく前記特定遊技状態(直撃大当り)に制御する遊技機であって、
前記複数種類の変動表示パターンは、前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに全ての識別情報の変動表示を一旦停止させて非特定表示結果を導出表示させた後に全ての識別情報の変動表示を再開させる再変動表示を所定回数実行する再変動表示パターン(擬似連の変動パターン)を含み、当該再変動表示パターンは、前記識別情報の表示結果が非特定表示結果となるときよりも前記特定表示結果となるときの方が実行される割合が高く、
始動領域に遊技球が進入したが可変表示の開始条件が成立していないときに、前記特定遊技状態に制御するか否かおよび所定の始動態様で前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に制御するか否かを特定するための情報および実行する変動表示パターンを特定するための情報を所定の上限数の範囲内で保留記憶情報として記憶する保留記憶手段と、
可変表示の開始条件が成立したときに、前記保留記憶手段に記憶された保留記憶情報のうち最も早い時期に記憶された保留記憶情報に基づいて、前記複数種類の識別情報の変動表示を開始させた後に表示結果を導出表示する変動表示制御を実行する変動表示制御実行手段と、
前記再変動表示パターンを示す再変動表示パターン情報が前記保留記憶手段に保留記憶情報として保留記憶されているときに、当該保留記憶情報に基づく可変表示の開始条件成立前に、前記再変動表示パターンによる変動表示制御の実行を所定の予告演出態様で予告する予告演出実行手段を備える、遊技機。
このような遊技機においては、たとえば、先読み処理において始動入賞時に直撃大当り判定、小当り判定、変動パターン種別判定を行ない、当該先読み判定結果に基づき先読み予告演出を実行するための処理を行なうように構成してもよい。
なお、上記の遊技機において、さらに、複数の始動態様のうちから前記可変入賞球装置の始動態様(役物開放回数、役物開放時間、役物開放タイミングなど)を決定する始動態様決定手段(いわゆる開放態様判定)を備える場合には、先読み処理において始動入賞時にさらに開放態様判定を行ない、当該先読み判定結果に基づき先読み予告演出を実行するための処理を行なうように構成してもよい。
(18) 前述した実施の形態においては、演出表示装置9において表示する演出図柄を、特別図柄に対応させて変動させる例について説明した。しかし、これに限らず、演出表示装置9において表示する演出図柄を、普通図柄に対応させて変動させるようにし、表示結果を導出するまでの変動パターンに前述した擬似連に相当する変動パターンが含まれるように構成してもよい。この場合、可変表示の実行条件は、遊技球がゲート32を通過したことにより成立する。また、可変表示の開始条件は、第2始動入賞口14が開放中(普通図柄当り中)でなくかつ先にゲート通過した保留記憶に起因する普通図柄の変動表示が終了することにより成立する。このように構成した場合、たとえば、先読み処理において遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されたときに当り判定、変動パターン種別判定を行ない、当該先読み判定結果に基づき先読み予告演出を実行するための処理を行なうように構成してもよい。
(19) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(20) なお、前述したように特別図柄プロセス処理において始動口スイッチ通過処理を第1特別図柄用の処理と第2特別図柄用の処理とに分けて設けるときには、たとえば先読み処理や大当り判定をする処理等の一部の処理については、共通の処理ルーチンを実行することにより共通化するようにしてもよい。
(21) 前述した実施の形態においては、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを同じ種類の表示器(7セグメントLED)で構成する例を示した。しかし、これに限らず、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとは、異なる種類の表示器で構成するようにしてもよい。具体的には、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとは、一方を7セグメント表示器で構成し、他方をドットマトリックス表示器で構成してもよい。また、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとは、一方を7セグメント表示器で構成し、他方を前述の飾り図柄表示器9a,9bのようなLED表示器で構成してもよい。
(22) 前述した実施の形態においては、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに変動表示される普通図柄表示器10における変動表示の表示結果が所定の表示結果(当り図柄)となったときに可変入賞球装置15が開状態に制御される例を示した。しかし、これに限らず、普通図柄表示器10を設けず、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに、表示可変入賞球装置15が、開状態に制御されるようにしてもよい。
(23) 前述した実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が擬似連の変動回数を決定する例を示したが、これに限らず、演出制御用マイクロコンピュータ100が擬似連の変動回数を決定するようにしてもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、擬似連を実行するか否かを特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が、擬似連を実行することが特定された変動パターンコマンドを受信したときに、擬似連の変動回数を決定する。
(24) 前述した予告演出としては、画像を用いた予告演出を例にして説明したが、これに限らず、音のみを用いた予告演出、可動部材のみを用いた予告演出、画像と音とを用いた予告演出、画像と可動部材とを用いた予告演出、音と可動部材とを用いた予告演出、および、画像と音と可動部材とを用いた予告演出のうち、どのような予告演出のパターンを用いてもよい。また、予告演出は、これらの予告パターンのうちから予め定められた順番で選択して実行してもよく、これらの予告パターンのうちからランダムに選択して実行してもよい。
(25) 突然確変(突確)については、擬似連で大当りとならないときのように、リーチにもならない状態で一旦はずれの図柄を表示してから突然確変(突確)の当りとなる演出を行なうようにしてもよい。
(26) 前述したチャンス目は、突確の大当りの表示結果となるときに表示させてもよく、確変大当りか通常大当りかを問わず表示させるようにしてもよい。
(27) 前述の予告種別は、同時に予告演出を実行すると演出表示装置9の表示画面上で演出が重複する予告演出をグループ分けし、互いに重複する予告演出の中から1つのみを選択して、表示画面上で演出が重複する不都合を未然に防ぐためのものである。しかし、それに限らず、同時に予告演出を実行すると演出表示装置9の表示画面上で演出が重複するか否かは問わず、単に予告の種類としてグループ化されたもの等であってもよい。
(28) 前述した実施の形態における先読み予告演出は、予告の対象となる保留記憶および当該保留記憶よりも先に記憶されている保留記憶各々に基づく変動表示において、所定タイミングで所定期間に亘り実行される例について説明した。しかし、これに限らず、先読み予告演出は、たとえば、予告の対象となる保留記憶よりも先に記憶されている保留記憶各々に基づく変動表示において、所定タイミングで所定期間に亘り実行されるように構成してもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
9 演出表示装置、1 パチンコ遊技機、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、100 演出制御用マイクロコンピュータ。

Claims (4)

  1. 変動表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて複数種類の変動表示パターンのうちのいずれかで変動表示させた後に表示結果を導出表示する遊技機であって、
    前記複数種類の変動表示パターンは、変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに変動表示を仮停止させた後に再開させる再変動表示を所定回数実行する複数種類の再変動表示パターンを含み、
    実行する変動表示パターンを特定するための情報を所定の上限数の範囲内で保留記憶情報として記憶する保留記憶手段と、
    前記再変動表示パターンを示す再変動表示パターン情報が前記保留記憶手段に保留記憶情報として記憶されているときに、当該再変動表示パターン情報に基づいた変動表示以前に実行される変動表示において特定演出を実行することが可能である特定演出実行手段と
    複数種類の有利状態のうち、いずれかの有利状態に制御可能な有利状態制御手段とを備え、
    前記再変動表示パターンにおいて再変動表示が特定回数以上実行された場合は、再変動表示後にリーチに発展し、
    前記有利状態制御手段により制御される有利状態の種類に応じて、異なる種類の再変動表示パターンに基づく変動表示を実行可能とすることを特徴とする、遊技機。
  2. 遊技者が操作可能な操作手段をさらに備え、
    前記特定演出実行手段は、
    複数種類の態様のいずれかの態様で、前記特定演出を実行可能であり、
    所定態様での前記特定演出の実行中に前記操作手段が操作されたときに、該特定演出の態様を該所定態様から特定態様に変更可能であることを特徴とする、請求項1記載の遊技機。
  3. 前記再変動表示パターンにおいて再変動表示が特定回数以上実行された場合は、再変動表示後にリーチに発展する一方、前記再変動表示パターンにおいて再変動表示が特定回数未満実行された場合は、再変動表示後にリーチに発展しないことを特徴とする、請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 前記特定演出実行手段は、再変動表示が実行される回数を示唆する態様で、前記特定演出を実行することが可能であることを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載の遊技機。
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