JP4475495B2 - バージン機構付き容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はバージン機構付きの容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
メーカーが出荷した製品収納量が、店頭におけるテスト使用等により流通過程で減少等する事を防止するために、バージン機構を付設した容器が多く知られているが、例えば特許文献1の容器は、容器体口頸部へ、ノズル付きのキャップ本体と該キャップ本体上部へヒンジを介して付設した蓋体とからなるキャップを嵌合させ、上記ノズル上端開口面をタブ付きシールで閉塞すると共に、そのノズル外面へキャップ頂板から垂下させた筒を嵌合させ、上記タブ付きシールは熱溶着等して一度剥離すると再接着が不能とすることで、バージン機構付き容器としている。
【0003】
【特許文献1】
特願平11−27150号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、容器のバージン機構を簡易化して容器を廉価に作成可能とすると共にそのバージン機能を確実に達成できるよう設けたものである。
【0006】
第1の手段は、バージン機構付き容器である。このバージン機構付き容器は、口頸部4上面を頂板8で閉塞すると共に、口頸部の上端部外周から筒状ストッパ10を起立する容器体1と、頂壁22から垂下させた周壁24を、該周壁内へ筒状ストッパ10を遊挿させて口頸部4外面へ嵌合させると共に、頂壁22下面から垂設した破截栓23を筒状ストッパ10内へ遊挿させたキャップ21とからなり、上記筒状ストッパを除去して、キャップ周壁を口頸部4外面へ再嵌合させることで、破截栓23が頂板8を貫通して、収納物注出孔が開孔可能に形成したバージン機構付き容器において、上記容器体1の胴部2下端を板状のシール部5で閉塞すると共に、該胴部上端から起立する口頸部の上部を上向き段部を介して小外径筒部4aとし、かつ該小外径筒部上端面を頂板8で閉塞し、また筒状ストッパ10は、小外径筒部4a上端外周に破断線9を介して下端縁を付設させ起立させた状態で合成樹脂で一体成形しておき、該状態からキャップ周壁24を容器体口頸部4外面へ螺合させることで、破断線9は切断されて筒状ストッパ10は下降し、その下端が小外径筒部4a下端の上向き段部に係合し、筒状ストッパ10下部を小外径筒部4a外面へ緊密に嵌合させて起立させたことを特徴とする。
【0009】
第2の手段として、上記第1の手段を有すると共に、上記容器体口頸部4とキャップ周壁24との嵌合を、雄ねじと雌ねじとの螺合で行っている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図面について説明する。まず図1から図5が示す本発明の参考例について説明すると、1は胴部2上端から肩部3を介して口頸部4を起立するチューブ容器体で、その胴部下端は挟着させて板状のシール部5としており、又口頸部4上端面は、中央部上面に凹部6を設けてその底部を薄肉部7とした頂板8で閉塞させている。又その頂板外周部からは薄肉ないしミシン目状の破断線9を介して筒状ストッパ10を起立させている。該筒状ストッパは図3、図4のようにその一部に割溝11を縦設するとよく、このようにすることで、その端部を持っての筒状ストッパの除去が容易となる。但し図5のように割溝縦設をやめ、例えば筒状ストッパを押し潰す方向へ変形させることで、破断線9を破断するよう設けてもよい。
【0011】
上記口頸部外面へは、筒状ストッパ10を共に挿入させてキャップ21の周壁24を螺合させている。該キャップは頂壁22の中央部から、上記薄肉部破断用の破截栓23を垂下する。該破截栓は下端を槍の穂先状に鋭利に形成しており、上記筒状ストッパ上端が頂壁外周部下面へ接した状態で、薄肉部7へ近接するよう設けている。
【0012】
上記構成において、容器内収納物を注出する際は、一度キャップ21を螺脱して、上記筒状ストッパ10を除去した後に、再度キャップを口頸部4外面へ螺合させる。すると、図5のように破截栓23が容器体頂板8の薄肉部7を突刺し、かつ螺降することで頂板8は開口されることとなる。よって再度キャップを除去して胴部を圧搾することで、収納物を注出できる。
【0013】
図7から図10は本発明の実施形態を示す。参考例との相違部分についてだけ説明すると、容器体口頸部4は、その上部を上向き段部を介して小外径筒部4aに形成しており、筒状ストッパ10は、図7が示すように小外径筒部4a上端外周へ破断線9を介して下端内縁を付設させ起立させた状態で合成樹脂材で一体成形しておき、該状態から筒状ストッパを周壁奥部内へ挿入させて、該キャップ周壁24を容器体口頸部外面へ螺合させる。該螺合により破断線9は切断されて筒状ストッパは下降し、その下端が小外径筒部4a下端の上向き段部へ係合する。この状態において、図8に示す如く、筒状ストッパ10は、該筒状ストッパ下部を上記小外径筒部4a外面へ緊密に嵌合させて起立させた状態となる。筒状ストッパの上端外面へは指掛け用の外向きフランジ10aを付設するとよい。
【0014】
その他部分は参考例と同一でよく、よって同一部分には同一符号を付することで説明を省略する。
【0015】
本実施形態においても容器体1を胴部下端開口からの収納物充填後に、その下端開口を挟着して板状シール部5とするチューブ容器とした。
【0016】
上記実施形態において、容器体口頸部4とキャップ周壁24とを螺合させたがそれ等口頸部外面とキャップ周壁内面とに凹凸の係合手段を設けて、キャップを押下げ、又引き抜くことでキャップが口頸部外面へ着脱するようにしてもよい。
【0017】
既述各部材は、アルミ箔を除き、すべて合成樹脂材で形成している。
【0018】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするもので、請求項1記載のようにすることで、筒状ストッパ10の有無、又頂板8が開孔されているか否かで、収納物取出しの有無を確実に判定できる。
【0019】
また請求項1のようにすることで、口頸部上面閉塞の容器体の形成が極めて容易となる。即ち、頂板8および筒状ストッパ10付きで胴部下端面開口の容器体予備品を予め成形しておき、その胴部内へ収納物を充填した後に胴部下端を挟着すればよく、コストを廉価とすることが出来る。
【0022】
請求項2のようにすることで、容器体口頸部へのキャップ螺降で破截栓23が頂板8を開孔することとなり、その開孔を容易かつ確実に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明容器の参考例の縦断面図である。
【図2】図1要部の拡大断面図である。
【図3】図2の容器からキャップを外して示す側面図である。
【図4】図3容器の斜視図である。
【図5】図4容器から筒状ストッパを外し、かつ再度キャップを嵌合させた状態を示す断面図である。
【図6】図4の変形例を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態において、容器体口頸部上方へ筒状ストッパが起立する状態を示す半断面図である。
【図8】図7の状態から筒状ストッパ下部を口頸部の上部へ嵌合させ、かつキャップを嵌合させた状態を示す断面図である。
【図9】図8状態からキャップを除き、かつ筒状ストッパを上方へ外した状態を示す斜視図である。
【図10】図9の状態から筒状ストッパを除き、かつキャップを再度嵌合させた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…容器体 4…口頸部
4a…小外径筒部 8…頂板
9…破断線 10…筒状ストッパ
21…キャップ 23…破截栓
Claims (2)
- 口頸部(4)上面を頂板(8)で閉塞すると共に、口頸部の上端部外周から筒状ストッパ(10)を起立する容器体(1)と、頂壁(22)から垂下させた周壁(24)を、該周壁内へ筒状ストッパ(10)を遊挿させて口頸部(4)外面へ嵌合させると共に、頂壁(22)下面から垂設した破截栓(23)を筒状ストッパ(10)内へ遊挿させたキャップ(21)とからなり、上記筒状ストッパを除去して、キャップ周壁を口頸部(4)外面へ再嵌合させることで、破截栓(23)が頂板(8)を貫通して、収納物注出孔が開孔可能に形成したバージン機構付き容器において、上記容器体(1)の胴部(2)下端を板状のシール部(5)で閉塞すると共に、該胴部上端から起立する口頸部の上部を上向き段部を介して小外径筒部(4a)とし、かつ該小外径筒部上端面を頂板(8)で閉塞し、また筒状ストッパ(10)は、小外径筒部(4a)上端外周に破断線(9)を介して下端縁を付設させ起立させた状態で合成樹脂で一体成形しておき、該状態からキャップ周壁(24)を容器体口頸部(4)外面へ螺合させることで、破断線(9)は切断されて筒状ストッパ(10)は下降し、その下端が小外径筒部(4a)下端の上向き段部に係合し、筒状ストッパ(10)下部を小外径筒部(4a)外面へ緊密に嵌合させて起立させたことを特徴とする、バージン機構付き容器。
- 上記容器体口頸部(4)とキャップ周壁(24)との嵌合を、雄ねじと雌ねじとの螺合で行ったことを特徴とする、請求項1記載のバージン機構付き容器。
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