JP4473648B2 - 金属板用の打抜き加工工具 - Google Patents

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Description

本発明は鋼板などの金属板の打抜き加工に用いる工具に関するものである。
鋼板などの金属板が様々に用いられる際には、他の部品との組み付け、フランジアップなどの加工の下穴、放熱孔、あるいは飾り穴などのために穿孔加工が為されることが多い。そして、その加工手段として最も多用されているのは打抜き加工である。
打抜きは汎用なプレス機器を用いて行うことが出来る加工であり、それ故に高い作業性を得ることが出来るという利点を有する。
しかしながら、穴の、加工される金属板面と直交する面(以下、穴壁と称する)の性状は必ずしも良好とは言えない。穴壁はパンチ先端の切刃で直接形成された剪断面と、加工の後半過程で打抜き屑が被加工材から引き千切られる際に形成される破断面から構成されるが、このうち破断面は粗く、加工の条件によっては微細な割れ(打抜き方向に平行な割れ、または打抜き方向と鋭角をなす割れを指し、以下、微小割れと称する)を伴うなど穿孔の目的によっては問題となる場合も知られている。
このため、こうした問題を解決するために、穴壁をドリルやリーマーなどで手入れ調整することも時に行われるが、こうした作業を付加することは打抜き加工の高い作業性を大きく損ねるものであるから、打抜き加工と同時に穴壁の性状を改善する幾つかの技術が提案されている。
例えば特許文献1には、パンチの切刃を二段構成とすることにより、一段目で穿孔し、二断面で所謂シェービング加工を行って穴壁の性状を改善し、バーリング加工性を向上させる方法が提示されている。
特許文献2、および3にはパンチ先端の形状を工夫することで穿孔直前の被加工材に引張による加工硬化を加えて打抜き割れを抑制する方法が記載されている。
更に特許文献4には、パンチの切刃を二段構成とし、かつ各々が作用する部位を異にすることで穴壁の性状改善と打抜き屑が工具に抱きつくことを回避する方法が開示されている。
また、穿孔とコイニングを同時に行って疲労強度を向上させる技術が特許文献5に示されている。
特開平6−39450号公報 特開平8−57557号公報 特開平8−99131号公報 特開2002−248527号公報 特開平11−333530号公報 特開平2−147129号公報 特開平6−254630号公報 特開平7−51766号公報
これらの先行技術は、優れた着想と研究開発の成果であって各々の穿孔用途に対して一定の効果を有する。しかしながら、全ての問題に対する解決策とは成り得ていない。
本発明者らの研究によれば、穴壁の性状不良には、既に述べた破断面の粗さや微小割れ以外に、図1に模式的に示すような被加工材の板面と平行で穴壁から材料内部へと進行する向きの欠陥(以下、平行割れ13と称する)も含まれることが明らかとなった。
こうした欠陥がどのような打抜き条件の下で発生するのかは必ずしも明らかではないが、被加工材側の因子としては、偏析やメタルフローと言った製造上ある程度は不可避な要素が影響していることが考えられる。従って、被加工材として扱われる金属板が広範になるにつれてこうした欠陥が認められるようになったと推測することも出来るが、いずれにしてもこうしたタイプの欠陥の解決について言及した例は見当たらない。
特許文献6には、こうした欠陥の存在(発生)に関する記述があるが、それらを解消する方法については言及していない。
本発明の要旨は、金属板材に板面と垂直方向に1工程で閉曲線形状の開口部を形成する加工に用いられるパンチとダイからなる打抜き加工工具であって、前記パンチの刃先を構成するいずれの線も板面に対して斜めに配置され、該線を周とする切刃面が一平面からなり、かつ前記切刃面はパンチの軸に対して45°以上、80°以下の角度をなしていることを特徴とする金属板用の打抜き加工工具、である。
本発明の要旨は、金属板材に板面と垂直方向に閉曲線形状の開口部を形成する加工に用いられるパンチとダイからなる打抜き加工工具であって、前記パンチの刃先を構成するいずれの線も板面に対して斜めに配置され、該線を周とする切刃面が一平面からなり、かつ前記切刃面がパンチの軸に対して45°以上、80°以下の角度をなしていることを特徴とする金属板用の打抜き加工パンチ、である。
本発明の打抜き工具を用いれば、穴壁に被加工材の板面と平行な欠陥を発生させることなく打抜き加工が施せる。また、それによって破断面の粗さや微小割れの発生に影響を及ぼさない。
本発明者らはこうしたタイプの欠陥(平行割れ)の発生を抑制し、かつ、従来知られていたタイプの欠陥、すなわち破断面の粗さや、微小割れの発生抑制にも影響を与えない打抜き加工工具を見出すため鋭意検討を重ねた。
具体的には、打抜き工具に工夫を加えながら様々な金属板を打抜き加工する実験を行った。その際、打抜き工程中のパンチのストローク(変位)と荷重(反力)の関係を記録し、加工後の穴壁性状との間に何らかの関係が見出せないかに注意を払った。
その中で、荷重の立ち上がりが緩やかで、かつ荷重が最大となる前後でその変化が小さい場合に平行割れの発生が抑制される傾向があることを新たに見出した。そして、その知見に基づいて、荷重が緩やかに立ち上がり、かつ打抜き荷重が出来るだけ平坦に推移するようにパンチの切刃(先端形状)に検討を加えた。その結果、図2(a)にその側面の一例を示すように、従来汎用されている軸22と切刃(切刃面21)が直交する形状のパンチ(図2(b))に代えて、切刃面21と軸22が鋭角をなすパンチ(図2(a))を用いれば平行割れの発生をかなりの確率で抑制出来、同時に、従来から知られていた欠陥の発生に対して影響しないことを見出した。
また更に検討を進めた結果、上記の条件を満たし、かつ図3に略矩形のパンチの例を示すように、刃先を構成するいずれの線31〜34も板面に対して斜めに配置されている場合にその効果が著しく、平行割れが確実に抑制できることを見出した。
図4は、図3のパンチと同じ形状の穿孔を可能とするパンチ先端の模式図であって、かつ切刃面と軸が鋭角をなしているが、両者を比較すると図4のp−q間、およびr−s間における刃面を構成する線41、43が被加工材板面と平行であるため図4のパンチでは平行割れを確実には抑制出来ない。
このように、平行割れの抑制には、刃先を構成するいずれの線も板面に対して斜めに配置されていることが必須である。
これに対して特許文献6には、切刃に打抜き面との間に10〜40°の範囲の角度を付けた傾斜付ダイス切刃を用いて打抜きを行うことで、打抜きとコイニングを同時に行う方法が開示されている。この方法は、従来0°である切刃と打抜き面との間に角度(傾斜)を設けた点が、本発明のパンチの切刃面と金属板面との関係と類似しているが、ダイスの「切刃を構成する線が被加工金属板面と平行」である点が全く異なっており、当該技術では本発明のように打抜き荷重を緩やかに立ち上げることは出来ない。
特許文献7には、切刃の先端に軸に対して傾斜した円弧部と傾斜面からなるパンチであって、これを用いてパイプに配線を挿入するための略U字形状の孔を開ける技術が示されている。しかしこの技術は、孔開け工程の初めに被加工材と平行な直線状の突切り刃を用いて被加工材に切れ目を入れることにより加工を始めるものであるから、金属板の打抜きに応用した場合、被加工材板面と平行な切刃によって工程の初めに高い打抜き荷重が立つことで平行割れの発生が予想され、本発明とは異なった技術である。
また特許文献8には、追切り加工用で、一辺はワーク(被加工材)の送り方向と平行な切刃からなり、他の一辺はワークとの間に0ではない角度を付けた、断面が長方形からなる金型が示されている。当該技術におけるワークと平行な切刃による加工(打抜き)は、本発明の達成しようとする技術の一つである「打抜き荷重が最大となる前後でその変化が小さい」状況を満たすが、加工の最初と最後でワークと平行な切刃による打抜きが行われるため、平行割れを確実には回避出来ず本発明とは異なるものである。
本発明において、パンチ先端の切刃面がパンチの軸に対してなす角度とは、図2に示すように、切刃面21と垂直軸22とのθを指す。平行割れの発生を抑制するにはθは、実施例の中で述べるように80°以下である必要がある。一方、θの下限は平行割れの発生を抑制する上では設ける必要はないが、θが小さいほど切刃の先端が脆弱化して短寿命となること、および打抜きに要するストロークが長くなり生産性を低下させるので45°以上とすることが望ましい。
打抜き形状が多角形など、切刃を構成する線に直線部分が存在する場合には、図3に示すように切刃を構成するいずれの線も被加工材に対して斜めとなるように切刃面を設定する必要がある。実施例で示すように、こうすることで平行割れが確実に回避出来る。
被加工材として、厚さ4mm、公称引張強さ490MPaの鋼板1と同780MPaの鋼板2を用意した。これらに対して、パンチ先端の直径が30mm、ダイスの内径が31mmの円形打抜き工具を用いて打抜き加工を行った。
切刃面とパンチの軸のなす角度θは、90°、85°、80°、75°、および60°とした。被加工材とθの組み合わせについて各々10回(10穴)の打抜きを行い、穴壁の性状を観察した。平均粗さは破断面のみについて測定した値の平均値であり、微小割れ、および平行割れは目視で計測した割れ数の最大値である。
結果を表1に示す。破断面の粗さや微小割れの発生数にはθの違いによる有意差は認められないが、平行割れの発生数には明瞭な差異が認められ、80°以下とすることで大幅に改善されることが判る。
Figure 0004473648
実施例1と同じ被加工材を用いて、対向する辺間の距離が20mmの正方形(但し四隅は2R)パンチと対向する辺間の距離が21mmの正方形(但し四隅は2R)のダイスからなる正方形打抜き工具を用いて打抜き加工を行った。
切刃面とパンチの軸のなす角度θは75°、および60°とし、切刃面を構成する線は図3のようにいずれも板面に対して斜めであるタイプ(III型と称する)、および図4のように切刃面を構成する線の一部(打抜きの初めと終わりで被加工材と接する部分)が板面に対して平行であるタイプ(IV型と称する)の2種類とした。
実施例1と同様に、各々に対して10穴の打抜きを行い、同様の調査を行った。その結果、表2に示すように、破断面の粗さや微小割れの発生数には板面と平行な切刃の有無による有意差は認められないが、平行割れの発生数には明瞭な差異が認められ、III型のパンチにおいて平行割れが確実に回避出来ることが判る。
Figure 0004473648
打抜き加工した穴壁に発生する平行割れを模式的に示す図である。 (a)パンチ先端の切刃面と軸が鋭角θをなすパンチを説明する図である。(b)パンチ先端の切刃面と軸が直交する従来のパンチを説明する図である。 矩形の打抜き工具において、切刃面と軸が鋭角をなし、かつ切刃を構成するいずれの線も板面に対して斜めに配置されているパンチを示す図である。点線は切刃面が軸と直交する従来のパンチを示す。(a)斜視図、(b)4つの側面の図、である。 矩形の打抜き工具において、切刃面と軸が鋭角をなし、かつ切刃を構成する線の一部が板面に対して平行に配置されているパンチを示す図である。点線は切刃面が軸と直交する従来のパンチを示す。(a)斜視図、(b)4つの側面の図、である。
符号の説明
11:剪断面、
12:破断面、
13:平行割れ
21:切刃面、
22:軸
31、32、33、および34:刃先を構成する線
41、42、43、および44:刃先を構成する線
p、q、r、およびs:切刃上の点に付した符号

Claims (1)

  1. 金属板材に板面と垂直方向に1工程で閉曲線形状の開口部を形成する加工に用いられるパンチとダイからなる打抜き加工工具であって、前記パンチの刃先を構成するいずれの線も板面に対して斜めに配置され、該線を周とする切刃面が一平面からなり、かつ前記切刃面はパンチの軸に対して45°以上、80°以下の角度をなしていることを特徴とする金属板用の打抜き加工工具。
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