JP4472468B2 - 携帯電子機器 - Google Patents
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Description
従来の折り畳み型の携帯電話機では、例えば、図17に示すように、携帯電話機を構成する筐体を、液晶表示部を有する筐体1と操作部を有する筐体2を分割し、これら2つの筐体1,2をヒンジユニット3または、ヒンジ機構を有したヒンジ連結部を介して折り畳むことが出来るようにしている。その構造は、折り畳みの回転軸線10上に、軸回転が可能な機構を設けたヒンジユニット3を2個使用し、2つの筐体1,2を結合する。また、電気的結合は、制御操作に必要な信号配線4が形成されたFPC(フレキシブルプリント基板)を用い、そのFPCを2つのヒンジモジュール3の間に形成される空間内に配置して、2つの筐体1,2内の電気部品を電気的に結合している。
また、別の従来例として、図18に示すように、筐体8内に配された補強部材としてのフレーム5,6に一対のヒンジ機構7を組み付けた状態にして、これらフレーム5、6の外側を筐体8で覆うようにしたものもある。
本発明に係る携帯電子機器は、第1ヒンジ収納部と軸受部をそれぞれ備えると共に、内部に回路基板を有する第1の筐体と、第2ヒンジ収納部と前記軸受部に挿入される軸部材とをそれぞれ備えると共に、内部に回路基板を有する第2の筐体と、前記第1ヒンジ収納部と前記第2ヒンジ収納部との間に収容されるヒンジモジュールと、前記2つの筐体内に配される回路基板を相互に電気接続する複数の制御信号配線とを備え、前記軸部材には前記軸受部に挿入される円筒部を有すると共に、該円筒部にスリットを備え、前記円筒部と前記軸受部との間に環状体が配設され、前記円筒部の前記スリットは、前記環状体が組み込まれた前記軸受部において、前記制御信号配線を挿通させることができるように、前記円筒部の軸線方向の一端から他端に至るように形成されていることを特徴とする。
また、前記環状体が、内方に突出し、前記スリットと係合する突起部を有することを特徴とする。
さらに、前記環状体が、前記軸受部に対して回転自在であることを特徴とする。
また、制御信号配線は、スリットを通して軸部材の円筒部内に導くことができるため、各回路基板に接続するための接続端子を制御信号配線に取り付けた後でも、制御信号配線を軸部材の円筒部内に通すことができる。したがって、携帯電子機器の組み立て作業性の向上を図ることができる。
図1,2に示すように、携帯電話機(携帯電子機器)Sは、平面視略楕円形をした第1の筐体20と、この第1の筐体20の厚さ方向に重ね合わせ可能な平面視略楕円形の第2の筐体21とを、各筐体20,21の長手方向の一端に位置する回転軸線(基準軸線)Lを中心に回動可能とし、折り畳み可能に連結して構成されている。
これら2つの筐体20,21は樹脂材料から形成されている。なお、図2において、20fはスピーカ、21fはマイクの開口部を示している。
さらに、第2の筐体21の内部には、回路基板(不図示)が設けられている。また、切欠部25を形成した第2の筐体21の一端には、軸部材29と第2ヒンジ収納部30とが設けられており、ビス37によって第2の筐体21の内部に各々固定されるようになっている。なお、第2ヒンジ収納部30は、切欠部25の一方の側部に固定され、軸部材29は切欠部25の他方の側部に固定されるようになっている。
なお、この軸部材29には、第2の筐体21への取り付け用の穴29a,29bが形成されており、第2の筐体21の内部に形成された突起21d,21eと嵌合固定されるようになっている。
この環状体34を取り付けた円筒部33を軸受部27に挿入した状態においては、環状体34が軸部材29と軸受部27との間に配され、その外周面が軸受部27の内周面に当接することになる。すなわち、軸部材29は、環状体34を介して軸受部27に遊嵌され、回転軸線Lを中心に2つの筐体20,21を相互に回動させるための一方の軸受機能ユニットを構成することになる。
また、この挿入状態で回転軸線Lを中心に円筒部33を回転させた際には、環状体34が円筒部33と共に回転し、軸受部27の内周面に対して摺動することになる。したがって、環状体34は、この摺動に有利な材料、例えば、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、表面を滑らかに加工した金属、表面が滑らかになるようにメッキ処理した材料等を使用することが好ましい。
なお、前記クリック感は、ヒンジモジュール31を第2ヒンジ収納部30に収納した状態で、第2ヒンジ収納部30に対して回転軸線Lを中心にヒンジモジュール31を回転させた際に発生する。
なお、第2ヒンジ収納部30は、金属から形成され、軸部材29と同様に、第2の筐体21の内部に形成された突起と嵌合固定されるようになっている。
図8〜10に示すように、第1の筐体20の回路基板(不図示)に接続された制御信号配線38は、軸受部27に挿通された環状体34の中を通した後に、軸部材29のスリット32に通され円筒部33内に導かれる。この状態では、制御信号配線29のうち、一方の端部を第1の筐体20の内部に配し、他方の端部を第2の筐体21の内部に配することができるため、制御信号配線38によって各筐体20,21の回路基板を相互に電気接続することができる。
また、制御信号配線38は、スリット32を通して軸部材29の円筒部33内に導かれるため、各回路基板28,39に接続するための端子を制御信号配線38に取り付けた後でも、制御信号配線38を軸部材29の円筒部33内に容易に通すことができる。したがって、携帯電話機Sの組み立て作業性の向上を図ることができる。
また、軸部材29のスリット32と環状体34の突起部35とを係合させることにより環状体34が軸部材29に固定されるため、2つの筐体20,21の開閉動作によって軸部材29と環状体34とが擦れて摩耗することを防止できる。
さらに、第2ヒンジ収納部30及び軸部材29が金属から形成されているため、2つの筐体20,21の連結部分の強度を向上させることができる。
さらに、各筐体20,21にそれぞれ上述した突出部23、切欠部25を形成することにより、第2の筐体21の対向面21aにヒンジモジュール31や軸部材29を取り付けるための突出部を形成する必要が無くなる。すなわち、第2の筐体21の対向面21aの全体を平坦面とすることができるため、2つの筐体20,21を相互に開いた状態において良好な外観意匠を得ることができる。
また、図16に示すように、2つの筐体20,21を相互に開いた状態において、筐体20,21が厚さ方向に重なる幅h4も小さくすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
20a 対向面(主面)
21 第2の筐体
23 突出部
25 切欠部
26 第1ヒンジ収納部
27 軸受部
28 回路基板
29 軸部材
30 第2ヒンジ収納部
31 ヒンジモジュール
32 スリット
33 円筒部
34 環状体
35 突起部
38 制御信号配線
39 回路基板
S 携帯電話機(携帯電子機器)
Claims (5)
- 第1ヒンジ収納部と軸受部をそれぞれ備えると共に、内部に回路基板を有する第1の筐体と、第2ヒンジ収納部と前記軸受部に挿入される軸部材とをそれぞれ備えると共に、内部に回路基板を有する第2の筐体と、前記第1ヒンジ収納部と前記第2ヒンジ収納部との間に収容されるヒンジモジュールと、前記2つの筐体内に配される回路基板を相互に電気接続する複数の制御信号配線とを備え、
前記軸部材には前記軸受部に挿入される円筒部を有すると共に、
該円筒部にスリットを備え、
前記円筒部と前記軸受部との間に環状体が配設され、
前記円筒部の前記スリットは、前記環状体が組み込まれた前記軸受部において、前記制御信号配線を挿通させることができるように、前記円筒部の軸線方向の一端から他端に至るように形成されていることを特徴とする携帯電子機器。 - 前記環状体は、前記スリットの少なくとも一部を覆うことを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
- 前記環状体は、内方に突出し、前記スリットと係合する突起部を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
- 前記環状体は、前記軸受部に対して回転自在であることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯電子機器。
- 前記第1の筐体は、一方の主面から突出して形成された突出部を有し、
前記第2の筐体は、前記突出部を収容する切欠部を有し、
前記突出部の側面に前記第1ヒンジ収納部及び前記軸受部がそれぞれ設けられ、前記切欠部の一方の側部に前記第2ヒシジ収納部を設けると共に、前記切欠部の他方の側部に前記軸部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
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