JP4472205B2 - フタロシアニン化合物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光記録用色素、カラーフィルター用色素、光電変換素子、電子写真感光体、有機半導体素子、触媒及びガスセンサー、カラーフィルターに利用可能な新規なフタロシアニン化合物に関するものである。より詳しくは、本発明は、特に追記可能なコンパクトディスクであるCD−R用の色素として好適な新規なフタロシアニン化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報機器や通信環境の発達にともない、記録媒体としてのCD(コンパクトディスク)やCD−R(追記可能なコンパクトディスク)の需要は著しく増大している。CD−RはCDと互換性のある追記型記録媒体であり、そのバイト単価の安さや操作の簡便さが受け入れられて市場が拡大する一方、使用頻度が増すに従い、記録速度の高速化がいっそう求められるようになってきている。
【0003】
フタロシアニン類を光記録用色素として利用することは、特公平7−56019などにより広く知られている。しかし、これら従来の技術においては、記録速度を上げれば上げるほど記録マーク(ピット)間あるいはトラック(グルーブと呼ばれる案内溝)間の熱的干渉が増大し、記録が困難になるという問題がある。CD−Rは、記録層に含まれる有機色素を、レーザー光を使って熱分解することによって情報を記録するものであるが、高速記録用に高エネルギーのレーザー光を照射した場合、記録層の変形が過剰に起こって、目的の場所以外の場所までが変形することになるからである。この問題を解決するためには、高速で熱応答性よく分解する色素が求められるが、有機色素でこのような特性を持つ色素は得にくいのが実状である。何故なら色素で分解速度の速いものの多くは、分解が爆発的に起こるため、その影響の及ぶ範囲が大きくなりがちだからである。
【0004】
本発明者らは、すでに光記録用のフタロシアニン色素として、特開平10−45761、特開平11−49773等に示すような色素を提案しており、これらの色素は、有機溶剤への高い溶解性や、高感度な記録特性、高い光安定性など、CD−R用色素として好適な性質を有している。
しかしながら、上述したようにCD−Rの記録速度のより高速化の要求に伴い、これに対応しうる記録材料の実現が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる実状に鑑み、有機溶剤への高い溶解性や、高感度でかつ高速記録が可能な記録特性、高い光安定性など、CD−R用色素として好適な性質を有する新規なフタロシアニン化合物を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決しさらに記録の高速化を実現するため検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、下記一般式(1)で表されることを特徴とするフタロシアニン化合物が提供される。
【化3】
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基又は炭素数1〜4の置換基を有していてもよいアリール基を表し、MはCu、Ni、Co、Zn、Pd、Cd、VO又はTiOを表し、フタロシアニン骨格周辺の1〜16の数字は炭素原子の位置番号を示し、置換基R(O=)2SO−の酸素原子は1〜4のいずれか、5〜8のいずれか、9〜12のいずれか又は13〜16のいずれかからそれぞれ選ばれる4個の炭素原子に結合している)
【0007】
また、本発明によれば、上記構成において、Rが下記一般式(2)で表されるアリール基であり、MがCu、Ni、Co、Zn、Pd、Cd、VO又はTiOのいずれかであり、置換基R(O=)2SO−の酸素原子が1〜4のいずれか、5〜8のいずれか、9〜12のいずれか又は13〜16のいずれかからそれぞれ選ばれる4個の炭素原子に結合していることを特徴とするフタロシアニン化合物が提供される。
【化4】
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素置換アルキル基を表す)
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明による新規なフタロシアニン化合物は下記一般式(1)で表される。
【化5】
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基又は炭素数1〜4の置換基を有していてもよいアリール基を表し、MはCu、Ni、Co、Zn、Pd、Cd、VO又はTiOを表し、フタロシアニン骨格周辺の1〜16の数字は炭素原子の位置番号を示し、置換基R(O=)2SO−の酸素原子は1〜4のいずれか、5〜8のいずれか、9〜12のいずれか又は13〜16のいずれかからそれぞれ選ばれる4個の炭素原子に結合している)
【0009】
本発明の好ましい形態のフタロシアニン化合物は、上記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物において、Rが下記一般式(2)で表されるアリール基であり、MがCu、Ni、Co、Zn、Pd、Cd、VO又はTiOのいずれかであり、置換基R(O=)2SO−の酸素原子が1〜4のいずれか、5〜8のいずれか、9〜12のいずれか又は13〜16のいずれかからそれぞれ選ばれる4個の炭素原子に結合している。
【化6】
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のフッ素置換アルキル基を表す)
【0010】
本発明に係るフタロシアニン化合物は、置換基としてカルボン酸エステル基を有するものである。これらの置換基の効果により、本発明の色素は低い分解温度を示す。
【0011】
本発明に係るフタロシアニン化合物は、上記一般式(1)で表される化合物であって、置換基Rの具体例としては、例えば、アルキル基、アルコキシアルキル基、パーフルオロアルキル基、フッ素置換アルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基などが挙げられる。フェニル基及びナフチル基の置換基の例としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子もしくはヨウ素原子のハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基などのアルコキシ基、トリフルオロメチル基などのポリフルオロアルキル基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ基などのポリフルオロアルコキシ基、メトキシエチル基、エトキシエチル基などのアルコキシ置換アルキル基などが挙げられる。
【0012】
上記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物は、下記一般式(3)で示されるようなアルコキシ基を有するフタロニトリル化合物を環化して、下記一般式(4)で示されるフタロシアニン化合物を合成する。次いで、これをアルコキシ開裂反応にかけることによって下記一般式(5)で示されるようなテトラヒドロキシフタロシアニン化合物を合成し、この化合物に酸ハロゲン化物を反応させることによりそれぞれ合成することができる。
【化7】
(式中、Xは置換基を有していてもよいアルキル基を表す)
【化8】
(式中、Xは上記一般式(3)と同じ意味を有し、フタロシアニン骨格周辺の1〜16の数字は炭素原子の位置番号を表している)
【化9】
【0013】
上記一般式(3)で示されるフタロニトリル化合物は、公知のアルコール誘導体とニトロフタロニトリル、もしくはハロゲン化フタロニトリルを公知の条件下で反応させることにより得ることができる。
上記一般式(3)で示されるフタロニトリル化合物を環化して、上記一般式(4)で示されるフタロシアニン化合物を得るには、上記一般式(3)で示されるフタロニトリル化合物を必要な金属塩とともに有機塩基である1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド等の存在下、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、エトキシプロパノール等のアルコール溶媒中で反応させればよい。この反応においては、例えば、アンモニアやホルムアミド、尿素などのアンモニアを発生しうる物質を用いて反応を円滑に進行させることもできる。
【0014】
上記一般式(4)で示されるフタロシアニン化合物から上記一般式(5)で示されるテトラヒドロキシフタロシアニン化合物を得るには、上記一般式(4)で示されるフタロシアニン化合物をアルコキシ開裂反応にかければよい。一般的な方法としては、例えば、上記一般式(4)で示されるフタロシアニン化合物をピリジン塩酸塩中で加熱する方法、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、もしくは四塩化炭素などの有機溶剤中で三臭化ホウ素と反応させる方法、あるいはDMF中でナトリウムチオラートと反応させる方法などがある。
【0015】
上記一般式(1)で示されるフタロシアニン化合物は、上記一般式(5)で示されるテトラヒドロキシフタロシアニン化合物と酸ハロゲン化物をTHF、ジオキサン、DMF、DMSO、DMI、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶剤中、水素化ナトリウム、水素化カリウム、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、DBU、DBN、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン等の塩基の存在下で反応させればよい。
【0016】
上記のようにして得られた上記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物は、分解開始温度が100〜400℃の範囲、多くは250〜350℃の範囲内にあり、これはCD−R用色素の分解温度としては適切なものである。これ以上分解温度が高いと記録感度が悪くなり、分解温度が低すぎると耐熱性が悪くなる。
【0017】
上記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物は、また、有機溶剤に対する溶解度が良いので、適当な有機溶媒に溶解し、スピンコートすることにより容易に薄膜化して記録層とすることができる。これらのフタロシアニン化合物は、単独で用いて記録層を形成してもかまわないし、2種以上混合して用いてもかまわない。あるいは本発明で示す以外の化合物、例えば前記特開平10−45761、特開平11−49773等に開示されているようなフタロシアニン化合物と混合して用いてもよい。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。これらの実施例で得られた化合物の構造を後記表1及び表2に示す。
なお、以下の説明でフタロシアニン化合物の置換基を示すのに、「α」、「β」という表示を用いることがある。フタロシアニン骨格はテトラアザポルフィリン骨格の外側に4つのベンゼン環が縮合した形をしているが、各ベンゼン環部分に4ヶ所ずつ置換基が入りうる場所がある。このうち、テトラアザポルフィリン骨格に近い位置2ヶ所をα位、遠い位置2ヶ所をβ位と呼ぶ。例えば、3位が置換されたフタロニトリル化合物を環化すると、α位に置換基が入ったフタロシアニン化合物が生成するが、それは下記のような4種の異性体混合物となっている。以下で説明する操作では、これら下記のような4種の異性体の混合物となっているので、これらの異性体混合物を一括して取り扱っているが、必要に応じてそれぞれ分離して用いることも可能である。
【0019】
【化10】
(式中、Yは置換基を表す。)
【0020】
実施例1:α,α,α,α−テトラキス[4−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニルオキシ]バナジルフタロシアニン(化合物1)の合成
(1)3−メトキシフタロニトリル(化合物1の中間体)
冷却管を付けた反応フラスコに3−ニトロフタロニトリル86.5g、メタノール19.2g、無水炭酸カリウム165.6g、及びDMSO350mlを仕込み、窒素気流下65℃で4時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物を水2000ml中に排出し、析出した結晶を濾取、水洗、乾燥して66.4g(収率84.1%)の目的化合物を得た。この化合物をGC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=158を確認した。
(2)α,α,α,α−テトラメトキシバナジルフタロシアニン(化合物1の中間体)
冷却管を付けた反応フラスコに上記(1)で得た3−メトキシフタロニトリル19.8g、ナトリウムメトキシド8.50g、ホルムアミド6.00g、及び1−ペンタノール188mlを仕込み、加熱、昇温した。90℃で三塩化バナジウム6.45gを加え、窒素ガスを導入して90〜100℃で5時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール2000ml中に排出し、結晶を濾取、メタノール、次いでアセトンで洗浄、乾燥して21.9gの粗製色素を得た。この粗製色素のうち10.0gを採取し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/クロロホルム:THF=15:1〜4:1)により分離精製し、3.86gの目的色素を得た。
(3)α,α,α,α−テトラヒドロキシバナジルフタロシアニン(化合物1の前駆体)
冷却管を付けた反応フラスコにピリジン110.6gを仕込み、氷水浴中撹拌しながら濃塩酸146.0gを滴下した。減圧蒸留にて水を完全に留去した後、100℃まで昇温して上記(2)で得たフタロシアニン化合物8.46gを加え、200〜210℃で4時間撹拌した。加熱を止め、反応混合物の温度が110℃となったところで、これを10%塩酸で希釈した。1時間撹拌した後、析出した結晶を濾取、水洗、アセトンで洗浄、乾燥して6.00gの目的色素を得た。
(4)α,α,α,α−テトラキス[4−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニルオキシ]バナジルフタロシアニン(化合物1)
冷却管を付けた反応フラスコに上記(3)で得たフタロシアニン化合物0.75gと無水THF10mlを仕込み、撹拌しながら水素化ナトリウム(60%オイルサスペンジョン)0.41gを加え、40℃で10分撹拌した。そこに4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド2.52gを加え、50〜55℃で120時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、水20mlを滴下して析出した結晶を濾取、メタノール/水(1/1)で洗浄、乾燥して1.62gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/トルエン:酢酸エチル=100:1〜50:1)により分離精製し、0.56gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは703nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は293℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は280℃、発熱量は109J/g、発熱ピークの半値幅は13℃であった。なお、これらの熱分析はいずれも窒素気流下で測定されたものであり、他の実施例の熱分析値についても同様である。この化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1474を確認した。IRスペクトルを図1に示す。
元素分析値は下記の通りであった。
【0021】
実施例2:α,α,α,α−テトラキス(フェニルスルホニルオキシ)バナジルフタロシアニン(化合物2)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(3)で得たフタロシアニン化合物0.75gと無水THF10mlを仕込み、撹拌しながら水素化ナトリウム(60%オイルサスペンジョン)0.41gを加え、40℃で10分撹拌した。そこにベンゼンスルホニルクロリド1.82gを加え、50〜55℃で100時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して1.35gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/トルエン:酢酸エチル=50:1)により分離精製し、0.31gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは702nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は289℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は275℃、発熱量は228J/g、発熱ピークの半値幅は11℃であった。この化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1203を確認した。
元素分析値は下記の通りであった。
【0022】
実施例3:α,α,α,α−テトラキス(p−トルエンスルホニルオキシ)バナジルフタロシアニン(化合物3)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(3)で得たフタロシアニン化合物0.75gと無水THF10mlを仕込み、撹拌しながら水素化ナトリウム(60%オイルサスペンジョン)0.41gを加え、40℃で10分撹拌した。そこにp−トルエンスルホニルクロリド1.82gを加え、50〜55℃で100時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して1.35gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/トルエン:酢酸エチル=50:1)により分離精製し、0.31gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは702nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は289℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は275℃、発熱量は228J/g、発熱ピークの半値幅は11℃であった。この化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1259を確認した。
元素分析値は下記の通りであった。
【0023】
実施例4:α,α,α,α−テトラキス(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニルオキシ)バナジルフタロシアニン(化合物4)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(3)で得たフタロシアニン化合物0.50gと無水THF6mlを仕込み、撹拌しながら水素化ナトリウム(60%オイルサスペンジョン)0.25gを加え、40℃で10分撹拌した。そこに2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニルクロリド1.36gを加え、50〜55℃で124時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して0.89gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/トルエン:酢酸エチル=100:1〜50:1)により分離精製し、0.38gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは705nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は269℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は253℃、発熱量は155J/g、発熱ピークの半値幅は10℃であった。この化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1371を確認した。
元素分析値は下記の通りであった。
【0024】
実施例5:α,α,α,α−テトラキス(2,4,6−トリイソプロピルフェニルスルホニルオキシ)バナジルフタロシアニン(化合物5)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(3)で得たフタロシアニン化合物0.50gと無水THF10mlを仕込み、撹拌しながら水素化ナトリウム(60%オイルサスペンジョン)0.27gを加え、40℃で10分撹拌した。そこに2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロリド2.07gを加え、50〜55℃で100時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して0.86gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/トルエン:酢酸エチル=100:1〜50:1)により分離精製し、0.13gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは700nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は267℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は245℃、発熱量は51J/g、発熱ピークの半値幅は20℃であった。この化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1707を確認した。
元素分析値は下記の通りであった。
【0025】
実施例6:α,α,α,α−テトラキス(4−クロロフェニルスルホニルオキシ)バナジルフタロシアニン(化合物6)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(3)で得たフタロシアニン化合物0.50gと無水THF6mlを仕込み、撹拌しながら水素化ナトリウム(60%オイルサスペンジョン)0.27gを加え、40℃で10分撹拌した。そこに4−クロロベンゼンスルホニルクロリド1.44gを加え、50〜55℃で114時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して0.95gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/トルエン:酢酸エチル=100:1〜50:1)により分離精製し、0.23gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは701nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は291℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は264℃、発熱量は196J/g、発熱ピークの半値幅は15℃であった。この化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1340を確認した。
元素分析値は下記の通りであった。
【0026】
実施例7:α,α,α,α−テトラキス(4−tert−ブチルフェニルスルホニルオキシ)バナジルフタロシアニン(化合物7)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(3)で得たフタロシアニン化合物0.50gと無水THF10mlを仕込み、撹拌しながら水素化ナトリウム(60%オイルサスペンジョン)0.27gを加え、40℃で10分撹拌した。そこに4−tert−ブチルベンゼンスルホニルクロリド1.59gを加え、50〜55℃で100時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して0.86gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/トルエン:酢酸エチル=100:1〜50:1)により分離精製し、0.18gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは703nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は295℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は284℃、発熱量は215J/g、発熱ピークの半値幅は10℃であった。この化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1427を確認した。
元素分析値は下記の通りであった。
【0027】
実施例8:α,α,α,α−テトラキス[2−(1−ブトキシ)−5−メチルフェニルスルホニルオキシ]バナジルフタロシアニン(化合物8)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(3)で得たフタロシアニン化合物1.00g、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン4.29g、及びN−メチル−2−ピロリドン15mlを仕込み、氷水浴中で冷却下撹拌しながら2−(1−ブトキシ)−5−メチルベンゼンスルホニルクロリド4.00gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物の温度を室温まで戻して80時間撹拌した。撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して1.90gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/クロロホルム:酢酸エチル=50:1)により分離精製し、1.10gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは705nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は299℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は273℃、発熱量は60J/g、発熱ピークの半値幅は9℃であった。この化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1547を確認した。
元素分析値は下記の通りであった。
【0028】
実施例9:α,α,α,α−テトラキス[2−(1−ブトキシ)−5−tert−ブチルフェニルスルホニルオキシ]バナジルフタロシアニン(化合物9)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(3)で得たフタロシアニン化合物1.00g、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン4.29g、及びN−メチル−2−ピロリドン15mlを仕込み、氷水浴中で冷却下撹拌しながら2−(1−ブトキシ)−5−tert−ブチルベンゼンスルホニルクロリド4.27gを1時間かけて投入した。投入完了後、反応混合物の温度を室温まで戻して48時間撹拌した。撹拌を止め、反応混合物をメタノール240mlで希釈し、水60mlを滴下して析出した結晶を取り、メタノール/水(6/1)で洗浄、乾燥して1.55gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/クロロホルム:酢酸エチル=300:1〜250:1)により分離精製し、1.20gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは704nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は290℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は263℃、発熱量は75J/g、発熱ピークの半値幅は10℃であった。この化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1715を確認した。
元素分析値は下記の通りであった。
【0029】
実施例10:α,α,α,α−テトラキス(p−トルエンスルホニルオキシ)亜鉛フタロシアニン(化合物10)
(1)α,α,α,α−テトラメトキシ亜鉛フタロシアニン(化合物10の中間体)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(1)で得た3−メトキシフタロニトリル19.8g、ナトリウムメトキシド8.50g、ホルムアミド6.00g、及び1−ペンタノール188mlを仕込み、加熱、昇温した。90℃で塩化亜鉛6.04gを加え、窒素ガスを導入して90〜100℃で5時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール2000ml中に排出し、結晶を濾取、メタノール、次いでアセトンで洗浄、乾燥して19.0gの粗製色素を得た。この粗製色素のうち10.0gを採取し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/クロロホルム:THF=10:1〜2:1)により分離精製し、6.98gの目的色素を得た。
(2)α,α,α,α−テトラヒドロキシ亜鉛フタロシアニン(化合物10の前駆体)
冷却管を付けた反応フラスコにピリジン110.6gを仕込み、氷水浴中撹拌しながら濃塩酸146.0gを滴下した。減圧蒸留にて水を完全に留去した後、100℃まで昇温して上記(1)で得たフタロシアニン化合物6.98gを加え、200〜210℃で4時間撹拌した。加熱を止め、反応混合物の温度が110℃となったところで、これを10%塩酸で希釈した。1時間撹拌した後、析出した結晶を濾取、水洗、アセトンで洗浄、乾燥して5.50gの目的色素を得た。
(3)α,α,α,α−テトラキス(p−トルエンスルホニルオキシ)亜鉛フタロシアニン(化合物10)
冷却管を付けた反応フラスコに上記3)で得たフタロシアニン化合物1.09g、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン4.29g、及びN−メチル−2−ピロリドン15mlを仕込み、氷水浴中で冷却下撹拌しながらp−トルエンスルホニルクロリド2.61gを1時間かけて投入した。投入完了後、反応混合物の温度を室温まで戻して60時間撹拌した。撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して1.24gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/クロロホルム:酢酸エチル=30:1〜20:1)により分離精製し、0.98gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは674nmであった。また、化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1257を確認した。
【0030】
実施例11:α,α,α,α−テトラキス(p−トルエンスルホニルオキシ)銅フタロシアニン(化合物11)
(1)α,α,α,α−テトラメトキシ銅フタロシアニン(化合物11の中間体)
冷却管を付けた反応フラスコに実施例1の(1)で得た3−メトキシフタロニトリル19.8g、ナトリウムメトキシド8.50g、ホルムアミド6.00g、及び1−ペンタノール188mlを仕込み、加熱、昇温した。90℃で塩化銅(I)4.38gを加え、窒素ガスを導入して90〜100℃で6時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール2000ml中に排出し、結晶を濾取、メタノール、次いでアセトンで洗浄、乾燥して18.5gの粗製色素を得た。この粗製色素のうち10.0gを採取し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/クロロホルム:THF=10:1〜2:1)により分離精製し、7.23gの目的色素を得た。
(2)α,α,α,α−テトラヒドロキシ銅フタロシアニン(化合物11の前駆体)
冷却管を付けた反応フラスコにピリジン110.6gを仕込み、氷水浴中撹拌しながら濃塩酸146.0gを滴下した。減圧蒸留にて水を完全に留去した後、100℃まで昇温して上記(1)で得たフタロシアニン化合物7.23gを加え、200〜210℃で3時間撹拌した。加熱を止め、反応混合物の温度が110℃となったところで、これを10%塩酸で希釈した。1時間撹拌した後、析出した結晶を濾取、水洗、アセトンで洗浄、乾燥して5.00gの目的色素を得た。
(3)α,α,α,α−テトラキス(p−トルエンスルホニルオキシ)銅フタロシアニン(化合物11)
冷却管を付けた反応フラスコに上記(3)で得たフタロシアニン化合物1.00g、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン4.29g、及びN−メチル−2−ピロリドン15mlを仕込み、氷水浴中で冷却下撹拌しながらp−トルエンスルホニルクロリド2.61gを1時間かけて投入した。投入完了後、反応混合物の温度を室温まで戻して80時間撹拌した。撹拌を止め、反応混合物をメタノール100mlで希釈し、析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して1.10gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィー(活性アルミナ/クロロホルム:酢酸エチル=100:1〜20:1)により分離精製し、0.78gの精製色素を得た。このフタロシアニン化合物のクロロホルム中でのλmaxは684nmであった。また、化合物をLC/MS分析した結果、分子イオンピークM+=1255を確認した。
【0031】
比較例:α,α,α,α−テトラキス(2−メチルフェニルチオ)亜鉛フタロシアニン
冷却管を付けた反応フラスコに3−(2−メチルフェニルチオ)フタロニトリル10.0g、1−ペンタノール80ml、DBU7.6gを仕込み撹拌しながら加熱し、80℃で塩化亜鉛1.8gを加え、窒素気流下100℃で5時間撹拌した。加熱、撹拌を止め、反応混合物をメタノール500mlで希釈して析出した結晶を濾取、メタノールで洗浄、乾燥して9.2gの粗製色素を得た。この粗製色素をカラムクロマトグラフィーで分離精製し、4.3gの精製色素を得た。この化合物の四塩化炭素中でのλmaxは720nmであった。また、TG分析で測定される補外減量開始温度は418℃であり、DSC分析で測定される補外発熱開始温度は425℃、発熱量は25J/g、発熱ピークの半値幅は30℃であった。
【0032】
上記の比較例の化合物のようなフェニルチオ基を有するフタロシアニン化合物の分解開始温度は、350〜450℃の範囲にあるのが一般的である。これに対して、実施例1で得た化合物は分解開始温度が280℃であり、DSCの半値幅も13℃と小さい。これは分解が低温で且つ応答性よく起こっていることを表しており、他の実施例の化合物も同様であることから、フェニルチオ基をフェニルスルホニルオキシ基に変えることで熱分解特性が大幅に改善されたことがわかる。
【0033】
なお、以上の実施例、及び比較例の化合物を分析するにあたって、下記の分析装置を使用した。
GC/MS:株式会社島津製作所製GCMS−QP2000GF
LC/MS:同社製LCMS−QP8000
IR :同社製FTIR−8000PC
DSC :同社製DSC−50
TGA :同社製TGA−50
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
(ディスク化実験例)
実験例
直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネイト透明基板表面上に、深さ1700Åの案内溝を有する基板を用意した。
表中、No.1に記載されているフタロシアニン化合物を、下記構造式で示されるフタロシアニン化合物と3:7の割合で混合し、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、2−ブトキシエタノール、メチルシクロヘキサンからなる混合溶媒中に溶解させて色素塗布液を得た。当色素液をスピンコート方法により透明基板上に塗布し、光吸収層を得た。光吸収層の膜厚は約1500Åとした。
光吸収層上にスパッタリング法により、銀膜を約1000Åの厚さで設け、光反射層を得た。さらに光反射層上に紫外線硬化樹脂(大日本インキ社製 SD−1700)からなる保護層をスピンコート法により、約5μmの厚さに設けて追記型コンパクトディスク(CD−R)を得た。
【0037】
【化11】
【0038】
比較実験例
直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネイト透明基板表面上に、深さ1700Åの案内溝を有する基板を用意した。
下記構造式で示されるフタロシアニン化合物をテトラヒドロフラン、2−ブトキシエタノール、メチルシクロヘキサンからなる混合溶媒中に溶解させて色素塗布液を得た。当色素液をスピンコート方法により透明基板上に塗布し、光吸収層を得た。光吸収層の膜厚は約1500Åとした。
光吸収層上にスパッタリング法により、銀膜を約1000Åの厚さで設け、光反射層を得た。さらに光反射層上に紫外線硬化樹脂(大日本インキ社製 SD−1700)からなる保護層をスピンコート法により、約5μmの厚さに設けて追記型コンパクトディスク(CD−R)を得た。
【化12】
【0039】
上記実験例ならびに比較実験例にあるCD−Rを、市販のCDライター(シナノケンシ社製 PX−W124TSi)で12倍速記録し、エラーレート、ジッター、再生テストをした結果を下記に記す。なお、測定には下記装置(機器)を使用した。
エラーレート測定プレーヤー;CD−CATS(Audio Development社製)
ジッター測定プレーヤー;Philips社 CD−920JT
再生テストプレーヤー(市販品);RICOH社 MP7080A X32倍速再生
本発明に係るフタロシアニン混合物を使用したCD−R(実施例)では、X12記録時においてジッターが少なく、エラーレートも低い良好な記録が可能である。また再生互換性も良好である。(なお、CD規格では エラーレート<220f/s ジッター<35nsである)
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】
本発明のフタロシアニン化合物は種々の有機溶媒に室温で容易に溶解する為、膜形成などの加工性に優れており、また形成された膜は高い吸光係数と鋭敏な熱分解特性をもつので、追記型光記録材料として利用価値の高いものである。特に、本発明のフタロシアニン化合物は狭い温度範囲で瞬時に分解するため、これを用いて追記型光記録媒体を作製すると、高速で記録しても良好な品質の信号が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化合物1のIRスペクトル図である。
Claims (2)
- 下記一般式(1)で表されることを特徴とするフタロシアニン化合物。
- Rが4−(トリフルオロメチル)フェニル、フェニル、p−トリル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリイソプロピルフェニル、4−クロロフェニル、4−tert−ブチルフェニル、2−(1−ブトキシ)−5−メチルフェニル、及び2−(1−ブトキシ)−5−tert−ブチルフェニルから選択される請求項1に記載のフタロシアニン化合物。
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