JP4471828B2 - 電子部品収納用容器および電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は半導体素子や圧電振動子等の電子部品を気密に封止して収容するための電子部品収納用容器に関し、特に封止材にガラスを用いて封止を行なう電子部品収納用容器およびそれを用いた電子装置に関する。
従来、半導体集積回路素子をはじめとする半導体素子あるいは水晶振動子や弾性表面波素子といった圧電振動子等の電子部品を収容するための電子部品収納用容器は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成り、その上面の中央部に電子部品を搭載するための搭載部およびその周辺から下面にかけて導出されたタングステンやモリブデン等の高融点金属から成る複数個のメタライズ配線層を有する絶縁基体と、それに対向する面の中央部に電子部品を収容するための凹部を有する蓋体とから構成されている。
そして、電子部品が例えば圧電振動子の場合には、絶縁基体の搭載部に圧電振動子の一端を導電性エポキシ樹脂等から成る導電性樹脂を介して接着固定するとともに圧電振動子の各電極をメタライズ配線層に電気的に接続し、しかる後、絶縁基体の上面に蓋体を低融点ガラスから成る封止材を介して接合させ、絶縁基体と蓋体とから成る電子部品収納用容器内部に圧電振動子を気密に収容することによって最終製品としての電子装置となる。
なお、絶縁基体に蓋体を接合する封止材としては一般に酸化鉛55〜60質量%と、酸化硼素3〜13質量%と、酸化珪素1〜5質量%と、酸化ビスマス3〜8質量%とを含むガラス成分に、このガラス成分を100重量部としたときに、フィラーとしてコージライト系化合物を10〜20質量%、チタン酸錫系化合物を10〜20質量部添加したガラスが使用されている。
特開平5−121582号公報
しかしながら、この従来の電子部品収納用容器においては、絶縁基体に蓋体を接合させる封止材の溶融温度が400℃程度と高いため、絶縁基体と蓋体とを封止材を介して接合させ、絶縁基体と蓋体とから成る電子部品収納用容器内部に電子部品を気密に収容する際、封止材を溶融する熱が内部に収容する電子部品に作用して電子部品に特性劣化を招来させるという問題点を有していた。
また、絶縁基体に蓋体を接合させる封止材の溶融温度が400℃程度と高く、絶縁基体と蓋体とを封止材を介して接合させ、絶縁基体と蓋体とから成る電子部品収納用容器内部に電子部品を気密に収容する際に封止材を溶融させる熱によって電子部品を接着固定する導電性樹脂を劣化させてしまうため、電子部品を接着固定する導電性樹脂に使用上の制限があり、衝撃性に強いエポキシ系やシリコーン系の導電性樹脂を使用することができず、落下試験等の耐衝撃信頼性上の問題点を有していた。
また、封止材として導電性有機樹脂を用いた場合、有機樹脂は硬化温度が低いものの耐湿性に劣るため、大気中に含まれる水分が封止材を通して絶縁基体と蓋体とから成る電子部品収納用容器内部に入り込み、その結果、電子部品収納用容器内部に収容する電子部品表面に水分が付着し、電子部品表面の電極を酸化腐食して電子部品の特性にバラツキを発生させるという問題点を有していた。
さらに、近年地球環境保護運動の高まりの中で、酸化鉛は環境負荷物質に指定されており、例えば酸化鉛を含む電子装置が屋外に廃棄・放置され風雨に曝された場合、環境中に鉛が溶けだし環境を汚染する可能性があり、人体に対して有害である酸化鉛を用いない封止材の開発が要求されるようになってきた。
本発明は、上記問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は電子部品をその特性の劣化を招来することなく気密に封止し、電子部品を長期間にわたり正常に作動させることができる電子部品収納用容器および電子装置を提供することにある。
本発明の電子部品収納用容器は、上面に電子部品を搭載するための絶縁基体と、該絶縁基体の上面に封止材を介して接合され、前記絶縁基体との間の空間に前記電子部品を気密に収容する蓋体とから成る電子部品収納用容器であって、前記封止材は酸化ビスマスを50〜70質量%、酸化ホウ素を25〜35質量%、酸化亜鉛を3〜15質量%、酸化アルミニウムを0.1〜2質量%および酸化珪素を0.1〜2質量%から成るガラス成分に、該ガラス成分を100質量部としたときに、フィラーとしてコージェライトを20〜40質量部添加したものから成ることを特徴とするものである。
本発明の電子部品収納用容器において、好ましくは、前記フィラーの最大粒径が20〜50μmで平均粒径が2〜4μmであることを特徴とするものである。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用容器に電子部品を搭載するとともに該電子部品を蓋体で覆ったことを特徴とする。
本発明の電子部品収納用容器によれば、封止材が酸化ビスマスを50〜70質量%、酸化ホウ素を25〜35質量%、酸化亜鉛を3〜15質量%、酸化アルミニウムを0.1〜2質量%および酸化珪素を0.1〜2質量%から成るガラス成分に、このガラス成分を100質量部としたときに、フィラーとしてコージェライトを20〜40質量部添加したものから成ることから、封止材の溶融温度が400℃未満と低いため、絶縁基体と蓋体とを封止材を介して接合させ、絶縁基体と蓋体とから成る電子部品収納用容器内部に電子部品を気密に収容する際、封止材を溶融する熱が内部に収容する電子部品に作用しても電子部品に特性劣化を招来させることはなく、その結果、電子部品を長期にわたり正常に作動させることが可能となる。
また、絶縁基体と蓋体とを接合させて絶縁基体と蓋体とからなる電子部品収納用容器内部に電子部品を気密に収容する際、封止材を溶融させる熱によって電子部品を接着固定する接着剤を劣化させることを有効に防止でき、従来の接着剤より耐熱性の低い、例えばエポキシ樹脂系の接着剤の使用が可能となるため、電子部品の接着固定に対する耐衝撃性の改善を図ることができ、電子部品の接着固定の信頼性を高いものとして長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
さらに、封止材を構成するガラスを緻密なものとすることができるので、封止材が耐湿性に優れたものとなり、大気中に含まれる水分が封止材を通して電子部品が収容される電子部品収納用容器内部に入り込もうとするのを有効に阻止することができる。その結果、電子部品収納用容器内部に収容する電子部品に水分が付着し電子部品表面の電極が酸化腐食するのを有効に防止して電子部品を長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることが可能となる。
本発明の電子部品収納用容器によれば、封止材を構成するフィラーの最大粒径が20〜0μmで平均粒径が〜4μmであることから、絶縁基体と蓋体とをガラス封止材を介して接合させ容器を気密に封止する際、ガラス封止材の量が少ない場合にその流動性を妨げる粒径が0μmを超える粗大なフィラー粒子を含んでおらず、その結果、気密信頼性が極めて高い小型・薄型の電子部品収納用容器とすることができる。
さらに、本発明の電子部品収納用容器の封止材は、従来の低温封止ガラスと異なり酸化鉛その他の環境に悪影響を及ぼす成分を含んでいないため、地球環境保全の面からも好ましい。
本発明の電子装置によれば、上記本発明の電子部品収納用容器に電子部品を搭載するとともに電子部品を蓋体で覆ったことから、上記本発明の電子部品収納用容器の特徴を有する、電子部品を長期間にわたり正常に作動させることができるものとなる。
次に、本発明を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の電子部品収納用容器の実施の形態の各種例を示す断面図であり、図1には、電子部品が半導体素子であり、電子部品収納用容器が半導体素子収納用パッケージである場合の例を示している。
図1において、1は絶縁基体、2は蓋体であり、主に絶縁基体1と蓋体2とで半導体素子3を収容するための電子部品収納用容器4が構成される。
図1において、絶縁基体1は、その上面の中央部に半導体素子3を収容する空所を形成するための凹部1aが設けられており、凹部1a底面には半導体素子3がガラスや樹脂,ろう材等の接着剤を介して接着固定される。
絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体やムライト質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成り、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダー,溶剤等を添加混合して泥漿物を作るとともにこの泥漿物をドクターブレード法やカレンダーロール法等によりシート状に成形してセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を得、しかる後、セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれを複数枚積層し約1600℃の高温で焼成することによって製作される。
また、絶縁基体1は、凹部1aの底面の半導体素子3の搭載部の周辺から絶縁基体1の上面や下面等にかけて複数個のメタライズ配線層5が被着形成されており、このメタライズ配線層5の凹部1aの底面に導出された部位には半導体素子3の各電極がボンディングワイヤ6を介して電気的に接続され、絶縁基体1の上面に導出された部位には外部電気回路(図示せず)と接続される外部リード端子7が銀ろう等のろう材を介して取着されている。
メタライズ配線層5は、半導体素子3の各電極を外部電気回路に電気的に接続する際の導電路として作用し、タングステン,モリブデン,マンガン等の高融点金属粉末により形成されている。
このようなメタライズ配線層5は、タングステン,モリブデン,マンガン等の高融点金属粉末に適当な有機溶剤,溶媒,可塑剤等を添加混合して得た金属ペーストを、従来周知のスクリーン印刷法等の厚膜手法を採用して絶縁基体1と成るセラミックグリーンシートにあらかじめ印刷塗布しておき、セラミックグリーンシートと同時に焼成することによって絶縁基体1の凹部1a周辺から上面や下面等にかけて所定パターンに被着形成される。
なお、メタライズ配線層5はその露出する外表面にニッケル,金等の耐蝕性に優れ、かつ良導電性である金属をめっき法により1〜20μmの厚さに被着させておくと、メタライズ配線層5の酸化腐食を有効に防止するとともにメタライズ配線層5を外部電気回路基板の配線導体に半田等のろう材を介してろう付けする際、そのろう付け強度を強固となすことができる。そのためメタライズ配線層5はその露出する外表面にニッケル,金等の金属を1〜20μmの厚さに被着させておくことが好ましい。
また、蓋体2を絶縁基体1に接合させる封止材8は、酸化ビスマスを50〜70質量%、酸化ホウ素を25〜35質量%、酸化亜鉛を3〜15質量%、酸化アルミニウムを0.1〜2質量%および酸化珪素を0.1〜2質量%から成るガラス成分に、該ガラス成分を100質量部としたときに、フィラーとしてコージェライトを20〜40質量部添加したものから成り、絶縁基体1と蓋体2との間に封止材8を挟み込むとともに封止材8を加熱溶融後、硬化することによって絶縁基体1と蓋体2とを接合させる。
なお、封止材8は、耐湿性に優れていることから大気中に含まれる水分が封止材8を通して電子部品収納用容器4内部に入り込もうとしても封止材8で有効に阻止され、その結果、電子部品収納用容器4内部に収容する半導体素子3に水分が付着し、半導体素子3表面の電極が酸化腐食するのを有効に防止して正常に作動させることが可能となる。
さらに、封止材8は、その加熱溶融温度が400℃未満と低いことから、絶縁基体1に蓋体2を接合させる際の熱によって半導体素子3が絶縁基体1より外れることはなく、半導体素子3の固定にエポキシ等の接着剤の使用が可能となり、半導体素子3の耐衝撃性の改善がなされ半導体素子3の固定の信頼性を高いものとし、半導体素子3を常に正常に、かつ安定に作動させることが可能となる。
なお、封止材8のガラス成分は、酸化ビスマスの量が50質量%未満であるとガラスの溶融温度が高くなって、封止材8を溶融させる熱によって半導体素子3に特性の劣化を招来しやすくなる傾向があり、他方、70質量%を超えるとガラスの結晶化が進み低温での電子部品収納用容器4の気密封止が困難となる傾向にある。従って、酸化ビスマスは50〜70質量%の範囲であることが好ましい。
また、酸化ホウ素の量が25質量%未満であるとガラスの溶融温度が高くなり、封止材8を溶融させる熱によって半導体素子3に特性の劣化を招来しやすくなる傾向があり、他方、35質量%を超えると封止材8の耐薬品性が低下し、電子部品収納用容器4の気密封止の信頼性が低下しやすくなる傾向がある。従って、酸化ホウ素は25〜35質量%の範囲であることが好ましい。
また、酸化亜鉛の量が3質量%未満であるとガラスの耐薬品性が低下し、電子部品収納用容器4の気密封止の信頼性が低下しやすくなる傾向があり、他方、1質量%を超えるとガラスの結晶化が進み低温での電子部品収納用容器4の気密封止が困難となる傾向にある。従って、酸化亜鉛の量は3〜1質量%の範囲であることが好ましい。
本発明の封止材8は、ガラス成分中の酸化ホウ素の濃度を比較的高くし、酸化ビスマスの濃度を比較的低い濃度とすることにより、耐薬品性の向上を行なうことができるとともにガラスの結晶化のマージンを大きくすることができる。そして、上記濃度の酸化亜鉛を加えることにより、ガラス成分の溶融温度を下げることができ、さらに、このガラス成分にフィラーとしてコージェライトを加えることにより、ガラス成分の結晶化を抑制して、封着材8の溶融温度をより有効に下げることができる。これによって、封止材8は、耐薬品性に優れた電子部品収納用容器の封止用に適したものとなる。
また、酸化アルミニウムの量が0.1質量%未満であるとガラスの耐湿性が低下し、封止材8を介して電子部品収納用容器4の気密封止の信頼性が低下しやすくなる傾向にあり、他方、2質量%を超えるとガラスの溶融温度が高くなり、封止材8を溶融させる熱によって半導体素子3に特性の劣化を招来しやすくなる傾向がある。従って、酸化アルミニウムは0.1〜2質量%の範囲であることが好ましい。
また、酸化珪素の量が0.1質量%未満であると封止材8の熱膨張係数が大きくなって絶縁基体1および蓋体2の熱膨張係数と合い難くなり、電子部品収納用容器4の気密封止の信頼性が大きく低下する傾向にある。他方、2質量%を超えるとガラスの溶融温度が高くなり、封止材8を溶融させる熱によって半導体素子3に特性の劣化を招来しやすくなる傾向がある。従って、酸化珪素は0.1〜2質量%の範囲であることが好ましい。
また、フィラーとしてのコージェライトの量が20質量%未満であると封止材8の熱膨張係数が大きくなり電子部品収納用容器4の気密封止の信頼性が低下しやすくなる傾向があり、他方、40質量%を超えると封止材8の低温での流動性が低下し、電子部品収納用容器4の気密封止の信頼性が低下しやすくなる傾向がある。従って、珪酸ジルコニウムは20〜40質量%の範囲であることが好ましい。
かくして本発明の電子部品収納用容器4によれば、絶縁基体1の凹部1aの底面に半導体素子3等の電子部品をガラス,樹脂,ろう材等から成る接着剤を介して接着固定するとともに半導体素子3の各電極をメタライズ配線層5にボンディングワイヤ6を介して電気的に接続し、しかる後、絶縁基体1の上面に凹部1aを覆うように蓋体2を封止材8を介して接合させ、絶縁基体1と蓋体2とから成る電子部品収納用容器4の内部に半導体素子3などの電子部品を気密に封止することによって最終製品としての電子装置が完成する。
また、図2は本発明の電子部品収納用パッケージの実施の形態の他の例を示す断面図であり、同図においては電子部品が水晶振動子等の圧電振動子13であり電子部品収納用容器14が圧電振動子収納用容器である場合の例を示している。
また、図2において、11は絶縁基体、12は蓋体であり、主に絶縁基体11と蓋体12とで圧電振動子13を収容するための電子部品収納用容器14が構成される。なお、基体11、蓋体12、封止材17、凹部11a、メタライズ配線層16はそれぞれ、上記半導体素子3を収容する電子部品収納用容器4の例における基体1、蓋体2、封止材8、凹部1a、メタライズ配線層5に相当し、同様の材料および製造方法を用いることができる。
この圧電振動子13は導電性樹脂15によってメタライズ配線層16に電気的に接続されている。
効果の確認を行なうために、次の実験を行なった。なお、ここでは、封止材8の主成分の酸化ビスマス、五酸ホウ素および外添加のフィラー添加量について決定した実験例を示す。
まず、各構成要素の質量%を変化させて封止材8を作製した。そして、各封止材8を用いた電子部品収納用容器4の気密信頼性を評価するために、100℃の温度で10分静置後、0℃の温度で10分静置を1サイクルとする熱衝撃試験を1000サイクル行なった後に、電子部品収納用容器4をヘリウムガスリークテスト(MIL.STD.883METHOD 1014.7の装置,手順,判定基準に従い、封止後の電子部品収納用容器4をヘリウムガスで2時間ボンベ加圧した後にヘリウム検出器で残留ヘリウム量を測定しヘリウム等価標準リーク率が5×10−8atm・ml/s以上の場合不合格とする)を実施した。また、蓋体2の封着強度を比較するために、電子部品収納用容器4と蓋体2とのせん断強度を測定した。なお、評価用の電子部品収納用容器としては、絶縁基体の縦方向の寸法が5.0mm、横方向の寸法が3.2mm、高さが0.7mmであり、蓋体との接合面の幅が0.5mmの電子部品収納用容器を用いた。
そして、封止材8の酸化ビスマスを45〜75質量%の間で変化させ、その他の構成要素を加えて合計が100質量%となるように調合(小数点2桁以下を四捨五入)した。この時の実験結果を表1に示す。
Figure 0004471828
実験結果より、酸化ビスマスについては、50〜70質量%の範囲で良好な気密性信頼性を示すとともに50N(ニュートン)以上の高いせん断強度が得られることがわかった。
次に、酸化ホウ素について、実施例1と同様の方法により、次の実験を行なった。酸化ホウ素の含有量を20〜40質量%の範囲で変化させ、その他の構成要素を加えて合計が100質量%となるように調合(小数点2桁以下を四捨五入)した。結果を表2に示す。
Figure 0004471828
実験結果より、酸化ホウ素については、25〜35質量%の範囲で良好な気密性信頼性を示すとともに50N(ニュートン)以上の高いせん断強度が得られることがわかった。
また、微量元素においても同種の実験を行ない、封止材8が、酸化ビスマス50〜70質量%、酸化ホウ素25〜35質量%、酸化亜鉛3〜13質量%、酸化アルミニウム0.1〜2質量%および酸化珪素0.1〜2質量%を含む封止材8の場合において、良好な気密性信頼性を示すとともに50N(ニュートン)以上の高いせん断強度が得られることがわかり、本発明の効果を確認することができた。
さらに、ガラス組成を一定にし、フィラー添加量を変化させての同様の実験を行なった。評価結果を表3に示す。
Figure 0004471828
フィラーとしては、コージェライトを外添加で20〜40質量%添加した場合において良好な気密性信頼性が得られるとともに50N(ニュートン)以上の高いせん断強度が得られることがわかった。
なお、本発明は上述の実施の形態の例および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。
本発明の電子部品収納容器の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の電子部品収納容器の実施の形態の他の例を示す断面図である。
符号の説明
1、11・・・・・・・・絶縁基体
2、12・・・・・・・・蓋体
3・・・・・・・・・・・電子部品(半導体素子)
13・・・・・・・・・・電子部品(圧電振動子)
4、14・・・・・・・・電子部品収納用容器
8、17・・・・・・・・封止材

Claims (3)

  1. 上面に電子部品を搭載するための絶縁基体と、該絶縁基体の上面に封止材を介して接合され、前記絶縁基体との間の空間に前記電子部品を気密に収容する蓋体とから成る電子部品収納用容器であって、前記封止材は酸化ビスマスを50〜70質量%、酸化ホウ素を25〜35質量%、酸化亜鉛を3〜15質量%、酸化アルミニウムを0.1〜2質量%および酸化珪素を0.1〜2質量%から成るガラス成分に、該ガラス成分を100質量部としたときに、フィラーとしてコージェライトを20〜40質量部添加したものから成ることを特徴とする電子部品収納用容器。
  2. 前記フィラーの最大粒径が20〜50μmで平均粒径が2〜4μmであることを特徴とする請求項1記載の電子部品収納用容器。
  3. 請求項1または請求項2記載の電子部品収納用容器に電子部品を搭載するとともに該電子部品を蓋体で覆ったことを特徴とする電子装置。
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