JP3752462B2 - 電子部品収納用容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や圧電振動子等の電子部品を気密に封止して収納するための電子部品収納用容器に関し、特に封止材に低融点合金を用いて封止を行う電子部品収納用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子等の電子部品を収容するための電子部品収納用容器は、例えば酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成り、その上面の略中央部に電子部品を収容するための凹部およびその周辺から下面にかけて導出されたタングステンやモリブデン等の高融点金属から成る複数個のメタライズ配線層を有し、上面の外周部に封止材が被着された絶縁基体と、金属材料から成り、下面の外周部に封止材が被着された蓋体とから構成されている。そして、絶縁基体の凹部底面に半導体素子等の電子部品を接着剤を介して取着するとともに電子部品の各電極をボンディングワイヤを介してメタライズ配線層に接続し、しかる後、絶縁基体と蓋体とをその相対向する主面に被着させておいた各々の封止材を溶融一体化させ、絶縁基体と蓋体とから成る容器を封止することによって最終製品としての電子装置となる。なお、このような従来の電子装置においては、絶縁基体と蓋体とを接合する封止材として、鉛を主成分とする半田が使用されていた。
【0003】
しかしながら、封止材に含有される鉛が環境汚染物質に指定され、例えば、鉛を含有する半田を使用した電子装置が屋外に廃棄もしくは放置され風雨に曝された場合、環境中に鉛が溶け出し環境を汚染する危険性があり、近年、地球環境保護運動の高まりの中で鉛を含有しない封止材が要求されるようになってきた。
【0004】
そこで、人体に対して有害である鉛を用いない各種封止材が開発・提案されてきた。このような封止材としては、例えば錫やビスマス−銀、亜鉛−アルミニウム等を主成分とする各種半田が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら錫や銀・亜鉛を含有した合金から成る半田は、温度が−55〜125℃の温度サイクル条件下での耐熱疲労性には優れた信頼性を示すものの、これらを含有する半田は、その融点がいずれも225℃以下であり、この半田を絶縁基体と蓋体とを気密に封止する封止材として使用した場合、封止材に電子装置を外部電気回路等に実装する際の230〜240℃の熱履歴が加わり封止材自体が溶融してしまい、電子装置内部の気密封止が破れてしまうという問題点を有していた。
【0006】
また、ビスマス−銀を主成分とする半田は、−55〜125℃の温度サイクル条件下での耐熱疲労特性に劣り、気密信頼性に欠けるため電子装置の気密封止用に用いるには不適当であるという課題を有していた。
【0007】
さらに、亜鉛−アルミニウムを主成分とする半田は、空気中に放置した場合に、腐食が進行しやすく長期の気密信頼性に欠け、電子装置の気密封止用に用いるには、これもまた不適当であるという課題があった。
【0008】
本発明はこのような従来の問題点に鑑み完成されたもので、その目的は、電子装置を外部電気回路等に実装する際に230〜240℃の熱履歴が加わっても電子装置の気密性が確保でき、封止材自体の耐食性にも優れ、さらに、鉛を含有しない地球環境に優しい電子部品収納用容器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子部品収納用容器は、上面に電子部品が搭載される搭載部およびこの搭載部を取り囲む枠状のメタライズ金属層を有する絶縁基体と、枠状のメタライズ金属層に封止材を介して接合され、絶縁基体との間の空間に電子部品を気密に収容する金属蓋体とから成る電子部品収納用容器であって、封止材は搭載部側に配置される第1領域と、この第1領域の外側に配置される第2領域とから成り、第1領域は錫を主成分とする半田に、銀を含み半田より融点が高いフィラーを25〜50質量%含有したものから成り、かつ第2領域は錫を主成分とする半田に、銀を含み半田より融点が高いフィラーを5質量%以下(0質量%を含む)含有したものから成ることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の電子部品収納用容器は、上記構成において、フィラーが平均粒径が5〜40μmの銀粒子、または銅粒子の表面に銀を被覆して成る平均粒径が5〜40μmの金属粒子であることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の電子部品収納用容器によれば、封止材の搭載部側に配置される第1領域を錫を主成分とする半田に、銀を含みこの半田より融点が高いフィラーを25〜50質量%含有したものとしたことから、フィラーに含まれる銀が半田の主成分である錫と容易に反応して封止材の第1領域の融点が錫を主成分とする半田の融点よりも高いものとなり、封止材の第1領域が250℃より低い温度で溶融することはない。その結果、電子部品収納用容器に電子部品を収容して成る電子装置にこれを外部電気回路等に実装する際の230〜240℃の熱履歴が加わったとしても、封止材が溶融して電子装置内部の気密封止が破れてしまうことはなく、気密信頼性の高い電子部品収納容器とすることができる。
【0012】
また、封止材の第2領域を錫を主成分とする半田に、銀を含みこれよりも融点が高いフィラーを5重量%以下(0重量%を含む)含有したものとしたことから、第2領域の融点を低いものとなすことが可能となり、第2領域の封止材が封止工程で良好な流動性を示すとともに、絶縁基体のメタライズ金属層および金属蓋体と良好な塗れ性を示し、その結果、容器の気密封止を良好なものとすることができ、温度サイクル等の耐熱疲労性においても気密信頼性の高い電子部品収納用容器とすることができる。
【0013】
さらに、本発明の電子部品収納用容器によれば、上記構成において、フィラーを平均粒径が5〜40μmの銀粒子、または銅粒子の表面に銀を被覆して成る平均粒径が5〜40μmの金属粒子としたことから、銀が半田の主成分である錫と容易に反応して固層線温度が250℃以上の共晶合金層を形成し、より気密信頼性の高い電子部品収納用容器とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の電子部品収納用容器を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の電子部品収納用容器の実施の形態の一例を示す断面図、図2はその要部拡大断面図である。これらの図において1は電子部品収納用容器、2は絶縁基体、3は金属蓋体、4は封止材、5は電子部品であり、電子部品収納用容器1は、主に絶縁基体2、金属蓋体3および封止材4から構成されている。
【0015】
絶縁基体2は、その上面中央部に電子部品5を搭載するための搭載部Aが設けられており、この搭載部Aには電子部品5がガラスや樹脂・ろう材等の接着剤を介して接着固定される。
【0016】
また、絶縁基体2は、搭載部Aの近傍から下面にかけて複数のメタライズ配線層6が被着形成されており、このメタライズ配線層6の搭載部Aの近傍に位置する部位には電子部品5の各電極がボンディングワイヤ7を介して電気的に接続され、下面に導出する部位は、半田等の電気的接続部材を介して外部電気回路(図示せず)に接続される。
さらに、絶縁基体2の上面の外周部には、後述する金属蓋体3との接合用の枠状のメタライズ金属層2aが被着されている。
【0017】
絶縁基体2は、縦・横の長さが2〜20mm、高さが0.5〜2.0mm程度の直方体で、酸化アルミニウムやムライト・窒化アルミニウム・炭化珪素・ガラスセラミックス等を主成分とする焼結体等の電気絶縁材料から成り、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合は、先ず、アルミナ(Al23)やシリカ(SiO2)・カルシア(CaO)・マグネシア(MgO)等の原料粉末に適当な有機溶剤・溶媒を添加混合して泥漿状と成し、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用してシート状に成形しセラミックグリーンシートを得、しかる後、セラミックグリーンシートを所定形状に打ち抜き加工するとともに複数枚積層し、約1600℃の温度で焼成することにより製作される。
【0018】
また、メタライズ配線層6および枠状のメタライズ金属層2aは、タングステンやモリブデン・マンガン等の高融点金属から成り、これらの粉末に有機溶剤・溶媒を添加混合した金属ペーストをそれぞれセラミックグリーンシートの所定位置に従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに被着あるいは充填することにより形成して、セラミックグリーンシートと同時に焼成することにより形成される。
【0019】
なお、メタライズ配線層6および枠状のメタライズ金属層2aには、その表面にニッケルや金等の耐食性に優れ、半田等のろう材との濡れ性の良好な金属をめっき法等により、1.0〜20μmの厚さに被着させておくと、メタライズ配線層6および枠状のメタライズ金属層2aの酸化腐食を有効に防止することができる。
【0020】
他方、金属蓋体3は、例えば42アロイ等の金属から成り、縦・横の長さが2〜20mm、厚みが0.1〜0.5mm程度で、金属蓋体3と成る板材を金属蓋体3に対応した形状を有する打ち抜き型で打ち抜くことによって製作される。また、その表面に電解ニッケルめっき等によって金属層を被着させてもよい。なお、本実施例では、金属蓋体3は、その形状が絶縁基体2に搭載される電子部品5を収容するように凹状となっている。
【0021】
そしてこの金属蓋体3は、絶縁基体2の搭載部Aに電子部品5をガラスや樹脂・ろう材等の接着剤を介して接着固定するとともに電子部品5の各電極とメタライズ配線層6とをボンディングワイヤ7を介して電気的に接続した後に、絶縁基体2に形成された枠状のメタライズ金属層2aに封止材4を介して接合される。
【0022】
本発明の電子部品収納用容器1においては、封止材4は電子部品5の搭載部A側に配置される第1領域4aと、この第1領域4aの外側に配置される第2領域4bとを有しており、第1領域4aは錫を主成分とする半田Sにこの半田Sより融点が高く、銀を含むフィラーFを25〜50質量%含有したものから成り、かつ第2領域4bは錫を主成分とする半田Sにこれよりも融点が高く、銀を含むフィラーFを5質量%以下(0質量%を含む)含有したものから成る。また、本発明においてはこのことが重要である。
【0023】
本発明の電子部品収納用容器1によれば、封止材4の搭載部A側に配置される第1領域4aを錫を主成分とする半田Sにこの半田Sより融点が高く、銀を含むフィラーFを25〜50質量%含有したものとしたことから、フィラーFに含まれる銀が半田Sの主成分である錫と容易に反応して封止材の第1領域4aの融点が錫を主成分とする半田Sの融点よりも高いものとなり、封止材の第1領域4aが250℃より低い温度で溶融することはない。その結果、電子部品収納用容器1に電子部品5を収容して成る電子装置にこれを外部電気回路等に実装する際の230〜240℃の熱履歴が加わったとしても、封止材4が溶融して電子装置内部の気密封止が破れてしまうことはなく、気密信頼性の高い電子部品収納容器1とすることができる。
【0024】
また、封止材の第2領域4bを錫を主成分とする半田Sまたはこの半田Sにこれよりも融点が高く、銀を含むフィラーFを5質量%以下含有したものとしたことから、第2領域4bの融点を低いものとなすことが可能となり、第2領域の封止材4bが封止工程で良好な流動性を示すとともに、絶縁基体2のメタライズ金属層2aおよび金属蓋体3と良好な塗れ性を示し、その結果、容器の気密封止を良好なものとすることができ、温度サイクル等の耐熱疲労性においても気密信頼性の高い電子部品収納用容器1とすることができる。
【0025】
なお、第1領域4aのフィラーFの含有量が25質量%未満であると、フィラーFに含まれる銀と半田Sの主成分である錫との反応層の融点が低いものとなりの第1領域4aの耐熱性が劣化する傾向があり、また、50重量%を超えると、第1領域4a中の気泡が増加し気密封止の信頼性が低下する傾向がある。従って、第1領域4aのフィラーFの含有量は25〜50質量%が好ましい。また、第2領域4bのフィラーFの含有量が5質量%を超えると、メタライズ金属層2aや金属蓋体3との塗れ性が低下し、温度サイクル等の耐熱疲労性が劣化する傾向がある。従って、第2領域のフィラーFの含有量は、5質量%以下が好ましい。
【0026】
錫を主成分とする半田Sとしては、例えば、96.5質量%の錫と3.5質量%の銀とから成る共晶や、95.75質量%の錫と3.5質量%の銀と0.75質量%の銅、92質量%の錫と8質量%の亜鉛、99.3質量%の錫と0.7質量%の銅とから成る共晶、あるいは共晶に近い組成等の鉛を含有しない各種半田が用いられる。
【0027】
このような半田Sは、電子部品5の熱的保護や残留応力の観点からは、できる限り低温で溶融可能なものが好ましく、例えば、96.5質量%の錫と3.5質量%の銀とから成る共晶は、その溶融温度が約221℃であり、熱伝導性にも優れた銀を含有するとともに、耐熱性に優れた合金層を良好に形成し、実装時の熱履歴に対しても効果的に熱を逃がすことから、好適に用いられる。
【0028】
また、フィラーFは、錫を主成分とする半田Sより融点が高く、銀成分を含む各種フィラーが適用できる。このようなフィラーFとしては、銀の金属粒子、または銀を含有した合金粒子等があげられる。とりわけ銀粒子や、銀を被覆した銅の金属粒子は、錫を主成分とする半田との濡れ性が良好であり、半田の流動性への影響も少なく、その上、銀・銅とともに錫との固相線温度の高い合金を形成し、熱伝導性にも優れるため最適である。
【0029】
また、フィラーFは、その形状が基本的には球状が好ましいが、必ずしも真球状である必要はなく、楕円球状や円柱状の他、本発明におけるフィラーF粒子として機能させることができるものであれば、種々の異形状のものであっても良い。
【0030】
さらに、その平均粒径が5〜40μm程度であるものが、気密封止する際の封止材4の流動性の観点からは好ましく、特に、その表面から封止材4中の錫を主成分とする半田と容易に反応して錫との共晶合金を形成し、この共晶合金が互いに接合して耐熱性に優れた合金層を形成して、耐熱性が向上するとともに熱伝導性にも優れるという点でもより好ましい。
【0031】
なお、平均粒径が5μm未満では、封止の熱工程でフィラーFが半田Sに溶融してしまい耐熱性に優れた上記合金層とフィラーFとの混合領域が不充分で耐熱性が劣化する傾向があり、40μmを超えると、第1領域4a中の気泡が増加し気密封止の信頼性が低下する傾向がある。従って、フィラーFの平均粒径は5〜40μm程度であることが好ましい。
【0032】
また、フィラーFとして無機材料粒子に銀や銀合金等の金属膜を被着形成したものでも同様の効果を奏する。とりわけ、熱伝導性の点からは無機材料粒子として、58.6W/mKの熱伝導率を有する窒化アルミニウムや熱伝導率が268W/mKを示す炭化珪素等は好適である。さらに、金属膜を被着した無機材料粒子の平均粒径は、第1領域4の濡れ性および流動性の観点からは、上記金属材料と同等粒径であれば何等問題はない。従って、その含有量も金属材料と同等の効果を有しながら上記無機材料の比重から同等体積とした分だけで良い。
【0033】
特に、フィラーFとして銀粒子や、銅粒子を銀で被覆して成る金属粒子を採用する場合には、その粒径は気密封止する際の封止材4の良好な流れ性および封止材4中の錫を主成分とする半田Sと容易に反応して錫との共晶合金を形成し、この共晶合金が互いに接合して耐熱性に優れた強固な合金層を形成し易い点からは、5〜40μmが好ましい。
【0034】
また、半田Sの量は、フィラーF間に濡れ広がりその隙間を充填できる量を供給しておくことが必要である。このため封止材4の厚みは、50μm〜150μm程度であることが好ましい。封止材4の厚みが50μm未満では、第1領域4a中の気泡が増加し気密封止の信頼性が低下する傾向があり、150μmを超えると、第2領域4bが絶縁基体2の外周へ流れ出し、電気的な不具合が発生する傾向がある。従って、半田Sの厚みは50〜150μm程度であることが好ましい。
【0035】
なお、封止材の第1領域4aおよび第2領域4bの封止幅は、100μm以上であることが好ましい。封止材の第1領域4aおよび第2領域4bの封止幅が、100μm未満では、封止材の第1領域4aおよび第2領域4bに含まれる気泡の影響により気密封止の信頼性が低下する傾向がある。従って、封止材の第1領域4aおよび第2領域4bの封止幅は、100μm以上であることが好ましい。
【0036】
さらに、半田SとフィラーFとの濡れ性を向上させ、フィラーFの表面に合金層を均一に形成し易くするために、封止材4に松脂等に代表される種々のフラックス成分等の添加物を、合金層の固相線温度を低下させない範囲で添加することや、封止材4を不活性ガス雰囲気中や還元ガス雰囲気中で加熱することも効果的である。
【0037】
また、絶縁基体2と金属蓋体3との接合は、まず、枠状の封止材の第1領域4aを金属蓋体3の絶縁基体2との接合部にスクリーン印刷法を用いて被着しておき、次に、枠状の封止材の第2領域4bを金属蓋体3の絶縁基体2との接合部にスクリーン印刷法を用いて被着する。その後、絶縁基体2の枠状のメタライズ金属層2aと金属蓋体3との間に封止材4が挟まるように金属蓋体3を絶縁基体2上に載置し、しかる後、金属蓋体3を絶縁基体2側に一定圧力で押圧しながら約300〜350℃の温度に加熱して封止材4を溶融させることにより、封止材の第1領域4aのフィラーF表面に錫との合金が形成され耐熱性を良好にするとともに、封止材の第2領域4bが絶縁基体2の枠状のメタライズ金属層2aと良好な塗れ性を呈して、絶縁基体2の上面に金属蓋体3が気密に接合される。
【0038】
かくして本発明の電子部品収納用容器1によれば、絶縁基体2の搭載部Aに半導体素子等の電子部品5をガラス・樹脂・ろう材等の接着剤を介して接着固定するとともに電子部品5の各電極をメタライズ配線層6にボンディングワイヤ等の接続部剤7を介して接続し、しかる後、絶縁基体1の上面に搭載部Aを覆うように金属蓋体3を封止材4を介して接合させ、絶縁基体2と金属蓋体3とから成る容器1の内部に電子部品5を気密に封止することによって最終製品としての電子装置となる。
【0039】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であり、上述の実施例では電子部品として半導体素子を例に挙げ、これを収容した電子装置について詳述したが、圧電振動子や弾性表面波素子等の電子部品を収容した電子装置にも適用可能である。
【0040】
【実施例】
効果の確認を行なうため、次の実験を行った。封止材4の第1領域4a、第2領域4bのフィラーFの含有量、およびフィラーFの平均粒径の範囲について決定した実験例を示す。
また、本発明の電子部品収納用容器の評価は、温度サイクル300サイクル後の封止容器のヘリウムガスリークテストで行なった。なお、評価用容器としては、絶縁基体の縦方向の寸法が12.0mm、横方向の寸法が8.0mm、高さが1.0mmであり、蓋体との接合面の幅が0.7mmである容器を用いた。
【0041】
(実験1)封止材4の第2領域4bのフィラーF含有量、およびフィラーFの平均粒径を一定にし、封止材4の第2領域4aのフィラーF含有量を20〜55質量%の間で変化させ温度サイクル後の気密性を確認した。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003752462
【0043】
実験結果より、封止材4の第2領域4aのフィラーF含有量については、25〜50質量%の範囲で良好な気密性信頼性を示すことがわかった。
【0044】
次に、封止材4の第2領域4bのフィラーF含有量について、次の実験を行った。
(実験2)封止材4の第2領域4aのフィラーF含有量、およびフィラーFの平均粒径を一定にし、封止材4の第2領域4bのフィラーF含有量を0〜7質量%の間で変化させ温度サイクル後の気密性を確認した。結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
Figure 0003752462
【0046】
実験結果より、封止材4の第2領域4bのフィラーF含有量については、0〜5質量%の範囲で良好な気密性信頼性を示すことがわかった。
【0047】
(実験3)さらに、封止材4の第2領域4aのフィラーF含有量、および封止材4の第2領域4bのフィラーF含有量を一定にし、フィラーFの平均粒径を3〜45μmの間で変化させ温度サイクル後の気密性を確認した。結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
Figure 0003752462
【0049】
実験結果より、フィラーFの平均粒径については、5〜40μmの範囲で良好な気密性信頼性を示すことがわかった。
【0050】
【発明の効果】
本発明の電子部品収納用容器によれば、封止材の搭載部側に配置される第1領域を錫を主成分とする半田に、銀を含みこの半田より融点が高いフィラーを25〜50質量%含有したものとしたことから、フィラーに含まれる銀が半田の主成分である錫と容易に反応して封止材の第1領域の融点が錫を主成分とする半田の融点よりも高いものとなり、封止材の第1領域が250℃より低い温度で溶融することはない。その結果、電子部品収納用容器に電子部品を収容して成る電子装置にこれを外部電気回路等に実装する際の230〜240℃の熱履歴が加わったとしても、封止材が溶融して電子装置内部の気密封止が破れてしまうことはなく、気密信頼性の高い電子部品収納容器とすることができる。
【0051】
また、封止材の第2領域を錫を主成分とする半田に、銀を含みこれよりも融点が高いフィラーを5重量%以下(0質量%を含む)含有したものとしたことから、第2領域の融点を低いものとなすことが可能となり、第2領域の封止材が封止工程で良好な流動性を示すとともに、絶縁基体のメタライズ金属層および金属蓋体と良好な塗れ性を示し、その結果、容器の気密封止を良好なものとすることができ、温度サイクル等の耐熱疲労性においても気密信頼性の高い電子部品収納用容器とすることができる。
【0052】
さらに、本発明の電子部品収納用容器によれば、上記構成において、フィラーを平均粒径が5〜40μmの銀粒子、または銅粒子の表面に銀を被覆して成る金属粒子としたことから、銀が半田の主成分である錫と容易に反応して固層線温度が250℃以上の共晶合金層を形成し、より気密信頼性の高い電子部品収納用容器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品収納用容器の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の電子部品収納用容器の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・電子部品収納用容器
2・・・・・・・絶縁基体
2a・・・・・・枠状のメタライズ金属層
A・・・・・・・搭載部
3・・・・・・・金属蓋体
4・・・・・・・封止材
4a・・・・・・第1領域
4b・・・・・・第2領域
F・・・・・・・フィラー
S・・・・・・・半田
5・・・・・・・電子部品
6・・・・・・・メタライズ配線層
7・・・・・・・ボンディングワイヤ

Claims (2)

  1. 上面に電子部品が搭載される搭載部および該搭載部を取り囲む枠状のメタライズ金属層を有する絶縁基体と、前記枠状のメタライズ金属層に封止材を介して接合され、前記絶縁基体との間の空間に電子部品を気密に収容する金属蓋体とから成る電子部品収納用容器であって、前記封止材は前記搭載部側に配置される第1領域と、該第1領域の外側に配置される第2領域とから成り、前記第1領域は錫を主成分とする半田に、銀を含み前記半田より融点が高いフィラーを25〜50質量%含有したものから成り、かつ前記第2領域は前記錫を主成分とする半田に、銀を含み前記半田より融点が高いフィラーを5質量%以下(0質量%を含む)含有したものから成ることを特徴とする電子部品収納用容器。
  2. 前記フィラーは、平均粒径が5〜40μmの銀粒子、または銅粒子の表面に銀を被覆して成る平均粒径が5〜40μmの金属粒子であることを特徴とする請求項1記載の電子部品収納用容器。
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