JP2003158210A - 電子部品収納用容器 - Google Patents

電子部品収納用容器

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JP2003158210A
JP2003158210A JP2001355962A JP2001355962A JP2003158210A JP 2003158210 A JP2003158210 A JP 2003158210A JP 2001355962 A JP2001355962 A JP 2001355962A JP 2001355962 A JP2001355962 A JP 2001355962A JP 2003158210 A JP2003158210 A JP 2003158210A
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glass
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container
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Yoshiaki Ito
吉明 伊藤
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁基体に蓋体を接合させるガラス封止材の
軟化溶融温度が400℃程度で高いため、封止材を溶融す
る熱が内部に収容する電子部品に作用して電子部品に特
性劣化を招来させてしまう。 【解決手段】 絶縁基体1と蓋体2とをガラス封止材8
を介して接合させ、絶縁基体1と蓋体2とから成る容器
内部4に電子部品3を気密に収容する電子部品収納用容
器であって、ガラス封止材8は、五酸化燐30〜40重量
%、一酸化錫37〜50重量%、酸化カリウム3〜10重量
%、酸化亜鉛1〜6重量%、酸化アルミニウム1〜4重
量%および酸化珪素1〜3重量%を含むガラス成分にフ
ィラーとしてコージェライト系化合物を外添加で16〜45
重量%添加したものから成る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子や圧電振
動子等の電子部品を気密に封止して収容するための電子
部品収納用容器に関し、特に封止材にガラスを用いて封
止を行う電子部品収納用容器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、半導体集積回路素子をはじめとす
る半導体素子あるいは水晶振動子や弾性表面波素子とい
った圧電振動子等の電子部品を収容するための電子部品
収納用容器は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体等の
電気絶縁材料から成り、その上面の略中央部に電子部品
を搭載するための搭載部およびその周辺から下面にかけ
て導出されたタングステンやモリブデン等の高融点金属
から成る複数個のメタライズ配線層を有する絶縁基体
と、それに対向する面の略中央部に電子部品を収容する
ための凹部を有する蓋体とから構成されている。 【0003】そして、電子部品が例えば圧電振動子の場
合には、絶縁基体の搭載部に圧電振動子の一端を導電性
エポキシ樹脂等から成る導電性樹脂を介して接着固定す
るとともに圧電振動子の各電極をメタライズ配線層に電
気的に接続し、しかる後、絶縁基体の上面に蓋体を低融
点ガラスから成る封止材を介して接合させ、絶縁基体と
蓋体とから成る容器内部に圧電振動子を気密に収容する
ことによって最終製品としての電子部品装置となる。 【0004】なお、絶縁基体に蓋体を接合する封止材と
しては一般に酸化鉛56〜66重量%と、酸化硼素4〜14重
量%と、酸化珪素1〜6重量%と酸化亜鉛0.5〜3重量
%と、酸化ビスマス0.5〜5重量%とを含むガラス成分
に、フィラーとしてのコージェライト系化合物を9〜19
重量%、チタン酸錫系化合物を10〜20重量%添加したガ
ラスが使用されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の電子部品収納用容器においては、絶縁基体に蓋体を
接合させるガラス封止材の軟化溶融温度が400℃程度と
高いため、絶縁基体と蓋体とをガラス封止材を介して接
合させ、絶縁基体と蓋体とから成る容器内部に電子部品
を気密に収容する際、封止材を溶融する熱が内部に収容
する電子部品に作用して電子部品に特性劣化を招来させ
てしまうという問題点を有していた。 【0006】また、絶縁基体に蓋体を接合させるガラス
封止材の軟化溶融温度が400℃程度と高く、絶縁基体と
蓋体とをガラス封止材を介して接合させ、絶縁基体と蓋
体とから成る絶縁容器内部に電子部品を気密に収容する
際に封止材を溶融させる熱によって電子部品を接着固定
する接着剤を劣化させてしまうため、電子部品を接着固
定する導電性接着剤の使用上の制限があり、衝撃性に強
いエポキシ系やシリコン系の導電性樹脂を使用すること
ができず、落下試験等の耐衝撃信頼性上の問題点を有し
ていた。 【0007】また、封止材として導電性有機樹脂を用い
た場合、有機樹脂は耐湿性に劣るため大気中に含まれる
水分が封止材を通して絶縁基体と蓋体とから成る容器内
部に入り込んでしまい、その結果、容器内部に収容する
電子部品表面に水分が付着し、電子部品表面の電極を酸
化腐食して電子部品の特性にバラツキを発生させてしま
うという欠点を有していた。 【0008】さらに、近年地球環境保護運動の高まりの
中で、酸化鉛は環境負荷物質に指定されており、例えば
酸化鉛を含む電子装置が屋外に廃棄・放置され風雨に曝
された場合、環境中に鉛が溶けだし環境を汚染する可能
性があり、人体に対して有害である酸化鉛を用いないガ
ラス封止材の開発が要求されるようになってきた。 【0009】本発明は、上記問題点に鑑み案出されたも
のであり、その目的は電子部品をその特性の劣化を招来
することなく気密に封止し、電子部品を長期間にわたり
正常に作動させることができる電子部品収納用容器を提
供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明の電子部品収納用
容器は、上面に電子部品を搭載するための凹部を有する
絶縁基体と、この絶縁基体の上面にガラス封止材を介し
て接合され、絶縁基体との間の空間に電子部品を気密に
収容する蓋体とから成る電子部品収納用容器であって、
ガラス封止材が五酸化燐30〜40重量%、一酸化錫37〜50
重量%、酸化カリウム3〜10重量%、酸化亜鉛1〜6重
量%、酸化アルミニウム1〜4重量%および酸化珪素1
〜3重量%を含むガラス成分にフィラーとしてコージェ
ライト系化合物を外添加で16〜45重量%添加したものか
ら成ることを特徴とするものである。 【0011】本発明の電子部品収納用容器によれば、ガ
ラス封止材を上記構成のガラスとし、その軟化溶融温度
を350℃以下としたことから、絶縁基体と蓋体とをガラ
ス封止材を介して接合させ、絶縁基体と蓋体とから成る
絶縁容器内部に電子部品を気密に収容する際、封止材を
溶融する熱が内部に収容する電子部品に作用しても電子
部品に特性劣化を招来させることはなく、その結果、電
子部品を長期にわたり正常に作動させることが可能とな
る。また、絶縁基体と蓋体とを接合させて絶縁基体と蓋
体とから成る絶縁容器内部に電子部品を気密に収容する
際、封止材を溶融させる熱によって電子部品を接着固定
する接着剤を劣化させることが防止でき、従来の接着剤
より耐熱性の低い、例えばエポキシ樹脂系の接着剤の使
用が可能となり、電子部品の接着固定に対する耐衝撃性
の改善を図ることができ、電子部品の接着固定の信頼性
を高いものとして長期間にわたり正常かつ安定に作動さ
せることが可能となる。 【0012】 【発明の実施の形態】次に、本発明を添付の図面に基づ
いて詳細に説明する。 【0013】図1は、本発明の電子部品収納用容器の実
施の形態の一例を示す断面図であり、同図においては電
子部品が半導体集積回路素子であり、電子部品収納用容
器が半導体素子収納用パッケージである場合の例を示し
ている。 【0014】図1において、1は絶縁基体、2は蓋体で
あり、主に絶縁基体1と蓋体2とで半導体集積回路素子
3を収容するための絶縁容器4が構成される。 【0015】絶縁基体1は、その上面中央部に半導体集
積回路素子3を収容する空所を形成するための凹部1a
が設けてあり、凹部1a底面には半導体集積回路素子3
がガラスや樹脂・ろう材等の接着剤を介して接着固定さ
れる。 【0016】絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体
やムライト質焼結体・窒化アルミニウム質焼結体等の電
気絶縁材料から成り、例えば酸化アルミニウム質焼結体
から成る場合、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグ
ネシウム・酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バ
インダー・溶剤等を添加混合して泥漿物を作るとともに
この泥漿物をドクターブレード法やカレンダーロール法
等によりシート状に成形してセラミックグリーンシート
(セラミック生シート)を得、しかる後、セラミックグ
リーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれ
を複数枚積層し、約1600℃の高温で焼成することによっ
て製作される。 【0017】また、絶縁基体1は、凹部1a周辺から上
面にかけて複数個のメタライズ配線層5が被着形成され
ており、このメタライズ配線層5の凹部1a周辺部には
半導体集積回路素子3の各電極がボンディングワイヤ6
を介して電気的に接続され、絶縁基体1の上面に導出さ
れた部位には外部電気回路(図示せず)と接続される外
部リード端子7が銀ろう等のろう材を介して取着されて
いる。 【0018】メタライズ配線層5は、半導体集積回路素
子3の各電極を外部電気回路に電気的に接続する際の導
電路として作用し、タングステン・モリブデン・マンガ
ン等の高融点金属粉末により形成されている。 【0019】このようなメタライズ配線層5は、タング
ステン・モリブデン・マンガン等の高融点金属粉末に適
当な有機溶剤・溶媒・可塑剤等を添加混合して得た金属
ペーストを、従来周知のスクリーン印刷法等の厚膜手法
を採用して絶縁基体1と成るセラミックグリーンシート
にあらかじめ印刷塗布しておき、セラミックグリーンシ
ートと同時に焼成することによって絶縁基体1の凹部1
a周辺から上面にかけて所定パターンに被着形成され
る。 【0020】なお、メタライズ配線層5はその露出する
外表面にニッケル・金等の耐蝕性に優れ、かつ良導電性
である金属をめっき法により1〜20μmの厚さに被着さ
せておくと、メタライズ配線層5の酸化腐食を有効に防
止するとともにメタライズ配線層5を外部電気回路基板
の配線導体に半田等のろう材を介してろう付けする際、
そのろう付け強度を強固となすことができる。そのため
メタライズ配線層5はその露出する外表面にニッケル・
金等の金属を1〜20μmの厚さに被着させておくことが
好ましい。 【0021】また、外部リード端子7は、内部に収容す
る半導体集積回路素子3の各電極を外部電気回路に電気
的に接続する際の導電路として作用し、鉄−ニッケル合
金や鉄−ニッケル−コバルト合金等の金属材料から成
り、鉄−ニッケル合金や鉄−ニッケル−コバルト合金等
のインゴッドを従来周知の圧延加工法および打ち抜き加
工法を採用し所定のピン状に形成することによって製作
される。 【0022】蓋体2は、絶縁基体1と同様の材料、具体
的には酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質
焼結体等の電気絶縁材料、あるいは鉄−ニッケル合金や
鉄−ニッケル−コバルト合金等の金属材料から成り、例
えば酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼
結体等の電気絶縁材料から成る場合は、絶縁基体1と同
様の方法により製作され、また、鉄−ニッケル合金や鉄
−ニッケル−コバルト合金等の金属材料から成る場合
は、外部リード端子7を製作する方法と同様の方法によ
って製作される。 【0023】また、蓋体2を絶縁基体1に接合させるガ
ラス封止材8は、五酸化燐30〜40重量%、一酸化錫37〜
50重量%、酸化カリウム3〜10重量%、酸化亜鉛1〜6
重量%、酸化アルミニウム1〜4重量%および酸化珪素
1〜3重量%を含むガラス成分にフィラーとしてコージ
ェライト系化合物を外添加で16〜45重量%添加したもの
から成り、絶縁基体1と蓋体2との間にガラス封止材8
を挟み込むとともにガラス封止材8を加熱溶融後、硬化
することによって絶縁基体1と蓋体2とを接合させる。 【0024】なお、ガラス封止材8は、耐湿性に優れて
いることから大気中に含まれる水分がガラス封止材8を
通して容器内部に入り込もうとしてもガラス封止材8で
完全に阻止され、その結果、容器内部に収容する半導体
集積回路素子3に水分が付着し、半導体集積回路素子3
表面の電極が酸化腐食するのを有効に防止して正常に作
動させることが可能となる。 【0025】また、ガラス封止材8は、その加熱溶融温
度が350℃以下と低いことから、絶縁基体1に蓋体2を
接合させる際の熱によって半導体集積回路素子3が絶縁
基体1より外れることはなく、半導体集積回路素子3の
固定にエポキシ等の接着剤の使用が可能となり、半導体
集積回路素子3の耐衝撃性の改善がなされ半導体集積回
路素子3の固定の信頼性を高いものとし、半導体集積回
路素子3を常に正常に、かつ安定に作動させることが可
能となる。 【0026】なお、ガラス封止材8のガラス成分は、五
酸化燐の量が、30重量%未満であるとガラスの軟化溶融
温度が高くなって、ガラス封止材8を軟化溶融させる熱
によって半導体集積回路素子3に特性の劣化を招来して
しまう傾向があり、他方、40重量%を超えるとガラスの
耐薬品性が低下し、容器4の気密封止の信頼性が大きく
低下してしまう傾向がある。従って、五酸化燐は30〜40
重量%の範囲であることが好ましい。 【0027】また、一酸化錫の量が、37重量%未満であ
るとガラスの軟化溶融温度が高くなり、ガラス封止材8
を軟化溶融させる熱によって半導体集積回路素子3に特
性の劣化を招来してしまう傾向があり、他方、50重量%
を超えるとガラス封止材8の耐薬品性が低下し、容器4
の気密封止の信頼性が大きく低下してしまう傾向があ
る。従って、一酸化錫は37〜50重量%の範囲であること
が好ましい。 【0028】また、酸化カリウムの量が、3重量%未満
であるとガラスの軟化溶融温度が高くなり、ガラス封止
材8を軟化溶融させる熱によって半導体集積回路素子3
に特性の劣化を招来してしまう傾向があり、他方、10重
量%を超えるとガラスの耐薬品性が低下し、容器4の気
密封止の信頼性が大きく低下してしまう傾向がある。従
って、酸化カリウムは3〜10重量%の範囲であることが
好ましい。 【0029】また、酸化亜鉛が1重量%未満であるとガ
ラスの耐薬品性が低下し、容器4の気密封止の信頼性が
大きく低下してしまう傾向があり、他方、6重量%を超
えるとガラスの結晶化が進み低温での容器4の気密封止
が困難となる傾向にある。従って、酸化亜鉛の量は1〜
6重量%の範囲であることが好ましい。 【0030】また、酸化アルミニウムの量が、1重量%
未満であるとガラスの耐湿性が低下し、ガラス封止材8
を介して容器4の気密封止の信頼性が低下する傾向にあ
り、他方、4重量%を超えるとガラスの軟化溶融温度が
高くなり、ガラス封止材8を軟化溶融させる熱によって
半導体集積回路素子3に特性の劣化を招来してしまう傾
向がある。従って、酸化アルミニウムは1〜4重量%の
範囲であることが好ましい。 【0031】また、酸化珪素の量が、1重量%未満であ
るとガラス封止材8の熱膨張係数が大きくなって絶縁基
体1および蓋体2の熱膨張係数と合わなくなり、容器4
の気密封止の信頼性が大きく低下する傾向にある。他
方、3重量%を超えるとガラスの軟化溶融温度が高くな
り、ガラス封止材8を軟化溶融させる熱によって半導体
集積回路素子3に特性の劣化を招来してしまう傾向があ
る。従って、酸化珪素は1〜3重量%の範囲であること
が好ましい。 【0032】また、コージェライト系化合物の量が、16
重量%未満であるとガラス封止材8の強度が低下し容器
4の気密封止の信頼性が大きく低下する傾向があり、他
方、45重量%を超えるとガラス封止材8の低温での流動
性が低下し、容器4の気密封止の信頼性が低下する傾向
がある。従って、コージェライト系化合物は16〜45重量
%の範囲であることが好ましい。 【0033】本発明の電子部品収納用容器によれば、ガ
ラス封止材8を上記構成のガラスとし、その軟化溶融温
度を350℃以下としたことから、絶縁基体1と蓋体2と
をガラス封止材8を介して接合させ、絶縁基体1と蓋体
2とから成る絶縁容器4内部に電子部品3を気密に収容
する際、封止材8を溶融する熱が内部に収容する電子部
品3に作用しても電子部品3に特性劣化を招来させるこ
とはなく、その結果、電子部品3を長期にわたり正常に
作動させることが可能となる。また、絶縁基体1と蓋体
2とを接合させて絶縁基体1と蓋体2とから成る絶縁容
器4内部に電子部品3を気密に収容する際、封止材8を
溶融させる熱によって電子部品3を接着固定する接着剤
を劣化させることが防止でき、従来の接着剤より耐熱性
の低い、例えばエポキシ樹脂系の接着剤の使用が可能と
なり、電子部品3の接着固定に対する耐衝撃性の改善を
図ることができ、電子部品3の接着固定の信頼性を高い
ものとして長期間にわたり正常かつ安定に作動させるこ
とが可能となる。 【0034】また、本発明の電子部品収納用容器のガラ
ス封止材8は、従来の低温封止ガラスと異なり酸化鉛そ
の他の環境に悪影響を及ぼす成分を含んでいないため、
地球環境保全の面からも好ましい。 【0035】かくして本発明の電子部品収納用容器によ
れば、絶縁基体1の凹部1aの底面に半導体集積回路素
子3をガラス・樹脂・ろう材等から成る接着剤を介して
接着固定するとともに半導体集積回路素子3の各電極を
メタライズ配線層5にボンディングワイヤ6を介して電
気的に接続し、しかる後、絶縁基体1の上面に凹部1a
を覆うように蓋体2をガラス封止材8を介して接合さ
せ、絶縁基体1と蓋体2とから成る絶縁容器4の内部に
半導体集積回路素子3を気密に封止することによって最
終製品としての半導体装置が完成する。 【0036】なお、図2は本発明の電子部品収納用パッ
ケージの実施の形態の他の例を示す断面図であり、同図
においては電子部品が水晶振動子等の圧電振動子であり
電子部品収納用容器が圧電素子収納用容器である場合の
例を示している。 【0037】また、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であ
れば種々の変更は可能である。 【0038】 【発明の効果】本発明の電子部品収納用容器によれば、
ガラス封止材を上記構成のガラスとし、その軟化溶融温
度を350℃以下としたことから、絶縁基体と蓋体とをガ
ラス封止材を介して接合させ、絶縁基体と蓋体とから成
る絶縁容器内部に電子部品を気密に収容する際、封止材
を溶融する熱が内部に収容する電子部品に作用しても電
子部品に特性劣化を招来させることはなく、その結果、
電子部品を長期にわたり正常に作動させることが可能と
なる。また、絶縁基体と蓋体とを接合させて絶縁基体と
蓋体とからなる絶縁容器内部に電子部品を気密に収容す
る際、封止材を溶融させる熱によって電子部品を接着固
定する接着剤を劣化させることが防止でき、従来の接着
剤より耐熱性の低い、例えばエポキシ樹脂系の接着剤の
使用が可能となるため、電子部品の接着固定に対する耐
衝撃性の改善を図ることができ、電子部品の接着固定の
信頼性を高いものとして長期間にわたり正常かつ安定に
作動させることが可能となる。 【0039】さらに、本発明の電子部品収納用容器によ
れば、封止材はガラスから成り、耐湿性に優れているこ
とから、大気中に含まれる水分が封止材を通して電子部
品が収容される容器内部に入り込もうとしても封止材で
完全に阻止され、その結果、容器内部に収容する電子部
品に水分が付着し電子部品表面の電極が酸化腐食するの
を有効に防止して電子部品を長期間にわたり正常、かつ
安定に作動させることが可能となる。 【0040】また、本発明の電子部品収納用容器のガラ
ス封止材は、従来の低温封止ガラスと異なり酸化鉛その
他の環境に悪影響を及ぼす成分を含んでいないため、地
球環境保全の面からも好ましい。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の電子部品収納容器の実施の形態の一例
を示す断面図である。 【図2】本発明の電子部品収納容器の実施の形態の他の
例を示す断面図である。 【符号の説明】 1、11・・・・・・・・絶縁基体 2、12・・・・・・・・蓋体 3・・・・・・・・・・電子部品(半導体集積回路素
子) 13・・・・・・・・・・電子部品(圧電振動子) 4、14・・・・・・・・絶縁容器 8、17・・・・・・・・ガラス封止材
フロントページの続き Fターム(参考) 4G062 AA04 AA15 BB09 CC04 DA03 DB03 DC01 DD05 DE03 DF01 EA01 EB01 EC03 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FB01 FC01 FD01 FE05 FE06 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM31 NN32 NN40

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 上面に電子部品を搭載するための凹部を
    有する絶縁基体と、該絶縁基体の上面にガラス封止材を
    介して接合され、前記絶縁基体との間の空間に電子部品
    を気密に収容する蓋体とから成る電子部品収納用容器で
    あって、前記ガラス封止材は五酸化燐30〜40重量
    %、一酸化錫37〜50重量%、酸化カリウム3〜10
    重量%、酸化亜鉛1〜6重量%、酸化アルミニウム1〜
    4重量%および酸化珪素1〜3重量%を含むガラス成分
    にフィラーとしてコージェライト系化合物を外添加で1
    6〜45重量%添加したものから成ることを特徴とする
    電子部品収納用容器。
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