JP4471506B2 - 自動車用の板材の振動低減装置 - Google Patents

自動車用の板材の振動低減装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の産業機械や電化製品その他建築部材等で用いられる板材の振動低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板材の振動を抑えるためにはダイナミックダンパーや制振材が使用されていた。
【0003】
図11はダイナミックダンパーの例であり、ダイナミックダンパー01は取付金具02に焼き付けられた弾性体03の膨出部に重錘04が埋設されている。
斯かるダイナミックダンパー01の取付金具02を板材05にネジ06により固定している。
【0004】
また図12は制振材の例であり、板材010の表面に弾性体からなる制振材011が貼付けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしダイナミックダンパー01の場合、部品点数が多く取り付けが面倒であるとともに、広範囲の周波数域に亘って複数の共振に対しの振動減衰効果は期待できず、特に高周波で振幅の小さい振動を抑えることは難しい。
【0006】
制振材010の場合は、部品点数が少なく構造が簡単であるが、板材010に制振材011を設置するのに広い面積を必要とし適用範囲が制限されるとともに、制振材011自体が重く、車両等に適用した場合、軽量化の妨げとなる。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、部品点数が少ない簡単な軽量小型の構造で取り付けが容易な広範囲の周波数域に亘って振動減衰効果が期待できる板材の振動低減装置を供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
上記目的を達成するために、本請求項1記載の発明は、自動車用の板材に設けられた孔に取り付けられる振動低減装置であって、前記板材の孔の内径より大きい外径の一対の大径部を互いに小径連結部が連結して前記大径部間に前記板材の板厚よりも大きい幅の環状凹部が形成された弾性体と、前記弾性体に支持された重錘とを備え、前記重錘は前記板材の孔の内径より大きい外径を有し、前記弾性体の環状凹部が前記板材の孔に嵌められる自動車用の板材の振動低減装置とした。
【0009】
一方の大径部を弾性変形させて弾性体の環状凹部を板材の孔に嵌めることで振動低減装置を板材に簡単に取り付けることができ、斯かる弾性体が重錘を支持する簡単な構造で部品点数が少なく小型軽量化が容易にできる。
【0010】
板材の孔に取り付けられた振動低減装置の弾性体は、一対の大径部間に隙間を有して板材を挟むことになり、振動入力時には板材に対して弾性体が重錘と一体に相対的に変位して大径部が板材に衝突する際の滑り摩擦及び衝突によるエネルギ損失に基づいて振動の減衰効果が得られ、斯かる種類の振動減衰効果は低周波域から高周波域の広範囲の周波数領域に亘る。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の自動車用の板材の振動低減装置において、前記弾性体に抜止めを設け、前記重錘から延出した連結棒が小径連結部及び他方の大径部を貫通して露出した端部に前記板材の孔の内径より大きい外径の抜止め部材を取り付け前記抜止めとすることを特徴とする。
【0012】
振動低減装置は、一方の大径部を弾性変形させて弾性体の環状凹部を板材の孔に嵌めて取り付けられているので、そのままであると抜け落ちる可能性があるため弾性体に抜止めを設けて抜けを防止する。
【0014】
重錘が設けられていない大径部を弾性変形させて弾性体の環状凹部を板材の孔に嵌め、重錘から延出した連結棒の先端に抜止め部材を取り付けることで、板材の孔を貫通する連結棒の両端に孔より大きい外径の重錘と抜止め部材が設けられるので、振動低減装置の抜け落ちを防止することができる。
なお重錘と一体の連結棒と抜止め部材は、全体で重錘として機能することができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の自動車用の板材の振動低減装置において、前記弾性体に抜止めを設け、前記弾性体の両大径部および前記重錘を小径連結部を通って貫通する貫通孔が設けられ、一端に前記貫通孔より幾らか大きい外径の膨出部が形成され他端に前記板材の孔の内径より大きい外径の抜止め部が設けられた連結棒を前記貫通孔に前記重錘が設けられていない大径部の側から前記膨出部を先にして貫通して弾性体に取り付け前記抜止めとすることを特徴とする。
【0016】
重錘が設けられていない大径部を弾性変形させて弾性体の環状凹部を板材の孔に嵌め、ピンを弾性体の貫通孔に重錘が設けられていない大径部の側から前記膨出部を先にして貫通して弾性体に取り付けるので、取り付けが簡単であり、板材の孔を貫通するピンの両端に膨出部と抜止め部が設けられるので、振動低減装置の抜け落ちを防止することができる。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の自動車用の板材の振動低減装置において、前記弾性体の一対の大径部の一方が他方より大きく、前記弾性体の両大径部を小径連結部を通って貫通する貫通孔が設けられ、前記重錘が一端に前記貫通孔より幾らか大きい外径の膨出部が形成され他端に前記板材の孔の内径より大きい外径の抜止め部が設けられた連結棒からなり、前記弾性体は他方の小さい方の大径部から前記板材の孔に嵌め込まれ、前記弾性体の貫通孔に小さい方の大径部側から前記重錘を前記膨出部を先にして貫通し取り付けたことを特徴とする。
【0018】
弾性体が小さい方の大径部の変形により板材の孔に嵌め込まれ、弾性体の貫通孔に小さい方の大径部側から重錘を前記膨出部を先にして貫通し取り付けるので、板材の孔を貫通する重錘のピンの両端に膨出部と抜止め部が設けられるので、振動低減装置の抜け落ちを重錘により防止することができる。
【0019】
請求項5記載の発明は、自動車用の板材に設けられた孔に取り付けられる振動低減装置であって、前記板材の孔の内径より大きい外径の一対の大径部を互いに小径連結部が連結して前記大径部間に少なくとも前記板材の板厚に等しい幅の環状凹部が形成され前記両大径部を前記小径連結部を通って貫通する貫通孔が設けられた弾性体と、一端に前記弾性体の貫通孔より幾らか大きい外径の膨出部が形成され他端に前記板材の孔の内径より大きい外径の抜止め部が設けられた連結棒からなる重錘とを備え、前記弾性体の環状凹部が前記板材の孔に嵌着され、前記重錘が前記膨出部を先にして前記弾性体の貫通孔に貫通し前記弾性体に隙間を有して貫通方向に摺動自在に支持された自動車用の板材の振動低減装置である。
【0020】
弾性体が板材の孔に嵌着され、この板材に固定された弾性体の貫通孔に、重錘を貫通させて重錘が隙間を有して貫通方向に摺動自在に支持されるので、重錘の両端の膨出部と抜止め部が、重錘の抜止めとなっているとともに、振動入力時には弾性体に当接し、その際の滑り摩擦及び衝突によるエネルギ損失に基づいて振動の減衰効果が得られ、斯かる種類の振動減衰効果は低周波域から高周波域の広範囲の周波数領域に亘る。
【0021】
一方の大径部を弾性変形させて弾性体の環状凹部を板材の孔に嵌め、弾性体の貫通孔に重錘を貫通支持させることで振動低減装置を板材に簡単に取り付けることができ、簡単な構造で部品点数が少なく小型軽量化が容易にできる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る第1の実施の形態について図1ないし図4に基づき説明する。
本実施の形態は、自動車のボディのフロアパネル5に振動低減装置1を適用したものである。
【0023】
図1に示すようにフロアパネル5はフロアトンネル7とボディ補強部材8に張設支持されており、同フロアパネル5の略中央の円孔6に振動低減装置1が取り付けられている。
【0024】
図2は、上記振動低減装置1が取り付けられた部分の断面図である。
振動低減装置1は、ゴム材からなる弾性体2と重錘3とからなり、弾性体2はフロアパネル5の円孔6の内径より大きい外径の大径部2a,2bが一対対向して両者を円孔6の内径より小さい外径の小径連結部2cが連結している。
【0025】
小径連結部2cは、フロアパネル5の板厚より幾らか長く、したがって弾性体2は大径部2a,2b間にフロアパネル5の板厚よりも大きい幅の環状凹部2dが形成されている。
そして円孔6の内径より大きい外径の円板状の重錘3が一方の大径部2aに埋設されている。
【0026】
以上のような振動低減装置1をフロアパネル5の円孔6に取り付ける場合は、弾性体2の重錘3が埋設されていない方の大径部2bを弾性変形させてフロアパネル5の円孔6に食い込ませて環状凹部2dを円孔6に嵌めるようにすることで図2に示す取り付け状態とすることが簡単にできる。
【0027】
このように振動低減装置1は、弾性体2の環状凹部2dが円孔6に嵌められ上下の大径部2a,2bにより動きを規制されてフロアパネル5に取り付けられる。
【0028】
弾性体2の環状凹部2dの幅がフロアパネル5の板厚より大きいので両者間に隙間Cが形成され、その隙間Cの余裕分振動低減装置1はフロアパネル5に対して上下に摺動できる。
【0029】
振動入力時にフロアパネル5に対して弾性体2が重錘3とともに相対的に変位し、図3に示すように大径部2a,2bがフロアパネル5に当接し、その際の滑り摩擦及び衝突によるエネルギ損失に基づくインパクトダンパーとしての振動の減衰効果が得られる。
【0030】
インパクトダンパーの振動減衰効果は低周波域から高周波域の広範囲の周波数領域に亘るが、特に比較的低周波の振幅の大きい振動(一般的にはパネル自身の弾性振動の低次数振動)においてインパクトダンパーとして機能する(図3参照)。
また本振動低減装置1は、高周波の小さい振幅の振動に対しては制振材として働く。
【0031】
さらに低周波の振幅の小さい振動に対しては、図4に示すようにフロアパネル5に規制された一方の大径部2bに対して小径連結部2cの弾性変形による伸びによって他方の大径部2aが重錘3とともに変位しダイナミックダンパーとして機能して振動を減衰させる。
【0032】
以上のように本振動低減装置1は、板材に孔を開けておけば嵌め込むだけで簡単に取り付けることができ、取り付けのための時間や労力が削減でき、コストの低減を図ることができる。
また振動低減装置1自体が小型軽量である。
【0033】
なお弾性体2が十分な質量を有するものであるならば、弾性体2自体が重錘として機能して特に弾性体以外に重錘がなくても振動を低減させることができ、益々構造が簡単となる。
【0034】
次に第2の実施の形態について図5に示し説明する。
本第2の実施の形態の振動低減装置21は、前記第1の実施の形態の振動減衰装置1と略同じ弾性体22と重錘23を有するが、重錘23から延出した連結棒24が小径連結部22c及び一方の大径部22bを貫通して端部を露出しており、この端部に抜止め部材25をカシメ又はねじ止めで取り付ける。
【0035】
パネル27の円孔28に取り付ける場合は、抜止め部材25を外した状態の振動低減装置21を重錘23がない方の大径部22bから円孔28に嵌め込み、その後抜止め部材25を連結棒24の先端に取り付ける。
【0036】
抜け止め部材25は円孔28の内径より大きい外径を有する円板状のものであり、パネル27の円孔28を貫通する連結棒24の両端に円孔28より大きい外径の重錘23と抜止め部材25が設けられるので、振動低減装置1の抜け落ちを防止することができる。
【0037】
本振動低減装置21は、前記実施の形態と同じく振動の種類に応じてインパクトダンパーとして機能したり、ダイナミックダンパーとして機能して広範囲の周波数領域に亘る振動に対して減衰効果を有する。
なお本振動低減装置21の場合、重錘23と一体の連結棒24と抜止め部材25は、全体で重錘として機能することができる。
【0038】
本振動低減装置21は、抜け落ちを防止する構造となっているので、エンジンやサスペンションのように振動の加速度が大きい場所に適している。
【0039】
次に第3の実施の形態に図6及び図7に示し説明する。
本第3の実施の形態に係る振動低減装置31は、前記第2の実施の形態と同様に弾性体32が一対の大径部32a,32bとこれらを連結する小径連結部32cとからなり、小径連結部32cの周囲に環状凹部32dを形成しているが、大径部32aに埋設される重錘33が円環状をしており、両大径部32a,32bおよび環状の重錘33を小径連結部32cを通って貫通する貫通孔32eが設けられている(図6参照)。
【0040】
斯かる弾性体32をパネル37の円孔38に大径部32bを弾性変形して嵌め込むことができ、図6はその嵌め込まれた状態を示している。
一方図6に示すように少なくとも弾性体32の貫通孔32eの内径に等しい外径の中央円柱部35aを有し、一端に先細にテーパした円錐台状の膨出部35bと他端にパネル37の円孔38の内径より大きい外径の円板状の抜止め部35cが形成されているピン35が、用意されている。
【0041】
ピン35は樹脂等で成形されたもので軽量のものである。
このピン35を、パネル37の円孔38に嵌め込まれた弾性体32の貫通孔32eに重錘33が埋設されていない大径部32bの側から先細の膨出部35bを先にして貫通して図7に示すように弾性体32に取り付ける。
【0042】
以上のようにパネル37の円孔38に弾性体32を嵌め込み、弾性体32の貫通孔32eにピン35を貫通するだけで、振動低減装置31が取り付けられるので、取り付け作業は簡単であり、前記実施の形態と同様の振動減衰効果も得られる。
【0043】
またパネル37の円孔38を貫通するピン35の両端に膨出部35bと抜止め部35cが設けられるので、ピン35により振動低減装置31の抜け落ちを防止することができる。
【0044】
次に第4の実施の形態に係る振動低減装置41を図8に示す。
本振動低減装置41は、前記第3の実施の形態の振動低減装置31と形状は近似していて弾性体42と重錘45とからなる。
しかし弾性体42の小径連結部42cにより連結される一対の大径部42a,42bのうち大径部42aには重錘が埋設されておらず、大径部42aの方が他方の大径部42bより大きく厚みもある。
【0045】
またピンが樹脂製ではなく鋼鉄製でピン自体が重錘45を構成しており、重錘45の形状は、前記ピン35と同形で中央円柱部45aの一端に先細の膨出部45b、他端に円板状の抜止め部45cが形成されている。
【0046】
前記第3の実施の形態と同様に、パネル47の円孔48に弾性体42を嵌め込み、弾性体42の貫通孔に重錘45を小さい方の大径部42bの側から先細の膨出部45bを先にして貫通するだけで、図8に示すように振動低減装置41が簡単に取り付けられる。
【0047】
パネル47の円孔48を貫通する重錘45の両端の膨出部45bと抜止め部45cにより振動低減装置41の抜け落ちが防止されている。
そして抜止めのピンが重錘41として働くので、構造が益々簡素化され、重錘41と一体に弾性体42が変位して弾性体41がパネル47に当接し、インパクトダンパーとしての振動減衰効果が得られる。
【0048】
次に第5の実施の形態に係る振動低減装置51を図9に示し説明する。
本振動低減装置51の弾性体52は、パネル57の円孔58の内径より大きい外径の一対の大径部52a,52bを互いに小径連結部52cが連結しており、大径部52a,52b間に少なくともパネル57の板厚に等しい幅の環状凹部が形成されている。
【0049】
なお大径部52aの方が他方の大径部52bより大きく厚みもある。
この弾性体52の両大径部52a,52bを小径連結部52cを通って貫通する貫通孔52eが設けられている。
【0050】
斯かる弾性体52をパネル57の円孔58に小さい方の大径部52bを弾性変形して食い込ませて嵌め込むと、環状凹部の幅が少なくともパネル57の板厚に等しいので、図9に示すように弾性体52はパネル57に嵌着して固定される。
【0051】
そして前記第4の実施の形態と同じ中央円柱部55aの一端に先細の膨出部55b、他端に円板状の抜止め部55cが形成されたピンである重錘55を小さい方の大径部52bの側から先細の膨出部55bを先にして貫通する。
弾性体52の貫通孔52eが重錘55の中央円柱部55aの外径より若干大きく、中央円柱部55aと貫通孔52eの内面との間に隙間C1を有している。
【0052】
また重錘55が貫通する弾性体52の貫通孔52eは、重錘55の中央円柱部55aの外径より大きい内径を有し、膨出部55bと抜止め部55cとの間の幅は、弾性体52の全体の厚さより幾らか大きく所定の隙間C2を有している。
【0053】
したがって振動入力時にパネル57が弾性体52とともに振動し、これに対して重錘3が隙間C1,C2により相対的に変位し、膨出部55bと抜止め部55cが弾性体52に当接し、その際の滑り摩擦及び衝突によるエネルギ損失に基づくインパクトダンパーとしての振動の減衰効果が得られる。
また低周波の振幅の小さい振動に対しては、弾性体52の弾性変形によりダイナミックダンパーとして機能して振動を減衰させる。
【0054】
本振動低減装置51は、パネル57の円孔58に弾性体性52を嵌め込み、弾性体52の貫通孔52eに重錘55を貫通するだけで簡単に取り付けることができ、取り付けのための時間や労力が削減でき、コストの低減を図ることができ、振動低減装置51自体が小型軽量である。
また重錘55は、その膨出部55bと抜止め部55cにより弾性体55から抜け落ちるのを防止されている。
【0055】
次に上記第5の実施の形態の変形例である第6の実施の形態に係る振動低減装置61を図10に示す。
本振動減衰装置61と前記振動低減装置51との違いは、弾性体62の貫通孔62eが一部内径を小さくして重錘65の中央円柱部65aに触れて挟んでいる点だけであり、この点以外は全く前記振動低減装置51と変わりなく、同じようにパネル67の円孔68に取り付けられる。
【0056】
したがって本振動減衰装置61は、前記振動低減装置51と略同じ作用効果を有するとともに、重錘55の通常位置が定まる。
【0057】
なお以上の実施の形態において、重錘は鋼鉄性であるが、素材としては鋼鉄に限らず密度の高い種々のものが考えられる。
また弾性体は、ゴムや樹脂あるいはこれを主成分とした弾性発泡体等から形成され、高比重ゴム等が適しており、表面は滑らかな平面ないし曲面を有しているが、凹凸形状を有していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る振動低減装置を取り付けたフロアパネルの斜視図である。
【図2】同振動低減装置が取り付けられた部分の断面図である。
【図3】振動入力時の状態を示す同断面図である。
【図4】振動入力時の別の状態を示す同断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る振動低減装置を示す断面図である。
【図6】第3の実施の形態に係る振動低減装置を示す分解断面図である。
【図7】同振動低減装置の組付け状態を示す断面図である。
【図8】第4の実施の形態に係る振動低減装置を示す断面図である。
【図9】第5の実施の形態に係る振動低減装置を示す断面図である。
【図10】第6の実施の形態に係る振動低減装置を示す断面図である。
【図11】従来のダイナミックダンパーの例を示す図である。
【図12】従来の制振材の例を示す図である。
【符号の説明】
1…振動減衰装置、2…弾性体、3…重錘、5…フロアパネル、6…円孔、7…フロアトンネル、8…ボディ補強部材、
21…振動減衰装置、22…弾性体、23…重錘、24…連結棒、25…抜止め部材、27…パネル、28…円孔、
31…振動減衰装置、32…弾性体、33…重錘、35…ピン、37…パネル、38…円孔、
41…振動減衰装置、42…弾性体、45…重錘、47…パネル、48…円孔、
51…振動減衰装置、52…弾性体、55…重錘、57…パネル、58…円孔、
61…振動減衰装置、62…弾性体、65…重錘、67…パネル、68…円孔
C…隙間。

Claims (5)

  1. 自動車用の板材に設けられた孔に取り付けられる振動低減装置であって、
    前記板材の孔の内径より大きい外径の一対の大径部を互いに小径連結部が連結して前記大径部間に前記板材の板厚よりも大きい幅の環状凹部が形成された弾性体と、
    前記弾性体に支持された重錘とを備え、
    前記重錘は前記板材の孔の内径より大きい外径を有し、
    前記弾性体の環状凹部が前記板材の孔に嵌められることを特徴とする自動車用の板材の振動低減装置。
  2. 前記弾性体に抜止めを設け
    前記重錘から延出した連結棒が小径連結部及び他方の大径部を貫通して露出した端部に前記板材の孔の内径より大きい外径の抜止め部材を取り付け前記抜止めとすることを特徴とする請求項1記載の自動車用の板材の振動低減装置。
  3. 前記弾性体に抜止めを設け、
    前記弾性体の両大径部および前記重錘を小径連結部を通って貫通する貫通孔が設けられ、
    一端に前記貫通孔より幾らか大きい外径の膨出部が形成され他端に前記板材の孔の内径より大きい外径の抜止め部が設けられた連結棒を前記貫通孔に前記重錘が設けられていない大径部の側から前記膨出部を先にして貫通して弾性体に取り付け前記抜止めとすることを特徴とする請求項1記載の自動車用の板材の振動低減装置。
  4. 前記弾性体の一対の大径部の一方が他方より大きく、
    前記弾性体の両大径部を小径連結部を通って貫通する貫通孔が設けられ、
    前記重錘が一端に前記貫通孔より幾らか大きい外径の膨出部が形成され他端に前記板材の孔の内径より大きい外径の抜止め部が設けられた連結棒からなり、
    前記弾性体は他方の小さい方の大径部から前記板材の孔に嵌め込まれ、
    前記弾性体の貫通孔に小さい方の大径部側から前記重錘を前記膨出部を先にして貫通し取り付けたことを特徴とする請求項1記載の自動車用の板材の振動低減装置。
  5. 自動車用の板材に設けられた孔に取り付けられる振動低減装置であって、
    前記板材の孔の内径より大きい外径の一対の大径部を互いに小径連結部が連結して前記大径部間に少なくとも前記板材の板厚に等しい幅の環状凹部が形成され前記両大径部を前記小径連結部を通って貫通する貫通孔が設けられた弾性体と、
    一端に前記弾性体の貫通孔より幾らか大きい外径の膨出部が形成され他端に前記板材の孔の内径より大きい外径の抜止め部が設けられた連結棒からなる重錘とを備え、
    前記弾性体の環状凹部が前記板材の孔に嵌着され、前記重錘が前記膨出部を先にして前記弾性体の貫通孔に貫通し前記弾性体に隙間を有して貫通方向に摺動自在に支持されたことを特徴とする自動車用の板材の振動低減装置。
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