JP4471378B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナー用結着樹脂、該結着樹脂を含有したトナー及び該トナーを用いた画像形成方法に関する。
電子写真法では広く熱圧力定着方式が採用されているが、近年の小型化・高速化に伴い、低圧力でも十分な熱定着性を確保できるトナーが要求されている。しかし、圧力を下げると定着性は熱への依存度が高まるため、高い温度での加熱が必要となり、オフセットが発生しやすくなる。
そこで、耐オフセット性の観点から、高軟化点樹脂を結着樹脂として含有するトナー(特許文献1参照)や、高軟化点樹脂と低軟化点樹脂を結着樹脂として含有するトナー(特許文献2参照)が開示されている。
特開2003−43741号公報 特開2000−275908号公報
しかし、溶融混練法によりトナーを製造する場合、高軟化点の樹脂を用いると、溶融混練時の樹脂が十分に溶融し難く、高温で混練する必要が生じるため、製造時に多量のエネルギーが必要とされる。
また、高軟化点の樹脂と低軟化点の樹脂を併用すると、溶融混練時における両者の樹脂粘度差が大きくなるため、均一な混合が困難であるという欠点を有する。
本発明の課題は、低軟化点でも幅広い非オフセット域を確保することができるトナー用結着樹脂、該結着樹脂を含有したトナー及び該トナーを用いた画像形成方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 式(I):
Figure 0004471378
(式中、m及びnは正の数を示し、mとnの和は1〜16である)
で表されるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を30モル%以上含有したアルコール成分と、3価以上の多価カルボン酸化合物を3〜49モル%含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルを含有してなり、軟化点が120〜145℃、ガラス転移点が45〜70℃であるトナー用結着樹脂であって、前記ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物中、プロピレンオキサイドが3モル以上付加したビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の含有量が40モル%以上であるトナー用結着樹脂、
〔2〕 前記〔1〕記載の結着樹脂を含有してなる、溶融混練法により得られるトナー、並びに
〔3〕 前記〔2〕記載のトナーを、定着時の加圧力が600N以下である、熱圧力定着方式の定着機を有する画像形成装置に用いてトナーを定着させる工程を有する画像形成方法
に関する。
本発明のトナー用結着樹脂及び該結着樹脂を含有したトナーは、低軟化点でも幅広い非オフセット域を確保することができるという優れた効果を奏するものである。また、本発明の画像形成方法により、低圧での定着でもトナーのオフセットを抑制することができる。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、詳細な理由は不明なるも、プロピレンオキサイドの付加モル数の多いビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を樹脂の主骨格に組み込むことにより、同じ軟化点であっても幅広い非オフセット域を確保できることが判明した。これは、付加モル数の多いモノマーを用いることにより樹脂の分子量分布がブロードになること、他のモノマーを用いて分子量分布をブロードにした場合に比べて溶融混練時の樹脂切断が抑制されること等が起因しているのではないかと推定される。
本発明のトナー用結着樹脂は、前記の如く、特定のビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を含有したアルコール成分と3価以上の多価カルボン酸化合物を含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルを含むものである。
アルコール成分に含有されるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物は、式(I):
Figure 0004471378
(式中、m及びnは正の数を示し、mとnの和は1〜16である)
で表される。なお、mとnの和は、ビスフェノールA 1分子に付加したプロピレンオキサイドの分子数を意味する。
アルコール成分中の式(I)で表されるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の含有量は、トナーの粉砕性の観点から、アルコール成分中、30モル%以上であり、好ましくは50〜99モル%、より好ましくは70〜95モル%である。
式(I)で表されるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物中、プロピレンオキサイドが3モル以上付加したビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、40モル%以上であり、好ましくは60〜90モル%、より好ましくは65〜85モル%である。
式(I)で表されるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の平均付加モル数は、2.4〜4.0が好ましく、2.7〜3.7がより好ましく、2.9〜3.4がさらに好ましい。ここでいう平均付加モル数とは、ビスフェノールA 1モルに対するプロピレンオキサイドの平均付加モル数を意味する。
式(I)で表されるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物以外の2価のアルコールとしては、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上の多価アルコールとしては、例えばソルビトール、ペンタエリスリトール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
一方、カルボン酸成分において、2価のカルボン酸化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸;それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。これらの中では、帯電性の観点から、芳香族ジカルボン酸化合物が好ましく、テレフタル酸及びイソフタル酸がより好ましく、テレフタル酸がさらに好ましい。
芳香族ジカルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中、30〜90モル%が好ましく、50〜80モル%がより好ましい。
3価以上の多価カルボン酸化合物としては、例えば1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸及びこれらの酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
3価以上の多価カルボン酸化合物の含有量は、トナーの粉砕性の観点から、カルボン酸成分中、3〜49モル%であり、10〜45モル%が好ましく、20〜40モル%がより好ましい。
3価以上の原料モノマー(3価以上の多価アルコール及び3価以上の多価カルボン酸化合物)の含有量は、全原料モノマー中、1〜25モル%が好ましく、3〜23モル%がより好ましく、7〜21モル%がさらに好ましい。
さらに、アルコール成分及びカルボン酸成分には、分子量調整等の観点から、1価のアルコールや1価のカルボン酸化合物が適宜含有されていてもよい。
本発明の結着樹脂は、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを、不活性ガス雰囲気中、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
さらに、本発明の結着樹脂には、前記ポリエステルとビニル系樹脂とを有するハイブリッド樹脂も含まれる。
ビニル系樹脂の原料モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン化合物;エチレン、プロピレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等のジオレフィン類;塩化ビニル等のハロビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸のアルキル(炭素数1〜18)エステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸のエステル;ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニリデンクロリド等のビニリデンハロゲン化物;N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類等が挙げられ、スチレン及び/又は(メタ)アクリル酸のアルキルエステルが、50重量%以上、好ましくは80〜100重量%含有されていることが望ましい。
なお、ビニル系樹脂の原料モノマーを重合させる際には、重合開始剤、架橋剤等を必要に応じて使用してもよい。
本発明においては、ポリエステルのビニル系樹脂に対する重量比、即ちポリエステルの原料モノマーのビニル系樹脂の原料モノマーに対する重量比は、連続相がポリエステルであることが好ましいことから、50/50〜95/5が好ましく、60/40〜95/5がより好ましい。
ハイブリッド樹脂において、ポリエステルとビニル系樹脂は、ポリエステルの原料モノマーとビニル系樹脂の原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマーを介して部分的に化学結合していることが好ましい。従って、本発明において、ポリエステルを形成する縮重合反応とビニル系樹脂を形成する付加重合反応は、両反応性モノマーの存在下で行うことが好ましく、これにより、ポリエステルとビニル系樹脂とが部分的に両反応性モノマーを介して結合し、ポリエステル中にビニル系樹脂がより微細に、かつ均一に分散した樹脂が得られる。
両反応性モノマーは、分子内に、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基、好ましくは水酸基及び/又はカルボキシル基、より好ましくはカルボキシル基と、エチレン性不飽和結合とを有するモノマーであることが好ましい。両反応性モノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられ、さらにこれらのヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)エステルであってもよいが、反応性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸及びフマル酸が好ましい。
本発明において、両反応性モノマーのうち、官能基を2個以上有するモノマー(ポリカルボン酸等)及びその誘導体はポリエステルの原料モノマーとして、官能基を1個有するモノマー(モノカルボン酸等)及びその誘導体はビニル系樹脂の原料モノマーとして扱う。両反応性モノマーの使用量は、官能基を2個以上有するモノマー及びその誘導体についてはポリエステルの原料モノマー中、官能基を1個有するモノマー及びその誘導体についてはビニル系樹脂の原料モノマー中、1〜10モル%が好ましく、4〜8モル%がより好ましい。
ハイブリッド樹脂を製造する際には、縮重合反応と付加重合反応は、同一反応容器中で行うことが好ましい。また、それぞれの重合反応の進行及び完結が時間的に同時である必要はなく、それぞれの反応機構に応じて反応温度及び時間を適当に選択し、反応を進行、完結させればよい。具体的には、例えば、ポリエステルの原料モノマー、ビニル系樹脂の原料モノマー、両反応性化合物等を混合し、まず、主として50〜180℃で付加重合反応により縮重合反応が可能な官能基を有するビニル系樹脂成分を得、次いで反応温度を190〜270℃に上昇させた後、主として縮重合反応によりポリエステル成分を形成させることが好ましい。
ハイブリッド樹脂を製造する際には、離型剤の分散性の観点から、反応系に離型剤を添加し、樹脂中に内添してもよい。離型剤の添加量は、耐オフセット性の観点から、1〜20重量%が好ましく、1.5〜15重量%がより好ましい。
本発明の結着樹脂の軟化点は、非オフセット域の確保及び混練性の観点から、120〜145℃であり、好ましくは125〜140℃、より好ましくは128〜135℃である。
また、本発明の結着樹脂のガラス転移点は、トナーの保存性の観点から、45〜70℃であり、好ましくは47〜65℃、より好ましくは50〜60℃である。
さらに、本発明の結着樹脂を含有したトナーを提供する。トナーには、本発明の結着樹脂以外の結着樹脂が含有されていてもよいが、本発明の結着樹脂の含有量は、全結着樹脂中、20重量%以上が好ましく、30〜80重量%が好ましく、40〜60重量%がより好ましい。
本発明の結着樹脂以外の結着樹脂としては、定着性及び相溶性の観点から、軟化点が70℃以上120℃未満、好ましくは75〜115℃、より好ましくは80〜110℃、ガラス転移点が40〜70℃、好ましくは45〜65℃、より好ましくは50〜60℃の樹脂が望ましい。
本発明の結着樹脂以外の結着樹脂としては、トナーに用いられる公知の樹脂、例えば、ポリエステル、スチレン-アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられるが、本発明の結着樹脂との相溶性の観点から、ポリエステルが好ましい。
本発明のトナーには、さらに、着色剤、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていてもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、プリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、2〜10重量部がより好ましい。
本発明のトナーは、溶融混練法、乳化転送法、重合法等の従来より公知のいずれの方法により得られたトナーであってもよいが、溶融混練法により粉砕トナーを製造する際に本発明の効果がより顕著に発揮される。溶融混練法による粉砕トナーの場合、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤等の原料をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することが出来る。トナーの体積中位粒径(D50)は、3〜15μmが好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
本発明のトナーは、一成分現像用トナーとして、またはキャリアと混合して二成分現像剤として用いることができるが、本発明のトナーは、非オフセット域の確保に優れるため、非オフセット域の確保が困難な磁性トナーとしても好適に使用することができる。磁性粉の含有量は、トナー中、30重量%以上が好ましく、35〜60重量%がより好ましい。なお、磁性粉は黒色着色剤として含有されていてもよい。
磁性粉としては、コバルト、鉄、ニッケル等の強磁性体、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム、鉛、マグネシウム、亜鉛、マンガン等の金属の合金、Fe、γ−Fe、コバルト添加酸化鉄等の金属酸化物、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト等の各種フェライト、マグネタイト、ヘマタイト等が挙げられる。さらに、それらの表面がシランカップリング剤、チタネートシランカップリング剤等の表面処理剤で処理されたもの、又はポリマーコーティングされたものであってもよい。
本発明の電子写真用トナーは、定着時の総圧が低い画像形成装置においても幅広い非オフセット域を維持することができる。従って、定着時にトナーにかかる圧力の低い定着機、好ましくは定着時の加圧力が600N以下、より好ましくは400N以下である熱定着方式の定着機を有する画像形成装置を用いてトナーを定着させる画像形成方法に本発明のトナーを用いることにより、本発明の効果がより顕著に発揮される。
本発明の画像形成方法は、転写したトナー像を定着させる定着工程に特徴を有する以外は、公知の工程を経て画像を形成することができる。画像形成方法における代表的な工程としては、感光体表面に静電潜像を形成させる工程(帯電・露光工程)、静電潜像を現像する現像工程、現像したトナー像を紙等の被転写材に転写する工程(転写工程)、感光体ドラム等の現像部材に残存したトナーを除去する工程(クリーニング工程)等がある。
〔軟化点〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT-500D)を用い、1gの試料を4時間減圧乾燥した後、昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)-温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
〔ガラス転移点及び融点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で測定し、融解熱の最大ピーク温度を融点とする。また、ガラス転移点は、前記測定で最大ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分から、ピークの頂点まで、最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
樹脂製造例1
表1、2に示す原料モノマー及び酸化ジブチル錫4gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、230℃で12時間かけて反応させた後、8.3kPaにて所定の軟化点を得るまで反応させて、樹脂A〜Iを得た。
Figure 0004471378
Figure 0004471378
樹脂A〜Iで使用したBPA-PO(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物)とBPA-EO(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物)に含まれる付加モル数の内訳を表3、4に示す。各アルコールの内訳については、ガスクロマトグラフィーのピーク面積比より重量比を求め、重量比を分子量で換算してモル比を求めた。
Figure 0004471378
Figure 0004471378
実施例1〜6及び比較例1〜3
表5に示す結着樹脂、磁性粉「MTS106HD」(戸田工業社製)70重量部、荷電制御剤「T-77」(保土谷化学工業社製)0.5重量部、ポリエチレンワックス「パラフリント C80」(サゾール社製、融点:82℃)2重量部及びポリプロピレンワックス「NP-105」(三井化学社製、融点:145℃)2重量部をヘンシェルミキサーにて混合し、一軸押出機「BussLaboratoryExtruderTCS30」(BussAmerica社製、混練部分の全長1520mm、スクリュー径19mm、バレル内径30mm)の一軸押出機を用いて溶融混練した。ロール回転速度は200r/min、ロール内の加熱温度は150℃であり、混合物の供給速度は10kg/h、平均滞留時間は、約18秒であった。得られた混練物を冷却ローラで圧延した後、機械式粉砕で体積中位粒径(D50)6μmに粉砕した。
得られたトナー100重量部に対して、疎水性シリカ「R-972」(日本アエロジル社製)2.0重量部及びチタン酸ストロンチウム「ST」(富士チタン社製)1.0重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合した。
試験例1
トナー製造の際、原料混合物を一部採取し、ロール内の加熱温度を120℃に変更した以外は、トナーの製造方法と同様の条件下で一軸押出機を使用して溶融混練を行った。混練の状態から以下の評価基準に従って、トナー原料の混練性を評価した。結果を表5に示す。
〔評価基準〕
◎:120℃でも問題なく混練できる。
○:120℃で混練できるがトルクが60以上になる。
×:120℃ではトナー原料がうまく噛み込まず混練できない。
試験例2
複写機「LaserJet 4200」(ヒューレット・パッカード社製)にトナー250gを実装し、トナー付着量が0.6mg/cm2の未定着画像(2cm×12cm)を得た。
複写機「AR-505」(シャープ(株)製)の定着機を、オフラインでの定着を可能にし、加圧力が40kgf(392N)になるように改良した定着機(定着速度:200mm/sec)で、100℃から240℃へと10℃ずつ順次上昇させながら、未定着画像を定着させて、オフセットの発生しない温度範囲(非オフセット域)を目視により確認した。定着紙には、「CopyBond SF-70NA」(シャープ社製、75g/m)を使用した。結果を表5に示す。
〔評価項目〕
◎:非オフセット域が80℃以上
○:非オフセット域が50〜70℃
×:非オフセット域が40℃以下
Figure 0004471378
以上の結果より、比較例1〜3と対比して、実施例1〜6では、低い温度でもトナー原料を良好に混練することができ、かつ幅広いオフセット域を確保できることが分かる。特に、実施例4では、プロピレンオキサイドが3モル以上付加したビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の含有量が所望の量よりも少ない結着樹脂を使用した比較例1と対比しても、互いに同程度の軟化点を有する結着樹脂を含有しているにもかかわらず、幅広いオフセット域を確保できている。
本発明のトナー用結着樹脂は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (2)

  1. 式(I):
    Figure 0004471378
    (式中、m及びnは正の数を示し、mとnの和は1〜16である)
    で表されるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を30モル%以上含有したアルコール成分と、3価以上の多価カルボン酸化合物を3〜49モル%含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルを含有してなり、軟化点が120〜145℃、ガラス転移点が45〜70℃であるトナー用結着樹脂であって、前記ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物中、プロピレンオキサイドが3モル以上付加したビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の含有量が40モル%以上であり、前記ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の平均付加モル数が2.9〜4.0であるトナー用結着樹脂を含有してなる、溶融混練法により得られるトナーを、定着時の加圧力が600N以下である、熱圧力定着方式の定着機を有する画像形成装置に用いてトナーを定着させる工程を有する画像形成方法
  2. トナーが磁性粉を30重量%以上含有してなる請求項記載の画像形成方法
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