JP4471087B2 - 内視鏡の鉗子栓 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用等として用いられる内視鏡に設けられ、鉗子その他の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネルにおいて、処置具導入口の口金に着脱可能に装着される鉗子栓に関するものである。
体腔内に挿入されて、医療検査等を行う内視鏡は、術者等が手で把持して操作を行う本体操作部に体腔内への挿入部を連設し、さらに本体操作部に光源装置等に着脱可能に接続されるユニバーサルコードを連結して設けることにより大略構成されるものである。挿入部の先端部には体腔内を照明するための照明部と、この照明部から照射される照明下で体腔内の検査を行う観察部とを備えている。
例えば、内視鏡による検査の結果、患部等が発見されたときには、所要の処置を行うことができ、また組織細胞のサンプリング等も行えるようにしたものもある。このために、内視鏡には鉗子その他の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネルが設けられる。処置具挿通チャンネルは、その先端が照明部及び観察部と共に挿入部の先端部に開口している。一方、処置具の処置具挿通チャンネルへの導入は本体操作部側で行なわれる。このために、本体操作部または本体操作部と挿入部との連結部に処置具導入口が形成される。
体腔内の圧力は大気圧より高いため、また処置具挿通チャンネルを吸引通路と兼用することがある等の点で、処置具導入口を常時開口させておくことはできない。このために、処置具導入口に口金を設けて鉗子栓を装着して、この処置具導入口を密閉する構成とするのが一般的である。そして、処置具を使用する場合に、鉗子栓を口金から取り外すのではなく、鉗子栓に逆流防止弁としての機能を与え、この逆流防止弁を開くことにより処置具を挿入するように構成するのが一般的である。しかも、処置具挿通チャンネルの内部は使用の都度洗浄されること等から、鉗子栓は処置具導入口の口金に着脱可能に装着される。
この逆流防止弁としては、鉗子栓における少なくとも処置具導入口を閉塞する隔壁の部位をゴム等の弾性部材で構成して、この隔壁に相互に密着する密着面を備えたスリットを形成することにより弁部とする構成としたものは、例えば特許文献1にあるように、従来から広く用いられている。そして、弾性部材に与圧を作用させることによりスリットを構成する接合面を密着させるか、または接合面をオーバーラップさせることにより常時には閉塞させるようになし、処置具を導入する際には、このスリットを構成する接合面を強制的に拡開させて、処置具挿通チャンネルに至る通路を形成するように構成する。これによって、常時には、鉗子栓の弁部で処置具導入口を密閉し、処置具を挿入する際には、この処置具をスリットに押し込むことによって、処置具挿通チャンネルに至る通路が形成されることになる。
特開平11−290266号公報
鉗子栓において、スリットにより逆流防止弁として機能させた場合、処置具が挿入される都度スリットが押し開かれ、かつこのスリットを構成する接合壁面が処置具の外周面と摺動することになる。従って、頻繁に処置具を挿脱すると、接合壁面に変形や損傷が発生して逆流防止機能が低下することになる。特に、鉗子栓の材料としての弾性部材の硬度にばらつきがあったり、スリットの加工精度が変化したりすると、高い圧力が作用したときにおけるスリットの密閉機能の安定性が得られなくなる。
ここで、処置具挿通チャンネルを介して体内から吸引を行う際に、特に吸引を行っている状態から吸引を停止する状態に切り換えたときに、鉗子栓に高い圧力が作用する。処置具挿通チャンネルは挿入部の全長以上の長さを有するものであるのに対して、処置具挿通チャンネルにおける吸引通路への接続部から処置具導入口に至る管路の長さは極めて短いものとなっている。吸引操作を行って、処置具挿通チャンネル内に吸引通路側への吸引物質の引き込み力が作用している状態から吸引を停止したときに、処置具挿通チャンネル内の吸引物質が慣性力により処置具挿通チャンネル内への引き込みが継続する。その結果、吸引遮断後に引き込まれる吸引物質は処置具導入口側に流れようとして、鉗子栓には高い圧力が作用する結果、吸引物質、特に流状物が鉗子栓の外側に滲み出す可能性がある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スリットにより構成される逆流防止弁としての機能を高め、かつこの逆流防止機能を安定した状態で発揮できるようにすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、処置具導入部に着脱可能に装着される栓本体と、この栓本体に装着される弁部とからなり、内視鏡の処置具挿通チャンネルに連なる処置具導入口に着脱可能に装着され、全体が弾性部材からなり、前記処置具導入口を覆う隔壁に、その厚み方向に貫通するスリットを形成し、このスリットを構成する接合面を密着させることにより前記処置具導入口を密閉状態に保持し、これら接合面間を離間させることにより前記処置具挿通チャンネルに通じる処置具挿通用の通路を形成するようにした弁部を設けた内視鏡の鉗子栓であって、前記栓本体が前記処置具導入口に装着された状態で、前記隔壁に形成した前記スリットの前記処置具が導入される始端位置に対して、前記処置具が通過する終端位置を前記弁部の軸線から位置をシフトさせるようにしてオフセットさせ、前記スリットの前記始端位置から所定の長さ分は前記処置具挿通用の通路に向けて真っ直ぐ切り込まれており、その接合面が平滑面となった密着面部となし、この密着面部に連続するように形成されて、前記密着面部の端部から前記終端位置までの間でオフセットにより離間させている部位に、接合面が密着する部位と空間が生じている部位とからなる非平滑面となった減圧部を形成する構成としたことをその特徴とするものである。
ここで、スリットを構成する密着面部は、例えばカッタで切り込む等により平滑な面とする。一方、減圧部は非平滑面で形成するが、この非平滑面は凹凸面形状または粗面形状とする。この非平滑面は非規則的な形状、例えば部分的に引き裂くようにして形成される
隔壁に形成したスリットは、処置具導入口に装着した状態では、その処置具の入口側である始端部側から所定の長さ分は平滑な密着面部となし、オフセットによる位置シフトがなされる部位は非平滑な減圧部とする。処置具の導出側である終端位置までを減圧部とすることもでき、また減圧部は途中位置までとし、さらに始端部側を第1の密着面部としたときに、この減圧部に連なるように第2の密着面部を形成することもできる。そして、密着面部は処置具挿通用の通路に向けて真直ぐな状態に形成されるが、減圧部は傾斜形状または密着面部と直交する方向に形成することもできる。
本発明によれば、スリットに密着面と減圧部とを持たせ、かつ減圧部は処置具挿通チャンネル側の圧力が閉塞する方向に作用することから、逆流防止弁としての機能を高め、かつ繰り返し使用しても、安定した逆流防止機能を発揮する等の効果を奏する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1に内視鏡の全体構成図を示す。図中において、1は本体操作部、2は挿入部、3はユニバーサルコードである。挿入部2は、本体操作部1への連結側から大半の長さ分は体腔内の挿入経路が曲がっている場合に、その曲がり方向に沿って自在に曲がる軟性部2aとなっており、この軟性部2aには、アングル部2b及び先端硬質部2cが順次連結されている。先端硬質部2cには内視鏡観察手段を構成する照明部と観察部(共に図示せず)とが設けられており、アングル部2bは先端硬質部2cを挿入経路に沿ってガイドしたり、かつ先端硬質部2cに設けた内視鏡観察手段の視野を変えたりするために、所望の方向に向けて湾曲操作できるようになっている。このアングル部2cの湾曲操作は本体操作部1に設けたアングル操作手段4によって遠隔操作で行なわれる。
内視鏡は前述した内視鏡観察手段によって、体腔内を観察するだけではなく、内視鏡検査の結果発見された患部に対する処置や組織のサンプリング等も行えるようになっている。このために、本体操作部1には処置具導入部5が設けられ、この処置具導入部5から先端硬質部2cまでの部位には処置具挿通チャンネル6が設けられており、この処置具挿通チャンネル6の先端は照明部及び観察部等と共に先端硬質部2cに開口している。従って、鉗子その他の処置具を処置具導入部5から処置具挿通チャンネル6に挿通させて、先端硬質部2cから所定の長さ導出させることによって、所望の処置を施すことができるようになる。
処置具挿通チャンネル6は、また、吸引通路としても利用されるものである。従って、処置具挿通チャンネル6には本体操作部1内で吸引通路7が接続されており、この吸引通路7は本体操作部1からユニバーサルコード3に導かれて、その先端は吸引ポンプを有する吸引装置(図示せず)に接続されている。そして、本体操作部1内において、吸引通路7の途中位置には吸引バルブ8が設けられており、この吸引バルブ8を手指等で操作することにより吸引操作を行えるようになっている。つまり、常時には、処置具挿通チャンネル6と吸引装置とが遮断されており、吸引バルブ8を押し込むように操作することによって、吸引装置と処置具挿通チャンネル6とを接続して、この処置具挿通チャンネル6に負圧吸引力を作用させるようにしている。
このように構成することによって、内視鏡検査が行われる体腔内に体液や汚物が存在していると、吸引バルブ8を操作することによって、それらを処置具挿通チャンネル6から吸引通路に排出・除去して、体腔内の観察条件を良好にする。この状態で、体腔内の検査を行い、その結果患部等が存在すると、鉗子その他の処置具を処置具導入部5から処置具挿通チャンネル6内に挿入して、適宜の処置が施されることになる。
そこで、図2に、本体操作部1の処置具挿通チャンネル6と吸引通路7との分岐部の断面構造を示す。この図2において、10は分岐通路構成体を示し、この分岐通路構成体10には、処置具挿通チャンネル6の基端部と、吸引通路7の先端部とが接続されている。また、この分岐通路構成体10には処置具導入部5に向けて斜め上方に延在させた連結パイプ11が連結されており、この連結パイプ11に処置具導入口を構成する口金12が連結されている。そして、口金12は処置具導入部5から突出しており、この口金12の突出部に鉗子栓13が着脱可能に取り付けられている。従って、鉗子等の処置具は、鉗子栓13を介して口金12から連結パイプ11を経て分岐通路構成体10内に導かれ、この分岐通路構成体10から処置具挿通チャンネル6の内部に挿入されることになる。
処置具導入部5に装着した口金12は、少なくとも吸引作業を行っている間は密閉状態に保持させる必要がある。また、処置具が使用される際には、そのままで処置具を挿入できなければならない。さらに、処置具挿通チャンネル6の内部は体液等の吸引物質等で汚損されることから、使用後には、処置具挿通チャンネル6の内部を洗浄しなければならない。よって、処置具導入部5における口金12に鉗子栓13が着脱可能に取り付けられて、この鉗子栓13は常時には密閉状態に保たれ、かつ必要に応じて処置具が挿通できる構造となっている。
図3に鉗子栓13の口金12への装着状態の断面を、また図4に口金12から取り外した状態の平面をそれぞれ示す。これらの図から明らかなように、鉗子栓13は、全体がゴム等の弾性部材で形成されており、栓本体20と弁部材21とを有し、これら栓本体20と弁部材21との間は扁平な帯状の折り返し用の連結帯片22により連結されている。栓本体20は口金12に着脱可能に固定されるものであり、また弁部材21は栓本体20に着脱可能に連結される隔壁部として機能する。そして、これら栓本体20と弁部材21とは必ずしも連結帯片22を介して連結する必要はなく、それぞれ別部材で形成することもできる。
栓本体20は全体として概略円筒状の部材からなり、一端側から内側に向けて円環状に突出し、口金13の先端に設けた固定用突出部14と係合する第1の円環状突出部23が形成されており、また中間部には中央に絞り通路24を形成した区画壁25が設けられ、さらに他端部には弁部材21の係止部となる第2の円環状突出部26が形成されている。そして、第1の円環状突出部23と区画壁25との間には第1の円環状凹部27が、また区画壁25と第2の円環状突出部26との間は第2の円環状凹部28が形成されている。
一方、弁部材21は栓本体20の上端面に当接する当接面部29となっており、その中央部は下方に突出する厚肉の逆止弁部30となって、この逆止弁部30の外周面には円環状溝31が形成されている。従って、弁部材21は、その逆止弁部30が栓本体20の第2の円環状凹部28内に嵌合され、その円環状溝31の上下の壁により栓本体20の第2の円環状突出部26を挟持するようにして固定されることになる。そして、栓本体20の先端開口部を形成する第2の円環状突出部26に係合するようにして固定される。従って、逆止弁部30は栓本体20の先端部に嵌合されるようになっており、この逆止弁部30の外周面には鉗子等の呼び込み部となる凹部32が形成されている。そして、逆止弁部30には、その上下、つまり図3に示したように、凹部32側から処置具導入部5内に向けて貫通するスリット33が形成されており、このスリット33は、常時には閉鎖状態に保たれ、鉗子等の処置具を挿入する際には、このスリット33が拡開して、処置具挿通チャンネル6に向けて処置具を導入するための通路が形成されるようになっている。
ここで、栓本体20における第1の円環状凹部27の部分は、口金13の先端に設けた外向きの固定用突出部14と係合するようにして、鉗子栓13が口金13に着脱可能に装着される。しかも、後述するように、鉗子栓13における弁部材21は栓本体20に着脱されるが、装着時における栓本体20と口金13との連結強度は、弁部材21の栓本体20への連結強度より高いものとする。従って、栓本体20の第1の円環状突出部23と第1の円環状凹部27との部位がかなり大きく圧縮変形されるようにして口金13に装着される。
前述のようにして栓本体20が口金13に装着された状態で、弁部材21が着脱可能に装着される。そして、装着状態で安定的に保持し、鉗子等の処置具の挿脱時にみだりに弁部材21が分離しないように抜け止めする機能を発揮させるために、栓本体20の係止部を構成する第2の円環状突出部26を、弁部材21における当接面部29とそれと対面する逆止弁部30との間に挟持させる。従って、第2の円環状突出部26の厚み寸法は本体部29と逆止弁部30との間に形成される円環状溝31の溝幅寸法より大きくなっている。
さらに、弁部材21を構成する逆止弁部30における円環状溝31の外径と、栓本体20における第2の円環状突出部26の内径とでは、円環状溝31の外径の方が大きくなっており、弁部材21の装着時には第2の円環状突出部26は圧縮された状態となる。この圧縮分により弁部材21を構成するスリット33は栓本体20に連結した状態に保持される。その結果、スリット33には圧縮分だけの与圧が与えられて、このスリット33を構成する接合面間が密着するようにしてその間の気密性が確保される。
栓本体20を構成する第2の円環状突出部26は、弾性変形した状態で、その上下から弁部材21の当接面部29の下面と逆止弁部30との間に挟持されているので、弁部材21は栓本体20に嵌合した状態でみだりに動かないように、実質的に一体物となるように保持される。従って、図5に示したように、弁部材21のスリット33及び栓本体20の絞り通路24を介して種々の処置具Tを挿入することができ、また処置具Tの挿脱時に弁部材21が栓本体20に対して相対的な動きが生じることはない。
その結果、先端に把持爪を有する鉗子等のように、腰が強く、しかも外径の大きな処置具を処置具挿通チャンネル6に挿通させた状態から、急激に処置具導入部5から引き抜くように操作しても、弁部材21と栓本体20との間に相対的な動きが生じることがなく、第2の円環状突出部26と円環状溝31との間の嵌合状態が常に安定的になる。従って、繰り返し処置具を挿脱しても、この嵌合部に変形等が生じることがなく、開閉弁21が栓本体20から逸脱するおそれはない。
ここで、鉗子栓13を処置具導入部5における口金12に装着した状態では、弁部材20に設けたスリット33を構成する両側の接合面間が相互に確実に密着していなければならない。しかも、このスリット33は鉗子その他の処置具を挿通する毎に開閉され、かつ処置具は接合面に沿って摺動する。この摺動を円滑にするために、鉗子栓13に潤滑剤を含浸させる等の措置を施すこともできるが、繰り返し処置具を挿通させると、スリット33に磨耗や変形が生じて、密閉性が低下して、その間に隙間が生じる可能性がある。
以上のことから、繰り返し処置具を挿通させても、スリット33を構成する接合面間を密閉状態に保持させて、処置具挿通チャンネル6は吸引通路としても利用され、体内からの吸引物質を吸引する際に処置具挿通チャンネル6内を負圧にしても、スリット33に密閉性が確保されて、吸引物質が鉗子栓13の外部に滲み出ないようにする。このように、スリット33による逆流防止機能を十分発揮させるために、逆止弁部30を縮径する方向に与圧を作用させることにより、接合面間の密着性を高めるようにしている。
しかも、この逆止弁機能をより強力に発揮させるために、スリット33は、図6に示した構成となっている。即ち、スリット33において、処置具が導入される側の端部を始端部33aとし、また処置具が処置具挿通チャンネル6に連通する側の端部を終端部33bとしたときに、始端部33aと終端部33bとでは、寸法D分だけオフセットしている。そして、スリット33のうち始端部33a側から途中位置までの深さL1分は鋭利なカッタで真っ直ぐ下方に切り込むことによって、相互に接合する面は平滑な第1の密着面部40となっている。また、終端部33b側は、前述したオフセット量Dだけ離れた位置で、同様に深さL2に相当する分だけ真っ直ぐ上方に向けてカッタで切り込むことにより形成される第2の密着面部41となっている。
そして、第1の密着面部40の下端部と第2の密着面部41の上端部との間にはオフセット量Dだけ離間しているが、この間を連通させるために、非平滑面からなる減圧部42が形成されている。ここで、減圧部42は凹凸を有する形状であって、例えば第1の密着面部40を構成するために切り込んだ部位と、第2の密着面部41を構成するために切り込んだ部位とを相互に反対方向に向けて引っ張り力を作用させながら、棒状の治具を強制的に挿入することにより引き裂かれるようにして形成されている


以上のように構成することによって、弁部材21における逆止弁形成部30の下面に体内からの流状の汚物が逆流しても、特に吸引ボタンを操作して、体内からの吸引を行なっている状態から、この吸引を停止して、処置具挿通チャンネル6と吸引通路7との連通が遮断されたときに、処置具挿通チャンネル6から処置具導入部5側に向けて急激な流れが生じて、逆止弁形成部30の下面に高いサージ圧が作用しても、スリット33による高い密着性を発揮することになり、外部に汚損物等が流出したり、また滲み出したりすることはない。
即ち、スリット33は、相互に密着する第2の密着面部41における接合面同士の密着力により密閉される。また、第2の密着面部41に連なるように、減圧部42が設けられている。この減圧部42は相互に密着する平滑面ではないものの、隙間は迷路状になり、この部位における通路としては、密着する部位もあり、また空間が生じている部位もあることから、たとえ汚物が浸入したとしても、この減圧部42を通過する間に減圧される。さらに、第1の密着面部40は、平滑な接合面となっており、しかも円環状溝31の部位が栓本体20の第2の円環状突出部26により圧縮されて、与圧が作用していることから、密閉性が極めて高く、しかもこの第1の密着面部40に至るまでには既に減圧された状態となっているので、極めて高い気密性が得られる。さらに、処置具挿通チャンネル6側からの逆流は、図6に示したように、矢印で示した方向となり、減圧部42の面が相互に押圧されることから、この部位の密着性がより高くなり、完全な密閉性が得られる。
鉗子栓13には繰り返し処置具が挿通されると、とりわけ大径で腰が強く、外面が密着コイル等のように凹凸のある処置具が繰り返し挿通されると、スリット33による逆止弁機能が低下することになる。しかしながら、スリット33の途中に減圧部42が介在しており、しかも逆流の圧力が高圧になればなるほど密着力が高まることから、また第1の密着面部40には接合面が相互に圧接する方向の与圧が作用していることから、スリット33が変形する等の事態が発生して、処置具挿通チャンネル6側に直接臨んでいる第1の密着面部41におけるシール力がある程度低下したとしても、減圧部42における密閉作用及び減圧作用の低下が最小限に抑制される。従って、たとえ第2の密着面部40における密着力が多少低下したとしても、十分気密保持が可能であり、液状の汚物がスリット33の始端部33aから滲み出すようなことはない。
なお、スリット33を形成した逆止弁形成部30は厚肉であり、しかもこのスリット33は途中でオフセットしているので、細いチューブからなり、腰の弱い処置具の挿入が極めて困難になるが、このタイプの処置具を挿入する際には、弁部材13を栓本体20から脱着して、栓本体20に形成した絞り通路24を介して挿入すれば良い。
次に、図7に本発明における他の実施の形態を示す。この実施の形態においては、全体が弾性部材からなる鉗子栓50における逆止弁部51に設けられるスリット52としては、その始端部52a側から途中位置までは真っ直ぐ下方に切り込んだ平滑面からなる密着面部53となり、またこの密着面部53に連なるように非平滑面からなる減圧部54とから構成されている。そして、減圧部54は斜め下方に向けて形成されており、その結果、スリット52の終端部52bは、始端部52aに対して斜めとなった分だけオフセットするようになっている。
以上のように構成することによっても、逆止弁部51の処置具挿通チャンネルと連通する側に向いた面に高い圧力が作用すると、減圧部54の密着性が高められ、しかもなお密着する部位と隙間が生じている部位とがあることから、減圧効果が得られるようになり、しかもスリット52の長さ方向の寸法を増大させる機能も有することから、気密性が高くなり、繰り返し処置具を挿脱しても、シール機能が低下するようなことはない。
本発明の鉗子栓が装着される内視鏡の一例を示す全体構成図である。 本発明の実施の一形態である鉗子栓を処置具導入部に装着した状態での本体操作部の要部断面図である。 図2における処置具導入部への装着状態での鉗子栓の断面図である。 鉗子栓の平面図である。 鉗子栓に処置具を挿通させた状態を示す図3と同様の断面図である。 図3の要部拡大図である。 本発明における他の実施の形態を示す鉗子栓の断面図である。
符号の説明
1 本体操作部 2 挿入部
5 処置具導入部 6 処置具挿通チャンネル
7 吸引通路 12 口金
13,50 鉗子栓 20 栓本体
21 弁部材 23 第1の円環状突出部
26 第2の円環状突出部 27 第1の円環状凹部
28 第2の円環状凹部 29 当接面部
30 逆止弁形成部 31 円環状溝
33,52 スリット 33a,52a 始端部
33b,52b 終端部 40 第1の密着面部
41 第2の密着面部 42,54 減圧部
53 密着面部

Claims (3)

  1. 処置具導入部に着脱可能に装着される栓本体と、この栓本体に装着される弁部とからなり、内視鏡の処置具挿通チャンネルに連なる処置具導入口に着脱可能に装着され、全体が弾性部材からなり、前記処置具導入口を覆う隔壁に、その厚み方向に貫通するスリットを形成し、このスリットを構成する接合面を密着させることにより前記処置具導入口を密閉状態に保持し、これら接合面間を離間させることにより前記処置具挿通チャンネルに通じる処置具挿通用の通路を形成するようにした弁部を設けた内視鏡の鉗子栓において、
    前記栓本体が前記処置具導入口に装着された状態で、前記隔壁に形成した前記スリットの前記処置具が導入される始端位置に対して、前記処置具が通過する終端位置を前記弁部の軸線から位置をシフトさせるようにしてオフセットさせ、
    前記スリットの前記始端位置から所定の長さ分は前記処置具挿通用の通路に向けて真っ直ぐ下方に切り込まれており、その接合面が平滑面となった密着面部となし、
    この密着面部に連続するように形成されて、前記密着面部の端部から前記終端位置までの間でオフセットにより離間させている部位に、接合面が密着する部位と空間が生じている部位とからなる非平滑面となった減圧部を形成する
    構成としたことを特徴とする内視鏡の鉗子栓。
  2. 前記減圧部は、前記密着面部から前記終端位置に至るまでの長さ分を有し、この減圧部は前記密着面部の真っ直ぐな方向から斜め方向に向けた部位に形成されていることを特徴とする請求項1記載の内視鏡の鉗子栓。
  3. 前記始端位置側に第1の密着面部が形成され、前記終端位置側に第2の密着面部が形成され、これら第1,第2の密着面部間を通じるようにして前記減圧部を形成する構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡の鉗子栓。
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