JP4471001B2 - 半導体センサ及び半導体センサの製造方法 - Google Patents

半導体センサ及び半導体センサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体センサ及び半導体センサの製造方法に関する。
近年、環境への配慮から、水晶振動子や表面弾性波素子等の圧電素子上に化学物質の分子を吸着させる感応膜を形成し、この感応膜の質量変化を圧電素子の発振周波数の変化として捉えることにより空気中に含まれる化学物質を検出する化学センサ、匂いセンサ、ガスセンサ等の開発が進められている。
例えば、下記特許文献1には、吸着感度(つまりセンサ感度)の向上を図るために、感応膜材料と微粒子とを混合する工程と、感応膜材料と微粒子との混合物を薄膜に形成する工程と、この薄膜を乾燥する工程と、乾燥後の薄膜表面に露出する微粒子を除去する工程とを実施することにより薄膜(感応膜)の吸着面積を増大させる製造方法、及びこの製造方法で製造した薄膜を用いた化学センサが開示されている。
特開2007−147556号公報
上記従来技術では、感応膜の吸着感度向上のために上記のような特殊な製造工程が別途必要であるため、製造コストの増大を招き、化学センサが高価になるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、安価且つ高感度の半導体センサ及び当該半導体センサの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体センサは、半導体基板上に形成された層間膜と、該層間膜上に形成された第1の圧電薄膜と、該第1の圧電薄膜の前記層間膜とは反対側の面上に形成された第2の圧電薄膜と、前記第1の圧電薄膜と前記第2の圧電薄膜との界面に形成された表面弾性波励起用の1対の電極と、前記第1の圧電薄膜と前記層間膜との界面に形成され、前記第1の圧電薄膜の表面における第1の凸凹部の生成と、前記第2の圧電薄膜の表面における第2の凸凹部の生成と、を促進させる金属薄膜と、前記第2の圧電薄膜上において少なくとも前記第2の凸凹部上に形成された分子吸着用の感応膜とを備え、前記感応膜は前記表面弾性波励起用の1対の電極と平面視で重複するように形成され、且つ、前記第2の凸凹部の結晶粒径は前記第1の凸凹部の結晶粒径よりも大きいことを特徴とする。
このような特徴を有する半導体センサでは、最下層の圧電薄膜と当該最下層の圧電薄膜の直下の薄膜との界面に前記金属薄膜を形成することにより、最上層の圧電薄膜の表面に凸凹部を発生させることができる。すなわち、この最上層の圧電薄膜の表面に形成する分子吸着用の感応膜の表面積(分子吸着面積)を大きくすることができ、高感度の半導体センサとすることができる。また、このような金属薄膜の形成プロセスは、従来から使用されている半導体製造プロセスを利用することができるため、従来技術(特許文献1)のような感応膜の表面積を大きくするための特殊な工程を必要とせず、製造コストを抑えることができる。従って、本発明によると、安価且つ高感度の半導体センサを提供することができる。
また、上述した半導体センサにおいて、金属薄膜は、前記第1の圧電薄膜または前記第2の圧電薄膜におけるウルツ鉱構造のc軸方向への結晶成長を促進させる金属であることが好ましい。
このような金属薄膜を用いることにより、最上層の圧電薄膜の表面における凸凹部の生成を促進させることができる。 さらに、このような金属薄膜としては、Pt、Au、Al、Ag、Cu、Mo、Cr、Nb、W、Ni、Fe、Ti、Co、Zn、Zrの内のいずれかを用いることが好ましい。
また、上述した半導体センサにおいて、前記第1の圧電薄膜と前記半導体基板との間にインバータ回路を構成する薄膜が積層されており、前記金属薄膜と前記第1の圧電薄膜と前記第2の圧電薄膜と前記電極と前記感応膜とから構成される表面弾性波素子と前記インバータ回路とが電気的に接続されて成る発振回路を備えることが好ましい。
このようなインバータ型の発振回路の発振周波数は表面弾性波素子の周波数特性に依存して決まる。表面弾性波素子には分子吸着用の感応膜が設けられているため、この感応膜の分子吸着量に応じて表面弾性波素子の周波数特性は変化し、その結果、発振回路の発振周波数も変化する。このような分子吸着量に応じた発振周波数の変化を外部の周波数カウンタなどによって計測することにより、空気中に含まれる化学物質を高感度に検出することができる。
また、上述した半導体センサにおいて、前記インバータ回路は、CMOS回路から構成されることが好ましい。
このようにインバータ回路としてCMOS回路を用いることにより、半導体センサの低消費電力化及び高レスポンス化を図ることができる。
また、上述した半導体センサにおいて、前記発振回路を複数備え、当該複数の発振回路の少なくとも1つに含まれる前記表面弾性波素子を、前記感応膜を形成しないリファレンス用素子とすることが好ましい。
このように、リファレンス素子として感応膜を形成しない表面弾性波素子を備える発振回路の発振周波数をリファレンス周波数とし、他の発振回路の発振周波数と比較することで、分子吸着により変動する周波数の検知を行いやすくなり、より高感度な半導体センサとすることができる。
一方、本発明に係る半導体センサの製造方法は、 半導体基板上に層間膜を形成する層間膜形成工程と、前記層間膜上に第1の圧電薄膜を形成し、前記第1の圧電薄膜の前記層間膜とは反対側の面上に第2の圧電薄膜を形成する圧電薄膜形成工程と、前記第1の圧電薄膜と前記第2の圧電薄膜との界面に表面弾性波励起用の1対の電極を形成する電極形成工程と、前記第1の圧電薄膜と前記層間膜との界面に、前記第1の圧電薄膜の表面における第1の凸凹部の生成と前記第2の圧電薄膜の表面における第2の凸凹部の生成と、を促進させる金属薄膜を形成する金属薄膜形成工程と、 前記第2の圧電薄膜上において少なくとも前記表面弾性波励起用の1対の電極と平面視で重複するように分子吸着用の感応膜を形成する感応膜形成工程とを有することを特徴とする。
このような特徴を有する半導体センサの製造方法によると、最上層の圧電薄膜の表面に形成する分子吸着用の感応膜の表面積(分子吸着面積)を大きくすることができ、高感度の半導体センサを製造することができる。また、このような金属薄膜の形成プロセスは、従来から使用されている半導体製造プロセスを利用することができるため、従来技術(特許文献1)のような感応膜の表面積を大きくするための特殊な工程を必要とせず、製造コストを抑えることができる。従って、本発明によると、安価且つ高感度の半導体センサを製造することができる。
また、上述した半導体センサの製造方法において、前記金属薄膜形成工程では、前記金属薄膜として、前記第1の圧電薄膜または前記第2の圧電薄膜におけるウルツ鉱構造のc軸方向への結晶成長を促進させる金属を用いることが好ましい。
また、このような金属薄膜として、Pt、Au、Al、Ag、Cu、Mo、Cr、Nb、W、Ni、Fe、Ti、Co、Zn、Zrの内のいずれかを用いることが好ましい。 さらに、前記金属薄膜形成工程では、前記金属薄膜としてPtを用いる場合、当該金属薄膜の膜厚を1000Å以上とすることが好ましい。
このように、Pt膜である金属薄膜の膜厚を1000Å以上とすることで、結晶性の指標であるX線回折パターンの半値全幅2°以下を得ることができる。
また、上述した半導体センサの製造方法において、前記圧電薄膜形成工程では、前記第1の圧電薄膜としてAlNを用いる場合、Ar及びNの雰囲気中で純Alターゲットをスパッタリングすることにより前記AlNからなる圧電薄膜を8000〜15000Åの膜厚で形成する反応性スパッタリング法を用いると共に、成膜条件として成膜圧力を0.05〜2.0Pa、半導体基板温度を150〜400°C、Ar/N流量比を0.0〜1.0の範囲内で調整することが好ましい。
このような成膜条件とすることで、金属薄膜上に形成された最下層の圧電薄膜はウルツ鉱構造のc軸方向に揃った柱状結晶として配向成長し、その結晶粒径に応じた凸凹部をその圧電薄膜の最表面に発生させることができる。また、この最下層の圧電薄膜上に形成された圧電薄膜は、最下層の圧電薄膜の表面モフォロジを引き継いで成長するため、結晶粒径はさらに大きく成長し、最上層の圧電薄膜の表面に発生する凸凹部をさらに大きくすることができる(感応膜の表面積を大きくすることができる)。
また、上述した半導体センサの製造方法において、前記第1の圧電薄膜と前記半導体基板との間にインバータ回路を形成するインバータ形成工程と、前記金属薄膜と前記第1の圧電薄膜と前記第2の圧電薄膜と前記電極と前記感応膜とから構成される表面弾性波素子と前記インバータ回路とを電気的に接続して発振回路を構成するための配線を形成する配線形成工程と、をさらに有することが好ましい。
このようなインバータ型の発振回路の発振周波数は表面弾性波素子の周波数特性に依存して決まる。表面弾性波素子には分子吸着用の感応膜が設けられているため、この感応膜の分子吸着量に応じて表面弾性波素子の周波数特性は変化し、その結果、発振回路の発振周波数も変化する。このような分子吸着量に応じた発振周波数の変化を外部の周波数カウンタなどによって計測することにより、空気中に含まれる化学物質を高感度に検出することができる。

また、上述した半導体センサの製造方法において、前記インバータ形成工程では、前記インバータ回路としてCMOS回路を形成することが好ましい。
このようにインバータ回路としてCMOS回路を用いることにより、低消費電力及び高レスポンスの半導体センサを製造することができる。
また、上述した半導体センサの製造方法において、前記発振回路を複数形成した場合、前記感応膜形成工程では、複数の発振回路の少なくとも1つに含まれる前記表面弾性波素子に対して前記感応膜を形成しないことが好ましい。
このように、リファレンス素子として感応膜を形成しない表面弾性波素子を備える発振回路の発振周波数をリファレンス周波数とし、他の発振回路の発振周波数と比較することで、分子吸着により変動する周波数の検知を行いやすくなり、より高感度な半導体センサを製造することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔半導体センサ〕
図1(a)は、本実施形態に係る半導体センサSSの断面図である。図1(b)は、図1(a)における半導体センサSSの要部詳細図である。図2(a)は、半導体センサSSの上面図である。図2(b)は、半導体センサSSの等価回路図である。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る半導体センサSSは、半導体基板10、LOCOS(Local oxidization of Silicon)膜20、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路30、第1の層間膜40、CMOS出力電極50、第2の層間膜60、金属薄膜70、第1の圧電薄膜80、第1の電極90a、第2の電極90b、第2の圧電薄膜100及び感応膜110を備えており、この内、金属薄膜70、第1の圧電薄膜80、第1の電極90a、第2の電極90b、第2の圧電薄膜100及び感応膜110は、表面弾性波素子120を構成している。
半導体基板10は、シリコン(Si)基板であり、本実施形態ではP型Si基板を用いた場合を例示して説明する。LOCOS膜20は、半導体基板10上におけるCMOS回路形成領域と表面弾性波素子形成領域とを電気的に分離するために、LOCOS分離法によって半導体基板10上に形成されたシリコン酸化膜である。
CMOS回路30は、分離絶縁層31、Pチャネル型MOSトランジスタ(以下、P−MOSトランジスタと略す)30a、Nチャネル型MOSトランジスタ(以下、N−MOSトランジスタと略す)30bから構成されている。これらP−MOSトランジスタ30aとN−MOSトランジスタ30bとは、分離絶縁層31によって電気的に分離されている。P−MOSトランジスタ30aは、半導体基板10に対するN型不純物イオンのドーピングによって形成されたN型ウェル32a、N型ウェル32a上に形成されたゲート絶縁膜33a、ゲート絶縁膜33a上に形成されたゲート電極34a、N型ウェル32aに対するP型不純物イオンのドーピングによって形成されたソース領域35a及びドレイン領域36aから構成されている。N−MOSトランジスタ30bは、半導体基板10上に形成されたゲート絶縁膜33b、ゲート絶縁膜33b上に形成されたゲート電極34b、半導体基板10に対するN型不純物イオンのドーピングによって形成されたソース領域35b及びドレイン領域36bから構成されている。
第1の層間膜40は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法或いはスピンコート法によりLOCOS膜20及びCMOS回路30上に形成された絶縁膜であり、SiO(2酸化ケイ素)膜、TEOS(テトラエトキシラン)膜、PSG(リン・ケイ酸ガラス)膜、BPSG(ホウ素・リン・ケイ酸ガラス)膜等のいずれか、またはこれらの組み合わせを用いることができる。本実施形態では、この第1の層間膜40としてSiO膜上にTEOS膜を堆積させたものを用いる。また、この第1の層間膜40には、CMOS回路30と表面弾性波素子120とを結線するためのコンタクトホール40aが形成されている。CMOS出力電極50は、スパッタリング法によりコンタクトホール40a及び第1の層間膜40上に堆積させた金属層(例えばAl−Cu)をフォトリソグラフィ法によりパターニングを施すことで形成されたCMOS回路30の出力側電極である。つまり、このCMOS出力電極50によって、CMOS回路30におけるP−MOSトランジスタ30aのドレイン領域36aとN−MOSトランジスタ30bのドレイン領域36bとが電気的に接続されている。第2の層間膜60は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により第1の層間膜40上に形成された絶縁膜であり、第1の層間膜40と同様の材料を用いることができる。本実施形態では、この第2の層間膜60としてTEOS膜を用いる。
金属薄膜70は、後述する第1の圧電薄膜80におけるウルツ鉱構造のc軸方向への結晶成長を促進させる機能を有する金属であり、フォトリソグラフィ法によりパターニングを施すことで第2の層間膜60上の表面弾性波素子形成領域に形成されている。この金属薄膜70としては、例えば、Pt(白金)、Au(金)、Al(アルミニウム)、Ag(銀)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)、Cr(クロム)、Nb(ニオブ)、W(タングステン)、Ni(ニッケル)、Fe(鉄)、Ti(チタン)、Co(コバルト)、Zn(亜鉛)、Zr(ジルコニウム)等のいずれかの金属、またはこれらの組み合わせを用いることができ、本実施形態ではTiとPtの組み合わせを用いる。
第1の圧電薄膜80は、圧電特性を有するAlN(窒化アルミ)であり、反応性スパッタリング法によって第2の層間膜60及び金属薄膜70上に形成されている。また、この第1の圧電薄膜80としては、ZnO(酸化亜鉛)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、LiNbO(ニオブ酸リチウム)、LiTaO(タンタル酸リチウム)等の金属酸化物系の圧電体を用いることができる。なお、第1の圧電薄膜80及び第2の層間膜60には、
CMOS出力電極50と第1の電極90aとを電気的に接続するため(つまりCMOS回路30と表面弾性波素子120とを結線するため)のビアホール80aが形成されている。
第1の電極90a及び第2の電極90bは、スパッタリング法によりビアホール80a及び第1の圧電薄膜80上に堆積させた金属層(例えばAl)をフォトリソグラフィ法によりパターニングを施すことで形成された表面弾性波励起用の1対の電極である。図2(a)に示すように、第1の電極90aと第2の電極90bは、電極間距離Lが等間隔の櫛歯型電極を構成しており、第1の電極90aはCMOS出力電極50と電気的に接続され、第2の電極90bはCMOS回路30の入力電極と電気的に接続されている。このCMOS回路30の入力電極とは、P−MOSトランジスタ30aのゲート電極34a及びN−MOSトランジスタ30bのゲート電極34bと電気的に接続された電極であるが、図1(a)では図示を省略している。
第2の圧電薄膜100は、第1の圧電薄膜80と同様に圧電特性を有するAlNであり、反応性スパッタリング法によって第1の圧電薄膜80、第1の電極90a及び第2の電極90b上に形成されている。感応膜110は、空気中に含まれる化学物質の分子吸着用薄膜であり、フォトリソグラフィ法によりパターニングを施すことで第2の圧電薄膜100上の表面弾性波素子形成領域に形成されている。この感応膜110としては、ポリエステル、ポリアミド等を主成分とする合成高分子膜や、脂質などの天然高分子膜、またはシリコーン系高分子膜などのシリカ系無機化合物等を用いることができる。
上述したような金属薄膜70、第1の圧電薄膜80、第1の電極90a、第2の電極90b、第2の圧電薄膜100及び感応膜110によって表面弾性波素子120が構成されている。ここで、図1(b)に示すように、金属薄膜70は、第1の圧電薄膜80におけるウルツ鉱構造のc軸方向への結晶成長を促進させる機能を有しているため、所定の成膜条件で第1の圧電薄膜80を成膜した場合、金属薄膜70上の第1の圧電薄膜80はウルツ鉱構造のc軸方向に揃った柱状結晶として配向成長し、その結晶粒径に応じた凸凹部が第1の圧電薄膜80の最表面に発生する。さらに、第2の圧電薄膜100は、第1の圧電薄膜80の表面モフォロジーを引き継いで成長するため、第2の圧電薄膜100の結晶粒径は第1の圧電薄膜80の結晶粒径よりも大きくなり、その結果、より大きな凸凹部が第2の圧電薄膜100の最表面に発生することになる。
感応膜100は上記のような凸凹部が生じた第2の圧電薄膜100上に形成されるため、感応膜110にも同様な凸凹部が生じることになり、感応膜110の表面積が大きくなる。すなわち、ガス分子の吸着面積を大きくすることができ、高感度の半導体センサSSとすることができる。また、このような金属薄膜70の形成プロセスは、従来から使用されている半導体製造プロセスを利用することができるため、従来技術(特許文献1)のような感応膜110の表面積を大きくするための特殊な工程を必要とせず、製造コストを抑えることができる。従って、本実施形態によると、安価且つ高感度の半導体センサSSを提供することができる。なお、具体的な半導体センサSSの製造方法については後述する。
続いて、半導体センサSSの動作原理について、図2(b)の等価回路を参照して説明する。図2(b)に示すように、半導体センサSSは、回路構成として、CMOS回路30を構成するP−MOSトランジスタ30aとN−MOSトランジスタ30b、表面弾性波素子120、帰還抵抗200、入力側コンデンサ210及び出力側コンデンサ220を備えている。なお、図1(a)では、上記の帰還抵抗200、入力側コンデンサ210及び出力側コンデンサ220の図示を省略している。
CMOS回路30の出力端子(つまりCMOS出力電極50)は、表面弾性波素子120の一方の電極(つまり第1の電極90a)、帰還抵抗200の一方の端子、出力側コンデンサ220の一方の端子と接続されていると共に、出力端子POUTを介して外部の周波数カウンタ300と接続されている。CMOS回路30の入力端子(つまりP−MOSトランジスタ30aのゲート電極34aとN−MOSトランジスタ30bのゲート電極34b)は、表面弾性波素子120の他方の電極(つまり第2の電極90b)、帰還抵抗200の他方の端子、入力側コンデンサ210の一方の端子と接続されている。P−MOSトランジスタ30aのソース電極(図1(a)では図示せず)は、電源端子PVDDを介して外部電源VDDと接続されている。N−MOSトランジスタ30bのソース電極(図1(a)では図示せず)は、グランド端子PGNDを介してグランドと接続されている。入力側コンデンサ210及び出力側コンデンサ220の他方の端子は、グランド端子PGNDを介してグランドと接続されている。
つまり、半導体センサSSは、CMOS回路30をインバータとして用い、表面弾性波素子120を発振子として用いるインバータ型の発振回路を備えている。このようなインバータ型の発振回路の発振周波数は表面弾性波素子120の周波数特性に依存して決まる。上述したように表面弾性波素子120には分子吸着用の感応膜110が設けられているため、この感応膜110の分子吸着量に応じて表面弾性波素子120の周波数特性は変化し、その結果、発振回路の発振周波数も変化する。このような分子吸着量に応じた発振周波数の変化を外部の周波数カウンタ300によって計測することにより、空気中に含まれる化学物質を高感度に検出することができる。なお、上述した櫛歯型電極である第1の電極90aと第2の電極90bとの電極間距離Lは、発振周波数の波長を考慮して適宜設定されている。
〔半導体センサの製造方法〕
次に、本実施形態に係る半導体センサSSの製造方法について図3〜図8を参照して説明する。
まず、LOCOS分離法を用いて、半導体基板10上におけるCMOS回路形成領域と表面弾性波素子形成領域とを電気的に分離する。始めに、図3(a)に示すように、半導体基板10(P型Si基板)上に、CVD法を用いてシリコン窒化膜(SiNx)11を堆積させる。そして、図3(b)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施すことにより、CMOS回路形成領域のシリコン窒化膜11を残し、表面弾性波素子形成領域のシリコン窒化膜11を除去(エッチング)する。そして、図3(c)に示すように、シリコン窒化膜11を除去した領域に高温酸化処理を施すことにより、シリコン酸化膜(LOCOS膜20)を形成する。そして、図3(d)に示すように、LOCOS膜20の形成後、CMOS回路形成領域に残ったシリコン窒化膜を熱リン酸で除去する。
以上のような工程により、半導体基板10上におけるCMOS回路形成領域と表面弾性波素子形成領域とが電気的に分離される。
続いて、図4(a)に示すように、半導体基板10上のCMOS回路形成領域に、P−MOSトランジスタ30aとN−MOSトランジスタ30bとを電気的に分離するための分離絶縁層31を形成した後、イオンインプランテーション法を用いて半導体基板10に対するN型不純物イオンのドーピングを行い、N型ウェル32aを形成する。なお、分離絶縁層31は、上記のLOCOS膜20の形成時に一緒に形成しても良いし、また、LOCOS膜20とは別工程でSTI(Shallow Trench Isolation)法などを用いて形成しても良い。或いはN型不純物ドーピングはLOCOS膜20形成前に行っても良い。そして、図4(b)に示すように、CVD法を用いて半導体基板10及びLOCOS膜20上にゲート絶縁膜33を熱酸化にて成膜させた後、同じくCVD法を用いてゲート絶縁膜33上にCMOS回路30のゲート電極となるpoly−Si層34を堆積させる。
そして、図4(c)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、P−MOSトランジスタ30aとN−MOSトランジスタ30bのゲート電極部以外のゲート絶縁膜33及びpoly−Si層34を除去することにより、P−MOSトランジスタ30aのゲート絶縁膜33a及びゲート電極34aと、N−MOSトランジスタ30bのゲート絶縁膜33b及びゲート電極34bを形成する。そして、図4(d)に示すように、イオンインプランテーション法を用いてN型ウェル32aに対するP型不純物イオンのドーピングを行うことにより、P−MOSトランジスタ30aのソース領域35a及びドレイン領域36aを形成する。また、同じくイオンインプランテーション法を用いて半導体基板10に対するN型不純物イオンのドーピングを行うことにより、N−MOSトランジスタ30bのソース領域35b及びドレイン領域36bを形成する。なお、不純物のドーピング後は、熱処理を施すことにより不純物の活性化を行う。
以上のような工程により、半導体基板10上におけるCMOS回路形成領域に、CMOS回路30(P−MOSトランジスタ30a及びN−MOSトランジスタ30b)が形成される。
続いて、図5(a)に示すように、必要に応じてゲート電極34a及び34bの絶縁用側壁(サイドウオール:図示せず)を形成した後、第1の層間膜40を半導体基板10(CMOS回路30を含む)及びLOCOS膜20上に形成する。本実施形態では、低温酸化処理(LTO)または高温酸化処理(HTO)によって生成したSiO膜を、CVD法を用いて1000Å程度堆積させた後、TEOS膜を同じくCVD法を用いて8000Å程度堆積させて第1の層間膜40を形成する。なお、第1の層間膜40として使用する絶縁膜としては、上記のSiO(2酸化ケイ素)膜、TEOS(テトラエトキシラン)膜の他、PSG(リン・ケイ酸ガラス)膜、BPSG(ホウ素・リン・ケイ酸ガラス)膜等のいずれか、またはこれらの組み合わせであっても良い。そして、第1の層間膜40の形成後、エッチングによってCMOS回路30と表面弾性波素子120とを結線するためのコンタクトホール40aを形成する。この際、コンタクトホール40aの開口領域に、P−MOSトランジスタ30aのドレイン領域36aとN−MOSトランジスタ30bのドレイン領域36bの一部が含まれるようにする必要がある。
そして、図5(b)に示すように、スパッタリング法によりコンタクトホール40a及び第1の層間膜40上に堆積させた金属層(例えばAl−Cu)を、フォトリソグラフィ法によりパターニングを施してエッチングすることにより、CMOS出力電極50を形成する。これにより、CMOS回路30におけるP−MOSトランジスタ30aのドレイン領域36aとN−MOSトランジスタ30bのドレイン領域36bとが電気的に接続される。そして、図5(c)に示すように、CVD法を用いて第1の層間膜40及びCMOS出力電極50上に第2の層間膜60をTEOS膜などで形成した後、第2の層間膜60の表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて平坦化する。なお、CMOS回路30において、第2のメタル配線層(例えば、ゲート電極34a、34bと接続されるゲート配線や、ソース領域35a、35bと接続されるソース配線など)の形成が必要な場合は、第3の層間膜(図示せず)を形成して平坦化する。
続いて、図6(a)に示すように、CVD法を用いて第2の層間膜60上に金属薄膜(Pt)70を堆積させた後、図6(b)に示すように、フォトリソグラフィ法によりパターニングを施してエッチングすることにより、第2の層間膜60上の表面弾性波素子形成領域にのみ金属薄膜70を残す。上述したように、金属薄膜70は、次工程で形成する第1の圧電薄膜80におけるウルツ鉱構造のc軸方向への結晶成長を促進させる機能を有する金属であり、金属薄膜70の結晶性は第1の圧電薄膜80の結晶性に多大な影響を与える。よって、金属薄膜70の膜厚は比較的厚い方が良く、本実施形態ではPt膜である金属薄膜70の膜厚を1000Å以上とすることで、結晶性の指標であるX線回折パターンの半値全幅2°以下を得ることができると確認された。この金属薄膜70としては、Ptの他、半値全幅の低いAu、Al、Ag、Cu、Mo、Cr、Nb、W、Ni、Fe、Ti、Co、Zn、Zr等のいずれかの金属を用いても良い。
なお、金属薄膜70と下地である第2の層間膜60との密着性を向上させるために、金属薄膜70と第2の層間膜60との間に、Ti膜を100〜1000Å程度形成しても良い。また、このような密着性を向上するための薄膜として、上記Tiの他、Co、Ni、W、Moなどのシリサイド金属を形成する材料を用いても良い。
そして、図6(c)に示すように、第2の層間膜60及び金属薄膜70上に、約8000〜15000Å程度の膜厚を有する第1の圧電薄膜80(AlN)を形成する。本実施形態では、ArとNとを含む雰囲気中で純Alターゲットをスパッタする反応性スパッタリング法を用いることで第1の圧電薄膜80を成膜した。この時、AlN膜の結晶粒を大径化するために、成膜圧力を0.05〜2.0Pa、基板温度を150〜400°C、Ar/N流量比を0.0〜1.0の範囲内で調整した。この結果、金属薄膜70上の第1の圧電薄膜80は、ウルツ鉱構造のc軸方向に揃った柱状結晶として配向成長し、その結晶粒径は80〜200nmとなったことが確認された。また、第1の圧電薄膜80の最表面には、その結晶粒径に応じた凸凹部が発生することが確認された。この時、AFM(Atomic Force Microscope)で第1の圧電薄膜80の表面を観察した際の表面粗さは10〜50nm程度であった。
続いて、図7(a)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いて第1の圧電薄膜80及び第2の層間膜60に、CMOS回路30と表面弾性波素子120とを結線するためのビアホール80aのエッチングを行った後、スパッタリング法を用いてAl電極膜90を1000Å程度形成する。ここで、第1の圧電薄膜80(AlN膜)はTMAH等の強アルカリ溶液でエッチングし、第2の層間膜60(TEOS膜)にはドライエッチングを用いる。また、Al電極膜90の形成には第1の圧電薄膜80の形成で使用した反応性スパッタリング法において、N2ガスの導入を停止することで純粋なAl電極膜を形成する。そして、図7(b)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いてAl電極膜90にパターニングを施してエッチングすることにより、表面弾性波素子120に必要な櫛歯型電極(第1の電極90a、第2の電極90b)を形成する。
そして、図7(c)に示すように、第1の圧電薄膜80と同様な反応性スパッタリング法を用いて、第1の電極90a、第2の電極90b及び第1の圧電薄膜80上に第2の圧薄膜100(AlN膜)を8000〜15000Å程度形成する。ここで、第2の圧電薄膜100は第1の圧電薄膜80の表面モフォロジーを引き継いで成長するため、第2の圧電薄膜100の結晶粒径は第1の圧電薄膜80の結晶粒径よりさらに大きくなっていく(約500nm)。従って、第2の圧電薄膜100の最表面に発生する凸凹部は第1の圧電薄膜80より大きくなる。
続いて、図8(a)に示すように、CVD法またはスパッタリング法などを用いて、第2の圧電薄膜100上に分子吸着用の感応膜110を堆積させる。そして、図8(b)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いて感応膜110にパターニングを施し、少なくとも第2の圧電薄膜100表面の凸凹部以外の感応膜110をエッチングすることにより、表面弾性波素子120の感応膜110を形成する。
以上のような製造方法により、本実施形態に係る半導体センサSSを製造することができる。また、上記のような本実施形態に係る製造方法において、金属薄膜70の形成プロセスは、従来から使用されている半導体製造プロセスを利用することができるため、従来技術(特許文献1)のような感応膜110の表面積を大きくするための特殊な工程を必要とせず、製造コストを抑えることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が挙げることができる。
(1)上記実施形態では、CMOS回路30、表面弾性波素子120、帰還抵抗200、入力側コンデンサ210及び出力側コンデンサ220からなる発振回路を1組だけ備える半導体センサSSを例示して説明したが、複数組の発振回路を備えるような構成としても良い。例えば図9(a)には、発振周波数f1を発生する発振回路(簡略化のためCMOS回路30−1、表面弾性波素子120−1のみを図示)と、発振周波数f2を発生する発振回路(CMOS回路30−2、表面弾性波素子120−2のみを図示)と、発振周波数f3を発生する発振回路(CMOS回路30−3、表面弾性波素子120−3のみを図示)との3組の発振回路を備える半導体センサSS’を示す。これら3組の発振回路の発振周波数f1、f2、f3の変化を計測して平均化することで、より正確に化学物質の検出を行うことができる。
また、例えば図9(b)に示すように、リファレンス素子として感応膜110を形成しない表面弾性波素子120−3を作製して発振周波数f3をリファレンス周波数とし、他の発振回路の発振周波数f1、f2と比較することで、ガス分子吸着により変動する周波数の検知を行いやすくなり、より高感度な半導体センサとすることができる。
(2)上記実施形態では、発振回路に用いるインバータ回路としてCMOSインバータを例示して説明したが、CMOS以外の他の半導体素子を用いてインバータ回路を構成しても良い。また、上記実施形態では、圧電薄膜を2層備える表面弾性波素子120を例示して説明したが、必要に応じて2層以上の圧電薄膜を形成しても良い。
本発明の一実施形態に係る半導体センサの断面図及び要部詳細図である。 本発明の一実施形態に係る半導体センサの上面図及び等価回路図である。 本発明の一実施形態に係る半導体センサの製造方法に関する第1説明図である。 本発明の一実施形態に係る半導体センサの製造方法に関する第2説明図である。 本発明の一実施形態に係る半導体センサの製造方法に関する第3説明図である。 本発明の一実施形態に係る半導体センサの製造方法に関する第4説明図である。 本発明の一実施形態に係る半導体センサの製造方法に関する第5説明図である。 本発明の一実施形態に係る半導体センサの製造方法に関する第6説明図である。 本発明の一実施形態に係る半導体センサの変形例に関する説明図である。
符号の説明
SS…半導体センサ、10…半導体基板、20…LOCOS膜、30…CMOS回路、40…第1の層間膜、50…CMOS出力電極、60…第2の層間膜、70…金属薄膜、80…第1の圧電薄膜、90a…第1の電極、90b…第2の電極、100…第2の圧電薄膜、110…感応膜、120…表面弾性波素子

Claims (14)

  1. 半導体基板上に形成された層間膜と、該層間膜上に形成された第1の圧電薄膜と、該第1の圧電薄膜の前記層間膜とは反対側の面上に形成された第2の圧電薄膜と、
    前記第1の圧電薄膜と前記第2の圧電薄膜との界面に形成された表面弾性波励起用の1対の電極と、
    前記第1の圧電薄膜と前記層間膜との界面に形成され、前記第1の圧電薄膜の表面における第1の凸凹部の生成と、前記第2の圧電薄膜の表面における第2の凸凹部の生成と、を促進させる金属薄膜と、
    前記第2の圧電薄膜上において少なくとも前記第2の凸凹部上に形成された分子吸着用の感応膜とを備え、
    前記感応膜は前記表面弾性波励起用の1対の電極と平面視で重複するように形成され、且つ、前記第2の凸凹部の結晶粒径は前記第1の凸凹部の結晶粒径よりも大きいことを特徴とする半導体センサ。
  2. 前記金属薄膜は、前記第1の圧電薄膜または前記第2の圧電薄膜におけるウルツ鉱構造のc軸方向への結晶成長を促進させる金属であることを特徴とする請求項1記載の半導体センサ。
  3. 前記金属薄膜は、Pt、Au、Al、Ag、Cu、Mo、Cr、Nb、W、Ni、Fe、Ti、Co、Zn、Zrの内のいずれかであることを特徴とする請求項2記載の半導体センサ。
  4. 前記第1の圧電薄膜と前記半導体基板との間にインバータ回路を構成する薄膜が積層されており、前記金属薄膜と前記第1の圧電薄膜と前記第2の圧電薄膜と前記電極と前記感応膜とから構成される表面弾性波素子と前記インバータ回路とが電気的に接続されて成る発振回路を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体センサ。
  5. 前記インバータ回路は、CMOS回路から構成されることを特徴とする請求項4記載の半導体センサ。
  6. 前記発振回路を複数備え、当該複数の発振回路の少なくとも1つに含まれる前記表面弾性波素子を、リファレンス用素子とすることを特徴とする請求項4または5に記載の半導体センサ。
  7. 半導体基板上に層間膜を形成する層間膜形成工程と、
    前記層間膜上に第1の圧電薄膜を形成し、前記第1の圧電薄膜の前記層間膜とは反対側の面上に第2の圧電薄膜を形成する圧電薄膜形成工程と、
    前記第1の圧電薄膜と前記第2の圧電薄膜との界面に表面弾性波励起用の1対の電極を形成する電極形成工程と、
    前記第1の圧電薄膜と前記層間膜との界面に、前記第1の圧電薄膜の表面における第1の凸凹部の生成と前記第2の圧電薄膜の表面における第2の凸凹部の生成と、を促進させる金属薄膜を形成する金属薄膜形成工程と、
    前記第2の圧電薄膜上において少なくとも前記表面弾性波励起用の1対の電極と平面視で重複するように分子吸着用の感応膜を形成する感応膜形成工程と、
    を有することを特徴とする半導体センサの製造方法。
  8. 前記金属薄膜形成工程では、前記金属薄膜として、前記第1の圧電薄膜または前記第2の圧電薄膜におけるウルツ鉱構造のc軸方向への結晶成長を促進させる金属を用いることを特徴とする請求項7記載の半導体センサの製造方法。
  9. 前記金属薄膜は、Pt、Au、Al、Ag、Cu、Mo、Cr、Nb、W、Ni、Fe、Ti、Co、Zn、Zrの内のいずれかであることを特徴とする請求項8記載の半導体センサの製造方法。
  10. 前記金属薄膜形成工程では、前記金属薄膜としてPtを用いる場合、当該金属薄膜の膜厚を1000Å以上とすることを特徴とする請求項9記載の半導体センサの製造方法。
  11. 前記圧電薄膜形成工程では、前記第1の圧電薄膜としてAlNを用いる場合、Ar及びNの雰囲気中で純Alターゲットをスパッタリングすることにより前記AlNからなる圧電薄膜を8000〜15000Åの膜厚で形成する反応性スパッタリング法を用いると共に、成膜条件として成膜圧力を0.05〜2.0Pa、半導体基板温度を150〜400°C、Ar/N流量比を0.0〜1.0の範囲内で調整することを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の半導体センサの製造方法。
  12. 前記第1の圧電薄膜と前記半導体基板との間にインバータ回路を形成するインバータ形成工程と、
    前記金属薄膜と前記第1の圧電薄膜と前記第2の圧電薄膜と前記電極と前記感応膜とから構成される表面弾性波素子と前記インバータ回路とを電気的に接続して発振回路を構成するための配線を形成する配線形成工程と、をさらに有することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の半導体センサの製造方法。
  13. 前記インバータ形成工程では、前記インバータ回路としてCMOS回路を形成することを特徴とする請求項12記載の半導体センサの製造方法。
  14. 前記発振回路を複数形成した場合において、
    前記感応膜形成工程では、複数の発振回路の少なくとも1つに含まれる前記表面弾性波素子に対して前記感応膜を形成しないことを特徴とする請求項12または13に記載の半導体センサの製造方法。
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