JP4470197B2 - ステロール誘導体、ステロール誘導体含有リポソーム及びリポソームに活性物質を装填する方法 - Google Patents

ステロール誘導体、ステロール誘導体含有リポソーム及びリポソームに活性物質を装填する方法 Download PDF

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Description

本発明は、環系の3位が、3.5〜8のpK値を有する有機陽イオンによって置換されている、ステロール骨格を基礎とする極性化合物に関する。また、本発明は、このような化合物を含むリポソームに関する。
用語「脂質」は、生体膜から単離される天然物質の3つのクラス、即ち、リン脂質、スフィンゴ脂質、及びコレステロール(それらの誘導体を含む)を要約する。
これらの物質は、リポソームの生成において技術的に興味ある物質である。特に、このようなリポソームは、医薬品製造の活性物質用の容器として使用できる。このような使用では、カーゴの効率的で安定な包装と内容物を制御して放出できることが望まれる。これらの要求の両方、つまり、より安定でコンパクトな包装であって、そこから包括された活性物質を放出しにくくすることを組み合わせるのは、簡単ではない。従って、外部刺激に反応する性質を変化させたリポソームが開発された。温度感受性及びpH感受性のリポソームがよく知られている。pH感受性リポソームは特に興味あるものであり、これは、生理学的条件下でも、例えば、細胞のリポソームのエンドサイトーシス受容中や消化管通過中、pH感受性リポソームのパラメーターが変化を受けるからである。
以下、次の略語が使用される。
CHEMS コレステロールヘミスクシネート
PC ホスファチジルコリン
PE ホスファチジルエタノールアミン
PS ホスファチジルセリン
His-Chol ヒスタミニルエタンアミン−コレステロールヘミスクシネート
Py-Chol ピリジルエタンアミン−コレステロールヘミスクシネート
Mo-Chol モルホリノエタンアミン−コレステロールヘミスクシネート
PDEA-Chol ピリジルジチオエタンアミノ−コレステロールヘミスクシネート
先行技術によれば、pH感受性リポソームは、CHEMSを特に含む。CHEMSは、ホスファチジルエタノールアミンとの混合物で、pH感受性リポソームを生成するのに使用される(タチバナら、(1998);BBRC 251、538-544、米国特許第4,891,208号)。このようなリポソームは、エンドサイトーシスによって細胞に入ることができ、細胞膜の完全性にダメージを与えることなく、このルートで細胞の内部にカーゴ分子を輸送することができる。
CHEMSの1つの実質的な欠点は、その陰イオン性の性質である。CHEMSを用いて生成したリポソームは、陰性の全体にわたる電荷を有し、かつ不利なことに、低効率で細胞に拾い上げられる。前記輸送メカニズムにもかかわらず、リポソームは、細胞への高分子の輸送にかろうじて適している。
このため、従来技術では、好ましい高さ及び一定の表面電荷を有する陽イオン性リポソームが使用される。このような粒子の陽性の全体にわたる電荷によって、細胞に対する静電性付着と、実質的に、細胞への効率的な輸送とが導かれる。これらの化合物及び同一のものを用いて生成されたリポソームの使用は、インビトロ又はエキソビボに制限されたままであり、これは、不利なことに、このように陽性に荷電したリポソームが、制御できない血清成分との凝集物の形成を起こすからである。
それ故、目的は、
i)活性物質をリポソームに包括して、pH値が変化すると、リポソームから放出することによって、
ii)大きな凝集物を形成することなく血清と混合できる陽イオン性リポソームの生成を達成する補助の存在で、
新規化合物を生成することであった。
本発明の他の目的には、所望の化合物を簡単に低コストで製造でき、リポソームの膜に多量にそれを組み込むことができる知見した方法が含まれる。
以下の一般式、
陽イオン−スペーサー2−Y−スペーサー1−X−ステロール
(式中、Y及びXは、連結基を示す。)
に従う、pKa値3.5〜8を有するステロール誘導体によって、本発明の目的が達成される。使用される陽イオンによって、ステロール化合物による特定のpH値で化合物の電荷が変化し、リポソームの膜に多量に組み込める化合物が得られる。通常のコストの低いステロール又はそれらの誘導体を出発化合物として使用できる。従って、本発明の目的は、pH感受性陽イオンをステロール骨格の3位に結合することによって達成できる。
生体二重膜の膜形成又は膜結合基の中で、ステロールは、特に興味あるものであり、これらの化合物を、低コストで利用でき、通常の化学的性質を含み、かつ、透過性が増加することなく、又は膜の性質を全く壊すことなく、多量に膜に組み込むことができるからである。しかしながら、後者の特徴を保持するためには、極性分子での置換が、ステロールの3位であることが重要である。
陽イオン又は陽イオン性基は、例えば、窒素塩基である。ステロールは、例えばコレステロールである。陽イオン性基とステロール骨格の間に位置しているのは、分子フラグメントスペーサー2−Y−スペーサー1−Xである。
例えば、スペーサー1は、直鎖構造の低級アルキル残基であり、8個のC原子を有し、例えば2個のエチレン不飽和結合を含む。スペーサー2は、例えば、直鎖構造の低級アルキル残基であり、8個のC原子を有し、2個のエチレンの不飽和結合を含んでもよい。
全分子は、pKa値3.5〜8を有する1つ以上の有機陽イオンによって、pH依存電荷性質を有する。この特性を有する典型的な分子又は分子フラグメントは、窒素塩基である。これらの窒素塩基は、スペーサー及びカップリング基を介してステロール骨格の3位に結合して、本発明の式による化合物を形成する。多くの場合、例えば窒素塩基が環系の形である場合、位置的異性体が存在し、連結スペーサーは、有機陽イオンの様々な位置に置換される。このような位置的異性体は、この発明の開示内に入る。多くの場合、前記位置的異性のみによって、有機陽イオンのpKa値に影響を及ぼすことができる。関連する原理は当業者によく知られている。これとは別に、これらの効果をタビュラーコンピレーションから評価することができる(Handbook of Chemistry and Physics、第73巻、pp.8-37ff)。
本発明の好ましい態様において、ステロール誘導体は、pKa値4〜6.5を有する。有利なことに、このpKa値は、多数の有機体の生理学における非常に重要な範囲に入る。
本発明の別の態様において、陽イオンは、窒素塩基である。好ましくは、陽イオンは、ピペラジン、イミダゾール、モルホリン、プリン及び/又はピリミジンに由来する。
カップリング反応によって、両親媒性の有機陽イオンが生じ、例えば、以下の物質のクラス由来である。o-、m-、p-アニリン;2-、3-又は4-置換アニシジン、トルイジン又はフェネチジン;2-、3-、5-、6-、7-又は8-置換ベンズイミダゾール、2-、3-、4-又は5-置換イミダゾール、1-又は5-置換イソキノリン、2-、3-又は4-置換モルホリン、2-、3-又は4-置換ピコリン、1-、2-又は3-置換ピペラジン、2-、5-又は6-修飾プテリン、3-、4-、5-、6-又は9-置換プリン、2-又は3-置換ピラジン、3-又は4-置換ピリダジン、2-、3-又は4-修飾ピリジン、2-、4-、5-又は6-置換ピリミジン、1-、2-、3-、4-、5-、6-又は8-置換キノリン、2-、4-又は5-置換チアゾール、2-、4-又は6-置換トリアジン、又はチロシンの誘導体である。
特に好ましいのは、生物系で生ずるような分子フラグメントであり、即ち、例えば:4-イミダゾール(ヒスタミン)、2-、6-又は9-プリン(アデニン、グアニン、アデノシン又はグアノシン)、1-、2-又は4-ピリミジン(ウラシル、チミン、シトシン、ウリジン、チミジン、シチジン)、又はピリジン-3-カルボン酸(ニコチンエステル又はアミド)である。
また、前述の構造のフラグメントは、追加の置換があってもよい。例えば、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピル残基であり、より好ましくは、ヒドロキシル化された形であり、1つ又は2つのヒドロキシル基を含む。また、環系のヒドロキシル又はケト官能基でもよい。更に、例えば、カルボン酸、スルホン酸、又はいくつかの芳香族のヒドロキシル基又はエノール等、陰イオン性に解離した分子部分がpH範囲3.5〜8.5で形成されなければ、他の構造のフラグメントも可能である。
また、好ましいpKa値の窒素塩基は、窒素原子を、ヒドロキシメチル又はヒドロキシエチル基等の低級アルカンヒドロキシルで単一または複数置換することによって形成される。この基からの好適な有機塩基は、例えば、アミノプロパンジオール、トリエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、ビス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、トリス(ヒドロキシエチル)メチルアミン、ビス(ヒドロキシエチル)メチルアミン、又は対応する置換されたエチルアミンである。これらのフラグメントと、分子の疎水性部分とのカップリングは、塩基の窒素又はヒドロキシル官能基のいずれかを介して行われる。
また、単一の有機陽イオンを含むステロール誘導体の他、2つ又は3つの同一又は異なる基を含むステロール誘導体が好ましい。これらの基の全ては、前述の範囲のpKa値を有することが要求される。1つの好ましい複合基は、ヒスタミン及びヒスチジンのアミド、又はヒスタミン及びヒスチジルヒスチジンのアミドである。
カルボン酸、スルホン酸、エノール又は芳香族のヒドロキシルのような陰イオン基は、主張されたpH範囲3.5〜8.5で解離していない場合に限り、分子の構成要素として許容され得る。一般的に、これは、pKa値が9.5を超える場合である。
本発明の別の好ましい態様は、連結基Xが、例えば、構造-(C=O)-O-; -(C=O)-NH-; -(C=O)-S-; -O-; -NH-; -S-; -CH=N-である。特に、連結基Yは、その構造においてX基に対応し、更に、構造-O-(O=C)-; -S-(O=C)-; -NH-(O=C)-; 又は-N=CH-をとる。Y基は、有機陽イオンがステロール骨格に直接連結される場合、例えば4-イミダゾール酢酸をコレステロールとエステル化する場合に省くことができる。
本発明の別の好ましい態様において、スペーサー1は、直鎖、分枝鎖又は環状構造の低級アルキル残基であり、低級アルキル残基は、1〜8個のC原子を有し、0、1又は2つのエチレン不飽和結合を含む。スペーサー1は、分子の極性を増加するため、ヒドロキシル基を有してもよい。特に、スペーサー1は、糖にできる。スペーサー2は、直鎖、分枝鎖又は環状構造の低級アルキル残基であり、低級アルキル残基は、0〜8個のC原子を有し、0、1又は2のエチレン不飽和結合を含む。スペーサー2は、分子の極性を増加するため、ヒドロキシル基を有してもよい。特に、スペーサー2は糖にできる。
このようなカップリング反応を行う方法は、当業者に周知であり、出発物質及び使用される構成要素のカップリングによって変えることができる。典型的な反応は、エステル化、アミド化、二重結合へのアミンの付加、エーテル化、又は還元アミノ化である。
特に好ましいカップリングの方法は、ステロールヘミスクシネートのアミド化である。特に、本発明の目的による要求を満足する分子は、ヒスタミン、N-(2-アミノエチル)モルホリン、N-(2-アミノエチル)ピペラジン、N-(2-アミノエチル)ピリジン、又はピリジルジチオエテニルアミンのカップリングによって生成できる。このようにして得られる化合物は、ここでHis-Chol、Mo-Chol、Pip-Chol、Py-Chol又はPDEA-Cholとして言及されるであろう。
本発明の別の好ましい態様において、ステロールは、特に、コレステロール、シトステロール、キャンペステロール(campesterol)、デスモステロール、フコステロール、22-ケトステロール、20-ヒドロキシステロール、スチグマステロール、22-ヒドロキシコレステロール、25-ヒドロキシコレステロール、ラノステロール、7-デヒドロコレステロール、ジヒドロコレステロール、19-ヒドロキシコレステロール、5α-コレスト-7-エン-3β-オール、7-ヒドロキシコレステロール、エピコレステロール、エルゴステロール及び/又はデヒドロエルゴステロール及び他の関連する化合物である。
使用されるステロールは、これらの3位に様々な基を付けていてもよく、直ぐの安定なカップリングを可能にし、又は任意にスペーサーの機能をとる。直接のカップリングに特に好適なのは、天然に存在するヒドロキシル基であるが、塩化ステロールの塩素、又は例えばステロールアミンのアミノ基、またはチオコレステロールのチオール基もまた好適である。
また、本発明は、本発明による物質を含むリポソームに関する。本発明の物質又は化合物の多くを、リポソームの膜に多量に組み込むことができ、媒体のpH値が本発明による化合物の(pKa+1)よりも小さい場合に限り、粒子全体に正電荷を生ずる。
本発明の特別な態様において、ステロール誘導体の量は、最大で50モル%である。少なくとも5モル%、多くて40モル%の化合物を含む組成物が特に好ましい。少なくとも10モル%、多くて30モル%のステロール誘導体を含む組成物が更に好ましい。
リポソームは、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン及び/又はジアクリルグリセロールを特に含む、別の態様も適している。コレステロールは、リポソームを形成することができず、従って、更なる脂質の添加が必要である。特に、この脂質はリン脂質である。明らかに、リポソームを更に変更することができる。このように、ポリエチレングリコール修飾リン脂質又は類似の生成物の使用は、特に有利である。
本発明の別の態様において、リポソームは、50〜1000nm、好ましくは50〜300nm、さらに好ましくは60〜130nmの平均径を有する。
別の好ましい態様において、リポソームは、活性物質を含む。例えば、本発明によるリポソームは、非経口的適用に好適である。リポソームは、例えば、癌の治療や重症の感染症の治療に使用できる。このために、リポソームの分散液を、注入、浸出、移植できる。その後、リポソームは、血中又はリンパ液中に分配され、又はデポーとして制御された様式でそれらの活性物質を放出する。後者は、ゲルの形で高濃縮された分散液によって達成できる。また、リポソームは、皮膚の上に局所的に適用するのに使用できる。特に、リポソームは、皮膚に又は皮膚を通して、及び体の中へ、様々な活性物質の改善された透過に寄与できる。更にまた、リポソームは、遺伝子導入に使用できる。その大きさと電荷のため、遺伝物質は通常、補助なしに細胞に入ることはできない。このために、リポソームや脂質複合体などの適切なキャリアは、DNAと一緒に、効率的できちんと方向付けられた様式で、それぞれの細胞によって拾い上げられることが要求される。このために、エンドサイトーシスのような細胞内在輸送メカニズムが使用される。また、明らかに、本発明のリポソームは、モデル膜として使用できる。それらの主要な構造において、リポソームは、細胞膜とかなり類似している。従って、リポソームは、膜のモデルとして、膜を通過する活性物質の透過率又は活性物質の膜結合を定量するのに使用できる。
有利には、本発明の物質を使用して生成されるリポソームは、細胞表面への低い非特異的結合を示す。この低い非特異的結合は、標的細胞への特異的結合を達成するための本質的な必須条件である。ビヒクルの標的調節は、付加的なリガンドを有する前述のリポソームを供給すると得られる。結果として、活性物質を、病理学的な状態を示す細胞又は組織に、特に蓄積できる。
従って、本発明による物質の1つの重要な使用は、生体での活性物質輸送用のベクターの作成においてである。ベクターは、それ自身で細胞膜を透過できず、又は血流中で迅速に分解を受ける、タンパク質やDNA等の治療用高分子の輸送に特に適している。
有利なことに、抗体、レクチン、ホルモン又は他の活性物質を、穏やかな条件下で高い収率でリポソームの表面に結合できる。本発明により教授される1つの変形において、このような使用のためのリポソームは、本明細書に記載されたものを含み、他の脂質に加えて更に充分な量のPDEA-Cholを含む。使用されるPDEA-Cholの量は、所望の使用によるであろう。このように、マーカーを装填したリポソームは、特異性を測定する成分に対して高比率のこのシグナルジェネレーターを必要とする。この場合、1リポソーム当たり、少数の抗体だけを結合しなければならない。
本発明の好ましい態様において、リポソームは、活性物質としての、タンパク質、ペプチド、DNA、RNA、アンチセンスヌクレオチド及び/又はデコイヌクレオチドを含む。
本発明の特に好ましい態様において、活性物質のすくなくとも80%は、リポソーム内にある。
また、本発明は、リポソームに活性物質を装填する方法に関し、1つの規定されるpH値を、カプセル化のために使用し、第二のpH値を、非結合活性物質を除去するのに調節する。
また、本発明は、リポソームに活性物質を装填する方法に関し、リポソームは良好に規定されたpH値で透過性になって、封鎖される。
また、本発明は、ナノカプセルの製造でのリポソームの使用に関する。
また、本発明は、診断法における放出システムの製造でのリポソームの使用に関する。
有利には、リポソームは、活性物質の輸送及び/又は放出において使用され得る。
別の態様において、リポソームは、デポーの製剤及び/又は循環的なデポーとして適切に使用され得る。
有利には、リポソームは、静脈内又は腹膜の適用に使用され得る。
本発明の別の態様において、リポソームは、インビボ、インビトロ、エキソビボで細胞をトランスフェクションするのに、ベクターとして有効に使用される。
驚くべきことに、本発明のリポソームの脂質層の透過性は、pH値、ステロール誘導体の電荷の状態に依存する。更に、周知のCHEMSを使用すると、膜に多量のホスファチジルエタノールアミン(PE)の同時に存在するときのみ、透過性の増加を起こす。このリン脂質は、それ自体で膜を形成せず、CHEMSによって人工的に安定化される。しかしながら、このようなリポソームの1つの欠点は、安定性が低いことであり、これは、pHの変化なしで、より小さい活性物質の分子がゆっくりと拡散するという事実でわかる。
His-Cholを使用する場合、特に、ホスファチジルコリン(PC)から成る膜は、包括された活性物質又はマーカーが数分から数時間以内に拡散するような方法で、透過性になる。しかしながら、これらの膜自体は、安定であり、初期の透過性が低いことを示す。従って、本発明の構造を用いたリポソームは、放出システムを作成するのに適しており、ここで、活性物質の放出は、媒体のpH値に従って行われる。
驚くべきことに、タンパク質又はDNAの前述の平均量を、ここで述べられた化合物をリポソームの膜に含むリポソームに入れることができることも分かった。このような組み込みの効率は、使用される溶液のpH値による。従って、リポソームにタンパク質又はDNAを効率的にカプセル化する工程を、リポソームに良好に結合するであろうpH値にカーゴ分子を最初に調節することにより行うことができる。ポリアニオンであるDNAには、約4〜5の低いpH値が使用される。タンパク質には、有効なpH値はタンパク質の等電点に依存し、本発明の物質のpKa値未満であるべきである。カプセル化は、タンパク質の等電点とステロール誘導体のpKa値との間で変化するように媒体のpH値を選択する場合に特に有効である。また、タンパク質は、陰性電荷を有するが、脂質層は既に陽性総(net)電荷を有する。
もし必要であれば、外側に付着した組み込まれていないカーゴ分子を、pH値を単に上げることによって、除去することができる。この工程は、組み込まれていないカーゴ分子がリポソームの凝集を起こすであろう全ての場合に必要である。本発明の構成成分を使用する場合の1つの有利なことは、包括された活性物質が、実際封入している間に、脂質層だけと相互作用を起こすことができる条件下で維持される、ということである。一旦、脂質層がそれ自体で閉じられたままになると、他の状態に変化することが可能である。そのため、活性物質、特にタンパク質に起こり得る不活化を最小限にできる。
表面での単一の又は複数の物質の析出が、特に起こり得る場合、本発明の構成成分を含むリポソームを、当業者に周知の条件下でポリマーで被覆することができる。複数の析出において、国際特許出願第00/28972号又は国際特許出願01/64330号明細書に述べたように、任意にクロスリンカーの存在下で、リポソームのナノカプセルを形成する。
ここで述べた物質を使用する場合の1つの有利なことは、多価電解質との静電的相互作用を妨げることができることである。周知のように、多価電解質のリポソームの膜の荷電キャリアーとの相互作用は、膜構成成分の偏析及び脂質クラスターの形成を起こすことがある。多くの場合、このような偏析は、リポソームの透過化処理によって起こる。本発明の物質は、この相互作用を除き、コーティング工程が続くことを考慮に入れている。このとき、pH値を上げると、リポソームは単に立体的な様式でナノカプセルに包括されて、膜と多価電解質との間の相互作用はもはや存在しない。このようにして、脂質のクラスター形成及び関連した膜の透過化処理を避けることができる。
本発明により教授されるこの1つの変形において、透過性のこれらの変化を、装填しているリポソームにきちんと方向付けられた様式で使用する。このため、封入された活性物質を、高い透過性の条件下で媒体に添加することができ、低い透過性の状態を調節する。このような方法で、活性物質をリポソーム内に残す。その後、包括されていない活性物質を、必要に応じて除去できる。このような透過性の変化を、リポソーム又はリポソームのナノカプセルに誘導できる。
また、驚くべきことに、例えば、His-Chol又はPip-Cholを膜に含むリポソームが、金属イオンをキレート化できることが分かった。この性質によって、リポソームの正電荷の増加が起きる。この効果は、中性のpH値で特に強いことが観察され、これは、この場合、化合物の内在している電荷が低いからである。これらのキレート化の特性により、このようなリポソームを、生化学的診断及び医薬品的治療に使用することができる。
検出システムでは、このようなリポソームに、蛍光をキレート製剤で増強する金属イオン、即ち、例えばデルビウムやユーロピウムイオンで装填することができる。このような使用のためのリポソームは、特異性を測定する構成成分、即ち、抗体、レクチン、セレクチン、レセプター又はホルモン、又はRNAアプタマーを更に含む。本発明による使用の特に好ましい態様において、これらの金属イオンの存在によって、外側に付着してゆっくりと放出される金属イオンからの非特異的なシグナルを避けられるように、リポソームの量が制限される。
ピリジルジチオエチニルアミンとCHEMSのカップリングは、望ましい性質の特別な組合せを有する化合物を提供する。末端ピリジル基によって、穏やかな条件(pH6〜7)の下でも膜に有意な正の荷電が生じる。この化合物を使用して生成されたリポソームは、多量の前記平均量のタンパク質又は核酸を結合することが可能である。ジスルフィド結合の減少により、例えば、ジチオスレイトール又はトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィンを使用することによって、遊離チオール官能基が生成され、表面の中和を起こす。これらの条件下で、タンパク質又は核酸の増強された結合が減少する。最終的に、結合は、pH値を上げると完全に失われるが、これはチオラートイオンの形成が陰性に荷電した表面で起こるからである。
生物学的高分子がそれ自体のチオール官能基を有する場合、それらの結合を維持できる。これは、多数のタンパク質を有する場合である。他の材料に関する場合、このような分子にそれらの生物学的活性を残しつつ、遊離チオール官能基を導入する手順について、当業者は詳しいであろう(G.Hermanson、バイオコンジュゲート技術)。遊離チオール官能基を含む物質を、ジスルフィド交換反応を用いて、このような脂質層の表面に共有結合で固定することができる。
タンパク質の結合及びカップリングの特に有利な特性のため、PDEA-Cholを含むリポソームは、国際特許出願第00/28972号明細書に述べられているような、リポソームのテンプレートでのナノカプセルの生成に特に好適である。
驚くべきことに、PDEA-Cholを含むリポソームは、酸化還元状態に基づいて、透過性を変えることができることが分かった。ピリジル基の還元的除去によって、膜の透過化処理が起きる。
また、驚くべきことに、本発明のリポソームに、低いpH値で他の膜との融着が直ちに起こることが分かった。一般的に、この工程は、膜にPEが多量に存在することを必要とする。六晶方系相を形成する傾向の結果として、前記PEは、ヘルパー脂質の機能をもつ。しかしながら、このような膜の安定性が劣っているのは不利であり、包括された活性物質の漸進的な放出が頻繁に見られる。
しかしながら、ヘルパー脂質の不存在下でも、本発明の物質を使用して生成されたリポソームに効率的な融着がおこる。従って、本発明の物質を使用する場合、活性物質を安定にカプセル化でき、pH値が低い条件下で細胞膜と融着して活性物質がそこで放出されるリポソームを製造することが可能である。
この2つの特性の組合せは、細胞のカーゴ分子を組み込むための重要な必須条件である。リポソームの細胞外皮又は成分との融着では、両方のパートナーの含水量があわさって、媒体に膜構造の開口が起こらない。その結果、制御できない他の物質の流入や流出を回避する。
実験又は治療の目的のためのリポソームの使用における1つの本質的な必須条件は、細胞及び組織との適合性である。細胞にDNA又はタンパク質を組み込むのに使用される周知の化合物(例えば、陽イオン性脂質DOTAP) の多くは、細胞障害性である。
おどろくべきことに、本発明の化合物は、減少した細胞障害性を示すことが分かった。これらの測定については、実験のセクションで説明される。このように、通常使用されるDOTAPと比較して、His-Cholは、MTTテストでより少ない毒性効果を示した。
細胞への遺伝子又はタンパク質輸送に使用されるベクターの作成における別の必須条件は、血清又は血液との適合性である。強い正電荷のため、現在知られているベクターは、制御できない大きな凝集物を形成し、生物体に血栓の形成を起こす。従って、インビボでの使用は、実際には不可能であり、インビトロ又はエキソビボ適用に制限される。
驚くべきことに、本発明の構成成分を使用して作成されたリポソームは、血清又は血液で凝集を起こさない。
タンパク質又は遺伝子輸送に使用されるベクターの作成における別の必須条件は、生理学的条件下での安定性である。血液循環に適用すると、リポソームは、補体系の成分によって攻撃され、急速な溶解をうける。この反応は、数分内で進行する。その結果、膜に穴が形成され、タンパク質のような大きな分子がそれを通って拡散しうる。現在、このメカニズムにおける、リポソームの安定化は、脂質層にコレステロールを組み込むことによってのみ可能である。このようなリポソームは高安定性であるが、細胞と相互作用せず又は直ちに活性物質を放出しない。驚くべきことに、本発明の構成成分を使用して作成されたリポソームは、数時間の間、血清又は血液中で安定であることが分かった。このような条件下であっても、活性物質の放出は低い。
活性物質の輸送のためのリポソームのベクターは、少なくとも3つの必須条件を満足しなければならない。毒性が低いこと、しっかりと安定に活性物質を包括すること、及び血清又は血液と適合性であること、である。
これらの3つの必須条件のすべては、本発明の物質を使用して生成されたリポソームによって満足される。従って、ここで開示したリポソームは、治療的な使用に十分に適している。このような使用を支持する他の特性は、活性物質を良好に装填する能力(loadability)と、好適なpH値又は酸化還元状態で、膜の透過化処理によって、これらの物質がきちんと方向付けられて放出されることである。
本発明を、以下の実施例を参照してより詳細に述べるが、これらの特に限定されることはない。
His-Cholの合成
1.31gのコレステロールヘミスクシネートを、20mlのDMFに、室温で溶解した。この溶液を、20mlのDMFに溶解した438mgのカルボニルジイミダゾールに加えた。混合物を1時間攪拌し、その後300mgのヒスタミンを加えた。この混合物を一晩攪拌し、真空で十分に濃縮した。残渣を、シリカ(Kieselgel-60)のカラムクロマトグラフィーで生成し、溶出剤としてクロロホルム/メタノール 10:1を使用した。
(収率54%;1.45mモル)、HPLCで精製、MS及び13C-NMRでアイデンティティを測定。
PDEA-Cholの合成
PDEA-Cholの合成の手順は前述と同様である。ヒスタミンの代わりに、600mgのピリジルジチオエタンアミンハイドロクロライドを使用した。
Mo-Cholの合成
Mo-Cholの合成の手順は前述と同様である。ヒスタミンの代わりに、350mgの4-(2-アミノエチル)モルホリンを使用した。
陽イオン性pH感受性リポソームの調製
5mgのHis-Chol及び9.8mgのPOPCを、4mlのクロロホルム/メタノール(1:1 V/V)に溶解し、ロータリーエバポレーターで完全に乾燥した。脂質薄膜を、しばらく超音波処理(5分)を用いて5mMの脂質濃度で、4.3mlの対応するバッファー(10mM Kac、10mM HEPES、150mM NaCl、pH7.5)で水和した。最後に、懸濁液を凍結し、続いて溶解して、複数回の押出し(extrusion)を行った(Avestine LiposoFast、ポリカーボネートフィルター、孔径200nm)。
様々なpH値でのゼータ電位のプロフィールを、以下の表に示す。
Figure 0004470197
透過性
リポソームを、実施例4とほぼ同様に生成した。以下の脂質混合物を使用した(数字はモル%)。
A: DPPC 60 His-Chol 40
B: DPPC 60 CHEMS 40
C: POPC 60 His-Chol 40
D: POPC 60 CHEMS 40
脂質を、上に示したように、溶媒混合物に溶解し、真空下で乾燥した。脂質薄膜を100mMのカルボキシフルオレセイン、50mMNaCl、pH7.5、15mMの脂質濃度で水和し、凍結、融解し、前述のように押出した。包括されなかったカルボキシフルオレセインをゲル濾過で除去した。
このようにして得られた20μlのリポソームを、2mlのバッファー(10mM酢酸カリウム、10mM HEPES)でインキュベートした。90分後、流出したカルボキシフルオレセインの量を、サンプルの蛍光強度を測定することによって決定した。包括されたマーカーを完全に放出した比較サンプルを、バッチに0.2%トリトンX-100を添加することによって得た。
Figure 0004470197
金属イオンのキレート化
リポソームを、実施例4と同様に調製した。40μlのリポソームを、7mlのバッファー(10mM酢酸カリウム、10mM HEPES、pH4.2又はpH7.5)に懸濁した。続いて、金属イオンを、以下に示した濃度で添加し、リポゾームのゼータ電位を測定した。
Figure 0004470197
中性pHでは、ニッケルイオンのキレート化を明らかに検出できた。わずかに酸性のpHでは、ニッケルイオンをもはや結合しなかったが、亜鉛イオンを結合した。移行しなかった金属カルシウムは、無関係にふるまい、キレート複合体を形成しなかった。
DNAの結合
1mgのDNA(ニシンの精子、SIGMA D3159)を1mlの水に溶解した。実施例4のリポソームを使用して、バッファー(10mM酢酸カリウム、10mM HEPES、pH4.2又はpH7.5)の0.2mM懸濁液を調製した。45μlのDNA溶液を、それぞれ、1mlのこれらの異なるリポソームサンプルに添加し、急速に混合した。インキュベーション15分後、サンプルを6mlの対応するバッファーでいっぱいにし、リポソームのゼータ電位を測定した。
ゼータ電位(mV)
Figure 0004470197
融着特性
以下の組成を有するリポソームを実施例1と同様に調製した(全ての数字はモル%)。

A) POPC 60 His-Chol 40
X) POPC 100
Y) POPC 60 DPPG 40
任意の陽イオン性リポソームAを、バッファー(10mM HEPES、10mM酢酸カリウム、pH4.2又は7.5)中の中性リポソームX又は陰イオン性リポソームYとともにインキュベートした。リポソームの可能な融着を、動的光散乱を用いたサイズ測定を使用して分析した。
Figure 0004470197
リポソームの初期値は、pH4.2で161.8nm、pH7.5で165.9nmであった。
X)199.2nm
Y)183.2nm
相補的な電荷のYA対の大きさは、中性のリポソームXAを含む混合された懸濁液の大きさから明白に異なっている。相互作用の程度は、任意の陽イオン性リポソームの電荷レベルによって決定される。より大きなユニットを形成する融着は、フゾゲニックPE脂質に依存しない。
高分子の透過性
15μモルのDOPE及び10μモルのHis-Cholをイソプロパノールに溶解し、溶媒を真空下で除去した。乾燥した脂質薄膜を、プロテイナーゼKのバッファー溶液2.5ml(1mg/mlのプロテイナーゼK、10mM酢酸カリウム、10mM HEPES、150mM NaCl、pH4.2)に加えた。薄膜の水和に続いて、形成されたリポソームを400nm膜を通して押出した。包括されなかったプロテイナーゼを、ショ糖勾配でリポソームの浮上法によって除去した。
このようにして調製されたリポソームを、pH4.2及びpH7.2のバッファー(上述のバッファー、初期pH4.2及び8.0)7.5mlでインキュベートした。インキュベーションに続いて、遊離したプロテイナーゼKを0.1μmの膜を使って限外濾過によって分離した。次に、フィルターに残ったリポソームをトリトンX-100のバッファー溶液(前述、pH8.8)7.5mlで処理した。
すべての濾液について、プロテイナーゼKの有無を試験した。このために、アゾカゼインの溶液(1M尿素中6mg/mlアゾカゼイン、200mMトリス硫酸塩、pH8.5)を使用した。この溶液500μlを、100μlの濾液又はバッファーと混合して、37℃で30分インキュベートした。反応を10%トリクロロ酢酸の添加によって終了させた。沈澱したタンパク質を遠心分離で除去した。上清中の呈色を、390nmで測定した。
Figure 0004470197
pH値4.2でリポソームをインキュベーションした場合、プロテイナーゼKは、遊離し無いか、又は少量を遊離した。酵素は、リポソームをトリトンX-100で溶解した後にのみ、遊離した。
pH値7.2でリポソームをインキュベーションした場合、酵素の過半の量が、トリトンの添加なしで遊離し、最初の濾液で見つかるであろう。トリトンを添加すると、リポソームから更に酵素をわずかに浸出することができる。
細胞障害性
物質の毒性効果を、MTTテストを使って調べた。そのために、HeLa細胞を、96ウエルタイタープレートのウエルごとに細胞密度2×104個で播種し、2日間培養した。組成を変えたリポソーム(表参照)を濃度0.5mMで細胞に添加し、24時間これらの細胞とともにインキュベートした。続いて、MTTテストを行った。
Figure 0004470197
DOPE:ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン、それぞれ60モル%
POPC:パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン、それぞれ60モル%
DC-Chol:N,N-ジメチル(2-アミノエチル)カルバモイルコレステロール
高い濃度であっても、本発明の物質を含むリポソームは、細胞による良好な耐容性がある。毒性効果は、わずかに検出可能であった。対照的に、DC-CholやDOTAPなどの周知の陽イオン性脂質は、有意に毒性効果を有していた。
血清の安定性
組成POPC/His-Chol 60:40、POPC/Mo-Chol 60:40、及びPOPC/DPPG 60:40(全ての数字はモル%)を有するカルボキシフルオレセイン包括リポソームを、実施例5に類似して調製した。測定においては、リポソームをヒト血清で0.1mMに希釈して、37℃でインキュベートした。フルオレセインを、特定の間隔で測定した。トリトンX-100を測定バッファーに添加することにより、完全な遊離を達成した。CF遊離のデータを以下の表に要約した。比較のため、4時間の間、実質的にCFを失っていない負に荷電したPOPC/DPPGリポソームを示す。POPC/His-Cholのリポソームは、2時間まで高い血清安定性を示したが、4時間後いくつかのCFを失った。POPC/Mo-Cholリポソームは、POPC/His−Cholよりも幾らか高い透過性を示す。
Figure 0004470197
細胞へのトランスフェクション
HeLa細胞(3×105)を、6ウエルタイタープレートのそれぞれのウエルに入れ、3日間培養した。実施例10と同じ組成を有するリポソームを、フルオレセンス標識デキストラン(TRITCデキストラン、水和バッファー中に10mg/ml)の存在下で調製した。組み込まれなかったTRITCデキストランを、ゲル濾過で除去した。このようにして調製されたリポソームを細胞に添加して、37℃で6時間インキュベートした。続いて、細胞をバッファーで2回洗浄した。デキストランの取り込みを、顕微鏡イメージングでモニターし、蛍光分光法を使用して定量した。
結果を以下の表及び図2に要約する。
Figure 0004470197
新規化合物は、周知の陽イオン性脂質DOTAP又はDC-Cholの効率度合を全く達成しない。しかしながら、新規化合物は、細胞への高分子のトランスフェクションを媒介することも可能である。細胞接着用のリガンドを用いた場合に、効率を実質的に増加できることが予測される。
ヒスチジンアミド−コレステロールヘミスクシネート及びピリジルジチオエタンアミド−コレステロールヘミスクシネートの構造式を示す。 実施例12のHeLa細胞のトランスフェクションを示す。

Claims (14)

  1. 以下の式(1)に従うステロール誘導体:
    陽イオン−スペーサー2−Y−スペーサー1−X−ステロール (1)
    (式中、
    ・前記陽イオンが、イミダゾリル基、モルホリニル基、ピリジニル基及びピリジルジチオ基から成る群から選択され、
    ・スペーサー1が、1〜2個のC原子を有し、直鎖又は分枝鎖構造で、0、1又は2つのエチレン不飽和結合を有する低級アルキル残基からなる群より選択され、
    ・スペーサー2が、8個までのC原子を有し、直鎖、又は分枝鎖構造で、0、1又は2つのエチレン不飽和結合を有する低級アルキル残基からなる群より選択され、
    ・前記連結基Xが、-(C=O)-O-、-(C=O)-NH-及び-(C=O)-S-から成る群から選択され、
    ・前記連結基Yが、-O-(O=C)-、-S-(O=C)-及び-NH-(O=C)-から成る群から選択され、
    ・前記ステロールが、コレステロール、シトステロール、キャンペステロール、デスモステロール、フコステロール、スチグマステロール、22-ヒドロキシコレステロール、25-ヒドロキシコレステロール、ラノステロール、7-デヒドロコレステロール、ジヒドロコレステロール、19-ヒドロキシコレステロール、5α-コレスト-7-エン-3β-オール、7-ヒドロキシコレステロール、エピコレステロール、エルゴステロール及び/又はデヒドロエルゴステロールから成る群から選択され、
    ・全体の分子が、pKa値3.5〜8を有する)。
  2. 前記ステロール誘導体が、pKa値4〜6.5を有する、請求項1記載のステロール誘導体。
  3. 請求項1又は2に記載のステロール誘導体を含むリポソーム。
  4. 前記リポソームが、5〜50モル%のステロール誘導体を含む、請求項3記載のリポソーム。
  5. 前記リポソームが、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン及び/又はジアシルグリセロールを含む、請求項3又は4記載のリポソーム。
  6. 前記リポソームが、中性又は負に荷電している、請求項5記載のリポソーム。
  7. 前記リポソームが、平均粒径50〜1000nmである、請求項3〜6のいずれか1項記載のリポソーム。
  8. 前記リポソームが活性物質を含む、請求項3〜7のいずれか1項記載のリポソーム。
  9. 前記活性物質が、タンパク質、ペプチド、DNA、RNA、アンチセンスヌクレオチド及び/又はデコイヌクレオチドである、請求項8記載のリポソーム。
  10. 前記活性物質の少なくとも80%が、リポソーム内にある、請求項8又は9記載のリポソーム。
  11. ナノカプセルの製造における、請求項3〜10のいずれか1項記載のリポソームの使用。
  12. 診断法での放出システムの製造における、請求項3〜10のいずれか1項記載のリポソームの使用。
  13. 前記リポソームが、5〜40モル%のステロール誘導体を含む、請求項3記載のリポソーム。
  14. 前記リポソームが、平均粒径50〜300nmである、請求項3〜6のいずれか1項記載のリポソーム。
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