JP4469902B2 - 半導体装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及びその制御方法に関し、特に、アナログ信号をデジタル値に変換するアナログ/デジタル変換器(A/D変換器)に用いて好適なものである。
A/D変換器には、2つのアナログ信号電圧のレベルの大小を比較判定し、判定結果をデジタル値として出力する機能を有する回路(コンパレータ)が使用される。コンパレータは、一般に入力を増幅するプリアンプ部と、最終的に“1”又は“0”の値に判定するラッチ部とを含む。コンパレータは、通常、素子の特性ばらつきに起因するオフセットが存在し、それがコンパレータの精度を限定している。このオフセットをキャンセルするために、キャリブレーションをバックグラウンドにて行う技術が報告されている(非特許文献1参照。)。
また、別のオフセットキャンセル手法として、コンパレータを実際の動作モードと同じ条件で動作させることにより、デジタル/アナログ変換器(D/A変換器)を用いてオフセットをキャンセルするダイナミックオフセットキャリブレーション手法が報告されている(非特許文献2参照。)。ダイナミックオフセットキャリブレーションにおいて、キャリブレーションの完了を検出し、キャリブレーションを終了させる技術も提案されている(特許文献1参照。)。
また、A/D変換器以外にも、電流源セルを複数配置し、それらのキャリブレーションをバックグラウンドにて行うD/A変換器においても同様の技術が報告されている(非特許文献3参照。)。非特許文献3に記載の手法では、電流源セルの個数に冗長性を持たせて、それによって余剰の電流源セルのキャリブレーションを順次行うことで個々の電流源セルの精度誤差をキャンセルする。
これらダイナミックオフセットキャリブレーションは、通常動作の条件と同じ条件(クロック周波数やDuty比など)で実行させることが重要である。すなわち、クロック周波数と電源電流は一般に比例するため、電源配線抵抗等によって実際にコンパレータに印加される電源電圧が異なってくる。それによって、コンパレータにおけるオフセット等の発生も影響を受けることとなる。したがって、通常の比較判定動作を実行する場合と同じ条件でキャリブレーションが実行されれば、その動作条件でのオフセットを適切にキャンセルすることが可能となる。
特表2001−516982号公報 Sanroku Tsukamoto, Ian Dedic, Toshiaki Endo, Kazu-yoshi Kikuta, Kunihiko Goto, Osamu Kobayashi; A CMOS 6-b, 200 Msample/s, 3 V-supply A/D converter for a PRML read channel LSI, IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol.31, pp. 1831 - 1836, November 1996. Yuko Tamba, Kazuo Yamakido; A CMOS 6b 500MSample/s ADC for a hard disk drive read channel, IEEE International Solid-State Circuits Conference, vol. XLII, pp. 324 - 325, February 1999. D. Wouter J. Groeneveld, Hans J. Schouwenaars, Henk A. H. Termeer, Cornelis A. A. Bastiaansen; A self-calibration technique for monolithic high-resolution D/A converters, IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol. 24, pp. 1517 - 1522, December 1989.
しかしながら、従来のバックグラウンドキャリブレーションは、予め設定された特定の周期毎にキャリブレーションの対象回路を交替させて行っている。そのため、キャリブレーションが実行されるコンパレータを切り替える際に、内部回路が動作することによって、あるいはコンパレータを切り替えるための切り替え信号を発生させる回路が動作することによって、電源電流が変化する。さらには、切り替え信号そのものが動作することによって電源電流が変化する。
その電源電流の変化がアナログ信号処理に係るクロックに回り込み、結果としてクロックのタイミングを変動させる要因となっている。つまり、バックグラウンドキャリブレーションでは、一定周期で動作しているクロックに対してキャリブレーションの対象の切り替え動作に伴う電源電流の変動が作用し、クロックのタイミングがそのときだけ変化することがある。
このクロックのタイミング変化は時間的な誤差であるが、動的なアナログ信号を処理する場合には、誤差時間内に変化した電圧分が誤差電圧となる。したがって、クロックのタイミング変化が発生すると、A/D変換処理における変換出力も誤差を持つこととなる。入力周波数が高い領域ではクロックのタイミング変化による影響が顕著に現れ、キャリブレーションの対象を切り替える特定の周期に応じ、特定周波数にスプリアスを発生させ特性を劣化させる要因となっている。
本発明の目的は、対象とする回路を順次切り替えてキャリブレーションを行う半導体装置にて、切り替え動作によって発生するスプリアスを分散させ、特性の改善を図ることにある。
本発明の一観点によれば、第1判定値を補正する第1補正部と、入力信号のレベルを第1判定値に基づいて判定する第1比較部と、第2判定値を補正する第2補正部と、入力信号のレベルを第2判定値に基づいて判定する第2比較部とを有する半導体装置が提供される。第1補正部は、第1比較部から出力される第1信号と、第1信号に対して所定時間タイミングが異なり第1比較部から出力される第2信号とを比較し、その比較結果に応じて第1判定値の補正終了を判定するとともに第2補正部における補正を開始させる制御信号を出力する。その制御信号に基づいて、第2補正部は第2判定値の補正を開始する。
第1補正部が第1信号と第2信号の比較結果により第1判定値の補正が終了したと判定すると、第1判定値の補正を終了し第2補正部における補正が開始されるので、各々の補正部での補正に応じたランダムな時間間隔で対象を切り替えて補正を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1を参照し、バックグラウンドキャリブレーションについて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における半導体装置の一例である並列型A/D変換器の構成例を示す図である。図1に示す並列型A/D変換器は、入力されるアナログ入力信号Vinを3ビットのデジタル信号D0−D2に変換する。なお、図1においては、シングル構成の場合を一例として示している。
図1において、スイッチSu、Suxは、電圧VRHと電圧VRL間を分圧(例えば、抵抗分圧)して得られる基準電圧Vr0、Vr2、…、Vr6を選択して出力する。スイッチSu、Suxは、プリアンプPA0→PA1→…→PA6の方向にキャリブレーションが順次実行されるときには、スイッチSuを開き、スイッチSuxを閉じた状態とされる。逆に、プリアンプPA6→PA5→…→PA0の方向にキャリブレーションが順次実行されるときには、スイッチSuを閉じ、スイッチSuxを開いた状態とされる。
スイッチSAk、SAkx(k=0〜6)は、基準電圧又はアナログ入力信号Vinの一方が、プリアンプPAkに接続された容量CAkに供給されるよう切り替えるスイッチである。容量CAkは、キャリブレーション時にはスイッチSAkxを介して基準電圧が供給され、通常動作時にはスイッチSAkを介してアナログ入力信号Vinが供給される。
プリアンプPAkは、入力信号を増幅して出力する。プリアンプPAkの入力端は、容量CAkに接続されているとともに、スイッチSAkgを介してコモンモード電位Vcmが供給可能となっている。
ラッチLA0〜LA12は、アナログ入力信号Vinに係るデジタルレベル(値“1”又は値“0”)の判定を行う。プリアンプPAkに直結されたラッチLA(2k)は、接続されたプリアンプ出力を基に、基準電圧とアナログ入力信号Vinの大小関係を比較してデジタルレベルの判定を行う。また、2つのプリアンプPAk、PA(k+1)の出力が接続される補間ラッチLA(2k+1)は、接続されたプリアンプ出力の平均を基にデジタルレベルの判定を行う(ただし、補間ラッチに関してはk=0〜5とする)。
接続部11は、ラッチLA0〜LA12と、エンコーダ12との接続を制御する。接続部11は、例えば複数のスイッチを有するマルチプレクサにより構成される。エンコーダ12は、接続部11を介して選択的に供給されるラッチLA0〜LA12の出力をデコードしてデジタル信号D0−D2を出力する。
図1に示す並列型A/D変換器は、通常動作を実行しつつバックグラウンドでキャリブレーションを行う。3ビットの分解能であれば、プリアンプを7個、ラッチを13個設ける必要はないが、図1に示すようにプリアンプ及びラッチを必要数よりも多く設けて、あるプリアンプとラッチとの組がキャリブレーション中は、キャリブレーション中でないプリアンプとラッチとを用いて通常動作を行い、アナログ入力信号Vinを3ビットのデジタル信号に変換する。
キャリブレーション時には、プリアンプPAkに接続された容量CAk(容量値C)にスイッチSAkxを介して基準電圧Vrefが供給される。また、容量CAkとプリアンプPAkの節点を、スイッチSAkgによりコモンモード電位Vcm(ここでは、グランド電位GNDとする)とすることによって、容量CAkにはC(Vref−GND)の電荷が充電される。その後、容量CAkとプリアンプPAk間の節点はスイッチSAkgをオフすることによってコモンモード電位Vcmとの接続が切断される。それによって、容量CAkとプリアンプPAk間の電荷は保持され、結果として容量CAkに基準電圧Vrefが記憶される。
また、キャリブレーション時には、プリアンプPAkはコモンモード電位Vcmを増幅してラッチLAに伝え、ラッチはこの値を元にオフセットキャンセルを行うことによりコモンモード電位Vcm入力時のプリアンプの出力を閾値電圧として設定する。
このようにして、プリアンプPAkからラッチLAまでのオフセットは、キャンセルされる。さらに、この後の通常動作状態において、スイッチSAkを介してアナログ入力信号Vinが容量CAkに供給されることで、差電圧(Vref−Vin)がプリアンプに伝達される。これにより、記憶された基準電圧Vrefとアナログ入力信号Vinとの比較動作が実現される。
図1に示した並列型A/D変換器における実際のキャリブレーション設定を表1に示す。表1においては、各プリアンプPA0〜PA6に入力される基準電圧と各プリアンプPA0〜PA6の状態、及び各ラッチLA0〜LA12の判定点を示している。なお、表1において、斜体文字はキャリブレーション中であることを示し、太字は非接続状態であることを示し、特に“x”は無効なものであることを示す。また、下線を付したものは、仮想の基準電圧を示す。図1に示した状態は、表1に示す状態S3に相当し、プリアンプPA2、PA3及びラッチLA4〜LA6がキャリブレーション中であり、プリアンプPA0、PA1、PA4〜PA6及びラッチLA0、LA1、LA8〜LA12により通常動作を行う。
Figure 0004469902
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について説明する。
従来のバックグラウンドキャリブレーションは、表1に示されるような各状態を予め決められた特定の周期毎(例えば、数十クロック毎)に順次移行させて行っていた。以下に説明する第1の実施形態では、次の状態への移行を予め決められた特定の周期毎に行うのではなく、キャリブレーション(補正)動作終了の判定を行い、補正動作が終了した後、速やかに次の状態に移行させキャリブレーションを行うようにする。
図2は、第1の実施形態におけるキャリブレーション制御の一例を示す図である。
図2(A)は、第1の実施形態における並列型A/D変換器の回路構成例を模式的に示している。なお、図2(A)においては、説明の便宜上、並列型A/D変換器が有するプリアンプ及びラッチの一部、すなわち1つのプリアンプとそれに接続されたラッチとを含む部分を差動型回路を適用して構成した場合を一例として示している。
図2(A)において、容量CApは、スイッチを介して正相アナログ入力信号Vip又は正相基準電圧Vrpが供給され、容量CAnは、スイッチを介して逆相アナログ入力信号Vin又は逆相基準電圧Vrnが供給される。プリアンプPAは、正相側入力VPIPが、容量CApに接続されているとともに、スイッチSApを介してコモンモード電位Vcmが供給可能となっている。また、プリアンプPAは、逆相側入力VPINが、容量CAnに接続されているとともに、スイッチSAnを介してコモンモード電位Vcmが供給可能となっている。
ラッチLAは、正相側入力VLIPにプリアンプPAの正相側出力VPOPが入力され、逆相側入力VLINにプリアンプPAの逆相側出力VPONが入力される。ラッチLAには、制御信号として、クロック信号φCと、キャリブレーション終了指示信号φSとが供給される。キャリブレーション終了指示信号φSは、実行しているオフセットキャリブレーションの終了を指示する信号である。
キャリブレーション制御回路21は、キャリブレーションの終了を判定する回路である。キャリブレーション制御回路21は、ラッチLAの出力VLOP、VLONに基づいてキャリブレーションが終了したか否かを判定し、判定結果に応じてキャリブレーション終了指示信号φSを出力する。
キャリブレーション制御回路21は、例えば、フリップフロップFP1、FP2、FN1、FN2及び内部制御回路22を有する。
フリップフロップFP1には、ラッチLAの正相側出力VLOP(Z0)が入力され、フリップフロップFP2には、フリップフロップFP1の出力Z1が入力される。同様に、フリップフロップFN1には、ラッチLAの逆相側出力VLONが入力され、フリップフロップFN2には、フリップフロップFN1の出力が入力される。フリップフロップFP1、FP2、FN1、FN2は、クロック信号φCが供給され、そのクロック信号に基づいて動作する。
内部制御回路22は、フリップフロップFP1、FP2の出力、及び/又はフリップフロップFN1、FN2の出力を比較し、比較結果に応じてキャリブレーションが終了したか否かを判定する。また、内部制御回路22は、比較結果に応じたキャリブレーション終了指示信号φSを出力する。図2(A)に示す例においては、例えばフリップフロップFP1、FP2の出力が異なる状態を検出すると、内部制御回路22は、キャリブレーションが終了したと判定してキャリブレーション終了指示信号φSをアサートする。
図2(B)は、図2(A)に示したキャリブレーション制御回路21の動作を示すタイミングチャートである。フリップフロップFP1は、クロック信号φCの立ち上がりに同期して、ラッチLAの正相側出力VLOP(Z0)を取り込んで出力Z1として出力する。同様に、フリップフロップFP2は、クロック信号φCの立ち上がりに同期して、フリップフロップFP1の出力Z1を取り込んで出力Z2として出力する。
図2(B)に示すようにキャリブレーション中において、オフセットがキャンセルされる収束点を越えると、ラッチLAの判定が切り替わり、その出力(Z0)が反転する。これに伴って、フリップフロップFP1の出力Z1が変化し、その1クロック後にフリップフロップFP2の出力Z2も変化する。このとき、フリップフロップFP1、FP2の出力Z1、Z2が異なる状態になったことで、内部制御回路22は、ラッチLAの判定の切り替わりを検出する。これにより、内部制御回路22は、キャリブレーションが終了したと判定して、キャリブレーション終了指示信号φSをアサートする。
図3は、本実施形態におけるプリアンプPAの構成例を示す回路図である。プリアンプPAは、抵抗R11、R12、及びNMOSトランジスタM11、M12を有する。抵抗R11、R12は、負荷素子をなすものであり、NMOSトランジスタM11、M12は、駆動素子をなすものである。
抵抗R11、R12は、一端が電源電圧(VDD)に接続され、NMOSトランジスタM11、M12は、ソースが電流源に接続されている。また、NMOSトランジスタM11は、ゲートに正相入力信号VPIPが供給され、ドレインが抵抗R11の他端に接続されている。同様に、NMOSトランジスタM12は、ゲートに逆相入力信号VPINが供給され、ドレインが抵抗R12の他端に接続されている。プリアンプPAは、NMOSトランジスタM11のドレインと抵抗R11の他端との接続点の電圧を逆相出力信号VPONとして出力し、NMOSトランジスタM12のドレインと抵抗R12の他端との接続点の電圧を正相出力信号VPOPとして出力する。
なお、図3に示したプリアンプの構成は一例であり、本発明はこれに限定されるものではなく、一般的な入力信号を増幅して出力するアンプが適用可能である。
図4は、本実施形態におけるラッチLAの構成例を示す回路図である。ラッチLAは、PMOSトランジスタM21、M22と、NMOSトランジスタM23、M24と、キャリブレーション回路31、32と、インバータ33、34と、スイッチ35とを有する。
PMOSトランジスタM21、M22は、駆動素子をなすものである。PMOSトランジスタM21は、ソースが電源電圧(VDD)に接続され、ドレインがノードN21に接続され、ゲートに正相入力信号VLIPが供給される。また、PMOSトランジスタM22は、ソースが電源電圧(VDD)に接続され、ドレインがノードN22に接続され、ゲートに逆相入力信号VLINが供給される。
NMOSトランジスタM23、M24は、負荷素子をなすものである。NMOSトランジスタM23は、ドレインがノードN21に接続され、ゲートがノードN22に接続され、ソースが接地されている。また、NMOSトランジスタM24は、ドレインがノードN22に接続され、ゲートがノードN21に接続され、ソースが接地されている。
インバータ33は、入力端がノードN21に接続され、ノードN21の論理レベルに基づいて逆相出力信号VLONを出力する。インバータ34は、入力端がノードN22に接続され、ノードN22の論理レベルに基づいて正相出力信号VLOPを出力する。
スイッチ35は、リセット用のスイッチであり、クロック信号φCがハイレベル(“H”)の場合に閉じ、クロック信号φCがローレベル(“L”)の場合に開くように制御される。したがって、ラッチLAは、クロック信号φCが“H”(スイッチ35がオン状態)の場合にリセットされ、クロック信号φCが“L”(スイッチ35がオフ状態)の場合に判定動作を行う。
図5は、キャリブレーション回路31、32の構成例を示す回路図である。キャリブレーション回路は、キャリブレーション用のPMOSトランジスタM25と、スイッチ36、37と、容量CI1、CI2と、スイッチ制御回路38とを有する。
PMOSトランジスタM25は、そのドレイン側にキャリブレーション用の電流を出力する。PMOSトランジスタM25は、ソースが対応するPMOSトランジスタM21、M22のソース(電源電圧VDD)に接続され、ドレインが対応するPMOSトランジスタM21、M22のドレインに接続されている。
スイッチ36、37は、それぞれ一方のノードが負帰還用ノードVLO側、他方のノードがPMOSトランジスタM25のゲート側となるように、負帰還用ノードVLOとPMOSトランジスタM25のゲートとの間に直列接続される。また、スイッチ36、37の他方のノードと接地との間に容量CI1、CI2が接続されている。なお、容量CI1の容量値は、容量CI2の容量値より大きいことが望ましい。また、負帰還用ノードVLOは、インバータ34、33の出力端に接続されている。
スイッチ36は、スイッチ制御信号CTL1によりオン/オフ制御され、スイッチ制御信号CTL1が“H”の場合に閉じ、スイッチ制御信号CTL1が“L”の場合に開くように制御される。同様に、スイッチ37は、スイッチ制御信号CTL2によりオン/オフ制御され、スイッチ制御信号CTL2が“H”の場合に閉じ、スイッチ制御信号CTL2が“L”の場合に開くように制御される。
スイッチ制御回路38は、キャリブレーション終了指示信号φS及びクロック信号φCが入力され、スイッチ制御信号CTL1、CTL2を生成する。
図6は、スイッチ制御回路38の構成例を示す回路図である。スイッチ制御回路38は、インバータ39、41〜43、45〜47、否定論理積演算(NAND)回路40、及び否定論理和演算(NOR)回路44を有する。
インバータ41〜43は、インバータ41、42、43の順に縦続接続され、インバータ45〜47は、インバータ45、46、47の順に縦続接続される。NAND回路40は、インバータ39を介してキャリブレーション終了指示信号φSが入力されるとともに、クロック信号φC及びインバータ47の出力が入力される。NAND回路40の出力が、インバータ41に入力される。また、NOR回路44は、キャリブレーション終了指示信号φS、クロック信号φC、及びインバータ43の出力が入力される。NOR回路44の出力が、インバータ45に入力される。インバータ43の出力は、スイッチ制御信号CTL1として出力され、インバータ46の出力は、スイッチ制御信号CTL2として出力される。
図7は、スイッチ制御回路38の動作を示すタイミングチャートである。図7において、φCはクロック信号、φSはキャリブレーション終了指示信号、VLOは負帰還用ノード(インバータ33、34の出力)のレベル、CTL1、CTL2はスイッチ制御信号を示している。図7に示すように、キャリブレーション終了指示信号φSが“L”のときには、ラッチLAの判定結果(インバータ33、34の出力)を負帰還として戻し、それに応じた電荷の充電又は放電が行われる。そして、オフセットがキャンセルされる収束点を越える、すなわちラッチLAの判定(負帰還用ノードVLOのレベル)が切り替わることによりキャリブレーション終了指示信号φSがアサートされキャリブレーションを終了する。このようにして、“1”と“0”の境界点にバイアスを設定する。
ここで、特定の周期毎に状態を移行させ、固定された一定期間でのキャリブレーションを行うものでは、図8(B)に示すように収束点(ラッチLAの閾値)を中心にプラス側及びマイナス側の両側に振動する形でキャリブレーションが行われる。したがって、終了するタイミングによって何れかの点でキャリブレーションが完了し、収束点に対してプラス側かマイナス側の何れかの誤差をランダムに含むこととなる。
それに対して、本実施形態では、キャリブレーションの終了判定を行い、キャリブレーションの収束した(収束点に近づいていき収束点を越えた)段階で直ちにキャリブレーションを完了させる。そのため、図8(A)に示すように、収束点(ラッチLAの閾値)に対してプラス側又はマイナス側の一方の側のみの誤差を含むこととなる。したがって、固定された一定期間でのキャリブレーションを行うものと比較して、2倍のキャリブレーション精度の改善が可能となる。
なお、キャリブレーションの精度向上と時間短縮を図るために、キャリブレーションのステップ精度(1ステップでの補正幅)を可変にし、複数設定可能なようにしても良い。例えば、相対的にキャリブレーションの精度は高くないが、相対的にキャリブレーションの動作が速い、いわゆる粗調によるキャリブレーションと、相対的にキャリブレーションの動作は速くないが、相対的にキャリブレーションの精度が高い、いわゆる微調によるキャリブレーションとを切り替えて行えるようにしても良い。
図9は、キャリブレーション回路31、32の他の構成例を示す回路図である。図9に示すキャリブレーション回路は、粗調によるキャリブレーション及び微調によるキャリブレーションを切り替え可能であり、粗調によるキャリブレーションと微調によるキャリブレーションとを順に行うことにより、短時間で高精度のキャリブレーションを行うことができる。
図9に示すキャリブレーション回路は、キャリブレーション用のPMOSトランジスタM26と、スイッチ51〜54と、容量CI1〜CI4と、スイッチ制御回路55とを有する。
PMOSトランジスタM26は、そのドレイン側にキャリブレーション用の電流を出力する。PMOSトランジスタM26は、ソースが対応するPMOSトランジスタM21、M22のソース(電源電圧VDD)に接続され、ドレインが対応するPMOSトランジスタM21、M22のドレインに接続されている。
スイッチ51〜54は、それぞれの一方のノードが負帰還用ノードVLO側、他方のノードがPMOSトランジスタM26のゲート側となるように、負帰還用ノードVLOとPMOSトランジスタM26のゲートとの間に直列接続される。また、スイッチ51〜54の他方のノードと接地との間に容量CI1〜CI4が接続されている。なお、容量CI1の容量値は、他の容量CI2〜CI4の容量値よりも大きいことが望ましい。負帰還用ノードVLOは、インバータ34、33の出力端に接続されている。
スイッチ51は、スイッチ制御信号CTL1によりオン/オフ制御され、スイッチ52は、スイッチ制御信号CTL2によりオン/オフ制御される。同様に、スイッチ53は、スイッチ制御信号CTL3によりオン/オフ制御され、スイッチ54は、スイッチ制御信号CTL4によりオン/オフ制御される。スイッチ51〜54の各々は、対応するスイッチ制御信号CTL1〜CTL4が“H”の場合に閉じ、対応するスイッチ制御信号CTL1〜CTL4が“L”の場合に開くように制御される。
スイッチ制御回路55は、キャリブレーション終了指示信号φS、クロック信号φC、及び粗調/微調制御信号φAが入力され、スイッチ制御信号CTL1〜CTL4を生成する。
図10は、スイッチ制御回路55の動作を示すタイミングチャートである。図10において、φCはクロック信号、φAは粗調/微調制御信号、VLOは負帰還用ノード(インバータ33、34の出力)のレベル、CTL1〜CTL4はスイッチ制御信号を示している。
スイッチ制御回路55は、キャリブレーション終了指示信号φSが“H”の期間は、スイッチ制御信号CTL1〜CTL4のすべてを“L”とする。
また、キャリブレーション終了指示信号φSが“L”で、かつ粗調/微調制御信号φAが“L”の場合には、スイッチ制御信号CTL2、CTL3を“H”とする。また、このとき、クロック信号φCが立ち上がることによって、スイッチ制御信号CTL1を“H”、CTL4を“L”とし、クロック信号φCが立ち下がることによって、スイッチ制御信号CTL1を“L”、CTL4を“H”とする。このようにして容量CI2、CI3、CI4が並列接続された状態とすることにより、粗調によるキャリブレーションが実現される。
また、キャリブレーション終了指示信号φSが“H”で、かつ粗調/微調制御信号φAが“H”の場合には、クロック信号φCが立ち上がることによって、スイッチ制御信号CTL1及びCTL3を“H”、CTL2及びCTL4を“L”とする。また、クロック信号φCが立ち下がることによって、スイッチ制御信号CTL1及びCTL3を“L”、CTL2及びCTL4を“H”とする。これにより、微調によるキャリブレーションが実現される。
なお、図9に示すようにキャリブレーション回路を構成する場合には、キャリブレーション動作中における一度目のラッチLAの判定の切り替わりにより粗調/微調制御信号φAを“L”から“H”に変化させるように制御すれば良い。さらに、粗調/微調制御信号φAが“H”の状態でラッチLAの判定が切り替わることによりキャリブレーション終了指示信号φSを“L”から“H”に変化させるように制御すれば良い。
図9に示すようにキャリブレーション回路を構成した場合、仮に従来と同様に固定された一定期間でのキャリブレーションを行うと、レイテンシが1クロック分長くなる。そのため、図11(B)に示すように、1ステップでの補正幅を小さくしても発振する傾向があるため、キャリブレーションの実際の精度は1ステップでの補正幅のみでは決まらない。本実施形態では、キャリブレーションの収束した(収束点に近づいていき収束点を越えた)ところで直ちにキャリブレーションを完了させるため、図11(A)に示すように、1ステップでの補正幅に応じた高精度なキャリブレーションを行うことができる。
図12は、第1の実施形態における半導体装置を適用した並列型A/D変換器の構成例を示す図である。なお、図12においては、並列型A/D変換器の一部を図示している。
図12において、スイッチSBk、SBkx(図12においては、k=1〜4)は、アナログ入力信号Vin又は基準電圧Vrefの一方が、プリアンプPBkに接続された容量CBkに供給されるよう切り替えるスイッチである。容量CBkは、キャリブレーション時にはスイッチSBkxを介して基準電圧Vrefが供給され、通常動作時にはスイッチSBkを介してアナログ入力信号Vinが供給される。
プリアンプPBkは、入力信号を増幅して出力する。プリアンプPBkの入力端は、容量CBkに接続されているとともに、スイッチSBkgを介してコモンモード電位Vcmが供給可能となっている。
ラッチLBkは、アナログ入力信号Vinに係るデジタルレベル(値“1”又は値“0”)の判定を行う。ラッチLBkは、接続されたプリアンプPBkの出力を基に、基準電圧Vrefとアナログ入力信号Vinの大小関係を比較してデジタルレベルの判定を行う。ラッチLBkには、制御信号としてクロック信号φC及びキャリブレーション終了指示信号φSBkが供給される。キャリブレーション終了指示信号φSBkは、実行しているキャリブレーションの終了を指示する信号である。
キャリブレーション制御回路CLBkは、キャリブレーションの終了を判定する回路であり、供給されるクロック信号φCを基に動作する。キャリブレーション制御回路CLBkは、第1の入力端子IにラッチLBkの出力ZBk0が入力され、第1の出力端子Oより出力ZBk2を出力し、第2の出力端子Sよりキャリブレーション終了指示信号φSBkを出力する。
また、キャリブレーション制御回路CLBkは、スイッチを介して、キャリブレーション制御回路CLB(k+1)から出力されたキャリブレーション終了指示信号φSB(k+1)又はキャリブレーション制御回路CLB(k−1)から出力されたキャリブレーション終了指示信号φSB(k−1)が第2の入力端子Rに入力される。具体的には、プリアンプでみると…→PB1→PB2→PB3→PB4→…の方向にキャリブレーションが順次実行される場合には、キャリブレーション制御回路CLBkの第2の入力端子Rにキャリブレーション制御回路CLB(k−1)から出力されたキャリブレーション終了指示信号φSB(k−1)が入力される。一方、プリアンプでみると…→PB4→PB3→PB2→PB1→…の方向にキャリブレーションが順次実行される場合には、キャリブレーション制御回路CLBkの第2の入力端子Rにキャリブレーション制御回路CLB(k+1)から出力されたキャリブレーション終了指示信号φSB(k+1)が入力される。
図13は、図12に示したキャリブレーション制御回路の構成例を示す図である。各キャリブレーション制御回路は同様に構成され、図13には、一例としてn番目のキャリブレーション制御回路CLBnを示している。キャリブレーション制御回路CLBnは、例えば、フリップフロップ71、72、74、及び排他的論理和演算(EXOR)回路73を有する。
キャリブレーション制御回路CLBnの第1の入力端子Iより入力されるラッチLBnの出力ZBn0がフリップフロップ71に入力され、フリップフロップ71の出力ZBn1がフリップフロップ72に入力される。フリップフロップ72の出力ZBn2が、キャリブレーション制御回路CLBnの第1の出力端子Oより出力される。フリップフロップ71、72は、クロック信号φCが供給され、そのクロック信号に基づいて動作する。
また、フリップフロップ71、72の出力ZBn1、ZBn2がEXOR回路73に入力される。フリップフロップ74は、値“1”のレベル(“H”)が入力されており、EXOR回路73の出力をクロック信号として動作する。フリップフロップ74の出力は、キャリブレーション制御回路CLBnの第2の出力端子Sより、キャリブレーション終了指示信号φSBnとして出力される。また、フリップフロップ74は、キャリブレーション制御回路CLBnの第2の入力端子Rより入力されるキャリブレーション終了指示信号φSB(n+1)又はφSB(n−1)が入力され、その信号に基づいて出力がリセットされる。
図12に示した並列型A/D変換器の動作について説明する。図12に示した状態は、プリアンプPB3及びラッチLB3がキャリブレーション中であり、プリアンプPB3及びラッチLB3とは異なるプリアンプ及びラッチにより通常動作を行っている状態を示している。また、以下の説明では、プリアンプPB4→PB3→PB2→PB1の方向にキャリブレーションを実行しているものとする。
通常動作中(A/D変換動作中)は、対応するキャリブレーション終了指示信号φSBは“H”である(アサートされている)。ここで、プリアンプPB4及びラッチLB4でキャリブレーションが行われており、それが終了すると、“L”であった(ネゲートされていた)キャリブレーション終了指示信号φSB4が“H”に変化する。これにより、キャリブレーション制御回路CLB3より出力されるキャリブレーション終了指示信号φSB3が“L”にリセットされ、プリアンプPB3及びラッチLB3のキャリブレーションが開始される。
キャリブレーション時には、キャリブレーション終了指示信号φSB3を反転して得られる制御信号φm3により、スイッチSB3gがオンされ、プリアンプPB3はコモンモード電位Vcmにてバイアスされる。また、スイッチSB3がオフされるとともにスイッチSB3xがオンされ、容量CB3にスイッチSB3xを介して基準電圧Vrefが供給される。
プリアンプPB3は、コモンモード電位Vcmを増幅した出力をラッチLB3に伝える。ラッチLB3は、このプリアンプPB3の出力を基にキャリブレーションを行う。キャリブレーションの実行中に、オフセットがキャンセルされる収束点を越えると、ラッチLB3の判定結果が切り替わり、ラッチLB3の出力ZB30が反転する。このラッチLB3の判定の切り替わり目をキャリブレーション制御回路CLB3が検出し、キャリブレーション終了指示信号φSB3が“H”になる。具体的には、キャリブレーション制御回路CLB3は、その内部にてフリップフロップ71、72の出力ZBn1、ZBn2をEXOR回路73によって演算することによりラッチLB3の判定の切り替わり目を検出する。
キャリブレーション終了指示信号φSB3が“H”になることにより、プリアンプPB3及びラッチLB3のキャリブレーションを終了させ、次の状態に移行して次のプリアンプ及びラッチのキャリブレーションが開始される。この例では、キャリブレーション終了指示信号φSB3が“H”になることによって、キャリブレーション制御回路CLB2より出力されるキャリブレーション終了指示信号φSB2が“L”にリセットされ、プリアンプPB2及びラッチLB2のキャリブレーションが開始される。以上説明した動作のタイミングチャートを図14に示す。
以降、同様にして、キャリブレーション制御回路CLBkにてラッチLBkの判定の切り替わり目が検出されると、キャリブレーション終了指示信号φSBkが“H”になり、プリアンプPBk及びラッチLBkのキャリブレーションを終了させる。また、それとともに、次の状態に移行して次のプリアンプ及びラッチのキャリブレーションが開始される。この動作を順次行うことにより、バックグラウンドでのキャリブレーションが実行される。
ここで、キャリブレーション期間中に、容量CBkとプリアンプPBkの間のノードは、コモンモード電位Vcmでバイアスされ、プリアンプPBk側とは反対側の容量CBkの極は、基準電圧Vrefが印加される。そのため、結果的に基準電圧Vrefでキャリブレーションが行われたことになり、その基準電圧Vrefが判定の切り替わり目(閾値)となる。
キャリブレーションが終了すると、まずコモンモード電位Vcmに接続するためのスイッチSBkgがオフとなり、続いて基準電圧Vrefにかえてアナログ入力信号Vinが供給されるようにスイッチSBk、SBkxが制御され、通常動作(A/D変換動作)を行う。通常動作時には、プリアンプPBkには基準電圧Vrefとアナログ入力信号Vinとの差電圧が印加されることとなり、ラッチPBkは基準電圧Vrefでキャリブレーションが行われているため、それを基準に判定を行う。
図15は、第1の実施形態における半導体装置を適用した並列型A/D変換器の他の構成例を示す図である。なお、図15においては、補間コンパレータを有する並列型A/D変換器に適用した例を示しており、並列型A/D変換器の一部を図示している。
図15において、スイッチSC1〜SC4、SC1x〜SC4xは、アナログ入力信号Vin又は基準電圧Vrefの一方が、プリアンプPC1〜PC4に接続された容量CC1〜CC4に供給されるよう切り替えるスイッチである。容量CC1〜CC4は、キャリブレーション時にはスイッチSC1x〜SC4xを介して基準電圧Vrefが供給され、通常動作時にはスイッチSC1〜SC4を介してアナログ入力信号Vinが供給される。
プリアンプPC1〜PC4は、入力信号を増幅して出力する。プリアンプPC1〜PC4の入力端は、容量CC1〜CC4に接続されているとともに、スイッチSC1g〜SC4gを介してコモンモード電位Vcmが供給可能となっている。
ラッチLC1〜LC4、及びLCh0〜LCh4は、アナログ入力信号Vinに係るデジタルレベル(値“1”又は値“0”)の判定を行う。プリアンプPC1〜PC4に直結されたラッチLC1〜LC4は、接続されたプリアンプ出力を基に、基準電圧Vrefとアナログ入力信号Vinの大小関係を比較してデジタルレベルの判定を行う。また、2つのプリアンプの出力が接続される補間ラッチLCh0〜LCh4は、接続されたプリアンプ出力の平均を基にデジタルレベルの判定を行う。
ラッチLC1〜LC4には、制御信号としてクロック信号φC及びキャリブレーション終了指示信号φSC1〜φSC4が供給される。また、ラッチLCh0〜LCh4には、制御信号としてクロック信号φC及びキャリブレーション終了指示信号φSCh0〜φSCh4が供給される。キャリブレーション終了指示信号φSC1〜φSC4、φSCh0〜φSCh4は、実行しているキャリブレーションの終了を指示する信号である。
キャリブレーション制御回路CLC1〜CLC3は、各コンパレータにおけるキャリブレーションの終了を判定する回路であり、供給されるクロック信号φCを基に動作する。キャリブレーション制御回路CLC1〜CLC3は、対応するラッチの出力が第1の入力端子群Ia〜Icに入力され、それを第1の出力端子群Oa〜Ocより出力する。また、キャリブレーション制御回路CLC1〜CLC3は、第2の出力端子群Sa〜Scより対応するコンパレータのラッチに対してキャリブレーション終了指示信号を出力し、第3の出力端子Xよりリセット信号を出力する。
また、キャリブレーション制御回路CLCi(iは整数)は、スイッチを介して、キャリブレーション制御回路CLC(i+1)から出力されたリセット信号又はキャリブレーション制御回路CLC(i−1)から出力されたリセット信号が第2の入力端子Rに入力される。
図16は、図15に示したキャリブレーション制御回路の構成例を示す図である。各キャリブレーション制御回路は同様に構成され、図16には、一例としてn番目のキャリブレーション制御回路CLCnを示している。キャリブレーション制御回路CLCnは、例えば、フリップフロップ81、82、84〜86、88〜90、92、EXOR回路83、87、91、及びNAND回路93を有する。
フリップフロップ81、82、84、及びEXOR回路83により、図13に示したキャリブレーション制御回路と同様にして、入力端子Icに対して接続されたラッチの判定結果の切り替わりを検出する回路が構成される。フリップフロップ85、86、88、及びEXOR回路87により、入力端子Ibに対して接続されたラッチの判定結果の切り替わりを検出する回路が構成される。フリップフロップ89、90、92、及びEXOR回路92により、入力端子Iaに対して接続されたラッチの判定結果の切り替わりを検出する回路が構成される。
また、NAND回路93には、フリップフロップ84、88、92の出力(入力端子群Ia〜Icに対して接続されたコンパレータのキャリブレーション終了指示信号)が入力され、NAND回路93の出力がリセット信号として出力される。
図15に示した並列型A/D変換器の動作について説明する。図15に示した並列型A/D変換器の各コンパレータ(プリアンプ及びラッチ)におけるキャリブレーション動作及び通常動作の個々の動作は、図12に示した並列型A/D変換器と同様であるので、それら動作の詳細な説明は省略する。
図15に示した状態は、プリアンプPC1〜PC4のうち、プリアンプPC2及びPC3に対して基準電圧Vrefを供給してキャリブレーション中である状態を示している。このキャリブレーション開始時には、キャリブレーション制御回路CLC2に対して他のキャリブレーション制御回路(CLC1又はCLC3)から入力されたリセット信号によって、出力端子Sa〜Scより出力されるキャリブレーション終了指示信号φSC2、φSCh2、φSC3が“L”にリセットされる。
また、キャリブレーション制御回路CLC1又はCLC3から供給されるリセット信号に基づいて得られた制御信号φm2、φm3により、スイッチSC2g、SC3gがオンされる。また、スイッチSC2、SC3がオフされるとともにスイッチSC2x、SC3xがオンされる。これにより、プリアンプPC2、PC3は、コモンモード電位Vcmにてバイアスされて出力を後段の各ラッチに伝え、ラッチは、このプリアンプPC2、PC3の出力を基にキャリブレーションを行う。キャリブレーション制御回路CLC2は、接続されている各ラッチの判定の切り替わり目を各々検出し、判定結果の切り替わりが検出されたラッチに対するキャリブレーション終了指示信号φSC2、φSCh2、φSC3を“H”にする。これにより、各々のコンパレータのラッチに係るキャリブレーション動作を独立して終了させる。
そして、キャリブレーション制御回路CLC2は、接続されている個々のラッチのキャリブレーションが終了して最終的にすべてのラッチ(LC2、LCh2、LC3)のキャリブレーションが完了したことを検出すると、リセット信号を“L”にして次の状態に移行させる。すなわち、キャリブレーション制御回路CLC2からのリセット信号が“H”から“L”になることで、次にキャリブレーションを行うべきコンパレータが接続されているキャリブレーション制御回路より出力されるキャリブレーション終了指示信号が“L”にリセットされ、次のキャリブレーションが開始される。
以上説明した動作のタイミングチャートを図17に示す。なお、図17において、ZC30、ZCh20、ZC20は、ラッチLC3、LCh2、LC2の出力である。また、ZC31、ZCh21、ZC21は、ZC30、ZCh20、ZC20が各々入力されるフリップフロップの出力であり、ZC32、ZCh22、ZC22は、ZC31、ZCh21、ZC21が各々入力されるフリップフロップの出力である。また、Xは、キャリブレーション終了指示信号φSC2、φSCh2、φSC3に基づくリセット信号である。
ここで、一般にサンプリング周波数をfsとすると、nサイクル毎にサンプリングタイミングが一定値だけ誤差を有すると、そのスプリアスは周波数fs/nのサンプリングクロックにてサンプリングした場合と等価な周波数に現れる。この一定サイクルnが、例えばk〜lの間で任意の値に随時変化すると、スプリアスは周波数fs/l〜fs/kの間に分散されることになり、スプリアスの総量としては変化しないが、そのピーク値が分散化されることによって低減される。
したがって、第1の実施形態によれば、キャリブレーションの終了の判定を行い、補正終了後に速やかに次の状態に移行させ次のキャリブレーションを行うことで、予め決められた特定の周期毎ではなく、不特定のランダムな周期で切り替えてキャリブレーションを行うことができ、従来において特定の周波数に発生していたスプリアスの発生周波数を分散して特性の改善を図ることができる。これにより、例えば、スプリアスフリーダイナミックレンジ(SFDR)が重要視される通信分野に使用する場合や、バックグラウンドキャリブレーションの切り替えにより発生するスプリアスが性能を限定している場合などに、本実施形態における半導体装置を用いることで特性の改善を図ることができる。
また、予め固定された一定周期毎に切り替えてバックグラウンドキャリブレーションを行っていた場合には、その一定周期内にキャリブレーションが必ず収束することが要求されるため、実際に収束に必要なサイクル数よりも多く設定する必要があった。その結果、キャリブレーションの実行から再びキャリブレーションが実行されるまでのインターバルはクロック周期に比例して長くなり、長時間のインターバルによるリーク等の影響で低速での動作が制限されていた。それに対して、第1の実施形態によれば、キャリブレーションの終了の判定を行い、補正終了後に速やかに次の状態に移行させてキャリブレーションを行うことで、必要最低限のキャリブレーション期間で状態が移行することによりキャリブレーションの間のインターバルを短縮することができる。これにより、電荷のリーク等による影響を低減し、低速動作の制限を緩和することができる。
例えば、表1に示したように状態を移行させてバックグラウンドキャリブレーションを行う並列型A/D変換器に適用した場合には、キャリブレーションのインターバルは、一般にコンパレータが配置された場所毎に異なる。さらに、このインターバルに比例して電荷リーク等によって判定点に誤差が発生するために、各コンパレータにおいてキャリブレーションが終了するまでの期間は異なるので、本実施形態を適用した並列型A/D変換器では、特別な設定を行うことなく、スプリアスの発生周波数を分散させることが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
以下に説明する第2の実施形態における半導体装置は、A/D変換器を多チャンネル配置し、そのうちの特定チャンネルのA/D変換器でバックグラウンドキャリブレーションを行い、その他のチャンネルのA/D変換器で実際のA/D変換動作を行うようにするものである。
図18は、第2の実施形態における半導体装置を説明するための図であり、(A)に第2の実施形態における半導体装置の構成例を示し、(B)に動作タイミングの一例を示している。
図18(A)において、101は第1の選択部であり、102A〜102CはA/D変換器であり、103は第2の選択部である。第1の選択部101は、アナログ入力信号Vinが入力される。第1の選択部101は、図示しない制御信号に従って、入力されたアナログ入力信号Vinをキャリブレーション中でないA/D変換器102A〜102Cに出力する。
A/D変換器102A〜102Cは、入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換(A/D変換)し出力する。本実施形態において、A/D変換器102A〜102CのA/D変換方式は限定されるものではなく、任意の変換方式のA/D変換器を適用することができ、例えば、パイプライン型A/D変換器や逐次比較型A/D変換器などが適用可能である。また、図18(A)においては、A/D変換器を3チャンネル配置した例を図示しているが、これに限定されるものではなく、チャンネルの数(A/D変換器の数)も任意に変更可能である。
第2の選択部103は、A/D変換器102A〜102Cの出力が供給可能に接続されており、アナログ入力信号VinをA/D変換して得られたデジタル信号Doutを出力する。第2の選択部103は、図示しない制御信号に従って、A/D変換器102A〜102Cの中から実際のA/D変換動作を行っているA/D変換器の出力を選択し、デジタル信号Doutとして出力する。
第2の実施形態における半導体装置では、A/D変換器を単位として(チャンネル単位で)バックグラウンドキャリブレーションを行う。図18(B)に示すように、Aチャンネル(Ach)のA/D変換器102Aがキャリブレーション中の場合には(期間T13)、Bチャンネル(Bch)のA/D変換器102B、Cチャンネル(Cch)のA/D変換器102Cで実際のA/D変換動作を行い、アナログ入力信号VinをA/D変換する。同様に、BチャンネルのA/D変換器102Bがキャリブレーション中の場合には(期間T12、T15)、AチャンネルのA/D変換器102A、CチャンネルのA/D変換器102Cでアナログ入力信号VinをA/D変換する。また、CチャンネルのA/D変換器102Cがキャリブレーション中の場合には(期間T11、T14)、AチャンネルのA/D変換器102A、BチャンネルのA/D変換器102Bでアナログ入力信号VinをA/D変換する。
また、第2の実施形態では、チャンネルにかかわらず全チャンネルとも同一の固定周期毎に切り替えるのではなく、切り替え周期を異ならせてキャリブレーションを行う。なお、キャリブレーションを行うA/D変換器102A〜102Cの切り替え周期は、チャンネル毎に異なる設定、すなわち同じチャンネルのA/D変換器は常に同じサイクル数でキャリブレーションを行うようにしても良いし、あるいは同一のチャンネルであってもキャリブレーションを行う度に異なるサイクル数で切り替えるようにしても良い。
例えば、チャンネル毎に異なる設定とする場合には、チャンネル毎に異ならせたキャリブレーション期間を予め設定して、A/D変換器102A〜102Cのキャリブレーションを行うようにすれば良い。また、例えば、同一のチャンネルであっても異なるサイクル数で切り替えるようにする場合には、キャリブレーションを行う度に乱数を発生させるなどしてランダムにキャリブレーション期間(ただし、A/D変換器102A〜102Cにおいて設けなければならないキャリブレーション期間の下限以上の期間)を設定してキャリブレーションを行うようにすれば良い。
また、例えば、各A/D変換器102A〜102Cに第1の実施形態と同様の機能を設けて、A/D変換器102A〜102Cの各々が、内部のキャリブレーション完了を検出し、その検出結果を通知することによって次のA/D変換器102A〜102Cにてキャリブレーションを開始するようにしても良い。
第2の実施形態によれば、全チャンネルとも同一の固定周期毎に切り替えるのではなく、切り替え周期を異ならせてA/D変換器102A〜102Cのキャリブレーションを行うことにより、スプリアスの発生周波数を分散して特性の改善を図ることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図19は、第3の実施形態における半導体装置を適用した並列型A/D変換器の構成例を示す図である。図19においては、並列型A/D変換器の一部を図示している。
図19において、スイッチSDk、SDkx(図19においては、k=1〜4)は、アナログ入力信号Vin又は基準電圧Vrefの一方が容量CDkに供給されるよう切り替えるスイッチである。容量CDkは、キャリブレーション時にはスイッチSDkxを介して基準電圧Vrefが供給され、通常動作時にはスイッチSDkを介してアナログ入力信号Vinが供給される。
プリアンプPDkは、入力信号を増幅して出力する。プリアンプPDkの入力端は、容量CDkに接続されているとともに、スイッチSDkgを介してコモンモード電位Vcmが供給可能となっている。
ラッチLDkは、アナログ入力信号Vinに係るデジタルレベル(値“1”又は値“0”)の判定を行う。ラッチLDkは、接続されたプリアンプPDkの出力を基に、基準電圧Vrefとアナログ入力信号Vinの大小関係を比較してデジタルレベルの判定を行う。ラッチLDkには、制御信号としてクロック信号φC及びキャリブレーション終了指示信号φSDkが供給される。キャリブレーション終了指示信号φSDkは、キャリブレーションの終了を指示する信号である。
フリップフロップ111〜114は、乱数発生回路115より出力される信号φrdmが供給され、この信号φrdmをクロックとして動作しキャリブレーション終了指示信号φSDkを出力する。
具体的には、プリアンプPB4→PB3→PB2→PB1の方向にキャリブレーションを実行する場合には、図19に示したように、フリップフロップ114の出力が、フリップフロップ113に入力されるとともに、キャリブレーション終了指示信号φSD3としてラッチLD3に供給される。また、フリップフロップ113の出力が、フリップフロップ112に入力されるとともに、キャリブレーション終了指示信号φSD2としてラッチLD2に供給される。同様に、フリップフロップ112の出力が、フリップフロップ111に入力されるとともに、キャリブレーション終了指示信号φSD1としてラッチLD1に供給される。
また、図示していないが、プリアンプPB1→PB2→PB3→PB4の方向にキャリブレーションを実行する場合には、フリップフロップ111の出力が、フリップフロップ112に入力されるとともに、キャリブレーション終了指示信号φSD2としてラッチLD2に供給される。また、フリップフロップ112の出力が、フリップフロップ113に入力されるとともに、キャリブレーション終了指示信号φSD3としてラッチLD3に供給される。同様に、フリップフロップ113の出力が、フリップフロップ114に入力されるとともに、キャリブレーション終了指示信号φSD4としてラッチLD4に供給される。
乱数発生回路115は、クロック信号φCに基づいて動作して乱数を発生し、発生した乱数に応じた信号φrdmを出力する。乱数発生回路115は、キャリブレーションのサイクル数が、キャリブレーションから次のキャリブレーションまでのインターバル期間に発生するリーク等による変動分を補償するために最低限必要なサイクル数よりも多くなるように乱数を発生する。乱数発生回路115における乱数の発生は、例えば乱数テーブル(乱数表)を使用して行っても良いし、乱数発生ロジック(回路)を使用して行っても良い。
図19に示した状態は、プリアンプPB4→PB3→PB2→PB1の方向にキャリブレーションを実行しており、プリアンプPB3及びラッチLB3がキャリブレーション中で、その他のプリアンプ及びラッチにより通常動作を行っている状態を示している。
図19に示した並列型A/D変換器の動作について説明する。なお、図19に示した並列型A/D変換器の各コンパレータ(プリアンプ及びラッチ)におけるキャリブレーション動作及び通常動作の個々の動作は、図12に示した並列型A/D変換器と同様であるので、それら動作の詳細な説明は省略する。
以下では、図20を参照して、キャリブレーションを行う回路の切り替えについて説明する。図20は、図19に示した並列型A/D変換器の動作例を示すタイミングチャートである。
図20に示すように、乱数発生回路115より出力される信号φrdmは、クロック信号φCの立ち上がりに同期して変化する。また、キャリブレーション終了指示信号φSDkは、信号φrdmの立ち下がりに同期して変化する。信号φrdmにおける立ち下がりエッジ間のサイクル数は、乱数発生回路115にて発生する乱数に応じてランダムに変化する。したがって、並列型A/D変換器にてキャリブレーション動作を行うコンパレータの切り替えが、同一のサイクル数でなくランダムに行われるので、スプリアスの発生周波数を分散して特性の改善を図ることができる。
例えば、図20に示したように、キャリブレーション終了指示信号φSD3が“L”となって、プリアンプPD3及びラッチLD3におけるキャリブレーションが開始されてからMサイクル後に信号φrdmが立ち下がる。これにより、キャリブレーション終了指示信号φSD3が“H”になるとともに、キャリブレーション終了指示信号φSD2が“L”になり、プリアンプPD2及びラッチLD2におけるキャリブレーションが開始される。さらに、Nサイクル後に信号φrdmが立ち下がると、キャリブレーション終了指示信号φSD2が“H”になるとともに、キャリブレーション終了指示信号φSD1が“L”になる。これにより、プリアンプPD2及びラッチLD2におけるキャリブレーションが終了され、プリアンプPD1及びラッチLD1におけるキャリブレーションが開始される。以降同様にして、信号φrdmが立ち下がる度に次の状態に移行して次のキャリブレーションが開始される。
なお、上述した実施形態において、キャリブレーションの終了を判定するキャリブレーション制御回路は、対応するラッチとは別に設けるように図示しているが、ラッチ内に含まれるように構成しても良い。また、キャリブレーション制御回路では、対応するラッチの異なるタイミングでの出力を2つのフリップフロップを用いて得るようにしているが、これに限定されるものではなく、遅延時間を異ならせてラッチの出力を得られれば良く、様々な変形が可能である。
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の諸態様を付記として以下に示す。
(付記1)入力信号のレベルを判定する半導体装置であって、
前記入力信号のレベルを第1判定値に基づいて判定する第1比較部と、
前記入力信号のレベルを第2判定値に基づいて判定する第2比較部と、
前記第1判定値を補正する第1補正部と、
前記第2判定値を補正する第2補正部と
を有し、
前記第1補正部は、前記第1比較部から出力される第1信号と、前記第1信号に対して所定時間タイミングが異なり前記第1比較部から出力される第2信号とを比較し、前記第1信号と前記第2信号との比較結果に応じて前記第1判定値の補正終了を判定するとともに、前記第2補正部における補正を開始させる制御信号を出力し、
前記第2補正部は、前記制御信号に基づいて前記第2判定値の補正を開始することを特徴とする半導体装置。
(付記2)前記第1補正部による補正動作時には、前記第2比較部が判定動作を行い、
前記第2補正部による補正動作時には、前記第1比較部が判定動作を行うことを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記3)前記第1補正部は、前記第1信号と前記第2信号とのレベルが異なる状態を検出すると前記第1判定値の補正が終了したと判定することを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記4)前記第1補正部は、前記第1判定値の補正に係る補正精度を複数設定可能であることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記5)前記第1補正部は、粗調整による補正と微調整による補正とを順に行い前記第1判定値を補正することを特徴とする付記4記載の半導体装置。
(付記6)前記第1比較部及び前記第2比較部の一方は、補間処理を行い入力信号のレベルを判定することを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記7)前記第1補正部は、前記第1比較部の出力信号を第1遅延時間遅延させた前記第1信号を出力する第1遅延部と、前記出力信号を前記第1遅延時間とは異なる第2遅延時間遅延させた前記第2信号を出力する第2遅延部とを有することを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記8)前記第1遅延部及び前記第2遅延部の各々はフリップフロップを有し、前記第1遅延部のフリップフロップと前記第2遅延部のフリップフロップが縦続接続されていることを特徴とする付記7記載の半導体装置。
(付記9)アナログ入力信号をデジタル信号にA/D変換する半導体装置であって、
前記A/D変換を行う複数のA/D変換器と、
前記アナログ入力信号を選択的に前記A/D変換器に出力する選択部とを有し、
前記複数のA/D変換器のうち少なくとも1つのA/D変換器が補正動作中に、前記選択部により補正動作中にない前記A/D変換器に前記アナログ入力信号を出力して前記A/D変換を行い、
かつ前記A/D変換器毎に前記補正動作を行う期間長を異ならせたことを特徴とする半導体装置。
(付記10)前記補正動作を行う期間長が、前記補正動作を行う度にランダムに設定されることを特徴とする付記9記載の半導体装置。
(付記11)入力信号のレベルを判定する半導体装置であって、
各々が判定値を補正する補正部を有し、互いに異なる判定値に基づいて前記入力信号のレベルを判定する複数の比較部と、
発生させた乱数に基づいて、前記補正部にて補正動作を行う期間長を設定する乱数発生部とを有し、
前記複数の比較部における前記補正部による補正動作を所定順に行い、補正動作中にない前記比較部が前記入力信号のレベルの判定動作を行うことを特徴とする半導体装置。
(付記12)前記乱数発生部は、乱数テーブルを有し、当該乱数テーブルを用いて乱数を発生させることを特徴とする付記11記載の半導体装置。
(付記13)前記乱数発生部は、乱数を発生させる乱数発生論理回路を有することを特徴とする付記11記載の半導体装置。
(付記14)入力信号のレベルを判定する半導体装置の制御方法であって、
前記入力信号のレベルを判定する第1判定値の補正を開始し、
前記第1判定値の補正に応じた第1信号と、前記第1信号に対して所定時間タイミングが異なる第2信号とを比較し、
前記第1信号と前記第2信号との比較結果に応じて、前記第1判定値の補正終了を判定するとともに、前記入力信号のレベルを判定する第2判定値の補正を開始させる制御信号を出力し、
前記制御信号に基づいて、前記第2判定値の補正を開始することを特徴とする半導体装置の制御方法。
(付記15)アナログ入力信号をデジタル信号にA/D変換する複数のA/D変換器を有する半導体装置の制御方法であって、
前記複数のA/D変換器のうち少なくとも1つのA/D変換器が補正動作中に、補正動作中にない前記A/D変換器に前記アナログ入力信号を供給して前記A/D変換を行うとともに、前記補正動作を行う期間長を前記A/D変換器毎に異ならせることを特徴とする半導体装置の制御方法。
本発明の実施形態における半導体装置の一例としての並列型A/D変換器の構成例を示す図である。 第1の実施形態におけるキャリブレーション制御の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリアンプの構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係るラッチの構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係るキャリブレーション回路の構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係るスイッチ制御回路の構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係るスイッチ制御回路の動作を示すタイミングチャートである。 図5に示したキャリブレーション回路を用いた場合の本実施形態におけるキャリブレーションでの収束と従来のキャリブレーションでの収束とを示す図である。 本発明の実施形態に係るキャリブレーション回路の他の構成例を示す図である。 図9に示したスイッチ制御回路の動作を示すタイミングチャートである。 図9に示したキャリブレーション回路を用いた場合の本実施形態におけるキャリブレーションでの収束と従来のキャリブレーションでの収束とを示す図である。 第1の実施形態に係る並列型A/D変換器の構成例を示す図である。 図12に示したキャリブレーション制御回路の構成例を示す図である。 図12に示した並列型A/D変換器の動作を示すタイミングチャートである。 第1の実施形態に係る並列型A/D変換器の他の構成例を示す図である。 図15に示したキャリブレーション制御回路の構成例を示す図である。 図15に示した並列型A/D変換器の動作を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態に係る半導体装置を示す図である。 第3の実施形態に係る並列型A/D変換器の構成例を示す図である。 第3の実施形態に係る並列型A/D変換器の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
CA、CB 容量
PA、PB プリアンプ
LA、LB ラッチ
CLB キャリブレーション制御回路
SA、SAx、SAg、SB、SBx、SBg スイッチ
11 接続部
12 エンコーダ

Claims (10)

  1. 入力信号のレベルを判定する半導体装置であって、
    前記入力信号のレベルを第1判定値に基づいて判定する第1比較部と、
    前記入力信号のレベルを第2判定値に基づいて判定する第2比較部と、
    前記第1判定値を補正する第1補正部と、
    前記第2判定値を補正する第2補正部と
    を有し、
    前記第1補正部は、前記第1比較部から出力される第1信号と、前記第1信号に対して所定時間タイミングが異なり前記第1比較部から出力される第2信号とを比較し、前記第1信号と前記第2信号との比較結果に応じて前記第1判定値の補正終了を判定するとともに、前記第2補正部における補正を開始させる制御信号を出力し、
    前記第2補正部は、前記制御信号に基づいて前記第2判定値の補正を開始することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1補正部による補正動作時には、前記第2比較部が判定動作を行い、
    前記第2補正部による補正動作時には、前記第1比較部が判定動作を行うことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第1補正部は、前記第1信号と前記第2信号とのレベルが異なる状態を検出すると前記第1判定値の補正が終了したと判定することを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
  4. 前記第1補正部は、前記第1判定値の補正に係る補正精度を複数設定可能であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記第1補正部は、粗調整による補正と微調整による補正とを順に行い前記第1判定値を補正することを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
  6. 前記第1比較部及び前記第2比較部の一方は、補間処理を行い入力信号のレベルを判定することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の半導体装置。
  7. アナログ入力信号をデジタル信号にA/D変換する半導体装置であって、
    前記A/D変換を行う複数のA/D変換器と、
    前記アナログ入力信号を選択的に前記A/D変換器に出力する選択部とを有し、
    前記複数のA/D変換器のうち少なくとも1つのA/D変換器が補正動作中に、前記選択部により補正動作中にない前記A/D変換器に前記アナログ入力信号を出力して前記A/D変換を行い、
    かつ前記A/D変換器毎に前記補正動作を行う期間長を異ならせたことを特徴とする半導体装置。
  8. 前記補正動作を行う期間長が、前記補正動作を行う度にランダムに設定されることを特徴とする請求項7記載の半導体装置。
  9. 入力信号のレベルを判定する半導体装置の制御方法であって、
    前記入力信号のレベルを判定する第1判定値の補正を開始し、
    前記第1判定値の補正に応じた第1信号と、前記第1信号に対して所定時間タイミングが異なる第2信号とを比較し、
    前記第1信号と前記第2信号との比較結果に応じて、前記第1判定値の補正終了を判定するとともに、前記入力信号のレベルを判定する第2判定値の補正を開始させる制御信号を出力し、
    前記制御信号に基づいて、前記第2判定値の補正を開始することを特徴とする半導体装置の制御方法。
  10. アナログ入力信号をデジタル信号にA/D変換する複数のA/D変換器を有する半導体装置の制御方法であって、
    前記複数のA/D変換器のうち少なくとも1つのA/D変換器が補正動作中に、補正動作中にない前記A/D変換器に前記アナログ入力信号を供給して前記A/D変換を行うとともに、前記補正動作を行う期間長を前記A/D変換器毎に異ならせることを特徴とする半導体装置の制御方法。
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