JP4468985B2 - 導電性ローラ - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ等の電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置に用いられる導電性ローラに関し、特に、導電性ローラを生産するためのコストを低減したものに関する。
複写機やプリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置においては、種々の導電性ローラが用いられており、感光ドラム等の潜像保持体に電荷を付与するための帯電ローラ、潜像保持体上の潜像を可視化させるため非磁性現像剤(トナー)を潜像保持体に供給する現像ローラ、このトナーを現像ローラに供給するトナー供給ローラ、潜像保持体上のトナーを紙等の記録媒体に転写するのに用いられる転写ローラ、トナーの仲介を司る中間転写ローラ、潜像保持体上に残ったトナーを除去するクリーニングローラ、さらには、画像形成装置に用いられる導電性ベルトを走行可能に駆動もしくは従動支持するベルト駆動ローラ等がその例である。
従来、これらの導電性ローラとしては、導電性のシャフト部材の外周に、導電剤を配合することにより導電性を付与した導電性のゴムや高分子エラストマー、高分子フォーム等からなる導電性の弾性層を形成し、所望に応じその外周にさらに表面層の塗膜を形成したものが使用されている。
弾性層は、感光ドラム等に対して弾性接触するよう、一般的に、−40℃以下にガラス転移点を有するものが用いられ、また、この弾性層を形成する方法としては、高精度の周面寸法が要求されるため、通常、金型に材料を注入して金型内で硬化させる成形法が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−150610号公報
しかしながら、金型を用いるこの方法では、生産量を上げようとした場合、高価な金型が多数個必要で、このための設備コストが膨大なものとなり製品のコストを低減する際の障害となっていた。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、外周寸法精度を犠牲にすることなく、弾性層を安価に形成し製品のコストを大幅に低減することのできる導電性ローラを提供することを目的とする。
<1>は、長さ方向両端部を軸支されて取付けられるシャフト部材と、その半径方向外側に配設された一層以上の弾性層とを具え、各弾性層は、−40℃以下にガラス転移点を有する導電性ローラにおいて、
前記弾性層の少なくとも一層を、導電剤および紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂で構成してなると共に、
最外の弾性層の外側に、−40℃を超えるガラス転移点を有する表面層の一層以上を設けてなり、この表面層を、導電剤および紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂で構成してなる導電性ローラである。
<2>は、<1>において、前記導電剤はカーボン系導電剤、イオン導電剤、もしくは、金属酸化物よりなるものとし、導電剤としてカーボン系導電剤を含有する場合、前記紫外線重合開始剤に、紫外線吸収波長帯域の最大波長が400nm以上であるものを含ませてなる導電性ローラである。
ここで「紫外線吸収波長帯域」とは、開始剤が開裂するに充分なエネルギーを得ることができる波長帯域をいい、単に微量の吸収があるだけの波長帯域は、吸収波長帯域には含まない。したがって、例えば、紫外線吸収波長帯域の最大波長が400nm以上である場合とは、400nm以上の波長帯域でも、開裂が充分に開始できることを意味するものであり、この領域で紫外線を吸収しうることだけを意味するものではない。
<3>は、長さ方向両端部を軸支されて取付けられるシャフト部材と、その半径方向外側に配設された一層以上の弾性層とを具え、各弾性層は、−40℃以下にガラス転移点を有する導電性ローラにおいて、
前記弾性層の少なくとも一層を、導電剤を含有する電子線硬化型樹脂で構成してなると共に、
最外の弾性層の外側に、−40℃を超えるガラス転移点を有する表面層の一層以上を設けてなり、この表面層を、導電剤を含有する電子線硬化型樹脂で構成してなる導電性ローラである。
<4>は、<1>もしくは<3>において、弾性層における紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化型樹脂の架橋密度を、表面層におけるそれよりも小さくしてなる導電性ローラである。
<5>は、<1>〜<3>のいずれかにおいて外周面上に担持した非磁性現像剤を潜像保持体に供給する現像ローラとして用いられ、最外の弾性層は、微粒子が分散された樹脂で構成されてなる導電性ローラである。
<6>は、<5>において、前記微粒子の平均粒径を、1〜50μmとする記載の導電性ローラである。
<7>は、<5>もしくは<6>において、前記最外の弾性層における微粒子の含有量を、樹脂100重量部に対し0.1〜100重量部としてなる記載の導電性ローラである。
<8>は、<1>〜<7>のいずれかにおいて、前記シャフト部材を、金属製パイプ、もしくは、導電剤を含有した樹脂製の中空円筒体もしくは中実円柱体より構成してなる導電性ローラ
<1>によれば、弾性層の少なくとも一層を、導電剤および紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂で構成したので、このような材料を含有する塗料をシャフト部材の周囲に塗布したあと紫外線を照射してこれを硬化させて、弾性層を形成することができ、このことにより、コスト低減の障害となっている金型を不要なものとするとともに、紫外線硬化樹脂を含まない塗料を用いた場合に必要な乾燥工程をも不要なものにして、製品のコスト低減に大きく寄与させることができる。
そして、最外の弾性層の外側に−40℃を超えるガラス転移点を有する表面層を設けたので、弾性層の弾性特性に依存することなく、帯電性能、付着性、汚染性、対磨耗性、摩擦力等の表面特性を最適化することができ、さらに、この表面層を、導電剤および紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂で構成したので、表面層を硬化するのに、弾性層と同じ装置を用いることにより、新たな設備を設置する必要がなく、しかも、表面層を短時間で効率的に形成することができる。
<2>によれば、紫外線硬化型樹脂に含有させる導電剤を、イオン導電剤、もしくは、金属酸化物よりなるものとした場合には、これらの導電剤により紫外線の層奥までの到達が阻害されることがなく、所望の導電性能を安定的に付与することができ、また、導電剤としてカーボン系導電剤を含有する場合でも、前記紫外線重合開始剤に、紫外線吸収波長帯域の最大波長が400nm以上であるものを含ませたので、カーボン系導電剤による層奥での紫外線量の減少にもかかわらずそこでの紫外線硬化反応を進行させることができ、この場合にも、安定した導電性能を担持させることができる。
<3>によれば、弾性層の少なくとも一層を、導電剤を含有する電子線硬化型樹脂で構成したので、このような材料を含有する塗料をシャフト部材の周囲に塗布したあと電子線を照射してこれを硬化させて、弾性層を形成することができ、このことにより、コスト低減の障害となっている金型を不要なものとするとともに、電子線硬化樹脂を含まない塗料を用いた場合に必要な乾燥工程をも不要なものにして、製品のコスト低減に大きく寄与させることができる。
そして、最外の弾性層の外側に−40℃を超えるガラス転移点を有する表面層を設けたので、前述の通り、弾性層の弾性特性に依存することなく、帯電性能、付着性、汚染性、対磨耗性、摩擦力等の表面特性を最適化することができ、さらに、この表面層を、導電剤を含有する電子線硬化型樹脂で構成したので、表面層を硬化するのに、弾性層と同じ装置を用いることにより、新たな設備を設置する必要がなく、しかも、表面層を短時間で効率的に形成することができる。
<4>によれば、弾性層における紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化型樹脂の架橋密度を、表面層におけるそれよりも小さくしたので、弾性層の主剤と表面層の主剤とを、大幅に異ならせることなく、それぞれの層に最適な弾性特性を得ることができ、製品のコストを一層低減することができる。
<5>によれば、外周面上に担持した非磁性現像剤を潜像保持体に供給する現像ローラとして用いられ、最外の弾性層は、微粒子が分散された樹脂で構成されるようにしたので、最外に位置する弾性層からの微粒子の突出によって、薄膜よりなる表面層の外表面に凹凸を形成することができ、その結果、所望のトナー供給能力を得るに十分な表面粗度を付与することができ、しかも、最外の弾性層の粒子は直接、感光ドラム等の潜像保持体と直接接触することがないので、長期使用に伴う粒子性状の劣化を防止することができる。
<6>は、前記微粒子の平均粒径を、1〜50μmとするものであり、微粒子の平均粒径が、1μm未満の場合には、十分な表面粗度が得られず、その結果トナー搬送力が低下して、画像濃度の低下など印刷品位の低下を招くことになり、また、これが、50μmを超えた場合には、表面粗度が大きくなり過ぎて、トナー搬送力過多となり、適正なトナー帯電性を確保できなくなる。
<7>は、最外の弾性層における微粒子の含有量を、樹脂100重量部に対し0.1〜100重量部とするものであり、微粒子の含有量が、樹脂100重量部に対し0.1重量部未満の場合には、微粒子がこの弾性層の表面に存在する比率が小さくなりすぎて導電性ローラに十分な表面粗度を付与することができず、逆に、これが、100重量部を超えた場合には、樹脂に対する微粒子の割合が大きくなりすぎて、樹脂の機能の発現が阻害される可能性がある。
<8>によれば、前記シャフト部材を、金属製パイプ、もしくは、導電剤を含有した樹脂製の中空円筒体もしくは中実円柱体で構成したので、所要の導電性を確保した上でローラ全体を軽量化することができる。
本発明に係る実施形態の導電性ローラを示す断面図である。 他の実施形態の導電性ローラを示す断面図である。 さらなる他の実施形態の導電性ローラを示す断面図である。 さらなる他の実施形態の導電性ローラを示す斜視図である。 中空円筒体を形成する金型を示す断面図である。 異なる構造の端部を有するシャフト部材を示す側面図である。 軸部、軸穴部、ギヤ部の形状変形例を示す斜視図である。 さらなる他の実施形態の導電性ローラを示す斜視図である。 図8に示した導電性ローラのシャフト部材を示す斜視図である。 円筒部材を示す斜視図および断面図である。 図9に示したシャフト部材の変形例を示す斜視図である。 図9に示したシャフト部材の他の変形例を示す斜視図である。 円筒部材の連結方法を例示する斜視図である。 ダイコート法によって層を形成する際の、形成途中の導電性ローラを示す斜視図である。 他の形態のダイコート法に対応する斜視図である。 ロールコート法によって層を形成する際の、形成途中の導電性ローラを示す平面図および断面図である。
符号の説明
1 導電性ローラ
2 シャフト部材
3 弾性層
4 表面層
5 中実円柱体
6 軸部
7 ギア部
8 軸穴部
11 導電性ローラ
12 シャフト部材
13 中空円筒体
13a 円筒部
13b 底部
14 キャップ部材
14a 蓋部
21 導電性ローラ
22 シャフト部材
23 中空円筒体
23a 円筒部
23b 底部
24 キャップ部材
24a 蓋部
30 金型
31 筒型
32 コア型
33 ランナ型
34 第二スプルー
35 キャビティ
36 第一スプルー
37 ランナ
51 導電性ローラ
52 シャフト部材
53 中空円筒体
54 円筒部材
55 補強用リブ
56 金軸
57 ギヤ部
61A 円筒部材の一方の端部
61B 円筒部材の他方の端部
62 凸部
63 回転止めピン
65 凹部
66 回転止め穴
70,70A ダイコータ
71、71A 上部ダイヘッド
72、72A 下部ダイヘッド
73、73A 供給管
74 マニホールド
75 供給管
76、76A 定量ポンプ
77 開口部
78 紫外線照射手段もしくは電子線照射手段
80 ロールコータ
81 塗装ロール
82 塗料タンク
84 ロール駆動モータ
86 ドクターブレード
87 開口部
88 紫外線照射手段もしくは電子線照射手段
本発明の実施形態についてさらに詳しく説明する。図1は、本実施形態の導電性ローラを示す断面図である。導電性ローラ1は、シャフト部材2の外周上に導電性の弾性層3を形成し、更にこの弾性層3上に導電性の表面層4を形成してなるが、表面層4は必須の構成ではない。シャフト部材2としては、金属もしくは樹脂の中実円柱体や中空円筒体を用いることができるが、導電性ローラ全体を軽量化するためには、シャフト部材を金属製とした場合はこれを中空円筒体にし、樹脂製とした場合には中空円筒体もしくは中実円柱体とするのが好ましく、このうち、図1に示したものは、これを樹脂製の中実円柱体とするものであり、シャフト部材2は、樹脂製の中実円柱体5、および、その両端に形成されたそれぞれの軸部6よりなり、これらの軸部6は、取付け状態において、図示していない、電子写真装置のローラ支持部に軸支される。
まず、シャフト部材2について以下に説明する。シャフト部材2は樹脂製であるので、重量の大幅な増加を招くことなくシャフト部材2の径を大きくすることができ、また、樹脂は導電剤を含有するので、シャフト部材2は良好な導電性を有し、このことにより、導電性ローラ1の表面に所望の電位を付与することができる。
シャフト部材2に用いる樹脂材料としては、適度の強度を有するとともに、射出成型等により成形可能なものであればよく、汎用樹脂やエンジニアリングプラスチックの中から適宜選定することができ、特に制限されるものではない。具体的には、エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアセタール、ポリアミド樹脂(例えば、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド12、ポリアミド4・6、ポリアミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド11、ポリアミドMXD6(メタキシレンジアミンとアジピン酸とから得られるポリアミド)等)、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレンなどを挙げることができる。また、汎用樹脂としては、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンなどが挙げられる。その他、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等を用いることもできる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の中でも、特にエンジニアリングプラスチックが好ましく、さらに、ポリアセタール、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネートなどが、熱可塑性で成形性に優れ、かつ、機械的強度に優れる点より、好ましい。特に、ポリアミド6・6、ポリアミドMXD6、ポリアミド6・12、あるいはこれらの混合樹脂が好適である。なお、熱硬化性樹脂を用いることに差し支えはないが、リサイクル性を考慮すれば熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
導電剤としては、樹脂材料中に均一に分散することができるものであれば各種のものを使用することが可能であるが、カーボンブラック粉末、グラファイト粉末、カーボンファイバーやアルミニウム、銅、ニッケルなどの金属粉末、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物粉末、導電性ガラス粉末などの粉末状導電剤が好ましく用いられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。この導電剤の配合量は、目的とする導電ローラの用途や状況に応じて適当な抵抗値が得られるように選定すればよく、特に制限されるものではないが、通常はシャフト部材2の材料全体に対して5〜40重量%、特には、5〜20重量%とすることが好ましい。
シャフト部材2の体積抵抗率については、上述のようにローラの用途等に応じて適宜設定すればよいが、通常は1×100〜1×1012Ω・cm、好ましくは1×102〜1×1010Ω・cm、より好ましくは1×105〜1×1010Ω・cmとする。
シャフト部材2の材料中には、必要に応じ補強や増量等を目的として各種導電性または非導電性の繊維状物やウィスカー、フェライトなどを配合することができる。繊維状物としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維などの繊維を挙げることができ、また、ウィスカーとしては、チタン酸カリウムなどの無機ウィスカーを挙げることができる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの配合量は、用いる繊維状物やウィスカーの長さおよび径、主体となる樹脂材料の種類や目的とするローラ強度等に応じて適宜選定することができるが、通常は材料全体の5〜70重量%、特には10〜20重量%である。
シャフト部材2は、導電性ローラ1の芯部を構成するものであるため、ローラとして良好な性能を安定的に発揮させるために十分な強度が必要であり、通常、JIS K 7171に準拠した曲げ強度で80MPa以上、特に130MPa以上の強度を有することが好ましく、これにより良好な性能を長期にわたって確実に発揮することができる。なお、曲げ強度の上限については特に制限はないが、一般的には500MPa以下程度である。
図1には、シャフト部材2として中実円柱体5よりなるものを示したが、図2は、シャフト部材2に代えて、樹脂製の中空円筒体13よりなるシャフト部材12を用いた導電性ローラ11を示す断面図である。導電性ローラ11は、シャフト部材12の外側に弾性層3、表面層4をこの順に形成してなる点については導電性ローラ1と同様である。シャフト部材12は、中空円筒体13とキャップ部材14とを接着等により接合して形成され、中空円筒体13は、円筒部13a、底部13bおよび軸部6よりなり、また、キャップ部材14は蓋部14aと軸部6とよりなる。両方の軸部6は、取付け状態において、図示しない、電子写真装置のローラ支持部に軸支される。
シャフト部材2に代えて、中空のシャフト部材12を用いることにより導電性ローラ11をより一層軽量にすることができ、特に導電性ローラの外径が12mmを越える場合には、中空の構造とするのが好ましい。
図3は、さらに、シャフト部材12に代えてシャフト部材22を用いた導電性ローラ21を示す断面図であり、図4はその斜視図である。シャフト部材22は、中空円筒体23とキャップ部材24とを接着等により接合して形成され、中空円筒体23は、円筒部23a、底部23b、ギヤ部7および軸穴部8よりなり、一方、キャップ部材24は、導電性ローラ11と同様に、蓋部24aと軸部6とよりなる。
軸部6と軸穴部8とが、図示しない、電子写真装置のローラ支持部に軸支され、また、導電性ローラの回転駆動力は、ギヤ部7を介して直接シャフト部材22に伝達される。このようなギヤ部7を有する中空円筒体23であっても、シャフト部材22を樹脂製としたので、これを射出成形等により一体的に成型することができ、シャフト部材22を金属よりなるものとした場合には、ギヤ部を別部材としなければならないのに対比して、シャフト部材22のコストを低減することができる。なお、ギヤ部7は、平歯車であってもハズバ歯車であっても、一体的に成型することができる。
また、中空円筒部13a、または23aの肉厚は、強度的に十分であるかぎり、軽量化の点で薄い方が好ましく、例えば、0.3〜3mmとすることができるが、一層好ましくは、1〜2mmとするのがよい。
上記樹脂材料および導電剤等からなる配合材料を用いてシャフト部材2、12、22を形成するための方法としては、特に制限はなく、樹脂材料の種類などに応じて、公知の成形法の中から適宜選定することができるが、一般的には金型を用いる射出成形法が適用される。
図5は、中空円筒体23を成形する金型30を、閉止した状態において示す断面図であり、金型30は筒型31、コア型32、およびランナ型33よりなり、これらの型を、筒型31の長さ方向に相互に離隔接近させることにより、金型の開放および閉止を行うよう構成される。金型30を閉止した状態において、筒型31とコア型32とで形成されるキャビティ35に、第一スプルー36から、ランナ37および第二スプルー34を介して樹脂を注入し、その後、金型30内でこれを冷却固化させることによって中空円筒体23を成形することができる。また、ホットランナ方式を用いることによりランナ37中の材料を無駄なく利用することもできる。
ここで、筒型31、コア型32は周方向に分割されることのない構造を有するので、中空円筒体23を周方向に均一なものとすることができる。また、コア型32を用いる代りに、不活性ガスを導入し、このガスの圧力によって中空部を形成することもできる。
図6は、端部構造の異なるシャフト部材を示す側面図であり、図6(a)、図6(b)は、端部の両方を軸部6で構成した例、図6(c)は、端部の両方を軸穴部8で構成した例、図6(d)、図6(e)は、両端部の一方を軸部6で、他方を軸穴部8で構成した例をそれぞれ示す。また、図6(b)〜図6(e)の例は、一方の端部にギヤ部7を設けた例を示す。このほか、端部の両側にギヤ部7を設けることもでき、この場合、シャフト部材が動力伝達を仲介する機能を担うことになる。いずれの場合も、ギヤ部7は円筒部もしくは円柱部と一体的に形成することができる。
ここで、図6(a)に示したものは、シャフト部材2もしくは12に対応し、図6(d)に示したものはシャフト部材22に対応する。
また、図6に示したシャフト部材2、12の軸部6は、図7(a)に斜視図で示すように、最も単純な形状の円柱状をなすが、この代わりに、例えば、図7(b)に示すテーパ部を有するもの、図7(c)に示すDカット加工を施したもの、図7(d)に示す角柱状
のもの、図7(e)に示す先尖端部を有するもの、図7(f)に示す環状溝を有するもの、図7(g)に示す段付部を有するもの、図7(h)に示す、外周面にスプラインもしくはギヤ用外歯部が形成されたもの等を用いることができ、同様に、軸穴部8として、図7(i)に斜視図で示した単純な丸穴形状のものの外、図7(j)に示すD型断面形状のもの、図7(k)に示す小判状断面形状のもの、図7(l)に示す角穴形状のもの、図7(m)に示す、内周面にスプラインもしくはギヤ用内歯部が形成されたもの、図7(n)に示すテーパ穴部を有するもの、図7(o)に示すキー溝付丸穴のものなども用いることができる。
さらに、図7(r)に斜視図で示したギヤ部7に代えて、図7(p)に示す段付部や、図7(q)に示すやフランジ部等を用いることもできる。
図8は、図2に示したシャフト部材12に代えて、シャフト部材52を用いた導電性ローラ51を示す斜視図であり、図9は、シャフト部材52を示す斜視図である。シャフト部材52は中空円筒体53と金軸56とよりなり、中空円筒体53には、その外周面から半径方向内側に向かって延在する補強用リブ55が設けられ、また、中空円筒体53は、その長さ方向に、複数の円筒部材54を連結して構成される。このように、中空円筒体53を複数の円筒部材54からなるものとし、いわば長さ方向に分割したことで、従来の金属パイプや樹脂一体成形品の場合に比し部材の長さが短くなるため、加工の精度を向上することができるとともに、個々の部材の加工が容易になり、これにより生産性の向上にも寄与することができる。
中空円筒体53の半径方向中心に、中空円筒体を嵌通する金軸56が配置され、金軸56はそれらの補強リブ55の半径方向内側端を支持するよう構成され、この構成により、ローラの剛性を向上して、曲げに対する強度を高めることができる。
円筒部材54同士の連結手段としては、特に制限されるものではないが、例えば、図10に示すような構造を例示することができ、その端部同士の嵌合により結合可能とすることができる。図示する円筒部材54は、一方の端部61A側に凸部62および回転止めピン63を有し(図中の(a))、他方の端部61B側に凹部65および回転止め穴66を有している(図中の(b))。図中の(c)は円筒部材54の断面図である。このような構造を有する円筒部材54同士を、端部61Aと端部61Bとを対向させた状態で回転させながら嵌め合わせることで、凸部62が凹部65と、回転止めピン63が回転止め穴66と夫々嵌合して、互いに強固に結合することが可能となる。ローラは回転させて使用するものであるため、部材間の連結手段は、回転防止機構を備えていることが好適である。なお、図示する円筒部材54においては、凸部62および凹部65において、芯出し用のテーパ加工が施されている。
本発明においては、シャフト部材52自体の形状については特に制限されるものではなく、適宜所望の形状とすることができる。例えば、長手方向端部に当たる部材にギヤ部57(図11参照)やDカット形状等の適宜形状の軸部などを形成しておくか、または、ギヤ部のみの部材をローラ本体形成後の端部に接合することで、シャフト部材52の長さ方向端部に所望に応じこれら機能部品の形状を持たせることができる。これにより、軸を別途使用し、または、軸に複雑な加工をする必要がなくなり、また、機能部品の芯出しを行うことが容易となるメリットも得られる。
また、シャフト部材52の外形は、図9等に示す円筒形状には限られず、図12に示すような、長手方向両端部から中央部に向かい径大となるクラウン形状を有するものとすることもできる。従来のような金属パイプや樹脂一体成形品の場合、ローラ本体の外形はストレートな円柱形状とすることが一般的であり、中央部が両端部よりも径大であるクラウン形状などの対応は困難で、高額な金型製作による成形や、弾性層3の研磨、表面層4の塗工(ディップ等)の際の膜厚制御等が必要であった。本実施形態においては、中空円筒体53を長さ方向に分割することにより、個々の部材の加工難易度を低くしているため、クラウン形状などにも容易に対応が可能となり、また、加工精度も良好に確保することが可能となる。なお、本実施形態において、ローラ本体を形成する部材の個数には特に制限はなく、強度やコスト性の観点から適宜定めればよい。
中空円筒体53を形成する材料としては、先にシャフト部材2について説明したと同様のものを用いることができ、また、金軸56としては、例えば、硫黄快削鋼やアルミニウム、ステンレス鋼等に、ニッケル、亜鉛めっき等を施したものを用いることができる。
中空円筒体53と金軸56との間の結合は、通常、慣用の接着剤等により行えばよく、特に制限されないが、例えば、中空部材54をオーブン等で加熱した状態で金軸56を通し、その後冷却することにより、中空部材54の樹脂材料を収縮させて金軸56に対し固定する方法を用いることもできる。また、この結合手段として、金軸56に溝やDカット等を設けることも好ましい(図示せず)。この場合の結合手段も、前述した部材の場合と同様に回転防止機構を備えていることが好ましく、これにより使用時における金軸56の空転を防止することができる。
本実施形態の導電性ローラ51は、複数の円筒部材54を長さ方向に結合してシャフト部材52を形成した後、その外周に弾性層3を設けることにより製造することができる。ここで、本実施形態に係る円筒部材54により中空円筒体53を形成する手順としては、特に制限されるものではないが、例えば、図10に示すような嵌合構造を有する円筒部材54の場合には、部材同士を直接結合して中空円筒体53とすることもでき、また、嵌合構造を有しない場合には、図13(a)〜(c)に示すように、金軸56を個々の円筒部材54に順次挿通した後、接着剤等により互いに固定してローラ形状とする方法を用いてもよい。
シャフト部材として金属製のものにする場合には、図2に示したような、中空円筒体よりなるものとするのが、重量低減の点で好ましく、この場合の金属材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼及び鉄、ならびに、これらのいずれかを含む合金から選ばれた金属を例示することができる。
次に、弾性層3について説明する。弾性層3は、−40℃以下にガラス転移点を有し、また、導電剤および紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂、もしくは、導電剤を含有する電子線硬化型樹脂よりなる。
弾性層3を形成する紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化型樹脂としてはポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ビニルエステル系樹脂などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。
さらに、これらの樹脂に特定の官能基を導入した変性樹脂を用いることもできる。また、樹脂層4の力学的強度、耐環境特性を改善するため、架橋構造を有するものを導入することが好ましい。
上記の紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化型樹脂のうち、特に、(メタ)アクリレートオリゴマーを含む(メタ)アクリレート系のものより形成された組成物が好適である。
このような(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ウレタン系(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ系(メタ)アクリレートオリゴマー、エーテル系(メタ)アクリレートオリゴマー、エステル系(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート系(メタ)アクリレートオリゴマー等、また、フッ素系、シリコーン系の(メタ)アクリルオリゴマーなどを挙げることができる。
上記(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、多価アルコールとε−カプロラクトンの付加物等の化合物と、(メタ)アクリル酸との反応により、あるいはポリイソシアネート化合物及び水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物をウレタン化することにより合成することができる。
ウレタン系(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリオール、イソシアネート化合物と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とをウレタン化することによって得ることができる。
エポキシ系(メタ)アクリレートオリゴマーの例としては、グリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物であればいずれでもよいが、中でもベンゼン環、ナフタレン環、スピロ環、ジシクロペンタジエン、トリシクロデカン等の環状構造を有し、かつグリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸の反応生成物が好ましい。
更に、エーテル系(メタ)アクリレートオリゴマー、エステル系(メタ)アクリレートオリゴマー及びポリカーボネート系(メタ)アクリレートオリゴマーは、各々に対するポリオール(ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオール)と(メタ)アクリル酸との反応によって得ることができる。
紫外線硬化型もしくは電子線硬化型の樹脂組成物には、必要に応じて粘度調整のために重合性二重結合を有する反応性希釈剤を配合する。このような反応性希釈剤としては、アミノ酸や水酸基を含む化合物に(メタ)アクリル酸がエステル化反応及びアミド化反応で結合した構造の、例えば、単官能、2官能または多官能の重合性化合物等を使用することができる。これらの希釈剤は、(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部当たり、通常10〜200重量部用いることが好ましい。
弾性層3における紫外線硬化型もしくは電子線硬化型樹脂には、弾性層3の導電性を制御する目的で、導電剤が含有される。導電剤として電子導電剤およびイオン導電剤のいずれを用いてもよく、電子導電剤の場合、カーボン系導電剤は、少量の添加で高い導電性を得ることができる点において好ましい。カーボン系導電剤としては、ケッチェンブラックやアセチレンブラックを用いるのが好ましいが、SAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボンブラック、酸化カーボンブラック等のインク用カーボンブラック,熱分解カーボンブラック、グラファイト等も用いることができる。
カーボン系以外の電子導電剤としては、ITO、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物の微粒子;、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属の酸化物;導電性酸化チタンウイスカー、導電性チタン酸バリウムウイスカーのような透明なウィスカー;などを例示することができる。
イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム,テトラブチルアンモニウム,ラウリルトリメチルアンモニウム等のドデシルトリメチルアンモニウム,ヘキサデシルトリメチルアンモニウム,ステアリルトリメチルアンミニウム等のオクタデシルトリメチルアンモニウム,ベンジルトリメチルアンモニウム,変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウム等のアンモニウムの過塩素酸塩,塩素酸塩,塩酸塩,臭素酸塩,ヨウ素酸塩,ホウフッ化水素酸塩,硫酸塩,アルキル硫酸塩,カルボン酸塩,スルホン酸塩などの有機イオン導電剤;リチウム,ナトリウム,カルシウム,マグネシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩,塩素酸塩,塩酸塩,臭素酸塩,ヨウ素酸塩,ホウフッ化水素酸塩,トリフルオロメチル硫酸塩,スルホン酸塩などの無機イオン導電剤を例示することができる。
導電剤として、2種類以上のものを混合して用いてもよく、この場合、印可される電圧の変動や環境の変化に対しても安定して導電性を発現することができる。混合例としては、カーボン系導電剤に、カーボン系以外の電子導電剤やイオン導電剤を混合したものをあげることができる。
弾性層3を構成する樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いた場合、その形成過程において樹脂の硬化反応の開始を促進させるための紫外線重合開始剤を、紫外線硬化型樹脂に含有させる。
弾性層3の導電性を制御する導電剤として、カーボン系導電剤を用いた場合、硬化のために照射する紫外線が、この導電剤に阻害されて層の奥まで到達できなくなる可能性があり、紫外線重合開始剤がその機能を充分発揮できなくなり、硬化反応が十分に進行しなくなる一因となる。
この点を改善するため、層の奥まで入り込むことのできる長波長の紫外線を吸収させるべく、紫外線重合開始剤として、紫外線吸収波長帯域の最大波長を400nm以上とするものを使用することが好ましく、このような紫外線重合開始剤としては、α−アミノアセトフェノン、アシルフォスフィンオキサイド、チオキサントンノアミン等を用いることができ、これらのより具体的な例としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド又は2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オンを挙げることができる。
また、紫外線重合開始剤として、紫外線吸収波長帯域の最大波長を400nm以上とする長波長ものに加えて、紫外線吸収波長帯域の最大波長を400nm未満とする短波長のものも含ませるが好ましく、このことにより、カーボン系導電剤を用いた場合に、層奥だけでなく、層の表面近傍についても良好に硬化反応を進行させることができる。
このような短波長の吸収帯域を有する紫外線重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ1,2ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ヒドロキシ2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2ヒドロキシエトキシ)フェニル]2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンなどを挙げることができる。
なお、導電剤として、カーボン系のものを用いない場合には、紫外線吸収波長帯域の最大波長に依存することなく、紫外線重合開始剤を選択することができ、例えば、上記に挙げたものから選べばよい。
紫外線重合開始剤を配合する場合、その配合量は、例えば、(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部当たり0.1〜10重量部が好ましい。
本発明においては、上記成分以外に、必要に応じて、上記の重合開始剤による重合反応を促進するためにトリエチルアミン、トリエタノールアミン等の第3級アミン、トリフェニルホスフィン等のアルキルホスフィン系光重合促進剤、p−チオジグリコール等のチオエーテル系光重合促進剤などを紫外線硬化型樹脂に添加してもよい。これらの化合物を添加する場合、その添加量は、通常(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部当たり0.01〜10重量部の範囲が好ましい。
上記紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化型樹脂には、導電剤のほか、必要に応じて反応希釈剤を含有させることができる。
本発明においては、弾性層3は、−40℃以下にガラス転移点を有することを前提にしているが、さらにこのガラス転移点を、−70℃〜−50℃とするのがよく、特に、導電性ローラ1を現像ローラとして用いた場合、ガラス転移点が−40℃以下にない場合、導電性ローラやトナーに加わる応力を緩和するという、弾性層本来の機能を発現しえなくなり、例えば、導電性ローラと潜像保持体との接触面積が小さくなり、良好な現像が行えなくなるおそれがある。更に、トナーに損傷を与え感光体や成層ブレードへのトナー固着などが発生して画像不良となりやすい。逆に、弾性層3のガラス転移点を低くしすぎると、低硬度になりすぎ、感光体や成層ブレードとの摩擦力が大きくなり、ジッターなどの画像不良が発生する虞がある。
この弾性層3は、感光体や成層ブレードなどに当接して使用されるため、硬度を低硬度に設定する場合でも、圧縮永久歪をなるべく小さくすることが好ましく、具体的には20%以下とすることが好ましい。
上記紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化型樹脂よりなる弾性層の硬度を制御するには、これらの樹脂の架橋密度を変化させるのがよく、架橋密度を下げてゆくことにより、低硬度のものを得ることができる。
以上のように、弾性層3は紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化型樹脂で構成されるが、これは、弾性層3を、金型を用いることなく塗料を塗布することにより形成し、その際乾燥工程を不要にして設備コストを低減することを目的に考案された構成であり、そのためには無溶媒もしくは低溶媒の塗料を用いて、紫外線もしくは電子線を照射するだけで硬化できるようにする必要があり、この場合の塗料は必然的に高粘度のものとなる。
したがって、弾性層3を形成する方法として、このような高粘度の塗料でも精度よく塗布できる方法を用いる必要があり、これにふさわしい方法として、ダイコート法、ロールコート法、およびリングコータ法を挙げることができる。塗装方法としてよく用いられる、スプレーにより弾性層3を形成する方法は、このような高粘度の塗料を霧化することが難しく、一方、ディップ槽に収容した塗料にシャフト部材を浸漬させるディップコート法の場合には、粘度が高すぎて膜厚が極めて厚くなってしまいうので、これらの方法を用いることはむつかしい。
図14は、ダイコート法により弾性層3を形成する場合の、形成途中の導電性ローラ1を示す斜視図であり、ダイコータ70は、分割された上部ダイヘッド71と下部ダイヘッド72とから構成され、これらの間に、弾性層3を形成する塗料の供給通路が形成されていて、この通路の先端は、スリット状に開口する開口部77が設けられている。ダイコータ70は、この開口部77がシャフト部材2の軸線方向に向くような姿勢で固定されている。このように配置されたダイコータ70において、塗料は、定量ポンプ76から供給管73を通じて上下のダイヘッド71、72間の供給通路に入り、開口部77からシャフト部材2の周面に射出される。
また、ダイコータ70に併設して紫外線照射手段もしくは電子線照射手段78が設けられる。
弾性層3を形成するには、ダイコータ70を所定位置に固定した状態で、導電性ローラ1のシャフト部材2の両端を、図示しない手段により軸支するとともに、これらの端の一方をモータ等の駆動手段により所定回転速度で回転(矢印B)しつつ、シャフト部材2全体を軸方向(矢印A)に変位させることにより、塗料をスパイラル状に塗布してシャフト部材2の周面全体に塗膜を形成するとともに、この塗膜を、塗布された直後に照射手段78によって連続的に硬化させればよく、このように、ダイコート法を用いてスペースの要らない装置で簡易に弾性層3を形成することができる。
シャフト軸2とダイコータ70とは軸方向に相対移動すればよく、図示の例では、シャフト軸2を軸方向に変位させたが、これに代えて、あるいはこれに加えて、ダイコータ70を軸方向に移動させてもよく、シャフト軸2とダイコータ70とを軸方向に相対移動すればよい。
図14に示した方法では、ダイコータ70における開口部77は、弾性層3の長さより短く構成され、シャフト部材2をダイコータ70に対して軸方向に相対変位させることにより、シャフト部材2の全長に亘って塗布するものであるが、この方法に代えて、図15に斜視図で示すように、弾性層3の長さと同じ開口長さを有するダイコータ70Aを用い、シャフト部材2をダイコータ70に対して軸方向に相対変位させることなく1回転させるだけで弾性層3を形成することもできる。
この場合、ダイコータ70Aは、分割された上部ダイヘッド71Aと下部ダイヘッド72Aとから構成され、これらの間に、弾性層3を形成する塗料の供給通路が形成され、この通路の先端は、弾性層3と同じ長さで開口するスリット状の開口部77Aが設けられる。ダイコータ70Aは、この開口部87シャフト部材2の軸線方向に向くような姿勢で固定され、塗料は、定量ポンプ76Aから供給管75、マニホールド74、供給管73Aをこの順に経て上下のダイヘッド71A、72A間の供給通路に入り、開口部77Aからシャフト部材2の周面に射出される。
このようなダイコータ70Aを用いてシャフト部材2の周面に形成された塗膜を硬化させるには、シャフト部材2を回転させながら、図示しない紫外線もしくは電子線を照射する照射装置を、シャフト部材の回転と同期させることができる。
図16(a)は、ロールコート法により弾性層3を形成する場合の、形成途中の導電性ローラ1を示す斜視図、図16(b)は、図16(a)におけるb−b矢視に対応する断面図である。ロールコータ80は、塗料タンク82内に貯留された塗料中に浸されて配設された塗装ロール81と、塗装ロール81を回転(方向E)させるロール駆動モータ84とで構成され、一方、導電性ローラ1のシャフト部材2は、図示しない手段により、その両端が軸支されるとともに、これらの端の一方を駆動するモータ等の手段により所定回転速度で回転(矢印D)されつつ、シャフト部材2全体が軸方向(矢印F)に変位されるよう構成されている。さらに、ロールコータ80に併設して紫外線照射手段もしくは電子線照射手段88が設けられる。
塗装ロール81の表面は、所定のギャップdを介して、導電性ローラ1のシャフト部材2の周面に近接し、塗装ロール81の周面で汲み上げた塗料をシャフト部材2の周面に移載してシャフト部材2の周面に弾性層3を形成することができる。ここで、塗装ロール81の軸線とシャフト部材2の軸線とは角度θだけ傾斜するよう配置され、この配置により、シャフト部材2を回転すると同時に、軸方向に変位させることで、塗料を螺旋状に塗布してシャフト部材2の周面全体に塗膜を形成するとともに、塗布された塗料を、塗布直後に照射手段78によって連続的に硬化させることができ、この場合も、弾性層3を形成するための設備を簡易で省スペース、しかも、安価なものにすることができる。
ここで、塗装ロール81の軸線とシャフト部材2の軸線とを角度θで傾斜させたことにより、これらを平行に配置した場合にはこれらを相互に離隔させる際に形成されてしまう離脱線の発生を防止することができる。また、ロールコータ80には、塗装ロール81が汲み上げる塗料の量を規制するドクターブレード86が設けられ、これによりシャフト部材2に形成する弾性層3の厚さを高精度制御することができ、さらに、塗料ロール81の周面にグラビア状の凹凸を設けることにより、汲み上げる塗料の量を確保するとともに、シャフト部材2に移載する塗料の量を高精度に制御することができる。
次に、以上のように形成した弾性層3の外側に、−40℃を超えるガラス転移点を有する表面層4を設ける場合について説明する。
表面層4は、種々の樹脂で構成することができるが、設備コストを低減できる点において、導電剤および紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂、もしくは、導電剤を含有する電子線硬化型樹脂よりなるものとし、また、表面層4を形成する方法として、上記の樹脂よりなる塗料を、弾性層3を形成済みのシャフト部材2の周面に塗布して形成するのが好ましく、このことにより、表面層4を形成するための金型や乾燥装置を不要なものとすることができる。
さらに、弾性層3を硬化させる照射装置を用いて表面層4の樹脂も硬化できるようにしておくのが、設備コストの点で好ましく、すなわち、弾性層3を構成する樹脂を紫外線硬化型のものとした場合には、表面層4に用いる樹脂も紫外線硬化型とし、弾性層3を構成する樹脂を電子線硬化型のものとした場合には、表面層4に用いる樹脂も電子線硬化型とするのがよい。
表面層4を、導電性および紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂、もしくは、導電剤を含有する電子線硬化型樹脂よりなるものとした場合の、樹脂、導電剤、および、紫外線重合開始剤の態様については、弾性層3について説明したのと同じものを用いることができる。
また、表面層4を上記のように構成した場合の、形成方法については、弾性層3の形成方法として先に説明したのと同様な方法、すなわち、ダイコート法もしくはロールコート法を用いて形成することができ、この場合、弾性層3についての先の説明における「シャフト部材2の周面上に塗料を塗布する」等の表現を、「シャフト部材2上に形成済みの弾性層3の周面上に塗料を塗布する」と置き換えればよい。
ここで、現像ローラにおいて外周面に担持したトナーの潜像保持体への搬送力を確実にする等、所望の表面性状を得たいとき、いずれかの層に微粒子を分散させることにより、導電性ローラ1の周面に凹凸を設けることもできる。しかし、微粒子を最外の層に分散させた場合には、微粒子が感光ドラム等と直接接することにより微粒子が磨耗したり、微粒子の性状が変化したりする可能性があるので、微粒子は、最外の層の内側に隣接する層に設けることが好ましく、したがって、一層の表面層4を有する導電性ローラ1においては、最外の弾性層3に設けるのがよい。
さらに、弾性層の総厚さが大きい場合には、弾性層を複数の層に分割し、その最外の層にだけ微粒子を配するのが好ましく、このことにより、微粒子の分散が及ぼす弾性層本来の特性への悪影響を抑えることができる。
上記微粒子としては、ゴム又は合成樹脂の微粒子やカーボン微粒子が好適であり、具体的にはシリコーンゴム、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリル/スチレン共重合体、フ
ッ素樹脂、ウレタンエラストマー、ウレタンアクリレート、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリカの1種又は2種以上が好適である。
微粒子の添加量は、樹脂100重量部に対し0.1〜100重量部特に5〜80重量部が好適である。
この微粒子の平均粒径aは1〜50μm、特に3〜20μmが好適である。また、微粒子を分散させた層の厚さbは、1〜50μmであることが好ましい。
ローラの各層についての、成分(質量部)、形成方法、硬化方法、硬化時間、ガラス転移点、膜厚、および、それぞれの導電性ローラを装着したプリンタでの画像評価結果を表1に整理した。試作したまた、表1に示した
試作したそれぞれの導電性ローラの形成方法について以下に説明する。
(実施例1)
金属パイプからなるシャフト部材上に表1に示す弾性層をダイコート法により形成した後、窒素雰囲気下で積算光量5000mJ/cm2の紫外線を照射した。次に表1に示す表面層をロールコート法により形成した後窒素雰囲気下で積算光量5000mJ/cm2の紫外線を照射し、金属パイプ上に弾性層と表面層を備えたφ16mmの導電性ローラを得た。得られたローラを現像ローラとしてカートリッジに組み込み画像評価を行った。
(実施例2)
導電性樹脂中空円筒体からなるシャフト部材上に表1に示す弾性層をダイコート法により形成した後、窒素雰囲気下で積算光量5000mJ/cm2の紫外線を照射した。弾性層の塗工は最外層膜厚を10μmとなる様に塗工することにより弾性層表面に粒子による凹凸を付与した。次に表1に示す表面層をロールコート法により形成した後窒素雰囲気下で積算光量5000mJ/cm2の紫外線を照射し、弾性層と表面層を備えたφ16mmの導電性ローラを得た。得られたローラを現像ローラとしてカートリッジに組み込み画像評価を行った。
(実施例3)
金属パイプからなるシャフト部材上に表1に示す弾性層をダイコート法により形成した後、窒素雰囲気下で200kGyの電子線を照射した。弾性層の塗工は最外層膜厚を10μmとなる様に塗工することにより弾性層表面に粒子による凹凸を付与した。次に表1に示す表面層をダイコート法により形成した後窒素雰囲気下で200kGyの電子線を照射し、弾性層と表面層を備えたφ16mmの導電性ローラを得た。得られたローラを現像ローラとしてカートリッジに組み込み画像評価を行った。弾性層、表面層、作製条件、材料特性および画像評価結果を表1に示す。
(実施例4〜9)
導電性樹脂中空円筒体からなるシャフト部材上に表1に示す弾性層をダイコート法により形成した後、窒素雰囲気下で積算光量5000mJ/cm2の紫外線を照射した。次に表1に示す表面層をロールコート法により形成した後窒素雰囲気下で積算光量5000mJ/cm2の紫外線を照射し、弾性層と表面層を備えたφ16mmの導電性ローラを得た。得られたローラを現像ローラとしてカートリッジに組み込み画像評価を行った。弾性層、表面層、作製条件、材料特性および画像評価結果を表1に示す。
(比較例1)
導電性樹脂中空円筒体からなるシャフト部材上に表1に示す弾性層、表面層を実施例2と同様に形成し、評価した。
(比較例2)
グリセリンにプロピレンオキサイドを付加した3官能で分子量9,000のポリエーテルポリオール100重量部に導電性カーボン1.6部とヂブチル錫ジラウレート0.15部を加え十分に撹拌混合した後、減圧下で撹拌しながら20分間脱泡してこれをポリオール成分とした。ポリオール成分の水酸基価は19mgKOH/gであった。一方、NCO含有率が11%のポリプロピレングリコール変性ポリメリックMDIをイソシアネート成分として減圧下で撹拌しながら20分間脱泡してこれをイソシアネート成分とした。ポリオール成分とイソシアネート成分の比率が101.75/13.70(イソシアネートインデックス:103)の割合になるようにして2成分注型機にてポリオールとイソシアネートを3000rpmで高速撹拌混合し、混合したウレタン原液を外径寸法がφ8mmの芯金をセットした筒形状のモールド金型に注入し、90℃で60分間熱風循環オーブンにて加熱キュアーした。筒形状のモールドから芯金つきウレタン・ローラを取り出しローラを得た。
上記ローラ本体の外周面に表1に示す表面層をディップコート法により形成した後、100℃で120分間加熱硬化し、弾性層と表面層を備えたφ16mmの導電性ローラを得た。得られたローラを現像ローラとしてカートリッジに組み込み画像評価を行った。弾性層、表面層、作製条件、材料特性および画像評価結果を表1に示す。
上記ローラ本体の外周面に表1に示す表面層をディップコート法により形成した後、100℃で120分間加熱硬化し、弾性層と表面層を備えたφ16mmの導電性ローラを得た。得られたローラを現像ローラとしてカートリッジに組み込み画像評価を行った。
表1の「形成方法」の項目に関し、「ダイ塗工」とは、ダイコート法による塗工を、「ロール塗工」とは、ロールコート法による塗工を、また、「ディップ塗工」とは、ディップコート法による塗工を、それぞれ意味する。
また、表1の「硬化方法」の項目に関し、「UV」は、紫外線硬化を、「EB」は、電子線硬化を、そして、「熱」は、熱硬化を、それぞれ意味する。
ガラス転移点の測定は、示差走査熱量計(型式:2920M-DSC(ティ・エイ・インスツルメント社製))を用いて行い、測定に際しては、昇温速度を10℃/分以下とし、試料量を8mgとした。
また、画像評価に際しては、ヒューレット・パッカード社製のプリンタColor laser jet 4600を用いて評価し、現像ローラを装着するカートリッジは「ブラック」用のものを用いた。また、各項目の画像評価は、印刷された紙を目視により判定することによって行った。
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本発明に係る導電性ローラは、普通紙複写機、普通紙ファクシミリ機、レーザビームプリンタ、カラーレーザビームプリンタ、トナージェットプリンタなどの画像形成装置に、帯電ローラ、導電性ローラ、転写ローラ、導電性ローラ、中間転写ローラ、トナー供給ローラ、クリーニングローラ、ベルト駆動ローラ、給紙ローラ等として装着して好適に用いられる。

Claims (8)

  1. 長さ方向両端部を軸支されて取付けられるシャフト部材と、その半径方向外側に配設された一層以上の弾性層とを具え、各弾性層は、−40℃以下にガラス転移点を有する導電性ローラにおいて、
    前記弾性層の少なくとも一層を、導電剤および紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂で構成してなると共に、
    最外の弾性層の外側に、−40℃を超えるガラス転移点を有する表面層の一層以上を設けてなり、この表面層を、導電剤および紫外線重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂で構成してなる導電性ローラ。
  2. 前記導電剤はカーボン系導電剤、イオン導電剤、もしくは、金属酸化物よりなるものとし、導電剤としてカーボン系導電剤を含有する場合、前記紫外線重合開始剤に、紫外線吸収波長帯域の最大波長が400nm以上であるものを含ませてなる請求項1に記載の導電性ローラ。
  3. 長さ方向両端部を軸支されて取付けられるシャフト部材と、その半径方向外側に配設された一層以上の弾性層とを具え、各弾性層は、−40℃以下にガラス転移点を有する導電性ローラにおいて、
    前記弾性層の少なくとも一層を、導電剤を含有する電子線硬化型樹脂で構成してなると共に、
    最外の弾性層の外側に、−40℃を超えるガラス転移点を有する表面層の一層以上を設けてなり、この表面層を、導電剤を含有する電子線硬化型樹脂で構成してなる導電性ローラ。
  4. 弾性層における紫外線硬化型樹脂もしくは電子線硬化型樹脂の架橋密度を、表面層におけるそれよりも小さくしてなる請求項1もしくは3に記載の導電性ローラ。
  5. 外周面上に担持した非磁性現像剤を潜像保持体に供給する現像ローラとして用いられ、最外の弾性層は、微粒子が分散された樹脂で構成されてなる請求項1から3のいずれかに記載の導電性ローラ。
  6. 前記微粒子の平均粒径を、1〜50μmとする請求項5に記載の導電性ローラ。
  7. 前記最外の弾性層における微粒子の含有量を、樹脂100重量部に対し0.1〜100重量部としてなる請求項5もしくは6に記載の導電性ローラ。
  8. 前記シャフト部材を、金属製パイプ、もしくは、導電剤を含有した樹脂製の中空円筒体もしくは中実円柱体より構成してなる請求項1〜7のいずれかに記載の導電性ローラ。
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