JP4468833B2 - 段差学習システム - Google Patents

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Description

本発明は、段差学習システムに関するものである。
従来、ナビゲーション装置が搭載された車両において、前記ナビゲーション装置が提供する道路状況データに対応させてサスペンション制御を行うことができるようにした車両のサスペンション制御装置が提供されている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、道路上に段差があるか否かをデータベースに基づいて判定し、サスペンションの硬さを制御する。そして、サスペンションからの入力である上下方向加速度を取得し、取得した上下方向加速度に基づいて道路上に段差があるか否かを判定し、データベースに記録する学習も行われている。すなわち、実際のサスペンションの制御結果と予測される制御内容とを比較し、比較結果に基づいてデータベースの内容を修正する。
特開2000−318634号公報
しかしながら、前記従来のサスペンション制御装置においては、学習した結果に基づいてサスペンション制御を行うので、既に学習した段差を通過する場合には、取得した上下方向加速度の値が小さく段差を検出することができないので、道路工事等によって段差が消滅したものと判断して、記憶されている段差情報を削除してしまうことがある。この場合、実際には段差が依然として存在するにも関わらず、以降に段差の箇所を通過する際にはサスペンション制御が行われず、乗り心地が悪くなってしまう。
本発明は、前記従来の問題点を解決して、サスペンションの制御状態に応じて段差を検出するための閾(しきい)値を変更するようにして、サスペンションの制御状態に関わらず段差を適切に検出することができ、学習された段差エリアの段差情報が誤って削除されることがなく、段差に対して適切にサスペンション制御を行うことができる段差学習システムを提供することを目的とする。
そのために、本発明の段差学習システムにおいては、道路の段差を検出する段差検出手段と、該段差検出手段が検出した段差が存在する区間である段差エリアの段差情報を記憶する記憶手段と、段差情報に基づくサスペンション装置の制御が実行中であるか否かを判定する判定手段と、該判定手段による判定結果に基づいて、前記記憶手段に段差エリアの段差情報を記憶するための段差検出閾値を設定する設定手段と、前記サスペンション装置の制御が実行中であり、かつ、前記段差検出手段が検出した段差が前記段差検出閾値未満である場合、前記記憶手段に記憶されている段差情報のうち、当該段差に対応する段差情報についてのカウント値をインクリメントするとともに、当該カウント値が当該段差が存在する道路の道路種別に対応する閾値以上である場合、当該段差に対応する段差情報を削除する記憶処理手段とを有する。
本発明によれば、サスペンションの制御状態に応じて段差を検出するための閾値を変更するようになっている。そのため、サスペンションの制御状態に関わらず段差を適切に検出することができ、学習された段差エリアの段差情報が誤って削除されることがなく、段差に対して適切にサスペンション制御を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の実施の形態における段差学習システムの構成を示すブロック図である。
図に示されるように、本実施の形態における段差学習システムは、道路情報としての車両の走行環境情報を出力する走行環境情報出力ユニットとしてのナビゲーション装置10、車両のサスペンション(懸架装置)を制御する制御ユニットとしてのサスペンション制御装置20、及び、サスペンションユニット30を有する。ここで、前記車両は乗用車、トラック、バス、二輪車等道路を走行可能なものであればいかなる種類のものであってもよいが、本実施の形態においては、説明の都合上、前記車両が4つの車輪を備える乗用車である場合について説明する。なお、前記サスペンションユニット30は4つの車輪のそれぞれに取り付けられているものとする。
そして、11はGPS(Global Positioning System)センサ、12は車両の回転角速度、すなわち、旋回角を検出するジャイロセンサ、13は車両の速度を検出する車速センサ、及び、14は車両の加速度を検出するGセンサである。
ここで、前記ナビゲーション装置10は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、CRT、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、レーザホログラム等の表示手段、タッチパネル、リモートコントローラ、押しボタンスイッチ等の入力手段、通信インターフェイス等を備える。なお、前記ナビゲーション装置10は、前記GPSセンサ11、ジャイロセンサ12、車速センサ13、Gセンサ14に加えて、運転者が操作する車両のステアリングの舵(だ)角を検出するステアリングセンサ、車両の方向指示器としてのウィンカの動作を検出するウィンカセンサ、運転者が操作するアクセル開度を検出するアクセルセンサ、運転者が操作する車両のブレーキペダルの動きを検出するブレーキセンサ、車両の重量情報を取得する車重センサ、地磁気センサ、距離センサ、ビーコンセンサ、高度計等を備えていてもよい。この場合、前記GPSセンサ11は、図示されないGPS衛星が発信した電波を受信することによって地球上における現在位置を検出し、前記地磁気センサは、地磁気を測定することによって車両が向いている方位を検出し、前記距離センサは、道路上の所定の位置間の距離等を検出する。また、前記ビーコンセンサは、道路に沿って配設されたビーコンからの位置情報を受信して現在位置を検出する。そして、前記ナビゲーション装置10は、前記GPSセンサ11、ジャイロセンサ12、車速センサ13、Gセンサ14等からの信号に基づいて、車両の現在位置、車両が向いている方位、車両の速度、車両の移動距離等を検出する。
また、前記ナビゲーション装置10の記憶手段は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、及び、各地域のホテル、ガソリンスタンド等の施設の情報が記憶された施設情報データファイルから成る地図データベース部15を備える。さらに、前記記憶手段は、サスペンション制御装置20が検出した道路上の段差に関する情報、すなわち、段差情報や経路を探索するためのデータの他、前記表示手段の画面に、探索された経路に沿って案内図を表示したり、次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向等を表示したり、他の案内情報を表示したりするための各種のデータを記憶する記憶メディア部19を備える。なお、該記憶メディア部19には、所定の情報を音声出力するための各種のデータも記憶される。また、前記記憶手段は、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラム、フラッシュメモリ、CD−ROM、MD、DVD−ROM、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等、あらゆる形態の記憶媒体を含むものであり、取り外し可能な外部記憶媒体を使用することもできる。
そして、前記交差点データファイルには交差点データが、ノードデータファイルにはノードデータが、道路データファイルには道路データが、それぞれ、記憶され、前記交差点データ、ノードデータ及び道路データによって道路状況が表示手段の画面に表示される。なお、前記交差点データには、交差点の種類、すなわち、交通信号灯器の設置されている交差点であるか又は交通信号灯器の設置されていない交差点であるかが含まれる。また、前記ノードデータは、前記地図データファイルに記録された地図データにおける少なくとも道路の位置及び形状を構成するものであり、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等を含む)、ノード点、及び、各ノード点間を連結するリンクを示すデータから成る。さらに、前記ノード点は、少なくとも道路の屈曲点の位置を示す。
また、前記道路データには、道路自体について、幅員、勾(こう)配、カント、高度、バンク、路面の状態、道路の車線数、該車線数の減少する地点、幅員の狭くなる地点等のデータが含まれる。なお、高速道路や幹線道路の場合、対向方向の車線のそれぞれが別個の道路データとして格納され、2条化道路として処理される。例えば、片側2車線以上の幹線道路の場合、2条化道路として処理され、上り方向の車線と下り方向の車線は、それぞれ、独立した道路として道路データに格納される。また、コーナについては、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等のデータが含まれる。さらに、道路属性については、踏切、高速道路出入口ランプウェイ、高速道路の料金所、降坂路、登坂路、道路種別(国道、主要地方道、一般道、高速道等)等のデータが含まれる。
さらに、前記ナビゲーション装置10の通信インターフェイスは、サスペンション制御装置20との間で通信を行うとともに、FM送信装置、電話回線網、インターネット、携帯電話網等との間で各種のデータの送受信を行うためのものであり、例えば、図示されない情報センサ等によって受信した渋滞等の道路情報、交通事故情報、GPSセンサ11の検出誤差を検出するD−GPS情報等の各種のデータを受信する。
そして、前記ナビゲーション装置10は、車両の現在位置を検出する現在位置検出部16、サスペンション制御装置20が検出した段差に関する情報に基づいて段差エリア算出処理を実行する段差エリア算出処理部17、及び、車両の進行方向前方の道路上にある段差についての情報をサスペンション制御装置20に通知するための段差情報通知処理を実行する段差情報通知処理部18を有する。さらに、ナビゲーション装置10は、同一地点において送信された学習要求の数をカウントするカウンタとしての図示されない学習要求カウンタ、及び、既に記憶されている学習エリアについての段差削除要求の数をカウントする削除要求カウンタを有する。また、前記ナビゲーション装置10は、通常の車両用ナビゲーション装置と同様に、目的地までの経路の探索、経路中の走行案内、特定区間の決定、地点、施設等の検索等の基本処理を実行し、地図を表示手段の画面に表示し、前記地図上に車両の現在位置、該現在位置から目的地までの経路、該経路に沿った案内情報等を表示する。なお、該案内情報は、発音手段によって音声出力されるようにしてもよい。また、前記ナビゲーション装置10は車両の現在位置を特定する現在位置特定手段として機能する。さらに、前記ナビゲーション装置10は、車両の走行経路において車両の前方に位置するコーナ等(交差点、T字路、高速道路出入口ランプウェイ等も含む)の形状、該コーナ等への推奨進入速度等を含む走行環境を認識する。そして、該走行環境情報はサスペンション制御装置20に送信される。
また、該サスペンション制御装置20は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、通信インターフェイス等を備える。そして、前記サスペンション制御装置20は、例えば、車両内に配設されたボディ通信網としての車内LAN(Local Area Network)等の通信網を介して、ナビゲーション装置10と通信可能に接続されている。なお、前記サスペンション制御装置20は、道路上にある段差を検出する段差検出処理を実行する段差検出処理部21、及び、サスペンションユニット30の特性を制御するサスペンション特性制御部としての減衰力制御部25を有する。
そして、前記段差検出処理部21は、段差検出センサ22に接続され、該段差検出センサ22の検出信号に基づいて、車両が段差上を走行したことを検出する。前記段差検出センサ22は、例えば、上下加速度センサであり、サスペンションユニット30における車体側の部分であるばね上部分が上下方向に移動する加速度としての車両の上下方向加速度を検出する。なお、前記ナビゲーション装置10のGセンサ14や図示されない車高センサを段差検出センサ22として兼用することもできる。そして、段差検出処理部21は、上下加速度の高周波成分をバンドパスフィルタで抽出し、所定の閾値以上であれば、車両が段差上を走行したと判断する。なお、検出された上下加速度が低周波である場合には、段差によるものでなく、路面のうねりによるものと考えることができるので、車両が段差上を走行したと判断しないようになっている。
また、前記減衰力制御部25は、車両の速度を検出する車速センサ26及び運転者が操作する車両のステアリングの舵角を検出するステアリングセンサ27に接続され、前記車速センサ26及びステアリングセンサ27の検出信号、並びに、ナビゲーション装置10の段差情報通知処理部18から取得した段差情報に基づいて、各サスペンションユニット30の特性を制御する。なお、前記ナビゲーション装置10の車速センサ13及びステアリングセンサを車速センサ26及びステアリングセンサ27として兼用することもできる。また、減衰力制御部25は、前記サスペンションユニット30のいかなる特性を制御してもよく、例えば、ばね部材のばねレート(ばね定数又はスプリングレート)の値を制御してもよいが、ここでは、サスペンションユニット30の特性としての減衰力を制御する場合について説明する。また、該減衰力の制御はいかなる方法で行われてもよいが、ここでは、各サスペンションユニット30の油圧ダンパ34に内蔵されたアクチュエータを駆動してオリフィス切り換え型減衰可変バルブを回転させることによって、油流路におけるオリフィスの直径の大きさを変化させるものとする。
ここで、サスペンションユニット30は、一端が車体に回動可能に取り付けられ、他端が車軸を支持するハブ部材等に取り付けられたアッパーアーム31、ロワーアーム32等の車輪支持装置、並びに、コイルスプリング33等のばね部材及び油圧ダンパ34等の減衰器から成る緩衝装置を有する。なお、図に示される車輪支持装置及び緩衝装置は、一例に過ぎず、サスペンションユニット30はいかなるタイプの車輪支持装置及び緩衝装置を有するものであってもよい。図に示される油圧ダンパ34は、アクチュエータ内蔵型の減衰力可変ダンパである。なお、前記サスペンションユニット30は、サスペンション制御装置20に制御状況情報を送信する。また、図に示される例においては、サスペンション制御装置20が独立した構成になっているが、サスペンション制御装置20が有する機能をサスペンションユニット30に付属させることもできる。
本実施の形態において、段差学習システムは、機能の観点から、段差検出手段、記憶手段、判定手段、設定手段、記憶処理手段及び段差情報通知手段を有する。前記段差検出手段は、道路の段差を検出するものであり、段差検出処理部21、段差検出センサ22等の機能を含むものである。また、前記記憶手段は、段差検出手段が検出した段差エリアの段差情報を記憶するものであり、記憶メディア部19等の機能を含むものである。さらに、前記判定手段は、段差制御が実行中であるか否かを判定するものであり、段差検出処理部21、減衰力制御部25等の機能を含むものである。さらに、前記設定手段は、判定手段による判定結果に基づいて、記憶手段に段差エリアの段差情報を記憶するための段差検出閾値を設定するものであり、段差検出処理部21、減衰力制御部25等の機能を含むものである。さらに、前記記憶処理手段は、段差検出手段が検出した段差の段差レベルが段差検出閾値以上である段差エリアの段差情報を記憶手段に記憶させるものであり、現在位置検出部16、段差エリア算出処理部17等の機能を含むものである。さらに、段差情報通知手段は、現在位置と記憶手段に記憶されている段差エリアの段差情報に基づいて段差情報を通知するものであり、現在位置検出部16、段差情報通知処理部18等の機能を含むものである。
次に、前記構成の段差学習システムの動作について説明する。
図1は本発明の実施の形態における段差検出閾値を変更する動作を示す図である。
車両が道路上の段差を走行する際に、例えば、減衰力を弱くすることによって、サスペンションユニット30の特性をソフトな、すなわち、柔らかな設定に変更することによって、乗り心地を向上させることができる。しかし、段差があることを検出してからサスペンションユニット30の特性を変更しても間に合わないので、十分な効果を得ることができない。そのため、十分な効果を得るためには、サスペンションユニット30の特性を事前に柔らかな設定に変更する必要がある。そして、サスペンションユニット30の特性を事前に変更するためには、ナビゲーション装置10の地図データベース部15にあらかじめ段差情報を格納し、該段差情報と車両の現在位置とに基づいて、車両の進行方向前方の所定距離範囲内に段差があることを判断することが考えられるが、道路のすべての段差に関する段差情報を格納した地図データファイルや道路データファイルを作成することは、コストが高く、また、ファイルの記憶容量が膨大なものになってしまうので、事実上困難である。また、車両に取り付けたカメラ等の撮像装置やミリ波レーダ等のレーダ装置によって、車両の進行方向前方の所定距離範囲内にある段差を検出することも考えられるが、高い精度で段差を検出することはコストが高くなる。
そこで、本実施の形態においては、サスペンション制御装置20が段差を検出するとナビゲーション装置10に学習要求として段差を検出した旨の信号を送信し、ナビゲーション装置10が学習要求に応じて検出された段差エリアの段差情報を記憶メディア部19に記憶して学習するようになっている。なお、前記段差エリアは、道路上において段差の存在する範囲である。また、前記段差情報は、前記段差エリアの始点及び終点の位置情報、段差レベル等を含む段差エリアに関する情報である。
そして、段差情報を記憶メディア部19に記憶した後に該当する段差エリアのある道路を走行する場合、ナビゲーション装置10は記憶した段差エリアの段差情報を事前にサスペンション制御装置20に送信する。そのため、該サスペンション制御装置20は、ナビゲーション装置10から受信した段差情報に基づいてサスペンションユニット30の特性を事前に柔らかな設定に変更することができる。この場合、前述のようにコストが高くなることがなく、また、ファイルの記憶容量が膨大なものになることもなく、乗り心地を向上させることができる。
ところで、段差検出センサ22が、上下加速度センサであり、サスペンションユニット30における車体側の部分であるばね上部分が上下方向に移動する加速度としての車両の上下方向加速度を検出し、前記段差検出センサ22の検出信号に基づいて、車両が段差上を走行したことを検出する場合、サスペンションユニット30の制御状態によって、同じ段差上を走行しても、車両の上下方向加速度が相違する。例えば、サスペンション制御装置20が、ナビゲーション装置10から受信した段差情報に基づいてサスペンションユニット30の特性を事前に柔らかな設定に変更した場合、段差上を走行しても、車両の上下方向加速度の高周波成分の値が小さくなる。この場合、上下加速度の高周波成分の値が段差を検出するための閾値、すなわち、段差検出閾値未満となって、段差が検出されなくなってしまうことがある。
そこで、本実施の形態においては、サスペンション制御装置20の減衰力制御部25が、ナビゲーション装置10から前方の段差情報に従って、サスペンションユニット30の減衰力を下げて乗り心地を向上させている場合、すなわち、段差制御を実行中の場合には、段差検出閾値を小さくするようになっている。この場合、段差検出処理部21は、図1に示されるような関係を示すマップに従って段差検出閾値を変更し、段差検出処理を実行する。
図1は段差制御レベルと段差検出閾値との関係を示すものであり、横軸に段差制御レベルを採り、縦軸に段差検出閾値を採ってある。ここで、段差制御レベルは、サスペンションユニット30の減衰力を下げるレベルであり、前記横軸において原点は段差制御を実行していない状態、すなわち、非実行中を示し、右へ行く程段差制御レベルが大きくなってサスペンションユニット30の減衰力が下がる、すなわち、サスペンションユニット30をソフトにすることを示している。また、線A1〜A3は、段差レベル1〜3の各々に対応する段差制御レベルと段差検出閾値との関係を示す線である。ここで、段差レベルとは段差の大きさを示すレベルであり、段差レベルの数値が大きくなる程、段差が大きいことを示している。なお、図1に示される例においては、段差レベルが3段階に設定されているが、段差レベルの段階数は適宜設定することができる。また、段差レベル1は、段差検出処理部21が段差として検出すべき最低レベルであるものとする。
そして、線A1〜A3から分かるように、段差レベルが同一であっても、サスペンションユニット30をソフトにする程、段差検出閾値が低下する。さらに、点線Bは実行中の段差制御のレベルを示しており、点線Bと線A1〜A3との交点に対応する段差検出閾値G1〜G3は、点線Bに対応するレベルの段差制御が実行されている場合における段差レベル1〜3の各々に対応する段差検出閾値である。したがって、段差検出閾値を線A1に従って変化させることによって、段差制御を実行中の場合であっても、段差レベル1の段差を的確に検出することができる。
さらに、1回の削除要求によって記憶メディア部19に記憶された学習エリアの段差情報を削除すると、該段差情報が誤って削除されてしまうことがある。例えば、片側2車線以上の道路においては、同一地点であっても、1つの車線にのみ段差があり、他の車線には段差がない場合がある。この場合、通常は段差のある車線を選択して車両を走行させる運転者であっても、段差のある車線に駐停車している車両等の障害物があるときには、段差のない車線を選択して車両を走行させることになる。このとき、サスペンション制御装置20は削除要求を送信するので、該削除要求によって前記段差に対応する学習エリアの段差情報が記憶メディア部19から削除されることになる。しかし、次回以降に同一地点を走行する際に、運転者は段差のある車線を選択して車両を走行させるので、乗り心地が悪くなってしまう。
また、1つの車線内においてもある範囲にのみ段差がある場合がある。この場合、通常は段差のある範囲を選択して車両を走行させる運転者であっても、段差のある範囲に駐停車している車両等の障害物があるときや、隣接する車線に他の車両が走行していて段差のある範囲を選択することができないときには、段差のない範囲を選択して車両を走行させることになる。このとき、サスペンション制御装置20は削除要求を送信するので、該削除要求によって前記段差に対応する学習エリアの段差情報が記憶メディア部19から削除されることになる。しかし、次回以降に同一地点を走行する際に、運転者は段差のある範囲を選択して車両を走行させるので、乗り心地が悪くなってしまう。
そこで、本実施の形態において、ナビゲーション装置10は、カウンタとしての削除要求カウンタを備え、記憶メディア部19に記憶されている学習エリアの各々について送信された削除要求の数をカウントするようになっている。そして、削除要求カウンタのカウント値が閾値未満であると、対応する学習エリアの段差情報の削除が禁止されるようになっている。この場合、段差情報を削除するか否かを決定する閾値を道路の属性としての道路種別に応じて変更することができる。例えば、前述のように、1つの車線にのみ段差があり、他の車線には段差がない場合や、1つの車線内においてもある範囲にのみ段差がある場合は、一般道において多く見受けられる。これに対し、高速道路においては、路面が比較的均一であり、隣接する車線間でも同一の車線内でも路面状態の違いが少ないと考えられる。そこで、削除要求が送信された地点が一般道の場合には前記閾値を高く、例えば、5以上で段差情報を削除するように設定し、削除要求が送信された地点が高速道路の場合には前記閾値を低く、例えば、3以上で段差情報を削除するように設定する。
次に、段差学習システムの実行する処理について説明する。
図3は本発明の実施の形態における段差学習システムの実行する処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サスペンション制御装置20は段差検出処理を実行する。ここで、該段差検出処理は、サスペンション制御装置20の段差検出処理部21が、段差検出センサ22の検出信号に基づいて、車両が段差上を走行したことを検出する処理である。この場合、前記段差検出処理部21は、段差検出処理を所定周期で、例えば、10〔msec〕毎に繰り返して実行し、実行する都度、段差が検出されているか否かを判断する。なお、段差検出閾値は、段差制御レベルに応じて変更される。そして、段差が検出されていない状態から検出されている状態に変化したときには段差検出ON信号をナビゲーション装置10に送信し、段差が検出されている状態から検出されていない状態に変化したときには段差検出OFF信号をナビゲーション装置10に送信する。この場合、段差検出ON信号は検出された段差エリアとしての学習要求エリアの始点に該当し、段差検出OFF信号は検出された段差エリアとしての学習要求エリアの終点に該当する。また、減衰力制御部25が段差制御を実行した場所で段差が検出されなかった場合には、段差削除要求をナビゲーション装置10に送信する。
続いて、該ナビゲーション装置10は段差情報記憶処理を実行する。ここで、該段差情報記憶処理は、ナビゲーション装置10の現在位置検出部16及び段差エリア算出処理部17が記憶メディア部19にアクセスして、検出された段差エリアを記憶メディア部19に記憶する処理である。この場合、近接する段差エリアを統合し、学習された段差エリアとしての学習エリアを作成して記憶する。また、同一地点判定を行い、検出された段差エリアが既に記憶されている学習エリアと同一地点における段差エリアでない場合には前記検出された段差エリアを学習エリアとして記憶し、検出された段差エリアが既に記憶されている学習エリアと同一地点における段差エリアである場合には前記検出された段差エリアを記憶せず、既に記憶されている学習エリアについての学習要求カウンタのカウント値を1だけ増加、すなわち、インクリメントする。
また、段差削除要求を受信した場合、ナビゲーション装置10は段差情報削除処理を実行する。ここで、該段差情報削除処理は、ナビゲーション装置10の現在位置検出部16及び段差エリア算出処理部17が記憶メディア部19にアクセスして、該記憶メディア部19に記憶されている学習された段差エリアとしての学習エリアの段差情報を削除する処理である。この場合、段差削除要求に該当する段差エリアが存在する道路の道路種別を判断し、既に記憶されている学習エリアについての削除要求カウンタのカウント値を1だけ増加、すなわち、インクリメントする。そして、削除要求カウンタのカウント値が道路種別に対応する閾値以上である学習エリアの段差情報だけを削除する。
さらに、ナビゲーション装置10は段差情報通知処理を実行する。ここで、該段差情報通知処理は、ナビゲーション装置10の段差情報通知処理部18が、現在位置検出部16から取得した車両の現在位置及び記憶メディア部19から取得した学習エリアの情報に基づいて、車両の進行方向前方における所定範囲内にある学習された段差エリアとしての学習エリアの段差情報をサスペンション制御装置20に送信する処理である。この場合、段差情報通知処理部18は段差エリアが存在する道路の道路種別を判断し、学習要求カウンタのカウント値が道路種別に対応する閾値以上である学習エリアの段差情報だけをサスペンション制御装置20に送信する。
続いて、該サスペンション制御装置20は減衰力制御処理を実行する。ここで、該減衰力制御処理は、サスペンション制御装置20の減衰力制御部25が、ナビゲーション装置10から受信した段差情報に基づいて、段差レベルに応じてサスペンションユニット30の減衰力を下げて乗り心地を向上させる処理である。なお、車両が旋回中である場合には、車両の安定性に影響を及ぼすので、サスペンションユニット30の減衰力を変更しない。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 サスペンション制御装置20は段差検出処理を実行する。
ステップS2 ナビゲーション装置10は段差情報記憶処理を実行する。
ステップS3 ナビゲーション装置10は段差情報削除処理を実行する。
ステップS4 ナビゲーション装置10は段差情報通知処理を実行する。
ステップS5 サスペンション制御装置20は減衰力制御処理を実行する。
次に、ステップS1における段差検出処理のサブルーチンについて説明する。
図4は本発明の実施の形態における段差検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
この場合、段差検出処理は所定タイミング、例えば、10〔msec〕毎に1回ずつ、繰り返して実行される。まず、サスペンション制御装置20の段差検出処理部21は、車体の上下加速度を段差検出センサ22からの検出信号に基づいて検出する。そして、前記段差検出処理部21は、上下加速度の高周波成分を抽出する。
続いて、段差検出処理部21は段差制御レベルに応じた段差検出閾値G1、G2又はG3を選択する。この場合、段差検出処理部21は、サスペンション制御装置20による段差制御が実行中であるか否かを判定する。なお、実行中である場合には、段差制御レベルの大きさも判定される。そして、判定結果に基づいて、段差エリアの段差情報を記憶するための段差検出閾値が設定される。この場合、図1に示されるような段差制御レベルと段差検出閾値との関係に従って、段差制御レベルに応じた各段差レベル1、2、3に対応した段差検出閾値G1、G2、G3が選択される。そして、前記段差検出処理部21は上下加速度の高周波成分が段差として検出すべき最低レベルの段差レベルである段差レベル1の段差検出閾値G1以上であるか否かを判断する。ここで、前記上下加速度の高周波成分が段差検出閾値G1以上である場合には、段差レベルを算出する。該段差レベルは、図1に示されるような段差制御レベルと段差検出閾値との関係に従って算出され、例えば、段差レベル1〜3を算出結果とする。また、前記上下加速度の高周波成分が段差検出閾値G1以上でない場合には、段差検出フラグをOFFにする。
続いて、段差検出処理部21はナビゲーション装置10に段差検出信号を送信する。該段差検出信号は、段差エリアの始点を示す段差検出ON信号、段差エリアの終点を示す段差検出OFF信号、算出された段差レベル等を含むものである。なお、前記段差検出処理部21は、繰り返して実行する段差検出処理において、前回実行された段差検出処理で段差を検出せずに、今回の段差検出処理で段差を検出すると、段差検出フラグをONにするようになっている。そして、段差検出フラグをONのままに維持し、段差検出処理で段差を検出しなくなると、段差検出フラグをOFFにして段差検出OFF信号を出力し、また、段差検出フラグをOFFのままに維持し、段差検出処理で段差を検出すると、段差検出フラグをONにして段差検出ON信号を出力する。
さらに、段差検出処理部21は段差制御を実行した場所で実際に段差が検出されなかったか否かを判断する。この場合、減衰力制御部25がナビゲーション装置10から受信した段差情報に基づいて減衰力制御処理を行っている場所を車両が走行した際に、段差検出フラグをOFFにしたか否かを判断する。そして、実際に段差が検出された場合にはそのまま処理を終了する。また、実際に段差が検出されなかった場合、段差検出処理部21はナビゲーション装置10に段差削除要求を送信し、処理を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1−1 車体の上下加速度を段差検出センサ22からの検出信号に基づいて検出する。
ステップS1−2 上下加速度の高周波成分を抽出する。
ステップS1−3 段差制御レベルに応じた段差検出閾値G1、G2、G3を選択する。
ステップS1−4 上下加速度の高周波成分が段差として検出すべき最低レベルの段差レベルである段差レベル1の段差検出閾値G1以上であるか否かを判断する。上下加速度の高周波成分が段差として検出すべき最低レベルの段差レベルである段差レベル1の段差検出閾値G1以上である場合はステップS1−5に進み、上下加速度の高周波成分が段差として検出すべき最低レベルの段差レベルである段差レベル1の段差検出閾値G1以上でない場合はステップS1−6に進む。
ステップS1−5 段差レベルを算出する。
ステップS1−6 段差検出フラグをOFFにする。
ステップS1−7 ナビゲーション装置10に段差検出信号を送信する。
ステップS1−8 段差制御を実行した場所で実際に段差が検出されなかったか否かを判断する。段差制御を実行した場所で実際に段差が検出されなかった場合はステップS1−9に進み、段差制御を実行した場所で実際に段差が検出された場合は処理を終了する。
ステップS1−9 ナビゲーション装置10に段差削除要求を送信して処理を終了する。
次に、ステップS2における段差情報記憶処理のサブルーチンについて説明する。
図5は本発明の実施の形態における段差情報記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ナビゲーション装置10は、段差学習要求がONであるか否か、すなわち、段差検出処理部21から受信した信号が段差検出ON信号であるか段差検出OFF信号であるかを判断する。そして、段差学習要求がON、すなわち、段差検出ON信号である場合、始点登録済みであるか否かを判断する。すなわち、検出された段差エリアとしての学習要求エリアの始点が登録されているか否かを判断する。そして、登録済みである場合にはそのまま処理を終了する。また、登録済みでない場合には、段差エリア始点登録を行い、検出された段差エリアの始点を登録して処理を終了する。
また、段差学習要求がONであるか否かを判断してONでない場合、すなわち、段差検出OFF信号である場合、ナビゲーション装置10は、段差エリア始点が登録済みであるか否かを判断する。すなわち、検出された段差エリアの始点が登録されているか否かを判断する。そして、登録済みでない場合にはそのまま処理を終了する。また、登録済みである場合には、段差エリア終点登録を行い、検出された段差エリアの終点を登録する。
続いて、ナビゲーション装置10は、今回の段差エリア手前所定範囲に別の段差があるか否かを判断する。すなわち、今回の段差情報記憶処理において終点が登録された段差エリアよりも、車両の進行方向に関する手前側の所定範囲、例えば、前記段差エリアの始点より手前側30〔m〕以内の範囲に、既に登録された他の段差エリアがあるか否かを判断する。そして、別の段差がある場合、すなわち、既に登録された他の段差エリアがある場合には、段差エリアを結合する。すなわち、今回の段差情報記憶処理において終点が登録された段差エリアを既に登録された他の段差エリアと結合して単一の学習エリアを作成する。なお、別の段差がない場合、すなわち、既に登録された他の段差エリアがない場合には、段差エリアを結合しない。
続いて、ナビゲーション装置10は、既に記憶メディア部19に登録済みの段差エリアで距離が所定値以内のものがあるか否かを判断する。この場合、検出された段差エリアを既に記憶メディア部19に記憶されている段差エリア、すなわち、学習エリアと比較して、同一地点における段差エリアであるか否かを判定する同一地点判定を行う。そして、距離が所定値以内のものがある場合、すなわち、同一地点における段差エリアである場合には、対応する学習エリアの学習要求カウンタをインクリメントして処理を終了する。この場合、検出された段差エリアを記憶メディア部19に記憶せず、既に記憶メディア部19に記憶されている学習エリアの学習要求カウンタのカウンタ値を1だけ増加させる。
また、距離が所定値以内のものがない場合、すなわち、同一地点における段差エリアでない場合には、段差エリアを記憶メディア部19に新規登録して処理を終了する。この場合、検出された段差エリアを新たな学習エリアとして記憶メディア部19に記憶する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS2−1 段差学習要求がONであるか否かを判断する。段差学習要求がONである場合はステップS2−2に進み、段差学習要求がONでない場合はステップS2−4に進む。
ステップS2−2 始点登録済みであるか否かを判断する。始点登録済みである場合は処理を終了し、始点登録済みでない場合はステップS2−3に進む。
ステップS2−3 段差エリア始点登録を行い、処理を終了する。
ステップS2−4 段差エリア始点が登録済みであるか否かを判断する。段差エリア始点が登録済みである場合はステップS2−5に進み、段差エリア始点が登録済みでない場合は処理を終了する。
ステップS2−5 段差エリア終点登録を行う。
ステップS2−6 今回の段差エリア手前所定範囲に別の段差エリアがあるか否かを判断する。今回の段差エリア手前所定範囲に別の段差エリアがある場合はステップS2−7に進み、今回の段差エリア手前所定範囲に別の段差エリアがない場合はステップS2−8に進む。
ステップS2−7 段差エリアを結合する。
ステップS2−8 既に記憶メディア部19に登録済みの段差エリアで距離が所定値以内のものがあるか否かを判断する。既に記憶メディア部19に登録済みの段差エリアで距離が所定値以内のものがある場合はステップS2−9に進み、既に記憶メディア部19に登録済みの段差エリアで距離が所定値以内のものがない場合はステップS2−10に進む。
ステップS2−9 対応する学習エリアの学習要求カウンタをインクリメントして処理を終了する。
ステップS2−10 段差エリアを記憶メディア部19に新規登録して処理を終了する。
次に、ステップS3における段差情報削除処理のサブルーチンについて説明する。
図6は本発明の実施の形態における段差情報削除処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ナビゲーション装置10は、段差削除要求がONであるか否か、すなわち、段差検出処理部21から段差削除要求を受信したか否かを判断する。そして、段差削除要求がONでない、すなわち、段差削除要求を受信していない場合には、そのまま処理を終了する。また、段差削除要求がONである、すなわち、段差削除要求を受信した場合、ナビゲーション装置10は、対応する学習データの削除要求カウンタをインクリメントする。すなわち、段差削除要求に対応する学習エリアについての削除要求カウンタのカウント値を1だけ増加する。
続いて、ナビゲーション装置10は段差エリアの道路種別を確認する。すなわち、地図データベース部15の道路データファイルにアクセスし、段差エリアが存在する道路の道路種別を確認する。そして、ナビゲーション装置10は段差エリアが高速道路であるか否かを判断する。すなわち、段差エリアが存在する道路の道路種別が高速道路であるか否かを判断する。
ここで、道路種別が高速道路である場合、ナビゲーション装置10は、削除要求カウンタが第1の所定値としての所定値1以上であるか否かを判断する。ここで、所定値1は、道路種別が高速道路である場合に学習された段差エリアの段差情報を削除することができる削除要求カウンタのカウント値の閾値であり、例えば、3であるが、任意に設定することができる。そして、削除要求カウンタのカウント値が所定値1以上でない場合にはそのまま処理を終了する。また、削除要求カウンタのカウント値が所定値1以上である場合には、学習データを記憶媒体から削除して処理を終了する。この場合、ナビゲーション装置10は、記憶メディア部19に記憶されている学習された段差エリアとしての学習エリアの段差情報を削除する。
一方、道路種別が高速道路でない場合、ナビゲーション装置10は、削除要求カウンタが第2の所定値としての所定値2以上であるか否かを判断する。ここで、所定値2は、道路種別が高速道路以外のもの、例えば、一般道である場合に学習された段差エリアの段差情報を削除することができる削除要求カウンタのカウント値の閾値であり、例えば、5であるが、任意に設定することができる。そして、削除要求カウンタのカウント値が所定値2以上でない場合にはそのまま処理を終了する。また、削除要求カウンタのカウント値が所定値2以上である場合には、学習データを記憶媒体から削除して処理を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS3−1 段差削除要求がONであるか否かを判断する。段差削除要求がONである場合はステップ3−2に進み、段差削除要求がONでない場合は処理を終了する。
ステップS3−2 対応する学習データの削除要求カウンタをインクリメントする。
ステップS3−3 段差エリアが存在する道路の道路種別を確認する。
ステップS3−4 段差エリアが高速道路であるか否かを判断する。段差エリアが高速道路である場合はステップS3−5に進み、段差エリアが高速道路でない場合はステップS3−7に進む。
ステップS3−5 削除要求カウンタが所定値1以上であるか否かを判断する。削除要求カウンタが所定値1以上である場合はステップS3−6に進み、削除要求カウンタが所定値1以上でない場合は処理を終了する。
ステップS3−6 学習データを記憶媒体から削除して処理を終了する。
ステップS3−7 削除要求カウンタが所定値2以上であるか否かを判断する。削除要求カウンタが所定値2以上である場合はステップS3−6に進み、削除要求カウンタが所定値2以上でない場合は処理を終了する。
次に、ステップS4における段差情報通知処理のサブルーチンについて説明する。
図7は本発明の実施の形態における段差情報通知処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ナビゲーション装置10は、現在位置前方道路の段差情報を記憶メディア部19から読み出す。この場合、現在位置検出部16から取得した車両の現在位置に基づき、車両の進行方向前方の道路にある学習された段差エリアの段差情報を記憶メディア部19から取得する。続いて、前方に段差エリアがあるか否かを判断する。この場合、車両の進行方向前方における所定範囲内にある学習された段差エリアがあるか否かを判断する。
そして、前方に段差エリアがない場合には処理を終了する。また、前方に段差エリアがある場合、ナビゲーション装置10は段差エリアの道路種別を確認する。すなわち、地図データベース部15の道路データファイルにアクセスし、段差エリアが存在する道路の道路種別を確認する。そして、ナビゲーション装置10は段差エリアが高速道路であるか否かを判断する。すなわち、段差エリアが存在する道路の道路種別が高速道路であるか否かを判断する。
ここで、道路種別が高速道路である場合、ナビゲーション装置10は、学習要求カウンタが第1の所定値としての所定値1以上であるか否かを判断する。ここで、所定値1は、道路種別が高速道路である場合に学習された段差エリアの段差情報をサスペンション制御装置20に送信することができる学習要求カウンタのカウント値の閾値であり、例えば、1であるが、任意に設定することができる。そして、学習要求カウンタのカウント値が所定値1以上でない場合にはそのまま処理を終了する。また、学習要求カウンタのカウント値が所定値1以上である場合には、サスペンション制御装置20に段差情報を送信して処理を終了する。
一方、道路種別が高速道路でない場合、ナビゲーション装置10は、学習要求カウンタが第2の所定値としての所定値2以上であるか否かを判断する。ここで、所定値2は、道路種別が高速道路以外のもの、例えば、一般道である場合に学習された段差エリアの段差情報をサスペンション制御装置20に送信することができる学習要求カウンタのカウント値の閾値であり、例えば、3であるが、任意に設定することができる。そして、学習要求カウンタのカウント値が所定値2以上でない場合にはそのまま処理を終了する。また、学習要求カウンタのカウント値が所定値2以上である場合には、サスペンション制御装置20に段差情報を送信して処理を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS4−1 現在位置前方道路の段差情報を記憶メディア部19から読み出す。
ステップS4−2 前方に段差エリアがあるか否かを判断する。前方に段差エリアがある場合はステップS4−3に進み、前方に段差エリアがない場合は処理を終了する。
ステップS4−3 段差エリアの道路種別を確認する。
ステップS4−4 段差エリアが高速道路であるか否かを判断する。段差エリアが高速道路である場合はステップS4−5に進み、段差エリアが高速道路でない場合はステップS4−7に進む。
ステップS4−5 学習要求カウンタが所定値1以上であるか否かを判断する。学習要求カウンタが所定値1以上である場合はステップS4−6に進み、学習要求カウンタが所定値1以上でない場合は処理を終了する。
ステップS4−6 サスペンション制御装置20に段差情報を送信して処理を終了する。
ステップS4−7 学習要求カウンタが所定値2以上であるか否かを判断する。学習要求カウンタが所定値2以上である場合はステップS4−8に進み、学習要求カウンタが所定値2以上でない場合は処理を終了する。
ステップS4−8 サスペンション制御装置20に段差情報を送信して処理を終了する。
次に、ステップS5における減衰力制御処理のサブルーチンについて説明する。
図8は本発明の実施の形態における減衰力制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、サスペンション制御装置20の減衰力制御部25は、ナビゲーション装置10から前方の段差情報を受信したか否か、すなわち、車両の進行方向前方における所定範囲内にある学習された段差エリアについての段差情報を受信したか否かを判断する。そして、段差情報を受信していない場合にはそのまま処理を終了する。また、段差情報を受信した場合、減衰力制御部25は旋回中であるか否かを判断する。なお、前記段差情報には、段差レベルも含まれている。この場合、減衰力制御部25はステアリングセンサ27の検出信号に基づいて車両が旋回中であるか否かを判断する。なお、減衰力制御部25が図示されないヨーレートセンサや横加速度センサに接続されているのであれば、該ヨーレートセンサや横加速度センサの検出信号に基づいて車両が旋回中であるか否かを判断することもできる。
そして、車両が旋回中である場合にはそのまま処理を終了する。また、車両が旋回中でない場合、減衰力制御部25は段差レベルに応じてサスペンションユニット30の減衰力を下げて乗り心地を向上させ、処理を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS5−1 ナビゲーション装置10から前方の段差情報を受信したか否かを判断する。ナビゲーション装置10から前方の段差情報を受信した場合はステップS5−2に進み、ナビゲーション装置10から前方の段差情報を受信していない場合は処理を終了する。
ステップS5−2 旋回中であるか否かを判断する。旋回中である場合は処理を終了し、旋回中でない場合はステップS5−3に進む。
ステップS5−3 段差レベルに応じてサスペンションユニット30の減衰力を下げて乗り心地を向上させ、処理を終了する。
このように、本実施の形態においては、車両の走行中にサスペンション制御装置20が道路上にある段差を検出すると、ナビゲーション装置10は検出された段差エリアの存在を学習する。この場合、段差検出閾値を段差制御レベルに応じて変更し、段差を検出するので、サスペンションユニット30の制御状態に関わらず段差を適切に検出することができる。そのため、学習された段差エリアの段差情報が誤って削除されることがない。
また、ナビゲーション装置10は、同一地点において送信された削除要求の数をカウントする削除要求カウンタを備え、該削除要求カウンタのカウント値が閾値以上の場合に、対応する段差エリアの段差情報を削除する。そのため、道路の幅方向に関して一部分にのみ段差があるような場合にも適切にサスペンション制御を行うことができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態における段差検出閾値を変更する動作を示す図である。 本発明の実施の形態における段差学習システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における段差学習システムの実行する処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における段差検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における段差情報記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における段差情報削除処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における段差情報通知処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における減衰力制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
16 現在位置検出部
17 段差エリア算出処理部
18 段差情報通知処理部
19 記憶メディア部
21 段差検出処理部
22 段差検出センサ
25 減衰力制御部

Claims (3)

  1. (a)道路の段差を検出する段差検出手段と、
    (b)該段差検出手段が検出した段差が存在する区間である段差エリアの段差情報を記憶する記憶手段と、
    (c)段差情報に基づくサスペンション装置の制御が実行中であるか否かを判定する判定手段と、
    (d)該判定手段による判定結果に基づいて、前記記憶手段に段差エリアの段差情報を記憶するための段差検出閾値を設定する設定手段と、
    (e)前記サスペンション装置の制御が実行中であり、かつ、前記段差検出手段が検出した段差が前記段差検出閾値未満である場合、前記記憶手段に記憶されている段差情報のうち、当該段差に対応する段差情報についてのカウント値をインクリメントするとともに、当該カウント値が当該段差が存在する道路の道路種別に対応する閾値以上である場合、当該段差に対応する段差情報を削除する記憶処理手段と
    を有することを特徴とする段差学習システム。
  2. 前記段差情報は段差の大きさを示す段差レベルを含み、
    前記設定手段は、前記段差レベルに対応する前記サスペンション装置の制御レベルに応じて前記段差検出閾値を設定する請求項1に記載の段差学習システム。
  3. 前記段差検出閾値は前記サスペンション装置の前記段差制御レベルが大きくなるほど低く設定される請求項2に記載の段差学習システム。
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