JP4468774B2 - 燃料タンク用キャップ - Google Patents
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Description
これに対処するために、掛金片の回動操作と、パッキンをフランジに密着させる操作とを別々に行うような構成のキャップが知られている(例えば、特許文献1参照)。このキャップ(Filler cap assembly)において、キャップ本体の中心に設けた回転軸の一方には掛金片(Lower End)が取付けられ、他方には操作レバー(Operateing Handle)が取付けられている。そして、このキャップは、操作レバーを周方向に回動操作することにより前記掛金片を回動させ、同じく前記操作レバーを起立及び倒れ方向に回動操作することにより、カムを用いて前記掛金片を上下動させるように構成されている。
また、前記キャップ102を前記キャップ装着口100に対して装着する場合の操作においては、掛金片を回動させるための操作レバー102の周方向の回動操作と、掛金片を上下動させるための操作レバー102の起立及び倒れ方向の回動操作と、南京錠106の施錠操作とが必要となり、操作の面においても若干の煩わしさがあった。
ほぼ円形をなし、中心に形成されたガイド孔とこのガイド孔の近傍に形成されたシリンダ孔とを有し、前記キャップ装着口に対して被せられるキャップ本体と、
前記キャップ本体において、前記キャップ装着口に対応する位置に設けられたパッキンと、
前記シリンダ孔に挿入配置され、キー挿入口に挿入されるキーにより施錠位置と解錠位置との間で回動操作されるキーロータを有するシリンダ錠と、
前記キーロータの先端に設けられ当該キーロータの回動操作と連動して回動される駆動ピンと、
前記ガイド孔に挿入され上下方向に移動可能な移動軸と、
前記移動軸の上端部にヒンジ軸を介して回動可能に設けられた操作レバーと、
前記切欠部に挿入可能で且つ前記係合部と係合可能な係合凸部を有し、前記移動軸の下端部に軸を介して回動可能に取付けられると共に、前記移動軸と共に上下方向へ移動可能に設けられ、前記駆動ピンにより前記軸を中心にして回動される掛金片と、
前記掛金片を前記キャップ本体から離間させる方向へ付勢する付勢手段と、
前記操作レバーの操作に基づき前記移動軸を介して前記掛金片を上下方向へ移動させる移動手段とを備え、
前記掛金片の前記係合凸部を前記キャップ装着口の前記切欠部に挿入して前記キャップ本体を前記キャップ装着口に被せた状態で、前記キーによって前記キーロータを解錠位置から施錠位置へ回動させることに伴い、前記掛金片を前記係合凸部が前記係合部と係合可能な位置へ回動させると共に、前記操作レバーの操作に基づいて前記移動手段によって前記掛金片を前記付勢手段の付勢力に抗して上方向へ移動させることにより、前記係合凸部を前記係合部に下方向から係合させて前記パッキンを前記キャップ装着口に密着させる状態で前記キャップ本体を前記キャップ装着口に装着する構成としたことを特徴とする(請求項1の発明)。
前記移動手段は、前記ガイド孔の内周部と前記移動軸の外周部のうち一方に設けられた螺旋状のガイド溝と、他方に前記ガイド溝に挿入されるように設けられ、前記移動軸の回動に伴って前記ガイド溝に沿って相対的に移動するガイド凸部とを有して構成され、
前記操作レバーをオープン位置からロック位置へ回動させることに伴い、前記移動手段により前記移動軸を介して前記掛金片が上方向へ移動し、前記操作レバーをロック位置からオープン位置へ回動させることに伴い、前記移動手段により前記移動軸を介して前記掛金片が下方向へ移動するような構成とすることもできる(請求項2の発明)。
前記操作レバーを起立状態から倒れ状態に回動させることに伴い、前記カムにより前記移動軸を介して前記掛金片が上方向へ移動し、前記操作レバーを倒れ状態から起立状態に回動させることに伴い、前記カムにより前記移動軸を介して前記掛金片が下方向へ移動するように構成することもできる(請求項3の発明)。
以下、本発明の第1の実施例を図1〜図6を参照して説明する。なお、図1〜図6のうち、図1〜図3は、燃料タンク用キャップをキャップ装着口に単に被せた状態のオープン状態を示している。このうち、図1は図2のX1−X1線に沿って示す縦断正面図、図2は上方から見た平面図、図3は図1のX2−X2線に沿って示す、下方から見た横断底面図である。また、図4〜図6は、施錠を完了したロック状態を示していて、このうち図4は図2相当図、図5は図1相当図、図6は図3相当図である。
上記移動軸10の下端部には、軸23が下方向へ向けて突設されていて、この軸23に掛金片24がボルト25により取付けられている。この掛金片24は、軸23に対して相対的に回転可能であると共に、移動軸10と共に上下方向へ移動可能になっている。掛金片24は、図3に示すように、外周部に前記3箇所の切欠部3に対応して当該切欠部3に挿入可能な係合凸部26を3個有している。また、掛金片24の外周部寄りの1箇所には、径方向に延びる長孔27が形成されている。上記ガイド筒9の外周部には、付勢手段を構成するコイルバネ28が設けられていて、このコイルバネ28により、掛金片24がキャップ本体6から離間する方向である下方に付勢されている。
キャップ本体6には、移動軸10を中心として前記シリンダ錠34とは反対側に位置させて、調圧手段を構成する調圧弁39が設けられている。調圧弁39は、図1に示すような構成となっている。即ち、キャップ本体6の上面の所定部位には、囲繞壁40により矩形状の収容部41が形成されていて、この収容部41に、例えばスポンジからなる通気性連続気泡部材42が収容されている。この通気性連続気泡部材42は、上端部は囲繞壁40よりも上方へ突出していて、キャップ本体6の上面にねじ43により取付けられた上ケース44により上方から覆われている。上ケース44の内面と囲繞壁40の外面及び上端部との間には隙間45が形成されていて、この隙間45を介して通気性連続気泡部材42は、上ケース44の外部と連通している。
ここで、燃料タンク内(キャップ装着口1内)と、キャップ5の外部とは、下ケース47の通気孔49、キャップ本体6の貫通孔46、通気性連続気泡部材42、上ケース44と囲繞壁40及びキャップ本体6との間の隙間45を通して通気が可能な構成となっていて、燃料タンクの内部と外部との圧力が調整される構成となっている。
キャップ5をキャップ装着口1へ装着する場合には、操作レバー11は、図2に示すように「OPEN」位置に位置させておく。このとき、操作レバー11は、倒れ状態でも起立状態でも構わない。またこのとき、シリンダ錠34のキーロータ36は、解除位置(「OPEN」位置)にある。そして、掛金片24の各係合凸部26を、キャップ装着口1の各切欠部3に上方から挿入させると共に、キャップ本体6をキャップ装着口1に上方から被せる(図1及び図3参照)。このとき、掛金片24の係合凸部26は、キャップ装着口1の係合部4よりも下方に離間した下位置に位置される。
まず、施錠用のシリンダ錠34をキャップ本体6に一体的に組込んだ構成とした。このため、施錠が可能でありながら、南京錠を用いて施錠する場合とは違い、錠を別途必要とせず、また錠を紛失する恐れもない。
また、シリンダ錠34のキーロータ36をキーにより回動させることにより、シリンダ錠34の施錠及び解錠操作と、掛金片24の回動操作とを同時に行うように構成した。このため、キャップ装着口1に対するキャップ5の着脱操作を簡単な操作で行うことができる。
また、操作レバー11を、「LOCK」位置で、且つ倒れ状態とした状態(図4及び図5の状態)で、この操作レバー11に設けたシール部材18によりシリンダ錠34のキー挿入口37を覆う構成とした。これにより、雨水や異物等がシリンダ錠34の上面に付着したり、キー挿入口37から侵入したりすることを防止できる。
<第2の実施例>
次に、本発明の第2の実施例を図7〜図12を参照して説明する。この第2の実施例は、上記第1の実施例とは、特に、掛金片24を上下動させる移動手段が異なっている。なお、上記第1の実施例と同様な箇所には同符号を付し、その詳細な説明は省略する。図7〜図12のうち、図7〜図9は、キャップをキャップ装着口1に単に被せた状態のオープン状態を示している。このうち、図7は上面図、図8は図7のX3−X3線に沿って示す縦断正面図、図9は図8のX4−X4線に沿って示す、下方から見た横断底面図である。また、図10〜図12は、施錠状態を完了したロック状態を示していて、このうち図10は図7相当図、図11は図8相当図、図12は図9相当図である。
キャップ5をキャップ装着口1に装着する場合には、操作レバー54は、図7及び図8に示すように、起立状態にさせておく。このとき、シリンダ錠34のキーロータ36は解錠位置にある。そして、掛金片24の各係合凸部26を、キャップ装着口1の各切欠部3に上方から挿入させると共に、キャップ本体6をキャップ装着口1に上方から被せる(図8及び図9参照)。このとき、掛金片24の係合凸部26は、キャップ装着口1の係合部4よりも下方に離間した下位置に位置される。
上記第1及び第2の実施例において、係合凸部26の数を三個として形成したが、これに限定されるものではなく、2個であったり、或いは3個よりも多くするように構成してもよい。この場合、切欠部3も係合凸部と対応させて形成するものである。
Claims (5)
- 切欠部と係合部とを有して燃料タンクに設けられた円筒状のキャップ装着口に対して着脱可能に装着される燃料タンク用キャップにおいて、
ほぼ円形をなし、中心に形成されたガイド孔とこのガイド孔の近傍に形成されたシリンダ孔とを有し、前記キャップ装着口に対して被せられるキャップ本体と、
前記キャップ本体において、前記キャップ装着口に対応する位置に設けられたパッキンと、
前記シリンダ孔に挿入配置され、キー挿入口に挿入されるキーにより施錠位置と解錠位置との間で回動操作されるキーロータを有するシリンダ錠と、
前記キーロータの先端に設けられ当該キーロータの回動操作と連動して回動される駆動ピンと、
前記ガイド孔に挿入され上下方向に移動可能な移動軸と、
前記移動軸の上端部にヒンジ軸を介して回動可能に設けられた操作レバーと、
前記切欠部に挿入可能で且つ前記係合部と係合可能な係合凸部を有し、前記移動軸の下端部に軸を介して回動可能に取付けられると共に、前記移動軸と共に上下方向へ移動可能に設けられ、前記駆動ピンにより前記軸を中心にして回動される掛金片と、
前記掛金片を前記キャップ本体から離間させる方向へ付勢する付勢手段と、
前記操作レバーの操作に基づき前記移動軸を介して前記掛金片を上下方向へ移動させる移動手段とを備え、
前記掛金片の前記係合凸部を前記キャップ装着口の前記切欠部に挿入して前記キャップ本体を前記キャップ装着口に被せた状態で、前記キーによって前記キーロータを解錠位置から施錠位置へ回動させることに伴い、前記掛金片を前記係合凸部が前記係合部と係合可能な位置へ回動させると共に、前記操作レバーの操作に基づいて前記移動手段によって前記掛金片を前記付勢手段の付勢力に抗して上方向へ移動させることにより、前記係合凸部を前記係合部に下方向から係合させて前記パッキンを前記キャップ装着口に密着させる状態で前記キャップ本体を前記キャップ装着口に装着する構成としたことを特徴とする燃料タンク用キャップ。 - 前記移動軸は、前記ガイド孔に対して周方向に回動可能に設けられると共に、前記操作レバーは、前記移動軸と共にオープン位置とロック位置との間で回動操作可能に設けられ、
前記移動手段は、前記ガイド孔の内周部と前記移動軸の外周部のうち一方に設けられた螺旋状のガイド溝と、他方に前記ガイド溝に挿入されるように設けられ、前記移動軸の回動に伴って前記ガイド溝に沿って相対的に移動するガイド凸部とを有して構成され、
前記操作レバーをオープン位置からロック位置へ回動させることに伴い、前記移動手段により前記移動軸を介して前記掛金片が上方向へ移動し、前記操作レバーをロック位置からオープン位置へ回動させることに伴い、前記移動手段により前記移動軸を介して前記掛金片が下方向へ移動することを特徴とする請求項1記載の燃料タンク用キャップ。 - 前記移動手段は、操作レバーの基端部に形成されたカムを有し、
前記操作レバーを起立状態から倒れ状態に回動させることに伴い、前記カムにより前記移動軸を介して前記掛金片が上方向へ移動し、前記操作レバーを倒れ状態から起立状態に回動させることに伴い、前記カムにより前記移動軸を介して前記掛金片が下方向へ移動することを特徴とする請求項1記載の燃料タンク用キャップ。 - 前記操作レバーには、当該操作レバーが倒れ状態のときに前記シリンダ錠の上面と対応する箇所に位置させて前記シリンダ錠の上面を覆うシール部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の燃料タンク用キャップ。
- 前記キャップ本体は、通気性連続気泡部材を有する調圧手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の燃料タンク用キャップ。
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