JP4468524B2 - 圧電アクチュエータ及びその製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータ及びその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、各種機器の駆動手段として用いられる圧電アクチュエータに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
位置決め装置などにおいて駆動手段として利用されている圧電アクチュエータは、概して言うと、(a)多数枚の圧電材グリーンシートに内部電極を印刷し、積層・圧着後、一体焼成してなる圧電アクチュエータ素子、(b)この素子が載置される金属製のベース、(c)同素子を収納する金属製のケースからなる。そして、ベースに保持された2本の端子(この端子は圧電アクチュエータ素子の外部電極に接続されている)間に電圧を印加することで圧電アクチュエータ素子に圧電歪が誘起され、この結果、ケースの頭頂部が変位するよう構成されている。
【0003】
ところで、こうした圧電アクチュエータにとって特に問題となるのが、湿気の影響による動作不良である。そこで、十分な耐湿性を得るため、圧電アクチュエータ素子は、上記ケースおよびベースによって密封された状態となっている。更に詳しく言うと、ケースの開口側端部は、その全周にわたってベースに接合されている。また、ベースには、圧電アクチュエータ素子の外部電極に接続される端子を挿通させるための、二つの貫通孔が形成されているが、やはり、十分な耐湿性を確保するため、この貫通孔内(正確には貫通孔の周面と端子周面との間の空隙)には、封止材としてガラスが充填されている。
【0004】
しかし、こうした構造の圧電アクチュエータには、次のような問題がある。すなわち、端子を挿通させる貫通孔内には、上述したようにガラスが充填される。ところが周知のように、ガラスは、機械的衝撃および熱的衝撃のいずれに対しても極めて脆弱である。このため、圧電アクチュエータの動作中に、封止材にクラックなどが生じて、気密性が損なわれる恐れがある。特に、こうしたトラブルは圧電アクチュエータ素子を複数個積重して構成された圧電アクチュエータにおいて頻発する。
【0005】
また、上記貫通孔の封止材としてガラスを使用することには、次のような問題もある。すなわち封止材を設ける際には、端子にも、その熱膨張が無視し得ないほどの、かなりの熱(400〜500℃)が加えられる。このため、常温に戻った時に封止材と端子との間に空隙ができないようにするべく、端子としては、熱膨張率が封止材(ガラス)のそれと同じものを用いる必要がある。ところが、安価に入手できる金属材料で、こうした性状を有するものは見当たらない。それゆえ端子としては、「コバール」と呼ばれる鉄・ニッケル・コバルト系の特殊合金(参考までにその成分を下表に示す)から造られたものが用いられている。しかし、この特殊合金は、言うまでもなく非常に高価であり、これがコスト削減の大きな障害となっている。
【0006】
Figure 0004468524
なお、封止材としてセラミックスを使用する技術も提案されている。だが、この手法を用いれば強度は向上するものの、やはり、耐衝撃性に関しては問題が残る。更に製造コストが高くつくといった問題もある。これは、セラミックスに金属をメタライズするなどの余分な工程が必要になるからである。
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、封止材に衝撃が加わっても損傷が起きにくい圧電アクチュエータを提供することである。また、端子として特殊な合金から製造されたものを使用しなくともよく、それだけコストを低減できる圧電アクチュエータを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題は、
側面に外部電極が形成された圧電アクチュエータ素子と、
この圧電アクチュエータ素子が載置されたベースと、
前記圧電アクチュエータ素子を収納し、かつ、開口側端部が前記ベースに接合されたケースと、
前記ベースに形成された貫通孔を経て前記ケース内空間に突出し、前記圧電アクチュエータ素子の外部電極に接続された一対の端子と
を具備してなる圧電アクチュエータであって、
前記ベースの貫通孔内には樹脂材料が充填され、前記端子は、前記樹脂材料によって前記ベースに保持されてなることを特徴とする圧電アクチュエータにより解決される。
【0009】
なお、本発明の圧電アクチュエータにおいては、ベースと圧電アクチュエータ素子との間に、この圧電アクチュエータ素子の伸縮方向に沿って配設され、前記圧電アクチュエータ素子に対して圧縮力を作用させる予圧部材(例えば金属バネなど)を更に具備してなることが好ましい。このように、予め圧電アクチュエータ素子に圧縮力(プレロード)を付与しておくと、誤って落下させた時などに、その伸縮方向と直交する力が作用しても、圧電アクチュエータ素子に折損などの損傷が起きにくくなる。
【0010】
そして、本発明において上記予圧部材を設ける場合には、ベースに、端子用の貫通孔と共に予圧部材用の貫通孔を形成し、前記予圧部材のベース側端部を、前記予圧部材用の貫通孔内に位置させ、更に、この予圧部材用の貫通孔内に充填される樹脂材料によって、前記予圧部材のベース側端部を前記ベースに固定することができる。
【0011】
なお、端子用の貫通孔内に充填される樹脂材料としては、ポリイミド系の樹脂材料またはエポキシ系の樹脂材料が挙げられる。
また、本発明が解決しようとする課題は、
上記圧電アクチュエータの製造方法であって、
ベースにおける端子用の貫通孔内に端子を位置させるA工程と、
このA工程にて前記端子が位置させられた前記貫通孔内に、樹脂材料を充填するB工程と、
このB工程にて充填された前記樹脂材料を加熱し、硬化させるC工程と、
このC工程にて前記端子が固定された前記ベースに、圧電アクチュエータ素子を載置し、前記端子を前記圧電アクチュエータ素子の外部電極に接続するD工程と、
このD工程にて前記ベースに連結された前記圧電アクチュエータ素子にケースを被着させ、更に、このケースの開口側端部を前記ベースに接合するE工程と
を具備することを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法により解決される。
【0012】
すなわち、上述したように本発明では、圧電アクチュエータ素子の外部電極に接続される端子を、樹脂材料にてベースに固定するようにした。言い換えれば、本発明では、ベースに形成した端子用の貫通孔内に樹脂材料を充填し、端子が、この樹脂材料によってベースに保持されるようにした。ところで、樹脂材料は、ガラスに比べて、耐衝撃性に優れている。したがって、圧電アクチュエータの動作中などに衝撃(機械的衝撃および熱的衝撃)を受けても、貫通孔内に充填された樹脂材料つまり封止材に、クラックなどの損傷が生じることはない。ゆえに、気密性が損なわれるといったトラブルは皆無となる。また、貫通孔内に封止材を設ける際、この封止材は樹脂材料よりなるものであるから、熱処理には、封止材がガラスの場合の時ほどの高温を必要としない。よって、端子自体の熱膨張はほとんど無視することができ、この結果、端子として高価な特殊合金製のものを用いる必要はなくなる。ゆえに、それだけ製造コストを低減できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下で本発明の第1実施形態として説明する圧電アクチュエータは、側面に外部電極が形成された圧電アクチュエータ素子と、この圧電アクチュエータ素子が載置されたベースと、上記圧電アクチュエータ素子を収納し、かつ、開口側端部が上記ベースに接合されたケースと、上記ベースに形成された貫通孔を経てこのケース内空間に突出し、上記圧電アクチュエータ素子の外部電極に接続された一対の端子とを具備してなるものであって、上記ベースの貫通孔内には樹脂材料が充填され、上記端子は、この樹脂材料によって上記ベースに保持されてなることを特徴とする。なお、本実施形態では、上記端子用の貫通孔内に充填される樹脂材料として、ポリイミド系の樹脂材料あるいはエポキシ系の樹脂材料を用いている。
【0014】
また、同じく以下で本発明の実施形態として説明する圧電アクチュエータの製造方法は、上記圧電アクチュエータの製造に関するものであり、ベースにおける端子用の貫通孔内に端子を位置させるA工程と、このA工程にて上記端子が位置させられた上記貫通孔内に、樹脂材料を充填するB工程と、このB工程にて充填された樹脂材料を加熱し、硬化させるC工程と、このC工程にて上記端子が固定された上記ベースに、圧電アクチュエータ素子を載置し、上記端子を上記圧電アクチュエータ素子の外部電極に接続するD工程と、このD工程にて上記ベースに連結された上記圧電アクチュエータ素子にケースを被着させ、更に、このケースの開口側端部を上記ベースに接合するE工程とを具備することを特徴とする。
【0015】
続いて、図1〜図4を用い、本発明の第1実施形態を更に詳しく説明する。なお、図1は本実施形態に係る圧電アクチュエータの外観図、図2はケースを取り外した状態での同圧電アクチュエータの側面図、図3もケースを取り外した状態での同圧電アクチュエータの正面図、図4はベースの斜視図である。
本実施形態に係る圧電アクチュエータ(以下、本圧電アクチュエータと言う)は、図1に示すごとく、圧電アクチュエータ素子(後に詳述する)が載置(実際には接着)されるベース1と、同圧電アクチュエータ素子を収納し、かつ、開口側端部(下端側フランジ)2aがベース1に接合された有蓋円管状のケース2とを備える。なお、ケース2の上端面(蓋部)には、半球形で、かつ、中空の突起2bが形成されており、更に、この突起2bの周囲領域はダイヤフラム状に構成されている。したがって、本圧電アクチュエータを動作させた際には、この突起2bが変位(図1中、上下方向に変位)することになる。
【0016】
さて、本圧電アクチュエータは、図2や図3(図3のみベース1を断面にて示す)からも判るように、上述した圧電アクチュエータ素子3と、この圧電アクチュエータ素子3の外部電極4a,4bに接続された一対の端子5a,5bとを、構成要素として更に具備する。
このうち圧電アクチュエータ素子3は、正確には、単位圧電アクチュエータ素子3a〜3dの連結体である。すなわち、これら単位圧電アクチュエータ素子3a〜3dは接着により一体化されており、更に、その対向する側面には、上記外部電極4a,4bが連続的に形成されている。つまり、外部電極4a,4bは、単位圧電アクチュエータ素子3a〜3dの全てに跨がるよう設けられている。
【0017】
更に言えば、圧電アクチュエータ素子3には、外部電極4a,4bそれぞれに対応して、外部電極連結用リード線6a,6bが半田付けによって設けられている。ちなみに、図2や図3において、7で示すのが、この外部電極連結用リード線6a,6bを外部電極4a,4bに接合するための半田層である。
なお、図2や図3では、端子5a,5bと外部電極連結用リード線6a,6bとが連続しているかのように示しているが、両者は別体である。更に詳しく言うと、端子5a,5bは、ベース1の表面から、その厚さ分程度突出しており、単位圧電アクチュエータ素子3dに設けた半田層7に埋没している。これによって端子5a,5bは、外部電極連結用リード線6a,6bに接続されている。
【0018】
また、単位圧電アクチュエータ素子3aの上端面には、半球形の突起8aを備えたシム8が接着されている。このシム8の突起8aは、上述したケース2の突起2bに対応したものであり、図1の状態では、前者は後者内に密着状態で納まっている。
さて、本圧電アクチュエータを構成する上記ベース1は、図4に示すような形状を有する。すなわち、同ベース1は円盤状であって、圧電アクチュエータ素子3を挟む位置(圧電アクチュエータ素子3が接着される位置は、図4中、一点鎖線にて示す)には、貫通孔9a,9bが形成されている。上記端子5a,5bはこの端子用の貫通孔9a,9bを経て、ケース2内の空間に突出している。そして、本実施形態では、同貫通孔9a,9b内に耐熱性の樹脂材料(ポリイミド系の樹脂材料あるいはエポキシ系の樹脂材料)10を充填している。これにより、すなわち貫通孔9a,9b内の硬化した樹脂材料(封止材)10により、端子5a,5bはベース1に保持されている。
【0019】
続いて、本圧電アクチュエータの製造方法について説明する。
ここで説明する製造方法は、上記圧電アクチュエータの製造手法に関するものであり、まず、既存の硬化治具(例えばテフロン製)を用いて、ベース1における端子用の貫通孔9a,9b内に、端子5a,5bを位置させる(A工程)。
次に、このA工程にて端子5a,5bが位置させられた貫通孔9a,9b内に未硬化の樹脂材料10を充填する(B工程)。
【0020】
そして、このB工程にて充填された樹脂材料10を、ベース1や端子5a,5bが上記硬化治具にセットされた状態のまま加熱し、樹脂材料10を硬化させる(C工程)。
こうして端子5a,5bをベース1に固定したならば、次に、同ベース1に、単位圧電アクチュエータ素子3a〜3dを連結してなる圧電アクチュエータ素子3を載置(接着)する(この時点では、既に外部電極連結用リード線6a,6bまでが取り付けられている)。そして、端子5a,5bを圧電アクチュエータ素子3の外部電極4a,4bに接続すなわち半田付けする(D工程)。
【0021】
このD工程の後は、同工程にてベース1に連結された圧電アクチュエータ素子3にケース2を被着させる。そして更に、このケース2の開口側端部(下端側フランジ)2aをベース1に接合する(E工程)。これによって、圧電アクチュエータ素子3は気密封止され、図1に示す圧電アクチュエータが得られる。
さて上述したように、本実施形態では、圧電アクチュエータ素子3の外部電極4a,4bに接続される端子5a,5bを、樹脂材料10にてベース1に固定するようにした。言い換えれば、本実施形態では、ベース1に形成した端子用の貫通孔9a,9b内に樹脂材料10を充填し、端子5a,5bが、この樹脂材料すなわち封止材10によってベース1に保持されるようにした。
【0022】
ところで、樹脂材料はガラスに比べ耐衝撃性に優れている。したがって、圧電アクチュエータの動作中などに、圧電アクチュエータ本体が衝撃(機械的衝撃および熱的衝撃)を受けたり、端子5a,5bに応力が掛かったりしても、貫通孔9a,9b内に充填された樹脂材料(封止材)10に、クラックなどの損傷が生じることはない。ゆえに、気密性が損なわれるといったトラブルは皆無となる。また、貫通孔9a,9b内に樹脂材料(封止材)10を設ける際、熱処理には、封止材がガラスの場合の時ほどの高温を必要としない。よって、端子5a,5b自体の熱膨張はほとんど無視することができ、その結果、同端子5a,5bとして高価な特殊合金製のものを用いる必要はなくなる。ゆえに、それだけ製造コストが低減される。
【0023】
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。なお、この第2実施形態についても、その基本的な技術思想は上記第1実施形態と同じである。よって、以下では、第1実施形態との相違点を中心に記述する。
本発明の第2実施形態として説明する圧電アクチュエータは、基本構造自体は上記第1実施形態と同じである。しかし、ベースと圧電アクチュエータ素子との間に、この圧電アクチュエータ素子の伸縮方向に沿って配設され、同圧電アクチュエータ素子に対して圧縮力を作用させる予圧部材を更に具備している。特に本実施形態では、ベースに、端子用の貫通孔と共に予圧部材用の貫通孔を形成し、予圧部材のベース側端部を、上記予圧部材用の貫通孔内に位置させ、この予圧部材用の貫通孔内に充填された樹脂材料によって、予圧部材のベース側端部をベースに固定している。
【0024】
以下、図5および図6を用いて、本実施形態に係る圧電アクチュエータを更に具体的に説明する。但し、図5はケースを取り外した状態での本圧電アクチュエータの正面図、図6もケースを取り外した状態での本圧電アクチュエータの側面図である。なお、本圧電アクチュエータの外観については、上記第1実施形態のそれと同じであるから特に図示していない。また、第1実施形態と同じ構成要素については、その説明の際に使用した符号と同じ符号を付し、説明を省略する。
【0025】
さて、本圧電アクチュエータは、図5や図6(図6のみベース1を断面にて示す)から判るように、圧電アクチュエータ素子3に対して圧縮力を作用させる予圧部材11a,11bを更に具備している。具体的に言うと、予圧部材11a,11bは羊腸状に構成された金属製スプリングである。そして、この予圧部材11a,11bは、ベース1と圧電アクチュエータ素子3との間に、同圧電アクチュエータ素子3の伸縮方向(図5,6中、上下方向)に沿って、緊張状態で配設されている。正確には、ベース1と、圧電アクチュエータ素子3の上端面に接着されたシム8との間に張設されている。
【0026】
上記予圧部材11a,11bは、圧電アクチュエータ素子3における対向する側面に対応して設けられている。そして、その上端側は、機械的な手法、例えば端部を掛止させることでシム8に接合されている。一方、予圧部材11a,11bの下端側(ベース側端部)は、端子5a,5bと同様にして、ベース1に固定されている。すなわち、ベース1には、端子用の貫通孔9a,9bと共に、予圧部材用の貫通孔12a,12bが形成されている(つまり90°おきに計四つの貫通孔が存在する)。そして上記予圧部材11a,11bのベース1側端部は、この予圧部材用の貫通孔12a,12b内に位置させられており、更に、同貫通孔12a,12b内に充填された樹脂材料(例えばポリイミド系の樹脂材料あるいはエポキシ系の樹脂材料)13によって、ベース1に固定されている。
【0027】
こうした構造の圧電アクチュエータについても、当然のことながら、上記第1実施形態のものと同じ効果が得られる。これに加えて、圧電アクチュエータ素子3に圧縮力(プレロード)を作用させているので、誤って落下させた時などに、その伸縮方向と直交する力が作用しても、圧電アクチュエータ素子3に折損などの損傷が起きにくい。
【0028】
【実施例】
以下の条件にて、上記第1実施形態に係る圧電アクチュエータを製作した。
Figure 0004468524
上記条件にて製作された圧電アクチュエータ(以下、本圧電アクチュエータと言う)について、ベースにおける端子保持部分からのリーク量を測定〔米国軍用規格(MIL−STD−883C)に準拠〕した。すると、リーク量は、1×10-8Pa・m3 /sec以下(許容値内)であった。なお、従来型の圧電アクチュエータ(封止材としてガラスを用いたもの)について、そのリーク量を測定したところ、本圧電アクチュエータとほぼ同じ値を示した。この結果、本圧電アクチュエータの気密性は、従来品と比較しても何ら遜色のないことが確認された。
【0029】
次に、端子に対して50N(5.1kgf)の負荷を瞬間的に作用させ、その後、再びリーク量を測定した。すると従来品では、100個のうち5個が許容値を大幅に超過するリーク量を示した。これに対して本圧電アクチュエータでは、用意した100個の試料全てについて、問題となるようなリーク量を示したものはなかった。この結果から、本圧電アクチュエータは、優れた耐衝撃性を有していることが判る。
【0030】
【発明の効果】
本発明の圧電アクチュエータは、端子を保持する封止材に衝撃が加わっても、それに損傷が起きにくい。また、端子として特殊な合金から製造されたものを使用しなくともよく、それだけコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータの外観図
【図2】ケースを取り外した状態での本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータの側面図
【図3】ケースを取り外した状態での本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータの正面図
【図4】ベース(本発明の第1実施形態)の斜視図
【図5】ケースを取り外した状態での本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエータの正面図
【図6】ケースを取り外した状態での本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエータの側面図
【符号の説明】
1 ベース
2 ケース
2a ケースの開口側端部(下端側フランジ)
2b ケースの突起
3 圧電アクチュエータ素子
3a〜3d 単位圧電アクチュエータ素子
4a,4b 外部電極
5a,5b 端子
6a,6b 外部電極連結用リード線
7 半田層
8 シム
9a,9b 端子用の貫通孔
10 樹脂材料(封止材)
11a,11b 予圧部材
12a,12b 予圧部材用の貫通孔
13 樹脂材料

Claims (4)

  1. 側面に外部電極が形成された圧電アクチュエータ素子と、この圧電アクチュエータ素子が載置されたベースと、前記圧電アクチュエータ素子を収納し、かつ、開口側端部が前記ベースに接合されたケースと、前記ベースに形成された端子用の貫通孔を経て前記ケース内空間に突出し、前記圧電アクチュエータ素子の外部電極に接続された一対の端子とを具備してなる圧電アクチュエータであって、
    前記ベースの端子用の貫通孔内には樹脂材料が充填され、前記端子は、前記樹脂材料によって前記ベースに保持され、
    前記ベースには前記端子用の貫通孔と共に予圧部材用の貫通孔が形成され、前記ベースと前記圧電アクチュエータ素子との間に、この圧電アクチュエータ素子の伸縮方向に沿って配設され、前記圧電アクチュエータ素子に対して圧縮力を作用させる予圧部材を更に具備し、
    前記予圧部材のベース側端部は、前記予圧部材用の貫通孔内に位置させられ、この予圧部材用の貫通孔内に充填された樹脂材料によって、前記ベースに固定されてなることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記端子用の貫通孔および前記予圧部材用の貫通孔は、前記圧電アクチュエータ素子の軸を中心に90°おきに計四つ設けられており、
    前記各端子は、前記圧電アクチュエータ素子の対向する側面に設けられ、前記各予圧部材も、前記圧電アクチュエータ素子の対向する側面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  3. 端子用の貫通孔内に充填される樹脂材料が、ポリイミド系の樹脂材料またはエポキシ系の樹脂材料であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法であって、
    ベースにおける端子用の貫通孔内に端子を位置させるA工程と、
    このA工程にて前記端子が位置させられた前記貫通孔内に、樹脂材料を充填するB工程と、
    このB工程にて充填された前記樹脂材料を加熱し、硬化させるC工程と、
    このC工程にて前記端子が固定された前記ベースに、圧電アクチュエータ素子を載置し、前記端子を前記圧電アクチュエータ素子の外部電極に接続するD工程と、
    このD工程にて前記ベースに連結された前記圧電アクチュエータ素子にケースを被着させ、更に、このケースの開口側端部を前記ベースに接合するE工程とを具備することを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
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