JP4468247B2 - 上顎歯列模型調節器 - Google Patents

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Description

本発明は、歯科医療患者の上顎の補綴物や義歯を製作する際に咬合器と共に用いられる上顎歯列模型調節器に関する。
上顎と下顎との適正な咬合が得られるように上顎歯列模型において歯科用補綴物や義歯の構築や調整がなされる。その際に、咬合器と共に上顎歯列模型調節器が用いられる。この上顎歯列模型調節器として、従来、平面板を用いたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この従来の上顎歯列模型調節器(歯列模型調整板)は、上顎歯列模型が載置される載置面が平面状となった平面板が用いられおり、この平面板が前後方向及び左右方向に傾斜可能となっている。そして、患者の仮想咬合平面の傾きを所定の手法に従ってこの平面板にて再現した状態で上顎歯列模型調節器を咬合器の上顎マウント部に取りつけ、前記傾斜した平面板を基準にして上顎歯列模型の補綴物や義歯に対応した部分の構築や診断等がなされる。
特開2003−220079号公報
ところで、図1(a)に示すように、人の上顎MXと下顎MNとは、前歯部から臼歯部がある種の彎曲面C1(例えば、Spee彎曲)に沿って配列されるものであり、また、左右方向についても、図1(b)に示すようにある種の彎曲面C2(例えば、Wilson彎曲)に沿って歯配列されるものである。相互に咬合すべき上顎MXの歯列及び下顎MNの歯列において前述したような彎曲形状が維持されていないと、下顎MNの運動において臼歯部等に有害な側方圧がかかるおそれがある。
しかしながら、前述した従来の上顎歯列模型調節器では、前後方向及び左右方向への傾斜調整は可能ではあるものの、上顎歯列模型が載置される載置面が平面状(平面板)となって、前述したような彎曲形状の再現がなされていない。このため、前記平面板を基準にして咬合器の上顎マウント部にマウントされた上顎歯列模型の補綴物や義歯に対応した部分の構築や診断等を行なう場合、その補綴物や義歯が下顎歯列に適正に咬合され得るように構築するには歯科医師や歯科技工士の経験や高度な技量が必要であり、また、その補綴物や義歯の適正な診断が難しいものとなっていた。
本発明は、前述したような事情に鑑みてなされたもので、上顎歯列模型の補綴物や義歯に対応した部分の適正な構築や診断等を容易に行い得る上顎歯列模型調節器を提供するものである。
本発明に係る上顎歯列模型調整器は、上顎歯列模型が載置される基準板を有し、前記基準板における前記上顎歯列模型の載置面を所定半径の球状凹面とし、前記基準板には、前記上顎歯列模型の各歯が個々に配置されるべき位置を表す基準部が形成されている構成となる。
このような構成により、基準板における上顎歯列模型の載置される載置面が所定半径の球状凹面となっているので、ある種の彎曲面に沿って配列されるべき上顎歯列模型における補綴物や義歯の構築や診断等を前記球状凹面を基準にして行なうことができるようになる。
また、本発明に係る上顎歯列模型調節器において、左側第2大臼歯と右側第1小臼歯とを結ぶ直線と、左側第1小臼歯と右側第2大臼歯とを結ぶ直線との交点と見込まれる前記載置面上の点から鉛直上方向に延びる線上に前記球状凹面の中心を設定した構成とすることができる。
このような構成により、左側第2大臼歯と右側第1小臼歯とを結ぶ直線と、左側第1小臼歯と右側第2大臼歯とを結ぶ交点は、正中線上の点となり得、また、上顎歯列模型を載置すべき球状凹面(載置面)の最下点となる。このような球状凹面は、多くの歯科患者の上顎歯列が沿うべき彎曲面により近いものとなり得た。
更に、本発明に係る上顎歯列模型調節器において、前記球状凹面の半径は、124mm±5%の範囲内の値に設定された構成とすることができる。
このような構成により、上顎歯列模型を載置すべき球状凹面が、多くの歯科患者の上顎歯列が沿うべき彎曲面をより良く代表するものとなり得た。
また、本発明に係る上顎歯列模型調節器において、前記基準板の高さを調整する調整機構を有する構成とすることができる。
このような構成により、基準板の高さを調整することができるので、咬合器の上顎マウント部にマウントされた上顎歯列模型の歯列先端が基準板の球状凹面(載置面)に沿うように容易に設定することができるようになる。
また、本発明に係る上顎歯列模型調節器において、前記載置面における前端部の左右方向中心所定位置にて突没可能な支持ピンが設けられ、前記載置面の後端部に前後方向移動可能となると共に前記載置面から退避可能となり、横方向に延びる支持バーが設けられた構成とすることができる。
このような構成により、載置面の前端部から突出する支持ピンと、載置面の後端部において前後方向の位置調整のなされた支持バーとによって上顎歯列模型を支持することにより、当該上顎歯列模型と基準板の球状凹面(載置面)とを所定の位置関係に保持した状態で、該上顎歯列模型を咬合器の上顎マウント部にマウントすることができる。そして、上顎歯列模型を咬合器の上顎マウント部にマウントした後に、前記支持ピンを載置面に没入させると共に前記支持バーを載置面から待避させた状態で、当該上顎歯列模型調節器を前記咬合器の取りつけ下腕部に取付けることにより、前記マウントされた上顎歯列模型の歯列を載置面に沿うように配置させることができるようになる。
更に、本発明に係る上顎歯列模型調節器において、上顎の切歯乳頭の位置として見込まれる位置に前記支持ピンが設けられた構成とすることができる。
このような構成により、上顎歯列模型の切歯乳頭に対応した部位を支持ピンにて支持すると共に、上顎歯列模型の左右のハミュラーノッチに対応した部位を支持バーにて支持することができるので、解剖学的に変化の少ないといわれる切歯乳頭とハミュラーノッチの3点にて支持した状態で、当該上顎歯列模型を咬合器の上顎マウント部にマウントすることができるようになる。これにより、再現性良く上顎歯列模型を咬合器の上顎マウント部にマウントすることができるようになる。
また、本発明に係る上顎歯列模型調節器は、前記基準板の周側面において、前記上顎の各歯の位置として見込まれる位置に前記球状凹面の中心に向けて延びる線を形成した構成とすることができる。
このような構成により、上顎歯列模型を基準板の球状凹面(載置面)に載置した状態で、前記各歯に対応した線を基準にして当該上顎歯列模型の補綴物や義歯に対応した部分の構築や診断等を行なうことができるようになる。
また、本発明に係る上顎歯列模型調節器では、前記載置面の左右方向中心に対応した前記基準板の後端面の位置を通って鉛直方向に延びる基準線が形成された構成とすることができる。
このような構成により、基準板の後方から見て、該基準板の後端面に形成された基準線を基準にして、上顎歯列模型の左右方向中心線、即ち、正中線を載置面の左右方向中心線に合わせ易くなる。
更に、本発明に係る上顎歯列模型調節装置では、前記載置面の左右方向中心線と前記上顎歯列模型の正中線とを合致させた状態で、上顎歯列模型の歯列が配置されるべき位置を示す基準線が前記載置面に形成された構成とすることができる。
このような構成により、載置面の左右方向中心線と上顎歯列模型の正中線とを合致させた状態で当該上顎歯列模型を載置面に載置すると、上顎歯列模型の歯列が配置されるべき位置を示す基準線を基準にして上顎歯列模型における補綴物や義歯の構築や診断等を容易に行なうことができるようになる。
本発明に係る上顎歯列調節器によれば、ある種の彎曲面に沿って配列されるべき上顎歯列模型における補綴物や義歯の構築や診断等を前記球状凹面を基準にして行なうことができるようになるので、下顎運動において臼歯部等に有害な側方圧がかからないように、上顎歯列模型の補綴物や義歯に対応した部分を容易に構築することができ、また、その適正な判断等を容易に行なうことができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
本発明の実施の一形態に係る上顎歯列模型調節器は、図2乃至図5に示すように構成される。なお、図2は上顎歯列模型調節器を咬合器に取付けた状態を示す側面図であり、図3は上顎歯列模型調節器の正面図であり、図4は上顎歯列模型調節器の背面図であり、図5は上顎歯列模型調節器の平面図である。
図2に示すように咬合器200に装着して咬合調節に用いられる上顎歯列模型調節器100は、支持台10にて基準板20が支持された構造となっている。支持台10には、調整ダイアル12が設けられると共に調整ダイアル12に結合した昇降機構(高さ調整機構)(図示略)が収容されている。調整ダイアル12の回転操作に応じた昇降機構の動作により基準板20が上下動するようになっている。支持台10の底部にはプレート11がボルト13a、13bによって固定されている(図3参照)。また、基準板20の底面から指示針25が支持台10の前方面に沿うように垂下しており、支持台10の該前方面には高さを表す目盛りが設けられている(図3参照)。
基準板20の上面は上顎歯列模型を載置すべき載置面21であり、載置面21は後述するような所定半径の球状凹面となっている。なお、このように基準板20の上顎歯列模型を載置すべき載置面21が球状凹面となることから、この上顎歯列模型調節器100を、従来のように基準板として平面板を用いるものと区別して、「咬合調節彎曲板」と称する。
基準板20の両側面にはその後端面に抜けるガイド溝22が、咬合平面の傾き(例えば、水平に対して6度)に対応した傾斜をもって形成されている(図2、図4参照)。基準板20の両側面を挟むように2つの移動ブロック30が配置されている。両移動ブロック30間に載置面21の左右方向中心線SL02に直交する(横方向に延びる)ように支持バー31が掛け渡されており(図5参照)、支持バー31の両端部のそれぞれが移動ブロック30の上端面にネジ止め固定されている。支持バー31は、断面L次状となり(図2、後述する図7参照)、上方に突出した支持エッジ部31aを有している。
各移動ブロック30は、前後方向に隔離したスライドピン32a、32bを有しており、各スライドピン32a、32bが基準板20の側面に形成されたガイド溝22に摺動自在に嵌り込んでいる。ガイド溝22は、基準板20の後端面に抜ける側の所定部位がそれより前方の部位より浅く形成され、後方側のスライドピン32aは前記浅い所定部位を通過してガイド溝22から脱出可能となる一方、前方側のスライドピン32bは前記浅い所定部位とそれより前方の部位との境界で抜け止めされるようになっている。スライドピン32a、32bがガイド溝22にガイドされた状態で各移動ブロック30を前後方向に移動させることにより、支持バー31が載置面21の後端部においてその上方を前後方向に移動する。なお、ガイド溝22が前述したように咬合平面の傾きに対応した傾斜をもって形成されていることから、支持バー31は咬合平面に平行に移動可能となる。また、各移動ブロック30をスライドピン32bの抜け止め位置まで後退させてスライドピン32aがガイド溝22から脱出すると、スライドピン32bを中心にして移動ブロック30を反時計方向に回動させることにより、支持バー31が載置面21から待避する(後述する図12、図13参照)。
基準板20の前端部には垂直上方に延びる支持ピン23が設けられている。支持ピン23は、載置面21から突没可能となると共に、基準板20の前端面に設けられたビス24によって固定可能となっている。これにより、支持ピン23の載置面21からの突出高さを調整してビス24によって固定することができる。基準板20の後端面には、図4に示すように、載置面21の左右方向中心線L02(図5参照)に対応するように鉛直方向に延びる基準線SL01が形成されている。
載置面21の球状凹面は、次のようにして形成される。
図6に示すように、左側第2大臼歯と右側第1小臼歯とを結ぶ直線L1と、左側第1小臼歯と右側第2大臼歯とを結ぶ直線L2との交点Pは、正中線Lc上にあり、犬歯誘導などの下顎運動の合理的な基準点とみなし得る。このことから、図5、図7及び図8に示すように、左側第2大臼歯(P27)と右側第1小臼歯(P14)とを結ぶ直線と、左側第1小臼歯(P24)と右側第2大臼歯(P17)とを結ぶ直線との交点と見込まれる載置面21の点Poから鉛直上方に延びる線Lo上に当該球状凹面の中心Oが設定された。即ち、この載置面21の点Poは、当該球状凹面の最下点となる。また、点Poは、載置面21の左右方向中心線SL02上にある。
そして、球状凹面の半径SRが124mmとなるように、当該球状凹面(載置面21)の中心Oが最終的に決定された。このような球状凹面は、本願発明者が多数の歯科患者の歯列を採取して調べた結果から、その上顎歯列が沿うべき彎曲面(図1参照)をより良く代表するものであった。ただし、球状凹面の半径SRは、年齢、性別、顎骨構造などを考慮して124mm±5%の範囲内で設定することもできることを確認した。
前述したように左側第2大臼歯と右側第1小臼歯とを結ぶ直線L1と、左側第1小臼歯と右側第2大臼歯とを結ぶ直線L2との交点P及びその交点Pを上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)に再現した基準板20の載置面21に設定される点Poは、下顎運動の合理的な基準点とみなし得ることから、「咬合原点」と称する。
前述したように基準板20の前端部に載置面21から突没可能に設けられた支持ピン23の位置は、図5に示すように、載置面21の左右方向中心線SL02に上顎歯列模型の正中線を合わせて当該載置面21に載置した際に上顎歯列模型の切歯乳頭の位置として見込まれる位置に設定される。また、基準板20の載置面21には、図5に示すように、上顎歯列模型の正中線と左右方向中心線SL02とを合わせ、その切歯乳頭を支持ピン23の位置に合わせて上顎歯列模型を載置面21に載置した際に、各歯が配列されると見込まれる範囲を表す2つの基準線SC1、SC2が描かれている。なお、基準線SC1には、各歯の配列位置を表すマーカP11〜P17、P21〜P27も描かれている。
更に、図7及び図8に示すように、基準板20の周側面において、上顎の各歯の位置として見込まれる位置に前記球状凹面(載置面21)の中心0に向けて延びる基準線が描かれるように、当該周側面に切削加工が施されている。具体的には、図7に示すように、基準板20を側方から見たときに、その基準線SL17(図5におけるP17、P27に対応)、SL16(図5におけるP16、P26に対応)、SL15(図5におけるP15、P26に対応)、SL14(図5におけるP14、P24に対応)、SL13(図5におけるP13、P23に対応)、SL12(図5におけるP12、P22に対応)及びSL11(図5におけるP11、P21に対応)が視認できるように切削加工が施されている。また、図8に示すように、基準板20を前方から見たときに、その基準線SL27(図5におけるP17、P27に対応)、SL26(図5におけるP16、P26に対応)、SL25(図5におけるP15、P26に対応)、SL24(図5におけるP14、P24に対応)、SL23(図5におけるP13、P23に対応)、SL22(図5におけるP12、P22に対応)及びSL21(図5におけるP11、P21に対応)が視認できるように切削加工が施されている。
なお、図2に戻って、前述した上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)が装着される咬合器200の構造について簡単に説明する。この咬合器200は、一般的に知られている咬合器と基本的な構造は同じである。
図2において、咬合器200は、支柱210と、支柱210の下端部に支柱210と直角に配置されるように固定された下方腕部220と、支柱210の上端部に軸211を中心に回動自在となるように設けられた上方腕部230とを有している。上方腕部230の内側面には上顎マウント部231が固定ネジ232によって着脱自在に固定されている。上方腕部230の先端部には鉛直方向に延びるインサイザルピン233が固定され、インサイザルピン233の先端が下方腕部220の先端に装着された受け部材221に当接するようになっている。また、下方腕部220の上面には上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)が着脱自在に設けられる。上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)は、プレート11に螺合する固定ネジ40にて固定される。
前述した構造の上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)と咬合器200とを用いて、例えば、次のようにして上顎歯列模型の補綴物、義歯に対応した部分の構築や診断を行なうことができる。
まず、図9及び図10に示すように、支持ピン23を基準板20の載置面21から突出させた状態で、上顎歯列模型300の切歯乳頭(図6参照)を支持ピン23にて支持させると共に、上顎歯列模型300の両ハミュラーノッチ(図6参照)が支持バー31の支持エッジ部31aにて支持されるように移動ブロック30を前後方向に移動調整する。このとき、切歯乳頭(支持ピン31の先端に対応)と両ハミュラーノッチ(支持エッジ部31aのエッジ先端)とによって形成される平面(HIP平面)が咬合平面と平行(例えば、水平に対して6度の傾斜)となるように支持ピン23の突出高さが調整される。
支持ピン23と支持バー31にて上顎歯列模型300を支持させる際に、図10に示すように、予め上顎歯列模型300に描いておいた正中線Lcと基準板20の後端面に描かれた基準線SL01とが一致するように上顎歯列模型300の位置調整もなされる。これにより、上顎歯列模型300の正中線Lcと基準板20の左右方向中心線SL02(図5参照)とが一致することになる。
このように上顎歯列模型300が支持ピン23と支持バー31にて支持された状態で、図11に示すように、上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)が咬合器200に装着され(固定ネジ40にて固定)、上顎歯列模型300を、例えば、石膏等によって上方腕部230の上顎マウント部231に付着させる(マウントする)。この状態で、上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)を咬合器200から取り外す。そして、一般的な咬合調整作業と同様に、咬合器200の下方腕部220に下顎歯列模型がマウントされ、上顎歯列模型300との咬合状態の確認等がなされる。
その後、下顎歯列模型を咬合器200の下方腕部220から取り外し、再度、上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)を咬合器200の下方腕部200に装着する。このとき、図12に示すように、移動ブロック30を後方に移動させて支持バー31を基準板20の載置面21から待避させる。そして、同図12に示すように、調整ダイアル12を回転操作して、上顎歯列模型300の歯列が球状凹面となる載置面21に接するまで、基準板20を上昇させる。
このように上顎歯列模型300の歯列が球状凹面となる載置面21に接した状態にして、上顎歯列模型300の補綴物、義歯に対応した部分の構築等がなされる。その際、上顎歯列模型300の歯列が沿うべきある種の彎曲面をより良く代表する載置面21の球状凹面を基準にして上顎歯列模型300の補綴物、義歯に対応した部分の構築等を行なうことができる。このため、その補綴物や義歯に対応した部分の適正な構築等を容易に行なうことができるようになる。
また、図13に示すように、基準板20の側面には各歯が配列される位置及び方向を表す基準線SL11〜SL17(図8に示す基準線SL21〜SL27も含む)を基準にしてその補綴物等の配列位置や向きを確認することもでき、補綴物の構築作業等を更に容易に行なうことができる。また、載置面21には、図5に示すように、各歯が配列されると見込まれる範囲を表す2つの基準線SC1、SC2が描かれており、この基準線SC1、SC2をも基準にして補綴物等の適正な位置を確認することができ、その構築作業をまた更に容易に行なうことができる。
本発明の実施の形態に係る上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)では、支持バー31(支持エッジ部31a)と支持ピン23とによってHIP面(図9、図10参照)が咬合平面と平行となるようにして上顎歯列模型300の歯列と基準板20の載置面21(球状凹面)との相対的な位置関係を設定している。上顎歯列模型調節器100に付随しない別途器具を用いてそのような位置関係を設定することができれば(上顎歯列模型300を咬合器200にマウントできれば)、上顎歯列模型調節器100に支持バー31及び支持ピン23を設ける必要はない。ただし、別途器具を必要としないという点で、前述したような支持バー31及び支持ピン23を上顎歯列模型調節器100(咬合調節彎曲板)に設けることが好ましい。
本発明に係る上顎歯列模型調節器は、上顎歯列模型の補綴物や義歯に対応した部分の適正な構築や診断等を容易に行い得るという効果を有し、歯科医療患者の上顎の補綴物や義歯を製作する際に咬合器と共に用いられる上顎歯列模型調節器として有用である。
人の上顎及び下顎の咬合状態を示す図である。 本発明の実施の一形態に係る上顎歯列模型調節器を咬合器に取付けた状態を示す側面図である。 本発明の実施の一形態に係る上顎模型歯列模型調節器を示す正面図である。 本発明の実施の一形態に係る上顎歯列模型調節器を示す背面図である。 本発明の実施の一形態に係る上顎歯列模型調節器を示す平面図である。 実際の上顎歯列の一例を示す図である。 図2乃至図5に示す上顎歯列模型調節器における基準板の載置面(球状凹面)及び基準板に形成される基準線を示す側面図である。 図2乃至図5に示す上顎歯列模型調節器における基準板の載置面(球状凹面)及び基準板に形成される基準線を示す正面図である。 上顎歯列模型を基準板に設けられた支持バー及び支持ピンで支持した状態を示す側面図である。 上顎歯列模型を基準板に設けられた支持バー及び支持ピンで支持した状態を示す背面図である。 上顎歯列模型調節器を用いて上顎歯列模型を咬合器にマウントした状態を示す側面図である。 上顎歯列模型がマウントされた咬合器に上顎歯列模型調節器を再度取付けた状態を示す側面図である。 上顎歯列模型の補綴物、義歯等の構築等を行なう際に上顎歯列模型が基準板の載置面に載置された状態を示す側面図である。
符号の説明
10 支持台
11 プレート
12 調節ダイアル
13a、13b ボルト
20 基準板
21 載置面(球状凹面)
22 スライド溝
23 支持ピン
25 指示針
30 移動ブロック
31 支持バー
31a 支持エッジ部
32a、32b スライドピン
40 固定ネジ
100 上顎歯列模型調節器
200 咬合器
210 支柱
211 軸
220 下方腕部
221 受け部
230 上方腕部
231 上顎マウント部
232 固定ネジ
233 インサイザルピン

Claims (9)

  1. 上顎歯列模型が載置される基準板を有し、
    前記基準板における前記上顎歯列模型の載置面を所定半径の球状凹面とし
    前記基準板には、前記上顎歯列模型の各歯が個々に配置されるべき位置を表す基準部が形成されていることを特徴とする上顎歯列模型調節器。
  2. 左側第2大臼歯と右側第1小臼歯とを結ぶ直線と、左側第1小臼歯と右側第2大臼歯とを結ぶ直線の交点と見込まれる前記載置面上の点から鉛直上方向に延びる線上に前記球状凹面の中心を設定したことを特徴とする請求項1記載の上顎歯列模型調節器。
  3. 前記球状凹面の半径は、124mm±5%の範囲内の値に設定されたことを特徴とする請求項2記載の上顎歯列模型調節器。
  4. 前記基準板の高さを調整する調整機構を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の上顎歯列模型調節器。
  5. 前記載置面における前端部の左右方向中心所定位置にて突没可能な支持ピンが設けられ、
    前記載置面の後端部に前後方向移動可能となると共に前記載置面から退避可能となり、横方向に延びる支持バーが設けられたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の上顎歯列模型調節器。
  6. 上顎の切歯乳頭の位置として見込まれる位置に前記支持ピンが設けられたことを特徴とする請求項5記載の上顎歯列模型調節器。
  7. 前記基準部は、前記基準板の周側面において、前記上顎の各歯の位置として見込まれる位置に前記球状凹面の中心に向けて延びるように形成された基準線を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の上顎歯列模型調節器。
  8. 前記載置面の左右方向中心線に対応するように、前記基準板の後端面に鉛直方向に延びる基準線が形成されたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の上顎歯列模型調節器
  9. 前記基準部は、前記載置面に形成され、当該載置面の左右方向中心線と前記上顎歯列模型の正中線とを合致させた状態で、上顎歯列模型の歯が配置されるべき位置を示すマークを含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の上顎歯列模型調節器。
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