JP4466626B2 - 投写用光学装置 - Google Patents
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Description
は半画角が42度程度で投写距離が短いため背面投写型の画像ディスプレイ装置に適用すれば、折り返しミラー一枚の構成でもコンパクトなセットが実現できる。
この時、他の2色の光束量を減らしてホワイトバランスを合せると3色加色して得られた白色映像の輝度が低下する。
(3)コンバージェンス調整が出来ないため、ディストーションの低減。(4)レンズ面での反射を低減し、明るさの損失を押さえ十分なコントラスト性能を確保する。などの課題がある。
両立という従来の投写管を用いた背面投写型画像ディスプレイ装置にはない新たな課題が
ある。
本発明は、特に、色純度を向上させることができる透過型スクリーンを提供することを目的とする。また、スクリーン面に外光が入射しても得られる画像のコントラストが低下しない透過型スクリーンを提供することを目的とする。
たようにスクリーン側から順に負の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群、負の屈折力を有する第3レンズ群から成る3群構成とするものである。この構成は、80度以上の広画角にしても平坦な像面が得られるため、画面の隅々まで良好なフォーカス性能が得られる。また、この構成は正の第2レンズ群を挟んで両側に負の第1レンズ群と第3レンズ群が対称的に配置されているため、像面湾曲の補正に有利であるばかりでなく、ディストーションも低く押さえることが出来る。
、折り返しミラー13によって所定の角度を以って反射され、スクリーン14に背面から投写される。これにより、スクリーン14の画像観視側において画像が表示される。上記光学ユニット11、投写用レンズ12及び折り返しミラー13は、キャビネット15内に収納され、スクリーン14はキャビネット15の前面(画像観視側)に配置されている。尚、上述した各種光学系とは、ここでは、光学ユニット11、投写用レンズ12、折り返しミラー13及びスクリーン14を指し、本発明は、このうち光学ユニット11、投写用レンズ12及びスクリーン14について改良を加えたものである。
第1レンズから第4レンズまでは全て負の屈折力を有するレンズであり、第1レンズ群を形成している。第5レンズから第10レンズまでが第2レンズ群を形成し、投写レンズ装置の全系の正の屈折力を分担している。(ただし、軸上色収差を低減させるために設けた貼り合わせレンズ(第7レンズと第8レンズ)の合成の屈折力は負の値)第1レンズ群から第2レンズ群までを内鏡筒1に組み込み固定ネジ(図示せず)で外鏡筒2へ止めて固定する。さらにこの外鏡筒2を押さえ板4を介してブラケット6へネジ止め(図示せず)固定する。そして物面である液晶パネル上の画像をスクリーン(図示せず)上に拡大投写する構成である。
次に、このレンズデータの読み方を表1を基に図6と対比させて説明しておく
。表1は、主に光軸近傍のレンズ領域を扱う球面系とその外周部についての非球面系とに分けてデータを記載している。まずスクリーンは曲率半径が無限大(即ち平面)であり、スクリーンから第1レンズ群の第1レンズL1の面S1まで光軸上の距離(面間隔)が650mm、その間の媒質の屈折率が1.0であること
が示されている。またレンズ面S1の曲率半径が−57.14mm(曲率中心が
スクリーン側に存在する時符号は正、即ちこの場合は、曲率中心が液晶パネル側に存在する)であり、レンズ面S1からレンズ面S2まで光軸上の距離(面間隔
)が4.55mm、その間の媒質の屈折率が1.49291であることが示されている。以下同様にして最後は液晶パネルのTFTが形成されている面S25の曲率半径が無限大(即ち平面)で、パネルの厚さが4.1mm、屈折率が1.46624であることが示されている。
ただし、Z(r)はレンズ形状の定義を説明する図8に見られる如く映像発生源からスクリーンに向かう光軸方向をZ軸にとり、レンズの半径方向をr軸にとった時のレンズ面の高さを表している。rは半径方向の距離、RDは曲率半径、を示している。従って、CC、AE、AF、AG、AH等の各係数が与えられれば上記式に従ってレンズ面の高さ、つまりレンズ形状が定まる。
次に本発明の投写用レンズ装置の各レンズ群の作用を説明する。
。
、画面の隅々まで良好なフォーカス性能が得られる。また、正屈折力を持つ第2レンズ群を挟んで両側に負の第1レンズ群と第3レンズ群を対称的に配置しているので、レンズ構成上ディストーションの低減にも有利である。本発明の実施例では、ディストーションは0.5%以下となっている。
。
もに、色消し条件を満足させかつ、それぞれを通過する光線高さと第1レンズ群に入射する光線高さを制御することで倍率の色収差を低減している。
、及びS19を非球面形状としている。このため、軸上の収差補正と、軸外の高次のコマ収差や非点収差の補正を両立している。
偏光板を冷却するとともに、映像光の反射による損失を軽減して、高コントラストな画像が得られるようにしている。第3レンズ群G3の屈折力は上記した冷却液、液晶パネル、偏光板を含めて計算評価している。
)、周辺部は正の屈折力(集光作用)を持つような非球面形状とすることで、第
3レンズ群と第2レンズ群のレンズ口径を小さくし、製造コストを低く抑えかつ前述した3群基本構成の長所を生かしている。また第2レンズ群に、光軸近傍は正の屈折力(集光作用)、周辺部は負またはほとんど屈折力の無い(発散作用ま
たは発散作用のほとんど無い)非球面レンズを配置しているので、上述した第3レンズ群の非球面レンズと組み合わせて、液晶パネルからの光束を半径方向に圧縮できるビームエクスパンダー(光束の幅を変換する)光学系の作用を持たすことが出来る。このため実効的な物高さ(パネル中心からコーナーに向かう距離)を低く出来るので倍率色収差を含め収差補正が容易になる。
,l´近傍は発散(凹レンズ)作用が、周辺部では集光(凸レンズ)作用がある
。一方、第10レンズL10の光軸l,l´近傍は集光(凸レンズ)作用があり
、逆に周辺部では、発散(凹レンズ)作用がある。すなわち、プラスチック非球面レンズである第11レンズL11と第10レンズL10において、軸上物点P0からの光束が通過する光軸近傍の領域では、第11レンズL11において発散(凹レンズ)作用と第10レンズL10においては集光(凸レンズ)作用がある
。一方、画面最外周部の物点P1からの光束が通過する周辺部では反対に、第11レンズL11においては集光(凸レンズ)作用と、第10レンズL10において、発散(凹レンズ)作用がある。
の単板液晶パネルに画像を表示し、スクリーン上に50インチに拡大投写した場合に発生する収差を図10〜図18に示す。
。図11は40%像高での収差図を、図12は80%像高での収差図を示している。
、図13に示すように、軸上の収差の内、緑色(555nm)光束と赤色(650nm)光束により発生する収差については良好に補正されている。が青色(450nm)光束では最大1.7mmの収差が発生する。
色収差(緑色光束と赤色光速束の結像位置のずれで表し、通常は負符号)をキャンセルする方向に補正すると良い。以上が表1、表2に示した本願発明の実施例を基に照明光学系を含めて、フォーカス性能を向上させる具体例である。比較のため表3に示した本願発明の実施例では、図16に示すように軸上の収差については、、緑色光束と赤色光束、青色光束全てにおいて発生する収差が良好に補正
されている。一方、軸外については図17、図18に示すように赤色光束によって発生する収差が一旦負符号を持ち(特に80%像幸高)倍率色収差(緑色光束と赤色光速束の結像位置のずれで表し、通常は負符号)と重なってスクリーン上の像が色ごと大きくずれ、観た目のフォーカス性能が著しく低下する。
P78/P0< −0.2
0.4> P6/P0
νd6>37.3
但し、 P78:第7、第8レンズの合成焦点距離の逆数(屈折力)、
P0:投写用レンズ全系の合成焦点距離の逆数(屈折力)、
P6:第6レンズの合成焦点距離の逆数(屈折力)、
νd6:第6レンズのアッベ数
である。
図5に示す投写レンズ装置の外鏡筒2に、図9に示すような液晶パネルにより変調された光束のうち結像に関与する光束を通過し、結像に関与しない光束を吸収遮光する円形以外の形状を有する開口孔9−1を設ける。さらにこの光束入射面であるL11側面9−3に凹凸の光吸収構造9−4を設ける。この形状はヘアーライン状の筋もしくはシボ加工、マット面等にして反射光線は液晶パネル側に戻るのを防ぐ構成としても良い。この結果、結像に関与しない光束がスクリーン上に到達しないのでコントラスト性能が向上する。
、さらに、均一な肉厚のレンズ形状とすることでプラスチックレンズ特有の温度変化や吸湿に伴う形状と屈折率変化による屈折力の変動を軽減する設計としている。
、本発明に含まれることは言うまでもない。
、偏光板を通過したときの光の量の比率)が低下する性質を持っている。よって
、温度が上昇すると画面のコントラスト性能が低下する。これを防止すべく、本発明では、液晶パネルと偏光板とを冷却用の液体により冷却する。このようにすれば、空気を用いて強制的に冷却する方式に比べ、液晶パネルと偏光板の温度を約7℃〜10℃低下させることができるので、ディスプレイ装置のコントラスト性能を約10%程向上させることができる。
のをその材料とするリング状のシール部材によりシールして密封すると良い。
)透過のダイクロイックミラーDM3と、黄色(緑と赤)透過のダイクロイックミラーDM2と、赤透過のダイクロイックミラーDM1とを組み合わせる。尚、図3中のマイクロレンズアレイMLBの光出射側に配置されたFL1、及びダイクロイックミラーDM1,DM2,DM3の光出射側に配置されたFL2は、マルチレンズアレイMLA、MLBからの光束を略平行にするためのフィールドレンズである。
。更に、この時用いたダイクロミラーの特性として、白色光源側から順に図27に示す分光透過率特性を有するシアン(青と緑)透過のダイクロイックミラーDM1と図26に示す分光透過率を有する黄色(緑と赤)透過のダイクロイックミラーDM2と図25に示す分光透過率を有する赤透過のダイクロイックミラーDM3とを組み合わせ、透過率特性が急峻に変化する部分の傾きを、DM1が6.4%/nm、DM2が6.8%/nm、DM3が6.8%/nm以上とし、かつそれぞれのダイクロイックミラーの反射率が50%以上T50%となる波長が次の条件を満足させることで明るさと色純度が両立された投写用光学装置を実現できることを確認した。但し、λDM1はシアン(青と緑)透過のダイクロイックミラーDM1の反射率が50%以上T50%となる波長、λDM2は黄色(緑と赤)透過のダイクロイックミラーDM2の反射率が50%以上T50%となる波長、λDM3は赤透過のダイクロイックミラーDM3の反射率が50%以上T50%となる波長を示している。
λDM1 ≧ 585
λDM2 ≦ 520
λDM3 ≧ 580
また明るさ向上のための第4の手法として、図3に示す白色光源La1から表液晶パネル7までの間に、偏光ビームスプリッタPBSを配置し偏光合成することで所望の偏光成分のみを約50%増やすことができる。この時、p偏波成分のみを取り出すことで複数のレンズ素子から成り一対のマルチレンズアレイMLA
、MLBでの反射損失を低減できる。マルチレンズアレイの一実施例を図38に示す。381は保持枠で基準平面を有し、光学装置筐体に高精度に取り付けが可能となる。また、382はマイクロレンズアレイを構成するレンズ素子である。
、DM3と反射ミラーM1、M2を偏光ビームスプリッタPBSに対して光学的に垂直になるように配置し偏光成分がs偏光となるようにする。これにより光路折り返しミラーの反射率が大きくなるので明るさが向上する。
、収差によるボケが少なく赤色光束のエネルギー密度を大きくできる。
、直接白色光が筐体に入射しないように金属製の絞り31を設け保護すると良い
。
の光に対する屈折率が1.2以上の媒質にすれば、映像光の反射が軽減されるの
で更なる高コントラスト化が可能となる。
.8%/nm以上となり、かつダイクロイックミラーの分光透過率特性の立ち上がり部分の傾きを急峻に成り色純度が向上する。
)透過のダイクロイックミラーDM1の短波長領域(560nm以下の波長領域
)の透過率が2%程度低下するとDM1において赤色成分の他に緑色と青色成分が反射し、混色が発生して色純度が低下する。さらに、 DM2にも同様の透過
率低下が生じる図21の反射光Dと反射光Eが発生し図22に示すように、正規のTFT開口部以外に反射光が入射して色純度が低下する。
図23のランプの発光エネルギーと図28から図30に示した比視感度の積)が弱い順(赤、青、緑)に分離する。この結果、第2のマルチレンズアレイMLBから液晶パネル7までの光路は赤色光束が最も短くなるので投影倍率が小さくなり、赤色光束のエネルギー密度が大きくなり色純度も向上する。さらに、図22に示すように、液晶パネルのマイクロレンズアレイに入射する際に比視感度が最も高く光源の発光スペクトルも強い緑色光束(DM3の反射光)と同一マイクロレンズアレイ208内で隣接していないため、この一部がマイクロレンズ相互の繋ぎ部分で発散し、光源の発光スペクトルの最も弱い赤色光束(DM1の反射光
)に混色し難くなるため色純度が向上する。
は液晶パネルに正規の角度で入射せず混色を起こす原因となる。このとき、ダイクロミラーに異なった角度で入射して波長シフトを起こし色純度が低下する。そこで、第3の手法として、またこの異常光が投写光学装置の側面や上下面に入射しても異常光のエネルギーが減衰するように投写光学装置の側面や上下面に鋸型突起41a、41b、44a、44bやシボ加工またはマット処理等を施し反射率を低減させる。さらに、異常光が通過しないように開口絞り42a、42b、43a、43b、45a、45bを光路中に設け、不要な光束を遮光吸収することでダイクロイックミラーに入射する異常光束を低減し、色純度の低下を押さえる。
Claims (5)
- 白色光源から表示素子までの間に、該白色光源からの白色光束を赤、緑、青の三原色の光束に分離し、表示素子に照射する手段を具備して成る照明光学系と、
前記三原色の光束を該表示素子により変調し、これら赤、青、緑の光束を拡大投影する投影手段として投写レンズ装置
を備え、
前記投写レンズの光軸外の結像点で発生する倍率色収差において、
緑色光束に対して、青色光束と赤色光束とが異なる向きに発生する場合に、
光軸外の像点で発生する赤色光束による収差を緑色光束の主光線の位置に向かって発生させ、
また、光軸外の像点で発生する青色光束による収差を緑色光束の主光線の位置に向かって発生させて、
前記倍率色収差による結像性能低下を軽減する収差補正を適用した
ことを特徴とする投写用光学装置。 - 前記投写レンズ装置は、スクリーン側から順に配列された、レンズ群全系が負の屈折力
を有する第1レンズ群、レンズ群全系が正の屈折力を有する第2レンズ群、及びレンズ群
全系が負の屈折力を有し、少なくとも光軸を含む中心部分が負の屈折力を持ち、その周辺
部が正の屈折力を持つレンズエレメントを含む第3レンズ群を備えることを特徴とする請
求項1に記載の投写用光学装置。 - 前記投写レンズ装置は、スクリーン側から順に配列された第1、第2及び第3のレンズ
群を有し、
前記第1レンズ群は、そのレンズ群全系が負の屈折力を有し、少なくともスクリーンに
対して凸面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズエレメントを含み、
前記第2レンズ群は、そのレンズ群全系が正の屈折力を有し、少なくとも第1のアッベ
数を持つ両凸レンズエレメントと、前記第1のアッベ数よりも小さいアッベ数を持つ両凹
レンズエレメントとを貼りあわせた、その合成屈折力が負のレンズエレメントを含み、
前記第3レンズ群は、そのレンズ群全系が負の屈折力を有し、少なくとも光軸を含む中
心部分が負の屈折力を持ち、その周辺部が正の屈折力を持つレンズエレメントを含む、こ
とを特徴とする請求項2に記載の投写用光学装置。 - 前記偏光板は、前記液晶パネルと前記投写レンズ装置を構成するレンズエレメントの中
で最も液晶パネルに近いレンズエレメントとの間に形成された空間内に配置され、前記空間内の冷却用液体により冷却されることを特徴とする請求項1に記載の投写用光学装置。 - 前記第2レンズ群には、光軸近傍は正の屈折力を有し、周辺部分は負の屈折力を有する
非球面レンズが備えられていることを特徴とする請求項2に記載の投射用光学装置。
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