JP2981497B2 - レトロフォーカス型レンズ - Google Patents

レトロフォーカス型レンズ

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JP2981497B2
JP2981497B2 JP4325317A JP32531792A JP2981497B2 JP 2981497 B2 JP2981497 B2 JP 2981497B2 JP 4325317 A JP4325317 A JP 4325317A JP 32531792 A JP32531792 A JP 32531792A JP 2981497 B2 JP2981497 B2 JP 2981497B2
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/04Reversed telephoto objectives
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/22Telecentric objectives or lens systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写型表示装置を小型
化できるレトロフォーカス型の投写レンズに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図61は液晶パネルを用いた従来の投写
型表示装置の光学系の説明図であり、例えば特開平1ー
120192号公報に開示された装置である。図におい
て、1はランプ120と反射鏡130とから成る光源で
あり、光源1は照明光束2を出射する。ランプ120と
しては、例えばメタルハライドランプ,キセノンラン
プ,ハロゲンランプ等の白色光源が用いられる。反射鏡
130の反射面は典型的には放物面または球面であり、
公知のように放物面の焦点位置または球面の曲率中心位
置にランプ120の発光中心が位置決めされている。照
明光束2の出射方向には、青色光を反射し緑・赤色光を
透過するダイクロイックミラー14B、緑色光を反射し
赤色光を透過するダイクロイックミラー14G及び光を
全反射するミラー11aが配設されている。ダイクロイ
ックミラー14Bの反射方向には光を全反射するミラー
11cが配設され、ミラー11cの反射方向には液晶パ
ネル3Bが設けられている。ダイクロイックミラー14
Gの反射方向には液晶パネル3Gが設けられている。ミ
ラー11aの反射方向には光を全反射するミラー11b
が配設され、ミラー11bの反射方向には液晶パネル3
Rが設けられている。液晶パネル3R,3G,3Bに画
像を表示させる駆動回路については図示を省略してい
る。これらの液晶パネル3R,3G,3Bに囲まれて、
赤・青色光を選択的に反射し、緑色光を選択的に透過す
るダイクロイックプリズム15が設置されており、ダイ
クロイックプリズム15の出射方向には投写レンズ4が
設けられている。投写レンズ4以前の光学系を構成する
各部材は筐体200内に保持されていて、筐体200と
投写レンズ4とで投写器300が構成されている。
【0003】次に動作について説明する。光源1から出
射された照明光束2は、ダイクロイックミラー14B及
びダイクロイックミラー14Gによって赤・緑・青の3
原色に分解され、ミラー11a,11b,11cによっ
て折り曲げられて各原色に対応するモノクロ画像を表示
する液晶パネル3R,3G,3Bに照射される。液晶パ
ネル3R,3G,3Bに形成された画像で変調された光
束は、ダイクロイックプリズム15によって再び1本の
光束に合成されて、投写レンズ4により投写光110に
変換され、後述するようにスクリーン上に投写される。
投写レンズ4は良好な投写画像を得る為に各種収差を補
正する必要があり、複数枚の単レンズ(図示せず)を組
み合わせて構成される。そして、スクリーン上の投写画
像の焦点合わせは、投写レンズ4を構成するレンズの1
部もしくは投写レンズ4全体を光軸方向に駆動して行な
う。
【0004】また、図62は従来の液晶パネルを用いた
他の投写型表示装置の光学系の説明図であり、例えば特
開平1ー157688号公報に開示された装置である。
図において、131は光源12の前方に設けられたコン
デンサレンズであり、本例では、光源1がランプ120
と反射鏡130とコンデンサレンズ131とから構成さ
れている。なお、他の構成は前述の従来例(図61参
照)と同じであり、同一部分には同一番号を付して説明
を省略する。また、動作も前述の従来例と同様であるの
でその説明を省略する。
【0005】従来より、投写型表示装置としては投写レ
ンズより出射する投写光を反射型のスクリーンに結像さ
せるフロント方式の装置と、投写器をキャビネットに納
め投写光を透過型のスクリーンに結像させるリア方式の
装置が知られていた。図63に、実開平1ー11577
8号公報に開示されたリア方式の投写型表示装置の構成
を示す。図において、170は、筐体200と投写レン
ズ4とより構成される投写器300を収納するキャビネ
ットである。投写器300は図61または図62に示し
た投写器300と同様の構成であり、筐体200の内部
には光源1からダイクロイックプリズム15に至る光学
系(図示せず)が保持されている。キャビネット170
の側壁には、透過型のスクリーン5が設置されている。
また、キャビネット170内には、投写レンズ4から出
射された投写光110をスクリーン5に導くための折り
曲げミラー150,160が設けられている。
【0006】次に、図63に示した装置の動作について
述べる。投写レンズ4を出射した投写光110は折り曲
げミラー150,及び160で反射された後、スクリー
ン5に拡大画像として結像される。折り曲げミラー15
0,160は、投写レンズ4の先端からスクリーン5に
至る光路を折り曲げて、キャビネット170内に光学系
をコンパクトに収納するために用いられている。そし
て、観察者400はスクリーン5に対して、投写器30
0とは反対の方向から拡大画像を鑑賞する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のリア方式の投写
型表示装置では、図63のように折り曲げミラー150
及び投写器300がスクリーン5の下部に収納されてい
るためにキャビネット170のうち、スクリーン5の下
の部分171が大きい。このためにセットの高さHの低
減が困難であった。このために、高さHをほぼスクリー
ンの高さと同等にするには、折り曲げミラー150,1
60を省略し、投写光110をスクリーン後方より直接
投写する方法が用いられていた。この場合、セットの奥
行きDが大きくなり、キャビネット170の設置面積が
増加するといった問題点があった。
【0008】この他に、セットの小型化のためには投写
距離(投写レンズ4の出射端からスクリーン5までの中
心光線長)を短縮する事が有効であった。このために、
投写レンズ4を広角化する手法が用いられていた。しか
し、投写レンズ4を広角化して出射光110の発散角を
大きくすると、必然的に折り曲げミラー150が大形化
して、セット高さHの減少には限界があった。
【0009】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたものであり、その目的とするところは、小
型の投写型表示装置に適用でき、折り曲げミラーを内蔵
できるレトロフォーカス型レンズを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るレトロフォ
ーカス型レンズは、大きな共役側から、負の屈折力の第
1レンズ群、該第1レンズ群と空気間隔D1をおいて配
置された正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3
レンズ群の3群構成とし、前記第1レンズ群,第2レン
ズ群,第3レンズ群及び全レンズ系の焦点距離をf1,
f2,f3,fとするとき、 1.8<D1/f<2.9 1.1<f2/f3<1.6 1.5<|f1|/f<2.3 なる条件を満足することを特徴とする。
【0011】また、本発明において、前記第1レンズ群
と第2レンズ群との間に光路を折り曲げるミラー手段が
挿入されていることを特徴とする。
【0012】また、本発明において、前記第2レンズ群
の近傍で、かつ前記第3レンズ群の大きな共役側の焦点
近傍に絞り手段が配置されていることを特徴とする。
【0013】また、本発明において、前記第2レンズ群
の近傍で、かつ前記第3レンズ群の大きな共役側の焦点
近傍に絞り手段が配置され、該絞り手段の開口径を調節
可能に構成したことを特徴とする。
【0014】また、本発明において、前記第2レンズ群
の近傍で、かつ前記第3レンズ群の大きな共役側の焦点
近傍に絞り手段が配置され、該絞り手段の開口径を変化
させるモータ手段を備えたことを特徴とする。
【0015】また、本発明において、前記第3レンズ群
を構成するレンズのうち、最も小さな共役側のレンズが
非球面レンズであることを特徴とする。
【0016】また、本発明において、前記第3レンズ群
を構成するレンズのうち、最も小さな共役側のレンズが
非球面レンズであり、該非球面レンズの焦点距離をf
4,全レンズ系の焦点距離をfとするとき、 |f4|/f>10 なる条件を満足することを特徴とする。
【0017】また、本発明において、前記第1レンズ群
を構成するレンズのうち、最も大きな共役側のレンズが
非球面レンズであることを特徴とする。
【0018】また、本発明において、前記第1レンズ群
を構成するレンズのうち、最も大きな共役側のレンズが
非球面レンズであり、該非球面レンズの焦点距離をf
5,全レンズ系の焦点距離をfとするとき、 |f5|/f>100 なる条件を満足することを特徴とする。
【0019】また、本発明において、前記第1レンズ群
を構成するレンズのうち最も小さな共役側のレンズと、
前記第2レンズ群を構成するレンズとが、共に非球面レ
ンズであることを特徴とする。
【0020】また、本発明において、前記第3レンズ群
と小さな共役側の像面との間に、その厚みの90%以上
がプラスチック材料からなる平行平板を挿入した状態
で、収差補正がなされるべく構成したことを特徴とす
る。
【0021】また、本発明において、前記第2レンズ群
の近傍で、かつ前記第3レンズ群の前記大きな共役側の
焦点近傍に絞り手段が配置され、前記第2レンズ群を光
軸方向に移動して全レンズ系の焦点距離を変化させ、か
つ前記第1レンズ群,第2レンズ群,第3レンズ群を一
体的に光軸方向に移動して像面の移動を補償して投写倍
率を変化させ、該投写倍率の変化する全変倍範囲におい
て、1.8<D1/f<2.9を満足するように構成し
たことを特徴とする。
【0022】また、本発明において、前記第2レンズ群
の近傍で、かつ前記第3レンズ群の前記大きな共役側の
焦点近傍に絞り手段が配置され、前記第2レンズ群を光
軸方向に移動して全系の焦点距離を変化させ、かつ前記
第1レンズ群,第2レンズ群,第3レンズ群の一体的な
光軸方向への移動と前記第1レンズ群の光軸方向への移
動とを併用して像面の移動を補償して投写倍率を変化さ
せ、該投写倍率の変化する全変倍範囲において、1.8
<D1/f<2.9を満足するように構成したことを特
徴とする。
【0023】
【作用】本発明のレトロフォーカス型レンズによれば、
液晶投写型表示装置に必要な以下の性能を有する投写レ
ンズが得られる。 (A)ミラー挿入に必要な第1レンズ群〜第2レンズ群
の間隔を確保できる。 (B)レトロフォーカス構成なので比較的長いバックフ
ォーカスを確保できる。 (C)広角でありながら良好なテレセントリック性が得
られるので、液晶パネル側で軸外光束が光軸に略平行に
なり、色合成系の入射角依存性の影響を排除できる。 (D)広角でありながら良好な周辺照度比が得られる。
【0024】また、本発明において、第1レンズ群のス
クリーン側のレンズまたは第3レンズ群の像面側のレン
ズに非球面を導入することにより、広画角化による軸外
収差、特に歪曲収差,非点収差を良好に補正できる。ま
た、第1レンズ群の像面側のレンズ、及び第2レンズ群
のレンズに非球面を導入することにより、軸上,軸外の
収差をバランスよく高度に補正できる。しかもレンズの
有効径が比較的小さいので非球面の作成が容易である。
【0025】また、色合成用のダイクロイックプリズム
をPMMA等のプラスチック材料で作成することを想定
し、第3レンズ群と像面との間に平行平板を挿入し、そ
の厚みの大部分をプラスチック材料にして収差補正すれ
ば、本レンズを使用する投写型表示装置の軽量化,低価
格化が可能である。
【0026】また、第2レンズ群を光軸方向に移動可能
とすることにより全系の焦点距離を変化させ、これによ
って生じる像面ズレを第1・第2・第3レンズ群全系の
一体的な光軸方向への移動によって補償することで投写
レンズがズームレンズとなり、投写画像の大きさを微調
整できる。
【0027】
【実施例】小型のリア方式の液晶投写型表示装置を実現
するためには、広角の投写レンズが必要である。従来広
角の画像用レンズとしては1眼レフレックスカメラ用の
広角レンズが知られている。しかし、本発明による液晶
投写型表示装置用の投写レンズは、1眼レフレックスカ
メラ用の広角レンズに対して以下の追加仕様を考慮して
いる。
【0028】 (A)折り曲げミラー挿入のために、レンズ系内に十分
な空気間隔を確保できる構成であること。 (B)色合成用のダイクロイックプリズムを挿入するた
めに、長いバックフォーカスを確保できること。 (C)ダイクロイックプリズムに対して、軸外光の主光
線が傾いていると色むらが生じる。また、照明光を平行
光(テレセントリック照明)とする場合、液晶パネル側
の軸外光の主光線が傾いていると等価的に軸外のF値が
増加し周辺光量が低下する。このため、投写レンズとし
ては液晶パネル側の軸外光の主光線がレンズ光軸に平行
であること(テレセントリック性)。 (D)広角レンズであっても、周辺照度比を十分確保で
きること。 本発明による投写レンズは、上記の要求をみたし、かつ
十分な解像力を有するレンズの構成を提供する。さら
に、投写倍率を微小に変化させ投写画像のモアレ軽減、
画面サイズ微調整ができるズームレンズの構成を提供す
る。
【0029】以下、図面を参照しながら本発明の投写レ
ンズについて説明する。図1から図26は、後述する本
発明の数値実施例のうち代表的な構成に対応するレンズ
断面図である。図には記載していないが、図1,図3,
図4,図6,図8,図10,図12,図14,図16,
図18,図19,図20,図21,図23,図24,図
25の左方、及び図2,図5,図7,図9,図11,図
13,図15,図17,図22,図26の上方にスクリ
ーンがあるものとする。G1はスクリーン側(大きな共
役側)に位置し負の屈折力を有する第1レンズ群、G2
は正の屈折力を有する第2レンズ群、G3は液晶パネル
3側(小さな共役側)に位置し正の屈折力を有する第3
レンズ群である。第2レンズ群G2は、液晶パネル3側
の近傍で、かつ第3レンズ群G3のスクリーン側焦点近
傍に絞りASTを有する。また、第3レンズ群G3と液
晶パネル3との間には、従来例を示す図61または図6
2におけるダイクロイックプリズム15と液晶パネル3
のカバーガラス(図示せず)とを合わせた光学厚みを有
する平行平板L9(図18ではL9及びL10)が設け
られている。
【0030】なお、図1,図2は実施例1であり、図2
は図1と同一のレンズ系に傾角45°の折り曲げミラー
Mを挿入した状態を示している。図3は実施例2、図
4,図5は実施例3、図6,図7は実施例4、図8,図
9は実施例5、図10,図11は実施例6、図12,図
13は実施例7、図14,図15は実施例8、図16,
図17は実施例9〜12,14〜20、図18は実施例
13、図19は実施例21,22、図20は実施例2
3、図21,図22は実施例24、図23〜図26は実
施例25の各レンズ断面図である。
【0031】<レンズ群の構成> (実施例1〜実施例8)(図1,図3,図4,図6,図
8,図10,図12,図14参照): 第1レンズ群G1は、正の屈折力を持ち大きな共役側が
凸面の第1レンズL1と、負の屈折力を持ち小さな共役
側に強い凹面を向けた第2レンズL2と、負の屈折力を
持ち小さな共役側に強い凹面を向けた第3レンズL3と
により構成されている。第2レンズ群G2は正の屈折力
を持った第4レンズL4により構成され、小さな共役側
近傍で、かつ第3レンズ群G3の大きな共役側の焦点近
傍に絞りASTが設けられている。第3レンズ群G3
は、負の屈折力を持ち小さい共役側に凹面を有する第5
レンズL5と、正の屈折力を持ち大きな共役側が凸面で
第5レンズL5に接合された第6レンズL6と、正の屈
折力を持った第7,第8レンズL7,L8とにより構成
されている。
【0032】(実施例9〜実施例20)(図16,図1
8参照): 第1レンズ群G1,第2レンズ群G2の構成は、実施例
1〜実施例8と同様である。第3レンズ群G3は、負の
屈折力を持ち小さい共役側に凹面を有する第5レンズL
5と、正の屈折力を持ち大きな共役側が凸面で第5レン
ズL5に接合された第6レンズL6と、正の屈折力を持
った第7レンズL7と、中心部分の屈折力が小さく、周
辺部分が強い負の屈折力を有する非球面の第8レンズL
8とにより構成されている。
【0033】(実施例21,実施例22)(図19参
照): 第1レンズ群G1の構成は、実施例1〜実施例20の構
成に対して、大きな共役側に中心部分の屈折力が弱く、
周辺部分が強い正の屈折力を有する非球面レンズL0を
追加している。第2レンズ群G2の構成は、実施例1〜
実施例20と同様である。第3レンズ群G3は、実施例
1〜実施例20と同様の第5,第6レンズL5,L6と
正の屈折力を持った球面レンズL7,L8とから構成さ
れている。
【0034】(実施例23)(図20参照): 第1レンズ群G1の構成は、実施例1〜実施例20と同
様であるが、第3レンズL3が非球面レンズとなってい
る。第2レンズ群G2の構成は、実施例1〜実施例20
と同様であるが、第4レンズL4は非球面レンズであ
る。第3レンズ群G3の構成は、実施例21,22と同
様である。
【0035】(実施例24)(図21参照): 第1レンズ群G1,第2レンズ群G2の構成は、実施例
1〜実施例20と同様である。また、第3レンズ群G3
の構成は、実施例21,22と同様である。
【0036】(実施例25)(図23〜図25参照): 第1〜第3レンズ群G1〜G3の構成は、実施例1〜実
施例20と同様である。但し、本実施例では、投写倍率
を微少変化させるズームレンズとなっている。このため
に、第2レンズ群G2の第4レンズL4を光軸方向に移
動して全レンズ系の焦点距離を可変とし、これによって
生じる像面の移動を第1〜第3レンズ群G1〜G3の光
軸方向の移動により補償する。
【0037】以上のとおり、各実施例は共に、負の屈折
力を持つ第1レンズ群G1と正の屈折力を持つ第2レン
ズ群G2と第3レンズ群G3とを組み合わせてレトロフ
ォーカス構成とし、第3レンズ群G3以降に厚い平行平
板L9(図18に示す実施例13ではL9とL10)を
挿入でき、かつ平行平板L9(図18に示す実施例13
ではL9とL10)の前後に適切な空気間隔がとれるだ
けの大きなバックフォーカスを確保している。また、絞
りASTは第3レンズ群G3のスクリーン側(大きな共
役側)の焦点近傍に配置され、液晶パネル3側(小さな
共役側)で軸外主光線を光軸に略平行に保つテレセント
リック構成としている。また、第1レンズ群G1と第2
レンズ群G2との間に大きな空気間隔を確保し、折り曲
げミラーMの挿入を可能としている。
【0038】前述した投写レンズの仕様(A)〜(D)
を達成するために、本レンズ系は第1,第2,第3レン
ズ群G1,G2,G3、及び全レンズ系の焦点距離をf
1,f2,f3,fとし、第1レンズ群G1と第2レン
ズ群G2との空気間隔をD1とするとき、以下の条件式
を満足している。 1.8<D1/f<2.9 (1) 1.1<f2/f3<1.6 (2) 1.5<|f1|/f<2.3 (3)
【0039】上記条件式の上限値,下限値の意味を以下
に説明する。まず第1群レンズ群G1,第2レンズ群G
2間距離D1と全レンズ系の焦点距離との比を定める
(1)式において、(1)式の上限値を越えるとミラー
Mの挿入には有利であるが、第1レンズ群G1の外径が
大きくなり、かつレンズ全長が不必要に大きくなる。逆
に(1)式の下限値を越えるとミラーMの挿入が困難に
なり、また、必要画角を満たすためには第1レンズ群G
1の負のパワーが強くなり、軸外収差の補正が困難にな
る。
【0040】第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との
焦点距離の比を定める(2)式の条件において、(2)
式の上限値を越えると第2レンズ群G2に比べて第3レ
ンズ群G3の正の屈折力分担が強くなりすぎるため、小
さな共役側で軸外主光線を光軸に略平行にしようとする
と、小さな共役側で見た軸外での歪曲収差が樽型に大き
く発生し、その補正が困難となる。逆に(2)式の下限
値を越えると第2レンズ群G2に比べて第3レンズ群G
3の正の屈折力分担が弱くなりすぎるので、レトロフォ
ーカス型の構成が弱くなってバックフォーカスを長く保
つことが困難となる。
【0041】ついで、(3)式は、第1レンズ群G1の
全レンズ系に対する焦点距離の比を定めている。(3)
式の上限値を越えると第1レンズ群G1の負の屈折力分
担が弱すぎ、レトロフォーカス型の構成が弱くなるので
バックフォーカスを長く保つことが困難となる。また、
(3)式の上限値を越える状態で第1レンズ群G1の屈
折力を保ち、長いバックフォーカスを確保するには、第
1レンズ群G1,第2レンズ群G2間の距離を不必要に
大きくとる必要があるので、レンズ全長が増加し、それ
に伴って第1レンズ群G1のレンズ外径が大きくなるの
で好ましくない。逆に、(3)式の下限値を越えると第
1レンズ群G1の負の屈折力が強くなりすぎ軸外で大き
な非点収差が発生しその補正が困難となる。
【0042】次に、本発明の数値実施例を示す。数値実
施例を示す表1ないし表25に記載した記号の意味は以
下の通りである。なお、焦点距離,倍率はe線(54
6.1nm)における値である。 f:投写レンズ全系の焦点距離 θ:投写半画角(大きな共役側) F:基準投写倍率における、実効F値(小さな共役側) β:基準投写倍率 f1:第1レンズ群G1の焦点距離 f2:第2レンズ群G2の焦点距離 f3:第3レンズ群G3の焦点距離 f4:非球面レンズL8の焦点距離(実施例9〜20,
25) f5:非球面レンズL0の焦点距離(実施例21,2
2) D1:第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間
隔 m:スクリーン側から順次数えた面番号 ri:スクリーン側から数えて第i番目のレンズ面の曲
率半径 di:スクリーン側から数えて第i番目のレンズ成分の
厚み及び空気間隔 ni:スクリーン側から数えて第i番目のレンズ成分の
波長546.1nm(e線)に於ける屈折率(表1〜
8:実施例1〜8) ni:スクリーン側から数えて第i番目のレンズ成分の
波長587.6nm(d線)に於ける屈折率(表9〜2
5:実施例9〜25) νi:スクリーン側から数えて第i番目のレンズ成分の
アッベ数 AST:絞り面
【0043】また、表9〜25中に*で示した非球面の
面形状は、面の中心を原点とし光軸方向をZ軸とした直
交座標系(X,Y,Z)において、rを中心曲率半径,
Kを円錐定数、A4,A6,A8,A10を各々4次,
6次,8次,10次の非球面係数とするとき、下記
(4),(5)式で表されるものとする。
【0044】
【数1】
【0045】<実施例1> 図1は実施例1を示す。また本実施例の数値データを表
1に示す。図2は図1と同じ構成のレンズに傾角45°
の折り曲げミラーMを挿入し光線を通した例である。図
2において、第1レンズ群最終面中心(C1)とミラー
Mの中心(C2)との距離を44.06mmとした。ま
た、絞りASTは第2レンズ群G2を構成するレンズL
4の小さな共役側の面に密接して配置している。図2に
より、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間にミ
ラーMの挿入に十分な間隔を確保できていることがわか
る。周辺照度比は、軸外の瞳収差の効果により最大半画
角(41.60°)において84.6%を得た。一般に
投写型表示装置では周辺照度比30%が必要とされてい
るが、これに比べて十分良好な値である。また、軸外の
主光線角は0.3°以下であった。また、図2よりレン
ズ系の内部ではスクリーン側(大きな共役側)よりも軸
外光の光軸に対する傾角が小さくなることがわかる。こ
のために、ミラーMは投写レンズ外(スクリーン側)に
配置する場合よりも小型にできる。
【0046】
【表1】
【0047】<実施例2> 図3は実施例2を示す。また本実施例の数値データを表
2に示す。本実施例では第1レンズ群G1と第2レンズ
群G2との間隔d6(=D1)は68.93mmであ
り、実施例1よりも3.32mm大きい間隔を確保でき
ており、ミラーMの挿入には問題ない。
【0048】
【表2】
【0049】<実施例3> 図4は実施例3を示す。また本実施例の数値データを表
3に示す。本実施例では第1レンズ群G1と第2レンズ
群G2との間隔d6(=D1)は53.83mmであ
り、実施例1よりも11.78mm小さい間隔となって
いる。図5は図4と同じ構成のレンズに傾角45°のミ
ラーMを挿入し光線を通した例である。図5において、
第1レンズ群G1の最終面中心(C1)からミラーMの
中心(C2)に至る距離を34.6mmとした。また、
絞りASTは第2レンズ群G2を構成するレンズL4 の
小さな共役側の面に密接して配置している。図5によ
り、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に十分
ミラーMを挿入できることがわかる。
【0050】
【表3】
【0051】<実施例4> 図6は実施例4を示す。また本実施例の数値データを表
4に示す。本実施例では第1レンズ群G1と第2レンズ
群G2との間隔d6(=D1)は47.65mmであ
り、実施例1よりも17.96mm小さい間隔となって
いる。図7は図6と同じ構成のレンズに傾角45°のミ
ラーMを挿入し光線を通した例である。図7において、
第1レンズ群G1 の最終面中心(C1)からミラーMの
中心(C2)に至る距離を28.5mmとした。また、
絞りASTは第2レンズ群G2を構成するレンズL4の
小さな共役側の面に密接して配置している。図7によ
り、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間にミラ
ーMをコンパクトに実装できることがわかる。
【0052】
【表4】
【0053】<実施例5> 図8は実施例5を示す。また本実施例の数値データを表
5に示す。図9は図8と同じ構成のレンズに傾角45°
のミラーMを挿入し光線を通した例である。図9におい
て、第1レンズ群最終面中心(C1)とミラーMの中心
(C2)との距離を37.00mmとした。また、絞り
ASTは第2レンズ群G2を構成するレンズL4の小さ
な共役側の面の後方1mmに配置している(表5の第9
面)。図9により、第1レンズ群G1と第2レンズ群G
2との間にミラーMの挿入に十分な間隔を確保できてい
ることがわかる。周辺照度比は、軸外の瞳収差の効果に
より最大半画角(43.30°)において81%を得
た。一般に投写型表示装置では周辺照度比30%が必要
とされているが、これに比べて十分良好な値である。ま
た、軸外の主光線傾角は0.6°以下であった。また、
図9よりレンズ系の内部ではスクリーン側(大きな共役
側)に出射する光束よりも軸外光の光軸に対する傾角が
小さくなることがわかる。このために、ミラーMは投写
レンズ外(スクリーン側)に配置する場合よりも小形に
できる。
【0054】
【表5】
【0055】<実施例6> 図10は実施例6を示す。また本実施例の数値データを
表6に示す。図11は図10と同じ構成のレンズに傾角
45°のミラーMを挿入し光線を通した例である。図1
1において、第1レンズ群最終面中心(C1)とミラー
Mの中心(C2)との距離を37.00mmとした。ま
た、絞りASTは第2レンズ群G2を構成するレンズL
4の小さな共役側の面の後方1mmに配置している(表
6の第9面)。図11により、第1レンズ群G1と第2
レンズ群G2との間にミラーMの挿入に十分な間隔を確
保できていることがわかる。
【0056】
【表6】
【0057】<実施例7> 図12は実施例7を示す。また本実施例の数値データを
表7に示す。本実施例では第1レンズ群G1と第2レン
ズ群G2との間隔d6(=D1)は50.44mmであ
り、実施例5よりも5.01mm小さい間隔となってい
る。図13は図12と同じ構成のレンズに傾角45°の
ミラーMを挿入し光線を通した例である。図において、
第1レンズ群G1 の最終面中心(C1)からミラーMの
中心(C2)に至る距離を32.0mmとした。また、
絞りASTは第2レンズ群G2を構成するレンズL4の
小さな共役側の面に密接して配置している(表7の第9
面)。図13により、第1レンズ群G1と第2レンズ群
G2との間に十分ミラーMを挿入できることがわかる。
【0058】
【表7】
【0059】<実施例8> 図14は実施例8を示す。また、本実施例の数値データ
を表8に示す。本実施例では第1レンズ群G1と第2レ
ンズ群G2との間隔d6(=D1)は45.13mmで
あり、実施例5よりも10.32mm小さい間隔となっ
ている。図15は図14と同じ構成のレンズに傾角45
°のミラーMを挿入し光線を通した例である。図におい
て、第1レンズ群G1の最終面中心(C1)からミラー
Mの中心(C2)に至る距離を28.0mmとした。ま
た、絞りASTは第2レンズ群を構成するレンズL4の
小さな共役側の面に密接して配置している(表8の第9
面)。図15により、第1レンズ群G1と第2レンズ群
G2との間にミラーMをコンパクトに実装できることが
わかる。
【0060】
【表8】
【0061】<実施例9> 図16は実施例9を示す。また本実施例の数値データを
表9に示す。図17は図16と同じ構成のレンズに傾角
45°のミラーMを挿入し光線を通した例である。図1
7において、第1レンズ群最終面中心(C1)とミラー
Mの中心(C2)との距離を60.0mmとした。ま
た、絞りASTは第2レンズ群を構成するレンズL4の
小さな共役側の面の後方3.3mmに配置している(表
9の第9面)。図17により、第1レンズ群G1と第2
レンズ群G2との間にミラーMの挿入に十分な間隔を確
保できていることがわかる。軸外の主光線傾角は1°以
下であり、良好なテレセントリック性が得られている。
また、図17よりレンズ系の内部(G1〜G2間)では
スクリーン側(大きな共役側)に出射する光束よりも軸
外光の光軸に対する傾角が小さくなることがわかる。こ
のために、ミラーMは投写レンズ外(スクリーン側)に
配置する場合よりも小形にできる。周辺照度比は、軸外
の瞳収差の効果により最大半画角にて55%以上が得ら
れている。一般に投写型表示装置では周辺照度比30%
が必要とされているのが、これに比べて十分良好な値で
ある。さらに、非球面レンズL8は中心のパワーが小さ
く周辺が大きな負のパワーを有しており、液晶パネル3
側でみた周辺部の負の歪曲収差と高次非点収差との補正
をバランスよく行っている。
【0062】なお、後述する実施例10〜20及び実施
例25を含めて、第3レンズ群G3の最終レンズL8を
非球面レンズとする構成では、L8の焦点距離f4と全
レンズ系の焦点距離fの比が(6)式の関係を満たすこ
とが望ましい。 |f4|/f>10 (6) (6)式の下限値を越えると、非球面レンズL8の軸上
屈折力が強くなりすぎる。この為、L8をプラスチック
材料で作成すると、温度・湿度等の環境変化による投写
画像の焦点ズレの問題が無視できなくなる。
【0063】
【表9】
【0064】<実施例10〜12> 実施例10〜12の数値データを表10〜12に示す。
各実施例のレンズ断面図は、実施例9を示す図16とほ
ぼ同等である。これら各実施例でも、第1レンズ群G
1,第2レンズ群G2間に実施例9と同程度の空気間隔
を確保できており、ミラーMの挿入には問題ない。
【0065】
【表10】
【0066】
【表11】
【0067】
【表12】
【0068】<実施例13> 図18は実施例13のレンズ断面図である。また数値デ
ータを表13に示す。本実施例でも、第1レンズ群G
1,第2レンズ群G2間に実施例9と同程度の空気間隔
を確保できており、ミラーMの挿入が可能である。ま
た、本実施例では、第3レンズ群G3後の平行平板とし
て厚さ70mmのPMMA樹脂L9と、厚さ1mmのガ
ラス板L10(BSC7:HOYA(株)製)を挿入し
た状態で収差補正を行なっている。これは、投写型表示
装置に関連して後述するように色合成用のダイクロイッ
クプリズムをPMMA樹脂を用いて作成することを想定
したものである。また、1mm厚のガラス板は液晶パネ
ルの液晶封入用ガラス基板を想定している。
【0069】本実施例の如くダイクロイックプリズムを
プラスチック化しても本発明のレトロフォーカスレンズ
は、良好に収差補正が可能であり、また本レンズを使用
する投写型表示装置の低価格化,軽量化を実現できる。
なお、ダイクロイックプリズム相当の平行平板L9は屈
折力を持たないので、温度・湿度等の環境変化によって
プラスチック材料の屈折率が変化しても投写画像の焦点
ずれには大きな影響がない。また、PMMA以外のプラ
スチック材料として、例えばPC,ZEONEX(日本
ゼオン(株)製),OZ1000(日立化成工業(株)
製)ARTON(日本合成ゴム(株)製),APO(三
井石油化学工業(株)製)等も使用可能である。また、
本実施例ではプラスチック平行平板L9の厚みは70m
mとしたが、従来の投写型表示装置を示す図61,図6
2より明らかなように、液晶パネル3の画面サイズに応
じて調節可能である。従って、70mm以下の寸法(例
えば15〜70mm程度)でも、本レンズ系と同等の構
成により十分収差補正可能である。また、L9の厚みが
70mmを越えても、液晶パネル3の配置に支障がない
限りにおいて同様に収差補正可能である。すなわち、平
行平板の全厚みの90%以上をプラスチック化しても本
発明のレトロフォーカスレンズは十分に収差補正可能で
ある。
【0070】
【表13】
【0071】<実施例14〜20> 実施例14〜20の数値データを表14〜20に示す。
各実施例のレンズ断面図は、実施例9を示す図16と類
似しているので図示を省略する。これら各実施例でも、
第1レンズ群,第2レンズ群間に実施例9と同程度の空
気間隔を確保できており、ミラーMの挿入には問題な
い。
【0072】
【表14】
【0073】
【表15】
【0074】
【表16】
【0075】
【表17】
【0076】
【表18】
【0077】
【表19】
【0078】
【表20】
【0079】<実施例21> 図19は実施例21のレンズ断面図である。実施例21
の数値データを表21に示す。第1レンズ群G1,第2
レンズ群G2間に十分大きな空気間隔を確保できてお
り、ミラーMの挿入には全く問題ない。本実施例では、
第1レンズ群G1を4枚構成とし、大きな共役側のレン
ズL0を軸上の屈折力が弱く、周辺部が強い正の屈折力
を有する両面非球面レンズとして、主として軸外の歪曲
収差を補正している。なお、非球面レンズL0は、後述
する実施例22を含めて、L0の焦点距離f5と全レン
ズ系の焦点距離fとの比が(7)式の関係を満たすこと
が望ましい。 |f5|/f>100 (7) (7)式の下限値を越えると、非球面レンズL0の軸上
屈折力が強くなりすぎる。このため、L0をプラスチッ
ク材料で作成する場合、温度・湿度等の環境変化による
投写画像の焦点ズレの問題が無視できなくなる。
【0080】
【表21】
【0081】<実施例22> 実施例22の数値データを表22に示す。本実施例のレ
ンズ断面図は、実施例21を示す図19と類似してい
る。本実施例でも、第1レンズ群G1,第2レンズ群G
2間に十分大きな空気間隔を確保できており、ミラーM
の挿入には問題ない。また、本実施例では第1レンズ群
のレンズL0の大きな共役側の面だけを非球面として、
主として軸外の歪曲収差を補正している。
【0082】
【表22】
【0083】<実施例23> 図20は実施例23のレンズ断面図である。また、表2
3に本実施例の数値データを示す。本実施例では、上記
実施例21,22よりもさらに大きな第1レンズ群G
1,第2レンズ群G2間の空気間隔を確保できており、
ミラー挿入には問題ない。また、第1レンズ群G1の液
晶パネル3側のレンズL3及び第2レンズ群G2のレン
ズL4を共に非球面レンズとしており、軸上の球面収差
と軸外の歪曲収差,高次非点収差とを高度にバランスよ
く補正している。本実施例では、比較的レンズ径が小さ
なL3とL4とを非球面化しているので、非球面の作成
が容易である。
【0084】
【表23】
【0085】<実施例24> 図21は実施例24を示す。また本実施例の数値データ
を表24に示す。図22は図21と同じ構成のレンズに
傾角45°のミラーMを挿入し光線を通した例である。
図22において、第1レンズ群最終面中心(C1)とミ
ラーMの中心(C2)との距離を56.23mmとし
た。また、絞りASTは第2レンズ群を構成するレンズ
L4の小さな共役側の面の後方1.64mmに配置して
いる(表24の第9面)。第1レンズ群G1と第2レン
ズ群G2との比較的小さい間隔(88.23mm)にミ
ラーMをコンパクトに挿入できることがわかる。なお、
本実施例は全レンズを球面レンズで構成しており、後に
収差図を示すように比較的歪曲収差が大きいものの、T
V画像の表示等の用途には十分な性能であり、しかも非
球面を使用しないので安価に製造可能である。
【0086】
【表24】
【0087】<実施例25> 図23,図24,図25は実施例25を示す。本実施例
はズームレンズであり、図23〜図25の順に焦点距離
が大きくなっている。また本実施例の数値データを表2
5に示す。図26(a)〜図26(c)は図23〜図2
5と同じ構成のレンズに傾角45°のミラーMを挿入し
光線を通した例である。図26において、第1レンズ群
G1の最終面中心(C1)とミラーMの中心(C2)と
の距離を53.00mmとした。また、絞りASTは第
2レンズ群G2を構成するレンズL4の小さな共役側の
面の後方4〜20mmに配置している(表25の第9
面)。図26により、第1レンズ群G1と第2レンズ群
G2との間にミラーMを挿入できることがわかる。
【0088】本実施例では全レンズ系の焦点距離を変え
るために、第2レンズ群G2のレンズL4を単独で光軸
方向に移動している(表25のa,b)。これにより、
液晶パネル3側のテレセントリック性を保ったまま全レ
ンズ系の焦点距離を可変できる。そして、この焦点距離
変化にともなう液晶パネル3側の像面ズレを補償するた
めにレンズ群G1,G2,G3の全系を平行平板L9に
対して一体的に光軸方向に移動している(表25の
c)。以上のズーム操作により、投写倍率βを13.8
倍から15.3倍へ約11%調整できる。後述する投写
画像のモアレ軽減,マルチビジョンプロジェクタの倍率
調整には10%程度の倍率微調整機能が求められるが、
本レンズのズーム機能はこの要求を満たすものである。
なお、像面ズレの補償はレンズ群G1,G2,G3の一
体的移動と共に、レンズ群G1の単独移動(表25,図
23〜図25のd6を微調整)を併用してもよく、これ
によりさらに良好な結像特性が得られる。
【0089】
【表25】
【0090】図27〜図50は、それぞれ実施例1〜実
施例24に対応する小さな共役側でみた収差曲線図であ
る。また、図51〜図53は、実施例25の各ズーム状
態に対応する小さな共役側で見た収差曲線図である。球
面収差は (WL1=610nm,WL2=546.1n
m,WL1=470nm)の3波長について示し、非点
収差,歪曲収差は546.1nm (e線)について示してい
る。図27〜図53における各収差は十分実用に供され
るものである。
【0091】なお、以上の各実施例においては、絞りA
STは第2レンズ群G2のレンズL4の後方に独立して
設けたが、レンズL4の小さな共役側の面の外径で代用
してもよいし、レンズL4を保持する鏡筒(図示せず)
の構造により絞り機能を実現してもよい。特に、前述し
た実施例1〜4,7,8,22〜24の如く絞りが第4
レンズL4の直後に配置されるレンズ構成においては、
このような代替絞り手段が有効である。また、実施例1
〜25において、スクリーンから第1レンズL1(又は
L0)に至る距離が変化した場合のフォーカス調整は、
第1レンズ群G1全体を一体的に光軸方向に変位させる
か、レンズ群G1,G2,G3,を一体的に平行平板L
9に対して光軸方向に移動させる方法が有効である。
【0092】また、絞りASTは固定的に開口径を決め
る構成以外に、従来カメラレンズに等において公知のよ
うな開口径が可変の構成とし、実効F値を変化させるよ
うにしてもよい。絞り径を可変としたレンズは、投写型
表示装置に関連して図59,60を用いて説明するよう
に、透過光束の散乱状態と透明状態とを電気的に切り替
えるタイプの液晶パネル(PDLC,DSM液晶等)と
組み合わせることにより、投写画像のコントラスト比と
輝度とを適宜調節できるので効果的である。しかも、後
述するように絞りの開口径を公知の如くモータ等の手段
で電気的に調節可能とすれば、外光の明るさを検出する
光センサの出力をもとに、コントラスト比と輝度とを自
動的に調節できる。
【0093】図54は投写型表示装置の構成図であり、
図54(a)は側面図を示し、図54(b)は正面図を
示す。図において300は筐体200と投写レンズ4と
により構成された投写器である。投写レンズ4には、第
1の折り曲げミラー41が内蔵されている。また、投写
器300はキャビネット170内に収納されており、キ
ャビネット170は第2の折り曲げミラー160と透過
型のスクリーン5とを保持している。
【0094】また、図55は投写器300の内部構成を
表しており、図55(a)は平面図を示し、図55
(b)は正面図を示す。図において、1は、ランプ12
0と、ランプ120の電極121と、凹面鏡130と、
コンデンサレンズ131とにて構成される光源である。
ランプ120はメタルハライドランプ,キセノンラン
プ,ハロゲンランプ等の白色光源が用いられる。図では
メタルハライドランプ,もしくはキセノンランプを想定
して、一対の電極121間に放電ギャップを設けた構成
を描いている。凹面鏡130はランプ120の発光点に
曲率中心を有し、図中でランプ120の右側に効率よく
光束を送り込むために設けられている。凹面鏡130に
は必要に応じて赤外光を透過するコーティングが施さ
れ、液晶パネル側に熱が放射される割合を減少させてい
る。また、必要に応じてコンデンサレンズ131の屈折
面には赤外線、及び/又は紫外線を反射し可視光を透過
するコーティングが施してある。
【0095】光源1からの出射方向には可視光のみを透
過するフィルタ140が設けられ、フィルタ140の前
方には、青色光を反射し緑・赤色光を透過するダイクロ
イックミラー14Bと、赤色光を反射し緑・青色光を透
過するダイクロイックミラー14Rとが、直交させた態
様で配設されている。ダイクロイックミラー14Rから
の反射光の光路には、光を全反射するミラー11b,1
1c、画像表示部3rを有する液晶パネル3Rが設けら
れ、ダイクロイックミラー14Bからの反射光の光路に
は、光を全反射するミラー11a,11d、画像表示部
3bを有する液晶パネル3Bが設けられ、両ダイクロイ
ックミラー14B,14Rの透過光の光路には、画像表
示部3gを有する液晶パネル3Gが設けられている。液
晶パネル3R,3G,3Bの各表示部3r,3g,3b
に画像を表示させる駆動回路については図示を省略して
いる。これらの液晶パネル3R,3G,3Bに囲まれ
て、赤・青色光を選択的に反射し、緑色光を選択的に透
過する公知のダイクロイックプリズム15が設置されて
おり、ダイクロイックプリズム15の出射方向には投写
レンズ4が設けられている。投写レンズ4は、本発明に
係るものを用いており、第1の折り曲げミラー41及び
絞りASTを内蔵しており、詳細構成は前述した通りで
ある。図55(b)では典型的な例として、折り曲げミ
ラーの41の傾角が45°の場合を図示している。な
お、第1の折り曲げミラー41前後のレンズ系は図示省
略している。
【0096】次に、実施例の動作について説明する。光
源1からの光(ランプ120の出射光及び凹面鏡130
の反射光)は、コンデンサレンズ131によって平行化
され、フィルタ140に入射する。フィルタ140は可
視光だけを透過し、不要な赤外・紫外光を反射もしくは
吸収する。フィルタ140を透過した光束は、ダイクロ
イックミラー14B,14Rに入射する。ダイクロイッ
クミラー14B,14Rによって照明光は赤(R),緑
(G),青(B)の3原色に分解される。青色光Bはミ
ラー11a,11dによって光路を曲げられて液晶パネ
ル3Bに照射され、赤色光Rはミラー11b,11cに
よって光路を曲げられて液晶パネル3Rに照射され、緑
色光Gは液晶パネル3Gに照射される。このように液晶
パネルはコンデンサレンズ131により平行光で照明さ
れる(テレセントリック照明系)ので、ダイクロイック
ミラー14R,14Bの分光特性に入射角依存性があっ
ても、均一な色度の光で照明が可能である。また、液晶
パネル3R,3G,3Bの表示特性に照明光の入射角依
存性がある場合にでも、照明光が平行なのでパネルの表
示面内で均一な表示特性が得られる。
【0097】液晶パネルの画像で変調された透過光は、
ダイクロイックプリズム15により合成され、投写レン
ズ4に送り込まれる。合成光束は折り曲げミラー41に
よって90°折り曲げられ、図55(b)のように投写
光110が投写レンズ4より出射される。なお、折り曲
げミラー41の傾角は45°以外でもなんら問題なく、
要はセットの全体を設計する上で最適な角度に設定して
よい。
【0098】なお、液晶パネル3R,3G,3Bの各画
像表示部3r,3g,3bの寸法は等しく、NTSC方
式の投写型表示装置の場合4:3の寸法比の画像を、H
DTV方式の場合16:9の寸法比の画像を、各々長手
方向が水平方向になるよう投写する必要がある。しか
し、第1の折り曲げミラー41によって、液晶表示画面
の縦方向が横方向に変換される。そこで、画像表示部3
r,3g,3bはいずれも長手方向が正面図を示す図5
5(b)中で上下方向、すなわち投写レンズから出射さ
れる投写光束の中心光線111の方向と一致するように
配置されている。なおNTSC方式、HDTV方式では
投写画像の水平方向が長手方向であるが、OA用の投写
型ディスプレイ等では特別に投写画面の上下方向を長手
方向とすべき機種もある。このような場合には、液晶パ
ネルの表示面の短辺方向を図55(b)中で上下方向に
合わせて配置すべきである。なお、液晶パネルの表示方
向が上記のように入れ替わる現象は第1の折り曲げミラ
ー41の傾角が45°以外でも同様に生じるので、この
ミラーの傾角によらず水平に投写したい液晶の辺方向を
図55(b)の如く上下方向に合わせるように設定すべ
きである。
【0099】前述した通り、絞りASTは投写レンズ4
のF値を決め、かつ液晶パネルの各点から投写レンズ4
に入射する光束の主光線をレンズ光軸に平行にする働き
がある。従って、絞りASTの開口径を大きく設定し投
写レンズ4のF値を小さくすると、スクリーン5に投写
される光束が増加し、輝度が上がる。また、絞りAST
の開口径を小さくし投写レンズ4のF値を大きくする
と、スクリーン5に投写される光束が減少して輝度が下
がるが、投写レンズ4の収差が小さくなるので解像力は
改善される。また、絞りASTにより上記のように主光
線が平行になるので、ダイクロイックプリズム15を透
過する光束に入射角のむらがなくなり、ダイクロイック
プリズム15の分光特性の入射角依存性による投写画像
の色むらをなくすことができる。
【0100】次に、セット全体の動作について図54に
より説明する。投写器300のうち、第1の折り曲げミ
ラー41以前の部分(筐体200)は、スクリーン側か
ら見た正面図(図54(b))においてスクリーン5の
中央より左側半分に配置されている。第1の折り曲げミ
ラー41によって投写レンズ4内で折り曲げられた光束
は投写光110として鉛直上方向に立ち上げられて出射
し、側面図(図54(a))に示すように第2の折り曲
げミラー160によってスクリーン5側に折り曲げら
れ、スクリーン5上に拡大画像が形成される。
【0101】なお、第2の折り曲げミラー160は長方
形でもよいし、投写光110の入射範囲だけに反射面が
あればよい。そこで、図54(b)に破線で示したよう
に台形状のミラーを使用すれば、最小限のミラー面積に
できるのでセットの軽量化に有効である。前述した通
り、折り曲げミラーをレンズ内に実装するとレンズ系内
部での軸外光の光軸に対する傾角はレンズ出射光の光軸
に対する傾角よりも小さくできるので、第1の折り曲げ
ミラー41を小型にできる。しかも筐体200をスクリ
ーン5の中央よりも左半分に収納すれば、キャビネット
170のスクリーン5よりも下の部分171が小さくで
きるので、セット高さHの低減が容易である。
【0102】奥行きDを小さくする点については、第2
の折り曲げミラー160の垂直線に対する角度θ1(図
54(a))を45°以下にすることが有効である。そ
のためには、筐体200の底面201とキャビネットの
底面172(水平線に一致)とのなす角θ2を、一点鎖
線で示す投写光束の中心線111が垂直よりもセット後
方に傾くように設定すべきである。このためにはθ2 ≧
0°とすればよい。図54では便宜上スクリーン5に入
射する投写光の中心線を水平方向に一致するように描い
たが、必ずしもこの限りではなく、中心線の延長線が鑑
賞者の目の位置となるように設定することが好ましい。
【0103】高さHを小さくするには、筐体200をで
きるだけ薄くすることが必要である。このために、図5
5の実施例では光源1からダイクロイックプリズム15
に至る光学系を投写レンズ4の出射光の中心光線111
と直交する平面(図55(a))内に配置し、筐体20
0の厚みHp を小さくしている。なお図55(b)で、
201は筐体200の底面であり、投写光の中心光線1
11と直交している。つまり、底面201は平面図を示
す図55(a)と平行な面内に配置されている。図55
と同一の光学部品を用いて、筐体200を投写レンズ4
の光軸回りに90°回転した光学系の配置も考えられる
が、この場合筐体200の幅Wp が高さHp よりも大き
いので、図54の構成に適用して投写型表示装置全体の
高さを小さくする上には不利である。
【0104】また、スクリーン5はNTSC方式の装置
では4:3、HDTV方式の装置では16:9の寸法比
を有しており長手方向が水平方向に設定されている。図
55(b)に示したように、投写器300内部で液晶パ
ネルの画像表示面の長手方向が上下方向となるように配
置すれば、第1の折り曲げミラー41での反射によって
投写画像の長手方向がスクリーンの長手方向(水平方
向)と一致するように方向が変換されるので都合がよ
い。さらに、図54ではスクリーン5の中央よりも左半
分に筐体200を配置する例を示したが、筐体200を
スクリーン5の中央よりも右半分に配置しても本発明の
効果には変わりはない。
【0105】以上のような筐体内の光学系配置のもと
で、セット全体の高さを低減するには図54中で筐体2
00の底面201とキャビネット170の底面172
(図では便宜上水平線の方向と一致させている)とのな
す角θ2を適当に設定する必要がある。図54は、実施
例1の投写レンズを用いて、画面サイズ40インチ(縦
横比3:4)の装置を構成した例であり、図中θ1=3
8°,θ2=14°としして描いている。この条件では
セット高さH=712mm,奥行きD=360mmが得
られた。また、同じく40インチ画面でθ1=45°,
θ2=0°とすることにより、高さH=636mm,奥
行きD=432mmとなり、奥行きは上記例よりも増加
するが、セット高さが低減できることがわかった。但
し、この例では投写器底面が水平方向と一致するので、
セットの組立,検査等が容易になり、奥行きの増加を許
容できれば、製造上好ましい構成といえる。前述のセッ
トの奥行きを小さくする条件(θ2 ≧0°)を勘案する
と、セットの奥行きと高さとをバランスよく低減するた
めには以下の条件式を満たすことが望ましい。0°≦θ
2 ≦20° (8)条件式(8)の下限値を
越えるとセットの奥行きが不必要に大きくなる。また、
条件式(8)の上限値を越えると、セット高さが不必要
に増加する、筐体200がスクリーン5への入射光束を
遮る、スクリーン5の面を越えて筐体200がセット前
方にはみ出す等の不都合が生ずる。
【0106】図56は投写型表示装置の他の構成図であ
り、図56(a)は平面図を、図56(b)は正面図
を、図56(c)は側面図を示す。図において、図54
と同一番号を付した部分は同一または相当部分を示すの
で、それらの説明は省略する。図において41は投写レ
ンズ4内に内蔵された、図54,図55に示す第1の折
り曲げミラー41と同等の折り曲げミラーである。ま
た、図57は投写器300の内部構成であり、図57
(a)は投写レンズ4以前の光学系が配置された面の平
面図、図57(b)は側面図である。図において、図5
5と同一番号を付した部分は同一または相当部分を示す
ので、それらの説明は省略し、51は光センサ、52は
増幅器、53はモータ/ランプ制御回路、54はモータ
である。
【0107】次に、実施例の動作について説明する。光
源1からの光は、コンデンサレンズ131によって平行
化され、フィルタ140にて可視光だけが透過される。
フィルタ140を透過した光束は、ダイクロイックミラ
ー14B,14Gに入射する。ダイクロイックミラー1
4B,14Gによって照明光は赤(R),緑(G),青
(B)の3原色に分解される。青色光はミラー11aに
よって光路を曲げられて液晶パネル3Bに照射され、赤
色光はミラー11b,11cによって光路を曲げられて
液晶パネル3Rに照射され、緑色光はダイクロイックミ
ラー14Gで反射されて液晶パネル3Gに照射される。
このように液晶パネルはコンデンサレンズ131により
平行光で照明される(テレセントリック照明系)ので、
ダイクロイックミラー14B,14Gの分光特性に入射
角依存性があっても、均一な色度の光で照明が可能であ
る。また、液晶パネル3R,3G,3Bの表示特性に照
明光の入射角依存性がある場合にでも、照明光が平行な
のでパネルの表示面内で均一な表示が得られる。
【0108】液晶パネルの画像で変調された透過光は、
ダイクロイックプリズム15により合成され、投写レン
ズ4に入射する。本発明に関連して詳述したとおり、投
写レンズ4の内部には折り曲げミラー41が内蔵されて
おり、ミラーの前後にレンズ系を有している(レンズ系
は図示省略)。図57(b)では典型的な例として、折
り曲げミラー41の傾角が45°の場合を図示した。上
記合成光束は折り曲げミラー41によって90°折り曲
げられ、図57(b)のように投写光110が投写レン
ズ4より出射される。なお、投写レンズ4以前の光学系
(光源1からダイクロイックプリズム15までの光学
系)は、図57(a)に平面図を示すように、筐体20
0の底面201(図57(b)参照)に平行な平面内に
配置されている。
【0109】前述したところと同様にして、絞りAST
は投写レンズ4のF値を決め、かつ液晶パネルの各点か
ら投写レンズ4に入射する光束の主光線をレンズ光軸に
平行にする働きがある。従って、絞りASTの開口径を
大きく設定し投写レンズ4のF値を小さくすると、スク
リーン5に投写される光束が増加し、輝度が上がる。ま
た、絞りASTの開口径を小さくし投写レンズ4のF値
を大きくすると、スクリーン5に投写される光束が減少
して輝度が低下するが、投写レンズ4の収差が小さくな
るので解像力は改善される。又、絞りASTにより上記
のように主光線が平行になるので、ダイクロイックプリ
ズム15を透過する光束に入射角のむらがなくなり、ダ
イクロイックプリズム15の分光特性の入射角依存性に
よる投写画像の色むらをなくすことができる。
【0110】次に、セット全体の動作について図56に
より説明する。投写器300のうち、折り曲げミラー4
1以前の部分(筐体200)は、装置を上方から見た平
面図(図56(a))においてスクリーン5の中央より
左側半分に配置されており、筐体200の底面201は
スクリーン5と略平行に配置されている。折り曲げミラ
ー41によって投写レンズ4内で折り曲げられた光束は
投写光110としてスクリーン5上に入射し拡大画像が
形成される。本実施例では、投写レンズ4から出射する
中心光線111は水平方向に進行し、スクリーン5にほ
ぼ垂直に入射する。
【0111】前述した通り、折り曲げミラー41をレン
ズ内に配置すると、レンズ系内部での軸外光の光軸に対
する傾角をレンズ出射光の光軸に対する傾角よりも小さ
くできる。このため、投写レンズ4の外部にミラーを配
置する場合に比べてミラーの寸法を小さくできる。筐体
200をスクリーン5の中央よりも左半分に収納するこ
とによって、キャビネット170の正面寸法(図56
(b)のW,H)をほぼスクリーン5の寸法と略同等に
できる。しかも、本発明で示したような広角の投写レン
ズ4を用いることでキャビネット170の奥行き(図5
6(c)のD)も小さくできる。
【0112】以上のように、筐体の底面201をスクリ
ーン5に略平行に配置し、投写光110の中心光線11
1が水平方向に出射するように配置することにより、装
置の正面寸法W,Hを最小化しながら、奥行きDを小さ
くできる。図57と同一の投写器を用いて、図56
(b)において筐体200を中心光線111の回りに9
0°回転した配置も考えられる。このような投写器の配
置も本発明の変形例であることもちろんである。また、
図56はスクリーン5の中心より左半分側に筐体200
を配置する構成を示したが、右半分側に配置する構成で
も問題はない。
【0113】次に、上述の実施例の変形例を図58によ
り説明する。図58は、図57に示した投写器300を
縦横に複数個配列し、マルチビジョンプロジェクタを構
成した例である。図において、300a〜300dは各
々図57に示したのと同様の投写器である。図では縦3
×横4の配列を示しているが、下2段の投写器300e
〜300l、及び投写レンズ4e〜4lは簡単のために
図示を省略している。5a〜5lはスクリーンであり、
各スクリーン上に投写レンズ4a〜4lより出射する投
写光が入射し、単位投写画面を形成する。各投写器は、
隣接する単位画面が密に配列してスクリーン5a〜5l
上に形成されるように配置されている。各単位投写器3
00a〜300lの筐体の底面は図56の場合と同様に
スクリーン5a〜5lと平行に配置されていている。1
70a〜170lは、各投写器300a〜300lを内
蔵し、スクリーン5a〜5lを保持するキャビネットで
ある。
【0114】各スクリーン5a〜5lは単位画面毎に別
個のスクリーンを縦・横に配列してもよいし、全体が一
体でもよい。また部分的に、例えば2×2個等の単位画
面の集合に対応するスクリーンを一体化してあってもか
まわない(例:{5a,5b,5e,5f},{5c,
5d,5g,5h}が各々一体スクリーンで、{5i,
5j},{5k,5l}が各々一体スクリーン)。ま
た、キャビネット170a〜170lは、各々が別体の
箱状のものを縦横に配列してもよいし、隣接する何個か
を箱状に一体化してこれらを配列した構造、又は全体を
箱状に一体化した構造であってもかまわない。
【0115】以上のように、図58のマルチビジョンプ
ロジェクタは、図56に示す正面寸法W,Hがスクリー
ン5の寸法と同等で、奥行きDが小さい投写型表示装置
を縦・横に複数個配列した構成をなすので、単位画面間
の継ぎ目が小さくでき、しかも奥行きDが小さい装置と
なる。単位画面の配列個数は、図58は横4×縦3の例
であるが、これ以外の構成であっても問題ない。本実施
例はマルチビジョン構成なので、全体として超大画面、
かつ高解像度,高輝度な装置が容易に実現できる。
【0116】また、図58の構成において投写レンズ4
a〜4lをズームレンズにすることで、各画面の投写倍
率に差があっても容易に同一の投写倍率に調整でき単位
画面間の画像の不連続を最小にできる。
【0117】なお、ダイクロイックプリズム15は、ガ
ラス材料で作成してもよいが、実施例13で述べたよう
にプラスチック材料(PMMA,PC,ZEONEX,
OZ1000,ARTON,APO等)を用いることに
より装置の軽量化,低価格化が可能である。
【0118】また、投写レンズ4を実施例25で述べた
ズームレンズとすることにより、投写画像の寸法を調整
出来るようになる。公知のように、スクリーン5は水平
方向に周期構造を有するレンチキュラースクリーンが用
いられ、液晶パネル3はマトリクス状の電極による周期
構造を有しているので、拡大投写画像にも水平・垂直方
向に周期構造が観察される。これらの周期構造のうち、
スクリーン5と液晶投写像との水平周期構造の干渉によ
って縦縞モアレが発生し、画像鑑賞の妨げになることが
知られている。この縦縞モアレは、スクリーン5の水平
周期と液晶パネルの投写像の水平周期との比を最適化す
ることで視認性を下げ、画像鑑賞への影響を最小化でき
ることが公知である。そこで、上記のように投写レンズ
4をズームレンズとし、投写倍率を調整すれば投写画像
に重畳されるモアレを最も見えにくい状態に調整でき
る。
【0119】投写型表示装置に用いる液晶パネルには、
従来より公知のTN(Twisted Nematic) 液晶,PDLC
(Polymer Dispersed Liquid Crystal),DSM(Dynamic
Scattering Mode) 液晶をはじめ、各種の動作原理にも
とづく液晶材料が適用可能である。上記PDLC,DS
M液晶は液晶の状態が画素への印加電圧に応じて散乱状
態と透明状態とが切り替わることが知られている。従っ
て、投写レンズ4で投写画像を形成する場合、液晶パネ
ルが散乱状態では、投写光束が図55の投写レンズ4の
内部に設けられた絞りASTによって遮断されるので、
投写画像は暗レベルとなる。一方、液晶パネルが透明状
態の場合、パネルを透過した平行光束は投写レンズ4を
ほぼ損失なく透過して投写されるので投写画像は明レベ
ルとなる。
【0120】上記PDLC,DSM液晶を用いた投写型
表示装置で、絞りASTの開口径を可変できるように構
成することが以下に述べる投写型表示装置の構成上の特
徴である。この構成によってもたらされる新規な効果に
ついて、その原理を説明する模式図である図59を用い
て以下に説明する。図59でEPは絞りASTの開口径
で変化する投写レンズ4の入射瞳を示しており、液晶パ
ネル3は説明の便宜上1枚だけとしている。図59
(b)は絞りASTの開口径を大きくした場合であり、
図59(a)は絞りASTの開口径を小さくした場合を
示している。
【0121】液晶として透明/散乱状態を切り替えるタ
イプの液晶(PDLC,DSM等)を想定して図59を
説明する。液晶パネル3が透明状態の場合、照明光Iin
は平行な透過光It となり、損失なく入射瞳EPを透過
し投写光束となる。一方、液晶パネル3が散乱状態の場
合には、透過光は拡散光束Id となり、入射瞳の受容角
θ0 内の光束は透過して投写光束となるが、斜線で示し
た受容角θ0外の光束は投写されない。絞りASTの開
口径の調節により入射瞳EPの開口径を変化させること
により、液晶パネル3が散乱状態の場合の投写光の強度
(暗レベル)が変化し、コントラスト比(投写画像の明
/暗の輝度比)が変化することがわかる。
【0122】また、現実的には液晶パネルの照明光(図
59のIin)は完全な平行光ではないので、絞りAST
の開口径を変化させることによって、液晶パネルが透明
状態の場合の投写画像輝度(明レベル)も変化すること
になる。より具体的には、本発明の投写レンズにおける
絞りASTの開口径D(投写レンズの有効F値)を公知
の絞り羽根42等で可変できるように構成することによ
り、投写画像のコントラスト比,輝度レベルを液晶パネ
ルの光学特性及び鑑賞者の好みに応じて最適に調節可能
である。なお、液晶パネルがTN液晶のように透明/散
乱状態を切り替えるタイプでない場合にでも、上述した
ように照明光が完全に平行ではないので、主に投写画像
の輝度(明レベル)を変化させることは可能であり、本
発明の適用対象となることもちろんである。また、絞り
ASTの開口径を小さくすると、投写レンズの収差が小
さくなるので投写画像はより高解像に形成される。
【0123】なお、以上の実施例は、図55の構成の1
例として説明した。しかし、投写レンズ4内の第1の折
り曲げミラー41は必ずしも必要ではなく、公知の直管
鏡筒構造を有する投写レンズとしてもよい。また、投写
方式もリア方式に限らず、反射型スクリーンを用いるフ
ロント方式でもよい。
【0124】次に述べる投写型表示装置では、絞りAS
Tの開口径及び/またはランプの駆動電力を装置が置か
れた場所の外光の明るさを検知する光センサの出力に応
じて制御し、外光の状態に対応して投写画像の輝度、及
び/またはコントラスト比を自動的に調節する。絞りA
STの開口径を調節する基本的な概念は、前述の実施例
と同様であり、図60(b)は絞りASTの開口径を大
きくした場合であり、図60(a)は絞りASTの開口
径を小さくした場合を示している。この実施例では、モ
ータ54を通じて絞り羽根42を駆動して開口径Dを可
変とすることによって投写画像のコントラスト比,輝度
レベルを最適に調節する。
【0125】次にこの投写器の動作について、先の説明
に用いたのと共通の図57により説明する。光センサ5
1は投写型表示装置が設置された環境の外光を検出し、
外光の明るさに応じて電気信号を出力する。増幅器52
は、光センサの出力を増幅し、続いてモータ/ランプ制
御回路53にてモータ54の駆動信号、及びランプ12
0の駆動電力信号を生成する。モータ54は制御回路5
3の出力に応じて絞りASTの開口径を調節する。具体
的には、外光が明るいときには絞りASTの開口径を大
きくし、外光が暗くなるに従って絞りASTの開口径を
小さくする。液晶パネル3R,3G,3Bの液晶として
PDLC,DSM等の透過/散乱状態を切り替えるタイ
プの材料を用いた場合、このような絞りASTの制御に
より、外光が明るい場合にはコントラスト比と解像度と
を下げながら高輝度の投写画像を形成し、外光が暗い場
合にはより低輝度で高コントラスト比,高解像度の投写
画像を形成することができる。なお、液晶パネル3R,
3G,3Bの液晶としてTN液晶のような透過/散乱状
態を切り替えないタイプの液晶を使用した場合には、絞
りASTの開口径変化によって主に投写画像の輝度と解
像度とだけを制御できる。
【0126】図57の装置では、絞りASTの開口径制
御と共に、制御回路53の出力によりランプ120の駆
動電力も制御している。すなわち、外光が明るい場合に
はランプ120の駆動電力を増してより高輝度の投写画
像にし、外光が暗い場合にはランプ120の駆動電力を
下げてより低輝度のまぶしくない投写画像にする。な
お、以上の絞り制御とランプ駆動電力制御とは両方行っ
てもよいし、片方だけでもかまわない。
【0127】次に、図56により上記光センサ51の実
装について説明する。図中光センサ51はスクリーン5
の端に受光面をキャビネット170の外側を向けて配置
している。これにより、スクリーン5の面の外光の明る
さを検出でき、図57の増幅器52以降の処理が行え
る。
【0128】なお、以上の実施例は、図57を構成の1
例として説明した。しかし、投写レンズ内のミラー41
は必ずしも必要ではなく、ミラーを内蔵しない直管鏡筒
構造を有する投写レンズとしてもよい。又、投写方式も
リア方式に限らず、フロント方式でもよい。フロント方
式投写の場合、光センサ51は反射型スクリーンに設置
するか、筐体200の一部もしくはその近傍に設置する
かのいずれかの形態が好適である。
【0129】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明によれ
ば、大きな共役側より負の屈折力の第1レンズ群と、小
さな共役側の近傍に絞りを有する正の屈折力の第2レン
ズ群と、正の屈折力の第3レンズ群で構成したレトロフ
ォーカス型レンズの屈折力配置を特定することにより、
折り曲げミラーを第1レンズ群,第2レンズ群間に挿入
可能とし、ダイクロイックプリズムの挿入に十分なバッ
クフォーカスを確保し、小さな共役側の軸外光束が光軸
に対して略平行で、かつ十分な周辺照度比を持った広角
投写レンズを得ることができる。
【0130】また、実施例中に詳述した通り、本発明の
折り曲げミラーを内蔵した投写レンズを投写型表示装置
に適用することにより、高さと奥行きとを低減した小型
の投写型表示装置を実現できる。
【0131】また、第1レンズ群の大きな共役側のレン
ズ、または第3レンズ群の小さな共役側のレンズ、また
は第1レンズ群の小さな共役側のレンズと第2レンズ群
のレンズとを非球面レンズとすることにより広画角性と
高度な結像特性とを両立できる。また、本発明のレトロ
フォーカス型レンズは、ダイクロイックプリズムをプラ
スチック材料で構成しても、良好に収差補正可能であ
る。しかもダイクロイックプリズムをプラスチック化す
ることにより、装置の軽量化,低価格化が可能である。
また第2レンズ群を単独に光軸方向に移動して焦点距離
を変化させると同時に、第1,第2,第3レンズ群を一
体的に光軸方向に移動して像面移動を補償することによ
ってテレセントリック性を保ったままズームレンズ化で
き、投写倍率の調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によるレトロフォーカス型レンズの断
面図である。
【図2】実施例1によるレトロフォーカス型レンズの断
面図である。
【図3】実施例2によるレトロフォーカス型レンズの断
面図である。
【図4】実施例3によるレトロフォーカス型レンズの断
面図である。
【図5】実施例3によるレトロフォーカス型レンズの断
面図である。
【図6】実施例4によるレトロフォーカス型レンズの断
面図である。
【図7】実施例4によるレトロフォーカス型レンズの断
面図である。
【図8】実施例5によるレトロフォーカス型レンズの断
面図である。
【図9】実施例5によるレトロフォーカス型レンズの断
面図である。
【図10】実施例6によるレトロフォーカス型レンズの
断面図である。
【図11】実施例6によるレトロフォーカス型レンズの
断面図である。
【図12】実施例7によるレトロフォーカス型レンズの
断面図である。
【図13】実施例7によるレトロフォーカス型レンズの
断面図である。
【図14】実施例8によるレトロフォーカス型レンズの
断面図である。
【図15】実施例8によるレトロフォーカス型レンズの
断面図である。
【図16】実施例9〜12,14〜20によるレトロフ
ォーカス型レンズの断面図である。
【図17】実施例9〜12,14〜20によるレトロフ
ォーカス型レンズの断面図である。
【図18】実施例13によるレトロフォーカス型レンズ
の断面図である。
【図19】実施例21,22によるレトロフォーカス型
レンズの断面図である。
【図20】実施例23によるレトロフォーカス型レンズ
の断面図である。
【図21】実施例24によるレトロフォーカス型レンズ
の断面図である。
【図22】実施例24によるレトロフォーカス型レンズ
の断面図である。
【図23】実施例25によるレトロフォーカス型レンズ
の断面図である。
【図24】実施例25によるレトロフォーカス型レンズ
の断面図である。
【図25】実施例25によるレトロフォーカス型レンズ
の断面図である。
【図26】実施例25によるレトロフォーカス型レンズ
の断面図である。
【図27】実施例1によるレトロフォーカス型レンズの
諸収差図である。
【図28】実施例2によるレトロフォーカス型レンズの
諸収差図である。
【図29】実施例3によるレトロフォーカス型レンズの
諸収差図である。
【図30】実施例4によるレトロフォーカス型レンズの
諸収差図である。
【図31】実施例5によるレトロフォーカス型レンズの
諸収差図である。
【図32】実施例6によるレトロフォーカス型レンズの
諸収差図である。
【図33】実施例7によるレトロフォーカス型レンズの
諸収差図である。
【図34】実施例8によるレトロフォーカス型レンズの
諸収差図である。
【図35】実施例9によるレトロフォーカス型レンズの
諸収差図である。
【図36】実施例10によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図37】実施例11によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図38】実施例12によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図39】実施例13によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図40】実施例14によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図41】実施例15によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図42】実施例16によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図43】実施例17によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図44】実施例18によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図45】実施例19によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図46】実施例20によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図47】実施例21によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図48】実施例22によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図49】実施例23によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図50】実施例24によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図51】実施例25によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図52】実施例25によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図53】実施例25によるレトロフォーカス型レンズ
の諸収差図である。
【図54】投写型表示装置の全体構成図である。
【図55】投写型表示装置を構成する投写器の構成図で
ある。
【図56】投写型表示装置の全体構成図である。
【図57】投写型表示装置を構成する投写器の構成図で
ある。
【図58】マルチビジョン投写型表示装置の全体構成図
である。
【図59】投写レンズの絞りの開口径を可変とする場合
の効果の説明図である。
【図60】投写レンズの絞りの開口径を可変とする場合
の効果の説明図である。
【図61】従来の液晶投写型表示装置の投写器の構成図
である。
【図62】従来の液晶投写型表示装置の投写器の構成図
である。
【図63】従来の投写型表示装置の全体構成図である。
【符号の説明】
3R,3G,3B 液晶パネル 4 投写レンズ 5 透過型スクリーン 15 ダイクロイックプリズム 41 第1の折り曲げミラー 51 光センサ 52 増幅器 53 モータ/ランプ制御回路 54 モータ 160 第2の折り曲げミラー 170 キャビネット 200 筐体 300 投写器 M 折り曲げミラー AST 絞り G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群 G3 第3レンズ群

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大きな共役側から、負の屈折力の第1レ
    ンズ群、該第1レンズ群と空気間隔D1をおいて配置さ
    れた正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レン
    ズ群の3群構成とし、前記第1レンズ群,第2レンズ
    群,第3レンズ群及び全レンズ系の焦点距離をf1,f
    2,f3,fとするとき、 1.8<D1/f<2.9 1.1<f2/f3<1.6 1.5<|f1|/f<2.3 なる条件を満足することを特徴とする投写型表示装置に
    使用するレトロフォーカス型レンズ。
  2. 【請求項2】 前記第1レンズ群と第2レンズ群との間
    に光路を折り曲げるミラー手段が挿入されていることを
    特徴とする請求項1記載のレトロフォーカス型レンズ。
  3. 【請求項3】 前記第2レンズ群の近傍で、かつ前記第
    3レンズ群の大きな共役側の焦点近傍に絞り手段が配置
    されていることを特徴とする請求項1記載のレトロフォ
    ーカス型レンズ。
  4. 【請求項4】 前記第2レンズ群の近傍で、かつ前記第
    3レンズ群の大きな共役側の焦点近傍に絞り手段が配置
    され、該絞り手段の開口径を調節可能に構成したことを
    特徴とする請求項1記載のレトロフォーカス型レンズ。
  5. 【請求項5】 前記第2レンズ群の近傍で、かつ前記第
    3レンズ群の大きな共役側の焦点近傍に絞り手段が配置
    され、該絞り手段の開口径を変化させるモータ手段を備
    えたことを特徴とする請求項1記載のレトロフォーカス
    型レンズ。
  6. 【請求項6】 前記第3レンズ群を構成するレンズのう
    ち、最も小さな共役側のレンズが非球面レンズであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のレトロフォーカス型レン
    ズ。
  7. 【請求項7】 前記第3レンズ群を構成するレンズのう
    ち、最も小さな共役側のレンズが非球面レンズであり、
    該非球面レンズの焦点距離をf4,全レンズ系の焦点距
    離をfとするとき、 |f4|/f>10 なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載のレ
    トロフォーカス型レンズ。
  8. 【請求項8】 前記第1レンズ群を構成するレンズのう
    ち、最も大きな共役側のレンズが非球面レンズであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のレトロフォーカス型レン
    ズ。
  9. 【請求項9】 前記第1レンズ群を構成するレンズのう
    ち、最も大きな共役側のレンズが非球面レンズであり、
    該非球面レンズの焦点距離をf5,全レンズ系の焦点距
    離をfとするとき、 |f5|/f>100 なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載のレ
    トロフォーカス型レンズ。
  10. 【請求項10】 前記第1レンズ群を構成するレンズの
    うち最も小さな共役側のレンズと、前記第2レンズ群を
    構成するレンズとが、共に非球面レンズであることを特
    徴とする請求項1記載のレトロフォーカス型レンズ。
  11. 【請求項11】 前記第3レンズ群と小さな共役側の像
    面との間に、その厚みの90%以上がプラスチック材料
    からなる平行平板を挿入した状態で、収差補正がなされ
    るべく構成したことを特徴とする請求項1記載のレトロ
    フォーカス型レンズ。
  12. 【請求項12】 前記第2レンズ群の近傍で、かつ前記
    第3レンズ群の前記大きな共役側の焦点近傍に絞り手段
    が配置され、前記第2レンズ群を光軸方向に移動して全
    レンズ系の焦点距離を変化させ、かつ前記第1レンズ
    群,第2レンズ群,第3レンズ群を一体的に光軸方向に
    移動して像面の移動を補償して投写倍率を変化させ、該
    投写倍率の変化する全変倍範囲において、1.8<D1
    /f<2.9を満足するように構成したことを特徴とす
    る請求項1記載のレトロフォーカス型レンズ。
  13. 【請求項13】 前記第2レンズ群の近傍で、かつ前記
    第3レンズ群の前記大きな共役側の焦点近傍に絞り手段
    が配置され、前記第2レンズ群を光軸方向に移動して全
    系の焦点距離を変化させ、かつ前記第1レンズ群,第2
    レンズ群,第3レンズ群の一体的な光軸方向への移動と
    前記第1レンズ群の光軸方向への移動とを併用して像面
    の移動を補償して投写倍率を変化させ、該投写倍率の変
    化する全変倍範囲において、1.8<D1/f<2.9
    を満足するように構成したことを特徴とする請求項1記
    載のレトロフォーカス型レンズ。
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