JP3982363B2 - 投射レンズ、プロジェクション表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投射レンズ、及びこのような投射レンズが搭載されるプロジェクション表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プロジェクション表示装置が広く普及している。
このようなプロジェクション表示装置の1つとして、透過型のスクリーンに対してその背面側から画像光を投射することにより表示を行う、いわゆる背面投射型のプロジェクション表示装置が知られている。
【0003】
上記のような背面投射型のプロジェクション表示装置では、例えば、白色光源の光をリフレクタ等によりコリメートした光束が色分解ミラーで、赤、緑、青の3色の光束に分解される。
そして、上記3色の光束は、赤、緑、青(R,G,B)の映像電気信号に応じて形成される各2次元画像表示素子(例えばLCD;Liquid Crystal Display)に入光される。これら赤、緑、青に対応する各2次元画像表示素子上に得られた像光は、色合成光学系にて白色に色合成され、投射レンズを介して透過型のスクリーン上に拡大投射される。
【0004】
なお、同様な構成のレンズとして、クイックリターンミラーによる制限等を考慮して、バックフォーカスの長い一眼レフカメラ用の広角系の写真レンズや、CRT(Cathode Ray Tube)によるプロジェクションテレビ用の広角投射レンズも数多く提案されている。
【0005】
また、プロジェクション表示装置として、投射レンズを形成するレンズ系において、光路を変換する構造を採る場合がある。
これにより、プロジェクション表示装置内における投射装置の筐体の配置方向や、投射装置内部の色分離から色合成までの各種光学素子の設置方向を変更したり、更には、上記各種光学素子を小型化することが可能となって、プロジェクション表示装置の小型化を図ることが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
また、特に近年のプロジェクション表示装置においては、投影映像の高精細化、及び装置全体の小型化の要求が強くなってきていることから、投射レンズとしても、より広角であることや、より高い光学性能が求められている。
【0007】
しかしながら、上記のようなプロジェクション表示装置の構成では、色合成光学系として、ダイクロイックプリズムまたはダイクロイックミラー等の光学素子を配置する必要上の制限から、2次元画像表示素子から投射レンズの最後端までの距離に相当する、いわゆるバックフォーカスを長めに確保しなければならない。
【0008】
また、プロジェクション表示装置として、1つの投射装置で透過型のスクリーン全体に拡大画像を形成する場合、プロジェクション表示装置自体のコンパクト化のためには、投射距離(例えば投射レンズの出射端からミラーを介して透過型スクリーンに至る中心光線長)を短縮する必要がある。そのためには、投射レンズを広角化し出射光の発散角を大きくして大画面を得る必要がある。
【0009】
また、2次元画像表示素子に光源から至る光を透過させ、2次元画像表示素子上の画像を高いコントラストでスクリーンに拡大投影するには、2次元画像表示素子から、垂直に近い角度で射出してくる光束を利用しなければならない。
従って、投射レンズの軸外の主光線が2次元画像表示素子に垂直となるようにテレセントリック性を有することが必要となる。
【0010】
また、2次元画像表示素子には、通常LCD等のディスプレイデバイスが採用されるが、LCDはマトリックス電極を用いて駆動されるため、CRTを用いた場合と異なり、投射レンズの歪曲を補正することは困難である。つまり、CRTの場合であれば、糸巻き歪み補正などのラスタ形状の補正機能を利用することで投射レンズの歪曲を補正することが比較的容易に可能となるが、LCDのようにドットマトリクス表示が行われるディスプレイデバイスでは、このようなラスターの歪み補正は通常行われない。
上記のような事情からすれば、投射レンズの歪曲収差は出来る限り小さいことが望ましい。しかしながら、このことは、投射レンズの広角化や長いバックフォーカスを得ることに対して障害となるものである。
つまり、投射レンズとして、広角化及び長いバックフォーカスを確保したうえで、テレセントリック性を与えると、レンズ全長が長くなったり、レンズ径などが大きくなる傾向を有してしまうことが分かっている。
【0011】
また、前述もしたように、投射レンズを形成するレンズ系において、光路を変換する構造を採るようにすれば、プロジェクション表示装置の高さを抑え、奥行きを薄いものとすることができる。この結果、プロジェクション表示装置の小型化を図ることが可能になるのであるが、近年においては、このような光路変換を行う投射レンズを備えたプロジェクション表示装置についても、さらなる小型化が要求されている。また、投影映像の高精細化も促進されている状況にある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記した課題を解決するために、その系中において光路変換が行われる投射レンズとして、広画角、短投射距離で長いバックフォーカスと大きな軸外光量とテレセントリック性を有し、しかも、歪曲収差や諸収差の小さいものが得られるようにすることを目的とする。また、このような投射レンズが搭載されたプロジェクション表示装置を提供することを目的とする。
【0013】
このために本発明は、分離された色光の各々に対応して備えられ、これらの分離された色光の各々を駆動電圧により光変調し、映像色光として形成する横長な矩形の画像形成素子と、この画像形成素子から出力される映像色光としての光を合成する光合成素子と、これらの光合成素子により合成された光が入射される第2レンズ群と、この第2レンズ群を通過した光が絞りを介して入射される第1Bレンズ群と、横長な矩形形状に形成され、第1Bレンズ群を通過した光について、その短辺方向に沿って所定角度を成して上向きに反射させて出射するようにされた光路変換手段と、この光路変換手段から入射された光を透過してスクリーンに対して投射するようにして設けられ、画像形成素子の短辺方向に対応して有効光線外とされる部分がカットされた形状のレンズを有する第1Aレンズ群とを備え、第2レンズ群、第1Bレンズ群および第1Aレンズ群の組み合わせにより全体として正の屈折力を有するレンズと負の屈折力を有するレンズが組み合わされたレトロフォーカスタイプとなるようにして、投射レンズを構成することとした。
【0014】
また、光源と、この光源からの光を複数の色光に分離する光分離手段と、この光分離手段により分離された色光の各々に対応して備えられ、これら分離された色光の各々を駆動電圧により光変調し、映像色光として形成する横長な矩形の画像形成素子と、これら画像形成素子から出力される映像色光としての光を合成する光合成素子と、これら光合成素子により合成された光が入射される第2レンズ群と、この第2レンズ群を通過した光が絞りを介して入射される第1Bレンズ群と、横長な矩形形状に形成され、第1Bレンズ群を通過した光について、その短辺方向に沿って所定角度を成して上向きに反射させて出射するようにされた光路変換手段と、この光路変換手段から入射された光を透過してスクリーンに対して投射するようにして設けられ、画像形成素子の短辺方向に対応して有効光線外とされる部分がカットされた形状のレンズを有する第1Aレンズ群と、この第1Aレンズ群により投射された画像を表示するスクリーンとを備え、第2レンズ群、第1Bレンズ群および第1Aレンズ群の組み合わせから成るレンズ系としては、全体として正の屈折力を有するレンズと負の屈折力を有するレンズが組み合わされたレトロフォーカスタイプとされるようにして、プロジェクション表示装置を構成することとした。
【0016】
上記各構成によれば、本発明の投射レンズ単体、又は、本発明のプロジェクション表示装置を構成する投射レンズとしては、その内部に光路変換手段を備えていることとなる。そして、このような投射レンズにつき、上記構成によるレンズ群と光路変換手段の配置とすることで、高画角であって、かつ長いバックフォーカスでありながらも短い投射距離が確保され、かつ、テレセントリック性が保たれる投射レンズを得ることが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の投射レンズ及びプロジェクション表示装置について説明することとする。本実施の形態のプロジェクション表示装置としては、2次元画像表示素子としてLCDを採用した背面投射型とされると共に、本実施の形態の投射レンズは、この背面投射型のプロジェクション表示装置の投射装置に備えられるものとされる。
【0018】
なお、以降の説明は次の順序で行うこととする。
1.プロジェクション表示装置の構成
1−1.全体構成(第1例)
1−2.全体構成(第2例)
1−3.投射装置の内部構成(第1例)
1−4.投射装置の内部構成(第2例)
1−5.投射装置の内部構成(第3例)
2.レンズ
3.投射レンズの構成
3−1.レンズの配置構造
3−2.条件式
3−3.数値実施形態等
【0019】
1.プロジェクション表示装置の構成
1−1.全体構成(第1例)
先ず、本実施の形態の投射レンズを備えた投射装置を搭載して構成され得るプロジェクション表示装置に全体構成について説明する。
【0020】
図1(a)(b)は、このようなプロジェクション表示装置の全体構成として、第1例を示す側面図、及び正面図である。
これらの図に示すプロジェクション表示装置500では、そのキャビネット501の背面において曲折ミラー504が設けられ、また、キャビネット501の前面には、透過型のスクリーン21が設けられる。曲折ミラー504は、次に説明する投射装置502から投射された画像光を反射してスクリーン21に投射できる角度を有して取り付けられる。
【0021】
投射装置502は、図の実線で示されるようにしてキャビネット501内において、その下側に設置される。なお、破線は、従来の投射装置及びプロジェクション表示装置を示している。
投射装置502の光学ユニット503内には、後述する光源、ダイクロイックミラー、液晶パネルブロック、及びダイクロイックプリズム(光合成素子)等の光学部品が配置されており、これらの動作によって画像光としての光束を得る。ここで得られた画像光としての光束は投射レンズ20により投射されて、投射光600として出射される。
また、本実施の形態においては、投射レンズ20を形成するレンズ系の光路内において、光路を変換するための曲折ミラーMが配置される。これにより、本実施の形態では、画像光としての光束が投射レンズ20内で折り曲げられることになる。
【0022】
このような構造のプロジェクション表示装置500では、投射光600は、曲折ミラー504に対して照射されるようにして、上向きに投射レンズ20から出射される。そして、投射レンズ20から出射された投射光600は曲折ミラー504にてその光路が折り曲げられて、スクリーン21に対して照射されることになる。
スクリーン21には、投射レンズ20から投射された投射光により得られる拡大画像が表示されることになる。例えば鑑賞者は、投射レンズ20が配置されているのとは反対の方向からスクリーン21を見ることによって、表示画像を鑑賞するようにされる。
【0023】
図1の実線に示すようにして、投射レンズ20において光路を変換するという手法は、主として、プロジェクション表示装置500のキャビネット501の小型化を図るために採用されるものである。
つまり、例えば図1の場合であれば、投射装置502の光学ユニット503内にて得られた画像光としての光束の光路を、投射レンズ20において上向きに90°変換してやるようにしている。これにより、投射装置502の光学ユニット503自体は、図1に示されるように、ほぼ平置き(実際には図1(a)から分かるように、曲折ミラー504に適正に投射光600が照射されるように斜めとなる)の状態が得られると共に、光学ユニット503の正面(投射装置502が取り付けられている側の側面)/背面が、プロジェクション表示装置500のキャビネット501の側面に対向するようにして設置することが可能になる。
これにより、例えば、破線に示される従来の投射装置502のようにして光路を変換しない場合に比較して、プロジェクション表示装置500のキャビネット501におけるスクリーン21より下側の部分のスペースも小さくて済むことになるため、キャビネット501の高さHを小さくすることが可能となるものである。また、従来の投射装置502において、キャビネット501の高さを小さくするため、投射装置502を上に移動させ、曲折ミラー504との距離を短くすると、曲折ミラー504とスクリーン21の距離を採る必要があるため、キャビネット501の奥行きDが大きくなる。これに比較して、光路を変換した投射装置502では、プロジェクション表示装置500のキャビネット501の奥行きDを小さくすることが可能になる。
【0024】
1−2.全体構成(第2例)
また、本実施の形態に対応するプロジェクション表示装置としての全体構成の第2例を図2(a)(b)に示す。なお、この図において図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
この図に示すプロジェクション表示装置500Aでは、投射装置502Aが設けられる。この投射装置502Aは、図2(a)に示す光路600aの経路からも分かるように、投射レンズ20において、光路を90°以上変換している。
【0025】
このような構成のプロジェクション表示装置500Aについても、従来の投射装置のようにして光路を変換しない構成と比較した場合には、キャビネット501の高さHを小さくすることが可能であり、また、キャビネット501の奥行きDを小さくすることも可能になる。
また、図1に示す構成では、投射装置502の光学ユニット503が、若干斜めとなる位置状態(図1(a)参照)により配置されていたのであるが、図2に示す投射装置502Aのようにして、光路を90°以上変換するようにすれば、図2(a)にも示されるようにして、投射装置502Aを完全な平置きの状態として配置させることが可能となる。
【0026】
なお、本発明が採用され得るプロジェクション表示装置としては、上記図1及び図2に示す構成に限定されるものではなく、例えば、プロジェクション表示装置のキャビネット内における投射装置の設置形態等も、投射装置の投射レンズにおける光路変換方向等によって適宜変更されて構わないものである。
【0027】
1−3.投射装置の内部構成(第1例)
続いて、上記図1及び図2に示した投射装置502,502Aの内部構成について、図3を参照して説明する。
図3は、本実施の形態の投射レンズを搭載し得る投射装置502,502Aとして、第1例としての内部構造を概念的に示している。ここでは、スクリーン21以外の部位が投射装置502,502Aを形成するものとされる。
なお、本実施の形態では、図1及び図2に示したように、プロジェクション表示装置の構造として、投射レンズ20とスクリーン21との間に曲折ミラー504が設けられて光路が変換されるのであるが、ここでは、投射装置502,502Aの内部構成の説明を主眼とする都合上、図3における曲折ミラー504の図示は共に省略している。
【0028】
図3に示す投射装置502,502Aとしては、例えばメタルハライドランプ等から成る光源としてのランプ1が、リフレクタ2(放物面鏡)の焦点位置に配置されている。ランプ1から照射された光は、リフレクタ2により反射されて光軸にほぼ平行となるようにコリメートされて、リフレクタ2の開口部から出射される。
上記リフレクタ2の開口部から出射された光のうち、赤外領域及び紫外領域の不要光線はIR−UVカットフィルタ3によって遮断されて、表示に有効な光線(色光)のみがその後段に配されている各種光学素子に導かれることになる。
【0029】
IR−UVカットフィルタ3の後段には、マルチレンズアレイ4に続き、マルチレンズアレイ5が配される。
この場合、マルチレンズアレイ4は、後述する光変調手段である各液晶パネルブロックの有効開口のアスペクト比に等しい相似形をした外形を持つ複数の凸レンズが、その位相を例えば1/2ずらした状態で千鳥格子状に配列された平型形状を有するようにされている。
マルチレンズアレイ5は、上記マルチレンズアレイ4の凸レンズに対向する側に複数の凸レンズ5aが形成されている平凸型とされる。
これらマルチレンズアレイ4及びマルチレンズアレイ5を配置することにより、IR−UVカットフィルタ3を通過した光束が効率よく、かつ均一に後述する液晶パネルブロックの有効開口に照射されるようにされる。
【0030】
マルチレンズアレイ5と液晶パネルブロックの有効開口の間には、ランプ1からの光束を赤、緑、青色に分解するためにダイクロイックミラー6、10が配置されている。
この図に示す例では、まずダイクロイックミラー6で赤色の光束Rを反射し緑色の光束G及び青色の光束Bを透過させている。このダイクロイックミラー6で反射された赤色の光束Rはミラー7により進行方向を90゜曲げられて赤色用の液晶パネルブロック9の前のコンデンサーレンズ8に導かれる。
【0031】
一方、ダイクロイックミラー6を透過した緑色及び青色の光束G,Bはダイクロイックミラー10により分離されることになる。すなわち、緑色の光束Gは反射されて進行方向を90゜曲げられて緑色用の液晶パネル12前のコンデンサーレンズ11に導かれる。そして青色の光束Bはダイクロイックミラー10を透過して直進し、リレーレンズ13、ミラー14、反転用リレーレンズ15、ミラー16を介して青色用の液晶パネル18前のコンデンサーレンズ17に導かれる。
【0032】
このようにして、赤、緑、青色の各光束R,G,Bは各々のコンデンサーレンズ8、11、17を通過して各色用の液晶パネルブロック9、12、18(ライトバルブに相当)に入射される。
これら各色の液晶パネルブロック9、12、18においては、それぞれ、液晶パネルが備えられると共に、液晶パネルの前段に入射した光の偏光方向を一定方向に揃えるための入射側偏光板が設けられる。また、液晶パネルの後段には出射した光の所定の偏光面を持つ光のみ透過するいわゆる検光子が配置され、液晶を駆動する回路の電圧により光の強度を変調するようにされている。
【0033】
一般には、ダイクロイックミラー6、10の特性を有効に利用するため、P偏波面の反射、透過特性を使用している。従って、各々の液晶パネルブロック9、12、18内の上記入射側偏光板は、図3の紙面内に平行な偏波面を透過するように配置されている。
また、液晶パネルブロック9、12、18を構成する各液晶パネルは例えばTN(Twisted Nematic)型が用いられており、かつその動作はいわゆる例えばノーマリーホワイト型として構成され、検光子は図3の紙面に垂直な偏波光を透過するように配置されている。
【0034】
そして、液晶パネルブロック9、12、18で光変調された各色の光束は、光合成素子(クロスダイクロイックプリズム)19において図示する各面に対して入射される。この光合成素子は、所定形状のプリズムに対して反射膜19a,19bが組み合わされて成る。
光合成素子19における赤色の光束Rは反射膜19aで反射され、また青色の光束Bは反射膜19bで反射されて、投射レンズ20に対して入射される。そして緑色の光束Gは光合成素子19内を直進して透過するようにして投射レンズ20に対して入射される。これにより、各光束R,G,Bが1つの光束に合成された状態で投射レンズ20に入射されることになる。
【0035】
投射レンズ20では、光合成素子19から入射された光束を投射光に変換して、例えば透過型のスクリーン21に対して投射することになる。
【0036】
1−4.投射装置の内部構成(第2例)
図4は本実施の形態の投射レンズ20を搭載し得る投射装置502,502Aの第2例としての内部構造を概念的に示すものである。なお、この図において図3と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0037】
この場合には、マルチレンズアレイ5の後段のダイクロイックミラー6Aにより光束Bを反射して、光束R、光束Gを通過させるようにしている。
ダイクロイックミラー6Aにより反射された光束Bは、ミラー7Aにより反射され、更に、コンデンサーレンズ8Aを通過し、青色用の液晶パネルブロック9Aを介して光変調された後に、図示する方向から光合成素子19Aに入射される。
【0038】
ダイクロイックミラー6Aを通過した光束R、光束Gは、その後段のダイクロイックミラー10Aに入射される。この場合、ダイクロイックミラー10Aでは光束Rを反射して、光束Gは通過させるようにされている。
ダイクロイックミラー10Aにより反射された光束Rは、コンデンサーレンズ11Aを通過し、赤色用の液晶パネルブロック12Aを介して光変調された後に、図示する方向から光合成素子19Aに入射される。
ダイクロイックミラー10Aを通過した光束Gは、リレーレンズ13A、ミラー14A、反転用リレーレンズ15A、ミラー16Aを介してコンデンサーレンズ17Aに到達する。そして、コンデンサーレンズ17Aを通過して、緑色用の液晶パネルブロック18Aを介して光変調された後に、図示する方向から光合成素子19Aに入射される。
【0039】
光合成素子19Aも、所定形状のプリズムに対して、反射膜19A−a,19A−bが組み合わされて成る。
この光合成素子19Aに入射された各色の光束のうち、光束Bは反射膜19A−bにて反射されて投射レンズ20に入射され、光束Gは反射膜19A−aにて反射されて投射レンズ20に入射される。また、光束Rは光合成素子19Aを直進するように通過して投射レンズ20に入射される。この結果、各光束R,G,Bが1つの光束に合成されて投射レンズ20に入射されることになる。
【0040】
1−5.投射装置の内部構成(第3例)
図5は本実施の形態の投射レンズを搭載し得る投射装置の第3例としての内部構造を概念的に示すものである。なお、この図において図3及び図4と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0041】
この場合には、ダイクロイックミラー6Bにより光束Gを反射して、光束R、光束Bを通過させるようにしている。
ダイクロイックミラー6Bにより反射された光束Gは、ミラー7B、コンデンサーレンズ8B、緑色用の液晶パネルブロック9Bを介した後、図示する方向から光合成素子19Bに入射される。
【0042】
ダイクロイックミラー6Bを通過した光束R、光束Bは、ダイクロイックミラー10Bに入射されることで、光束Rが反射され、光束Bは通過するようにされている。
このダイクロイックミラー10Bにて反射した光束Rは、コンデンサーレンズ11B、赤色用の液晶パネルブロック12Bを介して、図示する方向から光合成素子19Bに入射される。
ダイクロイックミラー10Bを通過した光束Bは、リレーレンズ13B、ミラー14B、反転用リレーレンズ15B、ミラー16B、コンデンサーレンズ17B、及び青色用の液晶パネルブロック18Bを順次介して、図示する方向から光合成素子19Bに入射される。
【0043】
光合成素子19Bも、所定形状のプリズムに対して、反射膜19B−a,19B−bが組み合わされて成るものである。ここでは、光合成素子19Bに入射された各色の光束のうち、光束Gは反射膜19B−aにて反射され、光束Bは反射膜19B−bにて反射され、光束Rは光合成素子19Bを直進するように通過することで、1つの光束となって投射レンズ20に入射されることになる。
【0044】
上記第1例〜第3例に示した構造において備えられる透過型ライトバルブ(液晶パネルブロック)としては、例えば、STN(Super Twisted Nematic)液晶表示素子、強誘電性液晶表示素子、高分子分散型液晶表示素子などを採用することができる。また、駆動方式としては、単純マトリックス駆動またはアクティブマトリックス駆動が挙げられる。
以上、3例を挙げて、本実施の形態としての投射装置を説明したが、これらはあくまでも一例であって、本実施の形態の投射レンズを搭載し得るプロジェクション表示装置の内部構成としては、他にも各種考えられるものである。
【0045】
2.レンズ
また、以降説明する本実施の形態の投射レンズ20としては、いわゆるレトロフォーカスタイプのレンズ系が採用されるのであるが、ここで、レトロフォーカスレンズの原理について図6及び図7を参照して簡単に説明しておく。
【0046】
図6(a)に示すレンズL1は、正の屈折力を有しているものとされる。この図6(a)は、通常の正の屈折力を有するレンズは、物体が無限位置にあるときには、焦点位置は主点から小さな共役側の焦点距離の位置にあることを示している。
これに対して、図6(b)に示すように、物点が近くにある場合には、焦点位置は長くなる。
【0047】
一方、図6(c)に示すレンズL2は、負の屈折力を有している。この図6(c)では、負の屈折力を有するレンズでは、物体が無限位置にあるときには、主点から大きな共役側の焦点距離の位置にあることを示している。
【0048】
そこで、図6(d)に示すようにして、上記した特性を有する正の屈折力を有するレンズと、負の屈折力を有するレンズとを組み合わせることで、レトロフォーカスタイプのレンズ系を形成することができる。
このようなレトロフォーカスタイプは、前側の負の屈折力を持つレンズL2(レンズ群とみなしてもよい)により、―旦、大きな共役側の近距離に像を作り、その後ろの正の屈折力を持つレンズL1(レンズ群とみなしてもよい)はその像を物点とするため、長いバックフォーカスが得られることになる。
【0049】
そして、本実施の形態としては、後述するように、前側の負の屈折力を持つレンズL2に相当する第1レンズ群0において、負の屈折力を有する第1Aレンズ群100と、正の屈折力を有する第1Bレンズ群200の間隔を広く取ると共に、バランスのよい屈折力配分とすることで、投射レンズ20内における光路変換を可能とするだけの広い空間が得られるようにしているものである。
【0050】
また、ここでレトロフォーカスタイプのレンズ系における絞り位置と主光線のテレセントリック性との関係について図7に示す。
図7(a)に示すようにして、無限位置に物体があるとき、レンズには平行光線が入り焦点で集光する。逆に、焦点位置に物点があるとき、レンズから平行光線が射出することになる。
ここで、図7(b)に示すようにして、主光線を絞りの中心を通る光線としたとする。この条件の下で、絞りより後のレンズ群の前側焦点位置に絞り位置を設定すれば、射出光線は平行光線となり、主光線のテレセントリック性が実現できることになる。
【0051】
また、本実施の形態の投射レンズとしては、後述するようにして、レンズ系における前側のレンズ群(前群:第1レンズ群)及び後ろ側のレンズ群(後群:第2レンズ群)の各々において、所要の非球面形状を有する非球面レンズが配置される構造を採るのであるが、ここでレンズとして非球面を使用する条件について簡略に述べておく。
【0052】
前群の負レンズとして非球面レンズを使用する場合、光軸から離れるに従って負のパワー(負の屈折力)が弱くなる形状にする。
また、後群の正レンズに非球面レンズを使用する場合、光軸から離れるのに従って、正のパワー(正の屈折力)が弱くなる形状にする。これに対して、後群の負レンズに非球面レンズを使用する場合には、光軸から離れるのに従って、負のパワー(負の屈折力)が弱くなる形状にする。
この際、非球面レンズとしての非球面部はなるべく軸外光束の光軸からの高さが高い面に使用することが好ましい。これによって、異なる像高の光束のオーバーラップ量が小さくなり、批点収差や歪曲収差などの軸外収差の補正に効果がある。また、軸上、軸外のオーバーラップしている面に非球面部を使用すると、球面収差やコマ収差などの補正に効果がある。
【0053】
3.投射レンズの構成
3−1.レンズの配置構造
続いて、本実施の形態としての投射レンズにおけるレンズの配置構造について、図8〜図12、及び図13を参照して説明する。以降説明する第1〜第5の実施の形態としての投射レンズは、先に図3〜図5に示したプロジェクション表示装置における投射レンズ20として採用されるものである。
なお、ここでは、主として、第1〜第5の各実施の形態としてのレンズの配置構造についての説明にとどめ、各レンズの形状、レンズ間の距離等は、後に示す数値実施形態により表すものとする。
また、以降説明する図8〜図12において、r1〜r22(r20)までで示される符号はレンズ面番号を示し、d1〜d21(d19)までで示される符号は主光線軸におけるレンズ面間隔及びレンズ間隔(レンズ厚)を示す。
また、本実施の形態では、曲折ミラーMによって投射レンズ20の内部で光路が変換される構成を採るが、図8〜図12においては、投射レンズ20内のレンズの位置関係を明確に示す都合上、光路は直線的に示している。このため、曲折ミラーMとしては、この直線的光路内における配置順のみを示してある。
【0054】
先ず、第1の実施の形態としての投射レンズ20のレンズの配置構造について説明する。
図8は、第1の実施の形態としての投射レンズ20のレンズの配置構造を概念的に示すレンズ断面図である。これらの図においては、図の左側がスクリーン21の在る「スクリーン側」とされ、右側がライトバルブ及び光合成素子が在る「パネル側」とされる。また、光合成素子60は、例えば図3〜図5に示した各光合成素子(19,19A,19B)を概念的に示すもので、ライトバルブ70は、図3〜図5に示したライトバルブ(RGB各色の液晶表示パネルブロック)を概念的に示すものである。
【0055】
第1の実施の形態の投射レンズ20としては、図8に示すようにスクリーン側からパネル側にかけて、第1レンズ群0、絞り400、第2レンズ群300が順に配列されて成るものである。
【0056】
この場合、第1レンズ群0は、スクリーン側からパネル側にかけて順に、第1Aレンズ群100、第1Bレンズ群200を備え、全体としては、負の屈折力を有する。また、第1レンズ群0は、第1Aレンズ群100と第1Bレンズ群200との間に光路変換手段としての曲折ミラーMが介在するようにされ、これにより実際には、この曲折ミラーMにおける反射によって、第1レンズ群0内において光路が変換されることとなる。
【0057】
この場合の第1Aレンズ群100は、スクリーン側からパネル側にかけて順に、メニスカスレンズ101、非球面レンズ102が配置されて成る。
ここで、最もスクリーン側に位置するメニスカスレンズ101は、負の屈折力を有し、スクリーン側に凸の形状を有する。非球面レンズ102も、負の屈折力を有し、スクリーン側に凸の形状を有するメニスカスレンズとしての全体形状を有する。また、非球面レンズ102におけるパネル側のレンズ面(r4)は、後に示す数値実施形態における非球面係数に従った非球面を有する。そして、第1Aレンズ群100全体としては負の屈折力を有するようにされる。
また、第1Bレンズ群200は、1枚の正レンズ201が配置されて成るものとされており、従って、全体として正の屈折力を有することになる。
【0058】
また、第2レンズ群300は、スクリーン側からパネル側にかけて順に、メニスカスレンズ301、非球面レンズ302、貼り合わせレンズ303、正レンズ306、及び正レンズ307が配置されて成る。
貼り合わせレンズ303は、スクリーン側からパネル側にかけて配置した両凹レンズ304、正レンズ305を互いに貼り合わせて構成される。また、非球面レンズ302のパネル側のレンズ面(r12)については、後に示す数値実施形態における非球面係数に従った非球面を有する。また、第2レンズ群中のレンズのうち、少なくとも、ライトバルブ70側(パネル側)から配置される、正レンズ307、正レンズ306、貼り合わせレンズ303は、ガラスレンズとされる。
このような構成によって、第2レンズ群300は全体として正の屈折力を有する。
【0059】
図9のレンズ断面図は、第2の実施の形態としての投射レンズ20のレンズ配置構造を示しており、図8と同一部分については、同一符号を付して説明を省略する。
この図に示す投射レンズ20においては、第2レンズ群300のレンズ配置構造として、スクリーン側からパネル側にかけて順に、非球面レンズ311、正レンズ312、貼り合わせレンズ313、正レンズ316が配置される。
非球面レンズ311は、スクリーン側のレンズ面(r9)とパネル側側のレンズ面(r10)が非球面となっている。
また、第2レンズ群中のレンズのうち、少なくとも、ライトバルブ70側(パネル側)から配置される、正レンズ316、貼り合わせレンズ313、正レンズ312は、ガラスレンズとされる。
また、この場合の貼り合わせレンズ313は、スクリーン側からパネル側にかけて配置した両凹レンズ314、正レンズ315を貼り合わせて成るものとされる。
【0060】
図10及び図11に示すレンズ断面図は、それぞれ、第3、第4実施の形態としての投射レンズ20のレンズ配置構造を示しており、図8及び図9と同一部分については、同一符号を付して説明を省略する。
この図に示す投射レンズ20の第2レンズ群300は、スクリーン側からパネル側にかけて順に、貼り合わせレンズ321、正レンズ324、正レンズ325、非球面レンズ326が配置される。つまり、この場合には、第2レンズ群300内に配置すべき非球面レンズは、最もパネル側に位置していることになる。そして、この場合の非球面レンズ326は、その両面(r16、r17)が非球面となっている。
また、正レンズ324と正レンズ325と間の中心空気間隔d13は、第2レンズ群300中において最も広い中心空気間隔とされる。
また、第2レンズ群中のレンズのうち、少なくとも、スクリーン側から配置される、貼り合わせレンズ321、正レンズ324、正レンズ325は、ガラスレンズとされる。
また、正レンズ335は、第2レンズ群中において最も強い屈折力を有している。
また、貼り合わせレンズ321は、スクリーン側からパネル側にかけて配置した両凹レンズ322、正レンズ323を貼り合わせて成る。
【0061】
図12のレンズ断面図は、第5の実施の形態としての投射レンズ20のレンズ配置構造を示している。この図において、図8〜図11と同一部分については、同一符号を付して説明を省略する。
この図12に示す第5の実施の形態の投射レンズ20においては、第2レンズ群300のレンズ配置構造として、スクリーン側からパネル側にかけて順に、正レンズ331、貼り合わせレンズ332、正レンズ335、非球面レンズ336が配置される。
また、第2レンズ群中のレンズのうち、少なくとも、スクリーン側から配置される、正レンズ331、貼り合わせレンズ332、正レンズ335は、ガラスレンズとされる。
この場合の貼り合わせレンズ332もまた、スクリーン側からパネル側にかけて配置した両凹レンズ333、正レンズ334を貼り合わせて成る。また、非球面レンズ336については、その両面(r16,r17)が非球面となっている。
【0062】
また、上記図8〜図12には図示していないが、本実施の形態においては、第1Bレンズ群としての正レンズ201に代えて、正レンズと負レンズから成る色消しレンズとしての貼り合わせレンズとすることもできる。
このような構成とした場合には、第1レンズ群0内における色収差をはじめとする諸収差の発生が抑えられることとなって、後段の第2レンズ群300による収差補正の程度をより少ないものとすることが可能となる。
【0063】
また、上記各実施の形態の投射レンズ20は、曲折ミラーMを備えることによって、光路を所定角度により変換することになるのであるが、このような投射レンズ20におけるレンズ群についての立体的位置関係例を図13及び図14に示しておく。なお、これら各図においては、図8に示した第1の実施の形態としてのレンズ構造による場合の投射レンズを示している。
これら図13及び図14においては、先ず、ライトバルブ70と、このライトバルブ70から入射された各色光を合成して白色光として投射レンズ側に出射する光合成素子60とが示されている。
例えば光合成素子60から、第2レンズ群300の最もパネル側(パネル側)から入射した光は、第2レンズ群300を形成する複数枚のレンズ(307→306→303(305→304)→302→301)を通過し、さらに絞り400、第1Bレンズ群(正レンズ201)を通過して曲折ミラーMに到達する。そしてこの場合には、上向きに所定角度により光路が変換されて、第1Aレンズ群100(102→101)に対して入射されているものである。
【0064】
また、図13及び図14に示す投射レンズ20の構成によると、第1Aレンズ群を形成するレンズ(101,102)については、その外形が、光路変換の方向(画像表示素子の短辺方向の有効光線外部分がカットされた形状を有している。
【0065】
上記したように本実施の形態では、第1レンズ群0内において、光束の光路を所定角度により変換するようにされるが、ここで、光路を変換するのにあたっては、次に述べるように2つの手法が考えられる。
【0066】
例えば、液晶パネルブロック(ライトバルブ70)の表示領域は、画像のアスペクト比に対応して、それぞれ一対の長辺と短辺を有する長方形(矩形)とされている。
そこで、曲折ミラーMにより光路変換を行うのにあたり、液晶パネルブロックを基準とすると、液晶パネルブロックの長辺方向に沿って光路を変換する手法と、短辺方向に沿って光路を変換する手法が考えられることになる。
本実施の形態としては、液晶パネルブロック(ライトバルブ70)の長辺方向に沿って光路を変換する手法が、上記図14に示した投射レンズ20の構造により実現されており、液晶パネルブロック(ライトバルブ70)の短辺方向に沿って光路を変換する手法が、上記図13に示した投射レンズ20の構造により実現されているものである。
なお、これら図13及び図14に示される曲折ミラーMの形状としても、液晶パネルブロック(ライトバルブ70)の表示領域形状に対応して、それぞれ一対の長辺と短辺を有する長方形(矩形)とされている。そして、曲折ミラーMの位置状態としては、図13おいては、その短辺方向に沿って光路が変換されるようにして配置され、図14においては、その長辺方向に沿って光路が変換されるようにして配置されるようになっている。
【0067】
本実施の形態としては、液晶パネルブロックの長辺と短辺の何れの方向に沿って光路を変換しても、プロジェクション表示装置のキャビネットの小型化を図ることが可能であるが、先ず、図1に示したプロジェクション表示装置の構成にしたがった場合には、次に述べるようにして光路変換を行うべきこととなる。
【0068】
図1に示す構成によるプロジェクション表示装置500の場合、液晶パネルブロックからの投射レンズ20に入射した変調画像光の光束は、先ず、投射レンズ20内の曲折ミラーMによって反射されて光路が変換された後、更に、プロジェクション表示装置のキャビネット501に設けられた曲折ミラー504によって反射されて光路が変換されてスクリーン21に投射される。
このようにして、液晶パネルブロックからの変調画像光は、図1に示すような位置関係を有する2枚のミラーを介してスクリーンに投影されるのであるが、この際、液晶パネルブロックからスクリーン21に至るまでの過程において画像は90°回転することになる。
【0069】
従って、投射装置502の光学ユニット503内においては、液晶パネルブロックは長辺方向(画像としては水平方向)が縦方向となるようにして配置されるべきこととなる。これにより、最終的にスクリーン21には画像長辺方向が水平方向となる適正な状態で画像が表示される。また、これに伴って、他の投射装置502を形成する各種光学素子も長辺方向が縦方向となるようにして配置されることになる。
【0070】
つまり、図1に示すプロジェクション表示装置500の光学ユニット503は、上記のように液晶パネルブロック及び他の光学素子の長辺方向が縦方向となるようにして配列されていることになる。そして、このような液晶パネルブロック及び光学素子の配列に対応しては、これらの長辺方向に沿って光束の光路を変換するようにする。
この場合には、結果的に、この図1に示すようにして光路の変換が行われる。つまり、投射装置502の光学ユニット503に対して、上向きとなるようにして光路が変換されることになる。
【0071】
ところで、このようにして、投射装置502として液晶パネルブロック及び他の光学素子等の構成部品の長辺方向が縦方向となるようにして配置された場合、短辺が横方向となるようにされることから、各構成部品の短辺方向が縦方向となるように配置された場合に比較して、投射装置502の光学ユニット503の幅Wを小さくすることが容易となる。また、内部の各構成部位の配置によっては、各構成部位自体を小型化することも可能となる。
このようにして、投射装置502の光学ユニット503の小型化がより有利になることで、プロジェクション表示装置500の小型化(特に奥行きの縮小)を更に促進することが可能になる。
【0072】
また、図2に示した構成のプロジェクション表示装置500Aの場合には、液晶パネルブロックから投射レンズ20に入射した変調画像光の光束は、先ず、投射レンズ20内の曲折ミラーMによって90°以上の反射角によって反射されて光路が変換された後、曲折ミラー504に対して投射されることになる。そして、さらにこの曲折ミラー504にて反射されてスクリーン21に投射される。この図2に示す光路とされる場合、液晶パネルブロックからの変調画像光は、液晶パネルブロックからスクリーン21に至るまでの過程において、180°の回転は生じるが、図1の場合のように90°回転することはない。
従って、図2における投射装置502の光学ユニット503内においては、液晶パネルブロックは長辺方向が横方向で、短辺方向が縦方向となるようにして配置されるべきこととなる。また、これに伴って、他の投射装置502を形成する各種光学素子も長辺方向が横方向となるようにして配置されるべきことになる。
【0073】
このように、本実施の形態の投射レンズ20としては、図1に示すプロジェクション表示装置500の場合には、液晶パネルブロック(ライトバルブ)の長辺方向に沿って光路変換が行われるように構成し、図2に示すプロジェクション表示装置500Aの場合には、液晶パネルブロック(ライトバルブ)の短辺方向に沿って光路変換が行われるように構成する。
つまり、図1に示すプロジェクション表示装置500に対しては、図14に示した光路変換構造の投射レンズ20を採用し、図2に示すプロジェクション表示装置500Aに対しては、図13に示した光路変換構造の投射レンズ20を採用するものである。
【0074】
なお、投射レンズ20内において光路を変換する手段としては、上記曲折ミラーMなどのミラーの構成を採るものの他、例えば、プリズムなどを採用することも考えられる。この場合、プリズム部分の光路長は、プリズムの屈折率で割った値となり、第1Aレンズ群100と第1Bレンズ群200の物理的長さを長くすることができるので、曲折ミラーとプリズムとの間での置き換えが可能とされるものである。
また、本実施の形態のようにして、投射装置として液晶パネルブロックを利用するような場合、実際に利用する光としては、よく知られているように、S偏光成分又はP偏光成分の何れか一方の偏光方向のみ利用するようにされる。
そこで、投射レンズ20内において光路を変換する曲折ミラーMやプリズムに対して光反射効果を得るためのコーティングを施すことを考えた場合、光合成素子(19,19A,19B)から最終的に出射される光束の偏光面に対応して、S偏光成分又はP偏光成分の何れか一方の偏光方向についてのみ高い反射率を有する(強く反射する)ようにしてコーティングを行えばよいことになる。逆に言えば、本実施の形態の光路変換手段としては、必ずしもS偏光成分及びP偏光成分の両者を全反射し得る構成を採らなくてもよいものであり、例えばそれだけ高い効率で画像光を反射させることが可能になり、結果的には、コストの低減を図ることも可能となる。
【0075】
3−2.条件式
上記構成による第1〜第3の実施の形態としての投射レンズ20においては、次に示す条件式(1)〜(4)を満たしている。
【0076】
全系の焦点距離をFL、バックフォーカスをFB、第2レンズ群300の前側焦点位置をFFFP2、絞り400と第2レンズ群300の間隔をDst、第1レンズ群0と第2レンズ群300の光軸上の空気換算距離をD2として、
FB/FL>2.2・・・(1)
0.59<|FFP2/Dst|<0.96・・・(2)
3.75<D2・・・(3)
【0077】
また、第1Aレンズ群100の焦点距離をFa1として、
1.74<|Fa1/FL|<2.54・・・(4)
【0078】
続いて、上記各条件式について説明する。
例えば、本実施の形態では、投射レンズ20において、例えば光路変換手段としての曲折ミラーMが内蔵されるが、このために、長い空気間隔が必要とされる。また、図3〜図5に示した構成からも分かるように、プロジェクション表示装置において色合成用のダイクロイックミラーやダイクロイックプリズム等の光学素子を用いる必要があるため、投射レンズ20としては、長いバックフォーカスが必要であり、また、テレセントリック性の強いレトロフォーカス型のレンズ構成とする必要がある。
本実施の形態において、条件式(1)(2)(3)を満たすことによっては、上記した長い空気間隔及び長いバックフォーカスの投射レンズを形成し、かつ、テレセントリック性の強いレトロフォーカス型のレンズ構成を得ることができる。
【0079】
条件式(1)は、バックフォーカスの長さを制限している。バックフォーカスが、この条件式(1)により規定される長さよりも短くなると、色合成系の空間が無くなる。つまり、色合成プリズムが入らなくなってしまう。
【0080】
条件式(2)は、絞り400の位置と、テレセントリック性の範囲とを規定する。この条件式(2)の範囲を外れると、テレセントリック性が弱くなる。つまり、パネル面に入射する主光線に角度が付き過ぎて、均一なコントラストが得られなくなる。
【0081】
条件式(3)は、光軸上において光路変換手段が入る空間を規定する。つまり、第1レンズ群0−第2レンズ群200間に対して、曲折ミラーMが配置できる空間を規定するものである。この条件式(3)により示される下限値を越えると、スクリーン側のレンズ径が大きくなる。また、上限値を越えると、第1Bレンズ群の正屈折力が大きくなり、非点収差や歪曲収差の補正が困難となる。
【0082】
また、本実施の形態において、第1Aレンズ群100を形成するレンズは、スクリーン側に凸のメニスカスレンズ101と、同じくスクリーン側に凸のメニスカスレンズとされ、かつ、パネル側のレンズ面(r4)が非球面とされる非球面レンズ102から成る。つまり、全てのレンズは、負の屈折力を有する、スクリーン側に凸のメニスカスレンズ形状を有しており、これによって、第1Aレンズ群100全体としても負の屈折力を有するようにされている。そして、このような負の屈折力を有する第1Aレンズ群100については、各軸外光束をレンズの異なる部分を通過させるようにすれば、光線の屈折の状態を少しづつ変化させることになるので、各面の収差の発生を少なくして第2レンズ群300に伝播することができる。
条件式(4)は、このような第1Aレンズ群100が有するとされる、負の屈折力の範囲を規定するものである。
この条件式(4)により示される上限値を越えると、第1Aレンズ群100のレンズ径が大きくなり、第1Bレンズ群200以降の正の屈折力を強くしなければならず、これによって発生した諸収差の補正が困難となる。
また、下限値を越えると、レンズの曲率が強くなり過ぎ、第1Aレンズ群100にて発生した収差を、以降のレンズ群により補正することが難しくなって好ましくない。
【0083】
3−3.数値実施形態等
上記第1〜第5の実施の形態の投射レンズ20としての数値実施形態は、それぞれ図15〜図19により示される。
図15〜図19の各図(a)において、「面数」はスクリーン側から数えたレンズ面の面番号(レンズ面番号)であり、これは図8〜図12において、r1〜r21(r19)までの符号により示したレンズ面に対応する。そして、これらの各レンズ面番号に対応して、レンズ面の曲率半径、レンズ面間隔、波長587.56mmのレンズの屈折率、レンズのアッベ数を示す。また、図15〜図19の各図(a)の欄外のFLは当該投射レンズの焦点距離を示し、Mは投射倍率を示し、FnoはFナンバーを示し、2Wは画角を示す。
【0084】
また、図15(b)(c)及び図16〜図19の各図(b)(c)(d)に示す、非球面としての面形状(非球面係数)は、面の中心を原点とし、光軸方向をZとした直交座標系(X,Y,Z)において、rを中心曲率半径、Kを円錐定数、A4,A6,A8,A10をそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数とするとき、
【数1】
Figure 0003982363
で示される式により表されるものとする。
【0085】
また、図20に、第1〜第5の実施の形態において、先に説明した条件式(1)〜(4)についての具体的な計算値例を示す。
【0086】
また、図21〜図25の各々により、第1〜第5の実施の形態の投射レンズ20についての球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す。
なお、これら各図に示す諸収差図に示す結果を得るのにあたっては、数値実施形態には示していないが、色合成のためのプリズムである、図3〜図5に示した光合成素子19(19A,19B)として、所定の中心面間隔を有する平行平面板を入れて計算を行っている。但し、このような色合成プリズムに関する数値は、本発明としての投射レンズの構成に影響を与えるものではない。
【0087】
また、上記第1〜第5の実施の形態としての投射レンズの実際の構造は、図8〜図12に示したものに限定されるものではなく、これまで説明した条件式が満たされる限り、各レンズ群を形成するレンズ枚数等の変更があっても構わないものである。
また、上記実施の形態においては、本発明の投射レンズは、背面投写型のプロジェクション表示装置において、液晶パネル、ライトバルブを二次元画像表示素子として利用した投射装置に備えられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、フロントプロジェクション方式など、背面投写型以外のプロジェクション装置や、一眼レフカメラ用、工業用カメラ、電子写真用等の広角系の写真レンズ、さらに、CRTを利用したプロジェクションテレビ用の投射レンズなどにも適用が可能とされる。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、以下の効果を得ることができる。
先ず、請求項1及び請求項12に記載の発明により、例えばプロジェクション表示装置に投射レンズを利用したときに必要となる長い空気間隔と、長いバックフォーカスを形成し、かつ、テレセントリック性の強いレトロフォーカス型のレンズ構成を得ることができるものである。
【0089】
また、請求項2及び請求項13に記載の発明により、第1Aレンズ群を形成するレンズにおける各レンズ面の収差の発生を少なくして、以降のレンズ群に対して光を伝播させていくことが可能となる。そして、第1レンズ群が有する負の屈折力により、一旦、大きな共役側(スクリーン側)の近距離に像を作り、第2レンズ群がその像を物点として長いバックフォーカスを得ることができることになる。
【0090】
また、請求項3及び請求項14に記載の発明によっては、第1Bレンズ群を貼り合わせレンズとすることで、第1レンズ群内での色収差をはじめとする諸収差の発生が抑えられ、第2レンズ群における収差補正の程度を軽減することができる。そして特に、適切な色補正を行うことが可能とされるものである。
【0091】
また、請求項4及び請求項15、請求項5及び請求項16、請求項6及び請求項17、請求項7及び請求項18、請求項8及び請求項19、請求項9及び請求項20に記載した発明による第2レンズ群中のガラスレンズ及び非球面レンズの配置とすることで、諸収差を良好に補正することが可能になる。
【0092】
また、請求項10及び請求項21に記載の発明による、第2レンズ群内の非球面レンズの形状とすることで、諸収差を良好に補正することが可能とされることになる。
【0093】
また、請求項11及び請求項22に記載した発明では、光路変換手段を、P偏光成分又はS偏光成分の何れかを強く反射するように構成するのであるが、例えば、当該投射レンズを備えた投射装置の光学系において、P偏光成分又はS偏光成分の何れか1方向の偏光面を利用しているような場合には、敢えてP偏光成分とS偏光成分の両方の偏光面に対応して平均的に反射する構成を採る必要は無い。従って、このような場合には、請求項11及び請求項22に記載した発明を適用して、光学系が利用する偏光成分のみを強く反射する光路変換手段とすることで、画像光を効率良く反射することが可能とされる。
【0094】
即ち、これまでの各請求項に記載した発明により、バックフォーカスが長く、強いテレセントリック性を有し、特に液晶パネルを用いた投射装置では高コントラストで投射でき、更には、歪曲収差等をはじめとする諸収差が少ないようにされた、内部で光路変換を行う投射レンズが実現されるものである。
【0095】
また、請求項23及び請求項24に記載の発明によっては、プロジェクション表示装置を構成する投射レンズとして、長い空気間隔と、長いバックフォーカスを形成し、かつ、テレセントリック性の強いレトロフォーカス型のレンズ構成を得ることができる。また、光路変換を行わない構成の投射レンズを備えた場合と比較して、プロジェクション表示装置のキャビネットの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の投射レンズを備えたプロジェクション表示装置の全体構成(第1例)を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の投射レンズを備えたプロジェクション表示装置の全体構成(第2例)を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態の投射レンズを備えたプロジェクション表示装置の内部構成(第1例)を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態の投射レンズを備えたプロジェクション表示装置の内部構成(第2例)を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態の投射レンズを備えたプロジェクション表示装置の内部構成(第3例)を示す図である。
【図6】レトロフォーカスレンズの原理を示す説明図である。
【図7】絞り位置と主光線のテレセントリック性との関係を示す説明図である。
【図8】第1の実施の形態としての投射レンズの構造例を示すレンズ断面図である。
【図9】第2の実施の形態としての投射レンズの構造例を示すレンズ断面図である。
【図10】第3の実施の形態としての投射レンズの構造例を示すレンズ断面図である。
【図11】第4の実施の形態としての投射レンズの構造例を示すレンズ断面図である。
【図12】第5の実施の形態としての投射レンズの構造例を示すレンズ断面図である。
【図13】本実施の形態(第1の実施の形態)の投射レンズとして、ライトバルブの短辺方向に沿って光路変換を行う場合のの構造例を立体的に示す立体図である。
【図14】本実施の形態(第1の実施の形態)の投射レンズとして、ライトバルブの長辺方向に沿って光路変換を行う場合のの構造例を立体的に示す立体図である。
【図15】第1の実施の形態としての投射レンズの数値実施形態を示す図である。
【図16】第2の実施の形態としての投射レンズの数値実施形態を示す図である。
【図17】第3の実施の形態としての投射レンズの数値実施形態を示す図である。
【図18】第4の実施の形態としての投射レンズの数値実施形態を示す図である。
【図19】第5の実施の形態としての投射レンズの数値実施形態を示す図である。
【図20】第1〜第5の各実施の形態において条件式(1)〜(4)についての計算値例を示す図である。
【図21】第1の実施の形態としての投射レンズの球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す収差図である。
【図22】第2の実施の形態としての投射レンズの球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す収差図である。
【図23】第3の実施の形態としての投射レンズの球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す収差図である。
【図24】第4の実施の形態としての投射レンズの球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す収差図である。
【図25】第5の実施の形態としての投射レンズの球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す収差図である。
【符号の説明】
1 ランプ、2 リフレクタ、3 IR−UVカットフィルタ、4,5 マルチレンズアレイ、6,6A、6B ダイクロイックミラー、7,7A,7B ミラー、8,8A,8B コンデンサーレンズ、9,9A,9B 液晶パネルブロック、10,10A,10B ダイクロイックミラー、11,11A,11B コンデンサーレンズ、12,12A,12B 液晶パネルブロック、13,13A,13B リレーレンズ、14,14A,14B ミラー、15,15A,15B 反転用リレーレンズ、16,16A,16B ミラー、17,17A,17B コンデンサーレンズ、18,18A、18B 液晶パネルブロック、19,19A,19B 光合成素子、19a,19b,19A−a,19A−b,19B−a,19B−b 反射膜 20 投射レンズ、21 スクリーン、60 光合成素子、70 ライトバルブ、0 第1レンズ群、100 第1Aレンズ群、101 メニスカスレンズ、102 非球面レンズ、200 第1Bレンズ群、201 正レンズ、300 第2レンズ群、301 正レンズ、302 正レンズ、303 貼り合わせレンズ、304 非球面レンズ、305 正レンズ、306 正レンズ、307 正レンズ、311 非球面両凹レンズ、312 非球面正レンズ、313 貼り合わせレンズ、314 両凹レンズ、315 正レンズ、316 正レンズ、321 貼り合わせレンズ、322 両凹レンズ、323 正レンズ、324 正レンズ、325 正レンズ、326 非球面レンズ、331 正レンズ、332 貼り合わせレンズ、333 両凹レンズ、334正レンズ、335 正レンズ、336 非球面レンズ、400 絞り、M 曲折ミラー、500,500A プロジェクション表示装置、501 キャビネット、502,502A 投射装置、503 光学ユニット、504 スクリーン、504 曲折ミラー、600 投射光、600a 光路

Claims (13)

  1. 分離された色光の各々に対応して備えられ、該分離された色光の各々を駆動電圧により光変調し、映像色光として形成する横長な矩形の画像形成素子と、
    該画像形成素子から出力される上記映像色光としての光を合成する光合成素子と、
    上記光合成素子により合成された光が入射される第2レンズ群と、
    上記第2レンズ群を通過した光が絞りを介して入射される第1Bレンズ群と、
    横長な矩形形状に形成され、上記第1Bレンズ群を通過した光について、その短辺方向に沿って所定角度を成して上向きに反射させて出射するようにされた光路変換手段と、
    上記光路変換手段から入射された光を透過してスクリーンに対して投射するようにして設けられ、上記画像形成素子の短辺方向に対応して有効光線外とされる部分がカットされた形状のレンズを有する第1Aレンズ群と、
    を備え、上記第2レンズ群、第1Bレンズ群および第1Aレンズ群の組み合わせにより全体として正の屈折力を有するレンズと負の屈折力を有するレンズが組み合わされたレトロフォーカスタイプとなるようにされている、
    ことを特徴とする投射レンズ。
  2. 上記第2レンズ群、第1Bレンズ群および第1Aレンズ群により全系の焦点距離をFL、上記画像形成素子から第1Aレンズ群最先端までのバックフォーカスをFB、上記第2レンズ群の前側焦点位置をFFP2、上記絞りと上記第2レンズ群の間隔をDst、上記第1Aレンズ群と上記第1Bレンズ群の光軸上の空気換算距離をD2として、
    FB/FL>2.2
    0.59<|FFP2/Dst|<0.96
    3.75<D2/FL
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  3. 上記第1Bレンズ群は、貼り合わせレンズであることを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  4. 上記第2レンズ群は、画像形成素子側より、最も近い順に、少なくとも正レンズ、正レンズ、貼り合わせレンズのガラスレンズを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  5. 上記第2レンズ群は、画像形成素子側より、最も近い順に、少なくとも正レンズ、貼り合わせレンズ、正レンズのガラスレンズを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  6. 上記第2レンズ群は、スクリーン側より、少なくとも貼り合わせレンズ、正レンズ、当該第2レンズ群中で最も広い中心空気間隔を経て正レンズの順でガラスレンズを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  7. 上記第2レンズ群は、スクリーン側より、少なくとも正レンズ、貼り合わせレンズ、当該第2レンズ群中で最も屈折力の強い正レンズのガラスレンズを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  8. 上記第2レンズ群中の上記非球面レンズは、最もスクリーン側に位置することを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  9. 上記第2レンズ群中の上記非球面レンズは、最も画像形成素子側に位置することを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  10. 上記第2レンズ群中の上記非球面レンズは、負の屈折力を有する両凹レンズであることを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  11. 上記光路変換手段は、S偏光成分よりもP偏光成分を強く反射するように構成される、又はP偏光成分よりもS偏光成分を強く反射するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の投射レンズ。
  12. 光源と、
    該光源からの光を複数の色光に分離する光分離手段と、
    該光分離手段により分離された色光の各々に対応して備えられ、該分離された色光の各 々を駆動電圧により光変調し、映像色光として形成する横長な矩形の画像形成素子と、
    該画像形成素子から出力される上記映像色光としての光を合成する光合成素子と、
    上記光合成素子により合成された光が入射される第2レンズ群と、
    上記第2レンズ群を通過した光が絞りを介して入射される第1Bレンズ群と、
    横長な矩形形状に形成され、上記第1Bレンズ群を通過した光について、その短辺方向に沿って所定角度を成して上向きに反射させて出射するようにされた光路変換手段と、
    上記光路変換手段から入射された光を透過してスクリーンに対して投射するようにして設けられ、上記画像形成素子の短辺方向に対応して有効光線外とされる部分がカットされた形状のレンズを有する第1Aレンズ群と、
    上記第1Aレンズ群により投射された画像を表示するスクリーンとを備え、
    上記第2レンズ群、第1Bレンズ群および第1Aレンズ群の組み合わせから成るレンズ系としては、全体として正の屈折力を有するレンズと負の屈折力を有するレンズが組み合わされたレトロフォーカスタイプとされている、
    ことを特徴とするプロジェクション表示装置。
  13. 上記第2レンズ群、第1Bレンズ群および第1Aレンズ群により全系の焦点距離をFL、上記画像形成素子から第1Aレンズ群最先端までのバックフォーカスをFB、上記第2レンズ群の前側焦点位置をFFP2、上記絞りと上記第2レンズ群の間隔をDst、上記第1Aレンズ群と上記第1Bレンズ群の光軸上の空気換算距離をD2として、
    FB/FL>2.2
    0.59<|FFP2/Dst|<0.96
    3.75<D2/FL
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項12に記載のプロジェクション表示装置。
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