JP4340468B2 - 投射用レンズおよび投射型画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、原画像をスクリーンに拡大投射する投射用レンズおよびこの投射用レンズを搭載した投射型画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶パネル等に表示された画像を、スクリーン等の表示媒体上に拡大投射する液晶プロジェクタは、一般のTV放送、ビデオ再生画像やコンピュータの表示機器として近来広く普及してきている。
【0003】
なかでも、赤・緑・青の各色画像を、独立した3枚の液晶パネル(液晶ライトバルブ等)に表示し、各色画像を合成して透過型スクリーンの背面から広画角で拡大投射表示する「リア方式3板液晶プロジェクタ」は、大画面でありながらも薄型で、しかも画像が高精細であることから普及率が高まっている。
【0004】
リア方式3板液晶プロジェクタでは一般に、色分離光学系により、白色光源からの光を赤・緑・青の各色に分離して各液晶パネルへ導き、各液晶パネルから射出する光(各液晶パネルに表示された画像により、2次元的に強度変調されている)を色合成光学系により合成して、投射用レンズに入射させるようになっており、その構成上、投射用レンズと液晶パネルの間に「プリズム等からなる色合成光学系」が配置されることになる。
【0005】
このため、リア方式3板液晶プロジェクタに用いられる投射用レンズは「長いバックフォーカス」を必要とする。
【0006】
液晶パネルから色合成光学系に入射する光束の角度が変化すると、それに応じて、色合成光学系の分光透過率が変化し、投射されたカラー画像における各色の明るさが画角により変化して見づらい画像になる。これを避けるため、投射用レンズは「主光線の角度が縮小側で光軸と略平行になるテレセントリックな性質」を持つことが好ましい。
【0007】
長いバックフォーカスを持ち、縮小側にテレセントリックな投射用レンズとしては、拡大側から順に「負の屈折力のレンズ群」と「正の屈折力のレンズ群」が配置される所謂「レトロフォーカスタイプ」のレンズが知られているが、このタイプの投射用レンズは全長が大きくなり易く、「スクリーン面に直交する方向にコンパクトな薄型外形」が求められる投射型画像表示装置に、如何にして「画像表示装置のコンパクト性を損なわずに組込むか」が問題となる。
【0008】
この問題を解消する方法として、全長が大きいレトロフォーカスタイプの投射用レンズのレンズ群間に「ミラー等の反射手段」を配置し、光路を屈曲させることにより投射型画像表示装置を「薄型外形」ならしめる工夫が知られている(特許文献1、2)。
【0009】
また、結像光束の光路をできるだけ短くして投射型画像表示装置を薄型化しつつ、しかも表示画像を大画面化するには、投射用レンズは画角が大きいことが必要である。表示される画像が高画質であるように、各種収差が良好に補正され、高い解像度を持つべきことは勿論である。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−218379号公報
【特許文献2】
特開2001−42211号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述要請に応えるべく、半画角:40度以上の広画角、高解像度で、長いバックフォーカスと高いテレセントリック性を持ち、結像光束の光路をレンズ群間で屈曲させたコンパクトな投射用レンズおよびこの投射用レンズを用いた薄型外形の投射型画像表示装置の実現を課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の投射用レンズは、図1に例示するように、拡大側(図の上方)から縮小側に向かって、負の屈折力を持つ第1レンズ群I、正の屈折力を持つ第2レンズ群IIを配し、これら第1、第2レンズ群間に光路屈曲用の反射手段Mを配してなり、半画角:40度以上を有する。
【0013】
第1レンズ群Iは、3枚の「拡大側に凸のメニスカス負レンズ」で構成され、1枚が非球面レンズである。この非球面レンズは3枚のメニスカス負レンズの何れでもよい。後述する実施例1、2、3では「最も拡大側のレンズ」を非球面レンズとし、実施例4、5では、拡大側から2番目のレンズを非球面レンズとしている。
【0014】
第2レンズ群IIは、拡大側に正の屈折力を持つ第2レンズ前群IIf、縮小側に正の屈折力を持つ第2レンズ後群IIrを配し、第2レンズ後群IIrの拡大側焦点位置近傍に開口絞りSTを配置してなる。
【0015】
反射手段Mが配置される第1、第2レンズ群間は、「レンズ系中で最も大きな空気間隔」をなす。
【0016】
第2レンズ前群IIfは、縮小側に大きな曲率を持つ負レンズと拡大側に大きな曲率を持つ正レンズの2枚が、小さな空気間隔を隔てて配列した構成である。
【0017】
第2レンズ後群IIrは、「縮小側に大きな曲率を持つ負レンズと両面が凸である正レンズの2枚の張り合わせによる接合レンズ」、「縮小側に凸のメニスカスの非球面レンズ」、「縮小側に大きな曲率の正レンズ」を、拡大側から上記順序に配してなる。
【0018】
なお、図1において、符号Pは「色合成光学系であるプリズム」を示し、符号LBは「液晶パネル等のライトバルブ」を示している。
【0019】
全系の焦点距離:f 、第1レンズ群の焦点距離:f1、拡大側の共役点が無限遠の時の空気中におけるバックフォーカス:Bf、第1レンズ群と第2レンズ群との光軸上における間隔:dは、条件:
(1) 2.3 < Bf/f < 3.5
(2) 1.5 <|f1/f|<2.5
(3) 3.5 < d/f <7.0
を満足する。
【0020】
請求項1記載の投射用レンズにおいて、第2レンズ後群IIr内の「接合レンズを構成する負レンズ」は、「拡大側に緩い凸のメニスカス負レンズ」であることが好ましい(請求項2)。
請求項1または2記載の投射用レンズにおいて、第2レンズ後群IIr内の非球面レンズ(縮小側に凸のメニスカスレンズ)は、拡大側の面のみを非球面とすることができる(請求項3)。
【0021】
請求項1〜3の任意の1に記載の投射用レンズにおいては、第2レンズ前群における、負レンズのアッべ数:ν2N、正レンズのアッべ数:ν2Pが、条件:
(4)15 < ν2N−ν2P < 50
を満足することが好ましい(請求項4)。
【0022】
また、請求項1〜4の任意の1に記載の投射用レンズにおいて「全系中において最も縮小側に配置された正レンズ」のアッべ数:ν3Pは、条件:
(5)50 < ν3P
を満足することが好ましい(請求項5)。
【0023】
請求項1〜5の任意の1に記載の投射用レンズにおいて「第1レンズ群内における非球面を有するレンズ」をプラスチックレンズとすることが好ましく、その場合、このプラスチックレンズの焦点距離:f1pが、全系の焦点距離:fに対して、条件:
(6)0 <|f/f1p|< 0.12
を満足することが好ましい(請求項6)。
【0024】
請求項1〜5の任意の1に記載の投射用レンズにおいて「第2レンズ後群内における非球面を有するレンズ」をプラスチックレンズとすることが好ましく、その場合、このプラスチックレンズの焦点距離:f2pが、全系の焦点距離:fに対して、条件:
(7)0 <|f/f2p|< 0.03
を満足することが好ましい(請求項7)。
【0025】
また、請求項1〜5の任意の1に記載の投射用レンズにおいて「第1レンズ群内における非球面を有するレンズ」を焦点距離:f1pのプラスチックレンズとし、「第2レンズ後群内における非球面を有するレンズ」を焦点距離:f2pの正の屈折力を持つプラスチックレンズとし、上記焦点距離:f1p、f2pが、全系の焦点距離:fに対して、条件:
(8)0 <|f/f1p|< 0.2
(9)0.008 <f/f2p< 0.03
を満足するように構成することも好ましい(請求項8)。
【0026】
請求項1〜8の任意の1に記載の投射用レンズは「第1レンズ群内の非球面レンズと、この非球面レンズの縮小側に配置されたレンズとの間隔を可変とし、投射距離の変更に伴い発生する像面の湾曲を、上記間隔を変化させることにより補正できるようにした」構成とすることができる(請求項9)。
上記「投射距離」は、投射用レンズの最も拡大側のレンズ面からスクリーンまでの距離である。
【0027】
この発明の投射型画像表示装置は、上記請求項1〜9の任意の1に記載の投射用レンズを搭載してなる(請求項10)。この投射型画像表示装置は、例えば、前述の「リア方式3板液晶プロジェクタ」として実施することができる。
【0028】
この発明の投射用レンズは「色合成光学系の配置」のために必要とされる「長いバックフォーカス」を持たせるため、拡大側に「負の屈折力を持つ第1レンズ群I」、縮小側に「正の屈折力を持つ第2レンズ群II」を配し、主点をレンズ後方(縮小側)に移動させた「レトロフォーカスタイプ」としている。
【0029】
条件(1)は、所望の「(半画角:40度以上の)大きな画角」を保持しつつ、3板式液晶プロジェクタの投射用レンズに必要にして十分なバックフォーカスを確保するための条件である。
【0030】
上記「大きな画角」を保持しつつ条件(1)の下限を超えると、バックフォーカス:Bfが短くなり、投射用レンズと液晶パネルの間にプリズム等の色合成光学系を配置するのが困難になる。所望の「十分なバックフォーカス」を保持しつつ条件(1)の上限を超えると、全系の焦点距離:f が小さくなり、諸収差の補正が困難になってしまう。
【0031】
条件(2)は、十分に長いバックフォーカスと、良好な光学性能を両立するための条件である。
【0032】
レトロフォーカスタイプのレンズにおいては一般に、全系の焦点距離:f に対するバックフォーカス:Bfの比:Bf/fは、負の第1レンズ群と正の第2レンズ群の主点間隔:Dと、第1レンズ群の焦点距離:f1(<0)とにより、
Bf/f=1−D/f1 (a)
で表される。従って、|f1|の値が小さくなると、右辺第2項が正の値で大きくなり、バックフォーカス:Bfの値は大きくなる。
【0033】
パラメータ:|f1/f| が条件(2)の上限を超えると、|f1|が大きくなり過ぎて第1レンズ群の負の屈折力が小さくなり、所望のバックフォーカスを得るのが困難になる。
【0034】
条件(2)の下限を越えると、|f1|が小さくなり過ぎて第1レンズ群の負の屈折力が過大になり、コマ収差、像面湾曲等の軸外収差を良好に保つのが困難になる。
【0035】
条件(3)は、光路を屈曲するための反射手段を配するに必要なスペースと、長いバックフォーカスとを適切に確保するための条件である。
【0036】
第1レンズ群と第2レンズ群との間隔:d を大きくすると、上記(a)式における「主点間隔:D」が大きくなるので、長いバックフォーカスを実現できるとともに「反射手段を配するスペース」も確保できる。
【0037】
しかし、間隔:d が大きくなり過ぎて、パラメータ:d/fが条件(3)の上限を超えると、第2レンズ群IIの拡大側に配されるレンズが大きくなり、投射用レンズのコスト増を招来してしまう。逆にパラメータ:d/fが条件(3)の下限を超えると「長いバックフォーカスと反射手段を配するスペース」を共に確保することが困難になる。
【0038】
この発明の投射用レンズは、第2レンズ後群IIrの「拡大側の焦点位置の近傍」に開口絞りSTを配置することにより、高いテレセントリック性を確保しつつ高い開口効率を実現している。
【0039】
レトロフォーカスタイプの投射用レンズは、拡大側から順に、負の屈折力の第1レンズ群Iと正の屈折力の第2レンズ群IIからなり、レンズの中心(開口絞り位置)から見ると「屈折力の配置が非対称」であることから、歪曲収差が大きく発生し易い。
【0040】
この発明の投射用レンズでは、第1レンズ群Iを3枚の「拡大側に凸のメニスカス負レンズ」で構成することで歪曲収差の発生を小さく抑え、また、3枚のメニスカス負レンズはスペース的に接近した配置ができることからコンパクト化に有利な構成となっている。
【0041】
第1レンズ群Iは、軸外の主光線高さ(光軸からの距離)が、他のレンズ群に比べて大きいので、第1レンズ群I内に非球面レンズを配置することで、歪曲収差の効果的な補正が可能になる。
【0042】
第2レンズ前群IIfは、縮小側に大きな曲率を持つ負レンズと、拡大側に大きな曲率を持つ正レンズの2枚を「小さな空気間隔を隔てて配した構成」とすることで、上記正・負レンズを接合した場合に比べ、より自由度の多い設計が可能となり、この利点を生かして軸上色収差、球面収差等を良好に補正できる。
【0043】
請求項2記載の投射用レンズでは、第2レンズ後群IIr内の接合レンズを構成する負レンズを「拡大側に緩い凸のメニスカス負レンズ」とすることで、コマ収差等の適切な補正を可能としている。
【0044】
投射用レンズにおいても「使用される非球面レンズの両面を非球面にする」と設計自由度が多くなり、高い画像品質を得易いが、面形状誤差・非球面軸の偏心に対して厳しい精度が必要となり低コスト化は難しくなる。従って、投射用レンズには「少ない面数の非球面を効果的に配置する」ことが要求される。
【0045】
請求項3記載の投射用レンズは、第2レンズ後群内に配置された非球面レンズの非球面を拡大側にのみ配置し、効果的に収差補正を行っている。
【0046】
条件(4)は、第2レンズ前群IIfを構成する2枚のレンズの「アッベ数の差の範囲」を表したものである。条件(4)の下限値を超えると、これら2枚のレンズによる軸上色収差の効果的な補正が難しくなる。
【0047】
液晶パネルから投射用レンズに入射する軸外の主光線は、投射用レンズの縮小側における高いテレセントリック性により、正の屈折力を持つ第2レンズ後群IIrにより大きく光軸方向に曲げられるが、このとき「光線の曲がる度合い」の波長の違いによる差が大きいと、倍率色収差が大きく発生する。
【0048】
請求項5記載の投射用レンズでは、第2レンズ後群IIr内で「最も縮小側に配置された正レンズ」のアッべ数を条件(5)より適切に選び、倍率色収差の発生を抑えている。
【0049】
請求項6記載の投射用レンズでは、第1レンズ群I内の非球面レンズを、安価で成型の容易なプラスチック材料によるプラスチック非球面レンズとして低コスト化を可能としている。
【0050】
プラスチックレンズは、光学ガラスに比して「温度による焦点距離の変化」が大きい。このためプラスチックレンズの屈折力が大きいと、それを搭載した投射用レンズにおいては「温度による焦点距離、ピント位置の変化」が大きくなる。
【0051】
リア方式の液晶プロジェクタにおける投射用レンズは、組立てられた後、筐体内に密閉されるので、ピント位置、倍率(焦点距離)の再調整が難しく、特にピント位置の変化による画像の劣化には十分配慮する必要がある。
【0052】
条件(6)は、この点を鑑みて、第1レンズ群I内のプラスチック非球面レンズの「温度による焦点距離の変化の度合い」を規制する条件である。
【0053】
条件(6)のパラメータ:|f/f1p|が、上限を超えると、プラスチック非球面レンズの焦点距離:f1pが温度変化に伴い変化したとき「画像の倍率」が大きく変化し、また大きなピントずれも生じて好ましくない。
【0054】
請求項7記載の投射用レンズでは、第2レンズ後群IIr内の非球面レンズを、プラスチック製とし、条件(7)で、このプラスチック非球面レンズの「温度による焦点距離の変化の度合い」を規制している。
条件(7)の上限値は、条件(6)の上限値より小さな値になっているが、これは以下に述べる理由による。
【0055】
プラスチックレンズの温度変化により発生する投射用レンズのピント位置の移動量:ΔLは、プラスチックレンズの焦点距離:fP、光線入射高:hP 、温度分散数:ωPにより、
ΔL=(hP 2/fP)・ωP (b)
で表される。
【0056】
液晶パネルの1点から射出した光線束は、広がりながら第2レンズ後群IIrに入射するが、光線束径は第2レンズ後群IIrで最大となった後収束に向かい、小さな光線束径となって第1レンズ群Iへ入射する。
【0057】
第1レンズ群I内と第2レンズ後群IIr内の各プラスチックレンズにおける光線入射高をそれぞれhP1、hP2とすると、上述の如くhP2はhP1に比して大きく、これらの「比」の2乗:ε2(=(hP2/hP1)2)は4〜10程度の範囲になる。
【0058】
温度変化によるピント位置の移動量:ΔLは、上記(b)式のように、光線入射高:hP の2乗に比例するので、第2レンズ後群IIr内のプラスチックレンズの焦点距離は、第1レンズ群I内のプラスチックレンズより4倍は大きくしなければならない。このような理由により、条件(7)の上限値:0.03は、条件(6)の上限値:0.12より小さくなっている。
【0059】
請求項8記載の投射用レンズでは、第1レンズ群I内の負のプラスチックレンズに対し、第2レンズ後群IIr内には正のプラスチックレンズを配し、温度によるピント位置の移動を、負と正のプラスチックレンズで相殺させることで減少を図っている。
【0060】
条件(8)の上限値:0.2が、条件(6)の上限値:0.12よりも大きくなっているのは、第2レンズ後群IIr内に配された正のプラスチックレンズによる打消しの作用分を見込んで、第1レンズ群I内の負のプラスチックレンズに対する規制を緩やかにしていることによる。
条件(8)の上限値を超えると、負のプラスチックレンズの屈折力が大きくなり、それに対する正のプラスチックレンズの屈折力も大きくしなければならないが、前述の「光線入射高の比:ε」のばらつきによる「打消し作用の誤差」も大きくなり、温度によるピント位置の変化を保証できなくなる。
【0061】
条件(9)のパラメータ:f/f2pが、下限値を超えると第2レンズ後群IIr内の正のプラスチックレンズによる逆の作用が小さくなり、上限値を超えると相殺作用が過剰となる。従って条件(9)の範囲外では「温度によるピント位置の変化の補正」を保証できなくなる。
【0062】
この発明の投射用レンズは、いずれも第2レンズ後群IIrを、縮小側に大きな曲率を持つ負レンズと両面が凸である正レンズの2枚の張り合わせによる接合レンズ、縮小側に凸のメニスカスの非球面レンズ、縮小側に大きな曲率の正レンズを、拡大側から上記順序に配置することにより、倍率色収差、コマ収差、非点収差を良好に補正している。
【0063】
リア方式の投射型画像表示装置では、消費者の要求に応えるため、表示画面であるスクリーンのサイズを段階的に変えて、商品ラインアップを拡充することが一般的に行われている。
【0064】
しかし、スクリーンサイズに合わせ、投射距離(投射用レンズからスクリーンまでの距離)を変更すると、画面周辺において像面の湾曲が発生し、画像品質の劣化が生じる。
【0065】
後述の実施例1の投射用レンズにおいて、投射距離:646mmを946mmに延長し投射表示のサイズを拡大すると、その画像には、図17の非点収差図と図18のコマ収差図に照らして明らかなように、大きな像面の湾曲が発生する。
【0066】
第1レンズ群I内の非球面レンズ(最も拡大側のレンズ)と、この非球面レンズの縮小側に配置されたレンズとの間隔を「0.5mm短縮」したときの、非点収差図を図19に、コマ収差図を図20に示す。これらの図から理解されるように、上記レンズ間隔の調整により、像面の湾曲は補正されて良好な像性能が回復されている。投射距離を短縮し投射表示のサイズを縮小したときも、同様の補正が可能である。この補正機能は、他の実施例においても同様である。
【0067】
即ち、請求項9記載の投射用レンズのように、上記レンズ間隔を変えることで「各サイズのスクリーンに対し、簡便に像面の湾曲を補正して良好な画像を投射する」ことができる。
【0068】
【発明の実施の形態】
以下、具体的な実施の形態として、実施例を5例挙げる。
【0069】
各実施例中、「S」により拡大側から数えた面番号、「R」により各面(開口絞りSTの面および色合成光学系であるプリズムPの面を含む)の曲率半径(非球面にあっては近軸曲率半径)を表し、「D」により光軸上の面間隔を表す。また、「Nd」及び「νd」により、各レンズの材質の、d線に対する屈折率及びアッべ数を示す。
【0070】
「f」は投射用レンズの焦点距離、「F/No」は明るさを表すF値、「ω」は半画角、「obd」は物体(スクリーン)からレンズ第1面(第1レンズ群の最もスクリーン側のレンズ面)までの距離、「Bf」は空気中(プリズムのない状態)におけるバックフォーカスを表す。長さの次元を持つ量の単位は「mm」である。
【0071】
非球面の形状は、光軸との交点を原点として、光軸に対する高さ:h、光軸方向の変移:Z、近軸曲率半径:R、円錐定数:K、高次項の非球面係数:A、B、C、D、Eとして、式:
Z=(1/R)・h2/[1+√{1−(1+K)・(1/R)2・h2}]
+A・h4+B・h6+C・h8+D・h10+E・h12
で表し、上記R、K、A、B、C、D、Eを与えて特定する。
【0072】
実施例1
図1に、実施例1の投射用レンズのレンズ構成を示す。
【0073】
拡大側(図の上方)から第1レンズ群I、光路を曲げる反射ミラー(平面鏡)M、第2レンズ群IIを配してなり、第2レンズ群IIは第2レンズ前群IIf、開口絞りST、第2レンズ後群IIrからなる。投射用レンズとライトバルブLBの間には、色合成光学系であるプリズムPが挿入されている。
【0074】
第1レンズ群内の非球面レンズは最も拡大側に配置されている。
【0075】
【0076】
非球面
第1面
K=2.45、A=0.6777×10− 5、B=−0.10067×10− 7、C=0.8269×10− 11、
D=−0.3722×10− 14、E=0.8044×10− 18
第2面
K=−1.03、A=0.1103×10− 4、B=−0.2251×10− 7、C=0.2252×10− 10、
D=−0.1072×10− 13、E=0.2334×10− 17
第15面
K=20.3342、A=−0.1048×10− 4、B=0.7108×10− 7、C=−0.8363×10− 9、
D=0.4305×10− 11、E=−0.5109×10− 14 。
【0077】
各条件のパラメータの値
(1)Bf/f=2.671
(2)|f1/f|=2.063
(3)d/f=5.279
(4)ν2N−ν2P=30.9
(5)ν3P=60.3
(6)|f/f1p|=0.049
(7)|f/f2p|=0.026
実施例1の投射用レンズを「縮小側で評価」した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図2に、コマ収差の図を図3に示す。各収差図は、546nmの波長を持つ緑色光の収差を示すが、球面収差図、コマ収差図には赤、青の光を代表して波長:610nmと470nmの収差も表示している。非点収差図におけるSはサジタル像面、Mはメリディオナル像面の収差を示す。他の実施例の収差図においても同様である。
【0078】
実施例2
図4に、実施例2の投射用レンズのレンズ構成を、図1に倣って示す。
【0079】
【0080】
非球面
第1面
K=2.7584、A=0.6912×10− 5、B=−0.8998×10− 8、C=0.8289×10− 11、
D=−0.3867×10− 14、E=0.8927×10− 18
第2面
K=−0.8248、A=0.112×10− 4、B=−0.1853×10− 7、C=0.2269×10− 10、
D=−0.1129×10− 13、E=0.188×10− 17
第15面
K=72.28386、A=−0.11033×10− 4、B=0.622146×10− 7、
C=−0.762462×10− 9、D=0.436177×10− 11、E=−0.655053×10− 14 。
【0081】
各条件のパラメータの値
(1)Bf/f=2.674
(2)|f1/f|=2.013
(3)d/f=4.945
(4)ν2N−ν2P=28.0
(5)ν3P=55.5
(6)|f/f1p|=0.070
(7)|f/f2p|=0.029 。
【0082】
実施例2の投射用レンズを「縮小側で評価」した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図5に、コマ収差の図を図6に示す。
【0083】
実施例3
図7に、実施例3の投射用レンズのレンズ構成を、図1に倣って示す。
【0084】
【0085】
非球面
第1面
K=2.8377、A=0.6393×10− 5、B=−0.9831×10− 8、C=0.8608×10− 11、
D=−0.3726×10− 14、E=0.7319×10− 18
第2面
K=−0.7618、A=0.1059×10− 4、B=−0.2085×10− 7、C=0.2326×10− 10、
D=−0.1039×10− 13、E=0.2549×10− 17
第15面
K=−1.5981、A=−0.1173×10− 4、B=0.6125×10− 7、C=−0.7762×10− 9、
D=0.4481×10− 11、E=−0.5828×10− 14 。
【0086】
各条件のパラメータの値
(1)Bf/f=3.193
(2)|f1/f|=1.808
(3)d/f=4.249
(4)ν2N−ν2P=32.5
(5)ν3P=62.2
(6)|f/f1p|=0.075
(7)|f/f2p|=0.029 。
【0087】
実施例3の投射用レンズを「縮小側で評価」した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図8に、コマ収差の図を図9に示す。
【0088】
実施例4
図10に、実施例4の投射用レンズのレンズ構成を、図1に倣って示す。
【0089】
第1レンズ群内の非球面レンズは拡大側から2番目に配置されている。
【0090】
【0091】
非球面
第3面
K=2.5447、A=0.1212×10− 4、B=−0.1062×10− 7、C=0.1056×10− 10、
D=−0.3006×10− 14、E=0.1908×10− 18
第4面
K=−0.0375、A=0.1123×10− 4、B=−0.1488×10− 7、C=0.213×10− 10、
D=−0.1581×10− 13、E=−0.6769×10− 17
第15面
K=24.7162、A=−0.9793×10− 5、B=0.6892×10− 7、C=−0.7862×10− 9、
D=0.4061×10− 11、E=−0.4256×10− 14 。
【0092】
各条件のパラメータの値
(1)Bf/f=2.706
(2)|f1/f|=1.957
(3)d/f=4.823
(4)ν2N−ν2P=33.8
(5)ν3P=58.4
(6)|f/f1p|=0.095
(7)|f/f2p|=0.029
実施例4の投射用レンズを「縮小側で評価」した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図11に、コマ収差の図を図12に示す。
【0093】
実施例5
図13に、実施例5の投射用レンズのレンズ構成を、図1に倣って示す。
【0094】
【0095】
非球面
第3面
K=6.9845、A=0.1975×10− 4、B=−0.1763×10− 7、C=0.1446×10− 10、
D=−0.1205×10− 14、E=0.1747×10− 17
第4面
K=0.0066、A=0.1734×10− 4、B=0.2585×10− 7、C=−0.5622×10− 10、
D=−0.3669×10− 13、E=0.3639×10− 15
第15面
K=28.8706、A=−0.1157×10− 4、B=0.768×10− 7、C=−0.8198×10− 9、
D=0.3965×10− 11、E=−0.5714×10− 14 。
【0096】
各条件のパラメータの値
(1)Bf/f=2.685
(2)|f1/f|=1.897
(3)d/f=4.173
(4)ν2N−ν2P=33.8
(5)ν3P=58.4
(8)|f/f1p|=0.181
(9)f/f2p=0.022
実施例5の投射用レンズを「縮小側で評価」した球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図14に、コマ収差の図を図15に示す。
【0097】
上に挙げた実施例1〜5の投射用レンズは何れも、拡大側から縮小側に向かって、負の屈折力を持つ第1レンズ群I、正の屈折力を持つ第2レンズ群IIを配し、これら第1、第2レンズ群間に光路屈曲用の反射手段Mを配してなり、第1レンズ群Iは、3枚の「拡大側に凸のメニスカス負レンズ」で構成され、1枚が非球面レンズであり、第2レンズ群IIは、拡大側から正の屈折力を持つ第2レンズ前群IIfと正の屈折力を持つ第2レンズ後群IIrとを配し、第2レンズ後群IIrの拡大側焦点位置近傍に開口絞りSTを配置してなり、反射手段Mが配置される第1、第2レンズ群間はレンズ系中で最も大きな空気間隔をなし、第2レンズ前群IIfは、縮小側に大きな曲率を持つ負レンズと拡大側に大きな曲率を持つ正レンズの2枚が、小さな空気間隔を隔てて配列した構成であり、第2レンズ後群IIrは、縮小側に大きな曲率を持つ負レンズと両面が凸である正レンズの2枚の張り合わせによる接合レンズ、縮小側に凸のメニスカスの非球面レンズ、縮小側に大きな曲率の正レンズを、拡大側から上記順序に配して成り、全系の焦点距離:f 、第1レンズ群の焦点距離:f1、拡大側の共役点が無限遠の時の空気中におけるバックフォーカス:Bf、第1レンズ群と第2レンズ群との光軸上における間隔:dが、条件:
(1) 2.3 < Bf/f < 3.5
(2) 1.5 <|f1/f|<2.5
(3) 3.5 < d/f <7.0
を満足し、半画角40°以上を有する(請求項1)。
【0098】
実施例1〜5の投射用レンズは何れも、第2レンズ後群IIr内の接合レンズを構成する負レンズが、拡大側に緩い凸のメニスカス負レンズで(請求項2)、第2レンズ後群IIr内の非球面レンズが、拡大側の面のみ非球面である(請求項3)。
【0099】
実施例1〜5の投射用レンズはまた、第2レンズ前群IIfにおける、負レンズのアッべ数:ν2N、正レンズのアッべ数:ν2Pが、条件:
(4)15 < ν2N−ν2P < 50
を満足し(請求項4)、全系中において最も縮小側に配置された正レンズのアッべ数:ν3Pが、条件:
(5)50 < ν3P
を満足する(請求項5)。
【0100】
実施例1〜4の投射用レンズは、第1レンズ群I内における非球面を有するレンズがプラスチックレンズで、その焦点距離:f1p、全系の焦点距離:fが、条件:
(6)0 <|f/f1p|< 0.12
を満足し(請求項6)、第2レンズ後群IIr内における非球面を有するレンズがプラスチックレンズで、その焦点距離:f2p、全系の焦点距離:fが条件:
(7)0 <|f/f2p|< 0.03
を満足する(請求項7)。
【0101】
実施例5の投射用レンズは、第1レンズ群I内における非球面を有するレンズがプラスチックレンズで、その焦点距離:f1p、第2レンズ後群内における非球面を有するレンズが正の屈折力を持つプラスチックレンズで、その焦点距離:f2pが、全系の焦点距離:fに対して、条件:
(8)0 <|f/f1p|< 0.2
(9)0.008 <f/f2p< 0.03
を満足する(請求項8)。
【0102】
さらに、実施例1〜5の投射用レンズは何れも、第1レンズ群I内の非球面レンズと、この非球面レンズの縮小側に配置されたレンズとの間隔を可変とし、投射距離の変更に伴い発生する像面の湾曲を、上記間隔を変化させることにより補正することが可能である(請求項9)。
【0103】
従って、白色の光源の光を赤・緑・青の3色の光に分離し、それぞれ独立した3枚の液晶パネルを通過させ、これら画像情報を持つ光を色合成光学系のプリズムにより合成し、図16に示すように透過型スクリーンSCの背面から拡大投射表示する公知の投射型画像表示装置に、投射用レンズPLとして、上記実施例1〜5の適宜のものを搭載することにより、コンパクトでありながら高精細な画像を表示することが可能である(請求項10)。
【0104】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば、半画角:40度以上の広画角でありながらも高い解像力を維持し、長いバックフォーカス、縮小側における高いテレセントリック性を有し、性能良好でコンパクト、低コストの投射用レンズおよびこれを搭載した投射型画像表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のレンズ構成図である。
【図2】実施例1の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図3】実施例1のコマ収差を示す図である。
【図4】実施例2のレンズ構成図である。
【図5】実施例2の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図6】実施例2のコマ収差を示す図である。
【図7】実施例3のレンズ構成図である。
【図8】実施例3の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図9】実施例3のコマ収差を示す図である。
【図10】実施例4のレンズ構成図である。
【図11】実施例4の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図12】実施例4のコマ収差を示す図である。
【図13】実施例5のレンズ構成図である。
【図14】実施例5の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図15】実施例5のコマ収差を示す図である。
【図16】この発明の投射用レンズを搭載した投射型画像表示装置を示す図である。
【図17】実施例1の投射距離を300mm延長したときの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図18】実施例1の投射距離を300mm延長したときのコマ収差を示す図である。
【図19】実施例1の投射距離を300mm延長し、像面補正をしたときの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図20】実施例1の投射距離を300mm延長し、像面補正をしたときのコマ収差を示す図である。
【符号の説明】
I 第1レンズ群
II 第2レンズ群
IIf 第2レンズ前群
IIr 第2レンズ後群
M 反射ミラー
ST 開口絞り
P 色合成光学系としてのプリズム
LB ライトバルブ
SC スクリーン
PL 投射用レンズ
Claims (10)
- 拡大側から縮小側に向かって、負の屈折力を持つ第1レンズ群、正の屈折力を持つ第2レンズ群を配し、これら第1、第2レンズ群間に光路屈曲用の反射手段を配してなり、
上記第1レンズ群は、3枚の拡大側に凸のメニスカス負レンズで構成され、そのうちの1枚が非球面レンズであり、
上記第2レンズ群は、拡大側から正の屈折力を持つ第2レンズ前群と、正の屈折力を持つ第2レンズ後群とを配し、上記第2レンズ後群の拡大側焦点位置近傍に開口絞りを配置してなり、
上記反射手段が配置される第1、第2レンズ群間は、レンズ系中で最も大きな空気間隔をなし、
上記第2レンズ前群は、縮小側に大きな曲率を持つ負レンズと拡大側に大きな曲率を持つ正レンズの2枚が、小さな空気間隔を隔てて配列した構成であり、
上記第2レンズ後群は、拡大側から順次、縮小側に大きな曲率を持つ負レンズと両面が凸である正レンズの2枚の張り合わせによる接合レンズ、縮小側に凸のメニスカスの非球面レンズ、縮小側に大きな曲率の正レンズを配して成り、
全系の焦点距離:f 、第1レンズ群の焦点距離:f1、拡大側の共役点が無限遠の時の空気中におけるバックフォーカス:Bf、第1レンズ群と第2レンズ群との光軸上における間隔:dが、条件:
(1) 2.3 < Bf/f < 3.5
(2) 1.5 <|f1/f|< 2.5
(3) 3.5 < d/f <7.0
を満足することを特徴とする半画角40°以上を有する投射用レンズ。 - 請求項1記載の投射用レンズにおいて、
第2レンズ後群内の接合レンズを構成する負レンズが、拡大側に緩い凸のメニスカス負レンズであることを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1または2記載の投射用レンズにおいて、
第2レンズ後群内の非球面レンズが、拡大側の面のみ非球面であることを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1〜3の任意の1に記載の投射用レンズにおいて、
第2レンズ前群における、負レンズのアッべ数:ν2N、正レンズのアッべ数:ν2Pが、条件:
(4)15 < ν2N−ν2P < 50
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1〜4の任意の1に記載の投射用レンズにおいて、
全系中において最も縮小側に配置された正レンズのアッべ数:ν3Pが条件:
(5)50 < ν3P
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1〜5の任意の1に記載の投射用レンズにおいて、
第1レンズ群内における非球面を有するレンズがプラスチックレンズで、その焦点距離:f1p、全系の焦点距離:fが、条件:
(6)0 <|f/f1p|< 0.12
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1〜5の任意の1に記載の投射用レンズにおいて、
第2レンズ後群内における非球面を有するレンズがプラスチックレンズで、その焦点距離:f2p、全系の焦点距離:fが、条件:
(7)0 <|f/f2p|< 0.03
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1〜5の任意の1に記載の投射用レンズにおいて、第1レンズ群内における非球面を有するレンズがプラスチックレンズで、その焦点距離:f1p、第2レンズ後群内における非球面を有するレンズが正の屈折力を持つプラスチックレンズで、その焦点距離:f2pが、全系の焦点距離:fに対して、条件:
(8)0 <|f/f1p|< 0.2
(9)0.008 <f/f2p< 0.03
を満足することを特徴とする投射用レンズ。 - 請求項1〜8の任意の1に記載の投射用レンズにおいて、第1レンズ群内の非球面レンズと、この非球面レンズの縮小側に配置されたレンズとの間隔を可変とし、投射距離の変更に伴い発生する像面の湾曲を、上記間隔を変化させることにより補正できるようにしたことを特徴とする投射用レンズ。
- 請求項1〜9の任意の1に記載の投射用レンズを搭載してなる投射型画像表示装置。
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