JP2882929B2 - 投写光学装置 - Google Patents

投写光学装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は投写形ディスプレイ用投
写光学系に係り、特に、投写管として、蛍光面とパネル
ガラスとの間に形成した干渉膜により発光輝度分布に指
向性を持たせた投写管を用いた場合に好適な投写光学装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】映像ソースの多様化に伴い、大画面の投
写形ディスプレイがその優れた商品性(軽量、低コス
ト、コンパクト性)の観点から広く普及しつつある。こ
うした背景のもと、投写形ディスプレイの従来からの欠
点であった画面の暗さを補い、直視形ディスプレイに匹
敵するような明るさを確保するために、特開昭60−1
00347号公報に記載のように、蛍光面とパネルガラ
スとの間に光学的な工夫を施して、蛍光面からの輝度分
布に指向性を持たせた投写管が提案されている。
【0003】この投写管は、蛍光面とパネルガラスの間
に干渉膜を形成した基本構成を持つため、蛍光面から、
パネルガラス内面の法線に対し、小さな入射角で入射す
る光の透過光量は大きく、大きな入射角になると透過光
量は急激に低下する。その結果、パネルガラスの法線方
向の輝度が通常よりも大きく、法線方向からそれるにし
たがって輝度が急激に低下するような指向性輝度分布を
持つことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした投写管(以
下、干渉膜投写管という)を用いて投写形ディスプレイ
を製作した場合、画面輝度の大幅な向上という効果を得
られる反面、従来、生じなかった性能上の諸問題が、以
下に記す様に発生する。
【0005】 赤(R)、緑(G)、青(B)の各投
写管に用いる蛍光体の発光スペクトルは、色によって大
きく異なる。RとGの蛍光体は単一波長に近いスペクト
ルを有するので、干渉膜を用いることによって大きな輝
度向上率(輝度ゲイン)を確保できるが、Bの蛍光体は
ブロードな波長帯域にわたるスペクトルを有するので、
干渉膜を用いることによって輝度ゲインの上がる波長帯
域と下がる帯域が存在し、総合的に大きな輝度ゲインを
確保できない。
【0006】図9は、本発明者等が試作により得たR、
G、Bの各干渉膜投写管の相対輝度ゲインと蛍光面の法
線に対してなす放射角との関係を示す特性図であり、実
際に、Bの干渉膜投写管の指向性は、他のR、Gの干渉
膜投写管と比べて弱いことがわかる。従って、干渉膜を
用いることによって可能なセットの輝度向上は、Bの輝
度ゲインにより制限されてしまう。
【0007】 R、G、Bの各干渉膜投写管を組み合
わせて投写形ディスプレイを製作する場合、通常、同じ
構成の投写レンズ3本を各干渉膜投写管に用いる。この
時、各干渉膜投写管間での指向性輝度分布の違いによっ
て、投写レンズを介してスクリーン上へ投写した場合
の、各色の輝度分布に違いがでるため、色むらが助長さ
れてしまう。
【0008】 干渉膜投写管対応の投写レンズには、
制約が多く、セットのコンパクト化等、製品性の優れた
セットを実現しにくい。これを図10の模式図を用いて
説明する。
【0009】図10において、破線は通常投写管(干渉
膜を有しない通常の投写管)の蛍光面上の光度分布と投
写レンズを通過する周辺光束の関係を示す。通常投写管
の蛍光面上の光度分布はランベルト分布に近いので、光
線が多少蛍光面の法線方向からそれても光度の低下はゆ
るやかであり、蛍光面の法線と周辺光束とのなす角度を
大きく設定しても所定の周辺光量は確保できる。従っ
て、通常投写管対応の投写レンズにおいては、周辺光束
の画角がかなり大きくなっても、収差が補正しやすいよ
うに、周辺光束が投写レンズの中央を通過する構成をと
ることができ、投写距離の短縮が容易である。
【0010】一方、図10において、実線は干渉膜投写
管の蛍光面上の光度分布と投写レンズを通過する周辺光
束の関係を示す。干渉膜投写管の蛍光面上の光度分布は
指向性光度分布をなし、蛍光面の法線方向の光度が通常
よりも大きく、その方向からそれるにしたがって光度が
急激に低下する。従って、所定の周辺光量を確保するた
めには、周辺光束のうち、光度の大きな部分の光線を投
写レンズに導く必要がある。これは、蛍光面の法線方向
になるべく近い光線をより多く投写レンズに取り込むこ
とに相当する。
【0011】特に、下限光線は法線方向に最も近く、光
度の大きい方に位置するため、蛍光面の法線とこの下限
光線とのなす角度が或る程度以上大きくなって、下限光
線として光度の大きな部分の光線が取り込めなくなる
と、上限光線としていかに大きな角度の光線を取り込ん
だとしても、周辺光量は満足いくようには確保されな
い。このため、干渉膜投写管対応の投写レンズにおいて
は、実線で示すように、周辺光束が投写レンズの片側を
通過する構成となる。このため、周辺光束の収差補正が
困難となり、特に投写距離の短縮は難しくなる。
【0012】 蛍光面パネルの周辺部で干渉膜のフィ
ルタ特性が、中央部に対して変化してしまう。即ち、蛍
光面パネル上に干渉膜を蒸着する場合、パネル全体に均
一な膜厚の干渉膜を付着させることが困難であり、特
に、干渉膜投写管用の蛍光面パネルは、周辺光量確保の
ために、パネル面を湾曲させることが多く、周辺部に置
ける干渉膜の膜厚の変化が大きい。この膜厚むらによっ
て、輝度の指向性分布と色度点が蛍光面の中央部と周辺
部とで大きく異なり、周辺光量、色むらの原因となる。
【0013】この膜厚むらは、種々の方法により多少は
改善されるが、中央部から周辺部にかけての遮断波長λ
50(此処に言う遮断波長λ50とは、干渉膜の透過率が5
0%となる光の波長である)は、10nm程度、長波長
側へ遷移してしまう。
【0014】ところで、以上説明した4つの問題点のう
ち、の問題点については、Bの輝度ゲイン不足の対策
として、ソサイアティ・オブ・インフォメーション・デ
ィスプレイ 88ダイジェスト(SID 88 DIGE
ST) p.214〜p.217に記載されている如
く、輝度Lと色度点(y座標)の比(L/y=効率)を
優先するように、干渉膜の遮断波長λ50を設定する方法
がある。この方法は、Bの干渉膜投写管について、干渉
膜の遮断波長λ50を、Bの色調が深くなるように設定す
る(B自体の輝度は若干低下する)と共に、全白画面を
表示した場合のR、Gの輝度を増加させることにより、
白色の輝度を向上させることを狙っており、このことは
Bの発光効率が等価的に向上することに相当する。
【0015】従って、B自体の輝度を優先するように干
渉膜の遮断波長λ50を設定した場合(以下、このように
設定した投写管を輝度優先の投写管という)、光出力ゲ
インは1.3倍程度であるが、上記のように、Bの効率
(色度)を優先するように干渉膜の遮断波長λ50を設定
した場合には(以下、このように設定した投写管を効率
優先の投写管という)、等価的な光出力ゲインは1.5
倍程度となり、輝度ゲイン向上よりも有効である。この
ような方法によって、システムとしては或る程度大きな
輝度ゲインが確保できるが、、、の問題は以前と
して残る。
【0016】また、干渉膜投写管においては、上記の如
く、画面の周辺部で、蛍光面パネル上の干渉膜の遮断波
長λ50が長波長側へ遷移しやすいので、効率優先のBの
干渉膜投写管の場合、詳しくは後述するが、画面の周辺
部において、光量に相当する効率が低下してしまい、こ
のため、全白の場合、周辺部における青の色抜けが大き
くなり、周辺部が黄色くなってしまう。
【0017】本発明の目的は、こうした従来技術の問題
点を解決し、各色毎に異なる干渉膜投写管の指向性輝度
分布をスクリーン上で同等とし、更に、効率優先のBの
干渉膜投写管を用いた場合に生じる周辺部における青の
色抜けを抑制することのできる投写光学装置を提供する
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、指向性輝度分布の異なるR、G、Bの
干渉膜投写管上の画像を投写した際に、各色ともに画面
の周辺部で同等の周辺光量比を得られ、更に周辺部での
色度点の移動も抑制するように周辺光束を制御する。
【0019】
【作用】干渉膜投写管の蛍光面の周辺部から投写レンズ
に取り込まれる光束をメリディオナル(子午)面で切断
した際、光束中の上限光線と下限光線の、蛍光面の法線
に対してなす角度が、投写像面上の周辺光量比を決定す
る。投写レンズと蛍光面とは、各々の光線の、蛍光面の
法線に対してなす角度を小さく設定し、各干渉膜投写管
間での輝度分布の指向性による差が縮まる様に作用す
る。更に、投写レンズ中の開口絞りは、周辺光束の取り
込み条件をR、G用とB用とで変更可能な構成とする。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図8により説
明する。図1は本発明の第1の実施例としての投写光学
装置の要部を示す断面図であり、干渉膜投写管の蛍光面
と、投写レンズを、それぞれ示している。
【0021】図1において、投写レンズとして、図の右
外遠方に位置するスクリーン側から蛍光面に向かって、
レンズ1、2、3、4、5が順に並んでいる。図1の構
成の投写レンズにおいて、口径(fナンバー)や焦点距
離等の結像に大きく関わるレンズは、中央部に配置さ
れ、最も正のパワーが大きい両凸球面レンズ3であり、
その他のレンズ1、2、4、5は、収差補正用に設けた
パワーの小さい非球面レンズ群である。
【0022】これらの非球面レンズ群のうち、レンズ
5、4は、なるべく蛍光面の法線方向に近い周辺光束を
投写レンズに取り込むために、それぞれ大口径化され、
特に、レンズ4の周辺部は、より多くの周辺光束が投写
レンズを通過するように、強い湾曲形状となっている。
【0023】また、この周辺光束がパワーの強いレンズ
3のほとんど片側だけを通過することによって生じる非
点収差を良好に補正するために、最もスクリーンに近く
配設されたレンズ1の周辺部も強い湾曲形状となってい
る。以上の構成によって、法線方向に近い周辺光束を多
く投写レンズに取り込むことができ、かつ、その収差も
良好に補正することができる。
【0024】この投写レンズへの周辺光束の取り込み条
件について、図2を用いて、次に説明する。図2は、図
10に示した模式図の投写レンズの中で、投写された像
面(スクリーン)のコーナー部において、像面の中央部
の光量に対する相対的な光量比(周辺光量比)30%を
満足する下限光線と上限光線の、蛍光面の法線に対する
放射角(下限光線の取り込み角,上限光線の取り込み
角)の関係を、図9に示したR、G、B各色で異なる輝
度の放射角依存性(指向性輝度分布)をパラメータとし
て、計算した結果である。なお、ここに示す角度は全て
ガラス中の値を、空気中の値に換算しなおした角度であ
る。
【0025】この計算結果からわかるように、下限光線
の取り込み角が大きくなると、それ以上の増分で上限光
線の取り込み角も大きくなる。特に、R、Gの干渉膜投
写管のように、指向性の強い干渉膜投写管においては、
下限光線の取り込み角が15°程度を超えると、上限光
線の取り込み角が急激に大きくなるが、通常投写管或い
はBの干渉膜投写管ように、指向性の弱い干渉膜投写管
においては、上限光線の取り込み角の増加がゆるやかで
ある。
【0026】従って、R、G、Bの各干渉膜投写管の指
向性の違いにより生じる上下限光線の取り込み角の違い
は、下限光線の取り込み角が10°を超えると急に大き
くなる。逆に言えば、下限光線の取り込み角を10°以
下に設定すれば、R、G、Bの干渉膜投写管及び通常投
写管間の指向性の違いによるスクリーン上の輝度分布の
違いを、殆ど緩和できる。
【0027】この結果をもとに、図1に示した本実施例
においては、R、G、Bの各干渉膜投写管において、下
限光線の、蛍光面の法線に対してなす放射角(下限光線
の取り込み角)を9.8°、上限光線の、蛍光面の法線
に対してなす放射角(上限光線の取り込み角)を30°
と設定して、同等且つ実用上充分な周辺光量を得てい
る。
【0028】以上説明した第1の実施例によれば、投写
レンズを上記のごとく構成することによって周辺光量の
基本的な確保が可能であるが、スクリーン上の投写性能
を更に向上する第2の実施例について以下に説明する。
【0029】図3に、輝度優先のGの干渉膜投写管にお
ける指向性輝度分布を通常投写管と比較して示す。図3
において、(a)は画面の中央部を、(b)は画面の周
辺部を示す。また、図中実線は干渉膜投写管の輝度分
布、破線は通常投写管の輝度分布である。
【0030】輝度優先のGの干渉膜投写管においては、
画面の中央部で、輝度ゲインは大きいが、周辺部で、前
述したように、蛍光面パネル上の干渉膜の遮断波長λ50
が長波長側へ遷移しやすいので、放射角0°における輝
度ゲインは小さくなる。但し、周辺部では輝度の指向性
が弱まるだけであるので、図2で説明したように、周辺
光束を所定の範囲で投写レンズに取り込むことによっ
て、所定の周辺光量を確保できる。この傾向は、輝度優
先のRの干渉膜投写管においても同等である。
【0031】図4に、輝度優先のRの干渉膜投写管にお
ける色度点の、放射角による変化を示す。また、図5
に、輝度優先のGの干渉膜投写管における色度点の、放
射角による変化を示す。これら図において、図3と同様
に、(a)は画面の中央部を、(b)は画面の周辺部を
示す。ここで、光束の投写レンズに取り込まれる範囲
を、画面の中央部についてはTceとして、画面の周辺部
についてはTcoとして示す。
【0032】これらR、Gのいずれの干渉膜投写管にお
いても、光束の投写レンズに取り込まれる範囲に対する
色度点の変化は、画面の中央部と周辺部でほぼ同等であ
る。従って、画面の中央部と周辺部とで色度点の変化は
殆ど無く、光量だけが変化するが、上記したように光量
的には実用レベルであるために、問題は無い。
【0033】一方、効率優先のBの干渉膜投写管におい
ては、画面の中央部と周辺部の輝度、色度の傾向は、以
下に述べるとおり、輝度優先のGやRの干渉膜投写管と
逆の傾向を示す。
【0034】図6に、前述した効率優先のBの干渉膜投
写管における指向性輝度分布を通常投写管と比較して示
す。図6において、図3と同様に、(a)は画面の中央
部を、(b)は画面の周辺部を示す。また、図中実線は
干渉膜投写管の輝度分布、破線は通常投写管の輝度分布
である。
【0035】干渉膜投写管においては、画面の周辺部
で、前述したように、蛍光面パネル上の干渉膜の遮断波
長λ50が長波長側へ遷移しやすいので、効率優先の投写
管の場合、画面の中央部よりも周辺部の輝度ゲインが高
くなる。
【0036】図7に、効率優先のBの干渉膜投写管にお
ける色度点の、放射角による変化を示す。図7におい
て、図4、図5と同様に、(a)は画面の中央部を、
(b)は画面の周辺部を示す。
【0037】画面の周辺部において、干渉膜の遮断波長
λ50が長波長側へ遷移しやすいので、放射角0°におけ
る周辺部の色度点は、中央部に比べて、特にy座標が大
幅に正方向へ移動している。
【0038】ここで、光束の投写レンズに取り込まれる
範囲を、画面の中央部についてはTceとして、画面の周
辺部についてはTcoとして示す。Tcoは、Tceに対して
y座標が正方向へかなり移動しているため、周辺部の効
率は低下し、図6に示したような若干の輝度向上では補
えない。
【0039】このように、画面の周辺部において、光量
に相当する効率が低下するため、全白の場合、周辺部に
おける青の色抜けが大きくなり、周辺部が黄色くなる。
これを是正するためには、周辺部における効率を向上さ
せることが必要であり、投写レンズにおいて改善しなけ
ればならない。
【0040】そこで、図8に、本発明の第2の実施例と
して、効率優先のBの干渉膜投写管における効率を保ち
ながら、周辺部における青の色抜けを抑制する投写光学
装置の要部を示す。
【0041】図8において、開口絞り6は、図1に示し
た状態よりも大きく開かれ、代わりに、レンズ3のスク
リーン側にもう一つ別の開口絞り7が挿入されている。
これら2つの開口絞り6、7の作用によって、周辺光束
の取り込み状態は、図中実線で示すように、図中破線で
示した図1における状態に比べ、上限光線側がより多く
取り込まれ、下限光線側がより少なく取り込まれること
になる。
【0042】これによって、図7の(b)に示したよう
に、周辺部における光束の投写レンズに取り込まれる範
囲は、開口絞り6を動かさない図1における状態Tcoに
対して、Tco’の如く、色度点のy座標が負の方向へ大
幅に移動し、中央部と周辺部の間の色度点の差が小さく
なり、効率もバランスが採れる。
【0043】
【発明の効果】以上、本発明によれば、各色毎に異なる
干渉膜投写管の指向性輝度分布をスクリーン上で同等と
し、更に、効率優先のBの干渉膜投写管を用いた場合に
生じる周辺部における青の色抜けを抑制することが可能
であり、明るく高画質の投写形ディスプレイを実現でき
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての投写光学装置の
要部を示す断面図である。
【図2】投写された像面のコーナー部において、像面の
中央部の光量に対する相対的な光量比30%を満足する
下限光線と上限光線の、蛍光面の法線に対する放射角の
関係を示す特性図である。
【図3】輝度優先のGの干渉膜投写管における指向性輝
度分布を通常投写管と比較して示す特性図である。
【図4】輝度優先のRの干渉膜投写管における色度点
の、放射角による変化を示す特性図である。
【図5】輝度優先のGの干渉膜投写管における色度点
の、放射角による変化を示す特性図である。
【図6】効率優先のBの干渉膜投写管における指向性輝
度分布を通常投写管と比較して示す特性図である。
【図7】効率優先のBの干渉膜投写管における色度点
の、放射角による変化を示す特性図である。
【図8】本発明の第2の実施例として、効率優先のBの
干渉膜投写管における効率を保ちながら、周辺部におけ
る青の色抜けを抑制する投写光学装置の要部を示す断面
図である。
【図9】R、G、Bの各干渉膜投写管の相対輝度ゲイン
と蛍光面の法線に対してなす放射角との関係を示す特性
図である。
【図10】一般的な投写光学装置の要部を模式的に示し
た断面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5…レンズ、6,7…開口絞り。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沼田 徹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所映像メディア研究所 内 (72)発明者 吉川 博樹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所映像メディア研究所 内 (56)参考文献 特開 昭63−50175(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 21/00 G03B 33/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3原色にそれぞれ対応し、蛍光面上に画
    像を表示する複数の投写管と、各投写管にそれぞれ対応
    し、前記蛍光面上に表示された画像をスクリーン上に拡
    大投写する複数の投写レンズと、を備えた投写光学装置
    において、 前記蛍光面上の有効画像表示領域の周辺コーナー部から
    前記投写レンズに入射する光束中の光線の、前記蛍光面
    の法線に対してなす角の最小値が、空気中換算で10°
    以下となるように構成したことを特徴とする投写光学装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の投写光学装置におい
    て、前記複数の投写管のうち、少なくとも一本の投写管
    の蛍光面の前方に、多層干渉膜による光学フィルタを設
    けたことを特徴とする投写光学装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の投写光学装置におい
    て、前記3原色の投写管のうち、青色に対応する投写管
    の蛍光面の前方に、多層干渉膜による光学フィルタを設
    け、該光学フィルタの遮断波長は、青色光スペクトル中
    のピーク波長よりも短いことを特徴とする投写光学装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の投写光学装置
    において、前記複数の投写レンズのうち、特定投写レン
    ズの開口絞りは、他の投写レンズの開口絞りと構成が異
    なることを特徴とする投写光学装置。
  5. 【請求項5】 請求項に記載の投写光学装置におい
    て、前記特定投写レンズは、青色の投写管に対応するレ
    ンズであることを特徴とする投写光学装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の投写光学装置におい
    て、前記特定投写レンズの開口絞りは、該特定投写レン
    ズの光軸に沿って異なる位置に配置された複数の開口絞
    りから成ることを特徴とする投写光学装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5または6に記
    載の投写光学装置において、複数の前記投写管のうち、
    少なくとも一本の投写管の蛍光面の形状を、前記スクリ
    ーン側に向かって凹となる湾曲形状としたことを特徴と
    する投写光学装置。
  8. 【請求項8】 画像発生源に映し出された映像を投写レ
    ンズによりスクリーン上に拡大投写する投写光学装置に
    おいて、前記画像発生源からの映像光束が光 学多層膜を
    介して前記投写レンズに入射するように構成され、前記
    画像発生源の有効画像表示領域の周辺コーナー部から前
    記投写レンズに入射する光束中の光線の、前記画像表示
    面の法線に対してなす角度の最小値を、10°以下とし
    たことを特徴とする投写光学装置。
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