JP4466519B2 - Avアンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バーチャルサラウンドサウンドを再生するAVアンプ装置に関する。
近時、聴取者の周囲に複数のスピーカを配置して、サラウンドサウンドを再生することで、聴取者が臨場感のあるサウンドを楽しむことができる音場制御装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
また、聴取者のフロント側に設置した2つのスピーカ、または聴取者が装着するヘッドホンから放音させた音声により、聴取者の周囲に仮想的に複数の音像を定位させて、サラウンドサウンドを再生する音場効果装置に関する発明が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許第2755208号明細書 特開平09−200897号公報
従来のAVアンプ装置は、聴取者が椅子や床に座った状態でサラウンドサウンドを聴取することを前提に構成されている。しかしながら、聴取者は必ずしも座った状態でサラウンドサウンドを聴取するとは限らない。例えば、床やソファの上に寝ころんで(横になって)、サラウンドサウンドを聴取したり、モニタに表示された映像を鑑賞したりすることもある。
しかしながら、聴取者が従来のAVアンプ装置に接続されたスピーカを用いてサラウンドサウンドを聴取する場合に、上記のように聴取者が横になった状態では、AVアンプ装置は聴取者の周囲に各チャンネルの音像を定位させることができないので、聴取者はサラウンドサウンドを聴取できないという問題があった。また、従来のAVアンプ装置では、モニタに表示させる映像の向き(表示方向)を変えることができないため、聴取者は横になると90度回転した映像(横になった映像)を見なければならないので、疲れてしまうという問題があった。
一方、聴取者がAVアンプ装置に接続されたヘッドホンを装着してサラウンドサウンドを聴取する場合には、聴取者は横になったとしても問題なくサラウンドサウンドを聴取することができる。しかしながら、聴取者はヘッドホンを常に装着しなければならないため、特に聴取者が横になった状態ではヘッドホンが邪魔になることが多く、ヘッドホンを装着してサラウンドサウンドを聴取するのは煩わしいという問題があった。
そこで、本発明は、聴取者の姿勢に応じて、適正な位置に音像を定位させることができ、また、聴取者の姿勢に応じて、モニタに表示させる映像を適正な向きに変更できるAVアンプ装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
(1)マルチチャンネルオーディオ信号を、聴取者の前方に設置された左右及び中央のフロントチャンネルスピーカ、並びに前記フロントチャンネルスピーカの上方に設置される左右のプレゼンススピーカに供給するAVアンプ装置であって、
前記左右及び中央のフロントチャンネルスピーカ、並びに前記左右のプレゼンススピーカから、前記マルチチャンネルオーディオ信号を供給するいずれか2つのスピーカの選択を受け付ける操作手段と、
前記操作手段が受け付けた2つのスピーカの配置に応じて、聴取者の周囲に設定された各定位位置から聴取者の耳へ到来する音声の周波数特性を、頭部伝達関数に基づいて前記マルチチャンネルオーディオ信号の各チャンネルのオーディオ信号に付与するバーチャル定位付与処理を行うバーチャル定位付与手段と、
前記2つのスピーカの一方から放音する音声が前記聴取者の一方の耳のみにフラットな特性に聞こえるように、また、前記2つのスピーカの他方から放音する音声が前記聴取者の他方の耳のみにフラットな特性に聞こえるように、反対側の耳に聞こえる音声を打ち消すオーディオ信号を生成するクロストークキャンセル処理を、前記マルチチャンネルオーディオ信号に対して行うクロストークキャンセル補正手段と、
前記バーチャル定位付与処理及び前記クロストークキャンセル処理が行われた前記マルチチャンネルオーディオ信号を供給する2つのスピーカを、前記操作手段が受け付けた2つのスピーカに切り替える切替手段と、
を備えたことを特徴とする。
この構成においては、マルチチャンネルオーディオ信号を供給する2つのスピーカの選択を操作手段で受け付けると、2つのスピーカの配置に応じて聴取者の周囲に仮想的に設定された位置に各チャンネルのオーディオ信号の音像を定位させるバーチャル定位付与処理と、2つのスピーカから放音する音声がそれぞれ聴取者の片側の耳のみにフラットな特性に聞こえるように反対側の耳に聞こえる音声を打ち消す音声を生成するクロストークキャンセル処理を行う。そして、マルチチャンネルオーディオ信号を供給するスピーカを、操作手段で受け付けた2つのスピーカに切替手段で切り替えて、2つのスピーカからマルチチャンネルオーディオ信号に応じた音声を放音させる。これにより、聴取者は、操作手段を操作してオーディオサウンドを聴取する体勢に応じて2つのスピーカを選択することで、その体勢にかかわらずその周囲に各チャンネルの音像を仮想的に定位させることができる。例えば、聴取者が頭を右のフロントスピーカ側に倒して横になった場合には、右のフロントスピーカ及び右のプレゼンススピーカを選択することで、マルチチャンネルオーディオ信号の各チャンネルの音像を聴取者の周囲に仮想的に定位させることができる。したがって、聴取者は、その体勢にかかわらずマルチチャンネルサラウンドサウンド(バーチャルサラウンドサウンド)を楽しむことができる。
(2)前記バーチャル定位付与手段は、前記2つのスピーカとして前記操作手段が前記左のプレゼンススピーカと左のフロントチャンネルスピーカが選択された場合には、右耳を上にして横になった聴取者の周囲に設定したマルチチャンネルオーディオ信号の各音像の定位位置から聴取者の耳へ伝搬する音声の周波数特性をモデル頭部伝達関数に基づいて各チャンネルのオーディオ信号に付与し、前記右のプレゼンススピーカと右のフロントチャンネルスピーカが選択された場合には、左耳を上にして横になった聴取者の周囲に設定したマルチチャンネルオーディオ信号の各音像の定位位置から聴取者の耳へ伝搬する音声の周波数特性をモデル頭部伝達関数に基づいて各チャンネルのオーディオ信号に付与することを特徴とする。また、前記バーチャル定位付与手段は、前記2つのスピーカとして前記操作手段が前記左のプレゼンススピーカと右のフロントチャンネルスピーカが選択された場合には、頭を右に傾けた聴取者の周囲に設定したマルチチャンネルオーディオ信号の各音像の定位位置から聴取者の耳へ伝搬する音声の周波数特性をモデル頭部伝達関数に基づいて各チャンネルのオーディオ信号に付与し、前記右のプレゼンススピーカと左のフロントチャンネルスピーカが選択された場合には、頭を左に傾けた聴取者の周囲に設定したマルチチャンネルオーディオ信号の各音像の定位位置から聴取者の耳へ伝搬する音声の周波数特性をモデル頭部伝達関数に基づいて各チャンネルのオーディオ信号に付与することを特徴とする。
この構成においては、マルチチャンネルオーディオ信号を供給するスピーカの配置に応じて、各チャンネルのオーディオ信号に異なる周波数特性を付与する。したがって、聴取者がその体勢に応じて、両耳に対向する2つのスピーカを選択することで、横になった場合でも何かにもたれて頭を傾けた場合でも、聴取者の周囲にマルチチャンネルオーディオ信号の各々を定位させることができ、聴取者はその体勢にかかわらずマルチチャンネルオーディオサウンドを楽しむことができる。
(3)聴取者の前方に設置されたモニタに表示させる映像の表示方向を、前記操作手段が受け付けた2つのスピーカの配置に応じて切り替える処理を行って、前記モニタに映像信号を供給する映像処理手段を備えたことを特徴とする。
この構成においては、AVアンプ装置は、操作手段が受け付けた2つのスピーカの配置に応じて、モニタに表示させる映像の向きを切り替えることができる。例えば、聴取者が頭を右のフロントスピーカ側に倒して横になり、右のフロントスピーカ及び右のプレゼンススピーカを選択した場合には、マルチチャンネルオーディオ信号の各チャンネルの音像を聴取者の周囲に仮想的に定位させるとともに、モニタの映像を右に90度回転させて表示させることができる。したがって、聴取者は、その体勢に応じて、音像の定位位置が最適化されたバーチャルサラウンドサウンドと、表示方向が最適化された映像を楽しむことができる。
本発明のAVアンプ装置は、聴取者の姿勢に応じて選択された2つのスピーカの配置に応じて設定された位置に、仮想的に音像を定位させることができる。そのため、聴取者は、横になった状態でサラウンドサウンドを楽しみたい場合には、自分の両耳に対向する2つのスピーカを選択することで、聴取者の周囲に仮想的に音場が形成されるので、姿勢にかかわらずサラウンドサウンドを楽しむことができる。また、本発明のAVアンプ装置では、選択された2つのスピーカの配置に応じて、モニタに表示する映像の表示方向を変更させることができるので、聴取者は横になった状態でも、顔の向きに応じて表示方向を最適化された映像と、各チャンネルの音像の配置を最適化されたサラウンドサウンドを楽しむことができる。
図1は、本発明の実施形態に係るAVアンプ装置の構成を示すブロック図である。以下の説明では一例として、AVアンプ装置1が5チャンネルのサラウンドサウンドを再生する場合について説明する。ここで、5チャンネルのサラウンドサウンドの各チャンネルについて、フロントの左チャンネルをL(Left)ch、フロントの右チャンネルをR(Right )ch、センタチャンネルをC(Center)ch、リアの左チャンネルをSL(Surround Left )ch、リアの右チャンネルをSR(Surround Right)chと称する。
本発明のAVアンプ装置1は、聴取者Uがその姿勢に応じてサラウンドサウンドを放音させるスピーカをリモートコントローラ(以下、リモコンと称する。)37を操作して選択することで、聴取者Uの姿勢にかかわらず、聴取者Uの周囲にサラウンドサウンドの各チャンネルの音像を仮想的に定位させることができる。また、本発明のAVアンプ装置1は、リモコン37で選択されたスピーカの配置に応じて、モニタ39に表示させる映像の表示方向(向き)を変更させることができる。
まず、AVアンプ装置1の構成について説明する。AVアンプ装置1は、DSP(Digital Signal Processer)デコーダ10、信号処理部11、D/Aコンバータ12、ローパスフィルタ13、電子ボリューム14、パワーアンプ15、コントローラ16、映像処理部17、メモリ18、操作部19、及び表示部20を備えている。また、AVアンプ装置1のパワーアンプ15には、Lch用スピーカ21、Rch用スピーカ22、Cch用スピーカ23、PLch用スピーカ24、及びPRch用スピーカ25が接続されている。ここで、各スピーカをまとめて記す場合にはスピーカ21〜25と称する。さらに、コントローラ16には、リモコン37から発せられた信号を受信する信号受信部38と、電子ボリューム14が接続されている。加えて、映像処理部17には、映像を表示するモニタ39が接続されている。
図1に示すように、部屋91内には、聴取者Uの聴取位置(ソファ)90の前方左・前方右・前方中央に、フロントスピーカであるLch用スピーカ21・Rch用スピーカ22・Cch用スピーカ23が設置されている。また、聴取者Uの聴取位置(ソファ)90の左上前方及び右上前方、つまりLch用スピーカ21の左上方、及びRch用スピーカ22の右上方に、音場制御用のプレゼンススピーカであるPLch用スピーカ24、PRch用スピーカ25が設置されている。AVアンプ装置1は、PLch用スピーカ24及びPRch用スピーカ25から、サラウンドサウンドの反射音を放音させて、聴取位置90の聴取者Uの前方に奥行き感及び立体感を与え、聴取者Uを前方から包み込むフロント音場を形成することができる。
DSPデコーダ10には、DIR(Digital audio Interface Receiver)32、A/Dコンバータ34、及びHDMI(High Definition Multimedia Interface)(登録商標)レシーバ36に代表されるディジタルインタフェースが接続されている。DSPデコーダ10は、A/Dコンバータ34を介して接続されたチューナ2や、HDMI(登録商標)レシーバ36を介して接続されたDVDプレーヤ3などのAV機器から出力されたアナログ音信号やディジタルビットストリームを、Lch、Rch、Cch、SLch、及びSRchの5チャンネルのディジタル音信号(PCM信号)に変換して、信号処理部11へ出力する。また、DSPデコーダ10は、AAC(登録商標),Dolby Digital(登録商標),DTS(登録商標),MPEG−1/2,MPEG−2マルチチャンネル,MP3など多様なデータフォーマットをサポートしており、外部入力信号を図外のデコーダにより5チャンネルのディジタル音信号(PCM信号)にデコードする。また、DSPデコーダ10は、例えばDVDプレーヤ3から5チャンネルのディジタル音信号(PCM信号)が直接入力された場合には、これらの信号をそのまま信号処理部11へ出力する。
信号処理部11は、フィルタ42L,42Rを備えたLch定位付加部42、フィルタ44L,44Rを備えたRch定位付加部44、フィルタ46L,46Rを備えたCch定位付加部46、フィルタ48L,48Rを備えたSLch定位付加部48、フィルタ50L,50Rを備えたSRch定位付加部50、加算器72,74、クロストークキャンセル補正部60を構成するLchダイレクト補正部62、Lchクロス補正部64、Rchダイレクト補正部66、及びRchクロス補正部68、加算器76,78、並びに切替器82,84を備えている。切替器82は、加算器76と、スピーカ21〜25につながるラインのいずれかと、を選択的に接続する。また、切替器84は、加算器78と、各チャンネルのスピーカ21〜25につながるラインのいずれかと、を選択的に接続する。なお、切替器82及び切替器84は、同じチャンネルのスピーカにつながるラインには同時に接続しないように制御されるので、加算器76からの信号と加算器78からの信号が同時に同じスピーカに供給されることはない。
信号処理部11は、聴取者Uがリモコン37により選択したスピーカの配置に応じて、5チャンネルサラウンドサウンドの各チャンネルの音像を、聴取者Uの周囲に仮想的に定位させる信号処理を行う。具体的には、コントローラ16は、リモコン37においてサラウンドサウンドを放音させる2つのスピーカの選択操作が行われたことを検出すると、その選択された2つのスピーカに応じた各チャンネルの音像の定位情報(モデル頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数及び遅延時間)をメモリ18から読み出す。そして、コントローラ16は、Lch定位付加部42、Rch定位付加部44、Cch定位付加部46、SLch定位付加部48、及びSRch定位付加部50に、それぞれ各チャンネルの音像の定位情報を設定する。また、コントローラ16は、選択された2つのスピーカに応じたクロストークキャンセル補正情報をメモリ18から読み出す。そして、コントローラ16は、クロストークキャンセル補正部60に、このクロストークキャンセル補正情報を設定する。さらに、コントローラ16は、選択された2つのスピーカからサラウンドサウンドを放音できるように、切替器82,84へ接続を切り替える信号を出力する。
Lch定位付加部42、Rch定位付加部44、Cch定位付加部46、SLch定位付加部48、及びSRch定位付加部50は、それぞれモデル頭部伝達関数に基づいた異なるフィルタ係数及び異なる遅延時間が、コントローラ16によって設定され、聴取者Uには各チャンネルの音声が聴取者Uの周囲の所定位置に仮想的に定位する音像から聞こえる周波数特性を各チャンネルのオーディオ信号に付与する。例えば、Lch定位付加部42では、フィルタ42Lには聴取者Uの前方左側に定位する音像から聴取者Uの左耳ELまでのモデル頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数及び遅延時間が設定され、フィルタ42Rには聴取者Uの前方左側に定位する音像から聴取者Uの右耳ERまでのモデル頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数が及び遅延時間が設定される。また、Rch定位付加部44には聴取者Uの前方左側に音像が定位するように、Cch定位付加部46には聴取者Uの前方中央に音像が定位するように、SLch定位付加部48には聴取者Uの後方左側に音像が定位して、SRch定位付加部50には聴取者Uの後方右側に音像が定位するように、Lch定位付加部42と同様に、各フィルタに各音像から左耳ELまたは右耳ERまでのモデル頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数及び遅延時間が設定される。
フィルタ42L,44L,46L,48L,50Lから出力されたオーディオ信号は、加算器72で加算されて、クロストークキャンセル補正部60のLchダイレクト補正部62及びLchクロス補正部64へ出力される。また、フィルタ42R,44R,46R,48R,50Rから出力されたオーディオ信号は、加算器74で加算されて、クロストークキャンセル補正部60のRchダイレクト補正部66及びRchクロス補正部68へ出力される。
ここで、例えばLch用スピーカ21からSLchの音声を放音させて、この音声が聴取者Uには両耳から聞こえると、聴取者UはLch用スピーカ21からSLchの音声が放音されたことを容易に特定できる。しかし、SLchのオーディオ信号に対して、聴取者Uの後方左側に定位する音源から放音されて聴取者Uの耳に到達する音声の周波数特性と、Lch用スピーカ21から放音されて聴取者Uの左耳ELに到達する音声の周波数特性をキャンセルする周波数特性を、モデル頭部伝達関数に基づいて付与して、Lch用スピーカ21から放音させると、聴取者Uは後方左側からその音声が聞こえるように感じる。また、このとき、Lch用スピーカ21から放音されて聴取者Uの右耳に伝搬する音声を打ち消す音声を生成してRch用スピーカ22から放音させると、聴取者Uは、SLchの音声がLch用スピーカ21から放音されたことを知覚しなくなり、Lch用スピーカ21から放音された音声が聴取者Uの左耳のみに聞こえるようになる。そこで、AVアンプ装置1では、クロストークキャンセル補正部60で、選択された2つのスピーカの一方から放音される音声が聴取者Uの一方の耳のみにフラットな特性に聞こえるように、選択された2つのスピーカの他方から放音される音声が聴取者Uの他方の耳のみにフラットな特性に聞こえるように、反対側の耳に聞こえる音声を打ち消す音声を生成するクロストークキャンセル処理を行う。具体的には、以下のような処理を行う。
図2は、クロストークキャンセル処理を説明するための概念図、及びクロストークキャンセル補正部の詳細を示すブロック図である。ここで、図1に示したように、聴取者Uが部屋91の右壁91R側に頭を向けて横になり、Rch用スピーカ22及びPRch用スピーカ25を2つのスピーカとして選択した場合を例に挙げて説明する。
図2(A)において、PRch用スピーカ25から聴取者Uの左耳ELのモデル頭部伝達関数及びRch用スピーカ22から聴取者Uの右耳ERのモデル頭部伝達関数をfd、並びにPRch用スピーカ25から聴取者Uの右耳ERのモデル頭部伝達関数及びRch用スピーカ22から聴取者Uの左耳ELのモデル頭部伝達関数をfcとする。
Rch用スピーカ22及びPRch用スピーカ25が選択された場合、Lchダイレクト補正部62には、PRch用スピーカ25から聴取者Uの左耳ELまでのモデル頭部伝達関数の逆関数に対応するフィルタ係数が設定される。すなわち、図2(B)に示すように、Lchダイレクト補正部62には、フィルタ係数fd/(fd−fc)が設定される。Lchダイレクト補正部62は、加算器72から出力された各チャンネルのオーディオ信号に対して、PRch用スピーカ25から左耳ELに伝搬する特性を消す処理を行い、各チャンネルのオーディオサウンドがPRch用スピーカ25から放音されたことを聴取者Uが知覚しないようにすることができる。したがって、各チャンネルのオーディオサウンドは、PRch用スピーカ25から放音されて、横になった聴取者Uの左耳ELに伝搬すると、各周波数成分は減衰するが、Lchダイレクト補正部62において減衰分だけ予め底上げされる。これにより、Lchダイレクト補正部62から出力された各チャンネルのオーディオ信号は、各チャンネルの定位付加部42,44,46,48,50で付与された周波数特性と、PRch用スピーカ25から左耳ELに伝搬する特性を打ち消す周波数特性と、を有することになる。
また、Rch用スピーカ22及びPRch用スピーカ25が選択された場合、Lchクロス補正部64には、PRch用スピーカ25から聴取者Uの左耳ELまでのモデル頭部伝達関数の逆関数と、Rch用スピーカ22から聴取者Uの右耳ERまでのモデル頭部伝達関数の逆関数と、を乗じたものに対応するフィルタ係数が設定される。すなわち、図2(B)に示すように、Lchクロス補正部64には、フィルタ係数fc/(fd−fc)が設定される。Lchクロス補正部64は、加算器72から出力された各チャンネルのオーディオ信号に対して、PRch用スピーカ25から左耳ELに伝搬する特性を打ち消す処理と、Rch用スピーカ22から右耳ERに伝搬する特性を打ち消す処理と、を行う。また、Lchクロス補正部64は、加算器72から出力された各チャンネルのオーディオ信号について、上記処理を行ってバッファ65で位相を反転・加算器73で加算してRch用スピーカ22から放音後にSLch加算オーディオ信号が聴取者Uの右耳ERに伝搬するタイミングと、Lchダイレクト補正部62で処理されてPRch用スピーカ25から放音後に各チャンネルのオーディオ信号が聴取者Uの右耳ERに伝搬するタイミングと、が同じになるように、各チャンネルのオーディオ信号の出力タイミングを調整する。したがって、AVアンプ装置1は、PRch用スピーカ25から放音されて聴取者Uの右耳ERに回り込むオーディオサウンドを打ち消すオーディオサウンドがRch用スピーカ22から放音させるので、PRch用スピーカ25から放音されて聴取者Uの右耳ERに回り込むオーディオサウンドを聞こえないようにすることができる。
また、Rchダイレクト補正部66及びRchクロス補正部68は、Lchダイレクト補正部62及びLchクロス補正部64と同様の処理を行う。
このように、PRch用スピーカ25から放音された各チャンネルのオーディオサウンドは聴取者Uの左耳ELのみに聞こえ、Rch用スピーカ22から放音された各チャンネルのオーディオサウンドは聴取者Uの右耳ERのみに聞こえるようになる。また、各チャンネルのオーディオ信号には、聴取者Uの周囲に音像が仮想的に定位するように、周波数特性が付与されている。さらに、PRch用スピーカ25から放音された各チャンネルのオーディオサウンドには、PRch用スピーカ25から放音されたことを知覚しないようにするフラットな周波数特性が付与され、Rch用スピーカ22から放音された各チャンネルのオーディオサウンドには、Rch用スピーカ22から放音されたことを知覚しないようにするフラットな周波数特性が付与されている。したがって、聴取者Uは各チャンネルのオーディオサウンドが、聴取者Uの周囲の所定位置に定位する音源から放音されているような定位感を得ることができる。
加算器76は、Lchダイレクト補正部62から出力されたオーディオ信号と、Rchクロス補正部68から出力されてバッファ69で反転された(−1倍された)オーディオ信号と、を加算して切替器82へ出力する。
加算器78は、Rchダイレクト補正部66から出力されたオーディオ信号と、Lchクロス補正部64から出力されてバッファ65で反転された(−1倍された)オーディオ信号と、を加算して切替器84へ出力する。
図1に示す切替器82は、聴取者Uがリモコン37を操作して選択した2つのスピーカの一方に接続されたラインへ、加算器76からのオーディオ信号を出力する。
切替器84は、聴取者Uがリモコン37を操作して選択した2つのスピーカの他方に接続されたラインへ、加算器78からのオーディオ信号を出力する。
D/Aコンバータ12は、信号処理部11の切替器82,84から出力されたLch、Rch、Cch、SLch、SRchの合計5チャンネルのディジタル音信号をそれぞれアナログ音信号に変換する。
ローパスフィルタ13は、各アナログ音信号から20kHz以上の帯域における折り返しノイズを除去する。
電子ボリューム14は、操作部19の操作に応じてコントローラ16から出力された制御信号に基づいて、各チャンネルのアナログ音信号の信号量を調整する。
パワーアンプ15は、電子ボリューム14で調整されたアナログ音信号を増幅して、スピーカ21〜25へ出力する。
スピーカ21〜25は、パワーアンプ15から出力されたアナログ音信号に応じた音(オーディオサウンド)を放音する。
コントローラ16は、操作部19で行われた操作に応じて各部を制御する。例えば、操作部19で音量の調整操作が行われると、コントローラ16はこの操作に応じた制御信号を電子ボリューム14に出力して、スピーカ21〜25から放音する音の音量を変更する。コントローラ16としては、CPUやMPUが好適である。
リモコン37は、AVアンプ装置1に関する各種操作を行うためのものである。
信号受信部38は、リモコン37から出力された信号を受信して、コントローラ16へ出力する。
映像処理部17は、聴取者Uがリモコン37を操作して選択した2つのスピーカの配置に応じて、チューナ2やDVDプレーヤ3から出力された映像信号を処理して、モニタ39に表示させる映像の表示方向(向き)を変更させた映像信号をモニタ39へ出力する。
モニタ39は、映像処理部17から送られてきた映像信号に応じた映像を表示する。
メモリ18は、コントローラ16で行うプログラムや信号処理部11に設定するデータ(情報)を記憶している。
操作部19は、AVアンプ装置1に対してユーザが各種の操作・設定などの入力を行うためのものである。
表示部20は、AVアンプ装置1からユーザに対する伝達事項を表示するためのものである。
次に、AVアンプ装置1がバーチャルサラウンドサウンドを再生する場合の動作について説明する。図3は、聴取者の周囲に定位する音像のイメージ図である。図4及び図5は、聴取者の姿勢に応じたサラウンドサウンドの再生状態と、モニタに表示する映像と、を示すイメージ図である。AVアンプ装置1は、リモコン37の操作入力に応じて、聴取者Uの前方に設置されたスピーカ21〜25から2つのスピーカを選択し、この選択された2つのスピーカから5チャンネルのサラウンドサウンドを、各チャンネルの音像が聴取者Uの周囲に仮想的に定位するように放音させることができる。各チャンネルの音像は、TU−R BS.775−1で推奨されている配置で聴取者Uの周囲に仮想的に定位するように設定されている。例えば、図1に示したように聴取者Uが部屋91の右壁91R側に頭を向けて横になる場合には、Rch用スピーカ22及びPRch用スピーカ25を選択することで、図3に示すようにAVアンプ装置1は両スピーカ22,25から5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させて、Lch音像26、Rch音像27、Cch音像28、SLch音像29、SRch音像30が、聴取者Uの周囲の所定の位置に仮想的に定位させる。
AVアンプ装置1は、リモコン37の操作に応じて、バーチャルサラウンドサウンドを放音する2つのスピーカ及びモニタ39に表示する映像の向きを切り替える。
図4(A)に示すように、聴取者Uがソファ90に普通に座る場合には、聴取者Uは図外のリモコン37の「正面バーチャルサラウンド」ボタンを操作すると良い。AVアンプ装置1は、リモコン37の操作を検出すると、図1に示した切替器82をLchスピーカ21の接続されたライン側に、切替器84をRch用スピーカ22の接続されたライン側に切り替える。また、選択された2つのスピーカに応じて、メモリ18から各チャンネルの音像の定位情報情報を読み出して各チャンネルの定位付加部42,44,46,48,50に設定する。また、選択された2つのスピーカに応じたクロストークキャンセル補正情報を読み出してクロストークキャンセル補正部60に設定する。そして、Lch用スピーカ21及びRch用スピーカ22から5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させて、Lch、Rch、Cch、SLch、SRchの各チャンネルの音声が聴取者Uにはその周囲の所定の位置からそれぞれ聞こえるように、各チャンネルの音像26〜30を仮想的に定位させる。このとき、AVアンプ装置1は、リモコン37において図外の表示切り替えボタンが予めオンされていても、映像処理部17で映像信号の回転処理を行わずに、通常通りの映像を表示させる。
図4(B)に示すように、聴取者Uが部屋91の右壁91R側に頭を向けて横になる場合には、聴取者Uは図外のリモコン37の「右横バーチャルサラウンド」ボタンを操作すると良い。AVアンプ装置1は、リモコン37の操作を検出すると、図1に示した切替器82をPRchスピーカ25の接続されたライン側に、切替器84をRch用スピーカ22の接続されたライン側に切り替える。また、選択された2つのスピーカに応じて、メモリ18から各チャンネルの音像の定位情報情報を読み出して各チャンネルの定位付加部42,44,46,48,50に設定する。また、選択された2つのスピーカに応じたクロストークキャンセル補正情報を読み出してクロストークキャンセル補正部60に設定する。そして、Rch用スピーカ22及びPRch用スピーカ25から5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させて、各チャンネルの音声が聴取者Uにはその周囲の所定の位置からそれぞれ聞こえるように、各チャンネルの音像26〜30を仮想的に定位させる。このとき、AVアンプ装置1は、リモコン37において図外の表示切り替えボタンが予めオンされていると、映像処理部17で映像信号の回転処理を行い、モニタ39に90度右に回転した映像を表示させる。
図4(C)に示すように、聴取者Uが部屋91の左壁91L側に頭を向けて横になる場合には、聴取者Uは図外のリモコン37の「左横バーチャルサラウンド」ボタンを操作すると良い。AVアンプ装置1は、リモコン37の操作を検出すると、切替器82をLchスピーカ21の接続されたライン側に、切替器84をPLch用スピーカ24の接続されたライン側に切り替える。また、選択された2つのスピーカに応じて、メモリ18から各チャンネルの音像の定位情報情報を読み出して各チャンネルの定位付加部42,44,46,48,50に設定する。また、選択された2つのスピーカに応じたクロストークキャンセル補正情報を読み出してクロストークキャンセル補正部60に設定する。そして、Lch用スピーカ21及びPLch用スピーカ24から、5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させて、各チャンネルの音声が聴取者Uにはその周囲の所定の位置からそれぞれ聞こえるように、各チャンネルの音像26〜30を仮想的に定位させる。このとき、AVアンプ装置1は、リモコン37において図外の表示切り替えボタンが予めオンされていると、映像処理部17で映像信号の回転処理を行い、モニタ39に90度左に回転した映像を表示させる。
図5(A)に示すように、聴取者Uがソファ90の上に置いたクッション92にもたれて、部屋91の右壁91R側に頭が傾斜するように座る場合には、聴取者Uは図外のリモコン37の「右斜めバーチャルサラウンド」ボタンを操作すると良い。AVアンプ装置1は、リモコン37の操作を検出すると、切替器82をPLchスピーカ24の接続されたライン側に、切替器84をRch用スピーカ22の接続されたライン側に切り替える。また、選択された2つのスピーカに応じて、メモリ18から各チャンネルの音像の定位情報情報を読み出して各チャンネルの定位付加部42,44,46,48,50に設定する。また、選択された2つのスピーカに応じたクロストークキャンセル補正情報を読み出してクロストークキャンセル補正部60に設定する。そして、Rch用スピーカ22及びPLch用スピーカ24から5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させて、各チャンネルの音声が聴取者Uにはその周囲の所定の位置からそれぞれ聞こえるように、各チャンネルの音像26〜30を仮想的に定位させる。このとき、AVアンプ装置1は、リモコン37において図外の表示切り替えボタンが予めオンされていると、映像処理部17で映像信号の回転処理を行い、モニタ39に45度右に回転した映像を表示させる。
図5(B)に示すように、聴取者Uがソファ90の上に置いたクッション92にもたれて、部屋91の左壁91L側に頭が傾斜するように座る場合には、聴取者Uは図外のリモコン37の「左斜めバーチャルサラウンド」ボタンを操作すると良い。AVアンプ装置1は、リモコン37の操作を検出すると、切替器82をLchスピーカ21の接続されたライン側に、切替器84をPRch用スピーカ25の接続されたライン側に切り替える。また、選択された2つのスピーカに応じて、メモリ18から各チャンネルの音像の定位情報情報を読み出して各チャンネルの定位付加部42,44,46,48,50に設定する。また、選択された2つのスピーカに応じたクロストークキャンセル補正情報を読み出してクロストークキャンセル補正部60に設定する。そして、Lch用スピーカ21及びPRch用スピーカ25から5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させて、各チャンネルの音声が聴取者Uにはその周囲の所定の位置からそれぞれ聞こえるように、各チャンネルの音像26〜30を仮想的に定位させる。このとき、AVアンプ装置1は、リモコン37において図外の表示切り替えボタンが予めオンされていると、映像処理部17で映像信号の回転処理を行い、モニタ39に45度左に回転した映像を表示させる。
図5(C)に示すように、聴取者Uが部屋91の右壁91R側に頭を向けて、顔がセンタスピーカの前付近となる位置で横になって肘枕をした場合には、図外のリモコン37の「右斜め中央バーチャルサラウンド」ボタンを操作すると良い。AVアンプ装置1は、リモコン37の操作を検出すると、切替器82をPLchスピーカ24の接続されたライン側に、切替器84をCch用スピーカ23の接続されたライン側に切り替える。また、選択された2つのスピーカに応じて、メモリ18から各チャンネルの音像の定位情報情報を読み出して各チャンネルの定位付加部42,44,46,48,50に設定する。また、選択された2つのスピーカに応じたクロストークキャンセル補正情報を読み出してクロストークキャンセル補正部60に設定する。そして、Cch用スピーカ23及びPLch用スピーカ24から5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させて、各チャンネルの音声が、聴取者Uにはその周囲の所定の位置からそれぞれ聞こえるように、各チャンネルの音像26〜30を仮想的に定位させる。このとき、AVアンプ装置1は、リモコン37において図外の表示切り替えボタンが予めオンされていると、映像処理部17で映像信号の回転処理を行い、モニタ39に45度または60度右に回転した映像を表示させる。
また、図示は省略するが、聴取者Uが図外のリモコン37の「左斜め中央バーチャルサラウンド」ボタンを操作した場合には、AVアンプ装置1は、Cch用スピーカ23及びPRch用スピーカ25から5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させて、各チャンネルの音声が、聴取者Uにはその周囲の所定の位置からそれぞれ聞こえるように、各チャンネルの音像26〜30を仮想的に定位させる。また、このとき、AVアンプ装置1は、リモコン37において図外の表示切り替えボタンが予めオンされていると、映像処理部17で映像信号の回転処理を行い、モニタ39に45度または60度左に回転した映像を表示させる。
このように、AVアンプ装置1は、リモコン37の操作により、聴取者Uの姿勢が入力されると、その姿勢に応じた2つのスピーカを選択し、聴取者Uの周囲にマルチチャンネルサラウンドサウンドの各仮想音源が定位するように調整した音声を放音させる。
なお、聴取者Uは、リモコン37の図外の各バーチャルサラウンドボタンを操作せずに図外のスピーカ選択ボタンを操作して、5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させる2つのスピーカを直接選択することも可能である。
また、AVアンプ装置1は、聴取者Uの姿勢を検出して、5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させる2つのスピーカを自動的に選択するように構成することも可能である。例えば、聴取者Uの姿勢を検出するためにカメラを接続し、モニタ39の上部に設置して聴取者Uの姿勢を撮影する。そして、AVアンプ装置1は、図外の画像処理部でカメラにより検出した画像から聴取者Uの姿勢(顔の位置、顔の傾き角度)を検出し、その姿勢に応じて、5チャンネルのサラウンドサウンドを放音させる2つのスピーカを自動的に設定する。これにより、聴取者Uは、リモコン37を用いて、バーチャルサラウンドにより、サラウンドサウンドを再生する操作を行うだけで、姿勢にかかわらずサラウンドサウンドを楽しむことができる。
また、AVアンプ装置1は、リモコン37の図外のバーチャルサラウンド補正ボタンを操作することで、聴取者Uにとって最適な位置に各チャンネルの音像が定位するように、各チャンネルの音像が仮想的に定位する位置を補正することができる。例えば、聴取者Uは、図外のリモコン37のバーチャルサラウンド補正ボタンを操作することで、図3に示すように、聴取者Uの周囲に仮想的に定位させた各チャンネルの音像を、個別にまたは全体的に、左右、上下及び前後に移動させたり、ITU−R BS.775−1で推奨されている音像配置円のチルト角・ピッチ角・スキュー角を補正したりすることができる。これにより、聴取者Uは、バーチャルサラウンドサウンドの各音像の定位位置を最適な状態に設定することができる。
以上のように、本発明のAVアンプ装置は、聴取者の姿勢に応じてサラウンドサウンドを放音させるスピーカを選択することで、聴取者の姿勢にかかわらず、聴取者Uの周囲にサラウンドサウンドの各チャンネルの音像を仮想的に定位させることができる。また、本発明のAVアンプ装置は、聴取者の姿勢に応じてモニタに表示させる映像の向きを変更させることができる。これにより、聴取者は、その姿勢にかかわらずサラウンドサウンドや映像を楽しむことができる。
本発明の実施形態に係るAVアンプ装置の構成を示すブロック図である。 クロストークキャンセル処理を説明するための概念図、及びクロストークキャンセル補正部の詳細を示すブロック図である。 聴取者の周囲に定位する音像のイメージ図である。 聴取者の姿勢に応じたサラウンドサウンドの再生状態と、モニタに表示する映像と、を示すイメージ図である。 聴取者の姿勢に応じたサラウンドサウンドの再生状態と、モニタに表示する映像と、を示すイメージ図である。
符号の説明
1−AVアンプ装置 2−チューナ 3−DVDプレーヤ 10−DSPデコーダ 11−信号処理部 12−D/Aコンバータ 13−ローパスフィルタ 14−電子ボリューム 15−パワーアンプ 16−コントローラ 17−映像処理部 18−メモリ 19−操作部 20−表示部 21−Lch用スピーカ 22−Rch用スピーカ 23−Cch用スピーカ 24−PLch用スピーカ 25−PRch用スピーカ 26−Lch音像 27−Rch音像 28−Cch音像 29−SLch音像 30−SRch音像 34−A/Dコンバータ 36−レシーバ 37−リモコン 38−信号受信部 39−モニタ 42−Lch定位付加部 44−Rch定位付加部 46−Cch定位付加部 48−SLch定位付加部 50−SRch定位付加部 42L,42R,44L,44R,46L,46R,48L,48R,50L,50R−フィルタ 60−クロストークキャンセル補正部 62−Lchダイレクト補正部 64−Lchクロス補正部 66−Rchダイレクト補正部 68−Rchクロス補正部 65,69−バッファ 72,74,76,78−加算器 82,84−切替器 90−ソファ(聴取位置) 91−部屋 91R−右壁 91L−左壁 92−クッション EL−左耳 ER−右耳 U−聴取者

Claims (4)

  1. マルチチャンネルオーディオ信号を、聴取者の前方に設置された左右及び中央のフロントチャンネルスピーカ、並びに前記フロントチャンネルスピーカの上方に設置される左右のプレゼンススピーカに供給するAVアンプ装置であって、
    前記左右及び中央のフロントチャンネルスピーカ、並びに前記左右のプレゼンススピーカから、前記マルチチャンネルオーディオ信号を供給するいずれか2つのスピーカの選択を受け付ける操作手段と、
    前記操作手段が受け付けた2つのスピーカの配置に応じて、聴取者の周囲に設定された各定位位置から聴取者の耳へ到来する音声の周波数特性を、頭部伝達関数に基づいて前記マルチチャンネルオーディオ信号の各チャンネルのオーディオ信号に付与するバーチャル定位付与処理を行うバーチャル定位付与手段と、
    前記2つのスピーカの一方から放音する音声が前記聴取者の一方の耳のみにフラットな特性に聞こえるように、また、前記2つのスピーカの他方から放音する音声が前記聴取者の他方の耳のみにフラットな特性に聞こえるように、反対側の耳に聞こえる音声を打ち消すオーディオ信号を生成するクロストークキャンセル処理を、前記マルチチャンネルオーディオ信号に対して行うクロストークキャンセル補正手段と、
    前記バーチャル定位付与処理及び前記クロストークキャンセル処理が行われた前記マルチチャンネルオーディオ信号を供給する2つのスピーカを、前記操作手段が受け付けた2つのスピーカに切り替える切替手段と、
    を備えたことを特徴とするAVアンプ装置。
  2. 前記バーチャル定位付与手段は、前記2つのスピーカとして前記操作手段が前記左のプレゼンススピーカと左のフロントチャンネルスピーカが選択された場合には、右耳を上にして横になった聴取者の周囲に設定したマルチチャンネルオーディオ信号の各音像の定位位置から聴取者の耳へ伝搬する音声の周波数特性をモデル頭部伝達関数に基づいて各チャンネルのオーディオ信号に付与し、
    前記右のプレゼンススピーカと右のフロントチャンネルスピーカが選択された場合には、左耳を上にして横になった聴取者の周囲に設定したマルチチャンネルオーディオ信号の各音像の定位位置から聴取者の耳へ伝搬する音声の周波数特性をモデル頭部伝達関数に基づいて各チャンネルのオーディオ信号に付与することを特徴とする請求項1に記載のAVアンプ装置。
  3. 前記バーチャル定位付与手段は、前記2つのスピーカとして前記操作手段が前記左のプレゼンススピーカと右のフロントチャンネルスピーカが選択された場合には、頭を右に傾けた聴取者の周囲に設定したマルチチャンネルオーディオ信号の各音像の定位位置から聴取者の耳へ伝搬する音声の周波数特性をモデル頭部伝達関数に基づいて各チャンネルのオーディオ信号に付与し、
    前記右のプレゼンススピーカと左のフロントチャンネルスピーカが選択された場合には、頭を左に傾けた聴取者の周囲に設定したマルチチャンネルオーディオ信号の各音像の定位位置から聴取者の耳へ伝搬する音声の周波数特性をモデル頭部伝達関数に基づいて各チャンネルのオーディオ信号に付与することを特徴とする請求項1または2に記載のAVアンプ装置。
  4. 聴取者の前方に設置されたモニタに表示させる映像の表示方向を、前記操作手段が受け付けた2つのスピーカの配置に応じて切り替える処理を行って、前記モニタに映像信号を供給する映像処理手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のAVアンプ装置。
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