JP4466376B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は画像形成装置に関し、特に、像担持体に潤滑剤を供給することにより像担持体やクリーニングブレードの長寿命化を図るとともに、画像品質を向上させた画像形成装置に関する。
従来の電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置は、帯電装置を使用して像担持体(例えば感光体ドラム)の表面を均一に帯電させ、その上に画像を露光して画像潜像を形成する。そして形成された画像潜像をトナーで現像してトナー像を形成し、これを記録媒体に転写し、或いは中間転写体の上に転写した上でさらに記録媒体に転写し、転写されたトナー像を定着装置により加熱定着処理して画像形成が行われる。
このような画像形成装置では、像担持体や中間転写体(以下、像担持体という)の上に形成されたトナー像を記録媒体に転写した後、感光体上に残留するトナーを除去し清掃するクリーニング装置が設けられている。
クリーニング装置には、クリーニングブレードを像担持体の表面に接触させて残留トナーを掻き取るものが広く使用されているが、この構成では、クリーニングブレードと像担持体との間の摩擦力が大きいとクリーニングブレードの摩耗や像担持体表面の感光膜の膜削れの原因になり、それぞれの部材の寿命を短縮させる原因となっていた。この対策として、像担持体表面に潤滑剤を塗布して像担持体表面の摩擦係数を低下させ、上記不都合を解消しようとする技術が知られている。
図8は、このような従来の画像形成装置の構成を説明する断面図で、画像形成装置100は、図示しない駆動装置により矢印a方向に一定速度で回転する感光体101の周囲に、メインチャージャ102、露光装置103、現像装置104、転写装置105、潤滑剤塗布装置106、及びクリーニングブレード107が配置されている。また、転写装置105を通過した後の記録媒体Pの搬送方向下流側には定着装置108が配置されている。クリーニングブレード107は、その先端部が感光体101の表面に接触しており、感光体表面に残留した残留トナーを掻き落とすものである。
画像形成装置100による画像形成動作を簡単に説明すると、メインチャージャ102により感光体101の表面が均一に帯電される。図示しない原稿台上の原稿画像が走査光学系により読み取られて出力された画像信号、或いは図示しないパソコン等から出力された画像信号により、露光装置103のレーザ装置から放射されるレーザ光が変調され、変調されたレーザ光が感光体101の表面に投射されて、画像潜像が形成される。
感光体101の表面に形成された画像潜像は、現像装置104の現像剤で現像され、トナー像が形成される。トナー像が転写位置に到達するタイミングに合わせて図示されていない給紙装置から転写位置に搬送された記録媒体Pに、転写装置105の作用によりトナー像が記録媒体Pに転写される。このあと、トナー像が転写された記録媒体Pは、更に定着装置108により定着処理されて、画像形成処理が終了する。感光体101の表面に残留した廃トナーはクリーニングブレード107により清掃されて除去され、次の画像形成動作に移る。
潤滑剤塗布装置106は、固形潤滑剤110をバネ111の押圧力により塗布ブラシ112に押圧して削り取り、固形潤滑剤110が付着した塗布ブラシ111を感光体101の表面に接触させ、潤滑剤を感光体表面へ塗布するように構成されているが、これは、画像形成装置内部におけるクリーニング装置の配置に自由度を得るための構成である。
このような、バネの押圧力を使用した構成の潤滑剤塗布装置では、長時間の使用により固形潤滑剤が次第に消費されて小さくなると、バネの変位量が減少して押圧力が低下するから、像担持体への潤滑剤塗布量が減少して像担持体表面の潤滑剤量が少くなり、像担持体表面の摩擦係数を所望の値まで低下させることができないという不都合が発生する。
この対策として、塗布する潤滑剤の量を常に適正に制御する各種の手段が提案されている。即ち、像担持体の総駆動時間(総プリント枚数)や、画像データのドット数(画像の白黒比率)などを計数してその計数値に基づいて潤滑剤の塗布量を決定し、決定された塗布量から固形潤滑剤を塗布する塗布ブラシの押し込み量や塗布ブラシの回転数を調整するものが知られている(特許文献1参照)。
また、像担持体表面の潤滑剤量を検知する検知装置を備え、検知した潤滑剤量に基づいて塗布装置を制御し、塗布量を所定の量に維持するものがある(特許文献2参照)。
さらに、像担持体の表面に潤滑剤(固形)を5〜40N/mの押圧力で押圧して潤滑剤を塗布し、像担持体の表面の摩擦係数を所定値に制御する潤滑剤塗布装置が知られている(特許文献3参照)。
このほか、固形潤滑剤を塗布する塗布ブラシの繊維太さと繊維密度、および固形潤滑剤の固さと固形潤滑剤に対する塗布ブラシの押圧力を所定値以下に規定した潤滑剤塗布装置が知られている(特許文献4参照)。
特開2002−244486号公報。 特開平7−311531号公報。 特開2000−276001号公報。 特開2003−57996号公報。
先に説明したように、従来のバネの押圧力を使用した潤滑剤塗布装置では、固形潤滑剤が消費されて小さくなると、バネの変位量が減少して押圧力が低下し、結果として像担持体表面の摩擦係数を所望の値まで低下させることができないという不都合のほか、以下のような不都合がある。
即ち、上記した従来の潤滑剤塗布装置では、像担持体上の残留トナーの量が多い場合や、長時間の使用により塗布ブラシの内部にトナーが堆積すると、像担持体への潤滑剤塗布量が減少してしまうという欠点があった。
また、先に説明した潤滑剤塗布装置の不都合を解決する手段では、像担持体表面の潤滑剤量を検出する装置を設けて検出された潤滑剤量を制御するものでは、像担持体表面の潤滑剤の塗布量を検出する手段や、塗布ブラシの回転制御手段を必要とするなど、構成を複雑にし、製作コストを上昇させていた。
また塗布ブラシの繊維太さや繊維密度、及び固形潤滑剤の固さと固形潤滑剤に対する塗布ブラシの押圧力を所定値以下に規定するなどの方策では、摩擦係数をある範囲内で制御することは可能であるが、像担持体の総駆動時間(総プリント枚数)が長くなると摩擦係数を所定範囲内に制御できないという欠点があった。
この発明は、上記した従来の潤滑剤塗布装置の不都合を解決する手段のように特別な手段を必要とせず、像担持体上の潤滑剤の量を適正に保つことができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
この発明は、上記課題を解決するもので、請求項1の発明は、像担持体と、該像担持体に当接して従動回転可能に保持された回転部材と、該回転部材に当接するように配置された固形潤滑剤とを備え、前記回転部材に当接して付着した固形潤滑剤が前記回転部材を介して像担持体表面に塗布されるように構成された画像形成装置において、初期の像担持体の表面摩擦係数をμ1、固形潤滑剤の表面摩擦係数をμ2、回転部材の像担持体に対する押圧力をN1、固形潤滑剤の回転部材に対する押圧力をN2としたとき、前記初期の像担持体の表面摩擦係数μ1と固形潤滑剤の表面摩擦係数μ2とは、以下の式(1)の関係にあり、且つ、回転部材の像担持体に対する押圧力N1と固形潤滑剤の回転部材に対する押圧力N2、及び前記摩擦係数μ1とμ2との間には以下の式(2)
μ1>μ2・・・・・・・・・・・・・・・(1)
1<(N2/N1)<(μ1/μ2)・・・(2)
の関係にあることを特徴とする画像形成装置である。
そして、前記画像形成装置は、固形潤滑剤を回転部材に押圧する押圧手段を備え、固形潤滑剤に加えられる押圧力が回転部材を介して像担持体に伝達されるように構成され、像担持体の中心と回転部材の中心を結ぶ第1の中心線と、回転部材の中心と固形潤滑剤の中心を結ぶ第2の中心線とが交差する角度θが以下の式(3)
0°<θ<90°・・・・・・・・・・・・(3)
の関係を満たすように像担持体、固形潤滑剤、及び回転部材を配置するとよい。
また、前記画像形成装置は、固形潤滑剤を回転部材に押圧する押圧手段を備え、像担持体の中心、回転部材の中心、及び固形潤滑剤の中心が同一中心線上に配置されており、回転部材の像担持体に対する押圧力は固形潤滑剤の回転部材に対する押圧力よりも低い押圧力に設定されるとよい。
そして、前記回転部材は弾性ローラとすることができる。
また、前記固形潤滑剤は、脂肪酸金属塩である。
以上説明したとおり、請求項1の発明では、固形潤滑剤を回転部材を介して像担持体表面に塗布する構成において、初期の像担持体の表面摩擦係数をμ1、固形潤滑剤の表面摩擦係数をμ2、回転部材の像担持体に対する押圧力をN1、固形潤滑剤の回転部材に対する押圧力をN2としたとき、前記初期の像担持体の表面摩擦係数μ1と固形潤滑剤の表面摩擦係数μ2とは、前記式(1)の関係に設定され、且つ、回転部材の像担持体に対する押圧力N1と固形潤滑剤の回転部材に対する押圧力N2、及び前記摩擦係数μ1とμ2との間には以下の前記式(2)の関係に設定される。
これにより、最初に像担持体の表面に低摩擦係数の潤滑剤層が形成されていない状態では、回転部材は像担持体の回転に従い周速差1で従動回転して、像担持体の表面に固形潤滑剤が塗布され、低摩擦係数の潤滑剤層が形成される。像担持体の表面に低摩擦係数の潤滑剤層が形成されると、回転部材は停止或いは周速差1以下で速度を落して回転するようになり、像担持体の表面への潤滑剤層の塗布量が抑制される。
この状態で画像形成動作が継続されると、像担持体の表面がクリーニングブレード等により研磨されて潤滑剤層が失われ、像担持体の表面の摩擦係数が上昇する。像担持体の表面の摩擦係数が上昇すると、再び回転部材は像担持体の回転に従い周速差1で従動回転して、像担持体の表面に固形潤滑剤が塗布されて低摩擦係数の潤滑剤層が形成され、像担持体の表面は常に低摩擦係数の潤滑剤層が形成される。即ち、像担持体上の潤滑剤の量を適正に保つことができる画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の実施の形態の中間転写ベルトを使用する画像形成装置の要部の構成の概略を説明する図で、中間転写ベルトに転写されたトナー像を2次転写部で記録媒体に転写し、定着処理する構成部分は図示を省略した。このような画像形成装置そのものは、公知の電子写真方式の画像形成装置であるから、詳細な説明は省略する。
図1において、画像形成装置10の要部は、図示しない駆動装置により矢印a方向に一定速度で回転する像担持体である感光体11の周囲に、メインチャージャ12、露光装置13、現像装置14、1次転写装置15、クリーニングブレード16、及び後述する潤滑剤塗布装置20が配置されている。
感光体11には、感光体11の周速度と同一速度で同一方向である矢印b方向に移動する中間転写ベルト17が接触配置されており、1次転写装置15は感光体11と対向する位置に中間転写ベルト17を挟んで配置されている。
潤滑剤塗布装置20は、1次転写装置15からみて下流側に配置されており、感光体11に接触して感光体11に固形潤滑剤Mを塗布する回転部材21を備えている。固形潤滑剤Mはバネ23により回転部材21に押圧されており、回転部材21はバネ24により感光体11に押圧されており、感光体11の矢印a方向の回転に従動して回転可能に構成されている。なお、回転部材21は、具体的には塗布ローラ、回転ブラシ等である。
潤滑剤塗布装置20の下流側に配置されたクリーニングブレード16は、その先端部が感光体11の表面に接触して、感光体表面に残留した残留トナーを掻き落とす。
画像形成装置による画像形成動作を簡単に説明する。まず、メインチャージャ12により感光体11の表面が均一に帯電される。図示しない原稿台上の原稿画像が走査光学系により読み取られて出力された画像信号、或いは図示しないパソコン等から出力された画像信号により、露光装置13のレーザ装置から放射されるレーザ光が変調され、変調されたレーザ光が感光体11の表面に投射されて、画像潜像が形成される。
感光体11の表面に形成された画像潜像は、現像装置14に装填されている現像剤で現像され、トナー像が形成される。感光体11の矢印a方向の回転により、その表面に形成されたトナー像が1次転写位置に到達すると、1次転写装置15の作用によりトナー像は中間転写ベルト17に転写される。
この後、図示されていないが、中間転写ベルト17上のトナー像が2次転写位置に到達すると、2次転写装置の作用によりトナー像は給紙装置から搬送された記録媒体に転写され、更に定着装置により定着処理されて、画像形成処理が終了する。
転写されずに中間転写ベルト17の表面に残留した廃トナーは、クリーニングブレード16により清掃されて除去され、次の画像形成動作に移る。
潤滑剤塗布装置20について説明する。潤滑剤塗布装置20には、以下説明する潤滑剤塗布装置20A、潤滑剤塗布装置20B、潤滑剤塗布装置20Cの3つの実施例があり、いずれも回転部材21を感光体11に接触させて固体潤滑剤を塗布するものであるが、その構成が異なる。
図2及び図3は、第1実施例の潤滑剤塗布装置20Aの固形潤滑剤Mと回転部材21の付近の構成と、それらの部材に作用する力を説明する図である。
第1実施例の潤滑剤塗布装置20Aは、像担持体である感光体11の軸方向長さ以上の軸方向長さを有する回転部材21と、回転部材21の軸方向長さを有する固形潤滑剤Mとからなり、回転部材21はバネ24により感光体11に押圧力N1 で押圧されており、固形潤滑剤Mはバネ23により回転部材21に押圧力N2 で押圧されている。また、感光体11の矢印a方向の回転に対して従動回転可能に構成されている。
回転部材21には、ウレタンゴム、シリコンゴムその他のゴムを発泡させたローラ、或いはソリッドタイプのローラ、回転ブラシなどが使用できるが、以下説明する第1実施例ではウレタンゴムを発泡させたローラを使用する。
固形潤滑剤Mは、ステアリン酸亜鉛(ST−Zn)、ステアリン酸マグネシウム(ST−Mg)、ステアリン酸カルシウム(ST−Ca)等の高級脂肪酸金属塩(いわゆる金属石鹸)やPTFEやETFE、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系ポリマーを固形化したものなどが使用可能であるが、第1実施例ではステアリン酸亜鉛を固形化したものを使用するものとする。
固形潤滑剤Mを回転部材21に押圧する押圧力を低く設定すると、回転部材21による固形潤滑剤Mの掻き取り性が低下し、感光体11の表面に低摩擦係数の潤滑剤層を形成することができない。
固形潤滑剤Mを回転部材21に押圧する押圧力を高く設定すると、回転部材21による固形潤滑剤Mの掻き取り性が高くなり、固形潤滑剤Mの消耗が速くなり、使用可能期間が短くなる。実験の結果、固形潤滑剤Mの押圧力は、2〜20N/mに設定することで感光体11の表面への低摩擦係数潤滑剤層の形成と、比較的長い使用可能期間を共に達成することができた。
第1実施例では、回転部材21の感光体11への押圧力N1 は、N1 =5N/mに設定されており、また固形潤滑剤Mの回転部材21への押圧力N2 は、N2 =10N/mに設定されている。
回転部材21は感光体11に従動して回転可能に支持されており、回転部材21は感光体11から駆動力F1 を受けるほか、固形潤滑剤Mへの押圧により制動力F2 を受ける。図2に示すように駆動力F1 が制動力F2 よりも大きい場合は、回転部材21は感光体11に対して周速差1で従動回転する。また、図3に示すように駆動力F1 が制動力F2 よりも小さい場合は、回転部材21は停止し、或いは周速差1以下で低速回転することになる。
ここで、回転部材21の感光体11への押圧力N1 、固形潤滑剤Mの回転部材21への押圧力N2 、固形潤滑剤が表面に塗布されていない通常の感光体表面の摩擦係数μ1、固形潤滑剤が表面に塗布されたときの感光体表面の摩擦係数μ2、回転部材21が感光体11から受ける駆動力F1 、固形潤滑剤Mが回転部材21に押圧されることにより回転部材21が受ける制動力F2 の間の関係について説明する。
通常は、上記摩擦係数はμ1>μ2の関係にあるから、押圧力と摩擦係数とについて、(N2 /N1 )<(μ1/μ2)(つまり、N2 <N1 )の関係に設定するときは、固形潤滑剤が表面に塗布されておらず、感光体表面に低摩擦係数の層が形成されていないときは、F1 (=μ1・N1 )>F2 (=μ2・N2 )であるため、回転部材21は感光体11の回転に対して周速差1で従動回転する。
感光体表面に低摩擦係数の層が形成され、そのときの感光体表面の摩擦係数をμとすると、μ<μ2・(N2 /N1 )(つまり、F1 <F2 )の関係が成立するときは、回転部材21は停止、或いは感光体11の回転に対して周速差1以下で速度を落して従動回転し、感光体表面への固形潤滑剤の塗布が抑制される。
この状態で画像形成動作が継続されると、感光体11の表面はクリーニングブレードの接触により研磨され、感光体表面の潤滑剤が減少して感光体表面の摩擦係数μが上昇し、μ>μ2・(N2 /N1 )(つまり、F1 >F2 )の関係が成立すると、回転部材21は再び感光体11の回転に対して周速差1で従動回転し、感光体表面への固形潤滑剤の塗布が再開され、感光体表面は常に低摩擦係数の層が維持されることになる。
例えば、潤滑剤が表面に塗布されていない通常の感光体表面の摩擦係数μ1は、μ1=0.4以上であり、ステアリン酸亜鉛の摩擦係数μ2は、μ2=0.1であるから、固形潤滑剤が表面に塗布される第1実施例では感光体表面の摩擦係数μは、ステアリン酸亜鉛の摩擦係数の2倍のμ=0.2に維持されることになる。
図4は、第1実施例の構成における総画像形成枚数nと感光体表面の摩擦係数μの変化の測定結果を示す図である。測定条件は、回転部材の感光体への押圧力N1 、及び固形潤滑剤Mの回転部材への押圧力N2 を、N1 =N2 =10N/mに設定し、A4用紙を横通紙(用紙の短辺が搬送方向に添った方向)で連続して行なった。記録画像は白黒比5%のチャートを使用し、新品の感光体について総画像形成枚数500枚まで、100枚毎に摩擦係数μを測定した。但し、総画像形成枚数nが150〜300枚の間は高濃度画像として白黒比50%のチャートを使用した。摩擦係数μの測定はオイラーベルト法により測定した。測定方法の詳細については後で図7を参照して説明する。
図4には、比較のため、潤滑剤が表面に塗布されていない従来例についての測定結果も示した。従来例の構成は、回転部材に塗布ブラシを使用し、塗布ブラシは感光体に対して周速差1.5で従動回転させた。塗布ブラシの感光体への押圧力N1 、及び固形潤滑剤Mの塗布ブラシへの押圧力N2 は、N1 =N2 =10N/mに設定した。その他の条件は上記第1実施例の場合と同じである。
図4において、線(a)は第1実施例の測定結果を示し、線(b)は従来例の測定結果を示す。測定結果を見ると、従来例では、スタート時点の感光体表面の摩擦係数μは約0.45で、画像形成枚数nが100枚の時点で摩擦係数μは約0.2に低下して飽和した。その後、高濃度画像に切り換えて画像形成を行ったところ、徐々に摩擦係数μが上昇し、画像形成枚数nが300枚の時点で摩擦係数μは約0.3となった。これは感光体表面に残留した廃トナーが増加して塗布ブラシがトナーで汚れて潤滑剤の掻き取り性が低下し、感光体表面への潤滑剤の塗布量が減少したためである。
一方、第1実施例では、スタート時点の感光体表面の摩擦係数μは約0.45で、画像形成枚数nが150枚の時点で摩擦係数μは約0.2に低下して飽和しており、従来例に比較して摩擦係数μが飽和するまでに若干時間がかかるものの、飽和した後は摩擦係数μは飽和値で安定している。また、高濃度画像に切り換えて画像形成を行っても、従来例のように摩擦係数μの上昇は見られず、摩擦係数μは約0.2で安定して推移した。
また、環境条件やその他の誤差因子(連続印字や間欠印字など)が変動しても、第1実施例は上記した摩擦係数が安定して推移する効果が得られることが実験により確認されている。
図5は、潤滑剤塗布装置20の第2実施例である潤滑剤塗布装置20Bの固形潤滑剤Mと回転部材21付近の構成と、それらの部材に作用する力を説明する図である。
第2実施例の潤滑剤塗布装置20Bは、像担持体である感光体11の軸方向長さ以上の軸方向長さを有する回転部材21と、回転部材21の軸方向長さを有する固形潤滑剤Mとからなる点、及び固形潤滑剤Mがバネ23により回転部材21に押圧力N2 で押圧されている点は第1実施例と同じであるが、図示されていない回転部材21を支持する図示されていない軸受は、感光体11に向けて回転部材21が移動可能に支持する軸受である。この構成は、例えば軸受がフレームに設けた感光体11に向う長孔に移動可能に支持されている構成であってもよい。
固形潤滑剤M、バネ23及び回転部材21は、固形潤滑剤Mが回転部材21に押圧される押圧力の作用方向線Aが感光体11の中心軸と回転部材21の中心軸とを結ぶ線Bと、角度θで交差するように配置される。
この構成により、固形潤滑剤Mの回転部材21に対する押圧力N2 の一部を回転部材21の感光体11に対する押圧力N1 に変換することができる。即ち、前記した角度θが、0°<θ<90°になるように設定することで、押圧力N2 の角度θに対する分力が押圧力N1 となるので、N1 <N2 に設定することができる。
図5では、角度θ=60°に設定されており、N1 =N2 cos60°であるから、
N1 はN2 の1/2になり、実質的に第1実施例と同様の効果をもたらす。
図6は、潤滑剤塗布装置20の第3実施例である潤滑剤塗布装置20Cの固形潤滑剤Mと回転部材21付近の構成と、それらの部材に作用する力を説明する図である。
第3実施例の潤滑剤塗布装置20Cは、像担持体である感光体11の軸方向長さ以上の軸方向長さを有する回転部材21と、回転部材21の軸方向長さを有する固形潤滑剤Mとからなる点、及び固形潤滑剤Mがバネ23により回転部材21に押圧力N2 で押圧されている点は第1実施例と同じであるが、回転部材21を感光体11方向から固形潤滑剤Mに向けて押圧するバネ25が配置されている点で相違する。
バネ25の押圧力をバネ23の押圧力よりも小さくすることで、回転部材21の感光体11に対する押圧力N1 を固形潤滑剤Mの回転部材21に対する押圧力N2 よりも小さくすることができ、N1 <N2 に設定することができる。
次に、先に説明した総画像形成枚数nと感光体表面の摩擦係数μの変化の測定結果(図4参照)の説明において述べた、オイラーベルト法による固形潤滑剤の摩擦係数の測定方法について説明する。
図7は、オイラーベルト法による摩擦係数の測定装置の構成を説明する図で、テーブル51の一端に水平に固定配置された測定台の上に、デジタルフォースゲージ53を配置し、テーブル51の他端に設けられた感光体載置台55の上に、測定対象の感光体に見立てた円筒体56を配置する。円筒体56の円筒表面に接触させてベルト57を配置し、ベルト57の一端にはフックを介してデジタルフォースゲージ53を連結し、ベルト57の他端にはフックを介して所定の荷重Wが適切に加わるように重錘58を連結する。即ち、オイラーベルト法では、ベルトが円筒を介して水平方向にデジタルフォースゲージが連結され、90°曲がった垂直方向に荷重が連結されている。
この状態でデジタルフォースゲージ53を図7で右方向(矢印S方向)に引張り、ベルト57が移動を開始した時点でのデジタルフォースゲージの指示値Fを読取り、以下の式(1)により感光体に見立てた円筒体56の円筒表面の摩擦係数μを算出した。
μ=ln(F/W)/(π/2)・・・・・・・(1)
但し、lnは自然対数記号
F:デジタルフォースゲージ指示値
W:重錘の荷重。
実際の摩擦係数測定にあたっては、感光体とトナーの材料の性質を考慮し、ベルトはポリカーボネイトとポリブチレートとの混合物からなる樹脂材料を使用し、ベルト表面にトナー樹脂層(スチレン・アクリル混合物)を設け、円筒体には実際の画像形成処理に使用された感光体を使用した。
以上この発明に係る潤滑剤塗布装置を備えた画像形成装置は、モノクロ画像形成装置、カラー画像形成装置、プリンタ、FAX、プリンタ機能やFAX機能等を備えた複合機などに適用することができる。
クリーニングブレードによる像担持体上に残留した廃トナーの除去を行ないながら像担持体表面に塗布された潤滑剤の塗布量を一定の範囲に維持し、像担持体の寿命期間を延長できる画像形成装置である。
この発明の実施の形態の中間転写ベルトを使用する画像形成装置の要部の構成の概略を説明する図。 第1実施例の潤滑剤塗布装置の固形潤滑剤と回転部材付近の構成と、それらの部材に作用する力を説明する図(その1)。 第1実施例の潤滑剤塗布装置の固形潤滑剤と回転部材付近の構成と、それらの部材に作用する力を説明する図(その2)。 第1実施例の構成における総画像形成枚数と感光体表面の摩擦係数の変化の推移の測定結果を示す図。 第2実施例の潤滑剤塗布装置の固形潤滑剤と回転部材付近の構成と、それらの部材に作用する力を説明する図。 第3実施例の潤滑剤塗布装置の固形潤滑剤と回転部材付近の構成と、それらの部材に作用する力を説明する図。 オイラーベルト法による摩擦係数の測定装置を説明する図。 従来の画像形成装置の構成の概略を説明する図。
符号の説明
10 画像形成装置
11 像担持体(感光体)
12 メインチャージャ
13 露光装置
14 現像装置
15 1次転写装置
16 クリーニングブレード
17 中間転写ベルト
20 潤滑剤塗布装置
20A 潤滑剤塗布装置(第1実施例)
20B 潤滑剤塗布装置(第2実施例)
20C 潤滑剤塗布装置(第3実施例)
23、24、25 バネ
M 固形潤滑剤

Claims (5)

  1. 像担持体と、該像担持体に当接して従動回転可能に保持された回転部材と、該回転部材に当接するように配置された固形潤滑剤とを備え、前記回転部材に当接して付着した固形潤滑剤が前記回転部材を介して像担持体表面に塗布されるように構成された画像形成装置において、
    初期の像担持体の表面摩擦係数をμ1、固形潤滑剤の表面摩擦係数をμ2、回転部材の像担持体に対する押圧力をN1、固形潤滑剤の回転部材に対する押圧力をN2としたとき、前記初期の像担持体の表面摩擦係数μ1と固形潤滑剤の表面摩擦係数μ2とは、以下の式(1)の関係にあり、且つ、回転部材の像担持体に対する押圧力N1と固形潤滑剤の回転部材に対する押圧力N2、及び前記摩擦係数μ1とμ2との間には以下の式(2)
    μ1>μ2・・・・・・・・・・・・・・・(1)
    1<(N2/N1)<(μ1/μ2)・・・(2)
    の関係にあることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置は、固形潤滑剤を回転部材に押圧する押圧手段を備え、固形潤滑剤に加えられる押圧力が回転部材を介して像担持体に伝達されるように構成され、像担持体の中心と回転部材の中心を結ぶ第1の中心線と、回転部材の中心と固形潤滑剤の中心を結ぶ第2の中心線とが交差する角度θが以下の式(3)
    0°<θ<90°・・・・・・・・・・・・(3)
    の関係を満たすように像担持体、固形潤滑剤、及び回転部材が配置されること
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成装置は、固形潤滑剤を回転部材に押圧する押圧手段を備え、像担持体の中心、回転部材の中心、及び固形潤滑剤の中心が同一中心線上に配置されており、回転部材の像担持体に対する押圧力は固形潤滑剤の回転部材に対する押圧力よりも低い押圧力に設定されていること
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記回転部材は弾性ローラであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記固形潤滑剤は、脂肪酸金属塩であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。



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