JP4466262B2 - アキシャルギャップモータのロータ構造 - Google Patents

アキシャルギャップモータのロータ構造 Download PDF

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Description

本発明は、回転軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップモータのロータ構造に関するものである。
従来、回転軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップモータは、種々の構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−187635号公報
図10は従来のアキシャルギャップモータの一例の構成を示す図である。図10に示す例では、回転軸となるロータ軸52と、ロータ軸52に固定された円筒状のロータ53と、ロータ53と対向して設けられたステータ54とを、ケース55内に収納して、アキシャルギャップモータ51を構成している。ここで、ロータ軸52は、ベアリング56を介してケース55に回転自在に装着されている。また、ロータ53は、ロータバックコア57と、磁石58及びロータコア59とから構成されている。さらに、ステータ54は、ステータバックコア60と、ステータコア61及びステータコイル62とから構成されている。そして、ステータ54とロータ53との間にギャップ63が形成されている。なお、64はロータ軸52の回転位置を検知するためのエンコーダであり、65はケース55内に設けられたアキシャルギャップモータ51を冷却するための冷却水路である。
図11は従来のアキシャルギャップモータにおけるロータ磁石配置の一例をステータとロータとのギャップ面から見た図である。図11に一例を示すように、従来のアキシャルギャップモータ51では、ロータ53のギャップ63に対向するギャップ面53aに、表面磁石58を配置した構成をとっている。また、1ロータ1ステータの図10に示す従来のアキシャルギャップモータ51では、磁石58を貫通した磁束を、円周方向に回して別の磁石58及びステータ54を経由してループ状に流す必要がある。そのため、ロータ53の磁石58の裏側に、磁束を円周方向に回すためのロータバックコア57を必ず設ける必要があった。
上述した従来のアキシャルギャップモータ51では、ロータ53の磁石58を表面磁石タイプとしているので、磁石58の磁束を増加させるためには、モータの外径を大きくすることにより磁石量を増加させることが必要となり、モータのサイズが大きくなる問題があった。また、磁気抵抗が均一に成りやすく、リラクタンストルクの利用度が非常に低くなる問題があった。さらに、これは1ロータ1ステータ構造のアキシャルギャップモータ51のみに言えることだが、この構造ではロータバックコア57が必然的に必要となり、部品点数が多くなる問題もあった。
本発明の目的は上述した問題点を解消して、モータのサイズを大きくすることなく、リラクタンストルクを効果的に利用でき、モータのトルクを大きくすることが出来るアキシャルギャップモータのロータ構造を提供しようとするものである。
本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造は、回転軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップモータのロータ構造であって、円盤状のロータバックコアの表面に、磁石の磁極面が、対向するステータとロータとのギャップ面に対して平行方向となるように複数の磁石を配置してなるロータ構造において、ロータバックコアを、電磁鋼板を環状に巻回して構成し、環状に巻回されたロータバックコアの内周部にスロットを設け、電磁鋼板の積層体のスロットに対応する位置に突部を設け、積層体の突部をロータバックコアのスロットに挿入することで、磁石間に、周方向に積層してなる電磁鋼板の積層体を介在させたことを特徴とするものである。
また、本発明のアキシャルギャップのロータ構造は、回転軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップモータのロータ構造であって、円盤状のロータバックコアの表面に、磁石の磁極面が、対向するステータとロータとのギャップ面に対して平行方向となるように複数の磁石を配置してなるロータ構造において、ロータバックコアを、電磁鋼板を環状に巻回して構成し、環状に巻回されたロータバックコアの内周部に強度部材を設け、強度部材にスロットを設け、電磁鋼板の積層体のスロットに対応する位置に突部を設け、積層体の突部を強度部材のスロットに挿入することで、磁石間に、周方向に積層してなる電磁鋼板の積層体を介在させたことを特徴とするものである。
本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造では、ロータの磁石間に透磁材料を介在させたことで、磁石間の磁気抵抗を小さくすることができ、磁束が通りやすくなるため、q軸インダクタンスを大きくすることができ、リラクタンストルクを増加させることができる。その結果、モータのサイズを大きくすることなく、モータのトルクを大きくすることが出来る。
なお、本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の好適例としては、円盤状のロータバックコアの表面に、磁石の磁極面が、対向するステータとロータとのギャップ面に対して平行方向となるよう複数の磁石を配置してなるロータ構造であって、磁石間に、透磁材料を介在させたこと、ロータバックコアを、電磁鋼板を環状に巻回して構成し、磁石間に、周方向に積層してなる電磁鋼板の積層体を介在させたこと、環状に巻回されたロータバックコアの内周部にスロットを設け、電磁鋼板の積層体のスロットに対応する位置に突部を設け、積層体の突部をロータバックコアのスロットに挿入することで、磁石間に、電磁鋼板の積層体を介在させたこと、および、環状に巻回されたロータバックコアの内周部に強度部材を設け、強度部材にスロットを設け、電磁鋼板の積層体のスロットに対応する位置に突部を設け、積層体の突部を強度部材のスロットに挿入することで、磁石間に、電磁鋼板の積層体を介在させたこと、がある。いずれの場合も、表面磁石型のアキシャルギャップモータにおいて、磁石間の短絡を防ぎ、Ld、Lqを利用できる構造になっているので、リラクタンストルクを発生させ、モータのトルクを向上させることができる。
また、本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の好適例としては、磁石と透磁材料との間に非磁性体を設けたこと、および、透磁材料として周方向に積層してなる電磁鋼板の積層体を用い、電磁鋼板の積層体と非磁性体とを、ロータの回転方向に対して一定の角度を持たせて設けたこと、がある。いずれの場合も、表面磁石型のアキシャルギャップモータにおいて、透磁材料の面積は減少するが、磁石と接する部分に発生する磁束の回り込みを防ぐことができ、結果として透磁材料の部分に鎖交する磁束が多くなる。また、電磁鋼板の積層体と非磁性体とを、ロータの回転方向に対して一定の角度を持たせて設けた場合は、ロータ回転方向に対して垂直方向のみに磁束を規制することができ、リラクタンストルク向上および鉄損の低減効果がある。
さらに、本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の好適例としては、磁石の磁極面が、対向するステータとロータとのギャップ面に対して垂直方向となるよう複数の磁石を配置してなるロータ構造であって、磁石間に、電磁鋼板の積層体と透磁材料の成形体とを介在させたこと、積層体の電磁鋼板を半径方向に積層すること、円盤状のロータバックコアに、電磁鋼板の積層体を嵌め込んで装着したこと、円盤状のロータバックコアに、磁石を嵌め込んで装着したこと、磁石の磁極面に電磁鋼板の積層体を設け、積層体間に、透磁材料の成形体を設けたこと、および、磁石の磁極面に透磁材料の成形体を設け、成形体間に、電磁鋼板の積層体を設けたこと、がある。
いずれの場合も、周方向に着磁面を持つアキシャルギャップモータにおいて、磁石間に、電磁鋼板の積層体と透磁材料の成形体とを介在させたことで、低磁気抵抗でd軸磁束を流す事が出来るので、表面磁石型のアキシャルギャップモータでは利用できないリラクタンストルクを利用する事が出来、トルクをアップする事が出来る。また、円盤状のロータバックコアに、電磁鋼板の積層体を嵌め込んで装着した場合、または、円盤状のロータバックコアに、磁石を嵌め込んで装着した場合は、積層体または磁石とロータバックコアとの接触部が微小面積で接触するので、渦電流損(鉄損)が発生しにくい。さらに、ロータバックコアの更に裏側に、電磁鋼板の積層体を支持する支持部材を設けた場合は、ロータバックコアと支持部材とを溶接などの手段で一体化できるため、高回転化を行う事が出来る。さらにまた、磁石の磁極面に電磁鋼板の積層体を設け、積層体間に、透磁材料の成形体を設けた場合は、磁石に近接して磁束密度の高い電磁鋼板を設けることが出来るので、ステータ面側の磁束密度を上昇し、加えてリラクタンストルクを得るループもあり、トルクを向上する事が出来る。また、磁石の磁極面に透磁材料の成形体を設け、成形体間に、電磁鋼板の積層体を設けた場合は、ステータ面側の磁束密度を上昇し、トルクを向上する事が出来る。加えて、磁石表面の磁束密度を均一化できるため、磁石渦電流を低減できる。
さらにまた、本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の好適例としては、ロータバックコアの更に裏側に、電磁鋼板の積層体を支持する支持部材を設けたこと、がある。このように構成することで、回転強度を更に向上する事が出来る。
本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の特徴は、ロータの磁石間に透磁材料を介在させることにより、リラクタンストルクを増加させることができる点にある。以下に、この発明の実施の形態を、第1実施例〜第3実施例として、図面に基づき詳細に説明する。
<第1実施例>
図1は本発明のロータ構造の第1実施例の対象となるアキシャルギャップモータの一例を説明するための図である。図1に示す例では、回転軸となるロータ軸2と、ロータ軸2に固定された円筒状のロータ3と、ロータ3と対向して設けられたステータ4とを、ケース5内に収納して、アキシャルギャップモータ1を構成している。ここで、ロータ52は、ベアリング6を介してケース5に回転自在に装着されている。また、ロータ3は、ロータバックコア7と、磁石58及びロータコア9とから構成されている。さらに、ステータ4は、ステータバックコア10と、ステータコア11及びステータコイル12とから構成されている。そして、ステータ4とロータ3との間にギャップ3が形成されている。なお、4はロータ軸2の回転位置を検知するためのエンコーダであり、15はケース5内に設けられたアキシャルギャップモータ1を冷却するための冷却水路である。
図2(a)〜(c)はそれぞれ本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例におけるロータの一例を示す図である。図2(a)はロータバックコア7の一例を示し、図2(b)は図2(a)に示すロータバックコア7に磁石8と透磁材料からなる部材21とを装着した一例を示し、図2(c)は図2(b)におけるA−A線に沿った断面を示す。
図2(a)〜(c)に示す例において、ロータバックコア7は、磁石8を外周部に固定するための外周部に磁石8の厚さ分だけ突出して設けた突部7−1と、その内部に設けた凹部7−2とからなり、電磁鋼板22を環状に巻回して構成されている。ロータバックコア7の凹部7−2の内周部には、スロット23を等間隔に開口して設けている。本例において、透磁材料からなる部材21は、電磁鋼板24を周方向に積み重ねた積層体21から構成されており、組み立てた場合に積層体21のスロット23に対応する位置に突部25を有している。そして、積層体21の突部25をロータバックコア7のスロット23に挿入することで、磁石8間に、透磁材料からなる積層体21を介在させている。なお、磁石8は、隣り合う磁石の着磁方向が互いに逆になるよう、ロータバックコア7の凸部7−1、凹部7−2及び積層体21の間にできる扇形状の空間に、接着剤等で等間隔に固定されて設けられている。また、磁石8の磁極面は、対向するステータ4とロータ7とのギャップ面に対して平行に同じ方向となるよう配置されている。
図3(a)〜(c)はそれぞれ本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例における他の例を示す図である。図2(a)〜(c)に示す例と同様に、図3(a)はロータバックコア7の図2(a)とは異なる一例を示し、図3(b)は図3(a)に示すロータバックコア7に磁石8と透磁材料からなる積層体21とを装着した図2(b)とは異なる一例を示し、図3(c)は図3(b)におけるA−A線に沿った断面を示す。図3(a)〜(c)に示す例において、図2(a)〜(c)に示す例と異なる点は、電磁鋼板24を環状に巻回してなるロータバックコア7の内周部に、ステンレス鋼等からなる強度部材26を設け、この強度部材26の内周部にスロット23を設け、積層体21の突部25をロータバックコア7を構成する強度部材26のスロット23に挿入することで、磁石8間に、積層体21を介在させた点である。
図4〜図8はそれぞれ本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例におけるさらに他の例を示す図である。本例では、図4(a)、(b)に示すように、電磁鋼板22を環状に巻回して構成したロータバックコア7において、磁石8間に周方向に電磁鋼板24を積層した積層体21を設けるに際し、回転軸に対して円周上で対向する2つの積層体21を一体に構成し、一体に構成した積層体を積み重ねている。なお、図4(b)は図4(a)のA−A線に沿った断面を示しているが、シャフト31の部分は断面として示していない。
具体的に上述した構成のロータ構造の一例を得るためには、まず、図5に示すように、電磁鋼板22を環状に巻回してなるロータバックコア7を準備するとともに、一体にした積層体としての、コの字型の電磁鋼板24aを積層した積層鋼板21aと、H型の電磁鋼板24bを積層した積層鋼板21bと、H型の電磁鋼板24cを積層した積層鋼板21cと、コの字型の電磁鋼板24dを積層した積層鋼板21dと、を準備する。次に、ロータバックコア7において、磁石8間のスペースに、積層鋼板21a〜21dを下からその順に積み重ねて配置する。そして、以下に説明するようにしてロータ軸に固定する。
図6はロータ軸2を構成する上側のシャフト31−1と下側のシャフト31−2とからなるシャフト31の一例を示す図である。図6に示すように、積層鋼板21a〜21dを積み重ねてロータ軸2に装着できるように、周方向に歯車状に段差をつけて切断形成した上側のシャフト31−1と、この上側のシャフト31−1と対向して組み合わされる下側のシャフト31−2とを使用する。すなわち、図7に示すように、各積層鋼板21a〜21dを歯車状の段差を利用して上側のシャフト31−1と下側のシャフト31−2との間に挟み込んで固定する。なお、図5及び図7においては、2分割のシャフト31のうち下側のシャフト31−2のみ示している。最後に、図8に示すように、磁石8と積層体21とを設けたロータバックコア7を、上側のシャフト31−1と下側のシャフト31−2との間に挟み込んで固定した状態で、ワッシャー32を介して、シャフト31−1及び31−2の外周に設けたネジ部33にナット34をネジ止めすることで、本例のロータ3を得ることができる。
上述した本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造に係る第1実施例では、磁石8間に電磁鋼板24を積層してなる積層体21を介在させることで、リラクタンストルクを増加させることのできるロータ構造を得ることができる。
<第2実施例>
図9は本発明のロータ構造の第2実施例の対象となるアキシャルギャップモータの一例を説明するための図である。図9に示す例において、図1に示す例と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。図1に示す例が1ロータ1ステータの構造であったのに対し、図9に示す例では1ロータ2ステータの構造となっている。そのため、ロータ3の構造が、ロータバックコア7の両面に磁石8を設けた構造となっているが、本例でも第1実施例と同様、ロータバックコア7の両面において磁石8の間に透磁材料からなる部材を設けた点が特徴となる。なお、図9に示す例において、16は磁石8を外周側から固定するための外枠である。
図10は本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第2実施例におけるロータの一例を示す図である。図10に示す例において、磁石8間に、ロータバックコア7と同じ透磁材料からなる透磁部41を設けている。なお、図11に上述した1ロータ2ステータ構造のアキシャルギャップモータにおける磁束の流れの一例を示す。図11に示す例では、回転軸を中心とした所定の円周上の一部の断面を展開して示している。
図12(a)〜(e)はそれぞれ本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第2実施例におけるロータを説明するための図である。図12(a)〜(e)に示す例は、それぞれ、図10に示すロータ3を図中上側から見た図であって、外枠16を除いた図を示している。図12(a)に示す例では、磁石8間にロータバックコア37と同じ透磁材料からなる透磁部41とすることにより、この部分の磁気抵抗を小さくすることができ、q軸インダクタンスを増加させることができるため、リラクタンストルクを増加させることができる。図12(a)に示す例では透磁部41を通る磁束が磁石8に回り込み、ロータ間を磁束が通りにくくなる場合があるため、図12(b)に示すように、磁石8と透磁部41との間に非磁性体42を挟むことによって、磁束の回り込みを防ぐ構成とすることが好ましい。
また、ロータ間の磁束を通過しやすくし、リラクタンストルクの向上を図るため、図12(c)に示すように、磁石8間の透磁部41を方向性電磁鋼板から構成することが好ましい。図12(c)に示す例において、矢印で示す磁束の容易方向を電磁鋼板の積層方向を適宜選択して得ることで、透磁部41の磁束の流れを規制することによる鉄損の低減効果もある。さらに、図12(d)に示すように、透磁部41と非磁性体42に一定の角度を持たせることにより磁束の流れを規制し、一方向のみのリラクタンストルクを向上させることができる。図12(d)に示す例では、磁石8の形が複雑なため、ロータを構成する事が困難となる場合がある。そこで、図12(e)に示すように、永久磁石8の断面形状を長方形として、ロータを組み上げやすい形状とすると好ましい。また、断面長方形の磁石8の削られた部分8aはエアギャップとし、磁束の回り込みを防ぐ役割を持たせることができる。
上述した本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造に係る第2実施例では、ロータバックコア7の両面において磁石8間に透磁部41を介在させることで、リラクタンストルクを増加させることのできるロータ構造を得ることができる。
<第3実施例>
図13は本発明のロータ構造の第3実施例の対象となるアキシャルギャップモータの一例を説明するための図である。図13において、図1及び図9に示す部材と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。図1及び図9に示す例がロータバックコア7の表面に軸方向に着地面を持つ磁石8を設けた表面磁石タイプであったのに対し、図13に示す例では、周方向に着磁面を持つ磁石8を設けたロータを構成している。本例でも、第1実施例及び第2実施例と同様、磁石8の間に透磁材料からなる部材を設けた点が特徴となる。
図14〜図20はそれぞれ本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第3実施例におけるロータの一例を示す図である。図14に示す例において、周方向に着磁面を持つよう配置した磁石8の間、言い換えると、磁石8の磁極面が、対向するステータとロータとのギャップ面に対して垂直方向となるよう配置した磁石8の間に、圧粉コア等の透磁材料からなる成形体、または、電磁鋼板を径方向に積層した積層体からなる透磁部45を介在させて、ロータ3を構成している。
図15及び図15の半径r1にて周方向に展開した図16に示す例では、磁石8の間に、電磁鋼板24を径方向に積層してなる積層体21と透磁材料からなる成形体46とを介在させている。積層体21及び磁石8は、電磁鋼板22を積層してなるロータバックコア7に嵌め込んで装着されている。また、磁石8の磁極面に成形体46を設け、成形体46の間に、積層体21を設けている。ここで、電磁鋼板24としては同じ形状のものを用いるため、ステータ面から見て長方形または正方形となる。このため、成形体46の形状を扇形としている。本例において、磁石8は周方向に着磁面を持つので、積層体21または成形体46を介してステータ面から磁束が流入し、磁束が貫通する磁束ループとなる。また、本例では、半径方向に電磁鋼板24を積層して積層体21を構成しているので、周方向に磁束が流れやすい。このため、図16に示すように、磁石8による磁束のループとリラクタンストルクのループが構成されている。
図17及び図17の半径r1にて周方向に展開した図18に示す例では、図15及び図16に示す例と同様に、磁石8の間に、電磁鋼板24を径方向に積層してなる積層体21と透磁材料からなる成形体46とを介在させている。図17及び図18に示す例において、図15及び図16に示す例と異なる点は、磁石8の磁極面に積層体21を設け、積層体21間に、透磁材料からなる成形体46を設けた点である。本例では、磁石8の両脇に電磁鋼板24を積層してなる積層体21を持つ。電磁鋼板は一般に透磁材料からなる成形体21よりも透磁率が高く、大きな磁束密度が得られる。よって、磁石8近傍の磁気抵抗の小さなループで磁束を流すので、磁石8で得られるトルクが大きくなる。リラクタンストルクのループは、図17及び図18に示す例と同様に得ることができる。
図19及び図19の半径r1にて周方向に展開した図20に示す例では、図15及び図16に示す例と同様に、磁石8の間に、電磁鋼板24を径方向に積層してなる積層体21と透磁材料からなる成形体46とを介在させている。図19及び図20に示す例において、図15及び図16に示す例と異なる点は、1ロータ2ステータ構造のアキシャルギャップモータに適用するためのロータとして構成するため、ロータバックコア7がロータ中心に位置する点である。本例でも、他の例と同様に、リラクタンストルクのループを構成することができる。
上述した本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造に係る第3実施例では、周方向に着磁した磁石8の間に、透磁部45、または、積層体21および成形体46を介在させることで、リラクタンストルクを増加させることができるロータ構造を得ることができる。
次に、上述した第1実施例〜第3実施例のいずれにも適用できる、電磁鋼板24の積層体21をロータバックヨーク7に固定する他の方法について説明する。図21は本発明のロータ構造において積層体21を固定する方法の他の例を説明するための図であり、図22は図21の半径r1にて周方向に展開した図である。図21及び図22に示す例において、積層体21を、ロータバックコア7に開けた穴に差し込み、裏側に設けた支持部材47で固定するよう構成している。本例では回転強度を更に向上させることができる。
本発明のアキシャルギャップモータ構造は、回転軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップモータにおいて、モータのサイズを大きくすることなく、リラクタンストルクを効果的に利用でき、モータのトルクを大きくする用途に好適に使用する用途に好適に用いることができる。
本発明のロータ構造の第1実施例の対象となるアキシャルギャップモータの一例を説明するための図である。 (a)〜(c)はそれぞれ本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例におけるロータの一例を示す図である。 (a)〜(c)はそれぞれ本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例におけるロータの他の例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例におけるロータのさらに他の例を示す図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例におけるロータのさらに他の例を示す図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例におけるロータのさらに他の例を示す図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例におけるロータのさらに他の例を示す図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第1実施例におけるロータのさらに他の例を示す図である。 本発明のロータ構造の第2実施例の対象となるアキシャルギャップモータの一例を説明するための図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第2実施例におけるロータの一例を示す図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第2実施例におけるロータ磁束の流れの一例を示す図である。 (a)〜(e)はそれぞれ本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第2実施例におけるロータを説明するための図である。 本発明のロータ構造の第3実施例の対象となるアキシャルギャップモータの一例を説明するための図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第3実施例におけるロータの一例を示す図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第3実施例におけるロータの他の例を示す図である。 図15の半径r1にて周方向に展開した図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第3実施例におけるロータのさらに他の例を示す図である。 図17の半径r1にて周方向に展開した図である。 本発明のアキシャルギャップモータのロータ構造の第3実施例におけるロータのさらに他の例を示す図である。 図19の半径r1にて周方向に展開した図である。 本発明のロータ構造において積層体を固定する方法の他の例を説明するための図である。 図21の半径r1にて周方向に展開した図である。
符号の説明
1 アキシャルギャップモータ
2 ロータ軸
3 ロータ
4 ステータ
5 ケース
6 ベアリング
7 ロータバックコア
7−1 凸部
7−2 凹部
8 磁石
8a エアギャップ
9 ロータコア
10 ステータバックコア
11 ステータコア
12 ステータコイル
13 ギャップ
14 エンコーダ
15 冷却通路
16 外枠
21 積層体
22、24 電磁鋼板
23 スロット
25 突部
26 強度部材
31 シャフト
31−1 上側のシャフト
31−2 下側のシャフト
32 ワッシャー
33 ネジ部
34 ナット
41、45 透磁部
42 非磁性体
46 成形体
47 支持部材

Claims (4)

  1. 回転軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップモータのロータ構造であって、円盤状のロータバックコアの表面に、磁石の磁極面が、対向するステータとロータとのギャップ面に対して平行方向となるように複数の磁石を配置してなるロータ構造において、
    ロータバックコアを、電磁鋼板を環状に巻回して構成し、環状に巻回されたロータバックコアの内周部にスロットを設け、電磁鋼板の積層体のスロットに対応する位置に突部を設け、積層体の突部をロータバックコアのスロットに挿入することで、磁石間に、周方向に積層してなる電磁鋼板の積層体を介在させたことを特徴とするアキシャルギャップモータのロータ構造。
  2. 回転軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップモータのロータ構造であって、円盤状のロータバックコアの表面に、磁石の磁極面が、対向するステータとロータとのギャップ面に対して平行方向となるように複数の磁石を配置してなるロータ構造において、
    ロータバックコアを、電磁鋼板を環状に巻回して構成し、環状に巻回されたロータバックコアの内周部に強度部材を設け、強度部材にスロットを設け、電磁鋼板の積層体のスロットに対応する位置に突部を設け、積層体の突部を強度部材のスロットに挿入することで、磁石間に、周方向に積層してなる電磁鋼板の積層体を介在させたことを特徴とするアキシャルギャップモータのロータ構造。
  3. 回転軸に対して円周上で対向する電磁鋼板の積層体を一体に構成し、一体に構成した積層体を積み重ねることで、磁石間に、電磁鋼板の積層体を介在させたことを特徴とする請求項1または2に記載のアキシャルギャップモータのロータ構造。
  4. ロータバックコアの更に裏側に、電磁鋼板の積層体を支持する支持部材を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のアキシャルギャップモータのロータ構造。
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