JP4465934B2 - 圧電変換素子及びその加工方法、並びにその圧電変換素子を使用したアクチエータ - Google Patents

圧電変換素子及びその加工方法、並びにその圧電変換素子を使用したアクチエータ Download PDF

Info

Publication number
JP4465934B2
JP4465934B2 JP2001259222A JP2001259222A JP4465934B2 JP 4465934 B2 JP4465934 B2 JP 4465934B2 JP 2001259222 A JP2001259222 A JP 2001259222A JP 2001259222 A JP2001259222 A JP 2001259222A JP 4465934 B2 JP4465934 B2 JP 4465934B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
electrode
electrode body
conversion element
piezoelectric transducer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001259222A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003069100A (ja
Inventor
龍一 吉田
直樹 松井
聡 新家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2001259222A priority Critical patent/JP4465934B2/ja
Publication of JP2003069100A publication Critical patent/JP2003069100A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4465934B2 publication Critical patent/JP4465934B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は圧電変換素子の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧電変換素子を使用したアクチエータは、供給される電気エネルギを駆動力に変換する変換効率が高く、小型軽量でありながら発生する駆動力が大きく、また、駆動力を容易に制御できるため、カメラ、計測機器、その他の精密機械の被駆動部材の駆動や位置決めに利用されるようになってきた。
【0003】
このようなアクチエータで使用される駆動源である圧電変換素子には、セラミックス系圧電材料で構成されたシート状の薄板圧電素子と正極及び負極となる電極体(以下、単に電極という)を複数枚積層して構成したもの、シート状の薄板圧電素子と電極を積層した積層体を中空筒状に巻いて構成したもの等が提案されている。
【0004】
図25及び図26は、セラミックス系圧電材料で構成されたシート状の薄板圧電素子と正極及び負極の電極を複数枚積層して構成された圧電変換素子を使用したアクチエータの構成を示す斜視図で、図25は組み立て工程を示す図、図26は完成したアクチエータを示す斜視図である。
【0005】
図25に示すように、アクチエータは、固定部材101の上に圧電変換素子102の一方の端部を接着剤104で接着固定し、圧電変換素子の他方の端部に被駆動部材103を同じく接着剤104で接着固定して構成されている。
【0006】
この構成において、図26に示すように、正極電極105及び負極電極106の間にパルス状の電圧を印加、或いはパルス状に電流を供給すると、圧電変換素子102はその厚み方向(積層方向)に伸縮し、伸び方向と縮み方向で速度の異なる伸縮振動が発生し、圧電変換素子102の端部に接着固定された被駆動部材103に伸縮振動が伝達される。これにより、例えば、被駆動部材103に図示しない移動体を摩擦接触させたときは、移動体を所定方向に移動させることができる。
【0007】
この他、圧電変換素子に印加する電圧、或いは供給する電流の調整により、被駆動部材に種々の振動モードの運動を発生させることができる。
【0008】
上記した構成のアクチエータでは、固定部材101と圧電変換素子102との接合、圧電変換素子102と被駆動部材103との接合に接着剤、例えばエポキシ系の接着剤を使用しているが、圧電変換素子に発生する振動により接合部が剥がれるという不都合がある。この対策として、圧電変換素子の接合面となるセラミックスの端面をエッチング加工して粗面とし、接着強度を高めることが行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、圧電変換素子の接合面となるセラミックスの端面をエッチング処理して粗面としても接着強度を十分に高めることができず、圧電変換素子を高速で長時間駆動するときは接着部が剥がれるという不都合があった。この発明は、上記課題を解決することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するもので、請求項1の発明は、セラミックス系圧電材料で構成されたシート状圧電素子と電極体とを積層した積層体を巻上げて柱状体或いは筒状体に構成された圧電変換素子であって、前記圧電変換素子を他部材へ接着固定する接合面が、圧電素子と電極体とのいずれか一方が突出する凹凸面に形成された面であることを特徴とする圧電変換素子である。
【0011】
請求項2の発明は、セラミックス系圧電材料で構成されたシート状圧電素子と電極体とを積層した積層体で、電圧印加方向に対して垂直方向に変位が発生する圧電変換素子であって、前記圧電変換素子を他部材へ接着固定する接合面が、圧電素子と電極体とのいずれか一方が突出する凹凸面に形成された面であることを特徴とする圧電変換素子である。
【0012】
そして、前記接合面は、接合面に共に露出する圧電素子と電極体のいずれかの一方が選択的にエッチング加工されて凹凸面に形成された面である。
【0013】
この場合、前記接合面は、圧電素子がエッチングされ、電極体はエッチングされない選択的にエッチング加工が行なわれて、圧電素子が凹、電極体が凸となる凹凸面に形成された面であってもよい。
【0014】
また、前記接合面は、電極体がエッチングされ、圧電素子はエッチングされない選択的にエッチング加工が行なわれて、圧電素子が凸、電極体が凹となる凹凸面に形成された面であってもよい。
【0015】
また、前記接合面は、接合面に共に露出する圧電素子と電極体とのうち電極体が選択的にスパッタリング加工されて圧電素子が凸、電極体が凹となる凹凸面に形成された面でああってもよい。
【0017】
そして、前記凹凸面は、凹み深さに対する電極体の厚み(アスペクト比)が5以下であることが望ましい。
【0018】
請求項の発明は、セラミックス系圧電材料で構成されたシート状圧電素子と電極体とを積層した積層体から構成された圧電変換素子における圧電変換素子を他部材へ接着固定する接合面の加工方法であって、接合面に共に露出する圧電素子と電極体のいずれか一方を選択的に腐食して凹凸面に加工することを特徴とする圧電変換素子の加工方法である。
【0019】
この場合、前記接合面の加工方法は、圧電素子がエッチングされ、電極体はエッチングされない選択的エッチング加工であってもよく、電極体がエッチングされ、圧電素子はエッチングされない選択的エッチング加工であってもよい。さらに前記接合面の加工方法は、電極体が選択的にスパッタリング加工され、圧電素子は加工されない選択的スパッタリング加工であってもよい。
【0020】
請求項の発明は、請求項1乃至請求項のいずれかに記載された圧電変換素子と、前記圧電変換素子を固定する固定部材と、前記圧電変換素子に固定される駆動部材と、前記駆動部材により駆動される被駆動部材とを備えた圧電変換素子を使用したアクチエータにおいて、前記圧電変換素子と固定部材及び駆動部材との接合は、圧電変換素子に形成された凹凸面である接合面に接着剤を適用して接合されていることを特徴とする圧電変換素子を使用したアクチエータである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態の圧電変換素子は、圧電セラミックス系圧電材料からなる1枚のシート状の圧電素子の表裏両面にそれぞれ電極体(以下、単に電極という)を形成し、これを巻上げて柱状体に形成したものである。
【0023】
図1は第1の実施の形態の圧電変換素子の素材である圧電素子を示す斜視図、図2は素材である圧電素子を2つ折りした状態の斜視図、図3は巻上げて柱状体に形成された圧電変換素子の外観を示す斜視図である。説明の都合上、圧電素子及び電極体の厚みは、実際よりも著しく拡大して示してある。
【0024】
この圧電変換素子10は、まず、圧電セラミックス系の圧電材料を使用してシート状の圧電素子11を作り、その表面及び裏面に第1電極12及び第2電極13を形成する。次に、略中央部で2つ折りし、折曲部14を中心にして圧電素子相互が積層されるように巻上げて柱状体に形成する。
【0025】
この後、焼成工程、柱状体の端部を切断する切断加工、及び切断面のエッチング加工を行う。さらに、柱状体の外周面に露出している第1電極12及び第2電極13へのリード線の接続加工、及び分極処理を経て、圧電変換素子10が完成する。
【0026】
圧電変換素子10の製造工程を説明する。まず、圧電素子11の材料としては、PZT(PbZrO3 ・PbTiO3 )を主成分とする圧電セラミックスを使用する。このセラミックス粉体を溶剤、分散剤、バインダ、可塑剤等と混合し、ブレード等を使用して均一な平面に作成して一定の厚さ、例えば20〜100μmの厚さに引き伸ばす。溶剤を蒸発させて乾燥すると、グリーンシートと呼ばれる柔軟性のあるシートを得ることができる。
【0027】
次に、このグリーンシート(圧電素子)の表裏両面に、スクリーン印刷等の手段で白金(Pt)系電極材料を適当な樹脂バインダでペースト状にした材料を所定の厚さ、例えば7〜10μm程度の厚さに印刷して第1電極12及び第2電極13を形成し、所定の大きさに切断する(図1参照)。
【0028】
次に、その略中央部で2つ折し(図2参照)、折曲部14を中心にして圧電素子相互が積層されるように巻上げて柱状体に形成する(図3参照)。
【0029】
このとき、図4に示すように、軸方向にスリット18が形成された巻取軸17を準備し、表裏両面にそれぞれ第1電極12及び第2電極13が形成されたシート状の圧電素子11の中央部を巻取軸17のスリット18に挟み、圧電素子相互が積層されるように巻上げて筒状体に形成してもよい。
【0030】
この構成の柱状体(又は筒状体、以下、説明の都合上、両者を含め柱状体という)では、図3から明らかなように、柱状体の外周面に第1電極12と第2電極13とが露出し、また、柱状体の軸方向の両端面にも渦巻状に第1電極12と第2電極13の端面が露出する。
【0031】
次に、この巻上げられた柱状体を所定の温度条件で焼成する。焼成する温度条件は、例えば、図5に示すように、5時間程度かけて500℃まで徐々に温度を高め、500℃で一定時間焼成した後、最初から9時間後に1200℃まで徐々に温度を高める。さらに、1200℃で約0.3時間焼成した後、6時間程度かけて常温まで冷却する。この実施の形態では、焼成後の圧電素子の厚みは約50μm、電極の厚みは約5μmになる。
【0032】
前記した焼成済みの柱状体10を所望の長さ寸法に仕上げるため、また、後述するエッチング加工を行うため、柱状体10の軸方向の両端部を切断加工する。切断加工は、回転円板の外周面に超硬合金粉末を接着したカッターを高速で回転させる切断装置、一般的にダイサーと呼ばれる切断装置により行う。図6は柱状体10の軸方向両端部の切断加工を説明する図で、切断加工された柱状体10の軸方向の端面10a及び10bは鏡面に近い仕上面となっている。
【0033】
次に、柱状体10の端面のエッチング加工について説明する。図7はエッチング加工の概念を示す図である。前記したとおり、切断加工された柱状体10の軸方向の端面10a及び10bには、渦巻状のPZTからなる圧電素子11と、白金(Pt)系電極材料からなる第1電極12及び第2電極13が露出し、また、柱状体の外周面は白金(Pt)系電極材料からなる第1電極12及び第2電極13で覆われているから、圧電素子の材料であるPZTを溶かし、白金(Pt)を溶かさない酸、例えば硝酸とフッ酸を混合したエッチング液19を使用することで、選択的に端面10a及び10bに露出している圧電素子部分であるPZTのみをエッチング加工することができる。
【0034】
図8はエッチング加工の前後の柱状体10の端面の状態を説明する拡大した断面図で、図8の(a)はエッチング加工前の柱状体10の端面の状態を示し、図8の(b)はエッチング加工後の端面の状態を示している。
【0035】
即ち、柱状体10をエッチング液19に浸す前は、圧電素子11の端面(図8では上面)と、第1電極12及び第2電極13の端面(図8では上面)とは同一平面上にある。エッチング液19に浸すと、第1電極12及び第2電極13で覆われている柱状体の外周面はエッチングされずにそのまま残る。また、柱状体の端面10a及び10bは、端面に露出している第1電極12及び第2電極13の部分はエッチングされずにそのまま残り、端面に露出している圧電素子11のみがエッチングされて、第1電極12及び第2電極13の端面が圧電素子11の端面から突出した凹凸面が形成される。
【0036】
以上で柱状体10のエッチング加工が終了したので、この後、第1電極12及び第2電極13にリード線を接続し、分極処理して圧電変換素子が完成する。
【0037】
次に、上記の工程で製作された圧電変換素子を使用し、アクチエータを製作する際の、圧電変換素子と他の部材との接合加工について説明する。
【0038】
ここでは、柱状体の圧電変換素子の軸方向の伸縮振動により駆動部材に軸方向の伸び速度と縮み速度が異なる振動を発生させ、駆動部材に摩擦結合した移動体を所定方向に移動させるアクチエータについて説明する。
【0039】
まず、圧電変換素子を使用したアクチエータの構成を説明する。図9はアクチエータ20の断面図で、固定部材21に圧電変換素子10の一方の端面10aを接着剤24で接着固定し、圧電変換素子の他方の端面10bに駆動部材であるカーボン軸23を接着剤24で接着固定する。カーボン軸23は固定部材21の上に設けた支持部21a及び21bにより、軸方向に移動自在に支持される。
【0040】
カーボン軸23に移動体27を適当な摩擦力で摩擦結合させ、圧電変換素子10の第1電極12及び第2電極13の間に、駆動パルス発生回路25から駆動パルスを供給すると、圧電変換素子10には軸方向の伸び速度と縮み速度が異なる伸縮振動が発生し、カーボン軸23に伝達される。カーボン軸23の前記伸縮振動により、カーボン軸23に摩擦結合した移動体27は速度の遅い振動方向、例えば矢印a方向に移動する。
【0041】
圧電変換素子10と、固定部材21及び駆動部材であるカーボン軸23との接合加工について説明する。この実施の形態では、接着剤24としてエポキシ系の接着剤を使用するものとする。圧電変換素子10の端面10a及び10bには、第1電極12及び第2電極13が露出しているから、導電牲のカーボン軸23を接着剤24により接着固定すると、電極相互が短絡するおそれがある。
【0042】
そこで、圧電変換素子の端面10aと固定部材21との間、及び圧電変換素子の端面10bとカーボン軸23との間に絶縁層を形成するため、直径約20μmのガラス粒子を体積比で約10%混入した接着剤24を使用する。なお、ガラス粒子の直径が約5〜50μm、混入比が体積比で5〜50%でもほぼ同様の効果が得られた。また、絶縁層を形成するための材料としては、ガラス粒子の他、合成樹脂の粒子でも同様の効果が得られた。
【0043】
圧電変換素子10の接合面となる端面10a及び10bは、上記したエッチング加工により第1電極12及び第2電極13が圧電素子11から突出した凹凸形状に加工されているので、端面を単純に粗面に加工した従来のものよりも凹凸が大きく、従来のものよりも強固に接合することができる。
【0044】
次に、接合面の接着強度の比較試験について説明する。図10は、従来の圧電変換素子の軸方向の端面にPZT(この場合は、端面に電極が露出していない構成のもの)が露出している構成のものにおいて、圧電変換素子の軸方向の端面とカーボン軸とをエポキシ系接着剤で接着した場合の接着強度を示す図であって、図10の(a)は圧電変換素子の軸方向の端面に何等加工を加えていない場合で、接着強度は略160kgf/cm2 程度を示し、図10の(b)は軸方向の端面をエッチング加工した場合で、接着強度は略180kgf/cm2 程度を示している。
【0045】
また、図11は、圧電変換素子の軸方向の端面にPZTと電極が露出している構成のものにおいて、圧電変換素子の軸方向の端面とカーボン軸とをエポキシ系接着剤で接着した場合の接着強度を示す図で、図11の(a)は圧電変換素子の軸方向の端面(PZT及び電極が露出)に何等加工を加えていない場合で、接着強度は略180kgf/cm2 程度を示し、図11の(b)は圧電変換素子の軸方向端面(PZT及び電極が露出)に選択的にエッチング加工した場合で、接着強度は略300kgf/cm2 以上を示している。
【0046】
図10及び図11から明らかなように、圧電変換素子の軸方向の端面(PZT及び電極が露出)に選択的にエッチング加工を施すと、接着強度が著しく向上することが分かる。
【0047】
図12は、エッチング加工の深さと接着強度の関係を示す図で、横軸にエッチング加工でできた凹みの深さを電極の厚みで割算したアスペクト比を、縦軸に接着強度をとって示した。
【0048】
図12から明らかなように、アスペクト比が5以下では接着強度が略180kgf/cm2 程度以上あり、アスペクト比が大きくなり過ぎると接着強度が低下することが示されている。
【0049】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態の圧電変換素子は、圧電セラミックス系圧電材料からなるシート状の圧電素子を、各圧電素子の間に第1電極12及び第2電極13を交互に挟んで積層して構成した圧電変換素子である。
【0050】
第2の実施の形態の圧電変換素子30も、グリーンシートの製造、第1電極及び第2電極の形成、積層、焼成処理、積層体の端部の切断加工、切断面のエッチング処理、電極へのリード線の接続加工及び分極処理の工程を経る。第1の実施の形態のものの製作工程では、2つ折りした積層体を柱状体に巻上げているのに対し、第2の実施の形態のものでは単に積層した点で相違するが、その他の工程は第1の実施の形態の圧電変換素子と同様であるので、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0051】
図13は、上記したように、圧電セラミックス系圧電材料からなるシート状の圧電素子と、白金(Pt)系電極材料からなる第1電極12及び第2電極13を交互に挟んで積層して構成した圧電変換素子(積層体)30の構成を示す斜視図で、以下の説明では積層体30と言うことがある。この積層体30を所定温度で焼成後、第1電極12及び第2電極13が露出した端部をダイサーと呼ばれる切断装置により切断加工する。
【0052】
次に、積層体30の切断面のエッチング加工について説明する。切断加工された積層体の端面30aは鏡面に近い仕上面となっており、圧電素子11の端面と白金(Pt)系電極材料からなる第1電極12及び第2電極13の端面が露出しているから、圧電素子の材料であるPZTを溶かし、白金(Pt)を溶かさない酸、例えば硝酸とフッ酸を混合したエッチング液で、端面30aに露出している圧電素子部分であるPZTのみを選択的にエッチング加工する。
【0053】
図14はエッチング加工の前後の積層体30の端面の状態を説明する拡大した断面図で、図14の(a)はエッチング加工前の端面の状態を示し、図14の(b)はエッチング加工後の端面の状態を示している。
【0054】
即ち、積層体30をエッチング液に浸す前は、圧電素子11の端面(図14では上面)と、第1電極12及び第2電極13の端面(図14では上面)とは同一平面上にある。エッチング液に浸すと、第1電極12及び第2電極13の部分はエッチングされずにそのまま残り、圧電素子11の端面のみがエッチングされ、第1電極12及び第2電極13の端面が圧電素子11の端面から突出した凹凸面が形成される。
【0055】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態の圧電変換素子も、圧電セラミックス系圧電材料からなるシート状の圧電素子を、各圧電素子の間に第1電極及び第2電極を交互に挟んで積層して構成した圧電変換素子である。第2の実施の形態のものと類似した構成を備えているが、電極材料が相違し、また焼成処理の後に積層する点で相違する。
【0056】
グリーンシートの製作は第1の実施の形態のものと変わらない。以下、第2の実施の形態の圧電変換素子と同一部材には同一符号を付して詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0057】
図15は、第3の実施の形態の圧電変換素子40の構成を示す斜視図で、以下の説明では積層体40と言うことがある。まず、圧電セラミックス系圧電材料からなるグリーンシートと呼ばれるシート状の圧電素子11を所定の大きさに切断して焼成処理を行う。次に、焼成処理した圧電素子11の表裏両面にアルミニウムを主成分とする電極材料を塗布するなどして、第1電極42及び第2電極43を形成し、このシートを複数枚積層して積層体40を構成する。
【0058】
この積層体40の、第1電極42及び第2電極43が露出した端部をダイサーと呼ばれる切断装置により切断加工する。
【0059】
次に、積層体40の切断面のエッチング加工について説明する。切断加工された積層体の端面40aは鏡面に近い仕上面となっており、アルミニウムを主成分とする電極材料からなる第1電極42及び第2電極43の端部が露出しているから、圧電素子の材料であるPZTは溶かさず、アルミニウム(Al)のみを溶かすアルカリ溶液、例えば水酸化ナトリウム(NaOH)を含むエッチング液で端面40aに露出している第1電極42及び第2電極43のみを選択的にエッチング加工する。
【0060】
図16はエッチング加工の前後の積層体40の端面の状態を説明する拡大した断面図で、図16の(a)はエッチング加工前の端面の状態を示し、図16の(b)はエッチング加工後の端面の状態を示している。
【0061】
即ち、積層体40をエッチング液に浸す前は、圧電素子11の端面(図16では上面)と、第1電極42及び第2電極43の端面(図16では上面)とは同一平面上にある。エッチング液に浸すと、第1電極42及び第2電極43の端面のみがエッチングされ、圧電素子11はエッチングされずに残り、第1電極42及び第2電極43の端面が圧電素子11の端面より凹んだ凹凸面が形成される。
【0062】
この実施の形態によれば、焼成後に電極を形成し、電極が焼成時の熱の影響を受けることがないから、電極材料としてアルミニウムを主成分とする材料を使用することができる。
【0063】
また、エッチング加工によりアルミニウムを主成分とする電極材料がエッチングされ、第1電極42及び第2電極43は圧電素子11の端面から凹むから、第1及び第2の実施の形態の場合のように、圧電変換素子と固定部材及び駆動部材(カーボン軸)との間に絶縁層を設ける必要がない。即ち、接合加工に使用する接着剤にガラス粒子などを混入する必要がなく、より強固に接合することができる。
【0064】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態の圧電変換素子は、第1の実施の形態の圧電変換素子と同じく、圧電セラミックス系圧電材料からなるシート状の圧電素子の表面及び裏面に第1電極及び第2電極を形成し、これを略中央部で2つ折りして折曲部を中心にして巻上げて柱状体に構成した圧電変換素子である。
【0065】
第1の実施の形態のものと類似した構成を備えているが、第1の実施の形態における積層体の切断面のエッチング加工に代えて、スパッタリング加工を行う点で相違する。以下、第1の実施の形態の圧電変換素子と同じ部材には同一符号を付して詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0066】
図17は第4の実施の形態の圧電変換素子50の外観を示す斜視図である。圧電変換素子50は、圧電セラミックス系圧電材料からなるシート状の圧電素子11と、白金(Pt)系電極材料からなる第1電極12及び第2電極13を交互に挟んで積層した積層体を、その略中央部で2つ折し、折曲部14を中心にして圧電素子相互が積層されるように巻上げて柱状体に形成する。さらに、この積層体50を所定温度で焼成後、第1電極12及び第2電極13が露出した端部をダイサーと呼ばれる切断装置により切断加工する。
【0067】
この構成の柱状体(又は筒状体、以下、説明の都合上、両者を含め柱状体という)では、図17から明らかなように、柱状体の外周面に第1電極12と第2電極13とが露出し、また、柱状体の軸方向の両端面にも渦巻状に第1電極12と第2電極13の端面が露出する。
【0068】
次に、柱状体(圧電変換素子)50の切断面に露出した電極のスパッタリング加工について説明する。図18は柱状体50のスパッタリング加工を説明する概念図で、真空容器58の内部に第1の加工電極55及び第2の加工電極56を配置し、前記柱状体50の一方の端面に露出した第1電極12及び第2電極13を第1の加工電極55に接続し、柱状体50の他方の端面に露出した第1電極12及び第2電極13を第2の加工電極56に対向させる。
【0069】
真空容器58の内部を真空とし、第1の加工電極55を電源57の正極に、第2の加工電極56を電源57の負極に接続すると、第1電極12及び第2電極13から白金(Pt)イオンが第2の加工電極56に向けて飛び出し、柱状体50の他方の端面に露出した第1電極12及び第2電極13は腐食により凹む。
【0070】
図19はスパッタリング加工の前後の柱状体10の端面の状態を説明する拡大した断面図で、図19の(a)はスパッタリング加工前の柱状体10の端面の状態を、図19の(b)はスパッタリング加工後の端面の状態を示している。
【0071】
即ち、柱状体10の端面をスパッタリング加工する前は、圧電素子11の端面と、第1電極12及び第2電極13の端面(図19では上面)とは同一平面上にあるが、スパッタリング加工後は、端面に露出している第1電極12及び第2電極13の部分が圧電素子11の部分であるセラミックスが端面から凹んで、端面は凹凸面に形成される。
【0072】
この実施の形態によれば、スパッタリング加工により第1電極12及び第2電極13は圧電素子11の端面から凹むから、第3の実施の形態の場合と同様に、固定部材及び駆動軸(カーボン軸)との間に絶縁層を設ける必要がない。即ち、接合加工に使用する接着剤にガラス粒子などを混入する必要がなく、より強固に接合することができる。
【0073】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態の圧電変換素子は、第1の実施の形態の圧電変換素子と同じく、圧電セラミックス系圧電材料からなるシート状の圧電素子の表面及び裏面に第1電極及び第2電極を形成し、略中央部分の折曲部で2つ折りして積層し、この積層体を巻上げて柱状体に構成した圧電変換素子である。
【0074】
第1の実施の形態の説明では、柱状体10の外周面は白金(Pt)系の電極材料からなる第1電極12及び第2電極13で覆われているから、柱状体10の外周面はエッチング加工によってもエッチングされないと説明した。
【0075】
圧電変換素子(柱状体)10の外周面が完全に電極材料で覆われているときはエッチングされない。しかしながら、シート状の圧電素子の表面及び裏面にスクリーン印刷その他の方法で電極材料を塗布するとき、図20に示すように、柱状体10の外周面に、塗布むらにより圧電素子(PZT)がスポット状11dに露出する場合がある。また、柱状体に巻上げたシート状の圧電素子の巻上げ方向の端部11e及び11fには電極材料が被覆されることはないから(電極材料で被覆すると第1電極12及び第2電極13が短絡してしまう)、この部分で圧電素子(セラミックス)が露出することは避けられない。
【0076】
そこで、第5の実施の形態では、柱状体10の外周面をさらに被覆し、切断面のみをエッチング加工するようにしている。以下、図21を参照してこの加工法を説明する。
【0077】
図21は、第5の実施の形態の加工法に使用する作業用の固定台を説明する図で、図21の(a)は固定台の上に柱状体を固定した状態を示す平面図、図21の(b)は固定台のA−A線に沿った断面図である。
【0078】
図21の(a)及び(b)において、61は合成樹脂、例えばテフロン樹脂(商標名)で形成された作業用の固定台、70は第1の実施の形態の柱状体と同じく、圧電セラミックス系圧電材料からなるシート状の圧電素子を、各圧電素子の間に第1電極及び第2電極を交互に挟んで2つ折りして積層し、この積層体を巻上げて柱状体に構成した柱状体であり、複数個の柱状体(圧電変換素子)が一体に形成されている。
【0079】
固定台61の上には、上記した一体形成された柱状体70を並べるための断面V字状の溝62が複数個設けられているほか、前記V字状の溝62と直交する方向に、第1の実施の形態において説明した切断装置(ダイサー)のカッターの逃げ溝63が複数個設けられている。逃げ溝63の相互の間隔は、一体形成された柱状体70から切り出される個々の柱状体(圧電変換素子)の長さ方向の寸法により決定される。
【0080】
固定台61の上の複数個のV字状の溝62のそれぞれに一体形成された柱状体70を並べ、その上から柱状体70とV字状の溝62との全体を覆うように接着剤64、例えばゴム系の接着剤を流して柱状体70を固定台61に接着固定し、図示しないダイサーのカッターが逃げ溝63に沿って移動するようにダイサーを操作して柱状体70を切断する。
【0081】
第1の実施の形態で説明したものと同じエッチング液を準備し、切断された柱状体70を、固定台61ごとエッチング液に浸漬すると、接着剤64で覆われた柱状体の外周面はエッチング液に接触しないからエッチングされない。また、ダイサーにより切断された柱状体70の切断面はエッチング液に接触し、端面に露出している圧電素子11のみがエッチングされて、第1電極12及び第2電極13の端面が圧電素子11の端面から突出した凹凸面が形成される。
【0082】
エッチング加工の終了後、エッチング液から固定台61を引上げ、接着剤64を適当な溶剤、例えばアセトンにより溶剤することにより、エッチング加工された個々の柱状体(圧電変換素子)10を得ることができる。
【0083】
この実施の形態によれば、シート状の圧電素子の表面及び裏面にスクリーン印刷その他の方法で電極材料を塗布するときに生じるスポット状の孔や、圧電素子の巻上げ方向の端部の電極材料で被覆されない部分も接着剤で覆われるから、エッチング加工においてもエッチングされることがない。また、一体形成された1つの柱状体から複数個の柱状体(圧電変換素子)を切り出すと共にエッチング加工まで行うことができ、作業効率を高めることができる。
【0084】
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態は、前記した第1、第4、及び第5の実施の形態の圧電変換素子と同じく、圧電セラミックス系の圧電材料からなるシート状の圧電素子の表面及び裏面に第1電極及び第2電極を形成し、略中央部分の折曲部で2つ折りして積層し、折曲部を中心にして圧電素子相互が積層されるように巻上げて柱状体に形成した圧電変換素子に関するものである。
【0085】
この構成では、図3に示した第1の実施の形態の圧電変換素子で説明すれば、略中央部分の折曲部14で2つ折りして積層し、巻上げて柱状体に形成したとき、柱状体の外周面に第1電極及び第2電極が露出するが、外周面に露出した第1電極12、及び第2電極13は共に白金(Pt)の金属色を呈しており、第1電極及び第2電極の端部の位置が分かりにくく、電極へのリード線の接続加工が容易に行えない。
【0086】
そこで、第6の実施の形態では、図22及び図23に示すように、シート状の圧電素子11の表面及び裏面に第1電極82及び第2電極83をスクリーン印刷等の手段で形成するとき、その電極には、白金(Pt)系電極材料からなる電極材料をスクリーン印刷等の手段で塗布するが、第1電極82の巻上げ方向の端部(柱状体に巻上げるときの巻上げ方向の端部)82a、及び第2電極83の巻上げ方向の端部(柱状体に巻上げるときの巻上げ方向の端部)83aには、白金(Pt)系電極材料にカドミウム(Cd)を添加した電極材料を使用する。
【0087】
この構成によれば、図24に示すように、略中央部分の折曲部14で2つ折りして積層し、巻上げて柱状体に形成した後、焼成処理を行うと、第1電極の端部82a及び第2電極の端部83aはカドミウム(Cd)が変色し、白金(Pt)電極である第1電極82及び第2電極83との識別が容易となり、電極へのリード線の接続加工を容易に行うことができる。
【0088】
【発明の効果】
以上詳細に説明したとおり、請求項1の発明は、セラミックス系圧電材料で構成されたシート状圧電素子と電極体とを積層した積層体から構成された圧電変換素子において、前記圧電変換素子を他部材へ接着固定する接合面が、圧電素子と電極体とのいずれか一方が突出する凹凸面に形成されたものである。
【0089】
また、請求項9の発明は、セラミックス系圧電材料で構成されたシート状圧電素子と電極体とを積層した積層体から構成された圧電変換素子における圧電変換素子を他部材へ接着固定する接合面の加工方法であって、接合面に露出する圧電素子と電極体とのいずれか一方を選択的に腐食して凹凸面に加工する加工方法である。
【0090】
さらに、請求項10の発明は、上記した他部材へ接着固定する接合面が凹凸面に形成された圧電変換素子と、圧電変換素子を固定する固定部材と、圧電変換素子に固定される駆動部材と、駆動部材により駆動される被駆動部材を備えた圧電変換素子を使用したアクチエータにおいて、圧電変換素子と固定部材及び駆動部材との接合が、凹凸面である接合面に接着剤を適用して接合されているアクチエータである。
【0091】
この発明によれば、圧電変換素子を他部材へ接着固定する接合面が、圧電素子と電極体とのいずれか一方が突出する凹凸面に形成されるから、従来のものに比較して接着強度を十分に高めることができ、圧電変換素子を高速で長時間駆動するときも接合面が剥がれるおそれがなく、長期間にわたり安定して駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の圧電変換素子の素材である圧電素子を示す斜視図。
【図2】図1に示す圧電素子を2つ折りした状態の斜視図。
【図3】図1に示す圧電素子を柱状体に形成した圧電変換素子の外観を示す斜視図。
【図4】巻取軸を使用して圧電素子を筒状体に形成する工程を説明する図。
【図5】圧電素子を焼成する時の温度条件を説明する図。
【図6】柱状体(圧電変換素子)の軸方向両端部の切断加工を説明する図。
【図7】柱状体(圧電変換素子)のエッチング加工を説明する概念図。
【図8】エッチング加工の前後の柱状体の端面の状態を説明する拡大断面図。
【図9】圧電変換素子を使用したアクチエータの断面図。
【図10】圧電変換素子の軸方向の端面(電極なし)にエッチング加工した場合としない場合との接着強度の比較説明図。
【図11】圧電変換素子の軸方向の端面(PZT及び電極が露出)にエッチング加工した場合としない場合との接着強度の比較説明図。
【図12】エッチング加工の深さと接着強度の関係を説明する図。
【図13】第2の実施の形態の圧電変換素子の構成を示す斜視図。
【図14】エッチング加工の前後の積層体の端面の状態を説明する拡大断面図。
【図15】第3の実施の形態の圧電変換素子の構成を示す斜視図。
【図16】エッチング加工の前後の積層体の端面の状態を説明する拡大断面図。
【図17】第4の実施の形態の圧電変換素子の外観を示す斜視図。
【図18】電極のスパッタリング加工を説明する概念図。
【図19】スパッタリング加工の前後の柱状体の端面の状態を説明する拡大断面図。
【図20】塗布むらにより生じる柱状体外周面の電極材料で覆われない部分、及び圧電素子の巻上げ方向端部の電極材料で覆われていない部分を説明する図。
【図21】第5の実施の形態の加工法に使用する作業用の固定台を説明する図。
【図22】第6の実施の形態における圧電変換素子の素材である圧電素子上に形成する第1電極及び第2電極を説明する図(その1)。
【図23】第6の実施の形態における圧電変換素子の素材である圧電素子上に形成する第1電極及び第2電極を説明する図(その2)。
【図24】第6の実施の形態の圧電変換素子の外観を示す斜視図。
【図25】従来の圧電変換素子を使用したアクチエータの組み立て工程を説明するため分解した斜視図。
【図26】図25に示す従来の圧電変換素子を使用したアクチエータの斜視図。
【符号の説明】
10 圧電変換素子(柱状体)
10a、10b 端面
11 圧電素子
12 第1電極
13 第2電極
14 折曲部
19 エッチング液
20 アクチエータ
21 固定部材
23 カーボン軸(駆動軸)
24 接着剤
25 駆動パルス発生回路
27 移動体(被駆動部材)
30 圧電変換素子(積層体)
40 圧電変換素子(積層体)
42 第1電極
43 第2電極
50 圧電変換素子(柱状体)
55 第1の加工電極
56 第2の加工電極
57 電源
58 真空容器
61 固定台
62 断面V字状の溝
63 逃げ溝
64 接着剤
70 柱状体

Claims (9)

  1. セラミックス系圧電材料で構成されたシート状圧電素子と電極体とを積層した積層体を巻上げて柱状体或いは筒状体に構成された圧電変換素子であって、
    前記圧電変換素子を他部材へ接着固定する接合面が、圧電素子と電極体とのいずれか一方が突出する凹凸面に形成された面であること
    を特徴とする圧電変換素子。
  2. セラミックス系圧電材料で構成されたシート状圧電素子と電極体とを積層した積層体で、電圧印加方向に対して垂直方向に変位が発生する圧電変換素子であって、
    前記圧電変換素子を他部材へ接着固定する接合面が、圧電素子と電極体のいずれか一方が突出する凹凸面に形成された面であること
    を特徴とする圧電変換素子。
  3. 前記接合面は、接合面に共に露出する圧電素子と電極体のいずれかの一方が選択的エッチング加工されて凹凸面に形成された面であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の圧電変換素子。
  4. 前記接合面は、圧電素子がエッチングされ、電極体はエッチングされない選択的エッチング加工が行なわれて、圧電素子が、電極体がとなる凹凸面に形成された面であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の圧電変換素子。
  5. 前記接合面は、電極体がエッチングされ、圧電素子はエッチングされない選択的エッチング加工が行なわれて、圧電素子が凸、電極体が凹となる凹凸面に形成された面であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の圧電変換素子。
  6. 前記接合面は、接合面に共に露出する圧電素子と電極体とのうち電極体が選択的にスパッタリング加工されて圧電素子が凸、電極体が凹となる凹凸面に形成された面であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の圧電変換素子。
  7. 前記凹凸面は、凹み深さに対する電極体の厚み(アスペクト比)が5以下であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の圧電変換素子。
  8. セラミックス系圧電材料で構成されたシート状圧電素子と電極体とを積層した積層体から構成された圧電変換素子における圧電変換素子を他部材へ接着固定する接合面の加工方法であって、
    接合面に共に露出する圧電素子と電極体のいずれか一方を選択的に腐食して凹凸面に加工すること
    を特徴とする圧電変換素子の加工方法。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された圧電変換素子と、前記圧電変換素子を固定する固定部材と、前記圧電変換素子に固定される駆動部材と、前記駆動部材により駆動される被駆動部材とを備えた圧電変換素子を使用したアクチエータにおいて、
    前記圧電変換素子と固定部材及び駆動部材との接合は、圧電変換素子に形成された凹凸面である接合面に接着剤を適用して接合されていること
    を特徴とする圧電変換素子を使用したアクチエータ。
JP2001259222A 2001-08-29 2001-08-29 圧電変換素子及びその加工方法、並びにその圧電変換素子を使用したアクチエータ Expired - Fee Related JP4465934B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001259222A JP4465934B2 (ja) 2001-08-29 2001-08-29 圧電変換素子及びその加工方法、並びにその圧電変換素子を使用したアクチエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001259222A JP4465934B2 (ja) 2001-08-29 2001-08-29 圧電変換素子及びその加工方法、並びにその圧電変換素子を使用したアクチエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003069100A JP2003069100A (ja) 2003-03-07
JP4465934B2 true JP4465934B2 (ja) 2010-05-26

Family

ID=19086626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001259222A Expired - Fee Related JP4465934B2 (ja) 2001-08-29 2001-08-29 圧電変換素子及びその加工方法、並びにその圧電変換素子を使用したアクチエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4465934B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007267488A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Fujinon Corp 駆動装置、それに用いられる電気機械変換素子、撮像装置、及び携帯電話
JP5028905B2 (ja) 2006-08-11 2012-09-19 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 駆動装置
WO2008084618A1 (ja) * 2007-01-10 2008-07-17 Konica Minolta Opto, Inc. 駆動装置
WO2013171913A1 (ja) * 2012-05-12 2013-11-21 京セラ株式会社 圧電アクチュエータ、圧電振動装置および携帯端末
CN108054951B (zh) * 2017-11-21 2019-10-18 西北工业大学 一种基于多层结构的俘能/储能一体化微纳电池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003069100A (ja) 2003-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1123939C (zh) 具有至少一个应力释放端部的压电/电致伸缩膜元件
JP2738706B2 (ja) 積層型圧電素子の製法
JP2002084597A (ja) 超音波変換器アレーとその製造方法
JP4881062B2 (ja) 積層圧電素子、その製造方法および振動波駆動装置
JP4697929B2 (ja) 積層圧電素子及び振動波駆動装置
JP2001230462A (ja) 圧電変換素子
CN107742993B (zh) 单相激励型面内振动超声电机及其单相激励方法
WO2001097296A1 (fr) Dispositif piezoelectrique/electrostrictif et son procede de fabrication
JP4465934B2 (ja) 圧電変換素子及びその加工方法、並びにその圧電変換素子を使用したアクチエータ
JP3668072B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP2006288061A (ja) 電気−機械エネルギ変換素子、積層圧電素子、振動波駆動装置、及び積層圧電素子の製造方法
JP5051996B2 (ja) 圧電/電歪膜保持体、圧電/電歪膜型素子及びそれらの製造方法
JPH06271361A (ja) 絶縁体と導電体との接合体並びに接合方法
US6278222B1 (en) Piezoelectric element, piezoelectric element manufacturing method and actuator using piezoelectric element
WO2017141996A1 (ja) 圧電素子の製造方法及び圧電素子
JP2005072113A (ja) 圧電/電歪デバイス
JP2006141082A (ja) 小型圧電素子、及び、小型駆動装置
JPH1174576A (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP2952159B2 (ja) マイクロアクチュエータの製造方法
JP2000077737A (ja) 圧電変換素子及びその製造方法並びに圧電変換素子を使用したアクチエ−タ
JP2001157471A (ja) 圧電変換素子
JPS62290187A (ja) 円筒状圧電アクチユエ−タ及びその製造方法
JPS62113487A (ja) 積層圧電体
JP2001037262A (ja) 圧電変換素子及び圧電変換素子を使用したアクチエータ
JP2006014534A (ja) 超音波振動子及びそれを用いた超音波モータ

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050613

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060323

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees