JP4464908B2 - 巻尺 - Google Patents
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Description
この方式としては、テープの巻き込み方向に付勢された回転ドラムに制動を掛けてテープを停止させる形態、また、回転ドラムから伸進したテープ面と回転ドラムに巻回するテープ面の間にストッパーを差入れてテープを停止させ形態のものがある。後述のストッパーを差入れるものは、扉止めのように普通に知られている方法であって、それをテープの停止機構として巻尺に用いたものである。
そして、ケースは成形性に優れた樹脂素材を用いて一体的に成型されているものが普通であるが、金属素材等の他の素材を用いて形成されているケースもある。
そして、本形態のブレーキは、制動がブレーキ操作手段の操作によって解除される。すなわち、テープには常時制動が掛かっているので、テープは引き出した位置で自動的に停止し、テープを巻き取る際は、ブレーキ操作手段を操作して制動を解除するものである。
そのテープ出入口には係止片の衝突エネルギーを緩和(吸収作用も含む)する衝撃緩衝部材が設けられているのが普通であり、衝撃緩衝部材の構造等もケースの形態やテープ巻き取りスピード等によって好適に構成され設けられている。例えば、衝撃緩衝部材がテープの下方に設けられていたり、衝撃緩衝部材に有する通孔にテープを通過させてテープの上方に設けられている。
ローラーの所定の素材とは、後で述べる説明でテープの背面に設けたテープの逃げを防止する支持手段の形態によって、ローラーは弾性(柔軟)素材に限定されることなく硬質素材であってもよい。すなわち、支持手段のテープとの接触部が制動に適した素材からなる場合はローラーに直接制動作用を持たせなくてもよいことになる。
そのローラーの形状も特に限定するものではなく、例えば、ローラー幅をテープ幅より極めて狭い幅とするのであれば、テープ面と接触する面(ローラーの周面)は同一径のドラム状としてもよい。また、ローラー幅をテープ幅とほぼ同一とするのであれば、テープ面と接触する面(ローラーの周面)はテープ面の湾曲とほぼ同じ曲率にするのがよい。
そして、ローラーの素材も特に限定するものではなく、制動に効果的なものであればよい。例えば、弾力(弾性)のあるシリコンや樹脂等の素材から形成したり、また、形成した結果において弾力(弾性)を有するようになるフェルト等のものでもよい。勿論、制動に効果的なものであれば他の素材のものであってもよい。
また、係着部材を回転ドラムの周縁に接触するまで回動できるようにし、ローラーの楔着による制動が回転ドラムにまで及ぶようにしてもよい。
また、ローラーと支持手段との関係において、ローラーおよび支持手段に制動作用が発生するようにそれぞれを構成してもよいことはいうまでもない。
すなわち、巻尺に備えるテープのブレーキが、少なくともケース外方から操作可能なブレーキ操作手段と、ブレーキ操作手段に接続するテープに制動を掛けるための制動手段と、制動手段を常時制動方向に付勢する付勢手段とからなり、且つ制動がブレーキ操作手段の操作によって解除されるものであって、前記制動手段が、楔着可能な形状の楔着部材であり、且つその楔着部材が回転ドラムから進出したテープ面と所定の部材の間に楔着することによってテープを制動させ、また、前記所定の部材は、楔着部材の楔着の際に弾発できるようになっていることを特徴とする巻尺である。
また、楔着部材が楔着する所定の部材や、楔着部材が接触する部位のテープの背面にテープの逃げを防止する専用の支持手段等の構造、そして、用いる素材等においても前述する説明に対応するものである。
そして、テープをケース内に収納(巻き取る)する際は、ブレーキ操作手段を操作してローラーの楔着を強制的に解除することで、テープが回転ドラムに内装する付勢手段によってケース内に巻き取られ、且つ回転ドラムに巻回される。また、テープの巻き取り中に制動を掛ける際、ローラーまたはローラーが係着(楔着)する部材(係着部材)またはテープの支持手段(支持部材)が、あるいは、それらの任意の組み合わせによって発生される弾性作用によって制動が極めて短い時間ではあるが徐々に掛かる。
そして、テープの引き出しの際も引き出し抵抗が低減され、テープをスムースに引き出すことができる。また、引き出しの際に発生する制動部材とテープの摺動による不快音の発生もない。
勿論、テープの制動形態が楔着によって行うので、テープの停止状態の保持に優れるものである。
5はブレーキローラー2が係着する係着部材、6はテープ、6aはフック、7はテープ6が巻回する回転ドラム、7aは回転ドラム7をテープ6の巻き取り方向に付勢するは回転ドラム7内に有するコイルバネ、8は巻尺のケース、8aはケース内に立設された回転ドラム7の支軸、8bはテープ出入口、8cは制動の際にテープ6を支持するためのケース8に形成された支持部である。
(a)図は、通常の状態であり、ブレーキローラー2は板バネ3によって付勢されていることにより、係着部材5と回転ドラム7から進出したテープ6の一面(通常の目盛り表示面)に楔状に係着している。また、テープ6は支持部8cによってブレーキローラー2の係着による逃げ(図では下方となる)が阻止されている。その制動においては、回転ドラム7の付勢によるテープ6の巻き取り方向への移動によってブレーキローラー2はさらに強く係着部材5とテープ6の一面の間に係着され、テープ6の巻き取りが阻止されてテープが停止する。
(b)図は、ブレーキ操作ボタン1が矢印方向に操作(押す)されて、制動が解除された状態であり、ブレーキ操作ボタン1を押すことによってブレーキ操作ボタン1に固定されたロッド4が、軸1aを支点にブレーキ操作ボタン1と反対の方向(矢印と反対の方向)に移動し、且つその移動に伴いアーム4aとアーム4aに支持されたブレーキローラー2が移動する。それによって、ブレーキローラー2の係着部材5とテープ6の一面の係着が緩み、回転ドラム7の付勢力がブレーキローラー2の制動力に勝ってテープ6が回転ドラム7に巻き取られて、テープ6がケース8内に収納される。
2はブレーキローラー、2aはブレーキローラー2の係着部材5の係着面5aとテープ6の一面(通常の目盛り表示面)と係着する周面、5は係着部材、5aは係着部材5のブレーキローラー2が係着する係着面、6はテープ、6aはテープ6の先端に備えるフック、8はケースである。
図5は、周面2aに突条2bを形成したものである。図6は、周面2aに突起2cを形成したものを示し、図7は、周面2aに溝2dを形成したものを示す。
図8の(a)は、ブレーキローラー2の通孔2gを芯材2eで補強してアーム4aを通過させたものを示し、図8の(b)は、ブレーキローラー2の凹所2hを受け材2fで補強してアーム4aの自由端を嵌着したものを示す。
図9の(a)は、ブレーキローラー2の通孔2gに直接アーム4aを通過させたものを示し、図8の(b)は、ブレーキローラー2の凹所2hに直接アーム4aの自由端を嵌着したものを示す。
図14は、支持部材9が櫛状に形成されているものである。この櫛状部のそれぞれの硬度も特に限定するものではなく、テープ6が接触した際に制動効果が発揮できるように任意に選定すればよい。また、櫛の間隔も所望によって選定すればよい。そして、テープ6がその短手方向に湾曲する形状のものである場合、その湾曲に合わせた形状にするのがよい。
図15は、テープ6との接触面を平坦にした支持部材9aを示すものである。
図17は、テープ6の短手方向に湾曲する支持部材9aの係着面9bに突起9dを形成したものを示す。
図18は、制動部材の係着時に係着部材が弾発するようになっているものであり、この弾発によって制動部材の係着の際の衝撃が緩和される。5eは弾発係着部材、11は制動部材となる楔着部材である。(a)図は、制動が掛かっている状態を示しており、(b)図は、制動が解除された状態を示す。
図19は、制動部材の係着時に係着部材が弾発しながら回転ドラム7の周縁に接触するようになっているもので、この弾発移動によって制動部材の係着の際の衝撃が緩和される。5dは可動係着部材、11は制動部材となる楔着部材である。(a)図は、制動が掛かっている状態を示しており、(b)図は、制動が解除された状態を示す。
図20は、制動部材の係着時に支持部材が弾発するようになっているものであり、この弾発によって制動部材の係着の際の衝撃が緩和される。9dは弾発支持部材、11は制動部材となる楔着部材である。(a)図は、制動が掛かっている状態を示しており、(b)図は、制動が解除された状態を示す。
5はブレーキローラー2が係着する係着部材、6はテープ、6aはフック、7はテープ6が巻回する回転ドラム、7aは回転ドラム7をテープ6の巻き取り方向に付勢するは回転ドラム7内に有するコイルバネ、8は巻尺のケース、8aはケース内に立設された回転ドラム7の支軸、8bはテープ出入口、8cは制動の際にテープ6を支持するためのケース8に形成された支持部である。
10がダンパーで、テープ6の巻き取りの際にテープ6先端に有するフック6aの衝突エネルギーを緩和あるいは吸収するためのものである。図のフック6aは一例であり、テープ6の形態等によって所望のものを配設すればよい。
Claims (17)
- 巻尺に備えるテープのブレーキが、少なくともケース外方から操作可能なブレーキ操作手段と、ブレーキ操作手段に接続するテープに制動を掛けるための制動手段と、制動手段を常時制動方向に付勢する付勢手段とからなり、且つ制動がブレーキ操作手段の操作によって解除されるものであって、前記制動手段が、テープの進退方向に回転自在に支持された所定の素材からなるローラー状のものであり、且つそのローラーが回転ドラムから進出したテープ面と所定の部材の間に楔着することによってテープを制動することを特徴とする巻尺
- 前記ローラーのテープ面と接触する面がテープ面の湾曲とほぼ同じ曲率になっていることを特徴とする請求項1の巻尺
- 前記ローラーの周面に突起または突条または溝または凹所のいずれか1つまたは任意の組み合わせで設けられていることを特徴とする請求項1の巻尺
- 前記ローラーが弾力を有する素材からなるものであることを特徴とする請求項1の巻尺
- 前記ローラーが楔着する所定の部材が、ケースに設けられた係着部材であることを特徴とする請求項1の巻尺
- 前記係着部材がテープの巻き取り方向に向かってテープとの間隙が狭くなるように設けられ、且つテープに対向する面が平坦面であることを特徴とする請求項5の巻尺
- 前記係着部材がテープの巻き取り方向に向かってテープとの間隙が狭くなるように設けられ、且つテープに対向する面が湾曲面であることを特徴とする請求項5の巻尺
- 前記係着部材のテープに対向する面に突起または突条または溝または凹所のいずれか1つまたは任意の組み合わせで設けられていることを特徴とする請求項6または請求項7の巻尺
- 前記係着部材がテープ面の方向に弾発できるようになっていることを特徴とする請求項6または請求項7の巻尺
- 前記係着部材が回転ドラムの周縁に接触するまで回動できるようになっていることを特徴とする請求項9の巻尺
- テープとローラーが接触する部位のテープの背面にテープの逃げを防止する専用の支持手段が設けられていることを特徴とする請求項1の巻尺
- 前記支持手段が、テープが接触した際にテープに制動が掛かるようになっていることを特徴とする請求項11の巻尺
- 巻尺に備えるテープのブレーキが、少なくともケース外方から操作可能なブレーキ操作手段と、ブレーキ操作手段に接続するテープに制動を掛けるための制動手段と、制動手段を常時制動方向に付勢する付勢手段とからなり、且つ制動がブレーキ操作手段の操作によって解除されるものであって、前記制動手段が、楔着可能な形状の楔着部材であり、且つその楔着部材が回転ドラムから進出したテープ面と所定の部材の間に楔着することによってテープを制動させ、また、前記所定の部材は、楔着部材の楔着の際に弾発できるようになっていることを特徴とする巻尺
- 前記楔着部材が楔着する所定の部材が、テープの巻き取り方向に向かってテープとの間隙が狭くなるようケースに設けられた係着部材であり、且つテープに対向する面が平坦面または湾曲面になっていることを特徴とする請求項13の巻尺
- 前記係着部材が回転ドラムの周縁に接触するまで回動できるようになっていることを特徴とする請求項14の巻尺
- テープと楔着部材が接触する部位のテープの背面にテープの逃げを防止する専用の支持手段が設けられ、且つ支持手段は楔着部材の楔着の際に弾発できるようになっていることを特徴とする請求項13の巻尺
- 前記支持手段が、テープが接触した際にテープに制動が掛かるようになっていることを特徴とする請求項16の巻尺
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