JP4462876B2 - ルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンク - Google Patents

ルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンク Download PDF

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Description

本発明は、発熱体として主にIGBTなどの発熱素子を冷却するために用いられるヒートシンクに関し、さらに詳しくは、一方の面に発熱体を保持し、他方の面に放熱フィンを並設させたベース板を用い、該ベース板の各放熱フィン間に形成される冷却流体の各通流路にルーバーを配置させ、かつ該ベース板にヒートパイプを埋設して用いるようにしたルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクの改良に係るものである。
従来から、IGBTなどの発熱素子を冷却するヒートシンクとしては、一方の面に発熱体を保持させたベース板を用い、該ベース板の他方の面に複数の放熱フィンを櫛形や格子形に配設して構成した比較的安価なヒートシンクが多用されている。しかし、この構成のヒートシンクでは、その放熱性能が必ずしも十分ではないので、特に、高発熱密度の半導体素子を効果的に冷却させる場合などには、その冷却性能を向上させるために、熱伝導性の高い銅製ヒートパイプによるヒートシンクを使用するとか、あるいはヒートパイプ作動液としてフロリナートを用いた沸騰冷却式のヒートシンクを使用するのが一般的である。
また、前記ベース板に並設させる各放熱フィン間に冷却流体の通流路を形成したヒートシンクにおいて、特許文献1に示されているように、冷却流路に直交して冷却流体の通流方向を規制するルーバーを配置させ、これによって放熱性能の向上を図った構成も既に提案されている。
しかしながら、前記櫛形ヒートシンクなどの場合には、その放熱時にあって放熱フィンの表面に冷却流体の比較的厚い境界層が形成されることになるため、必ずしも効率の良い放熱がなされないという不都合がある。
また、前記特許文献1のヒートシンクは、各放熱フィン間に配置するルーバーにより、冷却流体の流れをベース板側にのみ向けるように一方的に規制することで、該ベース板面での冷却流体の流速を増加させ、これによって冷却性能の向上を図るように意図しているのであるが、この場合には、排出側に対応する各ルーバーの多くが導入側に対応する多数の各ルーバーの影になってしまい、該各排出側ルーバーの影響を受けることになり、しかも、この点を救済する手段が全く講じられてはいないので、該各排出側ルーバーによるベース板面への冷却流体の導入が却って円滑にはなされず、併せて、このような排出側対応の各ルーバーにおける放熱効率の低下によって冷却性能もまたさほどには向上されないという問題点があった。
一方、前記高発熱密度の素子冷却を行なう場合でのフロリナートを用いる沸騰冷却式ヒートシンクにおいては、その全体的構成が複雑化されて高価であり、かつ冷媒として温暖化係数の大きいフロリナートを使っているため、比較的良好な冷却性能を得られるのではあるが、環境悪化の問題を生じ易く、その使用が年々敬遠されつつある。
また、ヒートパイプを用いるヒートシンクでは、発生熱をベース板からヒートパイプに配した放熱フィンに伝熱させて熱放散を図るのであるが、該ヒートシンク自体の高さが比較的低くされた構成の場合、すなわち、フィンを配したヒートパイプにおける放熱部の長さ寸法が比較的短い構成では、該ヒートパイプから放熱フィンへの効率的な熱伝導性に欠けることになり、このため、熱放散が十分にはなされないという不利がある。
そして、この構成のヒートシンクでは、冷却流体として冷却水を用いる場合、使用場所での外気温度が氷点下にまで達すると、該ヒートパイプ内の冷却水が放熱部側で凍結して受熱部側に還流しなくなる惧れを生ずるため、ヒートパイプとしての本来の機能を果たせなくなるという欠点もあり、これに加えて、ヒートパイプ自体がベース板面の外部にむき出しになっていることから、使用中や輸送中などにおける内部冷却水の凍結で該むき出し部分が破壊されてしまうという問題点もあった。
特開2001−118972号公報
従って、本発明の目的は、発熱体からベース板へ伝熱される発生熱を冷却流体の効果的な通流によって有効かつ適切に熱放散させるようにし、かつ該ベース板全体に対する発生熱の均熱化を図ることで、冷却性能を向上させ得るようにしたルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る請求項1に記載の発明は、一方の面に発熱体を保持し、かつ他方の面に複数の放熱フィンを並設したベース板を設け、ベース板にはヒートパイプがほぼ全長に亘って放熱フィンと平行方向に埋設配置され、並設した放熱フィンの上部には被覆板を設けず、該ベース板の各放熱フィン間に冷却流体の流路を形成させた上で、該各冷却流路に直交して複数のルーバー(切起こし状に設けたものは除く)を配置させたヒートシンクの構成において、
前記冷却流路の通流方向に沿わせて前記各ルーバーを単または複数列で複数段に配置させると共に、各ルーバーを冷却流体の導入側対応の導入側ルーバー群と排出側対応の排出側ルーバー群とにブロック区分して、導入側ルーバー群の各ルーバーに対しては冷却流体を前記ベース板面に向け得る傾斜角度を付与させ、かつ排出側ルーバー群の各ルーバーに対しては冷却流体をベース板面から離し得る傾斜角度を付与させたことを特徴としている。
本発明の請求項1のヒートパイプを備えるヒートシンクでは、ベース板に対してヒートパイプをほぼ全長に亘って埋設させたので、発熱体の発生熱をベース板全体に均熱化でき、この結果、放熱フィンによる放熱作用を広範囲に亘り有効に働かせて冷却性能の向上を容易に図り得る。
また、ヒートパイプがほぼ全長に亘ってベース板に埋め込まれるから、起動時に該ヒートパイプ内の冷却水がたとえ凍結したとしても、該起動に伴うベース板自体の温度上昇で容易に溶けるため、ヒートパイプとしての機能が失なわれるようなことはなく、しかも、このようにヒートパイプがベース板内に埋め込まれ、その全長が外部にむき出しにされていないので、使用中あるいは輸送中などに内部の冷却水が凍結しても、パイプ自体の破壊の惧れが避けられる。
本発明の請求項1のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクでは、導入側ルーバー群の各ルーバーによってベース板面への冷却流体の取り込みが良好かつ適切になされると共に、排出側ルーバー群の各ルーバーによって該冷却流体の取り出しも円滑になされることになり、しかも、その流速が増加されるので、各放熱フィンの表面に形成され勝ちな冷却流体の境界層を可及的に薄くさせ得るため、該各放熱フィンから発生熱を効率よく放熱させ得る。そして、上流側対応の各ルーバー(導入側の各ルーバー)の影響を受けやすかった下流側対応の各ルーバー(排出側の各ルーバー)での放熱効率をも格段に向上させ得る。
本発明に係る請求項2に記載の発明は、前記請求項1のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクにおいて、
前記導入側ルーバー群と、排出側ルーバー群との各ブロックが、該導入側と排出側とで対称的に形成されていることを特徴としている。
本発明の請求項2のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクでは、例えば、電車などの走行車両の制御機器として使用する場合、走行方向の反転で、冷却流体である冷却風の取り入れ側が入れ替わっても、これにヒートシンク自体を容易に対応させ得る。
本発明に係る請求項3に記載の発明は、前記請求項1または2のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクにおいて、
前記導入側ルーバー群の各導入側ルーバーと、排出側ルーバー群の各排出側ルーバーとの各ブロックが、前記冷却流路の通流方向に沿わせて複数段相応に連接配置されていることを特徴としている。
本発明の請求項3のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクでは、各導入側ルーバーと各排出側ルーバーとの各ブロックの組合せを冷却流路の通流方向に沿わせて複数段相応に連接配置させるので、その全体的な冷却性能をより一層向上させ得る。
本発明に係る請求項4に記載の発明は、前記請求項1ないしの何れか1項のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクにおいて、
前記ベース板に対して埋設されるヒートパイプでの冷却流体排出側対応の放熱部側が、使用状態において、水平方向に対して上方になるように傾斜設定して用いられることを特徴としている。
また、本発明に係る請求項5に記載の発明は、前記請求項4のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクにおいて、
前記ヒートパイプの放熱部側が、前記ベース板に対し、予め水平方向に対して上方側を向くように埋設配置されており、使用状態では、該ベース板を水平方向に維持させて用いるようにしたことを特徴としている。
また、本発明に係る請求項6に記載の発明は、前記請求項4のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクにおいて、
前記ヒートパイプが、前記ベース板に対し、予め水平方向に埋設配置されており、使用状態では、該ヒートパイプの放熱部側が水平方向に対して上方になるように該ベース板を傾斜させて用いるようにしたことを特徴としている。
本発明の請求項4および5、6の各ルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクでは、使用状態におけるヒートパイプの冷却流体排出側に対応する放熱部側が、何れにしても上方になるように傾斜して位置されることになるので、該ヒートパイプ自体がいわゆるトップヒートにはなり難く、これによって熱輸送量が実質的に増加されるため、ベース板全体の均熱化効果が一層促進されて放熱性能を良好かつ効果的に向上させ得るのである。
以上、各実施形態によって詳述したように、本発明に係るルーバー付き放熱フィンを備えるヒートパイプによれば、一方の面に発熱体を保持し、かつ他方の面に複数の放熱フィンを並設したベース板を用い、各放熱フィン間に冷却流体の流路を形成させ、かつ各冷却流路に直交して複数のルーバーを配置させると共に、各ルーバーを冷却流体の導入側ルーバー群と排出側ルーバー群とにブロック区分して、導入側ルーバーに対しては冷却流体をベース板面に向け得る傾斜角度を付与させ、排出側ルーバーに対しては冷却流体をベース板面から離し得る傾斜角度を付与させたので、発熱体からベース板へ伝熱される発生熱を冷却流体の効果的な通流によって有効かつ適切に熱放散できるのであり、極めて簡単な構成であるのにも拘らず優れた放熱効果が得られる。
また、ベース板に対してヒートパイプをほぼ全長に亘って埋設させたので、発熱体の発生熱をベース板全体に均熱化でき、これによって放熱フィンによる放熱作用を広範囲に亘り有効に働かせて冷却性能の向上を図り得るのである。
以下、本発明に係るルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンクの各別の実施形態につき、図1ないし図6を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本第1実施形態を適用した櫛形ヒートシンクの基本的な概要構成を示すもので、同図1(a)は同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンと該各放熱フィン間の各冷却流路を横切って配置される各ルーバーの相互関係を模式的に表わした全体斜視図、同図1(b)は該図1(a)の正面説明図であり、同図1(c)は同上櫛形ヒートシンクでの各ルーバー態様の別例による正面説明図である。
本第1実施形態を適用した櫛形ヒートシンク10は、図1(a)、(b)に示す如く、発熱体としてのIGBTなどの発熱素子12を一方の面に固定的に保持させたベース板11を用い、該ベース板11の他方の面に複数個の放熱フィン13を並設させることで、各放熱フィン13,13間に対して放熱作用を得るための冷却流体(ここでは冷却空気)を通流させる冷却流路14を形成させてあり、また、各放熱フィン13,13間のやや上方に偏った位置にあっては、各冷却流路14に直交する方向、ひいては横切るようにして複数枚からなる各ルーバー15を固定配置させてある。
そして、前記ベース板11と各放熱フィン13とは、両者の構成材料が共にアルミニウムまたはその合金であれば、アルミ押出し成形によって容易に一体化成形できるし、あるいはベース板11に対して各放熱フィン13をロウ付けや半田付け、もしくは溶接、カシメ付けなどによっても比較的簡単に製造し得る。
この場合、前記各ルーバー15については、前記冷却流路14の通流方向(流路方向)に沿わせることで、隣接する相互が一部重なるようにして単列(複数列も可)で6段に配置させてあり、かつ各ルーバー15を冷却流体の導入側対応の導入側ルーバー群15Aと排出側対応の排出側ルーバー群15Bとにブロック区分させた上で、導入側ルーバー群15Aの各ルーバー15A1〜3に対しては、冷却流体を前記ベース板11面に向けて円滑に取り込み得る方向の好適な傾斜角度、例えば、5°〜45°程度の範囲内の傾斜角度を付与させ、かつ排出側ルーバー群15Bの各ルーバー15B1〜3に対しては、冷却流体をベース板11面から効率的に取り出して引き離し得る方向の傾斜角度、同様に5°〜45°程度の範囲内の傾斜角度を付与させてある。
ここで、前記各ルーバー15での各部の仕様設定に関しては、前記ベース板11や各放熱フィン13のサイズ、前記発熱素子12の固定位置や発熱量、それに冷却流体の流量や流速などを勘案することで、該各ルーバー15の段数や列数とか、配設箇所、与える傾斜角度を選択設定するのであるが、各ルーバー15の傾斜角度としては、種々実験の結果、導入側および排出側共に、先に述べた如く、好ましくは5°〜45°程度の範囲内に設定するのが効果的であり、この場合、該傾斜角度が5°以下であると冷却流体が出入りしにくく、また、45°以上であっても該ルーバーの存在自体が抵抗要素になってしまうためである。さらに、導入側と排出側とで各ルーバー15の段数やサイズ、傾斜角度などを必要に応じ変えて用いるのも一つの好ましい形態である。
また、前記各ルーバー15を導入側と排出側とで対称的に設けることで、例えば、電車などの走行車両の制御機器として使用する場合でのように走行方向の反転で、冷却流体である冷却風の取り入れ側が入れ替わっても、これにヒートシンク自体を容易に対応させることができる。さらに、必要に応じては、図1(c)に示す如く、導入側ルーバー群15Aの各ルーバー15A1〜3と、排出側ルーバー群15Bの各ルーバー15B1〜3との各ブロックを冷却流路の通流方向に沿わせて複数段相応に連接して配置させることで、全体的な冷却性能をより一層向上させることができるのである。尚、対称的とは概ね対称であれば良く、正対称でなくとも良い。
従って、本第1実施形態の場合、前記冷却流路14の導入側から取り込まれる冷却流体は、図1(b)に矢印で示す如く、導入側ルーバー群15Aの各ルーバー15A1〜3によってベース板11面への冷却流体の取り込みが効果的になされると共に、排出側ルーバー群15Bの各ルーバー15B1〜3によって該冷却流体の取り出しも円滑になされ、かつその流速も増加されるため、各放熱フィン13の表面に生ずる冷却流体の境界層が可及的に薄くされて、該各放熱フィン13に伝熱される発生熱を効率よく放熱させ得るのであり、しかも、上流側対応の各ルーバー(導入側の各ルーバー15A1〜3に対応)の影響を受けやすかった下流側対応の各ルーバー(排出側の各ルーバー15B1〜3に対応)での放熱効率をも格段に向上させ得るのである。
〔第2実施形態〕
図2は本第2実施形態を適用した櫛形ヒートシンクの基本的な概要構成を示すもので、同図2(a)は同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンと各ヒートパイプとをそれぞれ縦型にして用いる場合の外観態様を模式的に表わした全体斜視図であり、同図2(b)は該図2(a)の平面図、同図2(c)は該図2(a)の側面図である。図3は同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンと各ヒートパイプとをそれぞれ横型にして用いる場合の外観態様を模式的に表わした全体斜視図、図4は同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンを横型にし、かつ各ヒートパイプを縦型にして用いる場合の外観態様を模式的に表わした全体斜視図である。なお、これらの図2ないし図4の第2実施形態による構成において、上記図1の第1実施形態による構成と同一符号は同一または相当部分を示している。
本第2実施形態を適用した櫛形ヒートシンク10においても、その基本的な構成は上記第1実施形態の場合とほぼ同様であって、図2(a)ないし(c)に示す如く、前記発熱素子12を一方の面に固定保持させたベース板11と、該ベース板11の他方の面に並設させて各冷却流路14を形成した各放熱フィン13と、該各放熱フィン13,13間の各冷却流路14に直交させて配置した各ルーバー15とを有しており、本第2実施形態では、これらの構成に加え、前記ベース板11に対してヒートパイプ21をほぼ全長に亘って埋設配置させたものである。
そして、前記ベース板11へのヒートパイプ21の埋め込みについては、該ベース板11に対して押出し成形時にヒートパイプ21の埋め込み穴を形成しヒートパイプ21を埋め、端部を半田などで埋め込むことで安価に製造できるのであるが、このほかにも、ベース板11に適当する埋め込み溝を形成しておき、該埋め込み溝にヒートパイプ21を装入させてから半田などで埋め込むようにしてもよい。
而して、本第2実施形態による櫛形ヒートシンク10の構成では、前記ベース板11に対してヒートパイプ21をほぼ全長に亘って埋設配置させたので、発熱素子12の発生熱をベース板11の全体に分散させて均熱化させ得るために、前記放熱フィン13による放熱作用を広範囲に亘って有効に働かせることで冷却性能の向上を容易に図り得るのである。
また、一方ではヒートパイプ21がほぼ全長に亘ってベース板11に埋め込まれるから、起動時にあって該ヒートパイプ21内の冷却水がたとえ凍結したとしても、該起動に伴うベース板11自体の温度上昇によって該凍結状態が容易かつ迅速に溶けるため、ヒートパイプ21としての機能が失なわれるようなことは全くなく、しかも、このようにヒートパイプ21がベース板11内に埋め込まれ、その全長が外部にむき出しにされていないので、使用中あるいは輸送中などに内部の冷却水が凍結しても、パイプ自体が破壊する惧れを確実に避けられるのである。
〔第3実施形態〕
図5は本第3実施形態を適用した櫛形ヒートシンクの各別例による基本的な概要構成を示すもので、同図5(a)は同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンと各ヒートパイプとをそれぞれ横型にした上で、各ヒートパイプを1°程度の比較的緩い傾斜角度で埋設配置して用いる場合の外観態様を模式的に表わした全体斜視図、同図5(b)は同上各ヒートパイプを15°程度の比較的急な傾斜角度で埋設配置して用いる場合の全体斜視図である。なお、この図5の第3実施形態による構成においても、上記図1の第1実施形態および図2ないし図4の第2実施形態による構成と同一符号は同一または相当部分を示している。
本第3実施形態を適用した櫛形ヒートシンク10は、上記第1実施形態において、前記ベース板11に埋め込まれるヒートパイプ21に所要の傾斜角度を与えることで冷却性能の一層の向上を図ったものである。すなわち、ヒートパイプ21が水平に近付くことで、その熱輸送量が次第に低下するために、該ヒートパイプ21の受熱部側を可能な限り下方に向け、かつ放熱部側を可及的上方に向けるように配置するのが好ましいのである。
この点を考慮して、本第3実施形態においては、前記ヒートパイプ21での使用時に冷却流体排出側対応の放熱端部側を水平方向に対して上方になるように傾斜設定させた上で、前記ベース板11に埋め込むようにするのである。この場合のベース板11に対する傾斜角度としては、図5(a)に見られるように、ほぼ1°程度の比較的緩い傾斜角度にするか、あるいは図5(b)に見られるように、ほぼ15°程度の比較的急な傾斜角度にすればよい。
従って、このようにベース板11に対してヒートパイプ21を傾斜させて埋め込んだ構成の第3実施形態による櫛形ヒートシンク10では、使用状態におけるヒートパイプ21の冷却流体排出側に対応する放熱端部側が、上方になるように傾斜して位置されるので、先に述べた発熱体の発生熱のベース板11全体への均熱化がより一層顕著になされることになる。
〔第2、第3の各実施形態による櫛形ヒートシンクの使用態様〕
図6は前記第2実施形態による櫛形ヒートシンクと第3実施形態による櫛形ヒートシンクとの各使用態様を示すもので、同図6(a)は第2実施形態による櫛形ヒートシンクの使用態様例を表わした正面説明図、同図6(b)は第3実施形態による櫛形ヒートシンクの使用態様例を表わした正面説明図である。
上記第3実施形態による櫛形ヒートシンク10においては、前記ベース板11に対してヒートパイプ21を傾斜させて埋め込むようにすることで、使用状態におけるヒートパイプ21の放熱端部側を上方に位置させ、これによってベース板11での全体の均熱化を図っているのであるが、同様な作用は、極めて当然なことながら、該ヒートパイプ21を埋め込んだベース板11(第2実施形態のヒートシンクに対応)のそれ自体を同一意図で傾斜させた状態に設置して使用しても容易に達成可能であり、また、この手段は第3実施形態に対しても、そのヒートパイプ21の傾斜角度を調整するために応用可能である。
従って、これらを要約してみると、第2および第3の各実施形態による櫛形ヒートシンクでは、前記ヒートパイプ21が、前記ベース板11に対し、予め水平方向に埋設配置されている場合(第2実施形態)、使用状態においては該ヒートパイプ21の高温部が水平方向に対して上方側を向くようにベース板11を設置して用い、また、前記ヒートパイプ21の放熱端部側が、前記ベース板11に対し、予め水平方向に対して上方側を向くように埋設配置されている場合(第3実施形態)、使用状態においては該ベース板11を水平方向に維持させて用いるようにするのであり、これらの何れの場合にあっても、使用状態におけるヒートパイプ21の冷却流体排出側に対応する放熱端部側が上方になるように傾斜して位置されることになるので、該ヒートパイプ自体がいわゆるトップヒートにはなり難く、しかも、これによって熱輸送量が実質的に増加されるため、ベース板全体の均熱化効果が一層促進されて放熱性能を良好かつ効果的に向上させ得るのである。
本発明の第1実施形態を適用した櫛形ヒートシンクの基本的な概要構成を示すもので、同図1(a)は同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンと該各放熱フィン間の各冷却流路を横切って配置される各ルーバーの相互関係を模式的に表わした全体斜視図、同図1(b)は該図1(a)の正面説明図であり、同図1(c)は同上櫛形ヒートシンクでの各ルーバー態様の別例による正面説明図である。 本発明の第2実施形態を適用した櫛形ヒートシンクの基本的な概要構成を示すもので、同図2(a)は同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンと各ヒートパイプとをそれぞれ縦型にして用いる場合の外観態様を模式的に表わした全体斜視図であり、同図2(b)は該図2(a)の平面図、同図2(c)は該図2(a)の側面図である。 同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンと各ヒートパイプとをそれぞれ横型にして用いる場合の外観態様を模式的に表わした全体斜視図である。 同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンを横型にし、かつ各ヒートパイプを縦型にして用いる場合の外観態様を模式的に表わした全体斜視図である。 本発明の第3実施形態を適用した櫛形ヒートシンクの各別例による基本的な概要構成を示すもので、同図5(a)は同上櫛形ヒートシンクでの各放熱フィンと各ヒートパイプとをそれぞれ横型にした上で、各ヒートパイプを1°程度の比較的緩い傾斜角度で埋設配置して用いる場合の外観態様を模式的に表わした全体斜視図、同図5(b)は同上各ヒートパイプを15°程度の比較的急な傾斜角度で埋設配置して用いる場合の全体斜視図である。 同上第2実施形態による櫛形ヒートシンクと第3実施形態による櫛形ヒートシンクとの各使用態様を示すもので、同図6(a)は第2実施形態による櫛形ヒートシンクの使用態様例を表わした正面説明図、同図6(b)は第3実施形態による櫛形ヒートシンクの使用態様例を表わした正面説明図である。
符号の説明
10 ヒートシンク
11 ベース板
12 発熱素子(発熱体)
13 放熱フィン
14 冷却流路(冷却流体の通流路)
15 ルーバー
15A 導入側ルーバー群
15A1〜3 導入側ルーバー
15B 排出側ルーバー群
15B1〜3 排出側ルーバー
21 ヒートパイプ

Claims (6)

  1. 一方の面に発熱体を保持し、かつ他方の面に複数の放熱フィンを並設したベース板を設け、ベース板にはヒートパイプがほぼ全長に亘って放熱フィンと平行方向に埋設配置され、並設した放熱フィンの上部には被覆板を設けず、該ベース板の各放熱フィン間に冷却流体の流路を形成させた上で、該各冷却流路に直交して複数のルーバー(切起こし状に設けたものは除く)を配置させたヒートシンクの構成において、
    前記冷却流路の通流方向に沿わせて前記各ルーバーを単または複数列で複数段に配置させると共に、各ルーバーを冷却流体の導入側対応の導入側ルーバー群と排出側対応の排出側ルーバー群とにブロック区分して、導入側ルーバー群の各ルーバーに対しては冷却流体を前記ベース板面に向け得る傾斜角度を付与させ、かつ排出側ルーバー群の各ルーバーに対しては冷却流体をベース板面から離し得る傾斜角度を付与させたことを特徴とするルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンク。
  2. 前記導入側ルーバー群の各導入側ルーバーと、排出側ルーバー群の各排出側ルーバーとの各ブロックが、該導入側と排出側とで略対称的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンク。
  3. 前記導入側ルーバー群の各導入側ルーバーと、排出側ルーバー群の各排出側ルーバーとの各ブロックが、前記冷却流路の通流方向に沿わせて複数段相応に連接配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンク。
  4. 前記ベース板に対して埋設されるヒートパイプでの放熱部側が、使用状態において、水平方向に対して上方になるように傾斜設定して用いられることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンク。
  5. 前記ヒートパイプの放熱部側が、前記ベース板に対し、予め水平方向に対して上方側を向くように埋設配置されており、使用状態では、該ベース板を水平方向に維持させて用いるようにしたことを特徴とする請求項4に記載のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンク。
  6. 前記ヒートパイプが、前記ベース板に対し、予め水平方向に埋設配置されており、使用状態では、該ヒートパイプの放熱端部側が水平方向に対して上方になるように該ベース板を傾斜させて用いるようにしたことを特徴とする請求項4に記載のルーバー付き放熱フィンを備えるヒートシンク。
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