JP5181879B2 - ヒートシンクおよび放熱システム - Google Patents

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本発明は、高発熱量の電子部品などを効率よく冷却することを目的とした強制空冷式ヒートシンクおよび放熱システムに関する。
CPUに代表される電子計算機用の半導体素子(以下チップとする)を用いる場合、その発熱量に応じた熱対策が必要となる。放熱の方法にはペルチェ効果を利用したものやヒートパイプを組み合わせたもの等さまざまであるが、いずれも最終的には空気、水などの冷却流体に放熱するようになっており、大きくは空冷式と液冷式に分けることができる。
空冷式は、熱伝導性の優れた金属(アルミニウムや銅)を用い、周囲の空気との接触面積が広くなるような形状に形成されたフィンを通して空気中に放熱するものである。液冷式は、発熱体にごく近い位置に設置されたパイプ等の中を流れる液体へ放熱するものである。後者は前者に比べ高い冷却能力を有するが、高価である、メンテナンスに労力を要するなどの理由から、一般的には可能な限り前者が選択される。
空冷式の中でも、ヒートシンク周囲の空気の交換を、自然対流に任せる自由対流熱伝達(以下、自然空冷と呼ぶ)により行なうものと、ファン等により強制的に入れ替える強制対流熱伝達(以下、強制空冷と呼ぶ)により行なうものとに分類でき、後者のほうが高い放熱性能を有す。
図5に、強制空冷式の従来方法の一例として、平板状のベース部31の片面に複数枚の平板状フィン32が互いに平行に櫛状に配置された櫛形ヒートシンク30を示す。一般的にチップなどの発熱体は、ベース部31のもう一方の面(フィン32が形成されていないほうの面)に接触した状態で配置される。
このような櫛形ヒートシンク30において供給する空気の流れ方向としては、フィン32の並び方向およびベース部31の面に対して概略平行な場合(図5では矢印35の方向)と、フィン32の並び方向には概略平行かつベース部31の面に対して所定の角度を有する場合(図5では矢印36の方向)とがある。
空気の供給方向が矢印35の場合、空気の流れの下流のほうではフィン32とベース部31の接続部分近傍の流速が緩やかになってしまうため、放熱効率が悪くなってしまう。このため一般的な強制空冷式のファンは、櫛形ヒートシンク30のフィン32に密着または近接して配置され、櫛形ヒートシンク30のベース部31に空気を吹き付けるような方向(矢印36の方向)に空気を供給するようになっている。この方法は、ファンを取り付ける空間を確保することができる場合には有効である。
ところが、近年の電子機器の高密度化から、ヒートシンクへ密着するようファンを配置することが困難な場合も生じている。特許文献1の強制空冷構造では、ファンをヒートシンク直上へは配置せず、ダクトを用いることで複数のヒートシンクへ同時に気流を衝突させる方法が考案されている。この方法は、ヒートシンク周囲に空間的余裕があって、排気された熱風をそのまま、もしくはなんらかの方法で筐体外へ排気することができる場合には有効であるが、高密度化などにより排気の経路が限られたり複雑であったりすると圧力損失が大きくなり、十分な風量の供給ができなくなるという問題がある。
他方、空気を供給する方向が、フィンおよびベース部に対して概略平行な場合であっても、フィン形状の工夫によりベース部に衝突する方向に空気の流れを向けるものも考案されている。例えばフィンの側面にルーバーを配置することで、フィンとベース部の接続部分へ気流を偏向させる方法などである(特許文献2参照)。しかしながら、このような特殊形状のフィンは、押出成型などにより容易に製造可能な平板形状のものに比べ、形成するのに技術や手間を要するため高価なものとなる。
特開平10−98139号公報 特開2001−118972号公報
本発明は上記の問題点に鑑みなされたものであって、狭い空間でも効率良く給排気と放熱を行うことが可能でかつ安価に製造できる、強制空冷式ヒートシンクを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため本発明の請求項1においては、平板状のベース板の主面の一方に複数の平板状のフィンが櫛形に配置された櫛形ヒートシンクを2個組み合わせたヒートシンクであって、少なくとも、
第1の櫛形ヒートシンクのベース板と第2の櫛形ヒートシンクのベース板が直交して接続されており、
かつ、第1の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうちベース板の主面に平行なほうの端面と、第2の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうちベース板の主面に垂直なほうの端面とが、所定角度αをもって接触または接続されていることを特徴とするヒートシンク、としたものである。
請求項1のヒートシンクは、第2の櫛形ヒートシンクのフィンの間を通ってきた気流が、第1の櫛形ヒートシンクのフィンおよびベース板に衝突するように組み合わせることによって、放熱効率を向上するようにしたものである。ごく一般的な形状である櫛形ヒートシンク2個を組み合わせることにより構成可能であるので、比較的安価に製作することが出来るという利点がある。
また本発明の請求項2においては、請求項1に記載のヒートシンクにおいて、
第2の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうちベース板の主面に平行なほうの端面が並んでいる側を平板状部材で覆って閉じたことを特徴とするヒートシンク、としたものである。
請求項2のヒートシンクは、第2の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうちベース板の主面に平行なほうの端面が並んでいる側から気流が漏れないため、気流を効率よく流すことが可能となる。
また本発明の請求項3においては、平板状のベース板の主面の一方に複数の平板状のフィンが櫛形に配置された櫛形ヒートシンクを3個組み合わせたヒートシンクであって、少なくとも、
第3の櫛形ヒートシンクのベース板と第4の櫛形ヒートシンクのベース板は端面を共有して接触または接続されており、
かつ、第3の櫛形ヒートシンクのフィンと第4の櫛形ヒートシンクのフィンは所定角度βをなして互いに接触または接続されており、
第4の櫛形ヒートシンクのベース板と第5の櫛形ヒートシンクのベース板は所定角度γをもって接触または接続されており、
かつ、第4の櫛形ヒートシンクのフィンと第5の櫛形ヒートシンクのフィンが互いに平行になるように配置したことを特徴とするヒートシンク、としたものである。
請求項3のヒートシンクは、第3の櫛形ヒートシンクのフィンの間を通ってきた気流が、第4の櫛形ヒートシンクのフィンに衝突し、さらに第4の櫛形ヒートシンクのフィンの間を通ってきた気流が、第5の櫛形ヒートシンクのフィンおよびベース板に衝突するように組み合わせることによって、放熱効率を向上するようにしたものである。ごく一般的な形状である櫛形ヒートシンク3個を組み合わせることにより構成可能であるので、比較的安価に製作することが出来るという利点がある。
また本発明の請求項4においては、請求項3に記載のヒートシンクにおいて、
第4の櫛形ヒートシンクのフィンと第5の櫛形ヒートシンクのフィンの面の一部が互いに接触または接続されていることを特徴とするヒートシンク、としたものである。
請求項4のヒートシンクは、第4の櫛形ヒートシンクのフィンと第5の櫛形ヒートシンクのフィンの面の一部が互いに接触または接続されていることにより、フィン間の熱伝導をより効率的に行うことができ、放熱効果を向上できるという利点がある。
また本発明の請求項5においては、請求項1、2のいずれかに記載のヒートシンクにおいて、
第2の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうち、ベース板の主面に垂直かつ第1の櫛形ヒートシンクと接触していない端面が並んでいる側から給気する給気手段と、
第1の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうちベース板の主面に垂直なフィンの端面が並んでいる方から排気する排気手段を備えたことを特徴とする放熱システムとしたものである。
請求項5の放熱システムは、給気手段により第2の櫛形ヒートシンクのフィンの間に気流を供給し、排気手段により第1の櫛形ヒートシンクのフィンの間から空気を排出して、第1の櫛形ヒートシンクのフィンおよびベース板に衝突する気流の流量と流速を増加させることにより、放熱効果を向上できるという利点がある。
また本発明の請求項6においては、請求項3、4のいずれかに記載のヒートシンクにおいて、
第3の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうち、ベース板の主面に垂直かつ第4の櫛形ヒートシンクと接触していない端面が並んでいる側から給気する給気手段と、
第5の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうち、ベース板の主面に垂直かつ第4の櫛形ヒートシンクと接触していない端面が並んでいる側から排気する排気手段を備えたことを特徴とする放熱システム、としたものである。
請求項6の放熱システムは、給気手段により第3の櫛形ヒートシンクのフィンの間に気流を供給し、排気手段により第5の櫛形ヒートシンクのフィンの間から空気を排出して、第4の櫛形ヒートシンクのフィン、第5の櫛形ヒートシンクのフィンおよびベース板に衝突する気流の流量と流速を増加させることにより、放熱効果を向上できるという利点がある。
また本発明の請求項7においては、請求項1〜4のいずれかに記載のヒートシンク、または請求項5〜6のいずれかに記載の放熱システムで使われているヒートシンクにおいて、少なくとも各櫛形ヒートシンクどうしが接触または接続している部分にメッキまたは金属ペースト塗布または溶接を施したことを特徴とするヒートシンク、としたものである。
請求項7のヒートシンクは、各櫛形ヒートシンクどうしが接触または接続している部分にメッキまたは金属ペースト塗布または溶接を施すことにより、接触または接続している部分の熱伝導効率を改善し、放熱効果を向上できるという利点がある。
また本発明の請求項8においては、請求項1〜7のいずれかに記載のヒートシンクまたは放熱システムにおいて、少なくとも1つの櫛形ヒートシンクの少なくとも一部分が、電子機器の筐体に接続可能になっていることを特徴とする放熱システム、としたものである。
請求項8の放熱システムは、少なくとも1つの櫛形ヒートシンクの少なくとも一部分を、電子機器の筐体に接続することにより筐体への放熱を行なうことが可能となり、放熱効果を向上できるという利点がある。
本発明のヒートシンクおよび放熱システムによれば、気流の途中経路において、組み合わされた櫛形ヒートシンクのフィンやベース板に空気を衝突させて強制空冷を行うようにしているため、単に気流の偏向のみ行う場合と比較して効率よく放熱を行なうことができる。
また、平板形状のフィンを持ち、押出成型などで製造されている櫛形ヒートシンクを加工し組み合わせることによって製作可能であるため、材料の入手が容易で低コストである。すなわち、複雑な形状のヒートシンクを安価に得ることができる。
また本発明のヒートシンクは、複数の櫛形ヒートシンクを機械的に結合した後、少なくとも接触または接続している箇所に、メッキまたは金属ペースト塗布または溶接を行なうことにより、熱伝導的にも一体化させることができる。さらにヒートシンク全体の表面にメッキを施すようにすれば、熱伝導的により一体化された状態となり、広範囲へ熱を拡散させることができる。
以下、本発明のヒートシンクの実施形態について説明する。
図1は、本発明のヒートシンクの第1の実施形態の一例を示した模式図で、図1(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。
本実施形態のヒートシンクは、櫛形ヒートシンク10と、櫛形ヒートシンク14を組み合わせて構成したものである。櫛形ヒートシンク10のベース板11は長方形状であり、ベース板11の長辺とフィン12は平行となっている。また、櫛形ヒートシンク14のベース板15は、三角形にその一辺と等しい長辺を持つ長方形を接続した五角形となっており、前記の三角形の部分にはフィン16が形成されており、前記の長方形の部分にはフィン16は形成されていない(もともとは形成されていたものを削り落とすなどしてもよい)。
櫛形ヒートシンク14のベース板15の長方形部分は、櫛形ヒートシンク10のフィン12と概ね同じ形状とサイズであり、この部分に、櫛形ヒートシンク10をベース板11とベース板15が直交するように重ね置いて接続する。
各櫛形ヒートシンクの接続は、ベース板11とベース板15、またはベース板とフィン12をネジ止めなどにより機械的に接続したり、溶接したりするという方法で行い、これにより複数の櫛形ヒートシンクを一体化することが出来る。接続箇所にメッキまたは金属ペースト塗布または溶接を施すと、接続部分の熱伝導率が向上し、放熱効果をより良くすることができる。
また複数の櫛形ヒートシンクを一体化した後、ヒートシンク全体の表面にメッキを施すようにすれば、熱伝導的にも、より一体化された状態となり、広範囲へ熱を拡散させることができる。
図1には、発熱体であるチップ7が、櫛形ヒートシンク14のベース板15と接触し、かつベース板15の中央部付近に来るように調整配置した場合を示している。放熱の必要なチップが複数個ある場合は、ベース板15がそれらのチップ全てを覆うことが出来るように、ベース板15の形状やサイズを考慮することが必要である。
ここで、ベース板15の三角形部分の、長方形部分と接していない2辺のうちの1辺は、フィン16と平行になっており、その辺と長方形部分と接している辺のなす角をαとする。図1の矢印1の方向(もしくはフィン16に平行な方向)から図示せぬ給気手段により供給されて、フィン16の間を通ってきた気流は、角度αで櫛形ヒートシンク10のフィン12およびベース板11に衝突することになる。
櫛形ヒートシンク10のフィン12およびベース板11に衝突した空気は、櫛形ヒートシンク10の両端から排気されることになるが、角度αが90°より小さい場合は、主に図1の矢印2の向きに排気される。矢印2の方向への排気を強制的に行なうために、排気手段(不図示)を用いてもよい。
なお、矢印2の方向へ強制排気を行なうと、櫛形ヒートシンク10の反対側の端部から流入する気流の量が増える場合があるが、この櫛形ヒートシンク10内の経路のみを通る気流は櫛形ヒートシンク14の放熱に寄与しない。従って、櫛形ヒートシンク10の排気方向2と反対側の端部に流量調節板13を設けて、その開口部の面積を調整することにより、この経路のみを通る気流の流量を調節しても良い。
櫛形ヒートシンク14のフィン16の高さと、櫛形ヒートシンク10のベース板11の幅を概ね同じ長さとし、ベース板15に平行に、フィン16の端面が並んでいる側を平板状部材(図1では不図示)で覆って閉じておいてもよい。このようにした場合、矢印1の側から給気された空気は、他に漏れ出すことなく矢印2の方向に排出される。
重力の方向と、図1(B)の下向きの方向とを一致させるようにして、本実施形態のヒートシンクおよびチップを配置すると、チップから発した熱により暖まった空気は上方に向かうため、より効果的に櫛形ヒートシンク10のフィン12およびベース板11に衝突させることができる。
また図2には、櫛形ヒートシンク10のベース板11を、発熱体であるチップ7の上から接触するように配置した場合を示している。このように配置した場合、給気と排気の方向は、2通りのうちいずれかを選択可能であるという利点がある。すなわち図2(A)において、矢印2aの方向から給気し、矢印1aの方向に排気するという方法と、矢印1bの方向から給気し、矢印2bの方向に排気するという方法のうちいずれかを選択可能である。
矢印2aの方向から給気し、矢印1aの方向に排気する場合は、チップから発した熱により暖まった空気が上昇するのに沿った気流の方向とすることが出来る。しかし筐体や他の構成物の配置の都合上、給気と排気の向きを逆にしなければならないような場合でも、このヒートシンクは使用可能である。
図3には、本実施形態の図1の場合において、ベース板15の三角形部分を、(A)四角形、および(B)長方形にした場合の上面模式図を示す。ベース板15をこのような形状とすることにより、櫛形ヒートシンク14の面積を大きくすることができる。これにより、放熱効率を向上し、また、放熱の必要なチップが電子基板上の広い領域に散らばって配置されている場合にも対応することが可能となる。
なお、図3(A)(B)には図示していないが、櫛形ヒートシンク10の排気方向2と反対側の端部に流量調節板13を配置して、その開口部の面積を調整することにより、この開口部から流入する気流の流量を調節しても良いことは、図1の実施形態の場合と同様である。
図4は、本発明のヒートシンクの第2の実施形態の一例を模式的に示した斜視図である。本実施形態のヒートシンクは、櫛形ヒートシンク18、22、26を組み合わせて構成したものである。
櫛形ヒートシンク18および22のそれぞれのベース板19および23は端面を共有して接続されており、かつ、櫛形ヒートシンク18および22のそれぞれのフィン20および24は角度βをなして互いに接触または接続されている。
更に櫛形ヒートシンク22と26は、それぞれのベース板23および27が角度γをなして接続されている。さらに、櫛形ヒートシンク22と26のそれぞれのフィン24および28は互いに平行になるように配置されているが、フィン24と28は接触していなくてもよいし、対向する面の一部分で互いに接触または接続されていてもよい。フィン24と28が接触していない場合には、フィン24の間を通ってきた気流をフィン28に効率よく衝突させて放熱効果を向上できるという効果がある。また、フィン24と28が対向する面の一部分で互いに接触または接続されている場合には、フィン間の熱伝導をより効率的に行うことができ、放熱効果を向上できるという効果がある。
図示せぬ給気手段は、図4の矢印3の方向から気流を供給する。櫛形ヒートシンク18のフィン20の間を通ってきた気流は、角度βで櫛形ヒートシンク22のフィン24に衝突して方向を変え、今度はフィン24の間を通っていくことになる。次に気流は、角度γで櫛形ヒートシンク26のフィン28およびベース板27に衝突して方向を変え、今度はフィン28の間を通っていき、図4の矢印4の向きに排気される。矢印4の方向への排気を強制的に行なうために、排気手段(不図示)を用いてもよい。
角度βおよび角度γは、ともに180°より小さい角度であれば、本実施形態のヒートシンクとして構成可能であるが、小さすぎると気流の衝突時の流速の減衰が大きくなりすぎるために気流が滞留するし、大きすぎるとベース板やフィンに気流があまり衝突せずに滑らかに流れて行ってしまい、いずれも放熱効果が下がってしまう。
ベース板19および23に平行に、フィン20および24の端面が並んでいる側を平板状部材(図4では不図示)で覆って閉じ、また、ベース板27に平行にフィン28の端面が並んでいる側を平板状部材(図4では不図示)で覆って閉じておいてもよい。このようにした場合、矢印3の方向から給気された空気は、他に漏れ出すことなく矢印4の方向へ排気される。
発熱体であるチップ(図4では不図示)は、ベース板19および23の、フィン20および24のある面と反対側の面に接触し、かつベース板19および23を合わせた平板の中央部付近に来るように、チップを搭載した基板との相対的な位置を調整配置するのが望ましい。放熱の必要なチップが複数個ある場合は、ベース板19および23を合わせた平板がそれらのチップ全てを覆うことが出来るように、その形状やサイズを考慮することが必要である。
本実施形態のヒートシンクは、例えば、ベース板19および23を水平方向になるように配置した場合は、ベース板19および23の真上方向ではなく、少し離れた場所から上方(矢印4の方向)に排気を行なうことができる。筐体や他の電子基板との位置関係により、ベース板19および23の真上や、給気方向以外の水平方向に排気が出来ない場合にこれを適用すれば、効率よく放熱を行なうことができる。
あるいは、ベース板19および23を鉛直方向になるように配置した場合は、ベース板19および23の真横方向ではなく、少し離れた場所から横向き(矢印4の方向)に排気を行なうことができる。筐体や他の電子基板との位置関係により、ベース板19および23から真横方向に排気が出来ない場合にこれを適用すれば、効率よく放熱を行なうことができる。
なお、本発明のヒートシンクを構成する櫛形ヒートシンクの材質としては、一般的にはアルミニウムや銅などの金属を材質としたものが、櫛形ヒートシンクとして市販もされていて入手しやすく、本発明のヒートシンクの形状に組み立てるための追加工も容易である。また機械的な接続の後に、少なくとも接続部分に、メッキ、または金属ペースト塗布(および焼結)、または溶接などを行なう場合にも、櫛形ヒートシンクの材質が金属であれば容易である。ただし金属に限らず、熱伝導性の高い材質であれば何であっても良い。
また、本発明のヒートシンクを構成する櫛形ヒートシンクの一部分を、筐体へ接続することにより、放熱効果を更に向上させることが可能となる。第1の実施形態においては、例えばチップと接触していないほうの櫛形ヒートシンクのベース板の一部と筐体を構成する部材が、接続または接触可能な形になっていればよい。接続または接触の方法としては、板バネなどによる押さえ機構、ネジ止め、はめ込み、熱伝導性の良いシートや各種部材を介したものなど、適宜の選択が可能である。このようにして接続または接触するようにしておけば、本発明のヒートシンクと筐体との間で熱伝導が起きて、放熱効率を上げることが可能となる。第2の実施形態の場合においては、例えば、ベース板27の一部と筐体を構成する部材との間で同様の構成になるようにすればよい。
従来の櫛形ヒートシンクでは一般的にベース板が1枚のみで、当該ベース板はチップと接触するために基板と平行に配置されるものあるので、筐体を構成する部材とも接続可能な構成とすることは困難である。しかしながら本発明のヒートシンクはベース板を複数枚有しているので、チップと接触していないベース板を筐体と接続可能に設計することが容易であり、筐体を放熱のために利用することが容易となる。
本発明の第1の実施形態の1例を示す模式図。 本発明の第1の実施形態の別の使い方の例を示す模式図。 本発明の第1の実施形態の別の例を示す模式図。 本発明の第2の実施形態を示す模式図。 従来の櫛形ヒートシンクを示す図。
符号の説明
1〜4 気流の方向
1a、1b、2a、2b 気流の方向
7 チップ
10 第1の櫛形ヒートシンク
11 第1の櫛形ヒートシンクのベース板
12 第1の櫛形ヒートシンクのフィン
13 気流量調節板
14 第2の櫛形ヒートシンク
15 第2の櫛形ヒートシンクのベース板
16 第2の櫛形ヒートシンクのフィン
18 第3の櫛形ヒートシンク
19 第3の櫛形ヒートシンクのベース板
20 第3の櫛形ヒートシンクのフィン
22 第4の櫛形ヒートシンク
23 第4の櫛形ヒートシンクのベース板
24 第4の櫛形ヒートシンクのフィン
26 第5の櫛形ヒートシンク
27 第5の櫛形ヒートシンクのベース板
28 第5の櫛形ヒートシンクのフィン
30 従来の櫛形ヒートシンク
31 櫛形ヒートシンクのベース板
32 櫛形ヒートシンクの平板状フィン
35、36 供給される気流の方向

Claims (8)

  1. 平板状のベース板の主面の一方に複数の平板状のフィンが櫛形に配置された櫛形ヒートシンクを2個組み合わせたヒートシンクであって、少なくとも、
    第1の櫛形ヒートシンクのベース板と第2の櫛形ヒートシンクのベース板が直交して接続されており、
    かつ、第1の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうちベース板の主面に平行なほうの端面と、第2の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうちベース板の主面に垂直なほうの端面とが、所定角度αをもって接触または接続されていることを特徴とするヒートシンク。
  2. 請求項1に記載のヒートシンクにおいて、
    第2の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうちベース板の主面に平行なほうの端面が並んでいる側を平板状部材で覆って閉じたことを特徴とするヒートシンク。
  3. 平板状のベース板の主面の一方に複数の平板状のフィンが櫛形に配置された櫛形ヒートシンクを3個組み合わせたヒートシンクであって、少なくとも、
    第3の櫛形ヒートシンクのベース板と第4の櫛形ヒートシンクのベース板は端面を共有して接触または接続されており、
    かつ、第3の櫛形ヒートシンクのフィンと第4の櫛形ヒートシンクのフィンは所定角度βをなして互いに接触または接続されており、
    第4の櫛形ヒートシンクのベース板と第5の櫛形ヒートシンクのベース板は所定角度γをもって接触または接続されており、
    かつ、第4の櫛形ヒートシンクのフィンと第5の櫛形ヒートシンクのフィンが互いに平行になるように配置したことを特徴とするヒートシンク。
  4. 請求項3に記載のヒートシンクにおいて、
    第4の櫛形ヒートシンクのフィンと第5の櫛形ヒートシンクのフィンの面の一部が互いに接触または接続されていることを特徴とするヒートシンク。
  5. 請求項1、2のいずれかに記載のヒートシンクにおいて、
    第2の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうち、ベース板の主面に垂直かつ第1の櫛形ヒートシンクと接触していない端面が並んでいる側から給気する給気手段と、
    第1の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうちベース板の主面に垂直なフィンの端面が並んでいる方から排気する排気手段を備えたことを特徴とする放熱システム。
  6. 請求項3、4のいずれかに記載のヒートシンクにおいて、
    第3の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうち、ベース板の主面に垂直かつ第4の櫛形ヒートシンクと接触していない端面が並んでいる側から給気する給気手段と、
    第5の櫛形ヒートシンクのフィンの端面のうち、ベース板の主面に垂直かつ第4の櫛形ヒートシンクと接触していない端面が並んでいる側から排気する排気手段を備えたことを特徴とする放熱システム。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載のヒートシンク、または請求項5〜6のいずれかに記載の放熱システムで使われているヒートシンクにおいて、少なくとも各櫛形ヒートシンクどうしが接触または接続している部分にメッキまたは金属ペースト塗布または溶接を施したことを特徴とするヒートシンク。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のヒートシンクまたは放熱システムにおいて、少なくとも1つの櫛形ヒートシンクの少なくとも一部分が、電子機器の筐体に接続可能になっていることを特徴とする放熱システム。
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