JP4462515B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示装置に関し、さらに詳しく言えば、反射光制御型の液晶層を有するとともに、背面にバックライトを備えた半透過型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示方式には、ねじれネマチック(TN)効果によるものをはじめとして各種の方式が知られているが、中でも反射光制御型の液晶表示方式は、偏光板を必要としないため明るい表示が得られるという点で注目されている。
【0003】
この反射光制御型の液晶表示方式には、例えば光散乱効果を利用した高分子分散型(ポリマー分散型)や選択反射を利用したコレステリック・ネマチック相転移型などがある。いずれにしても、印加される駆動電圧によって、光を散乱して不透明白色を示す状態もしくは光を反射して明るい状態と、光の散乱もしくは反射が減少して光を透過させる透明状態とに切り替えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような表示方式は、透明状態において液晶層内に入射した光が外にでないようにするため、パネルの裏面側に光を吸収するための例えば黒色印刷を施す必要があるため反射型にしか適用されていない。したがって、暗所では使用できないなど、その用途に制限が課せられていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的は、反射光制御型の液晶表示方式でありながら、暗所ではバックライトからの光で表示画素を照明することができるようにした半透過型の液晶表示装置を提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、観察面側の第1透明電極基板と、それに対向する裏面側の第2透明電極基板とを基板間に所定のセルギャップが生ずるように周辺シール材を介して圧着してなり、上記セルギャップ内に印加される駆動電圧によって光透過と選択反射、または、光透過と光散乱のいずれかの状態に切り替えられる反射光制御型の液晶層が封入されているとともに、表示部内の所定部分が非表示領域で、その他の部分が表示領域とされている液晶表示装置において、上記非表示領域として0.5×0.5mm以上の区画が複数形成され、上記第1透明電極基板の内面側には、上記非表示領域となる部分に光反射性を有する第1遮光膜が形成されているとともに、上記第2透明電極基板の内面側には、上記表示領域に対応して光吸収性を有する第2遮光膜が設けられ、かつ、上記第2透明電極基板の背面側には、バックライトが配置されていることを特徴としている。
【0007】
この構成によれば、バックライト使用時、その光は第1透明電極基板側(観察面側)の第1遮光膜により第2透明電極基板側(裏面側)に向けて反射されるが、液晶層が例えば電圧無印加状態で透明、電圧印加状態で選択反射あるいは光散乱により不透明になるものとすると、電圧無印加状態のときには、バックライト光は液晶層を透過し第2透明電極基板側の第2遮光膜にて吸収されパネル外には出ない。これに対して、電圧印加状態のときには、バックライト光は液晶層により散乱反射されてパネル外に出ることになる。
【0008】
この液晶表示装置は、表示部内に非表示領域と表示領域とが混在しており、特に非表示領域として0.5×0.5mm以上の区画が複数存在していることが重要であり、このような非フルドット型の液晶表示装置に好ましく適用される。
【0009】
本発明の好ましい態様によれば、上記第1遮光膜の表面を微細な凹凸面とし、その表面上に上記凹凸を倣うように光反射膜を形成するとよい。この光反射膜を形成するにあたっては、第1遮光膜に対するニッケル選択メッキが好ましい。
【0010】
本発明において用いられる反射制御型の液晶層としては、コレステリック・ネマチック相転移型もしくは高分子分散型が好ましいが、その内の高分子分散型を用いる場合には、上記第1および第2透明電極基板の各内面側の上記非表示領域に対応する部分に、上記バックライトの使用時に所定の電圧が印加される背面照明用電極をそれぞれ形成することにより、バックライト光のパネル内への入射光量をより多くすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明による液晶表示装置の一実施例を概略的に示した断面図である。
【0012】
この液晶表示装置1は、液晶表示パネル2と、その背面側に配置されたバックライト3とを備えている。液晶表示パネル2は非フルドット表示型であり、図1において表示部には参照符号Dが付けられ、非表示部は参照符号Bで示されている。表示部Dは、一例として固定化された図柄のセグメント表示や、例えば0〜9までの数字を適宜表示するm×nドットを1表示単位とするキャラクタドット表示であってよい。また、非表示部Bは0.5×0.5mm以上の区画として、複数存在している。
【0013】
液晶表示パネル2は、図1において上方に配置されている観察面側である第1透明電極基板21と、その下方に配置されている裏面側の第2透明電極基板23とを、それら基板間に所定のセルギャップが生ずるように、例えばエポキシ系の熱硬化型樹脂からなる周辺シール材4を介して熱圧着してなり、そのセルギャップ内には反射光制御型の液晶層5が封入されている。
【0014】
第1透明電極基板21の内面には、上記非表示部Bに対応する部分に第1遮光膜211が形成されており、また、第2透明電極基板23の内面には、上記表示部Dに対応する部分に第2遮光膜231が形成されている。すなわち、基本的な配列として、観察面側から見て、第1遮光膜211がある部分には第2遮光膜231がなく、第2遮光膜231がある部分には第1遮光膜211がないように、各遮光膜211,231が交互に配置されている。
【0015】
この場合において、第1遮光膜211と第2遮光膜231は、相互に5〜50μm、好ましくは10〜20μmオーバーラップさせておくことが好ましい。その理由は、オーバーラップ量が少ないと、バックライト3を照射させたときにバックライト光が直接視認されることがあり、逆に、オーバーラップ量が多くなるとバックライト光の利用効率が低下し、表示が暗くなってしまうからである。
【0016】
これらの遮光膜211,231は、各透明電極基板21,23に遮光性の樹脂材料を塗布し、フォトリソグラフィプロセス(通称、フォトリソ法)にてパターニングすることにより得ることができる。その遮光性の樹脂材料としては、電気絶縁抵抗が好ましくは1012Ω/□以上であり、250℃程度以上の耐熱性およびITO(インジウム錫酸化物)パターン形成に必要な薬液に対する耐性と、所定の硬度を備えているものであれば、いずれの材料でも採用可能である。
【0017】
樹脂材料の塗布(コーティング)には、ロールコーター、バーコーターなどを用いることが可能であるが、膜厚のばらつきはセルギャップばらつきの原因となり、さらに透光膜を形成する場合には、膜厚のばらつきが容易に色ばらつきとなって現れる。したがって、スピンコートが望ましいが、樹脂液の使用量を削減するためにバーコーターと併用してもよいし、膜厚の均一性に優れている方法ならば、いずれの方法を採用してもよい。
【0018】
本発明において、第1透明電極基板21側(観察面側)の第1遮光膜211には、その表面に微細な凹凸を形成して光散乱性を持たせることが好ましい。そのためには、遮光性樹脂に粒子径が1〜2μm程度の微粒子を分散させてコーティングする方法が有効である。微粒子には、この第1遮光膜211の透過率を上げないように黒色微粒子を用いることが好ましい。このような微粒子としては、遮光性樹脂中への分散が良好なものであれば、いずれの材料であってもよい。また、樹脂表面をケミカルエッチングしたり、サンドブラストなどの物理的研磨を行なって微細な凹凸を形成してもよいし、遮光性樹脂上に微粒子を分散させた樹脂を積層してもよい。
【0019】
この実施例によると、第1遮光膜211上には光反射膜212が形成されている。この光反射膜212は金属膜からなり、その形成方法としては、スパッタもしくは蒸着などの方法によって第1透明電極基板21の内面を全面コートした後、第1遮光膜211の部分のみを残してフォトリソ法によりエッチング除去してもよいが、第1遮光膜211と光反射膜212の位置合わせに高精度が要求されるため、樹脂へのニッケル選択メッキを採用することが好ましく、これによれば第1遮光膜211上だけにニッケル薄膜を形成することができる。
【0020】
第1透明電極基板21側においては、第1遮光膜211および光反射膜212を含むその内面全面に透明の電気絶縁性樹脂からなる平滑化層213が設けられており、その上に例えばITOからなる透明電極214が形成されている。また、第2透明電極基板23側には、第2遮光膜231上に透明電極232が形成されている。各透明電極214,232の面抵抗値は、素子のパターン設計に依存するが、大凡のところ、100〜300Ω/cm2前後が好ましい。
【0021】
なお、この実施例とは異なり、各透明電極基板21,23の内面に透明電極214,232を形成し、その上に遮光膜211,231を形成するようにしてもよい。また、透明電極の配線間の抵抗は1011Ω以上であれば、液晶セルとした場合のにじみ現象が生ずることはない。
【0022】
本発明において、反射光制御型の液晶層5には、コレステリック・ネマチック相転移型もしくは高分子分散型のいずれかが用いられ、これによれば印加される駆動電圧によって選択反射と光透過、あるいは光散乱(不透明)と光透過(透明)とに選択的に切り替えられる。
【0023】
コレステリック・ネマチック相転移型液晶は、コレステリック液晶に誘電異方性が正のネマチック液晶を混合し、さらに螺旋ピッチを可視光の波長領域に調整した液晶材料として知られており、駆動電圧を印加しない初期状態では、フォーカルコニック構造が形成される。これにより、光の透過性が生じほぼ透明となる。
【0024】
これに対して駆動電圧し、その駆動電圧の増大させていくと、まずフィンガープリント構造が現れ、次いでコレステリック液晶のピッチが大きくなり、しきい値電圧を超えると、ホメオトロピック配列のネマチック液晶とほとんど同じ配列になる。
【0025】
その後、急激に電圧を降下(除去)させるとプレーナ構造、すなわち液晶の螺旋軸が基板に対してほぼ垂直な構造となる。この状態で螺旋ピッチに対応した波長の光を反射する性質を持つため、明るい表示が得られることになる。また、この状態はメモリ性を有するため、画素電極に信号を順次書き込んで保持させておくことも可能である。
【0026】
高分子分散型液晶は、高分子に分散させたネマチック液晶の球状小滴(マイクロドロプレット)中の液晶分子の配列を駆動電圧による電界にて変化させ、それによる屈折率の変化を応用したものとして知られている。駆動電圧が印加されない状態では、球状小滴の光軸が不規則に配向され、異常光の屈折率が高分子の屈折率に一致せず、光を散乱させて不透明白色を示す。
【0027】
これに対して駆動電圧が印加されると、球状小滴の光軸がその電界方向に配列され、常光の屈折率が高分子の屈折率とほぼ一致するため、散乱が減少して透明状態となる。
【0028】
本発明において、バックライト3は白色でもよいし、赤系、緑系、青系など特定の色相を有するものであってもよく、特に制限はない。ただし、コレステリックの選択反射を利用する場合には、その選択反射波長に合わせたバックライトをを用いることにより、反射輝度を最大とすることができる。
【0029】
次に、反射光制御型の液晶層5として、コレステリック・ネマチック相転移型液晶を用いた場合の各表示モードを図2ないし図5により説明する。まず、図2を参照して、駆動電圧を印加しない状態において、液晶層5は、その螺旋軸が基板面に対してほぼ平行となるフォーカルコニック配列を示す。したがって、外光は液晶層5を透過して第2透明電極基板23側の第2遮光膜231にて吸収され、パネル2外に出ない。
【0030】
透明電極214,232間に駆動電圧を印加し、その電界強度を液晶の螺旋構造を解く以上の強さとした後、急激にその電界を除去すると、図3に示すように、螺旋軸が基板に対してほぼ垂直なプレーナ配列となる。これにより、外光はコレステリック液晶のピッチと干渉し、特定の波長領域の光がパネル2外に向けて反射される。
【0031】
このときの反射光は、螺旋ピッチの値に対応する。すなわち、液晶の螺旋ピッチで反射光の波長領域が決められる。また、液晶の螺旋が完全に解けない中間的な駆動電圧を印加した後、電界を取り去ることにより、図2に示すようなフォーカルコニック配列となる。
【0032】
図4は駆動電圧を印加しない図2の状態において、バックライト3を点灯させたときのものである。バックライト3から照射された光は、第2遮光膜231,231の間からパネル2内に入り、液晶層5を透過して第1透明電極基板21側の光反射膜212により拡散反射光とされる。この拡散反射光は第2透明電極基板23側の第2遮光膜231にて吸収され、パネル2外に出ない。
【0033】
図5は駆動電圧を印加した図3の状態において、バックライト3を点灯させたときのものである。バックライト3から照射された光は、液晶層5を透過して第1透明電極基板21側の光反射膜212により拡散反射光とされるが、この拡散反射光は表示部Dおいてプレーナ配列とされているコレステリック液晶により、特定の波長領域の光がパネル2外に向けて反射される。
【0034】
次に、反射光制御型の液晶層5として、高分子分散型液晶を用いた場合の各表示モードを図6ないし図9により説明する。図6を参照して、駆動電圧を印加しない状態において、分散された液晶の配列はランダムで相互に溶解せず、屈折率も異なることにより、それら界面に光が通過するときに散乱される。
【0035】
この散乱光には、パネル2外に向けて散乱する後方散乱光と、パネル2内に向けて散乱する前方散乱光とが含まれ、その内の後方散乱光は表示部Dからパネル2外に出、前方散乱光は第2透明電極基板23側の第2遮光膜231にて吸収される。したがって、外光が入射されると、その後方散乱光により表示部Dが照射されることになる。
【0036】
図7は透明電極214,232間に駆動電圧を印加し、それらの間に電界を発生させたときのもので、高分子中に分散された液晶はその電界方向に整列する。このとき、電界方向から見た液晶の屈折率を高分子の屈折率と同じにすることにより、両者の界面では散乱が起こらない。したがって、外光は液晶層5を透過し、第2透明電極基板23側の第2遮光膜231にて吸収される。
【0037】
図8および図9はバックライト使用時のものである。なお、高分子分散型液晶を用いる場合、バックライト3からパネル2内に入る光量をより多くするには、非表示領域Bに存在する液晶を電界方向に整列させる必要がある。そのためには、図6〜図9の各図に示されているように、各透明電極基板21,23の透明電極214,232を非表示領域Bにまで極力拡げればよい。
【0038】
また、別の方法としてより好ましくは、図10に示されているように、第1および第2透明電極基板21,23の各内面側の非表示領域Bに対応する部分に、バックライト3の使用時に所定の電圧が印加される背面照明用電極215,233をそれぞれ形成するとよい。
【0039】
図8は複数ある表示領域Dの内、バックライト3の光にて所定の表示領域Dnを点灯させるときのもので、この場合には、表示領域Dnに属する透明電極214,232には駆動電圧を印加せず、その両隣の表示領域Dn−1および表示領域Dn+1に属する透明電極214,232に駆動電圧を印加する。
【0040】
これにより、第2透明電極基板23の開口部(第2遮光膜231,231の間)の半面部分から、バックライト3の光がパネル2内に入り、光反射膜212により散乱光とされる。この散乱光は、先に説明した図6のように、ランダム配列の液晶によりさらに散乱され、その内の後方散乱光が表示領域Dnに照射される。前方散乱光は第2透明電極基板23側の第2遮光膜231にて吸収される。
【0041】
これに対して、表示領域Dnを不灯とするには、この表示領域Dnに属する透明電極214,232に駆動電圧を印加して、それらの間に電界を発生させる。これにより、図9に示されているように、高分子中に分散された液晶がその電界方向に整列するため、光反射膜212による散乱光が第2透明電極基板23側の第2遮光膜231にて吸収される。
【0042】
【実施例】
〈実施例1〉
観察面側および裏面側用の基板として、ガラス基板にシリカのアルカリ防止膜をスパッタ法にて約20nmの厚さに成膜した一対のマザー基板を用意した。
観察面側の基板については、遮光性樹脂に直径が約1〜1.5μm程度の黒色のシリカ微粒子を遮光性樹脂濃度の10重量%程度混合し、焼成後の膜厚が約1.0μmの厚さとなるように塗布した。そして、セグメント表示の表示領域の画素以外の部分を遮光するフォトマスクを用いて露光(露光量600mJ)した後、現像、乾燥およびベーキングを行って非表示領域の部分に第1遮光膜を形成した。
【0043】
次に、第1遮光膜上に選択的に無電解のニッケルメッキを約0.3μmの厚さに塗布した。その仕上がり状態を観察したところ、メッキ表面には遮光膜中の微粒子による微細な凹凸が形成されており、表面散乱性を持っていることが確認された。その後、基板の内面側に光重合性の透明樹脂を約2μmの厚さに塗布し、光を照射して電気絶縁性の平滑化層を形成した。
【0044】
平滑化層上に、230℃の温度でスパッタ法により約0.1μmのITOよりなる透明導電膜を形成した。その面抵抗値は約30Ω/□であった。透明導電膜上にフォトレジストを塗布し、セグメント表示の部分に電圧が印加されるように配線部分を遮光するフォトマスクを用いて露光した後、現像を行い、エッチング液にて不要部分のITOを除去し、NaOH水溶液にてレジストを剥離して、5×7ドットのキャラクターの2行表示のパターンを形成した。
【0045】
裏面側の対向基板については、微粒子を含まない遮光性樹脂を画素部およびその周囲約10μmまで拡大して塗布し、ベーキングして約1.0μm厚みの第2遮光膜を形成した。これにより、この裏面側の基板を観察面側の基板と対向させた場合、第1遮光膜と第2遮光膜とが交互に配置された状態となるため、パネル全面にわたって遮光膜が存在することになり、パネルの背面にバックライトを設置しても、その光が直接的に漏れ出ないようにすることができる。
【0046】
両基板に、プレチルト角が5度程度となるポリイミド系の配向膜を転写印刷法にて厚さ約60nmとなるように成膜した。この場合、両基板ともにラビングは行わなかった。
【0047】
観察面側の基板に平均直径5μmの積水化学社製のミクロパール(商品名)を撒布し、裏面側の基板には三井化学社製のストラクトボンド(商品名)を周辺シール材としてスクリーン印刷法により印刷した。なお、基板間の導通をとるため、電極を形成した部分には導電ビーズを混合したシール材を印刷した。
【0048】
両基板を対向させて熱圧着工程を通して硬化させた後、注入口および端子部などを切り出した。そして、螺旋ピッチが可視光領域内となるように調整したコレステリック・ネマチック液晶を真空注入法にて注入し、その注入口にUV硬化性のアクリル樹脂を塗布し、紫外線を800mJ照射して封止した。
【0049】
このようにして作成した液晶表示パネルの背面に、白色のCCTバックライトを設置した。そして、各透明電極を線順次書き込み方式で駆動し、明るい場所および暗所にて表示状態を観察したところ、いずれの環境下でも視角が広く、視認性の良好な表示が得られた。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、反射光制御型の液晶層を備えた液晶表示装置において、観察面側の透明電極基板の内面側に非表示領域に対応して光反射性を有する第1遮光膜を形成するとともに、裏面側の透明電極基板の内面側には表示領域に対応して光吸収性の第2遮光膜を形成することにより、パネル背面にバックライトを配置してなる半透過型とすることができ、反射光制御型の液晶表示方式でありながら、暗所でも使用可能な液晶表示装置が得られる。
【0051】
また、液晶層に接するように第2遮光膜を形成したことにより、液晶層を透過した光を散乱させることなく吸収し、良好な黒表示を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶表示装置の一実施例を概略的に示した断面図。
【図2】上記実施例の液晶層がコレステリック・ネマチック相転移型液晶である場合におけるバックライト不使用時の第1表示モードを説明するための要部拡大断面図。
【図3】上記実施例の液晶層がコレステリック・ネマチック相転移型液晶である場合におけるバックライト不使用時の第2表示モードを説明するための要部拡大断面図。
【図4】上記実施例の液晶層がコレステリック・ネマチック相転移型液晶である場合におけるバックライト使用時の第3表示モードを説明するための要部拡大断面図。
【図5】上記実施例の液晶層がコレステリック・ネマチック相転移型液晶である場合におけるバックライト使用時の第4表示モードを説明するための要部拡大断面図。
【図6】上記実施例の液晶層が高分子分散型液晶である場合におけるバックライト不使用時の第1表示モードを説明するための要部拡大断面図。
【図7】上記実施例の液晶層が高分子分散型液晶である場合におけるバックライト不使用時の第2表示モードを説明するための要部拡大断面図。
【図8】上記実施例の液晶層が高分子分散型液晶である場合におけるバックライト使用時の第3表示モードを説明するための要部拡大断面図。
【図9】上記実施例の液晶層が高分子分散型液晶である場合におけるバックライト使用時の第4表示モードを説明するための要部拡大断面図。
【図10】上記実施例の液晶層が高分子分散型液晶である場合における変形例を示した要部拡大断面図。
【符号の説明】
1 液晶表示装置
2 液晶表示パネル
21 第1透明電極基板(観察面側)
211 第1遮光膜
212 光反射膜
213 平滑化層
214 透明電極
23 第2透明電極基板(裏面側)
231 第2遮光膜
232 透明電極
3 バックライト
4 周辺シール材
5 液晶層
Claims (6)
- 観察面側の第1透明電極基板と、それに対向する裏面側の第2透明電極基板とを基板間に所定のセルギャップが生ずるように周辺シール材を介して圧着してなり、上記セルギャップ内に印加される駆動電圧によって光透過と選択反射、または、光透過と光散乱のいずれかの状態に切り替えられる反射光制御型の液晶層が封入されているとともに、表示部内の所定部分が非表示領域で、その他の部分が表示領域とされている液晶表示装置において、
上記非表示領域として0.5×0.5mm以上の区画が複数形成され、上記第1透明電極基板の内面側には、上記非表示領域となる部分に光反射性を有する第1遮光膜が形成されているとともに、上記第2透明電極基板の内面側には、上記表示領域に対応して光吸収性を有する第2遮光膜が設けられ、かつ、上記第2透明電極基板の背面側には、バックライトが配置されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 上記第1遮光膜は上記液晶層側の表面に微細な凹凸を有し、その表面上には上記凹凸を倣うように光反射膜が形成されている請求項1に記載の液晶表示装置。
- 上記光反射膜が、上記第1遮光膜に対するニッケル選択メッキにより形成されている請求項2に記載の液晶表示装置。
- 上記液晶層が、コレステリック・ネマチック相転移型である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 上記液晶層が、高分子分散型である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 上記第1および第2透明電極基板の各内面側の上記非表示領域に対応する部分には、上記バックライトの使用時に所定の電圧が印加される背面照明用電極がそれぞれ形成されている請求項5に記載の液晶表示装置。
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