JP4163430B2 - 反射型液晶素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射型液晶素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯端末のディスプレイには、長時間動作が可能で省電力な反射型の液晶光学素子が多く使用される。この反射型においては、その画面の明るさが重要であり、そのために偏光板を用いない、いくつかの方式が開発されている。特にゲスト・ホスト型もしくは散乱型が有力である。図7にゲスト・ホスト型の構成例を示す。一方の透明基板11に透明電極12が形成されており、他方の透明基板15にも対向して透明電極14が形成され、この透明電極間にゲスト・ホスト型の液晶が調光層13として挟み込まれた構造となっている。光反射層16は透明基板15の外側に形成されているが、もちろん、透明基板15と透明電極14の間に形成されている例もある。ここで、調光層13としては、ネマチック液晶と2色性色素を混合したタイプや、この混合物を高分子マトリックスに分散させたタイプ等がある。特に数種類の2色性染料を混合し黒色に調整した場合には、この調光層13の光透過−光吸収状態の制御で白黒表示が可能となる。
もう一方の散乱型は、図8に示したように、一方の透明基板21に透明電極22が形成されており、他方の透明基板25にも対向して透明電極24が形成され、この透明電極間に散乱型の調光層23として挟み込まれた構造となっている。さらに、光吸収層26が透明基板25の外側に形成されているが、もちろん、透明基板25と透明電極24の間に形成されている例もある。調光層23としては、高分子分散型液晶やネマチック液晶のDSM方式等がある。この調光層が散乱状態であれば、調光層への入射光は後方散乱成分と前方散乱成分にわかれ、後方散乱性成分は透明基板21を透過して外部に出射され、前方散乱成分は光吸収層26に吸収されるが、外部からは白表示として認識される。調光層が透明状態であれば、入射光は光吸収層26に吸収されるので結果として黒表示が得られる。これにより、調光層23の光散乱−光透過状態の制御で白黒表示を実現している。
【0003】
ところで、散乱型で厳密には白黒表示ではないが、図7の構成の素子も開示されている。これは、散乱型の調光層13と光反射層が鏡面反射板であることを特徴としている。このような構成で調光層が散乱状態であれば、入射光の前方散乱成分は高率で反射されて調光層を通過し、後方散乱成分と加わってきわめて明るい背景の表示外観(白表示)が得られる。これに対して、調光層が透明状態の場合、入射光は調光層を通過し鏡面反射板(金属薄膜等)で増幅した反射光として観察者に達する。この鏡面反射板で輝度増幅された正反射光は、観察者にとって眩しく見づらいものであり、視認性を損なうものである。しかし、このような反射型表示装置を使用する照明環境では、その正反射光の視角範囲が狭いため、観察者の視野に入らずに背景に対して黒表示として見える。ただし、このような鏡面反射を利用する素子では、観察者が入射光の正反射の位置にあるような場合には、表示の視野角の一部が眩しかったり、表示部の光強度が強くて表示画像が反転して見えるなどの問題があった。
以上の正反射光の影響を低減するために、特開平7−159776号公報、特開2000−284263公報に、表面構造をコントロールした鏡面反射板に関する技術が開示されている。しかしながら、散乱層と鏡面反射を利用した表示は、背景がきわめて明るい白であるにもかかわらず、黒表示の鏡面への周囲光の写り込み等があるために表示品位が低下してしまう。
【0004】
実質的に、反射型白黒表示液晶素子としては、光透過−光吸収型(図7)と光散乱−光透過型(図8)の2種類に大きく分けることができる。ところが、光透過−光吸収型(図7)であるゲスト・ホスト型では、2色性色素の2色比がその明るさ、コントラストに影響を与える。実際、十分に大きな2色比を有する染料がないため、黒表示で十分な黒が得られるように調整された調光層では、その光透過状態でも光の吸収が生じてしまい、暗い白表示(グレー表示)となってしまう。
また、光散乱−光吸収型(図8)においては、光散乱状態の調光層への入射光の散乱光(後方散乱)で白表示が得られるが、液晶により形成される光散乱−光吸収型の調光層の後方散乱強度は弱く、十分に明るい白表示を得ることができない。十分な白表示(もしくはコントラスト)が得られない、前記のような反射型白黒表示液晶素子の課題を克服するため、特開平5−45672号公報には、光透過−光吸収変化層と光散乱−光透過変化層の組み合わせによる液晶素子が開示されている。この基本構成は、図9に示すように光散乱−光透過が制御される第1の調光層31と、光透過−光吸収が制御される第2の調光層33が透明な層間分離膜32を介して積層され、さらに第2の調光層の後ろに光反射層34を設けたことを特徴としている。白黒表示をするためには第1、2の調光層の状態を、以下のように制御して実現している。
▲1▼第1調光層31が散乱状態で、第2調光層33が透過状態
▲2▼第1調光層31が透過状態で、第2調光層33が吸収状態
▲1▼の状態では、入射光は第1調光層で後方散乱成分として散乱された光と、前方散乱成分が第2調光層を透過して光反射層で反射され、再び第1調光層に入射した光の前方散乱成分の光との和で、白表示が得られる。このため、図7、8に示した反射型白黒表示液晶素子よりも明るい白表示が得られる。また、▲2▼の状態では第1調光層を透過した光が、第2調光層で吸収されて黒表示となる。この表示の黒は、第2調光層の表示モードに依存することになる。▲1▼の状態での背景の白は積層型ではない素子(図7、8)よりも明るいが、それは第2調光層からの反射光の強さに依存している。第2調光層による黒表示のコントラストを高くすることは、背景としての白の明るさを落としてしまうため、より明るい表示となるような素子構造が望まれる。
【0005】
前記従来公報では、第1調光層としては高分子分散型液晶が、第2調光層としてはネマチック液晶と2色性色素のゲスト・ホスト型液晶、2周波駆動型液晶と2色性色素の高分子分散液晶層としたゲスト・ホスト型液晶、あるいは誘電率異方性が負のネマチック液晶と2色性色素の高分子分散型(初期配向を電場もしくは磁場印加により層内で垂直にした)である。層間分離膜の作成方法としては、第1、2調光層がいずれも自己保持性(or自立膜)の高分子分散型である場合は、透明電極を形成した透明基板上にいずれかの調光層を形成し、その上にポリイミド膜をスピンコートもしくは印刷等で形成し乾燥させて層間分離膜(膜厚150nm)としている。また、第2調光層がネマチック液晶と2色性色素のゲスト・ホスト型液晶のような流動性があり、自己保持性がない層である場合には一定の層厚を保持するために透明基板としてガラス基板を用いている。積層型液晶素子においては層間分離膜が厚いと視差が発生するという問題があり、一般的に厚さが0.5〜1.1mmのガラス基板を用いるのは好ましくない。しかしながら、層間分離膜が薄い構成にできる第2調光層が高分子分散型のゲスト・ホストの場合では、この調光層の高分子マトリックス表面近傍の液晶分子は強い束縛力を受けており、ほとんど電場に応答しないために十分なコントラストが得にくいという欠点がある。
さらに、本従来公報のように、あらかじめ形成した調光層上に層間分離膜を形成するために、有機溶剤にポリイミド樹脂を分散させた溶液を塗布する方法では、調光層の膨潤、あるいは液晶、2色性染料の溶出等を引き起こし、調光層の電気光学特性を低下させるという問題点を有している。
また、積層型の液晶素子において、薄い層間分離膜の形成方法として特開2000−147478公報に、層間分離膜は剥離基板から転写された導電性膜という名称で開示されている。実施形態としては、ITO(インジウムチンオキサイド)付きのPES(ポリエーテルサルホン)フィルム(厚さ5μm)が導電性膜であり、これをPMMA(ポリメチルメタクリレート)からなる剥離基板に貼りつけ、ITO付きの透明基板(ガラス基板等)と対向させて液晶層を挟み剥離基板を取り除いて調光層を形成する。しかしながら、このような薄いPESフィルムに無機物であるITOが形成されているような構成では、その成膜時の残留応力や、加工時の湿度温度に対する膨張係数の差によるカールにより、ITOの剥離や亀裂が発生したり著しく生産性が悪くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる課題に鑑み、上記従来の反射型白黒表示液晶素子において課題であったより明るい白黒表示を、高分子分散液晶層(光散乱−光透過)と光透過−光吸収状態の制御可能な液晶層を積層した構造の液晶素子で可能にすることと、その層間分離膜(隔壁層)を薄く、生産性が高く、かつ均質に形成する製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、外部からの光を反射して表示する反射型液晶素子において、外部電場により光散乱状態と透明状態が制御可能な高分子マトリックス中に液晶を分散させた散乱性の第1調光層と、前記外部電場とは別個の外部電場により透明状態と光吸収状態の制御が可能な第2調光層とが、それぞれの隔壁層を介して積層され、さらに前記第2調光層の、前記第1調光層とは反対側に光反射層を設け、前記第1調光層と第2調光層の表示部が重なってドットマトリックス状になるように各透明電極が形成され、かつ前記第1調光層が隔壁層と、該隔壁層上の表示領域内の非表示部に対応する部分に形成される鏡面反射層と、該鏡面反射層上に形成される絶縁層と、該絶縁層上に形成される電極層とにより構成されることを特徴とする。
請求項2は、外部からの光を反射して表示する反射型液晶素子において、外部電場により光散乱状態と透明状態が制御可能な高分子マトリックス中に液晶を分散させた散乱性の第1調光層と、前記外部電場とは別個の外部電場により透明状態と光吸収状態の制御が可能な第2調光層とが、それぞれの隔壁層を介して積層され、さらに前記第2調光層の、前記第1調光層とは反対側に光反射層を設け、前記第1調光層と第2調光層の表示部が重なってドットマトリックス状になるように各透明電極が形成され、かつ前記第1調光層が隔壁層と、該隔壁層上に形成される電極層と、該電極層上に形成される絶縁層と、該絶縁層上の表示領域内の非表示部に対応する部分に形成される鏡面反射層とにより構成されることを特徴とする。
高分子マトリックス中に液晶を分散させた散乱性の第1の調光層と、光透過−光吸収状態の制御可能な液晶層を利用した第2の調光層とが、それぞれの隔壁層を介して積層され、さらに第2の調光層の、第1調光層とは反対側に反射層を設けた反射型の液晶素子において、第1、第2調光層の表示部が重なってドットマトリックス状になるように各透明電極が形成され、かつ第1調光層の隔壁層上の電極層と絶縁層を介して、非表示部に対応する部分に鏡面反射層を形成することで明るい背景の反射型素子白黒表示液晶素子を提供することができる。
かかる発明によれば、本発明の積層構造により明るい背景の反射型素子白黒表示液晶素子を提供することができる。
請求項3は、前記第2調光層の液晶層中に2色性色素が混合されていることも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、黒表示の第2調光層をゲスト・ホスト型液晶とすることで、コントラストの高い、偏光板を用いることのない明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
【0008】
請求項は、前記第2調光層が低分子量ゲル化剤と液晶材料による物理ゲル状態の液晶ゲル層を利用した調光層であることも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、黒表示の第2調光層を液晶ゲルを利用した自己保持性の液晶層とすることで、信頼性の高い積層型の反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
請求項は、前記鏡面反射層がフラット若しくは滑らかな凹凸の鏡面光沢を有する金属薄膜であることも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、鏡面反射層を反射率の高いフラットもしくはなめらかな凹凸の鏡面光沢を有する金属薄膜で形成することで明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
請求項は、前記絶縁層が隔壁層と同一材料であることも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、絶縁層と隔壁層が同一材料であり、その界面の接合が強固で、界面反射による迷光の少ない信頼性に高い、明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
請求項は、前記第1調光層、及び前記第2調光層の隔壁層以外の透明電極層を有する基板が、厚み250μm以下のプラスチック基板であることも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、第1および第2調光層の隔壁層以外の透明電極層を有する基板が厚み250μm以下のプラスチック基板であり、薄型、軽量で耐久性の高い積層構造の液晶表示素子を提供することができる。
【0009】
請求項は、前記第2調光層は、誘電異方性が負の液晶材料に2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層であり、電界無印加時には垂直配向状態に保たれ、且つ、所定のしきい値電圧より高い電圧を印加することにより層面の一方向に水平配向するように処理されており、該水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板が前記反射層側に配置されたことも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、第2調光層が負の誘電率異方性を有する液晶材料に、2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層であり、電界無印加時には垂直配向状態に保たれ、かつ所定のしきい値電圧より高い電圧の印加で層面の一方向に水平配向するように処理されており、この水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板が反射層側に配置された構成にすることで、コントラストの高い、明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
請求項は、前記第2調光層は、誘電異方性が正の液晶材料に2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層であり、電界無印加時には水平配向するように処理されており、該水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板が前記反射層側に配置されたことも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、第2の調光層が誘電異方性が正の液晶材料に2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層であり、電界無印加時には水平配向するように処理されており、この水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板が反射層側に配置された構成にすることで、コントラストの高い、明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
請求項10は、前記第1調光層が、剥離基板に形成された透明な前記隔壁層としての樹脂層と該樹脂層上に前記鏡面反射層と絶縁層を形成した後、前記電極層としての透明導電膜が積層された基板と、該基板と対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いた光学要素であることも本発明の有効な手段である。
請求項11は、前記第1調光層が、剥離基板に形成された透明な前記隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に前記電極層としての透明導電膜と絶縁層を形成した後、前記鏡面反射層が積層された基板と、該基板と対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いた光学要素であることも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、第1調光層が、剥離基板に形成された透明な隔壁層となるべき樹脂層と、さらに、この樹脂層上に透明導電膜(もしくは鏡面反射層)、さらに絶縁層を形成した後、鏡面反射層(もしくは透明導電膜)積層された基板と、これと対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いて作成した調光層とすることで、隔壁層と液晶、2色性色素等との膨潤、溶出による表示不良のない、信頼性の高い液晶表示素子を提供することができる。
【0010】
請求項12は、前記第2調光層が、剥離基板に積層して形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、さらに、該樹脂層上に透明導電膜を形成し、これと対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いた光学要素であることも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、第2の調光層が、剥離基板に積層して形成された透明な隔壁層となるべき樹脂層と、さらに、この樹脂層上に透明導電膜を形成し、これと対向した透明電極を有する基板に狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いて作成した調光層とすることで、隔壁層の液晶、2色性色素等との膨潤、溶出による表示不良のない、信頼性の高い液晶表示素子を提供することができる。
請求項13は、剥離基板に形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に鏡面反射層と絶縁層を形成した後、電極層としての透明導電膜が積層された基板と、該基板と対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を剥離して、前記鏡面反射層が表示領域内の非表示部に対応するように第1調光層を形成し、剥離基板に積層して形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に透明導電膜を形成し、これと対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を剥離して第2調光層を形成し、前記第1調光層、及び前記第2調光層を、前記隔壁層を介して積層し、さらに前記第2調光層に対して前記第1調光層の反対側に光反射層を設けることを特徴とする。
請求項14は、剥離基板に形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に電極層としての透明導電膜と絶縁層を形成した後、鏡面反射層が積層された基板と、該基板と対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を剥離して、前記鏡面反射層が表示領域内の非表示部に対応するように第1調光層を形成し、剥離基板に積層して形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に透明導電膜を形成し、これと対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を剥離して第2調光層を形成し、前記第1調光層、及び前記第2調光層を、前記隔壁層を介して積層し、さらに前記第2調光層に対して前記第1調光層の反対側に光反射層を設けることを特徴とする。
かかる技術手段によれば、第1、2調光層が剥離基板上に形成され剥離基板から剥離されて、その隔壁層を介して積層することを特徴とする生産性の高い反射型液晶素子の製造方法を提供することができる。
請求項15は、前記隔壁層としての樹脂層が、アクリレートモノマー及びアクリレートオリゴマーを含むアクリレート化合物の紫外線硬化物より形成されるものであり、その厚みが5〜30μmであることも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によれば、隔壁層なるべき樹脂層が、アクリレートモノマー及びアクリレートオリゴマーを含むアクリレート化合物の紫外線硬化物より形成されるものであり、その厚みが5〜30μmとすることで生産性が高く、視差が生じない表示特性の優れた液晶表示素子の製造方法を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
本発明の反射型白黒表示液晶素子では、第1、第2調光層の表示部が重なってドットマトリックス状になるように各透明電極が形成され、その表示部の第1調光層の後方散乱成分と、前方散乱成分の反射層からの戻り分の光の和で白表示の明るさが得られる積層構造とするとともに、非表示部に対応する部位の第1調光層の隔壁層上に電極層と絶縁層を介して鏡面反射層を形成することで、より明るい白の背景とするものである。さらに、第2の調光層を、低分子量ゲル化剤と液晶材料による物理ゲル状態の液晶ゲル層を利用することにより、自己保持性でありながらコントラストの高い黒表示が可能となる。また、視差が生じない薄い隔壁層を剥離基板からの転写により形成するため、調光層材料(液晶、2色性色素等)を汚染することない生産性の高い製造法である。
以下に、本発明による液晶表示素子の構成、動作を示す。図1は本発明の液晶表示素子の構造を示す模式図である。(第1調光層の絶縁層43と隔壁層44に挟まれて非表示部に対応したパターンで鏡面反射層が形成されるが図示していない。)第1の調光層40は光散乱−光透過変化を起こす調光層であり、偏光板を使用しないで、明るい画像表示ができ、視野角が広い、液晶の配向処理が必要なく製造が容易であり、自己保持性の膜であり耐衝撃等に優れる、等の長所がある高分子分散型液晶が最適である。
第2の調光層45は光透過−光吸収変化を起こす調光層であり、偏光板を使用しないで明るい表示ができ、視野角が広い、等の長所を有するゲスト・ホスト型液晶が最適である。第2の調光層の外側(第1調光層の反対側)には、光反射層49が設置される。
【0012】
次に、第1調光層40、第2調光層45の表示部の電界印加に対する動作を説明する。第2のゲスト・ホスト型の調光層の電気光学特性は図2に示すように、初期状態の配向処理方法により2種類の状態変化を取ることができる。初期配向として基板間で水平配向(ホモジニアス配向、あるいはツイスト配向)である場合の透過特性51は、あるしきい値電圧以下では光吸収による黒表示であり、しきい値電圧以上で光透過状態となる。この場合の液晶材料の誘電率異方性は正である。また、初期配向が垂直配向に処理された場合には、電圧に対して逆の透過特性52を示す。この場合の液晶材料の誘電率異方性は負である。第1の調光層は高分子分散型液晶であり、その光透過特性は図2の透過特性52と同様になるが、表示状態としては、しきい値電圧以下では光散乱状態であり白表示であり、しきい値電圧以上の電圧印加では光透過状態となる。
積層型の表示素子とした場合には、前記第2の調光層のゲスト・ホスト液晶の2状態に対応して、以下の2タイプの組み合わせが実現できた。
▲1▼第1の調光層が電圧印加に対して光散乱状態から光透過状態に転移するのにあわせて、第2調光層45が(透過特性51の水平配向ゲスト・ホスト液晶の場合)しきい値電圧以上の印加による光透過状態から、しきい値電圧以下の光散乱状態とすることで白黒表示をする。▲2▼第1の調光層が電圧印加に対して光散乱状態から光透過状態に転移するのにあわせて、第2調光層45が(透過特性52の垂直配向ゲスト・ホスト液晶の場合)しきい値電圧以下の光散乱状態から、しきい値電圧以上の光吸収状態とすることで白黒表示をする。
いずれのタイプにおいても白表示の場合には、第1調光層40は散乱状態、第2調光層45は光透過状態にあるため、第1調光層40でへの入射光の前方散乱成分は第2調光層45を通過し、反射層49で反射されて、再び第1調光層40からの前方散乱成分として、入射光の後方散乱成分の光と足し合わされるので、非常に明るい白表示が得ることができる。
【0013】
ところが、非表示部は電界印加に対して動作しないために、表示部が白表示で第2調光層45が光透過状態であっても、電圧無印加時の明るさの状態である。つまり、第2調光層45が水平配向ゲスト・ホスト液晶の場合には、表示部が白表示であっても非表示部が光吸収状態であるので、背景を明るい白状態にするために非表示部の反射光による増幅は期待できない。第2調光層45が垂直配向のゲスト・ホスト液晶の場合は、表示部も非表示部も光透過状態で白表示であるので、素子全面にわたって背景の白を明るくできる。本発明では、第1調光層40の隔壁層側の非表示部に対応する部位に鏡面反射層を設置するので、第1調光層40が散乱状態の白表示の場合、第2調光層45の非表示部での状態によらず、鏡面反射層で反射された光の第1調光層40からの前方散乱成分を利用することができるため背景の白をより明るくできる。
このように本発明の積層型素子では、背景としての白表示において、表示部より非表示部が明るくなり、表示パターンが見えることになるため、固定パターンでキャラクター表示をするような表示素子には適さないが、開口率の高いドットマトリックス表示の素子では表示品質上で問題にならないことが見いだされた。さらに、第2の調光層45を、液晶材料が負の誘電率異方性を有する液晶材料に、2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層として、初期状態で垂直配向に保たれ、かつ所定のしきい値電圧より高い電圧の印加で層面の一方向に水平配向するように処理し、この水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板を反射層側に配置した構造(図3)にすることで、より黒表示のコントラストが高く、かつ明るい表示が実現できた。
同様に第2の調光層45を、液晶材料が正の誘電率異方性を有する液晶材料に、2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層として、初期状態で水平配向に処理され、この水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板を反射層側に配置した構造にすることで、より黒表示のコントラストが高く、かつ明るい表示が実現できた。本発明では、一般的にオーダーパラメータが高くできる(コントラストが高くできる)正の誘電異方性の液晶を用いた水平配向のゲスト・ホスト液晶でも、非表示部の光吸収状態に関わらず鏡面反射層での反射光を利用した明るい素子が構成できるという利点がある。このλ/4波長板を用いたゲスト・ホスト液晶は、Appl.Phys.Lett.30,p.619(1977)等の文献に記載され良く知られているが、積層構造の第2の調光層に、ゲスト・ホスト液晶ゲル層と組み合わせて応用できることは従来知られていなかった。
【0014】
図4は、隔壁層、鏡面反射層、絶縁層の形成工程の概略を示す図である。
(a)まず、剥離基板として清浄に洗浄されたガラス基板701があり、
(b)その上に隔壁層702となる樹脂層をスピンコーティング法、フレキソ印刷法等により形成する。
(c)この隔壁層上に鏡面反射層703としてAl等の金属部材を蒸着法等で形成し、所定の非表示パターンに整形する。
(d)さらに絶縁層704をスピンコーティング法、フレキソ印刷法等で形成し、
(e)さらに透明電極層705を成膜したのち所定の電極パターンに整形する。
(f)第1の調光層である高分子分散液晶を形成する場合には、配向膜が不要であるため、このように形成された基板706と、あらかじめ電極層が形成された透明基板707の間に
(g)所望のセル厚を保持するためのスペーサー708を配置し、外周のシール剤(接着剤)709を介して貼り合わせて空セルを形成する。
(h)この空セルに高分子マトリックスを形成する樹脂の前駆体と液晶材料の混合物を注入する。この樹脂前駆体は、紫外線照射によりポリマー化するモノマー、オリゴマーまたはその混合物等である。このセルへの紫外線照射により、ポリマーマトリックス中に液晶が分散した高分子分散液晶層が形成される。
(i)最終段階として、隔壁層と剥離基板界面で剥離することで第1の調光層が作成できる。剥離基板として、耐熱性の高いガラス基板、樹脂基板等を用いることができるため、隔壁層として耐熱性、耐溶剤性に優れ、調光層の液晶材料等による膨潤、溶出等の不具合が発生しない樹脂層の形成が容易にできた。
【0015】
第2の調光層としてのゲスト・ホスト型液晶層を形成する場合には、剥離基板上に隔壁層層、電極層を形成した後、さらに配向膜をスピンコーティング法もしくはフレキソ印刷法等により形成し、必要であればラビング等の配向処理を施し、同様の配向処理を施した対向する透明基板と貼り合わせることで空セルを形成する。この、空セルに液晶、2色性色素の混合物を注入し、剥離基板から剥離して第2の調光層を形成できる。
また、上記の空セルにゲル化剤、液晶、2色性色素の混合物を、そのゾル−ゲル転移温度以上のゾル状態で注入し、冷却後、剥離基板から剥離することでも第2の調光層を形成できる。さらに、低分子量ゲル化剤、液晶、2色性色素の混合物である液晶ゲルを、いずれかの基板上にフレキソ印刷等により印刷した後貼り合わる工程とすることでも、注入工程を省略した第2調光層の製造方法ができた。
この液晶ゲル層は自己保持性の層であるため剥離基板からの剥離時にかかるストレスによる液晶層および電極層等の変形、破壊等が発生することなく調光層を作成できた。また、第1、2調光層の隔壁層の材料としては、その耐熱性、耐溶剤性に優れた、アクリレートモノマー及びアクリレートオリゴマーを含むアクリレート化合物の紫外線硬化物が最適であり、その厚みは、剥離時に隔壁層が破壊されないために5μm以上必要であり、また視差を考慮すると30μm以下であることが望ましい。
さらに、絶縁層の材料としては耐熱性、耐溶剤性に優れた材料であるポリイミドや隔壁層材料と同じアクリレートモノマー及びアクリレートオリゴマーを含むアクリレート化合物の紫外線硬化物が使用できる。紫外線硬化により簡便に成膜できることと、鏡面反射層を挟み込んだ構造で隔壁層との密着性および熱や機械的ストレスへの耐久性を考慮すると、隔壁層と同じ材料が好ましく、その厚みは5μm以下で充分である。鏡面反射層はAl等の金属膜であり、膜厚0.1μm程度で充分な反射率を得ることができる。このようにして作成した第1、第2の調光層をそれぞれの隔壁層で貼り合わせ、さらに反射層を貼り合わせることで本発明の積層構造の反射型白黒表示液晶素子を得ることができた。
【0016】
本発明で用いられるゲル化剤は、分子間水素結合によって物質をゲル化する性質を持ち、かつ、使用する液晶に溶解する低分子化合物である。この低分子化合物とは、分子量分布を持たない化合物をさし、分子量としては2000以下、特に1000〜2000のものが好ましい。分子間水素結合が可能な分子構造上の条件は、一般的にはアミド基(−NHCO−)、アミノ基(−NH−)とカルボニル基(−CO−)の組み合わせを有するものが望ましい。これ以外に、カルバメート基、ウレア基、カルボキシル基、アルコキシ基、リン酸基および水酸基などがあっても良く、これらの数、位置については限定しない。そのようなゲル化剤の中でも特に、分子間水素結合が可能な基およびアルキレン基を1分子中にそれぞれ2個以上有する化合物が望ましい。アルキレン基としては、炭素数4以上、好ましくは6〜20の長鎖構造(分岐があっても良い)を持つ方が、液晶への溶解性が高い。また、ゲル化剤はキラル構造を有することが好ましい。具体的には、特開平5−216015号公報、特開平11−21556号公報、特開平11−52341号公報、11−256164号公報、特開2000−239663公報に開示されているもの等が使用できる。特開平11−256164号公報の実施例においては、アミノ酸系ゲル化剤を用いた液晶ゲルを、高分子分散型液晶デバイスだけでなくTN型の液晶調光層に適用している。ただし、ゲスト・ホスト型への適用はなく、また積層型の調光層としてその自己保持性を活用した従来技術はない。
また、隔壁層に対向する透明基板をプラスチックフィルムにすることで積層型であっても、薄型、軽量で、かつまた自己保持性の調光層との組み合わせで耐衝撃性に優れたフレキシブルで明るい反射型ディスプレイを実現できた。
以下、本発明の製造方法による実施例について説明する。
【0017】
【実施例1】
剥離基板として、寸法が30mm×40mmのガラス基板に十条ケミカル(株)製のUVマスキングインキ(紫外線硬化型のアクリレートモノマー及びアクリレートオリゴマーを含むアクリレート化合物よりなる)をスクリーン印刷で塗布した後、高圧水銀ランプにより波長365nm中心の紫外線(強度40mW/cm2)を30s照射することで、膜厚18μmの隔壁層を形成した。この隔壁層上に蒸着法によりAlを0.1μm厚で成膜した。ドットサイズ0.3mm×0.3mm、電極間ギャップ0.03mmのドットマトリックスパターンを素子の表示エリアに形成するものとして、電極間ギャップ0.3mmと同じ幅の格子状のパターンにAl層をパターニングし(格子のピッチは0.33mmとなる。)、鏡面反射層を形成した。この上に隔壁層と同じ材料で3μm厚の絶縁層を形成し、さらに、真空成膜スパッタリング法によりITO層を成膜し、通常のフォトリソグラフ法で0.3mm幅、ピッチ0.33mmのライン状片側電極を、Al反射層パターンがITO電極間(非表示部)に配置されるようにパターン形成することで一方の第1の基板を用意した。他の一方の第2基板としてITO付きのポリエーテルサルフォンシート(PES:住友ベークライト製、厚み150μm)のITO電極を、第1基板と同様にフォトリソグラフ法で0.3mm幅、ピッチ0.33mmのライン状にパターニングした基板を準備した。第1の基板にシール剤としてアミン硬化エポキシ樹脂中をディスペンサー塗布し、第2の基板には15μm粒径のシリカビーズをイソプロピルアルコールを溶媒として、約300個/mm2の密度で散布し、互いのITO電極が直交するように貼り合わせ加熱硬化させて空セルを作製した。この空セルに、大日本インキ化学工業(株)製のポリマーネットワーク型液晶素子用の液晶組成物、モノマー組成物、および重合開始剤の混合物(製品名:PNM−101)を封入した後、紫外線(隔壁層形成と同様の照射装置で強度50mW/cm)を2分間照射し高分子分散液晶層を形成した。かように形成した積層体からガラス基板を剥離することで、光散乱−光透過変化を起こし、かつ非表示部に鏡面反射層を有する第1の調光層が得られた。
【0018】
第2の調光層は以下のようにして作製した。剥離基板であるガラス基板上に上記と同様の隔壁層、ITO電極層を形成した後、配向処理膜として水平配向用のポリイミド(JSR製:AL3046)膜を積層し、その表面をラビング処理して第1の基板を用意した。第2の基板も、電極パターン付きのPESシート上に同様の配向処理膜を形成した。第1の基板にシール剤としてアミン硬化エポキシ樹脂中をディスペンサー塗布し、第2の基板には8.7μm粒径のシリカビーズをイソプロピルアルコールを溶媒として、約300個/mm2の密度で散布し、互いにそのラビング方向が反平行になるように貼り合わせ加熱硬化させて空セルを作製した。
メルク・ジャパン製の誘電異方性が正のネマチック液晶と三菱化学製の2色性色素(4種類の色素を混合して黒色に調製した。)からなるゲスト・ホスト液晶(色素濃度5wt%)を真空注入法で前記空セルに封入し、ゲスト・ホスト型の第2の調光層を得た。
作製された第1、第2の調光層をそれぞれのITOによるドットマトリクスパターンが重なるように、その隔壁層で重ね合わせ、さらに第2調光層の外側にAgタイプの反射板を貼り付けて積層構造の反射型白黒液晶表示素子を作製した。第1の調光層の単層反射型表示素子としての性能を評価するために、隔壁層側に黒色板を配置した(図7の構成)素子の反射測定により、液晶層が電界により駆動される表示部のみの白表示の反射率(明るさ)および白黒表示のコントラストを測定した。測定系は図5に示す。反射率は18%、コントラストは5.4であった。また、非表示部の鏡面反射層がある部位の反射率は60%であった。
第2の調光層も単層反射型表示素子としての性能を評価するために、隔壁層側に反射板(積層型と同じ反射板)を配置した(図6)素子で同様の評価を実施したところ、表示部の反射率10%、コントラストは3.5であった。非表示部の反射率は2.9%であった。同様に本実施例で作製した積層構造の素子の表示部では反射率25%、コントラスト8.7を示し、積層構造にすることで明るさ、コントラストともに単層型の場合よりも向上している。ところが、ドットマトリックス型の表示素子の背景は開口率(本実施例の素子の開口率は約82.6%)も含めた平均の明るさとして観察者に認識される。本実施例と同様の構成で鏡面反射層のみがない積層型表示素子を作製して、その背景の白の反射率をφ1mmの視野で図8と同様の測定系で測定すると21%であった。本発明の場合、同様の測定で約30%となり、非表示部に鏡面反射層を形成した構造とすることで優れた性能を有する反射型白黒液晶表示素子であることが確認できた。また、隔壁層が薄いため黒表示状態で視差は全く感じられない。表示素子の全体厚みはPESフィルム基板のようなプラスチック基板を使用することで0.5mm以下が可能となり、積層構造でありながら薄型にできた。プラスチック基板としてはPES以外にPCやポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム基板も使用可能である。
【0019】
【実施例2】
第1調光層は実施例1と同様に作製した。第2調光層も実施例1と同様の材料、プロセスで空セルまで作製した。メルク・ジャパン製の誘電異方性が正のネマチック液晶と三菱化学製の2色性色素(4種類の色素を混合して黒色に調製した。)からなるゲスト・ホスト液晶(色素濃度5wt%)に、図6の化学構造をもつ低分子量ゲル化剤(ZI18)を0.4wt%混合して、120℃のオーブン中に30分放置し、等方性液体状態で、液晶とゲル化剤を十分に混和させた。室温でこの組成物は液晶ゲル状態であることが確認され、そのゾル−ゲル転移温度は約67℃であった。この液晶ゲル組成物を約80℃に加熱した状態で前記空セルに封入し、室温まで冷却して、ゲスト・ホスト型の液晶ゲル層を形成した。かように形成した積層体からガラス基板を剥離することで、光吸収−光透過変化を起こす第2の調光層が得られた。
作製された第1、第2の調光層をそれぞれのITOによるドットマトリクスパターンが重なるように、その隔壁層で重ね合わせ、さらに第2調光層の外側にAgタイプの反射板を貼り付けて積層構造の反射型白黒液晶表示素子を作製した。第2の調光層を液晶ゲル層としたが、その表示特性(反射率、コントラスト等)は実施例1の素子と同じであり有意な差は見られなかった。
【0020】
【実施例3】
第1調光層は実施例1と同様に作製した。第2の調光層は以下のようにして作製した。剥離基板であるガラス基板上に第1調光層の第1基板と同様の隔壁層、電極層を形成した後、配向処理膜として垂直配向用のポリイミド(JSR製:JALS2021)膜を積層し、その表面をラビング処理して第1の基板を用意した。第2の基板も、電極パターン付きのPESシート上に同様の配向処理膜を形成した。垂直配向膜をラビング処理することで、しきい値電圧以上の電圧印加で液晶分子長軸の倒れる方向をラビング方向に規定できる。第1の基板にシール剤としてアミン硬化エポキシ樹脂中をディスペンサー塗布し、第2の基板には8.7μm粒径のシリカビーズをイソプロピルアルコールを溶媒として、約300個/mm2の密度で散布し、互いにそのラビング方向が反平行になるように貼り合わせ加熱硬化させて空セルを作製した。
メルク・ジャパン製の誘電異方性が負のネマチック液晶と三菱化学製の2色性色素(実施例1と同様に4類の色素を混合して黒色に調製した。)からなるゲスト・ホスト液晶(色素濃度3wt%)に、低分子量ゲル化剤(ZI18)を0.4wt%混合して、120℃のオーブン中に30分放置し、等方性液体状態で、液晶とゲル化剤を十分に混和させた。室温でこの組成物は液晶ゲル状態であることが確認された。この液晶ゲル組成物を約80℃に加熱した状態で前記空セルに封入し、室温まで冷却して、ゲスト・ホスト型の液晶ゲル層を形成した。かように形成した積層体からガラス基板を剥離することで、光吸収−光透過変化を起こす第2の調光層が得られた。
作製された第1、第2の調光層をその隔壁層で重ね合わせ、さらに第2調光層の外側にラビング方向とその光軸が45°になるようにポリカーボネート(PC)フィルムのλ/4波長板(厚みやく60μm)を貼り付け、さらにAgタイプの反射板を貼り付けて積層構造の反射型白黒液晶表示素子を作製した。
第1調光層の単層反射型表示素子での表示部の白表示の反射率(明るさ)、白黒表示のコントラスト及び非表示部の反射率は実施例1と同じである。第2の調光層も単層反射型表示素子としての性能を評価するために、隔壁層側にλ/4波長板、反射板(積層型と同じλ/4波長板と反射板)を配置した素子で同様の評価を実施したところ、反射率12%、コントラストは5.6であった。本実施例で作製した積層構造の素子では反射率27%、コントラスト13.3を示した。鏡面反射層がない同様の構成の素子では、第2調光層が垂直配向のゲスト・ホスト液晶であるため、白を表示している表示部の反射率である27%と同じであった。鏡面反射層がある本発明の構成の反射率は約33%であった。鏡面反射層を設けたことと、第2調光層としてλ/4波長板を用いたゲスト・ホスト型液晶ゲル層とすることで、より明るく、コントラストの高い反射型白黒液晶表示素子を得ることができた。
実施例2および3で作製した積層構造の表示素子を11φの鉄球で押圧する試験を繰り返した。この試験で、第1調光層の高分子分散液晶層では変化が見られなかったが、第2調光層の液晶ゲル層では、液晶の配向が乱れたことによる欠陥が発生する場合がことがあった。しかし、欠陥発生時点で、この素子を85℃の液晶ゾル状態まで加熱し5分保持後、室温まで冷却すると、試験前の無欠陥な状態に復帰した。この欠陥修復の操作を300回繰り返したが、液晶素子の外観、電界応答特性に変化は見られなかった。
【0021】
【実施例4】
実施例1および2において、隔壁層として十条ケミカル(株)製のUVマスキングインキ(紫外線硬化型のアクリレートモノマー及びアクリレートオリゴマーを含むアクリレート化合物よりなる)をスクリーン印刷で塗布した後、高圧水銀ランプにより波長365nm中心の紫外線(強度40mW/cm)を30s照射することで、膜厚18μmの隔壁層を形成した。隔壁層が薄いほど視差が少なくなるが、剥離基板の剥離時のストレスへの耐久性を検討するために、第1調光層の構造で、隔壁層の厚みに対する剥離耐久性を検討した。上記アクリレート化合物をアルコール系溶剤で希釈し、スピンコート法により2〜5μm厚みの隔壁層を形成し、第1調光層を剥離した。隔壁層2〜3μmでは剥離時に隔壁層が破壊されるが、5μm以上の厚みではこのような不具合が発生しなかった。
【0022】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1又は2の発明によれば、本発明の積層構造により明るい背景の反射型素子白黒表示液晶素子を提供することができる。
また請求項では、黒表示の第2調光層をゲスト・ホスト型液晶とすることで、コントラストの高い、偏光板を用いることのない明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
また請求項では、黒表示の第2調光層を液晶ゲルを利用した自己保持性の液晶層とすることで、信頼性の高い積層型の反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
また請求項では、鏡面反射層を反射率の高いフラットもしくはなめらかな凹凸の鏡面光沢を有する金属薄膜で形成することで明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
また請求項では、絶縁層と隔壁層が同一材料であり、その界面の接合が強固で、界面反射による迷光の少ない信頼性に高い、明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
また請求項では、第1および第2調光層の隔壁層以外の透明電極層を有する基板が厚み250μm以下のプラスチック基板であり、薄型、軽量で耐久性の高い積層構造の液晶表示素子を提供することができる。
また請求項では、第2調光層が負の誘電率異方性を有する液晶材料に、2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層であり、電界無印加時には垂直配向状態に保たれ、かつ所定のしきい値電圧より高い電圧の印加で層面の一方向に水平配向するように処理されており、この水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板が反射層側に配置された構成にすることで、コントラストの高い、明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
【0023】
また請求項では、第2の調光層が誘電異方性が正の液晶材料に2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層であり、電界無印加時には水平配向するように処理されており、この水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板が反射層側に配置された構成にすることで、コントラストの高い、明るい反射型白黒表示液晶素子を提供することができる。
また請求項10又は11では、第1調光層が、剥離基板に形成された透明な隔壁層となるべき樹脂層と、さらに、この樹脂層上に透明導電膜(もしくは鏡面反射層)、さらに絶縁層を形成した後、鏡面反射層(もしくは透明導電膜)が積層された基板と、これと対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いて作成した調光層とすることで、隔壁層と液晶、2色性色素等との膨潤、溶出による表示不良のない、信頼性の高い液晶表示素子を提供することができる。
また請求項12では、第2の調光層が、剥離基板に積層して形成された透明な隔壁層となるべき樹脂層と、さらに、この樹脂層上に透明導電膜を形成し、これと対向した透明電極を有する基板に狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いて作成した調光層とすることで、隔壁層の液晶、2色性色素等との膨潤、溶出による表示不良のない、信頼性の高い液晶表示素子を提供することができる。
また請求項13又は14では、第1、2調光層が剥離基板上に形成され剥離基板から剥離されて、その隔壁層を介して積層することを特徴とする生産性の高い反射型液晶素子の製造方法を提供することができる。
また請求項15では、隔壁層なるべき樹脂層が、アクリレートモノマー及びアクリレートオリゴマーを含むアクリレート化合物の紫外線硬化物より形成されるものであり、その厚みが5〜30μmとすることで生産性が高く、視差が生じない表示特性の優れた液晶表示素子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の構造を示す模式図である。
【図2】本発明の第2のゲスト・ホスト型の調光層の電気光学特性図である。
【図3】本発明のλ/4波長板を反射層側に配置した構造を示す模式図である
【図4】本発明の隔壁層、鏡面反射層、絶縁層の形成工程の概略を示す図である。
【図5】本発明の実施例の測定系の図である。
【図6】本発明の実施例の化学構造式を表す図である。
【図7】従来例のゲスト・ホスト型の構成例を示す模式図である。
【図8】従来例の散乱型の構成例を示す模式図である。
【図9】従来例の液晶素子の基本構成を示す模式図である。
【符号の説明】
40 第1の調光層、45 第2の調光層、49 光反射層

Claims (15)

  1. 外部からの光を反射して表示する反射型液晶素子において、
    外部電場により光散乱状態と透明状態が制御可能な高分子マトリックス中に液晶を分散させた散乱性の第1調光層と、前記外部電場とは別個の外部電場により透明状態と光吸収状態の制御が可能な第2調光層とが、それぞれの隔壁層を介して積層され、さらに前記第2調光層の、前記第1調光層とは反対側に光反射層を設け、前記第1調光層と第2調光層の表示部が重なってドットマトリックス状になるように各透明電極が形成され、かつ前記第1調光層が隔壁層と、該隔壁層上の表示領域内の非表示部に対応する部分に形成される鏡面反射層と、該鏡面反射層上に形成される絶縁層と、該絶縁層上に形成される電極層とにより構成されることを特徴とする反射型液晶素子。
  2. 外部からの光を反射して表示する反射型液晶素子において、
    外部電場により光散乱状態と透明状態が制御可能な高分子マトリックス中に液晶を分散させた散乱性の第1調光層と、前記外部電場とは別個の外部電場により透明状態と光吸収状態の制御が可能な第2調光層とが、それぞれの隔壁層を介して積層され、さらに前記第2調光層の、前記第1調光層とは反対側に光反射層を設け、前記第1調光層と第2調光層の表示部が重なってドットマトリックス状になるように各透明電極が形成され、かつ前記第1調光層が隔壁層と、該隔壁層上に形成される電極層と、該電極層上に形成される絶縁層と、該絶縁層上の表示領域内の非表示部に対応する部分に形成される鏡面反射層とにより構成されることを特徴とする反射型液晶素子。
  3. 前記第2調光層の液晶層中に2色性色素が混合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型液晶素子。
  4. 前記第2調光層が低分子量ゲル化剤と液晶材料による物理ゲル状態の液晶ゲル層を利用した調光層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型液晶素子。
  5. 前記鏡面反射層がフラット若しくは滑らかな凹凸の鏡面光沢を有する金属薄膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型液晶素子。
  6. 前記絶縁層が隔壁層と同一材料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型液晶素子。
  7. 前記第1調光層、及び前記第2調光層の隔壁層以外の透明電極層を有する基板が、厚み250μm以下のプラスチック基板であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型液晶素子。
  8. 前記第2調光層は、誘電異方性が負の液晶材料に2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層であり、電界無印加時には垂直配向状態に保たれ、且つ、所定のしきい値電圧より高い電圧を印加することにより層面の一方向に水平配向するように処理されており、該水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板が前記反射層側に配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型液晶素子。
  9. 前記第2調光層は、誘電異方性が正の液晶材料に2色性色素と低分子量ゲル化剤が混合されたゲスト・ホスト型の液晶ゲル層であり、電界無印加時には水平配向するように処理されており、該水平配向の方向と略45°に光軸を有するλ/4波長板が前記反射層側に配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型液晶素子。
  10. 前記第1調光層が、剥離基板に形成された透明な前記隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に前記鏡面反射層と絶縁層を形成した後、前記電極層としての透明導電膜が積層された基板と、該基板と対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いた光学要素であることを特徴とする請求項1に記載の反射型液晶素子。
  11. 前記第1調光層が、剥離基板に形成された透明な前記隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に前記電極層としての透明導電膜と絶縁層を形成した後、前記鏡面反射層が積層された基板と、該基板と対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いた光学要素であることを特徴とする請求項2に記載の反射型液晶素子。
  12. 前記第2調光層が、剥離基板に積層して形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、さらに、該樹脂層上に透明導電膜を形成し、これと対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を取り除いた光学要素であることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の反射型液晶素子。
  13. 剥離基板に形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に鏡面反射層と絶縁層を形成した後、電極層としての透明導電膜が積層された基板と、該基板と対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を剥離して、前記鏡面反射層が表示領域内の非表示部に対応するように第1調光層を形成し、
    剥離基板に積層して形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に透明導電膜を形成し、これと対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を剥離して第2調光層を形成し、
    前記第1調光層、及び前記第2調光層を、前記隔壁層を介して積層し、さらに前記第2調光層に対して前記第1調光層の反対側に光反射層を設けることを特徴とする反射型液晶素子の製造方法。
  14. 剥離基板に形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に電極層としての透明導電膜と絶縁層を形成した後、鏡面反射層が積層された基板と、該基板と対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を剥離して、前記鏡面反射層が表示領域内の非表示部に対応するように第1調光層を形成し、
    剥離基板に積層して形成された透明な隔壁層としての樹脂層と、該樹脂層上に透明導電膜を形成し、これと対向した透明電極を有する基板に液晶層を狭持させて形成した積層体から剥離基板を剥離して第2調光層を形成し、
    前記第1調光層、及び前記第2調光層を、前記隔壁層を介して積層し、さらに前記第2調光層に対して前記第1調光層の反対側に光反射層を設けることを特徴とする反射型液晶素子の製造方法。
  15. 前記隔壁層としての樹脂層が、アクリレートモノマー及びアクリレートオリゴマーを含むアクリレート化合物の紫外線硬化物より形成されるものであり、その厚みが5〜30μmであることを特徴とする請求項13又は14に記載の反射型液晶素子の製造方法。
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