JPH05273527A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH05273527A
JPH05273527A JP6874892A JP6874892A JPH05273527A JP H05273527 A JPH05273527 A JP H05273527A JP 6874892 A JP6874892 A JP 6874892A JP 6874892 A JP6874892 A JP 6874892A JP H05273527 A JPH05273527 A JP H05273527A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
half mirror
display element
light
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JP6874892A
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English (en)
Inventor
Kenji Majima
健二 間島
Nobuaki Yamada
信明 山田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コントラストの高い表示を得ることのできる
液晶表示素子を提供する。 【構成】 液晶表示素子は、透明基板11及び12、透明電
極13、透明な絵素電極14、液晶層15、ハーフミラー16、
着色板17、並びに絶縁膜18を備えている。液晶表示素子
が散乱状態のときには、液晶層を通過しハーフミラーに
よって反射された光は液晶層内に再び戻り、全体の散乱
強度を向上させるため、白レベルを向上させることがで
きる。又、透過状態のときには、ハーフミラーを通過し
た光は着色板によって吸収され、直接外光を反射し液晶
表示素子を使用している環境の像を表示上に拾う現象を
抑えることができるので、着色レベルを向上させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、散乱状態と透明状態と
を外部電圧により制御する液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】散乱状態と透明状態とを外部電圧により
制御する液晶表示素子は、例えば直視型の白黒又はカラ
ー表示のパソコン、ワープロ等の平面ディスプレイ装置
や、高輝度型プロジェクタ用の液晶パネル等の表示素子
として利用されている。
【0003】従来の直視型のディスプレイとしては、偏
光板と液晶材料とを組み合わせ、液晶材料の電気光学効
果を利用した透過型の表示素子としては、ネマティック
液晶を用いたTN(ツイスティッドネマティック)型
や、STN(スーパーツイスティッドネマティック)型
のものが実用化されている。
【0004】これらの液晶表示素子として、DSTN
(ダブルレイヤースーパーツイスティッドネマティッ
ク)や補償フィルムと組み合わせたSTN液晶又は強誘
電性液晶を用いたものも提案されている。これらは偏光
板を要するものであり、白黒表示が可能となっている
が、ペーパホワイトには程遠く、又、バックライトを使
用するため、省電力化が困難である。
【0005】又、反射型の液晶表示素子としては、前述
のTN型の液晶表示素子の裏面に反射板を重ねたタイプ
の素子が時計や機械の表示部に使用されているが、偏光
板を使用しているため、表示は一般的に非常に暗く、コ
ントラストも低い。
【0006】更に、ゲストホスト型の液晶表示素子も実
用化されているが、色素自身、光の吸収に低い方向でも
光の吸収を起こしてしまうため、コントラストが不十分
であり、又、化学的に比較的不安定な2色性色素が使用
されているため、電気的保持率及び信頼性が低く、やは
りペーパホワイトには程遠い。これらの素子の一種とし
て、コレステリック液晶をホストとしたホワイトテーラ
型の液晶表示素子がJournal (ジャーナル)of(オブ)
Applied(アプライド) Physics(フィジックス), Vo
l.(ボリューム)45 No.(ナンバー)11 4718 (1974)に
報告されている。
【0007】最近、ペーパホワイトを意識して開発され
た液晶表示素子として、偏向板を要さず、しかも配向処
理を不要とするべく、液晶の複屈折率を利用し、透明状
態又は白濁状態を電気的に制御する方法が提案されてい
る。
【0008】この方法は、基本的には液晶分子の常光屈
折率と支持媒体の屈折率とを一致させ、電圧を印加して
液晶分子の配向が揃うときに透明状態を表示し、電圧が
印加されていないときには、液晶分子の配向の乱れによ
る光散乱状態を表示するものである。
【0009】具体的に提案されている方法としては、特
表昭58−501631号公報に開示されている液晶をポリマー
カプセルに包含した方法、特表昭61−502128号公報等に
開示されている液晶と、光又は熱硬化性樹脂とを混合し
樹脂を硬化することにより液晶を析出させ、樹脂中に液
晶滴を形成させる方法、特開平3 −59515 号公報等に開
示されている高分子多孔膜に液晶を含浸させる方法、特
開平3 −46621 号公報に開示されている2枚の透明電極
間に光の散乱源となるポリマービーズを液晶中に浮遊せ
しめた構造を有することを特徴とする方法等がある。
【0010】これらの方法により作成される液晶表示素
子は、電気的に透明状態と散乱状態とを動作させるモー
ドである。
【0011】カラー液晶表示素子として、SDI (エスデ
ィーアイ)90 DIGEST (ダイジェスト)p.214 には、ポ
リマー分散型の液晶表示素子の液晶材料にコレステリッ
ク液晶又はネマティック液晶にカイラル物質を添加した
コレステリック液晶を用い、光の選択反射を利用する方
法が示されている。
【0012】直視型反射タイプとしては、液晶材料に2
色性色素を添加したポリマー分散型の液晶表示素子が特
公平3 −52843 に開示されているが、コントラストが不
十分であり、又、化学的に比較的不十分な2色性色素を
使用しているため、電気的保持率が低く、信頼性も低
い。
【0013】これらのポリマー分散型の液晶表示素子
は、この素子の裏面に反射板を設けることにより形式
上、反射型の液晶表示素子として使用することができる
が、ポリマー分散型の液晶表示素子の散乱時における光
阻止能力が低いため、素子と反射板との距離をとらなけ
ればならず、視差が大きくなり非常に見にくい表示素子
となってしまう。
【0014】このような光阻止能力が低いことを補うた
めに、ポリマー分散型の液晶表示素子の裏面に全反射ミ
ラーを設け、液晶表示素子に含まれている液晶層の液晶
分子によって散乱し通過してきた光を全反射ミラーによ
って再び液晶層に戻して再度散乱させることにより、見
掛け上、液晶表示素子を2度通過したのと同じ効果を出
すことのできる構造が、Liquid(リキッド) Crystals-
Applications(クリスタルズ−アプリケーションズ) a
nd(アンド) Uses (ユースイズ), Vol.(ボリュー
ム) 1, World (ワールド)Scientific(サイエンティ
フィック) Pub.(パブリケーション)Co. (カンパニ
ー), 1990 p.458にプロジェクタ用であるものが報告さ
れている。
【0015】しかしながら、この方法では、液晶表示素
子が、光の全反射を利用するものであり、直視型として
用いた場合、透明状態において素子の外部の像を写し、
非常に見にくい表示となってしまう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このような散乱状態と
透明状態とを外部電圧により制御する従来の散乱−透過
制御型素子、特にポリマー分散型の液晶表示素子は、前
方散乱光が多く後方散乱光が弱いため、反射型(直視
型)の表示素子として用いることができず、プロジェク
タ用の液晶表示素子として透過型での利用が考えられて
きた。
【0017】散乱能を向上させるために液晶滴の大きさ
の最適化が行われているが、散乱能を向上させるために
液晶滴径を可視光の波長に近い大きさにすると、駆動電
圧が高くなり利用範囲が制限されてしまうという問題点
がある。又、液晶材料の屈折率△nを大きくすることに
より、液晶滴径とは独立に散乱能を高めることができる
が、△nが0.3 以上の液晶材料はなく、散乱能を向上さ
せるには限界があるという問題点がある。更に、液晶層
の厚さを厚くすることにより散乱能を高めることができ
るが、電極間の距離が長くなり、やはり駆動電圧が高く
なってしまうという問題点がある。
【0018】このように、従来のポリマー分散型の液晶
表示素子では、後方散乱能が低く反射型の液晶表示素子
として使用することができないという問題点がある。
又、他の散乱−透過制御型素子においても同様の状態で
ある。
【0019】更に、透過型の液晶表示素子においてもコ
ントラストが低く、ポリマー分散型の液晶表示素子の特
徴である高輝度性を犠牲にし、シュリーレン系等の光学
系の絞りを絞めなければならず、プロジェクタ用の液晶
表示素子として使用することができないという問題点が
ある。
【0020】従って、本発明は、白レベル及び着色レベ
ルを向上させることにより、コントラストの高い表示を
得ることのできる液晶表示素子を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】散乱状態と透明状態とを
外部電圧により制御する液晶表示素子であって、それぞ
れが電極を有する2つの基板間に設けられている液晶層
と、2つの基板の一方の側に設けられており可視光の透
過率が20%〜80%であるハーフミラーと、光が入射する
方向に関してハーフミラーの裏面側に設けられている光
吸収層とを備えている。
【0022】
【作用】本願の発明者らは、散乱−透過制御型液晶表示
素子と、この素子の後方に部分反射するハーフミラーと
を組み合わせることにより、後方散乱能が低い従来の散
乱−透過制御型表示素子、特に、ポリマー分散型の液晶
表示素子の欠点を補うことを鋭意検討した。その結果、
上述のハーフミラーを用いることにより、液晶素子を散
乱状態で通過した光がハーフミラーで一部反射すること
によりもう一度液晶素子を散乱通過して観察者側に戻
り、液晶素子で最初に出てくる後方散乱光と併せて強い
散乱特性を示し、透過状態で一部の光は反射されるがハ
ーフミラーを通過した光がハーフミラー後方の着色板又
は散乱板で吸収され着色状態となることがわかり、本願
の発明に到った。
【0023】即ち、2つの基板間に設けられている液晶
層を散乱状態で通過した光は、2つの基板の一方の側に
設けられているハーフミラーによって一部反射されるこ
とにより、再度液晶層へ戻り、散乱状態で通過する光は
観察者の側に出ていく。このため、この散乱光は液晶層
から最初に出てくる後方散乱光と併せて強い散乱特性を
示し、白レベルを向上させることができる。透過状態で
一部の光は反射されるが、ハーフミラーを通過した光
は、光が入射する方向に関してハーフミラーの裏面側に
設けられている光吸収層によって吸収され着色(黒)レ
ベルを向上させることができる。従って、コントラスト
の高い表示を得ることができる。
【0024】又、可視光の透過率が20%〜80%であるハ
ーフミラーによって、上述の作用を最も効果的に奏する
ことが実験的に確認されている。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。
【0026】本発明に係る液晶表示素子は、散乱状態と
透明状態とを外部電圧により制御する液晶表示素子であ
って、DS(動的散乱)モード、コレステリック液晶の
螺旋の解きほぐれを利用したモード、ポリマー分散型の
液晶表示素子等が使用できるが、高散乱強度、低駆動電
圧等の観点から、ポリマー分散型の液晶表示素子が最も
好ましい。
【0027】ポリマー分散型の液晶表示素子では、液晶
層がポリマーの湾曲した曲面と、曲面によって液晶のダ
イレクタが曲げられている液晶材料とによって形成され
ている。
【0028】図1は本発明に係る液晶表示素子の第1の
実施例の構成を示す断面図である。図2は本発明に係る
液晶表示素子の第2の実施例の構成を示す断面図であ
る。図3は本発明に係る液晶表示素子の第3の実施例の
構成を示す断面図である。
【0029】図1に示すように、第1の実施例の液晶表
示素子は、反射型の液晶表示素子の一例であって、透明
基板11及び12、透明電極13、透明な絵素電極14、液晶層
15、ハーフミラー16、着色板17、並びに絶縁膜18を備え
ている。
【0030】図2に示すように、第2の実施例の液晶表
示素子は、透明基板21及び22、透明電極23、透明な絵素
電極24、液晶層25、ハーフミラー26、並びに着色板27を
備えており、絵素電極24とハーフミラー26とが一体化
し、絶縁膜(第1の実施例の絶縁膜18に対応する絶縁
膜)が存在しない点において、第1の実施例と構成が異
なっている。
【0031】図3に示すように、第3の実施例の液晶表
示素子は、透明基板31及び32、透明電極33、透明な絵素
電極34、液晶層35、ハーフミラー36、並びに着色板37を
備えており、透明基板32とハーフミラー36との順序が図
1の透明基板12とハーフミラー16との順序と反対になっ
ている点において、第1の実施例と構成が異なってい
る。
【0032】透明基板11及び12、透明基板21及び22、並
びに透明基板31及び32は、本発明の2つの基板の一実施
例である。液晶層15、25及び35は本発明の液晶層の一実
施例である。ハーフミラー16、26及び36は本発明のハー
フミラーの一実施例である。着色板17、27及び37は本発
明の光吸収層の一実施例である。
【0033】液晶層15、25及び35に含まれる液晶材料と
しては、ネマティック液晶、コレステリック液晶、強誘
電性液晶、ネマティック液晶にカイラル物質を添加した
コレステリック液晶等を用いることができる。更に好ま
しくは、着色を起こしにくく、ヒステリシスの出にくい
ネマティック液晶が好ましい。
【0034】液晶小滴を含むポリマー層の厚みは、5 μ
mから18μmがよく、更に好ましくは、10μmから15μ
mである。この厚みが、5 μm以下では、電圧を印加し
ていないときの光散乱性が不足し、逆に18μm以上で
は、液晶の駆動のための所定の電界強度が不足し、電圧
を印加したときの十分な透明性が得られないか、若しく
は駆動電圧が高くなってしまう。駆動電圧が高いこと
は、消費電力が高くなり、又、TFT(薄膜トランジス
タ)等の駆動回路の改良が必要となることを意味する。
【0035】又、液晶小滴を含むポリマー層中の液晶小
滴の占める体積分率は、50%以上95%以下であることが
好ましく、更に好ましくは70%以上85%以下である。
【0036】液晶小滴の体積分率が50%以下であるとき
は、入射した光が液晶小滴で散乱される回数が少なくな
るため、十分な光の散乱強度が得られない。又、液晶小
滴の体積分率が95%以上であるときは、ポリマーの体積
分率が少なくポリマー壁の物理的強度が低下してポリマ
ーネットワークが形成維持されなくなる。
【0037】本発明の重要な点は、上述したように液晶
表示素子の裏面に入射光を一部反射するためのミラー等
を設ける点にある。これらのミラー等としては、ハーフ
ミラー、所定の波長の光を選択的に反射する選択反射
膜、又はダイクロイックミラー等を用途に応じて使用す
ることができるが、白黒表示を行うためには、光の入射
方向に関してハーフミラーの後方側(図1〜図3の下
側)に着色反射板、又は散乱板を組み合わせたハーフミ
ラーが特に好ましい。
【0038】ハーフミラー16、26及び36としては、金
属、金属酸化物等の金属化合物、有機物等の薄膜による
全面的に光が部分反射するミラーに限らず、一部が透明
で一部が反射的であるハイメッシュパターン化されたミ
ラー又はハーフミラー、ミラー又はハーフミラー上にド
ット又はハイメッシュ化された着色体を有するミラー等
を用いてもよい。
【0039】このハーフミラーを使用することにより、
入射された光は、液晶層が散乱状態のときには液晶層を
通過し、ハーフミラーによって反射された光は、液晶層
内に戻り、全体の散乱強度を向上させることができ、従
って、白レベルを向上させることができる。又、液晶層
が透過状態のときには、ハーフミラーを通過した光は着
色板によって吸収され、直接外光を反射し液晶表示素子
を使用している環境の像を表示上に拾ってしまう現象を
抑えることができ、従って、着色(黒)レベルを向上さ
せることができる。
【0040】ハーフミラーの光の透過率は特に重要であ
り、後述するように、可視光の透過率が80%以上になる
と、散乱状態では光の入射方向に関してハーフミラーの
後方側(図1〜図3の下側)に設けられている着色板の
色が写り、十分な白レベルを確保できない、又、透過率
が20%以下になると、液晶層が透明状態では外部環境の
像を拾ってしまい、見にくい表示になってしまう。
【0041】従って、ハーフミラー16、26及び36の可視
光に対する透過率は、好ましくは20%〜80%であり、特
に好ましくは30%〜60%である。
【0042】ハーフミラーを配置する場所は、光の入射
方向に関して液晶層の後方側であり、液晶層とハーフミ
ラーとの間に透明基板、透明電極、絵素電極又は絶縁膜
が任意に組み合わせて配置してもよい。
【0043】液晶材料を駆動する電極については、一方
は観測者側から見て液晶層の手前側(図1〜図3の上
側)に透明電極があり、他方は少なくとも液晶層の後方
側(図1〜図3の下側)に透明電極又は反射電極が設け
られている。又、これらの配置により数種類の組み合わ
せが考えられるが、これらを特に限定する必要はない。
【0044】着色板17、27及び37は、白黒表示の場合に
は黒色であればよく、黒色塗料やカーボンブラックを含
有した接着剤、ポリマー又は塗料等を利用することがで
きる。又、カラー表示の場合には、着色板としてR
(赤)、B(青)及びG(緑)に対応した着色板が必要
であり、R、G及びBの絵素にそれぞれ対応した位置に
設けなければならない。
【0045】R、G及びBの着色板の作成方法は、通常
のカラーフィルタと同様の方法で作成することができ、
電着法、染色法、印刷法、蒸着法又は顔料分散法等を利
用することができる。
【0046】透明基板11、12、21、22、31及び32として
は、ガラス、透明なプラスチックフィルム等を用いるこ
とができ、軽量化、フレキシビリティの観点から透明な
プラスチックフィルムが好ましい。
【0047】更に、第4の実施例として、より具体的に
図1に示す構造の液晶表示素子を、表示特性と共に示
す。
【0048】先ず、厚さ1.1 mmの透明基板12上に、ア
ルミニウムを蒸着することにより、ハーフミラー16に相
当する厚さ100 オングストロームの薄膜を形成する。こ
のハーフミラー16の光透過率を波長533 nmの光を用い
て測定したところ、50%であった。このハーフミラー16
上に、透明絶縁膜18として厚さ1000オングストロームの
SiO2 (二酸化ケイ素)膜を蒸着により成膜する。
【0049】次いで、透明絶縁膜18の上に、ITO(錫
をドープした酸化インジウム)から成る厚さ500 オング
ストロームの絵素電極14を形成する。
【0050】次いで、透明基板12の絵素電極14が形成さ
れている側と反対側の面に、着色板17として黒色吸収体
であるカーボンブラックを添加した塗料を塗布する。
【0051】この透明基板12に対向する透明基板11とし
ては、ITO付きガラス(日本板ガラス製ITO−500
オングストローム付きフリントガラス)を使用する。
【0052】これらの透明基板11及び12を粒径12μmの
ファイバを用いてセル化する。
【0053】ポリマー分散型の液晶材料として、E8
(メルク社製)0.8 g、ウレタンアクリレートオリゴマ
とn−ブチルアクリレートとの1:9の混合物0.2 g、
チバガイギー製の光開始剤(Irgacure184 )0.01gを混
合均一化したものを、上述のセルに真空注入する。その
後、メタルハライドランプ下30mW/cm2 のところで
2分間紫外線を照射し、光重合性樹脂を硬化させる。硬
化をより完璧にするために温度100 ℃で1時間窒素中で
放置して、ポリマー分散型の液晶表示素子とする。
【0054】このようにして作成されたポリマー分散型
の液晶表示素子は、電圧を印加していないときにはペー
パホワイト状であり、例えば50Vの電圧を印加するとき
には、ブラック状態であった。
【0055】第5及び第6の実施例として、第4の実施
例におけるハーフミラー16の代わりに、ハーフミラー16
の膜厚を変えて、波長533 nmの光の透過率が30%及び
60%のハーフミラー16にそれぞれ置き換えた場合には、
第4の実施例と同様に電圧変化により良好な白黒表示特
性が得られた。
【0056】一方、第4の実施例におけるハーフミラー
16の代わりに、ハーフミラー16の膜厚を変えて、全反射
ミラー又は波長533 nmの光の透過率が10%のハーフミ
ラー16に置き換えた場合には、電圧を印加したとき、表
示部に周囲の像が写り、表示としては非常に見ずらいも
のであった。
【0057】又、第4の実施例におけるハーフミラー16
の代わりに、ハーフミラー16の膜厚を変えて、波長533
nmの光の透過率が90%のハーフミラー16に置き換えた
場合、又はハーフミラー16を除いた場合には、電圧を印
加していないときに、ガラス基板の後方のブラック塗料
の像が写り、セル全体が灰色に見え、電圧印加時の黒状
態とのコントラストが十分に得られなかった。
【0058】次に、第7の実施例として、第4の実施例
におけるハーフミラー16の代わりに、モリブデン全反射
ミラーを20μm角のチェック状にエッチングしたハーフ
ミラー16に置き換えた場合には、第4の実施例と同様に
電圧変化により良好な白黒表示特性が得られた。
【0059】図4は従来の液晶表示素子の一例の構成を
示す断面図である。
【0060】従来の液晶表示素子は、透明基板41及び4
2、透明電極43、透明な絵素電極44、並びに液晶層45を
備えており、上述の第1から第7の実施例の液晶表示素
子に設けられているハーフミラーや着色板又は黒色吸収
体は設けられていない。
【0061】上述の実施例によれば、従来の液晶表示素
子と異なり、液晶表示素子が散乱状態のときには、液晶
層を通過しハーフミラーによって反射された光は液晶層
内に再び戻り、全体の散乱強度を向上させるため、白レ
ベルを向上させることができる。又、透過状態のときに
は、ハーフミラーを通過した光は着色板によって吸収さ
れ、直接外光を反射し液晶表示素子を使用している環境
の像を表示上に拾う現象を抑えることができるので、着
色(黒)レベルを向上させることができる。従って、コ
ントラストの高い表示を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、散乱状
態と透明状態とを外部電圧により制御する液晶表示素子
であって、それぞれが電極を有する2つの基板間に設け
られている液晶層と、2つの基板の一方の側に設けられ
ており可視光の透過率が20%〜80%であるハーフミラー
と、光が入射する方向に関してハーフミラーの裏面側に
設けられている光吸収層とを備えている。従って、視差
の少ない直視型表示素子で白黒、カラー表示を実現する
ことができ、コントラストの高い表示を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示素子の第1の実施例の構
成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る液晶表示素子の第2の実施例の構
成を示す断面図である。
【図3】本発明に係る液晶表示素子の第3の実施例の構
成を示す断面図である。
【図4】従来の液晶表示素子の一例の構成を示す断面図
である。
【符号の説明】 11、12、21、22、31、32 透明基板 15、25、35 液晶層 16、26、36 ハーフミラー 17、27、37 着色板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 散乱状態と透明状態とを外部電圧により
    制御する液晶表示素子であって、それぞれが電極を有す
    る2つの基板間に設けられている液晶層と、前記2つの
    基板の一方の側に設けられており可視光の透過率が20%
    〜80%であるハーフミラーと、光が入射する方向に関し
    て該ハーフミラーの裏面側に設けられている光吸収層と
    を備えたことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 前記液晶層はポリマーマトリクス中に液
    晶材料が分散されることにより形成されているポリマー
    分散型であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表
    示素子。
JP6874892A 1992-03-26 1992-03-26 液晶表示素子 Pending JPH05273527A (ja)

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JP6874892A JPH05273527A (ja) 1992-03-26 1992-03-26 液晶表示素子

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JP6874892A JPH05273527A (ja) 1992-03-26 1992-03-26 液晶表示素子

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JP6874892A Pending JPH05273527A (ja) 1992-03-26 1992-03-26 液晶表示素子

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998010327A1 (fr) * 1996-09-02 1998-03-12 Seiko Epson Corporation Panneau a cristaux liquides et appareil electronique faisant appel a ce panneau
JP2009036991A (ja) * 2007-08-01 2009-02-19 Daio Paper Corp コレステリック液晶表示素子用の光吸収シート

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