JP2002014336A - 反射/透過素子及び反射/透過型液晶表示装置 - Google Patents

反射/透過素子及び反射/透過型液晶表示装置

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JP2002014336A
JP2002014336A JP2000197221A JP2000197221A JP2002014336A JP 2002014336 A JP2002014336 A JP 2002014336A JP 2000197221 A JP2000197221 A JP 2000197221A JP 2000197221 A JP2000197221 A JP 2000197221A JP 2002014336 A JP2002014336 A JP 2002014336A
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reflection
light
liquid crystal
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transparent material
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JP2000197221A
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Tetsushi Yoshida
哲志 吉田
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一方の面側からの入射光を高い反射率で反射
し、他方の面側からの入射光を十分な透過率で透過させ
ることができる反射/透過素子を提供する。 【解決手段】前面に断面三角形状の凹部17が形成され
た透明板16と、それよりも大きい屈折率を有し、前記
凹部17内に設けられた透明物質層18と、前記凹部1
7の一方の傾斜面17aと透明物質層18との間に設け
られた反射膜19とを備え、前側から透明物質層18に
入射した光のうち、一方の傾斜面19aに向かって入射
した光を反射膜19により反射し、その反射光を凹部1
7の他方の傾斜面17bと透明物質層18との界面で反
射して前側に出射し、他方の傾斜面17bに向かって入
射した光を前記界面で反射し、その反射光を反射膜19
により反射して前側に出射するとともに、後側から透明
板16に入射した光のうち、一方の傾斜面17aに向か
って入射した光を反射膜19により反射して前記界面を
透過させて透明物質層19に入射し、その光を反射膜1
9により反射して前側に出射するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、反射/透過素子
及び反射/透過型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置として、十分な明るさの外
光が得られる環境下では、外光を利用する反射表示を行
ない、十分な明るさの外光が得られないときに、バック
ライトから照明光を出射させることにより、その照明光
を利用して反射表示を行なうようにした、反射/透過型
の液晶表示装置が知られている。
【0003】この反射/透過型液晶表示装置は、従来、
表示の観察側である前側の基板と、この前側基板に対向
する後側基板との間に、印加される電界に応じて透過光
の偏光状態を制御する液晶層が設けられてなる液晶素子
を挟んで、前側偏光板と後側偏光板とを配置するととも
に、前記後側偏光板の後側に半透過反射板を配置し、こ
の半透過反射板の背後にバックライトを配置した構成と
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記半透過反射板は、
その反射率と透過率とが反比例の関係にあり、反射率が
高いものは透過率が低く、透過率が高いものは反射率が
低い。
【0005】そのため、従来の反射/透過型液晶表示装
置では、透過率に比べて反射率が高い半透過反射板を用
いることにより、外光を利用する反射表示をできるだけ
明るくし、バックライトからの照明光を利用する透過表
示の明るさは、前記照明光の輝度を高くすることにより
確保しているが、照明光の輝度を高くすることは、バッ
クライトの消費電力や発熱の面で好ましくないため、照
明光の輝度には制約がある。
【0006】したがって、前記半透過反射板は、照明光
の輝度をあまり高くしなくても十分な明るさの透過表示
を得ることができる透過率を有していることが必要であ
り、そのためには、前記半透過反射板の反射率をあまり
高くすることができない。
【0007】そのため、前記半透過反射板を用いた従来
の反射/透過型液晶表示装置は、外光を利用する反射表
示の明るさが十分とは言えなかった。
【0008】この発明は、一方の面側からの入射光を高
い反射率で反射し、他方の面側からの入射光を十分な透
過率で透過させることができる反射/透過素子を提供す
るとともに、外光を利用する反射表示のときも、バック
ライトからの照明光を利用する透過表示のときも、十分
な明るさの表示を得ることができる反射/透過型液晶表
示装置を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の反射/透過素
子は、前面に互いに反対の傾きで傾斜する2つの傾斜面
を有する断面三角形状の複数の凹部が形成された透明板
と、前記透明板の屈折率よりも大きい屈折率を有し、前
記複数の凹部内に設けられた透明物質層と、前記凹部の
一方の傾斜面と前記透明物質層との間に設けられた反射
膜とからなり、前記反射膜は、前側から前記透明物質層
に入射した光のうち、前記凹部の一方の傾斜面に向かっ
て入射した光を反射し、その反射光を前記凹部の他方の
傾斜面と前記透明物質層との界面で反射させて前側に出
射するとともに、前記他方の傾斜面に向かって入射し、
この傾斜面と前記透明物質層との界面で反射した光を反
射させて前側に出射する一方の反射面と、前記透明板の
後側から前記凹部の一方の傾斜面に向かって入射した光
を反射して前記凹部の他方の傾斜面と前記透明物質層と
の界面を透過させて前記透明物質層に入射し、その光を
前記一方の反射面により反射して前側に出射させる他方
の反射面とを備えることを特徴とするものである。
【0010】この反射/透過素子は、その前側から前記
透明物質層に入射した光のうち、前記透明板の凹部の一
方の傾斜面に向かって入射した光を、前記一方の傾斜面
と前記透明物質層との間に設けられた反射膜により反射
し、その反射光を前記凹部の他方の傾斜面と前記透明物
質層との界面で反射して前側に出射し、前記他方の傾斜
面に向かって入射した光を、この傾斜面と前記透明物質
層との界面で反射し、その反射光を前記反射膜により射
して前側に出射するため、前側からの入射光を高い反射
率で反射することができる。
【0011】しかも、この反射/透過素子は、その後側
から前記透明板に入射した光のうち、前記凹部の一方の
傾斜面に向かって入射した光を、前記反射膜により反射
して前記凹部の他方の傾斜面と前記透明物質層との界面
を透過させて前記透明物質層に入射し、その光を前記反
射膜により拡散反射して前側に出射するため、後側から
の入射光を十分な透過率で透過させることができる。
【0012】このように、この発明の反射/透過素子
は、その一方の面側、つまり前側からの入射光を高い反
射率で反射し、他方の面側、つまり後側からの入射光を
十分な透過率で透過させることができる。
【0013】また、この発明の反射/透過液晶表示装置
は、表示の観察側である前側の基板とこの前側基板に対
向する後側基板との間に、印加される電界に応じて透過
光の偏光状態を制御する液晶層が設けられてなる液晶素
子と、前記液晶素子の前側に配置された前側偏光板と、
前記液晶素子の後側に配置された後側偏光板と、前記後
側偏光板の後側に配置されたバックライトと、前記液晶
素子と前記後側偏光板との間、または前記後側偏光板と
前記バックライトとの間に配置された反射/透過素子と
を備え、前記反射/透過素子は、前面に互いに反対の傾
きで傾斜する2つの傾斜面を有する断面三角形状の複数
の凹部が形成された透明板と、前記透明板の屈折率より
も大きい屈折率を有し、前記複数の凹部内に設けられた
透明物質層と、前記凹部の一方の傾斜面と前記透明物質
層との間に設けられた反射膜とからなり、前記反射膜
は、前側から前記透明物質層に入射した光のうち、前記
凹部の一方の傾斜面に向かって入射した光を反射し、そ
の反射光を前記凹部の他方の傾斜面と前記透明物質層と
の界面で反射させ前側に出射するとともに、前記他方の
傾斜面に向かって入射し、この傾斜面と前記透明物質層
との界面で反射した光を反射して前側に出射する一方の
反射膜と、前記透明板の後側から前記凹部の一方の傾斜
面に向かって入射した光を反射して前記凹部の他方の傾
斜面と前記透明物質層との界面を透過させて前記透明物
質層に入射し、その光を前記一方の反射面により反射し
て前側に出射させる他方の反射面とを備えるすることを
特徴とするものである。
【0014】この反射/透過液晶表示装置は、十分な明
るさの外光が得られる環境下では、外光を利用する反射
表示を行ない、十分な明るさの外光が得られないとき
に、前記バックライトから照明光を出射させることによ
り、その照明光を利用して反射表示を行なうものであ
り、反射表示のときは、液晶表示装置の前側から入射し
た外光が前記液晶素子に入射し、この液晶素子を透過し
た光が前記反射/透過素子により反射されて前側に出射
し、透過表示のときは、前記バックライトからの照明光
が前記反射/透過素子を透過して前記液晶素子に入射
し、この液晶素子を透過して液晶表示装置の前側に出射
する。
【0015】この反射/透過型液晶表示装置によれば、
前記反射/透過素子が、上述したように、前側からの入
射光を高い反射率で反射し、後側からの入射光を十分な
透過率で透過させるため、外光を利用する反射表示のと
きも、バックライトからの照明光を利用する透過表示の
ときも、十分な明るさの表示を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の反射/透過素子は、上
記のように、前面に互いに反対方向に傾斜する傾きが互
いに異なる2つの傾斜面を有する断面三角形状の複数の
凹部が形成された透明板と、前記透明板の屈折率よりも
大きい屈折率を有し、前記複数の凹部内に設けられた透
明物質層と、前記凹部の一方の傾斜面と前記透明物質層
との間に設けられた反射膜とからなるものであり、前側
からの入射光を高い反射率で反射し、後側からの入射光
を十分な透過率で透過させるようにしたものである。
【0017】この発明の反射/透過素子において、その
透明板の前側には、前記透明板の法線に対して一方の方
向に傾いた入射方向に光強度の極大値を持った光が入射
され、前記透明板の凹部の一方の傾斜面と透明物質層と
の間に設けられた反射膜の前記透明物質層に対向する反
射面は、前記入射方向に対向しているのが望ましい。
【0018】また、前記透明板の凹部の一方の傾斜面の
透明板の法線に対する傾き角は、前記他方の傾斜面の前
記法線に対する傾き角よりも大きいのが好ましい。
【0019】さらに、この反射/透過素子においては、
前記透明板の凹部の一方の傾斜面と透明物質層との間に
設けられた反射膜の前記透明板に対向する反射面を鏡面
反射面とし、前記透明物質層に対向する反射面を拡散反
射面とするか、あるいは、前記反射膜の前記透明板に対
向する反射面と前記透明物質層に対向する反射面とをそ
れぞれ鏡面とし、前記透明物質層に光拡散性をもたせる
のが好ましい。
【0020】また、この発明の反射/透過型液晶表示装
置は、上記のように、液晶素子の前側と後側とに前側偏
光板と後側偏光板とを配置し、前記後側偏光板の後側に
バックライトを配置するとともに、前記液晶素子と前記
後側偏光板との間、または前記後側偏光板と前記バック
ライトとの間に、前側からの入射光を高い反射率で反射
し、後側からの入射光を十分な透過率で透過させる前記
反射/透過素子を配置することにより、外光を利用する
反射表示のときも、バックライトからの照明光を利用す
る透過表示のときも、十分な明るさの表示を得ることが
できるようにしたものである。
【0021】この発明の反射/透過型液晶表示装置にお
いて、前記反射/透過素子は、その透明板の凹部の一方
の傾斜面と透明物質層との間に設けられた反射膜の前記
透明物質層に対向する反射面を、画面の法線に対して前
記画面の上縁方向に傾いた方向に対向させて配置するの
が好ましい。
【0022】また、この反射/透過型液晶表示装置は、
前記反射/透過素子を、前記液晶素子と後側偏光板との
間に配置し、前記外光を利用する反射表示を、前記液晶
素子の前側に配置された前側偏光板を偏光子および検光
子とする1枚偏光板による表示方式とし、前記バックラ
イトからの照明光を利用する透過表示を、前記後側偏光
板を偏光子とし、前記前側偏光板を検光子とする2枚偏
光板による表示方式とするのが好ましい。
【0023】その場合、例えば前記液晶素子の液晶層の
液晶分子の初期配向状態を、一方向に沿ったホモジニア
ス配向とするときは、この液晶素子と前側偏光板との間
に前側位相板を配置し、前記反射/透過素子と後側偏光
板との間に後側位相板を配置するのが望ましい。
【0024】このような構成とする場合は、前側位相板
と後側位相板を、透過する光の常光と異常光との間に1
/4波長の位相差を与えるλ/4位相板とし、前側位相
板と後側位相板とをそれぞれ、その遅相軸を液晶素子の
液晶分子のホモジニアス配向方向とほぼ平行にして配置
し、前側偏光板と後側偏光板とを、それぞれの透過軸を
互いにほぼ平行にするとともに、前記透過軸を前記前側
および後側位相板の遅相軸に対しほぼ45°の角度で交
差させて配置するのが望ましい。
【0025】
【実施例】図1〜図4はこの発明の第1の実施例を示し
ており、図1は反射/透過型液晶表示装置の側面図であ
る。
【0026】この実施例の反射/透過型液晶表示装置
は、液晶分子が一方向に沿ってホモジニアス配向した液
晶素子を用いたものであり、図1のように、液晶素子1
と、この液晶素子1の前側(図1において上側)に配置
された前側偏光板10と、前記液晶素子1の後側(図1
において下側)に配置された後側偏光板11と、前記液
晶素子1と前側偏光板10との間に配置された前側位相
板12と、前記液晶素子1と後側偏光板11との間に配
置された後側偏光板13と、前記後側偏光板11の後側
に配置されたバックライト14と、前記液晶素子1と前
記後側位相板13との間に配置された反射/透過素子1
5とを備えている。
【0027】図2は前記液晶素子1の一部分の拡大断面
図であり、この液晶素子1は、表示の観察側である前側
の透明基板2と、この前側基板2に対向する後側の透明
基板3との間に、これらの基板2,3の内面にそれぞれ
設けられた透明電極4,5の間に印加される電界に応じ
て透過光の偏光状態を制御する液晶層9が設けられた構
成のものである。
【0028】この液晶素子1は、例えばアクティブマト
リックス方式のものであり、前後一対の基板2,3のう
ちの後側基板3の内面に設けられた電極5は、行方向お
よび列方向にマトリックス状に配列する複数の画素電
極、前側基板2の内面に設けられた電極4は、前記複数
の画素電極5に対向する一枚膜状の対向電極である。
【0029】なお、図2では省略しているが、前記後側
基板3の内面には、前記複数の画素電極5にそれぞれ接
続された複数のTFT(薄膜トランジスタ)と、各行の
TFTにそれぞれゲート信号を供給するための複数のゲ
ート配線と、各列のTFTにそれぞれデータ信号を供給
するための複数のデータ配線とが設けられている。
【0030】さらに、この液晶素子1の前側基板2の内
面には、前記複数の画素電極5と前記対向電極4とが互
いに対向する複数の画素領域にそれぞれ対応させて、複
数の色、例えば赤、緑、青の3色のカラーフィルタ6
R,6G,6Bが設けられており、前記対向電極4は、
前記カラーフィルタ6R,6G,6Bの上に形成されて
いる。
【0031】そして、前記前側基板2と後側基板3は、
その周縁部において図示しない枠状のシール材を介して
接合されており、これらの基板2,3間の前記シール材
により囲まれた領域に液晶層9が設けられている。
【0032】この液晶層9の液晶分子は、前記一対の基
板2,3の内面に前記電極4,5を覆って設けられた配
向膜7,8によりそれぞれの基板2,3の近傍における
配向方向を規制され、一方向に沿ってホモジニアス配向
している。
【0033】また、前記前側偏光板10と後側偏光板1
1は、いずれも、入射光の互いに直交する2つの偏光成
分のうち、一方の偏光成分の光を透過させ、他方の偏光
成分の光を吸収する吸収偏光板であり、前記前側位相板
12と後側位相板13は、いずれも、透過する光の常光
と異常光との間に1/4波長の位相差を与えるλ/4位
相板である。
【0034】図3は、前記液晶素子1の前側基板2およ
び後側基板3の配向処理方向(配向膜7,8の配向処理
方向)2a,3aと、前側および後側偏光板10,11
の透過軸10a,11aの向きと、前側および後側位相
板12,13の遅相軸12a,13aの向きを示してい
る。
【0035】図3のように、前記液晶素子1の前側基板
2の配向処理方向2aと、後側基板3の配向処理方向3
aとは、互いにほぼ平行で逆向きであり、この液晶素子
1の液晶層9の液晶分子は、前記配向処理方向2a,3
aに沿ってホモジニアス配向している。
【0036】そして、前側位相板12と後側位相板13
はそれぞれ、その遅相軸12a,13aを前記液晶素子
1の液晶分子のホモジニアス配向方向とほぼ平行にして
配置されており、前側偏光板10と後側偏光板11は、
それぞれの透過軸10a,11aを互いにほぼ平行にす
るとともに、前記透過軸10a,11aを前記前側およ
び後側位相板12,13の遅相軸12a,13aに対し
ほぼ45°の角度で交差させて配置されている。
【0037】一方、前記バックライト14は、例えばE
L(エレクトロルミネセンス)パネル等のような、垂直
方向に照明光を出射する指向性をもった面光源であり、
このバックライト14は、十分な明るさの外光が得られ
ない環境下で液晶表示装置を使用する際に駆動されて照
明光を出射する。
【0038】また、前記反射/透過素子15は、その一
方の面側からの入射光を高い反射率で反射し、他方の面
側からの入射光を十分な透過率で透過させる特性を有し
ている。
【0039】図4は前記反射/透過素子15の一部分の
拡大側面図であり、この反射/透過素子15は、前面に
互いに反対傾きで傾斜する2つの傾斜面17a,17b
を有する断面三角形状の複数の凹部17が形成された透
明板16と、前記透明板16の屈折率よりも大きい屈折
率を有し、前記複数の凹部17内に設けられた透明物質
層18と、前記凹部17の一方の傾斜面17aと前記透
明物質層18との間に設けられた反射膜19とからなっ
ている。この反射膜19は、その両面に反射面を持つ両
面反射膜ある。
【0040】なお、図1では、便宜上、前記透明板16
の凹部17を拡大して示したが、前記凹部17は、25
μm〜50μm程度の幅で、前記透明板16の全幅にわ
たる長さの細長凹部であり、前記透明板16の前面は、
複数の凹部17がその幅方向に連続させて互いに平行に
形成され、ピッチが25μm〜50μm程度の鋸歯状断
面を持つ鋸歯形状面となっている。
【0041】前記透明板16は、例えばアクリル樹脂か
らなっており、その屈折率は1.5である。また、前記
透明物質層18は、例えば酸化チタン(Ti Oまたは
TiO)からなっており、その屈折率は2.8である。
【0042】また、前記透明板16の前面の複数の凹部
17はそれぞれ、前記反射膜19が設けられる一方の傾
斜面17aの透明板16の法線hに対する傾き角θ1
を、他方の傾斜面17bの前記法線hに対する傾き角θ
2よりも大きくした形状に形成されており、前記反射膜
19は、前記一方の傾斜面17aと前記透明物質層18
との間に、その全域にわたって設けられている。
【0043】さらに、この実施例では、前記反射膜19
の透明板16に対向する反射面を鏡面反射面19aと
し、前記透明物質層18に対向する反射面を拡散反射面
19bとしている。
【0044】なお、前記反射膜19は、前記透明板16
の複数の凹部17の一方の傾斜面17aに蒸着されたア
ルミニウム等の高反射率金属膜からなっており、その拡
散反射面19bは、蒸着条件を制御して前記金属膜の表
面を荒らすことにより形成されるか、あるいは、前記金
属膜の表面に、この金属膜とは屈折率が異なる酸化珪素
(Si O)等の微粒子を分散状態で付着させて形成さ
れている。
【0045】また、前記透明板16の複数の凹部17内
に設けられた透明物質層18は、例えば、前記凹部17
内に酸化チタン等の透明物質と有機又は無機物質からな
る樹脂或いは溶媒との混合物を密に充填して焼成するこ
とにより形成されており、この透明物質層18の前面
は、前記透明板16の後面と平行な平坦面に仕上げられ
ている。
【0046】なお、図に示した反射/透過素子15は、
前記透明物質層18を、その前面が前記透明板16の前
面(凹部17の開放面)と面一になるように設けたもの
であるが、前記透明物質層18は、隣り合う透明物質層
18の前面部分が前記透明板16の前面の外側に互いに
連続するように形成してもよい。
【0047】そして、前記反射/透過素子15は、その
前面(透明物質層18の前面)を前記液晶素子1の後面
に対向させるとともに、前記透明板16の凹部17の一
方の傾斜面17aと透明物質層18との間に設けられた
反射膜19の前記透明物質層18に対向する散乱反射面
19bを、反射/透過型液晶表示装置に外光を利用する
反射表示を行なわせるときの外光の光強度が極大値を示
す入射方向に対向させて、前記液晶素子1と前記後側位
相板13との間に配置されている。
【0048】すなわち、反射/透過型液晶表示装置に外
光を利用する反射表示を行なわせる場合、この液晶表示
装置は、その画面の法線に対して前記画面の上縁方向に
30°程度傾いた方向を、前記液晶表示装置に入射され
る外光のうち、その光強度が極大値を示す方向に向けて
使用される。
【0049】したがって、前記反射表示のときに、液晶
表示装置の前側から前側偏光板10と前側位相板12と
液晶素子1とを透過して反射/透過素子15にその前側
から入射する光は、前記透明板16の法線h(液晶表示
装置の画面の法線と同じ)に対し、前記画面の上縁方向
(図1および図4において左方向)にある程度傾いた方
向から主に入射する。
【0050】そのため、この実施例では、前記反射/透
過素子15を、前記反射膜19の透明物質層18に対向
する散乱反射面19aを前記画面の上縁方向に対向させ
て配置している。
【0051】前記反射/透過素子15は、その前側から
入射した光(液晶表示装置の前側から前側偏光板10と
前側位相板12と液晶素子1とを透過して反射/透過素
子15に入射した光)を反射して前側に出射し、後側か
ら入射した光(バックライト14から出射し、後側偏光
板11と後側位相板13とを透過して反射/透過素子1
5に入射した光)を透過させて前側に出射する。
【0052】すなわち、前記反射/透過素子15は、そ
の前側から前記透明物質層18に入射した光のうち、前
記透明板16の凹部17の一方の傾斜面17aに向かっ
て入射した光を、図4に実線矢印aで示したように、前
記反射膜19の透明物質層18に対向する拡散反射面1
9bにより拡散反射し、その拡散反射光を前記凹部17
の他方の傾斜面17bと前記透明物質層18との界面で
反射して透明物質層18の前面から前側に出射するとと
もに、前記他方の傾斜面17bに向かって入射した光
を、図4に実線矢印bで示したように、前記傾斜面17
bと前記透明物質層18との界面で反射し、その反射光
を前記反射膜19の拡散反射面19bにより拡散反射し
て透明物質層18の前面から前側に出射する。
【0053】前記凹部17の他方の傾斜面17bと透明
物質層18との界面での反射は、全反射による反射であ
り、一方の傾斜面17aに向かって入射し、前記反射膜
19により散乱反射されて前記界面に入射した拡散反射
光のうち、前記界面に対して全反射臨界角以上の入射角
で入射した光が、この界面で全反射して前側に出射する
とともに、前記他方の傾斜面17bに向かって入射した
光のうち、前記界面に対して全反射臨界角以上の入射角
で入射した光が、この界面で全反射して前側に出射す
る。
【0054】例えば、上述してように、前記透明板16
が屈折率が1.5のアクリル樹脂、前記透明物質層18
が屈折率が2.8の酸化チタンからなっている場合、前
記界面の全反射臨界角(前記界面の法線に対する角度)
は、32.4°であり、したがって、前記界面に対して
32.4°以上の入射角(前記界面の法線に対する角
度)で入射した光が、この界面で全反射して前側に出射
する。
【0055】また、前記反射/透過素子15は、その後
側から前記透明板16に入射した光のうち、前記透明板
16の凹部17の一方の傾斜面17aに向かって入射し
た光を、図4に破線矢印cで示したように、前記反射膜
19の前記透明板17に対向する鏡面反射面19aによ
り鏡面反射して前記の凹部17の他方の傾斜面17bと
透明物質層18との界面を透過させて前記透明物質層1
8に入射し、その光を前記反射膜19の透明物質層18
に対向する拡散反射面19bより拡散反射して前記透明
物質層18の前面から前側に出射するとともに、前記他
方の傾斜面17bに向かって入射した光を、図4に破線
矢印dで示したように、前記他方の傾斜面17bと透明
物質層18との界面を透過させて前記透明物質層18の
前面から前側に出射する。
【0056】なお、前記透明物質層18の屈折率は前記
透明板16の屈折率よりも大きいため、後側から前記他
方の傾斜面17bに向かって入射した光は、この傾斜面
17bと透明物質層18との界面で全反射することなく
前記界面を透過し、前記界面の法線に対する角度が小さ
くなる方向に屈折して前記透明物質層18に入射し、こ
の前記透明物質層18の前面から前側に出射する。
【0057】このように、前記反射/透過素子15は、
その前側から透明物質層18に入射した光のうち、前記
透明板16の凹部17の一方の傾斜面17aに向かって
入射した光を、前記一方の傾斜面17aと前記透明物質
層18との間に設けられた反射膜19により反射し、そ
の反射光を前記凹部17の他方の傾斜面17bと前記透
明物質層18との界面で反射して前側に出射するととも
に、前記他方の傾斜面17bに向かって入射した光を、
この傾斜面17bと透明物質層18との界面で反射し、
その反射光を前記反射膜19により反射して前側に出射
するため、前側からの入射光を高い反射率で反射するこ
とができる。
【0058】しかも、この反射/透過素子15は、その
後側から前記透明板16に入射した光のうち、前記凹部
17の一方の傾斜面17aに向かって入射した光を、前
記反射膜19により反射して前記凹部の他方の傾斜面1
7bと透明物質層18との界面を透過させて前記透明物
質層18に入射し、その光を前記反射膜19により反射
して前側に出射するとともに、前記他方の傾斜面17b
に向かって入射した光を、前記他方の傾斜面17bと透
明物質層18との界面を透過させて前側に出射するた
め、後側からの入射光を十分な透過率で透過させること
ができる。
【0059】また、前記反射/透過素子15は、上述し
たように、前記反射膜19の透明物質層18に対向する
反射面(散乱反射面)19bが、液晶表示装置の前側か
ら前側偏光板10と前側位相板12と液晶素子1とを透
過して反射/透過素子15にその前側から入射する光の
主な入射方向に対向しているため、前側からの入射光
を、より高い反射率で反射することができる。
【0060】すなわち、この反射/透過素子15は、前
側からの入射光を、前記透明板16の凹部17の一方の
傾斜面17aと透明物質層18との間に設けられた反射
膜19による反射と、前記凹部17の他方の傾斜面17
bと前記透明物質層18との界面での反射とにより前側
に出射するものであるが、前記界面での反射は全反射に
よる反射であり、前記界面に対して全反射臨界角以上の
入射角で入射した光が全反射するため、前記界面の反射
率は、前記反射膜19の反射に比べて低い。
【0061】一方、前記透明板16の法線hに対して一
方の方向に傾いた方向から主に入射する光は、前記反射
膜19と前記界面とのうち、前記主な入射方向に対向し
ている方により多く入射する。
【0062】したがって、上記のように前記反射膜19
の透明物質層18に対向する反射面(拡散反射面)19
bが前記主な入射方向に対向していれば、前側からの入
射光がより多く前記反射膜19に入射して高い反射率で
反射され、その光のうち、前記界面に対して全反射臨界
角以上の入射角で入射した光が全反射するため、前側か
らの入射光を、より高い反射率で反射することができ
る。
【0063】しかも、この反射/透過素子15は、上述
したように、前記透明板16の凹部17の一方の傾斜面
17aの透明板16の法線hに対する傾き角θ1を、前
記凹部17の他方の傾斜面17bの前記法線hに対する
傾き角θ2よりも大きくしているため、前記一方の傾斜
面17aと透明物質層18との間に設けられた反射膜1
9の傾斜方向の幅を、前記他方の傾斜面17bと前記透
明物質層18との界面の幅よりも大きくし、前側からの
入射光をさらに高い反射率で反射することができるとと
もに、後側からの入射光をより多く前記反射膜19によ
り反射して、効率良く前記凹部17の他方の傾斜面17
bと透明物質層18との界面を透過させて前記透明物質
層18に入射し、より高い透過率で透過させることがで
きる。
【0064】なお、上述したように、反射/透過型液晶
表示装置は、外光を利用する反射表示のときに、画面の
法線に対して前記画面の上縁方向に30°程度傾いた方
向を明るい外光が得られる方向に向けて使用されるた
め、液晶表示装置への外光の主な入射方向は、画面の法
線に対して前記画面の上縁方向に30°程度傾いた方向
であるが、その入射光は、前側偏光板10と前側位相板
12と液晶素子1とを透過する過程で前記法線に対する
角度が小さくなる方向に屈折し、前記法線に対し画面の
上縁方向に19°〜20°程度傾いた方向から主に前記
反射/透過素子15に入射する。
【0065】したがって、前記透明板16の凹部17の
一方の傾斜面17aの前記法線hに対する傾き角θ1
と、前記他方の傾斜面17bの前記法線hに対する傾き
角θ2は、θ1=35°〜55°、θ2=13°〜33
°の範囲、より好ましくは、θ1=約45°、θ2=約
23°とするのが望ましく、このように前記傾斜面17
a,17bの傾き角θ1,θ2を選ぶことにより、前記
前側偏光板10と前側位相板12と液晶素子1とを透過
して前記反射/透過素子15の透明物質層18に入射
し、前記透明板16の凹部17の一方の傾斜面17aに
向かって入射した光のほとんどを、前記一方の傾斜面1
7aと透明物質層18との間に設けられた前記反射膜1
9により前記凹部17の他方の傾斜面17bと前記透明
物質層18との界面に向けて反射し、その光を前記界面
により反射して前側に出射することができる。
【0066】さらに、この反射/透過素子15は、前記
透明板16の凹部17の一方の傾斜面17aと透明物質
層18との間に設けられた前記反射膜19の透明板16
に対向する反射面を鏡面反射面19aとし、前記透明物
質層18に対向する反射面を拡散反射面19bとしてい
るため、後側からの入射光を前記反射膜19により鏡面
反射して、より効率良く前記凹部17の他方の傾斜面1
7bと透明物質層18との界面を透過させて前記透明物
質層18に入射し、さらに高い透過率で透過させること
ができるとともに、前記反射膜19の透明板16に対向
する拡散反射面19aでの拡散反射により、前側に出射
する反射光および透過光の輝度分布をほぼ均一にするこ
とができる。
【0067】次に、図1に示した反射/透過液晶表示装
置について説明すると、この反射/透過液晶表示装置
は、十分な明るさの外光が得られる環境下では、外光を
利用する反射表示を行ない、十分な明るさの外光が得ら
れないときに、バックライト14から照明光を出射させ
ることにより、その照明光を利用して反射表示を行なう
ものであり、反射表示のときは、液晶表示装置の前側か
ら液晶素子1に入射し、この液晶素子1を透過した光
が、図1に実線矢印で示したように反射/透過素子15
により反射されて前側に出射し、透過表示のときは、前
記バックライト14からの照明光が、図1に破線矢印で
示したように前記反射/透過素子を透過して前記液晶素
子1に入射し、この液晶素子1を透過して液晶表示装置
の前側に出射する。
【0068】なお、この実施例の反射/透過型液晶表示
装置は、前記反射/透過素子15を、前記液晶素子1と
後側偏光板11との間に配置したものであるため、外光
を利用する反射表示は、前記液晶素子1の前側に配置さ
れた前側偏光板10を偏光子および検光子とする1枚偏
光板による表示方式であり、バックライト14からの照
明光を利用する透過表示は、前記後側偏光板11を偏光
子とし、前記前側偏光板10を検光子とする2枚偏光板
による表示方式である。
【0069】この実施例の反射/透過型液晶表示装置
は、前記液晶素子1の液晶層9の液晶分子を一方向に沿
ってホモジニアス配向させるとともに、前記液晶素子1
と前側偏光板10との間に前側位相板12を配置し、前
記反射/透過素子15と後側偏光板11との間に後側位
相板13を配置したものであるため、次のような表示を
行なうことができる。
【0070】すなわち、外光を利用する反射表示のとき
は、前側から入射した外光が、前側偏光板10を透過し
てその透過軸10aに沿った直線偏光となり、その光
が、前側位相板12と液晶素子1とを透過して前記反射
/透過素子15により反射され、その反射光が前記液晶
素子1と前側位相板12とを再び透過して前記前側偏光
板10に入射し、その光のうち、前記前側偏光板10の
透過軸10aに沿った偏光成分の光が、この前側偏光板
10を透過して前側に出射する。
【0071】一方、前記液晶素子1の液晶層9は、オフ
時、つまり液晶分子が初期のホモジニアス配向状態にあ
るときは、透過する光の常光と異常光との間に1/4波
長の位相差を与え、オン時、つまり電極4,5間へのオ
ン電圧の印加により液晶分子が基板2,3面に対してほ
ぼ垂直に立上がり配向したときは、透過する光を前記位
相差を与えること無く出射する。
【0072】また、前記前側位相板12と後側位相板1
3は、λ/4位相板であるため、この前側位相板12と
後側位相板13はそれぞれ、透過する光の常光と異常光
との間に1/4波長の位相差を与える。
【0073】そして、この実施例では、図3に示したよ
うに、前記前側位相板12と後側位相板13の遅相軸1
2a,13aを液晶素子1の液晶分子のホモジニアス配
向方向とほぼ平行にし、前側偏光板10と後側偏光板1
1の透過軸10a,11aを互いにほぼ平行にするとと
もに、その透過軸10a,11aを前側および後側位相
板12,13の遅相軸12a,13aに対しほぼ45°
の角度で交差させているため、オフ時(液晶素子1の液
晶分子が初期のホモジニアス配向状態にあるとき)は、
前側偏光板10を透過して入射した直線偏光が、前側位
相板12と液晶素子1とを透過して前記反射/透過素子
15により反射され、前記液晶素子1と前側位相板12
とを再び透過する過程で、前側位相板12によるλ/4
の位相差と、前記液晶素子1の液晶層9によるλ/4の
位相差とを2回ずつ与えられ、常光と異常光との間に
(λ/4+λ/4)×2=λの位相差を生じた光(前側
偏光板10を透過して入射した直線偏光に対して偏光の
振動面がほぼ180°回転した光)、つまり、前側偏光
板10の透過軸10aに沿った直線偏光となって前記前
側偏光板10に入射し、この前側偏光板10を透過して
前側に出射する。
【0074】また、オン時(液晶素子1の液晶分子がオ
ン電圧の印加により基板2,3面に対してほぼ垂直に立
上がり配向したとき)は、前側偏光板10を透過して入
射した直線偏光が、前側位相板12と液晶素子1とを透
過して前記反射/透過素子15により反射され、前記液
晶素子1と前側位相板12とを再び透過する過程で、前
側位相板12によるλ/4の位相差を2回与えられ、常
光と異常光との間にλ/4×2=λ/2の位相差を生じ
た光(前側偏光板10を透過して入射した直線偏光に対
して偏光の振動面がほぼ90°回転した光)、つまり、
前側偏光板10の透過軸10aに沿った直線偏光となっ
て前記前側偏光板10に入射し、この前側偏光板10に
より吸収される。
【0075】そのため、反射表示のときは、オフされた
画素領域の表示が、その画素領域に対応するカラーフィ
ルタ6R,6G,6Bの色に着色した明表示になり、オ
ンされた画素領域の表示が黒の暗表示になる。
【0076】また、バックライト14からの照明光を利
用する透過表示のときは、後側から入射した照明光が、
後側偏光板11を透過してその透過軸11aに沿った直
線偏光となり、その光が、後側位相板12と反射/透過
素子15と液晶素子1と前側位相板12とを透過して前
側偏光板10に入射し、その光のうち、前記前側偏光板
10の透過軸10aに沿った偏光成分の光が、この前側
偏光板10を透過して前側に出射する。
【0077】そして、オフ時(液晶素子1の液晶分子が
初期のホモジニアス配向状態にあるとき)は、後側偏光
板11を透過して入射した直線偏光が、後側位相板12
と液晶素子1と前側位相板12とを透過する過程で、前
記後側位相板12によるλ/4の位相差と、前記液晶素
子1の液晶層9によるλ/4の位相差と、前側位相板1
2によるλ/4の位相差とを1回ずつ与えられ、常光と
異常光との間に3λ/4の位相差を生じた光、つまり、
円偏光となって前側偏光板10に入射し、その光のう
ち、前記前側偏光板10の透過軸10aに沿った偏光成
分の光が前記前側偏光板10を透過して前側に出射す
る。
【0078】また、オン時(液晶素子1の液晶分子がオ
ン電圧の印加により基板2,3面に対してほぼ垂直に立
上がり配向したとき)は、後側偏光板10を透過して入
射した直線偏光が、後側位相板13と液晶素子1と前側
位相板12とを透過する過程で、前記後側位相板13に
よるλ/4の位相差と、前側位相板12によるλ/4の
位相差とを1回ずつ与えられ、常光と異常光との間にλ
/2の位相差を生じた光(後側偏光板11を透過して入
射した直線偏光に対して偏光の振動面がほぼ90°回転
した光)、つまり、前側偏光板10の透過軸10aに対
してほぼ直交する偏光成分の直線偏光となって前側偏光
板10に入射し、この前側偏光板10により吸収され
る。
【0079】そのため、透過表示のときは、オフされた
画素領域の表示が、その画素領域に対応するカラーフィ
ルタ6R,6G,6Bの色に着色した明表示になり、オ
ンされた画素領域の表示が、黒の暗表示になる。
【0080】このように、この実施例の反射/透過型液
晶表示装置は、液晶素子1の液晶層9の液晶分子を一方
向に沿ってホモジニアス配向させ、前記液晶素子1と前
側偏光板10との間に前側位相板12を配置し、前記反
射/透過素子15と後側偏光板11との間に後側位相板
13を配置するとともに、前記前側位相板12と後側位
相板13をλ/4位相板とし、この前側位相板12と後
側位相板13の遅相軸12a,13aを前記液晶素子1
の液晶分子のホモジニアス配向方向とほぼ平行にし、前
記前側偏光板10と後側偏光板11の透過軸10a,1
1aを互いにほぼ平行にするとともに、その透過軸10
a,11aを前記前側および後側位相板12,13の遅
相軸12a,13aに対しほぼ45°の角度で交差させ
ているため、反射表示のときも、透過表示のときも、オ
フ時の表示が明表示で、オン時の表示が暗表示であり、
しかも、反射表示と透過表示のいずれのときも、液晶層
を透過して前側偏光板10に入射する光が、その前側偏
光板の透過軸と直交する振動面を持った直線偏光となる
ので、反射表示と透過表示におけるオフ時の透過特性を
揃えることが出来る。
【0081】したがって、この反射/透過型液晶表示装
置によれば、反射表示のときと透過表示のときとで明暗
が反転することの無い表示を行なうことができるととも
に、反射表示のときの暗表示と、透過表示のときの暗表
示とを、同じ黒の表示にし、いずれの表示のときも良好
なコントラストを得ることができる。
【0082】また、この反射/透過型液晶表示装置は、
前記反射/透過素子15を、前記液晶素子1と後側偏光
板11との間に配置し、前記外光を利用する反射表示
を、前記液晶素子1の前側に配置された前側偏光板10
を偏光子および検光子とする1枚偏光板による表示方式
とし、前記バックライト14からの照明光を利用する透
過表示を、前記後側偏光板11を偏光子とし、前記前側
偏光板10を検光子とする2枚偏光板による表示方式と
したものであり、反射表示ときに、前側からの入射光が
後側偏光板11を通らずに前側に出射するため、反射表
示をさらに明るくすることができる。
【0083】さらに、この反射/透過型液晶表示装置
は、前記反射/透過素子15が、上述したように、前側
からの入射光を高い反射率で反射し、後側からの入射光
を十分な透過率で透過させるため、外光を利用する反射
表示のときも、バックライト14からの照明光を利用す
る透過表示のときも、十分な明るさの表示を得ることが
できる。
【0084】しかも、この反射/透過型液晶表示装置
は、上述したように、前記反射/透過素子15を、その
透明板16の凹部17の一方の傾斜面17aと透明物質
層18との間に設けられた反射膜19の前記透明物質層
18に対向する反射面(拡散反射面)19bを、画面の
法線に対して前記画面の上縁方向に傾いた方向、つま
り、反射表示のときの主な外光の入射方向に対向させて
配置しているため、前側からの入射光を、前記反射/透
過素子15により高い反射率で反射させ、反射表示をよ
り明るくすることができる。
【0085】また、前記反射/透過素子は、上述したよ
うに、透明板16の凹部17の一方の傾斜面17aと透
明物質層18との間に設けられた反射膜19の前記透明
物質層18に対向する反射面を拡散反射面19bとした
ものであり、ほぼ均一な輝度分布の反射光および透過光
を出射するため、前記反射表示のときも、透過表示のと
きも、輝度むらの無い良好な品質の表示を得ることがで
きる。
【0086】なお、前記反射/透過素子15は、図5に
示した第2の実施例のように、前記透明板16の凹部1
7の一方の傾斜面17aと透明物質層18との間に設け
られた反射膜19の前記透明物質層18に対向する反射
面を拡散反射面19bとするとともに、前面(透明物質
層18の前面)に拡散層20を設けた構成としてもよ
く、このような構成とすることにより、さらに均一な輝
度分布の反射光および透過光を出射することができる。
【0087】この実施例の反射/透過素子15におい
て、前記拡散層20は、図5のように、前記透明物質層
18の前面に拡散フィルム21を貼り付けて形成して
も、あるいは、前記透明物質層18の前面を粗面化する
ことにより形成してもよい。
【0088】また、上記実施例の反射/透過素子15
は、前記透明板16の凹部17の一方の傾斜面17aと
透明物質層18との間に設けられた反射膜19の前記透
明物質層18に対向する反射面を拡散反射面19bとし
たものであるが、前記反射/透過素子15は、図6に示
した第3の実施例のように、前記反射膜19の透明板1
6に対向する反射面と透明物質層18に対向する反射面
とをそれぞれ鏡面反射面19aとし、前記透明物質層1
8に光拡散性をもたせた構成としてもよい。
【0089】この光拡散性を有する透明物質層18は、
例えば、前記透明物質層18を形成する酸化チタン中に
光散乱微粒子を分散状態で混入させるか、酸化チタンを
多結晶化して光拡散性をもたせたるか、あるいは、酸化
チタンを微粒子化し、その酸化チタン微粒子を透明樹脂
等のバインダにより結合することにより得ることができ
る。
【0090】この実施例の反射/透過素子15は、前記
反射膜19の透明板16に対向する反射面と透明物質層
18に対向する反射面とをそれぞれ鏡面反射面19aと
したものであるが、前記透明物質層18が光拡散性を有
しているため、ほぼ均一な輝度分布の反射光および透過
光を出射することができる。
【0091】なお、前記第5図に示した第3の実施例の
反射/透過素子15は、その前面(透明物質層18の前
面)に拡散層を設けた構成としてもよく、このような構
成とすることにより、さらに均一な輝度分布の反射光お
よび透過光を出射することができる。
【0092】さらに、上記第1〜第3の実施例の反射/
透過素子15は、前記透明板16をアクリル樹脂により
形成し、前記透明物質層18を酸化チタン(Ti O
たはTi O)により形成したものであるが、前記透明板
16と透明物質層18は、他の透明材料により形成して
もよく、その場合でも、前記透明物質層18の屈折率を
前記透明板16の屈折率よりも大きくすることにより、
前記透明板16の凹部17の一方の傾斜面17aと透明
物質層18との間に設けられた反射膜19の前記透明物
質層18に対向する反射面で反射された光のうち、前記
凹部17の他方の傾斜面17Bと透明物質層18との界
面に対して全反射臨界角以上の入射角で入射した光を前
記界面で全反射し、前記透明物質層18の前面から前側
に出射することができる。
【0093】ただし、前記透明板16と透明物質層18
との屈折率の差は、上記実施例のように前記透明板16
を屈折率が1.5のアクリル樹脂により形成し、前記透
明物質層18を屈折率が2.8の酸化チタンにより形成
したときの屈折率差(2.8−1.5=1.3)以上が
好ましく、このように透明板16と透明物質層18との
屈折率差を選ぶことにより、前記透明板16の凹部17
の他方の傾斜面17Bと透明物質層18との界面での全
反射臨界角(前記界面の法線に対する角度)を小さく
し、前記透明板16の凹部17の一方の傾斜面17aと
透明物質層18との間に設けられた反射膜19の前記透
明物質層18に対向する反射面で反射された光を、より
効率良く前記界面で反射して前側に出射することができ
る。
【0094】例えば、前記透明板16を屈折率が1.5
のアクリル樹脂とする場合、このアクリルより屈折率が
大きい透明物質層18の透明材料としては、屈折率が
1.76〜1.77の酸化アルミニウム(Al23)、
屈折率が2.09の塩化銀、屈折率1.73の酸化マグ
ネシウム、屈折率2.37の硫化亜鉛(ZnS)、屈折
率2.4のダイヤモンド、屈折率1.91のフリットガ
ラス等、或いは所定の方向に配向させた高分子液晶等が
あり、これらの透明材料を用いることにより、前記透明
板16の凹部17の他方の傾斜面17Bと透明物質層1
8との界面での全反射臨界角を小さくすることができ
る。
【0095】また、上記実施例の反射/透過型液晶表示
装置は、バックライト14として、ELパネル等のよう
な垂直方向に照明光を出射する指向性をもった面光源を
用いてたものであるが、前記バックライト14は、例え
ば、端面から光を取り込んで前面全体から出射する導光
板と、この導光板の前記端面に対向させて配置された冷
陰極管等の光源ランプからなる、サイドランプ型の面光
源でもよい。
【0096】このサイドランプ型の面光源からなるバッ
クライトは、その前面(導光板の前面)から出射する照
明光は、前記導光板の前面の法線に対して前記光源ラン
プの配置端側とは反対方向に若干傾いた出射方向に出射
光強度のピークを有する指向性を持っている。
【0097】そのため、前記サイドランプ型の面光源か
らなるバックライトを用いる場合は、このバックライト
を、その照明光の出射方向が、前記反射/透過素子15
の透明板16の凹部17の他方の傾斜面17bに向き合
うようにして配置するのが好ましく、このようにするこ
とにより、バックライトから出射し、前記反射/透過素
子15の後側から前記透明板16に入射した照明光のほ
とんどを、前記透明板16の凹部17の他方の傾斜面1
7bと透明物質層18との界面に対して全反射臨界角以
下の入射角で入射させて前記界面を透過させ、効率良く
透明物質層18の前面から前側に出射することができ
る。
【0098】さらに、上記実施例の反射/透過型液晶表
示装置は、液晶素子1と後側偏光板との間に反射/透過
素子15を配置し、外光を利用する反射表示を、前記液
晶素子1の前側に配置された前側偏光板10を偏光子お
よび検光子とする1枚偏光板による表示方式とし、バッ
クライト14からの照明光を利用する透過表示を、後側
偏光板11を偏光子とし、前側偏光板10を検光子とす
る2枚偏光板による表示方式としたものであるが、前記
反射/透過素子を後側偏光板11とバックライト14と
の間に配置し、外光を利用する反射表示と、バックライ
ト14からの照明光を利用する透過表示との両方を、2
枚偏光板による表示方式としてもよい。
【0099】また、上記実施例の反射/透過型液晶表示
装置は、カラーフィルタ6R,6G,6Bを備えた液晶
素子1を用いたものであるが、液晶素子は、カラーフィ
ルタを備えないものでもよく、また、アクティブマトリ
ックス方式のものに限らず、単純マトリックス方式やセ
グメント方式のものでもよい。
【0100】さらに、この発明は、上記実施例の反射/
透過型液晶表示装置は、液晶素子1の液晶分子の初期配
向状態をほぼ90度のツイスト角のツイスト配向とした
TN型のものに限らず、液晶素子の液晶分子を180°
〜270°のツイスト角のツイスト配向させたSTN型
の反射/透過型液晶表示装置、液晶素子の液晶分子をホ
メオトロピック配向またはハイブリッド配向させた反射
/透過型液晶表示装置、強誘電性または反強誘電性を用
いた反射/透過型液晶表示装置、液晶素子の一対の基板
のうちの一方の基板の内面に複数のセグメント電極とそ
れに対向する複数のコモン電極とを配列形成した横電界
駆動方式の反射/透過型液晶表示装置などにも適用する
ことができる。
【0101】また、この発明の反射/透過素子は、反射
/透過型液晶表示装置に限らず、一方の面側からの入射
光を反射し、他方の面側からの入射光を透過させる素子
として、広い用途に利用することができる。
【0102】
【発明の効果】この発明の反射/透過素子は、前面に互
いに反対方向に傾斜する2つの傾斜面を有する断面三角
形状の複数の凹部が形成された透明板と、前記透明板の
屈折率よりも大きい屈折率を有し、前記複数の凹部内に
設けられた透明物質層と、前記凹部の一方の傾斜面と前
記透明物質層との間に設けられた反射膜とからなり、前
側から前記透明物質層に入射した光のうち、前記凹部の
一方の傾斜面に向かって入射した光を、前記反射膜によ
り反射し、その反射光を前記凹部の他方の傾斜面と前記
透明物質層との界面で反射して前側に出射し、前記他方
の傾斜面に向かって入射した光を、この傾斜面と前記透
明物質層との界面で反射し、その反射光を前記反射膜に
より反射して前側に出射するとともに、後側から前記透
明板に入射した光のうち、前記凹部の一方の傾斜面に向
かって入射した光を、前記反射膜により反射して前記凹
部の他方の傾斜面と前記透明物質層との界面を透過させ
て前記透明物質層に入射し、その光を前記反射膜により
反射して前側に出射するものであるため、前側からの入
射光を高い反射率で反射し、後側からの入射光を十分な
透過率で透過させることができる。
【0103】この発明の反射/透過素子において、その
前側から入射する光の、その光強度の極大値を示す入射
方向が、前記透明板の法線に対して一方の方向に傾いた
方向であり、前記透明板の凹部の一方の傾斜面と透明物
質層との間に設けられた反射膜の前記透明物質層に対向
する反射面は、前記入射方向に対向しているのが望まし
く、このようにすることにより、前側からの入射光を、
より高い反射率で反射することができる。
【0104】また、前記透明板の凹部の一方の傾斜面の
透明板の法線に対する傾き角は、前記凹部の他方の傾斜
面の前記法線に対する傾き角よりも大きいのが好まし
く、このようにすることにより、前記一方の傾斜面と透
明物質層との間に設けられた前記反射膜の傾斜方向の幅
を、前記他方の傾斜面と前記透明物質層との界面の幅よ
りも大きくし、前側からの入射光をさらに高い反射率で
反射するとともに、後側からの入射光をより多く前記反
射膜により反射して、効率良く前記凹部の他方の傾斜面
と前記透明物質層との界面を透過させて前記透明物質層
に入射し、より高い透過率で透過させることができる。
【0105】さらに、この反射/透過素子においては、
前記透明板の凹部の一方の傾斜面と透明物質層との間に
設けられた反射膜の前記透明板に対向する反射面を鏡面
反射面とし、前記透明物質層に対向する反射面を拡散反
射面とするか、あるいは、前記反射膜の前記透明板に対
向する反射面と前記透明物質層に対向する反射面とをそ
れぞれ鏡面とし、前記透明物質層に光拡散性をもたせる
のが好ましく、このようにすることにより、後側からの
入射光を前記反射膜により鏡面反射して、より効率良く
前記凹部の他方の傾斜面と透明物質層との界面を透過さ
せて前記透明物質層に入射し、さらに高い透過率で透過
させることができるとともに、前記反射膜の透明板に対
向する拡散反射面での拡散反射により、前側に出射する
反射光および透過光の輝度分布をほぼ均一にすることが
できる。
【0106】また、この発明の反射/透過型液晶表示装
置は、上記のように、液晶素子の前側と後側とに前側偏
光板と後側偏光板とを配置し、前記後側偏光板の後側に
バックライトを配置するとともに、前記液晶素子と前記
後側偏光板との間、または前記後側偏光板と前記バック
ライトとの間に、前側からの入射光を高い反射率で反射
し、後側からの入射光を十分な透過率で透過させる前記
反射/透過素子を配置したものであるため、外光を利用
する反射表示のときも、バックライトからの照明光を利
用する透過表示のときも、十分な明るさの表示を得るこ
とができる。
【0107】この発明の反射/透過型液晶表示装置にお
いて、前記反射/透過素子は、その透明板の凹部の一方
の傾斜面と透明物質層との間に設けられた反射膜の前記
透明物質層に対向する反射面を、画面の法線に対して前
記画面の上縁方向に傾いた方向、つまり、反射表示のと
きの外光の入射方向に対向させて配置するのが好まし
く、このようにすることにより、前側からの入射光を前
記反射/透過素子により高い反射率で反射させ、反射表
示をより明るくすることができる。
【0108】また、この反射/透過型液晶表示装置は、
前記反射/透過素子を、前記液晶素子と後側偏光板との
間に配置し、前記外光を利用する反射表示を、前記液晶
素子の前側に配置された前側偏光板を偏光子および検光
子とする1枚偏光板による表示方式とし、前記バックラ
イトからの照明光を利用する透過表示を、前記後側偏光
板を偏光子とし、前記前側偏光板を検光子とする2枚偏
光板による表示方式とするのが好ましく、このようにす
ることにより、反射表示をさらに明るくすることができ
る。
【0109】その場合、例えば前記液晶素子の液晶層の
液晶分子の初期配向状態を、一方向に沿ったホモジニア
ス配向とするときは、この液晶素子と前側偏光板との間
に前側位相板を配置し、前記反射/透過素子と後側偏光
板との間に後側位相板を配置配置するとともに、前記前
側位相板と後側位相板をλ/4位相板とし、この前側位
相板と後側位相板の遅相軸を前記液晶素子の液晶分子の
ホモジニアス配向方向とほぼ平行にし、前記前側偏光板
と後側偏光板の透過軸を互いにほぼ平行にするととも
に、その透過軸を前記前側および後側位相板の遅相軸に
対しほぼ45°の角度で交差させるのが望ましく、この
ようにすることにより、反射表示のときと透過表示のと
きとで明暗が反転することの無い表示を行なうことがで
きるとともに、反射表示のときの暗表示と、透過表示の
ときの暗表示とを、同じ黒の表示にし、いずれの表示の
ときも良好なコントラストを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す反射/透過型液
晶表示装置の側面図。
【図2】前記液晶表示装置に用いた液晶素子の一部分の
拡大断面図。
【図3】前記液晶素子の前側基板および後側基板の配向
処理方向と、前側および後側偏光板の透過軸の向きと、
前側および後側位相板の遅相軸の向きを示す図。
【図4】前記液晶表示装置に用いた反射/透過素子の一
部分の拡大側面。
【図5】この発明の第2の実施例を示す反射/透過素子
の一部分の拡大側面。
【図6】この発明の第3の実施例を示す反射/透過素子
の一部分の拡大側面。
【符号の説明】
1…液晶素子 2,3…基板 2a…前側基板の近傍における液晶分子の配向方向 3a…後側基板の近傍における液晶分子の配向方向 4,5…電極 6R,6G,6B…カラーフィルタ 7,8…配向膜 9…液晶層 10,11…偏光板 10a,11a…透過軸 12,13…位相板 12a,13a…遅相軸 14…バックライト 15…反射/透過素子 16…透明板 17…凹部 17a,17b…傾斜面 18…透明物質層 19…反射膜 19a…鏡面反射面 19b…拡散反射面
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13357 G02F 1/13363 1/13363 G09F 9/00 324 G09F 9/00 324 G02F 1/1335 530 Fターム(参考) 2H042 BA04 BA12 BA14 BA20 DA02 DA11 DA14 DA21 DA22 DB08 DC02 DE00 2H049 BA02 BA07 BA22 BB03 BB63 BC22 2H091 FA02Y FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA14Z FA41Z FA44Z GA01 HA07 LA17 5G435 AA03 BB12 BB15 BB16 EE25 FF03 FF05 GG12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面に互いに反対の傾きで傾斜する2つの
    傾斜面を有する断面三角形状の複数の凹部が形成された
    透明板と、前記透明板の屈折率よりも大きい屈折率を有
    し、前記複数の凹部内に設けられた透明物質層と、前記
    凹部の一方の傾斜面と前記透明物質層との間に設けられ
    た反射膜とからなり、 前記反射膜は、前側から前記透明物質層に入射した光の
    うち、前記凹部の一方の傾斜面に向かって入射した光を
    反射し、その反射光を前記凹部の他方の傾斜面と前記透
    明物質層との界面で反射させて前側に出射するととも
    に、前記他方の傾斜面に向かって入射し、この傾斜面と
    前記透明物質層との界面で反射した光を反射させて前側
    に出射する一方の反射面と、前記透明板の後側から前記
    凹部の一方の傾斜面に向かって入射した光を反射して前
    記凹部の他方の傾斜面と前記透明物質層との界面を透過
    させて前記透明物質層に入射し、その光を前記一方の反
    射面により反射して前側に出射させる他方の反射面とを
    備えることを特徴とする反射/透過素子。
  2. 【請求項2】透明板の前側には、その透明板の法線に対
    して一方の方向に傾いた入射方向に光強度の極大値を持
    った光が入射され、前記透明板の凹部の一方の傾斜面と
    透明物質層との間に設けられた反射膜の前記透明物質層
    に対向する一方の反射面が、前記入射方向に対向してい
    ることを特徴とする請求項1に記載の反射/透過素子。
  3. 【請求項3】透明板の凹部の一方の傾斜面の透明板の法
    線に対する傾き角が、他方の傾斜面の前記法線に対する
    傾き角よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の
    反射/透過素子。
  4. 【請求項4】透明板の凹部の一方の傾斜面と透明物質層
    との間に設けられた反射膜の前記透明板に対向する一方
    の反射面が鏡面反射面であり、前記透明物質層に対向す
    る他方の反射面が拡散反射面であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の反射/透過素子。
  5. 【請求項5】透明板の凹部の一方の傾斜面と透明物質層
    との間に設けられた反射膜の前記透明板に対向する一方
    の反射面と前記透明物質層に対向する他方の反射面とが
    それぞれ鏡面反射面であり、前記透明物質層が光拡散性
    を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の反射/透過素子。
  6. 【請求項6】表示の観察側である前側の基板と、この前
    側基板に対向する後側基板との間に、印加される電界に
    応じて透過光の偏光状態を制御する液晶層が設けられて
    なる液晶素子と、 前記液晶素子の前側に配置された前側偏光板と、 前記液晶素子の後側に配置された後側偏光板と、 前記後側偏光板の後側に配置されたバックライトと、 前記液晶素子と前記後側偏光板との間、または前記後側
    偏光板と前記バックライトとの間に配置された反射/透
    過素子とを備え、 前記反射/透過素子は、前面に互いに反対傾きで傾斜す
    る2つの傾斜面を有する断面三角形状の複数の凹部が形
    成された透明板と、前記透明板の屈折率よりも大きい屈
    折率を有し、前記複数の凹部内に設けられた透明物質層
    と、前記凹部の一方の傾斜面と前記透明物質層との間に
    設けられた反射膜とからなり、前記反射膜は、前側から
    前記透明物質層に入射した光のうち、前記凹部の一方の
    傾斜面に向かって入射した光を反射し、その反射光を前
    記凹部の他方の傾斜面と前記透明物質層との界面で反射
    させて前側に出射するとともに、前記他方の傾斜面に向
    かって入射し、この傾斜面と前記透明物質層との界面で
    反射した光を反射して前側に出射する一方の反射面と、
    前記透明板の後側から前記凹部の一方の傾斜面に向かっ
    て入射した光を反射して前記凹部の他方の傾斜面と前記
    透明物質層との界面を透過させて前記透明物質層に入射
    し、その光を前記一方の反射面により反射して前側に出
    射させる他方の反射面とを備えることを特徴とする反射
    /透過型液晶表示装置。
  7. 【請求項7】反射/透過素子は、その透明板の凹部の一
    方の傾斜面と透明物質層との間に設けられた反射膜の前
    記透明物質層に対向する一方の反射面を、液晶素子の画
    面の法線に対して前記画面の上縁方向に傾いた方向に対
    向させて配置されていることを特徴とする請求項6に記
    載の反射/透過型液晶表示装置。
  8. 【請求項8】反射/透過素子が、液晶素子と後側偏光板
    との間に配置されていることを特徴とする請求項6また
    は7に記載の反射/透過型液晶表示装置。
  9. 【請求項9】液晶素子の液晶層の液晶分子が一方向に沿
    ってホモジニアス配向しており、前記液晶素子と前側偏
    光板との間に前側位相板が配置され、反射/透過素子と
    後側偏光板との間に後側位相板が配置されていることを
    特徴とする請求項8に記載の反射/透過型液晶表示装
    置。
  10. 【請求項10】前側位相板と後側位相板は、透過する光
    の常光と異常光との間に1/4波長の位相差を与えるλ
    /4位相板であり、前側位相板と後側位相板とがそれぞ
    れ、その遅相軸を液晶素子の液晶分子のホモジニアス配
    向方向とほぼ平行にして配置され、前側偏光板と後側偏
    光板とが、それぞれの透過軸を互いにほぼ平行にすると
    ともに、前記透過軸を前記前側および後側位相板の遅相
    軸に対しほぼ45°の角度で交差させて配置されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の反射/透過型液晶表
    示装置。
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