JP4462073B2 - 車両用内燃機関の電子スロットル制御装置 - Google Patents

車両用内燃機関の電子スロットル制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の吸気経路に設けられたスロットルバルブをモータによって駆動して、そのバルブ開度を制御する車両用内燃機関の電子スロットル制御装置に関し、特に、スロットルバルブに氷結が発生した場合に、その氷結状態からの脱出性を向上した車両用内燃機関の電子スロットル制御装置に関する。
スロットルバルブの氷結を防止することを目的とした従来のスロットル制御装置として、特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載のスロットル制御装置は、エンジンの始動時に氷結が発生する状態であるとき、エンジンの完爆が生じる以前の始動時に、エンジンの始動性に差し支えない揺動角度角度範囲で、目標スロットル開度を増減させる。
エンジンの完爆が生じる以前の始動時には、スロットルバルブを大きく揺動させてもエンジンの出力トルクの変動に大きな影響を与えることがない。このため、スロットルバルブに大きな揺動を発生させて、広い範囲で氷結を排除させている。
特開2000−320348号公報
上述したように、従来のスロットル制御装置では、目標スロットル開度を揺動させて、氷結の排除を試みるものである。しかしながら、スロットルバルブに発生した氷結が、比較的強い結合力で、スロットルバルブをその周囲の吸気管に固着させている場合には、氷結を排除できない可能性がある。
すなわち、スロットルバルブの駆動力よりも、氷結による結合力が強い場合には、目標開度を増減させても、スロットルバルブは動くことができず、氷結状態から脱出することは困難である。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、スロットルバルブに氷結が発生した場合に、その氷結状態からの脱出性を向上した車両用内燃機関の電子スロットル制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装
置は、
スロットルバルブを駆動する駆動力を発生する両方向に回転可能なモータと、当該モータの駆動力を前記スロットルバルブに伝達する、少なくとも歯車を含む伝達機構とからなるスロットルアクチュエータと、
スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサと、
スロットル開度センサで検出したスロットル開度を目標スロットル開度に一致させるようにモータを制御するスロットル制御手段とを備えた内燃機関の電子スロットル制御装置において、
スロットルバルブの閉じ側及び開き側において、それぞれ氷結の発生を判定する氷結判定手段と、
氷結判定手段によってスロットルバルブの一方の側のみに、氷結が発生していると判定された場合に、一旦、スロットルバルブを氷結非発生側に駆動するようにモータに駆動力を発生させ、その後、スロットルバルブを氷結発生側に駆動するようにモータに駆動力を発生させて、スロットルバルブを氷結状態から脱出させる氷結脱出処理を実施する氷結脱出制御手段とを備えることを特徴とする。
上述した氷結脱出処理では、一旦、スロットルバルブを氷結非発生側に駆動してから、氷結発生側に駆動するようにしているので、モータの駆動力によってスロットルバルブの速度を高めた状態で、氷と衝突させることができる。この結果、氷に対しての衝撃力を強めることができるので、氷を除去しやすくなり、氷結状態からの脱出性を向上することができる。
請求項2に記載するように、氷結判定手段によってスロットルバルブの両側に氷結が発生していると判定された場合、氷結脱出制御手段は、一旦、モータにスロットルバルブを閉じる方向に駆動力を発生させて、少なくとも伝達機構における歯車のクリアランス分だけ当該歯車を回転させ、その後、モータにスロットルバルブを開く方向に駆動力を発生させて、スロットルバルブを氷結状態から脱出させる氷結脱出処理を実施することが好ましい。これにより、少なくとも歯車のクリアランス分だけモータが回転する間に、モータを加速することができる。このため、歯車のクリアランス分だけモータが回転したときに、モータから伝達機構を介してスロットルバルブに作用する駆動力を高めることができる。その結果、スロットルバルブの氷結状態からの脱出性を向上することができる。また、スロットルバルブを開き側に駆動した場合、閉じ側に駆動した場合とは異なり、スロットルバルブと吸気管との間に氷を噛み込むことが少ないため、氷結状態からの脱出が比較的容易である。そのため、請求項2に記載の電子スロットル制御装置では、一旦、スロットルバルブを閉じ側に駆動した後に、開き側に向かって駆動するのである。
上述した電子スロットル制御装置において、請求項に記載するように、氷結判定手段は、スロットルバルブの周囲温度に基づいて、当該スロットルバルブが氷結状態に陥る可能性があるか否かを判定する第1の判定手段を備えることが好ましい。スロットルバルブの周囲温度が所定温度よりも低い場合に、氷結が発生する可能性が生じる。従って、周囲温度に基づいて、上述した氷結脱出処理を実行する必要があるか否かを簡便に判定することができる。
スロットルバルブの周囲温度としては、請求項に記載するように、内燃機関の吸入空気温度と、内燃機関の冷却水温との少なくとも一方を用いることが好ましい。これらの温度は、内燃機関の出力を制御するために必要な情報であり、それらの温度を検出するセンサが既に備えられている場合が多いためである。
請求項に記載するように、氷結判定手段は、スロットルバルブの閉じ側及び開き側のそれぞれにおいて、スロットルバルブを駆動する駆動力をモータに発生させ、このスロットルバルブの駆動時にスロットル開度センサによって検出される開度に基づいて、閉じ側及び開き側における氷結の発生を判定する第2の判定手段を備えることが好ましい。第2の判定手段を設けることにより、スロットルバルブに対する氷結の発生状態を、閉じ側と開き側とで個別に、かつ確実に判定することができるためである。
この第2の判定手段による判定は、請求項に記載するように、第1の判定手段によってスロットルバルブが氷結状態に陥る可能性があると判定された場合に行われることが好ましい。スロットルバルブの周囲温度が所定温度よりも高ければ、そもそも氷結が発生する可能性はない。従って、第1の判定手段によってスロットルバルブが氷結状態に陥る可能性がないと判定されたとき、敢えて、氷結判定のためにスロットルバルブを駆動することは不要だからである。
請求項に記載するように、第2の判定手段は、スロットルバルブの閉じ側及び開き側のそれぞれにおいて、当該スロットルバルブを駆動する際に、予め定めた所定の駆動力をモータに発生させることが好ましい。
第2の判定手段は、氷結を排除するためではなく、氷結が発生しているかを確認するためにスロットルバルブを駆動するものである。そのため、モータに大きな駆動力を発生させる必要はなく、少なくともスロットルバルブを閉じ側及び開き側に向かって移動させるに足る所定の駆動力を発生させれば十分である。これにより、スロットルバルブを閉じ側及び開き側に移動させて、所定以上の強度を持つ氷結を検出することができるとともに、モータの消費電力の低減を図ることもできる。
請求項に記載するように、スロットルバルブの閉じ側および開き側の限界位置にはそれぞれ全閉ストッパおよび全開ストッパが設けられ、スロットルバルブは、初期位置として、閉じ側限界位置と開き側限界位置との間の所定位置に保持され、
閉じ側限界位置及び開き側限界位置によって規定されるスロットルバルブの可動範囲を推定する可動範囲推定手段を備え、
第2の判定手段は、可動範囲推定手段によって推定された可動範囲に基づいて、スロットルバルブが全閉ストッパ及び全開ストッパに衝突しないように、閉じ側及び開き側におけるスロットルバルブの駆動範囲を決定し、スロットルバルブが当該駆動範囲において駆動されるようにモータに駆動力を発生させることが好ましい。これにより、スロットルバルブと全閉ストッパ及び全開ストッパとの衝突を回避して、スロットルバルブの駆動系の保護を図ることができる。
請求項に記載するように、第2の判定手段は、スロットルバルブを閉じ側と開き側とのいずれか一方向に駆動する駆動力をモータに発生させたとき、スロットルバルブの開度が所定開度に達しない場合、当該駆動方向に氷結が発生していると判定することができる。また、請求項10に記載するように、第2の判定手段は、スロットルバルブを閉じ側と開き側とのいずれか一方向に駆動する駆動力をモータに発生させたとき、スロットルバルブの開度の変化が所定値以下である場合には、当該駆動方向に氷結が発生していると判定しても良い。
いずれの場合でも、スロットルバルブが、本来の可動範囲を自由に移動できない状況を検出することができ、氷結の発生を精度良く判定することができる。
請求項11に記載するように、スロットルバルブの閉じ側および開き側の限界位置にはそれぞれ全閉ストッパおよび全開ストッパが設けられ、スロットルバルブは、初期位置として、閉じ側限界位置と開き側限界位置との間の所定位置に保持され、
閉じ側限界位置及び開き側限界位置によって規定されるスロットルバルブの可動範囲を推定する可動範囲推定手段を備え、
氷結脱出制御手段は、可動範囲推定手段によって推定された可動範囲に基づいて、スロットルバルブが全閉ストッパ及び全開ストッパに衝突しないように、氷結脱出処理のためのスロットルバルブの駆動範囲を決定し、スロットルバルブが当該駆動範囲において駆動されるようにモータに駆動力を発生させることが好ましい。
これにより、上述した請求項8と同様に、スロットルバルブの駆動系の保護が図れるためである。特に、氷結脱出制御手段の場合には、氷結状態からの脱出のため、相対的に高い駆動力をモータに発生させる場合があるので、上述したようにスロットルバルブの駆動範囲を設定することが有効である。
請求項12に記載するように、可動範囲推定手段は、スロットルバルブの初期位置に基づいて、閉じ側限界位置及び開き側限界位置によって規定されるスロットルバルブの可動範囲を推定しても良い。例えば電子スロットル制御装置等に異常が生じてモータへの通電を遮断した場合においても、退避走行等が可能なように、スロットルバルブは所定の開度だけ開いた初期位置に保持されるように構成される。従って、この予め設定されている初期位置を基準として、スロットルバルブの可動範囲を推定することができる。
請求項13に記載するように、可動範囲推定手段は、内燃機関が停止してスロットル制御手段による制御が終了されるときに、スロットルバルブを閉じ側及び開き側に駆動して、閉じ側において停止した閉じ側停止位置及び開き側において停止した開き側停止位置をそれぞれ記憶し、内燃機関の運転が再開されるときに、記憶した閉じ側停止位置及び開き側停止位置を閉じ側限界位置及び開き側限界位置として用いても良い。これにより、スロットルバルブの可動範囲を正確に求めることができる。
請求項14に記載するように、氷結脱出制御手段が氷結脱出処理を実施するとき、スロットルバルブの開度変化により、内燃機関によって駆動される車両へ影響が及ぶことを抑制する抑制処理を実施する抑制処理手段を備えることが好ましい。上述したように、氷結脱出制御手段は、スロットルバルブを閉じ側及び開き側もしくは氷結非発生側及び氷結発生側に駆動するので、その開度変化による車両への影響を抑制できるようにすることが好ましい。
抑制処理手段の具体例として、例えば請求項15に記載するように、内燃機関における点火処理の停止、燃料噴射処理の停止、及び当該内燃機関を始動させるスタータの駆動の禁止の少なくとも1つの処置を実行するようにしても良い。これにより、内燃機関の始動が禁止され、スロットルバルブの開度変化によって内燃機関の出力が変動することを防止できる。
抑制処理手段が内燃機関の始動を禁止した場合には、請求項16に記載するように、報知手段によって、内燃機関の始動を禁止する抑制処理を実施したことを車両の乗員に報知することが好ましい。これにより、乗員は、内燃機関の始動ができない原因を認識することができる。
また、内燃機関の始動を禁止した場合には、請求項17に記載するように、報知手段が、車両の乗員に対して、内燃機関の始動操作を待機するよう指示を与えることが好ましい。これにより、車両の乗員はより明確に、始動操作を待機すべき状態であることを認識することができる。
抑制処理手段の他の例として、例えば請求項18に記載するように、内燃機関から車両の駆動輪への駆動力伝達の遮断、及び前記車両に対する制動力の発生の少なくとも1つの処置を実行するようにしても良い。これにより、スロットルバルブの開度変化によって内燃機関の出力が変動した場合であっても、それによって車両が走行したり、走行状態が変化したりすることを防止することができる。
抑制処理手段が車両の走行を防止した場合には、請求項19に記載するように、報知手段が、車両の走行を防止する抑制処理を実施したことを車両の乗員に報知することが好ましい。これにより、車両の乗員は、車両が走行しない原因を認識することができる。
請求項20に記載するように、氷結脱出制御手段が氷結脱出処理を実施するとき、車両の運転者によるスロットルバルブの駆動要求を無効化する無効化手段を備えることが好ましい。氷結脱出制御手段によるスロットルバルブの駆動中に、運転者によるスロットルバルブの駆動要求が干渉して、氷結状態からの脱出性が低下することを防止するためである。
請求項21に記載するように、氷結脱出制御手段が氷結脱出処理を実施するとき、モータに与えうる電力の最大値を、スロットル制御手段がモータを制御する際の電力の最大値よりも高くする電力制御手段を備えることが好ましい。これにより、氷結脱出処理時にモータが発生しうる駆動力の最大値を、通常のスロットル開度制御のときと比較して高めることができる。このため、スロットルバルブに結合力の高い氷結が発生した場合であっても、その氷結状態からの脱出性を向上することができる。
具体的には、電力制御手段は、請求項22に記載するように、モータに通電する駆動電流の最大値を所定値に制限する電流制限回路における電流制限を解除したり、請求項23に記載するように、モータに印加する電圧を昇圧する昇圧回路に昇圧動作を行わせたり、或いは、請求項24に記載するように、モータを除き、少なくとも内燃機関の駆動に必要なアクチュエータへの電源供給を遮断したりすることによって、モータに与えうる電力の最大値を高めることができる。
請求項25に記載するように、氷結判定手段によって、スロットルバルブの閉じ側及び開き側の少なくとも一方に氷結が発生したと判定された場合に、その氷結発生側にスロットルバルブを駆動した際の、スロットルバルブが停止したときの停止開度に基づいて氷の大きさを推定する推定手段を備え、
氷結脱出制御手段は、推定手段によって推定される氷の大きさに基づいて、モータに発生させる、スロットルバルブを駆動するための駆動力を変化させることが好ましい。
氷の大きさが大きいほど、それを除去するための駆動力として、大きな駆動力が必要となる。そのため、上述したように氷の大きさを推定する推定手段を設けて、推定された氷の大きさに応じて、スロットルバルブを駆動するためのモータが発生する駆動力を変化させることが好ましい。これにより、氷結した氷の大きさに係わらず、その氷を除去することができ、氷結状態からの脱出性を向上できる。
請求項26に記載するように、モータの電源電圧を検出する電圧検出手段を備え、
氷結脱出制御手段は、モータの発生する駆動力が目標とする駆動力となるように、モータの電源電圧に基づいてモータに対して駆動信号を出力することが好ましい。これにより、電源電圧の変動によらず、モータに目標とする駆動力を発生させることが可能になる。
具体的には、請求項27に記載するように、駆動信号はパルス信号であって、そのパルス信号のデューティ比及び周期のいずれか一方を、モータの電源電圧に応じて変化させれば良い。
請求項28に記載するように、氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、スロットル開度センサによって検出されるスロットルバルブの開度に基づいて、氷結状態からの脱出の成否を判定する氷結脱出判定手段を備えることが好ましい。これにより、適切なタイミングで氷結脱出処理を終了させたり、必要に応じて再度、氷結脱出処理を実施したりすることが可能になる。
すなわち、請求項29に記載するように、氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、スロットルバルブの開度が所定開度に到達した場合、氷結脱出判定手段は、氷結状態からの脱出に成功したと判定し、氷結脱出制御手段は、氷結脱出処理の実施を終了することが好ましい。これにより、氷結状態から脱出できたとみなされると即座に氷結脱出処理を終了させることができる。
一方、請求項30に記載するように、氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、スロットルバルブの開度が所定開度に達しなかった場合、氷結脱出判定手段は、氷結状態からの脱出に失敗したと判定し、氷結脱出制御手段は、再度、氷結脱出処理を実施することが好ましい。氷結脱出処理を繰り返すことで、氷結状態からの脱出性を向上することができるためである。
この場合、請求項31に記載するように、氷結脱出制御手段によって所定回数の氷結脱出処理が実施されたにもかかわらず、スロットルバルブの開度が所定開度に達しなければ、氷結脱出制御手段は、氷結脱出処理の実施を終了することが好ましい。これにより、内燃機関の始動禁止状態や車両の走行不能状態が長期間にわたることを防止することができるとともに、スロットルバルブの駆動系に過剰な負担がかかることを防止することができる。
なお、上述した所定開度は、スロットルバルブの閉じ側においては、請求項32に記載するように、閉じ側の限界位置の近傍に設定され、スロットルバルブの開き側においては、請求項33に記載するように、開き側における可動範囲の中間位置に設定されることが好ましい。このように所定開度を設定して、氷結状態からの脱出を判定し、スロットルバルブがその所定開度に達したと判定したときに、氷結脱出処理を終了することにより、スロットルバルブが、全閉あるいは全開ストッパに衝突することを防止できる。
また、請求項34に記載するように、氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、スロットルバルブの開度の変化が所定値以上である場合、氷結脱出判定手段は、氷結状態からの脱出に成功したと判定し、氷結脱出制御手段は、氷結脱出処理の実施を終了するようにしても良い。この場合、閉じ側限界位置や開き側限界位置を考慮することなく、氷結状態からの脱出の成否を判定することができる。
なお、上述したのと同様の理由から、請求項35に記載するように、氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、スロットルバルブの開度の変化が所定値に満たない場合、氷結脱出判定手段は、氷結状態からの脱出に失敗したと判定し、氷結脱出制御手段は、再度、氷結脱出処理を実施することが好ましい。さらに、請求項36に記載するように、氷結脱出制御手段によって所定回数の氷結脱出処理が実施されたにもかかわらず、スロットルバルブの開度の変化が所定値に満たない場合、氷結脱出制御手段は、氷結脱出処理の実施を終了することが好ましい。
請求項37に記載するように、氷結脱出制御手段が氷結脱出処理の実施を終了したときに、抑制処理手段は、抑制処理を解除することが好ましい。これにより、内燃機関の始動や車両の走行が可能な状態とすることができる。
請求項38に記載するように、抑制処理の解除に伴って、抑制処理手段における報知手段は、抑制処理が解除された旨を報知することが好ましい。これにより、車両の乗員は、内燃機関の始動や車両の走行が可能な状態となったことを認識することができる。
さらに、請求項39に記載するように、抑制処理手段が、抑制処理の解除として内燃機関の始動の禁止を解除した場合、報知手段は、車両の乗員に対して、内燃機関の始動操作を促す指示を与えることが好ましい。これにより、車両の乗員は、内燃機関の始動が可能となり、乗員による始動操作を受け付ける状態となったことを明確に認識できる。
請求項40に記載するように、氷結脱出制御手段が氷結脱出処理の実施を終了したときに、無効化手段は、車両の運転者によるスロットルバルブの駆動要求を有効にすることが好ましい。これにより、内燃機関の出力を車両の運転者によるスロットルバルブの駆動要求に応じて調整することが可能になる。
請求項41に記載するように、氷結脱出制御手段が氷結脱出処理の実施を終了したときに、電力制御手段は、モータに与えうる電力の最大値を高くする処理を終了することが好ましい。これにより、モータ及びモータ駆動回路の保護を図ることができるとともに、消費電力の増加を防止することができる。
請求項42に記載するように、氷結脱出判定手段によって氷結状態からの脱出に失敗したと判定された状態で、氷結脱出制御手段が氷結脱出処理の実施を終了したとき、所定のフェールセーフモードにて内燃機関の出力制御を行うフェールセーフ手段を備えることが好ましい。この場合、氷結が残っており、スロットルバルブは、正常な可動範囲内の移動ができないためである。
例えばフェールセーフ手段は、請求項43に記載するように、モータへの電源供給を停止し、スロットルバルブを初期位置に保持しつつ、スロットルバルブの非動作による出力の増減分を補うように内燃機関の出力制御を行うことができる。これにより、モータにおける電力消費を防止しつつ、少なくとも退避走行が可能なように内燃機関の出力を制御することができる。
また、フェールセーフ手段は、請求項44に記載するように、スロットルバルブが閉じ側限界位置と開き側限界位置とによって規定される可動範囲全体の一部の範囲でのみ駆動可能である場合、当該スロットルバルブをその一部の範囲で駆動するとともに、スロットルバルブの目標開度が駆動不可能な範囲に属する場合に、スロットルバルブが駆動不可能であることに起因する出力の増減分を補うように内燃機関の出力制御を行うようにしても良い。これにより、スロットルバルブの目標開度が駆動不可能な範囲に属する場合であっても、極力、内燃機関において、目標とする出力に近い出力を発生させることができる。さらに、スロットルバルブをモータによって駆動することにより、モータからの発熱が氷結の除去に寄与することが期待できる。
上述のようにスロットルバルブの目標開度が駆動不可能な範囲に属する場合には、さらに、請求項45に記載するように、フェールセーフ手段は、スロットルバルブの開度を駆動可能範囲の限界位置に保持することが好ましい。これにより、スロットルバルブの開度として、極力、目標開度に近い位置に保持することができ、内燃機関において目標出力に相当する出力を発生させやすくなる。
請求項46に記載するように、モータは、与えられる駆動信号のデューティ比に応じた駆動力を発生するものであって、フェールセーフ手段は、スロットルバルブの開度を駆動可能範囲の限界位置に保持する際、駆動信号のデューティ比を所定値に制限することが好ましい。これにより、スロットルバルブの開度を駆動可能範囲の限界位置に保持する際のモータの駆動電流を抑制するとともに、モータ駆動回路の保護を図ることができる。
請求項47に記載するように、フェールセーフ手段は、モータへ所定の駆動信号を出力して、スロットルバルブを所定位置に停止させたまま、前記内燃機関の出力制御を行うようにしても良い。これにより、モータからの発熱によって、氷結の除去が期待できる。
請求項48に記載するように、フェールセーフ手段は、スロットルバルブが開き側に駆動可能であって、内燃機関の出力制御では、所定以上の出力を維持できないと判断された場合、スロットルバルブの開度を開き側に補正することが好ましい。例えば、内燃機関をアイドル回転数で回転駆動するようにスロットルバルブを目標開度に駆動しても、スロットルバルブの閉じ側に除去できない氷が残存している場合には、吸入空気量が低下して、所定以上の出力を維持できず、内燃機関が停止してしまう恐れがある。そのため、スロットルバルブが開き側に駆動可能である場合には、スロットルバルブの開度を目標開度よりも開き側に補正し、吸入空気量を確保する。
請求項49に記載したように、フェールセーフ手段は、内燃機関における点火タイミング、噴射タイミング、燃料噴射量、吸気バルブの開閉タイミング、排気バルブの開閉タイミングの少なくとも1つを変化させることによって、前記内燃機関の出力制御を行うことができる。上述したパラメータの少なくとも1つを変化させることで、内燃機関の出力が変化するためである。
請求項50に記載したように、低温環境下において、スロットル制御手段がスロットルバルブの開度を制御している際に、内燃機関の出力が目標とする出力よりも低下した場合、スロットル制御手段は、スロットルバルブの目標開度を開き側に補正することが好ましい。低温環境下においては、スロットルバルブの開度制御を開始した後に氷結が発生し、吸気管の流路断面積を減少させる場合があるためである。
この場合、請求項51に記載したように、スロットル制御手段は、スロットルバルブの開き側への補正の実施後、内燃機関の出力が目標出力よりも増加した場合に、上述した補正を終了することが好ましい。スロットルバルブの開度を目標開度よりも開き側に補正した後に、氷が脱落等によって除去されると、吸気管の流路断面積が増加する。これにより、内燃機関の回転数が増加し、その出力は目標とする出力よりも増加する。そのため、内燃機関の出力が増加した場合には、氷が除去されたとみなして開き側への補正を終了する。
請求項52に記載したように、氷結判定手段により氷結発生が判定されたときに、氷結発生時の状況を示す状況データを記憶する記憶手段を備えることが好ましい。この記憶手段に記憶されたデータを、例えば車両のディーラー等で読み出して収集することにより、故障の解析に利用したり、設計へのフィードバック情報として利用することができる。
なお、状況データは、請求項53に記載したように、氷結が発生した回数、氷結発生時のスロットルバルブの周囲温度、スロットルバルブの可動範囲、モータの電源電圧、氷結脱出の成否、氷結脱出処理の実行回数の少なくとも1つを含むことが好ましい。
以下、本発明の実施形態に係わる車両用内燃機関の電子スロットル制御装置について図面に基づいて説明する。図1は、車両用内燃機関の電子スロットル制御装置の全体構成を示す構成図であり、この全体構成図に基づいて電子スロットス制御装置の構成を説明する。
図1において、内燃機関(エンジン)10の吸気管11には、エンジン10に吸入される吸入空気量を調節するスロットルバルブ12が設けられている。この吸気管11のスロットルバルブ12の上流側には、図示しないエアクリーナや、吸入空気量を測定するエアフローメータ等が設置されている。
スロットルバルブ12の回動軸12aは、複数の歯車からなる減速機構13を介して、DCモータ等のモータ14(スロットルアクチュエータ)に連結されている。従って、スロットルバルブ12の開度(スロットル開度)は、減速機構13を介して伝達されるモータ14の駆動力によって制御される。
モータ14には、パワートランジスタ等のスイッチング素子を有するモータ駆動回路15から駆動信号(デューティ信号)が与えられ、モータ14は、その駆動信号に応じた駆動力を発生する。モータ駆動回路15は、後述する電子スロットルECU20から入力される制御信号PWMに応じた駆動信号をモータ14に対して出力する。
スロットル開度センサ16は、スロットルバルブ12の回転軸12aの近傍に配置され、スロットル開度に応じた開度信号TAを出力する。また、吸気温センサ17は、吸気管11内の空気温度を検出し、その空気温度に応じた温度検出信号INTを出力する。さらに、アクセル開度センサ18は、車両の運転者によるアクセルペダルの踏み込み開度を検出して、アクセル踏み込み開度に応じてアクセル開度信号APを出力する。これらの開度検出信号TA,温度検出信号INT,及びアクセル開度信号APは、それぞれ電子スロットルECU20に入力される。
なお、図示していないが、エンジン10には、吸入空気量、エンジン回転数、冷却水温度、アクセル開度等の情報に基づいて、目標とする出力トルクが得られるように、インジェクタから噴射する燃料噴射量や点火プラグによる点火タイミングを制御するエンジンECUが設けられている。このエンジンECUと電子スロットルECU20との間では、互いに必要な情報を通信により交換している。なお、電子スロットルECU20が、エンジンECUの機能をも備えるように構成することも可能である。
電子スロットルECU20は、上述した各センサからの検出信号を内蔵のA/D変換器を介して取り込む。この電子スロットルECU20は、公知のように、CPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶されている電子スロットル制御用の各種ルーチンをCPUで実行する。
具体的には、アクセル開度信号Apに基づいて設定されるドライバ要求目標スロットル開度、トラクション制御中に設定されるトラクション目標スロットル開度、定速走行制御(クルーズコントロール)中に設定される定速走行目標スロットル開度の中から選択した目標スロットル開度と、ISC目標スロットル開度(アイドル回転速度制御時の目標スロットル開度)とを加算して最終目標スロットル開度を設定する。そして、電子スロットルECU20は、スロットル開度センサ16で検出したスロットル開度を最終目標スロットル開度に一致させるように、モータ駆動回路15を介してスロットルバルブ12のモータ17をPID制御等によりフィードバック制御する。
また、電子スロットルECU20には、第1及び第2の警告灯21,22が接続されており、これらの警告灯21,22を用いて、後述する氷結脱出処理中に、エンジンの始動が禁止されていることや、通常のエンジン制御とは異なるフェールセーフ処理が行われていることなどを車両の乗員に報知する。
さらに、電子スロットルECU20には車両に搭載されたバッテリからバッテリ電圧が供給されて動作するが、電子スロットルECU20はこのバッテリ電圧のレベルを検出する検出回路を備える。また、電子スロットルECU20は、エンジン10を始動するスタータ23に対して、エンジン10の始動の禁止・許可を指示する始動制御信号STAが出力されるように構成されている。
次に、図2(a),(b)に基づいてスロットルバルブ12の駆動機構の構成を説明する。スロットルバルブ12の回動軸12aにはバルブレバー30が連結固定され、このバルブレバー30がオープナスプリング31によってスロットルバルブ12の開き側方向に付勢されている。このバルブレバー30の開き側にオープナ32が係合するように配置されている。このオープナ32はリターンスプリング33によってスロットルバルブ12の閉じ側方向に付勢されている。リターンスプリング33の引張力は、オープナスプリング31の引張力よりも大きく設定されている。
通常制御時(モータ14への駆動信号の通電時)には、アクセル開度信号APに応じてモータ14を正転又は逆転させてスロットルバルブ12の開度(スロットル開度)を調整する。そのときのスロットル開度がスロットル開度センサ16によって検出される。この際、スロットル開度を開く場合には、モータ14を正回転させて、図2(a)に示すように、バルブレバー30がリターンスプリング33の引張力に抗してオープナ32を押しながら回転して、スロットルバルブ12を開き側方向に駆動する。なお、図示していないが、バルブレバー30あるいはオープナ32のオープナスプリング31側には、スロットル全開ストッパが設けられている。従って、バルブレバー30あるいはオープナ32がスロットル全開ストッパに当接すると、バルブレバー30のそれ以上の回動が阻止される。
これとは反対に、スロットル開度を閉じる場合には、モータ14を逆回転させてバルブレバー30がオープナスプリング31の引張力に抗しつつ回転して、スロットルバルブ12を閉じ側方向に駆動する。スロットルバルブ12を全閉位置(0deg)まで閉じたときには、バルブレバー30がスロットル全閉ストッパ34に当接して、それ以上の回動が阻止される。
一方、モータ14への駆動信号の通電が行われていない時(駆動信号の通電遮断時)には、図2(b)に示すように、リターンスプリング33の引張力がオープナスプリング31の引張力に打ち勝って、オープナ32がオープナストッパ35に当接した状態に保持される。この状態では、オープナ32によりバルブレバー30の位置(スロットル開度)がオープナストッパ35で規制される所定開度(例えば約5〜10deg)に保持される(以下、この開度を「初期開度」という)。
このように、スロットルバルブ12は、その初期開度が、全閉位置ではなく所定開度に設定されるので、例えば、駐車したときの周囲温度が低く、スロットルバルブ12に氷結が発生して固着した場合であっても、退避走行を行うための吸入空気量が確保できる。また、後述する氷結脱出処理時に、その初期開度から、閉じ側方向及び開き側方向に向けて、スロットルバルブ12を駆動することも可能になる。
次に、本実施形態の特徴に係わる、電子スロットル制御装置における氷結脱出ための制御処理について説明する。この氷結脱出のための制御処理は、例えば、車両のイグニッションスイッチがアクセサリー(ACC)位置に切り替えられて電子スロットルECU20に電源供給が開始されたときに実行される。
図3は、当該氷結脱出のための制御処理の全体の流れを示す状態遷移図である。図3に示すように、氷結脱出のための制御処理は、前提条件判定処理(S1)、制御前処理(S2)、氷結判定処理(S3)、氷結脱出判定処理を含む本制御処理(S4)、制御後処理(S5)、及びフェールセーフ処理(S5)から構成される。以下、各処理について詳しく説明する。
まず前提条件判定処理(S1)では、スロットルバルブ12の周囲温度が、氷結の発生する可能性がある温度まで低下しているか否かを判定する。具体的には、スロットルバルブ12の周囲温度と氷結閾値温度Ticeとを比較し、周囲温度が氷結閾値温度Ticeよりも低ければ、スロットルバルブ12が氷結状態に陥る可能性があると判定し、制御前処理(S2)を実行する。これにより、氷結脱出のための制御処理を実行する必要があるか否かを簡便に判定することができる。
なお、スロットルバルブ12の周囲温度としては、吸気温センサ17によって検出されるエンジン10の吸入空気温度を示す温度検出信号INTを用いる。あるいは、エンジン10の冷却水温度を用いても良い。これらの温度は、スロットルバルブ12の周囲温度と相関関係を有し、さらに、エンジン制御に必要な情報であり、それらの温度を検出するセンサが既に備えられている場合が多いためである。
また、前提条件判定処理(S1)では、後述する本制御処理(S4)が実施済みであるか否かの判定も行う。この前提条件判定処理(S1)において、スロットルバルブ12の周囲温度が氷結閾値温度Tice以上、もしくは本制御処理(S4)を実施して、氷結状態から脱出済みであると判定された場合には、上述した通常の電子スロットル制御S7を実施する。このときの駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化を図11のタイムチャートに示す。
図11に示すように、モータ14に与える駆動信号のデューティ比が0%、すなわち、モータ14に駆動信号が通電されない場合、スロットル開度は初期開度位置に保持されている。この状態で、前提条件判定処理(S1)を行って、氷結が発生する可能性がないと判定されると、即座に通常の電子スロットル制御(S7)を開始する。この場合には、ドライバ要求目標スロットル開度とISC目標スロットル開度とに基づいて、エンジン回転数が目標とするアイドル回転数となるように、駆動信号のデューティ比を決定して、スロットル開度を制御する。
一方、スロットルバルブ12の周囲温度が氷結閾値温度Ticeよりも低く、かつ本制御処理(S4)が未実施であると判定された場合には、制御前処理(S2)を実施する。
制御前処理(S2)の詳細な処理内容を図4のフローチャートに示す。図4に示すように、まず、スロットルバルブ12の駆動による車両への影響を抑制するために、ステップS10においてエンジン10の始動を抑制する抑制処理が実行される。具体的には、電子スロットルECU20が、制御信号STAによりスタータ23に対して始動禁止を指示することにより、エンジン10の始動を抑制する。これにより、後述する本制御処理(S4)等において、スロットルバルブ12を閉じ側及び開き側(もしくは氷結非発生側及び氷結発生側)に駆動しても、その開度変化による車両への影響を抑制できるようになる。
なお、エンジン10の始動を抑制するための抑制処理は、スタータ23に対するエンジン10の始動禁止を指示することに限られない。例えば、上述した、エンジンECUに対して、点火処理の停止及び/又は燃料噴射処理の停止を指示するようにしても良い。このような処置によっても、エンジン10の始動が禁止されて、スロットルバルブ12の開度変化によってエンジン10の出力が変動することを防止できる。
あるいは、スロットルバルブ12の駆動による車両への影響を抑制するための抑制処理として、例えばクラッチ機構に対して、エンジン10から車両の駆動輪への駆動力伝達を遮断するように指示したり、車両の制動装置に対して、スロットルバルブ12の開度が変化してエンジン10の出力トルクが変動しても車両を停止状態に維持可能な制動力を車両の各車輪に発生するように指示したりしても良い。これにより、車両の走行が防止された状態となるので、氷結脱出のための制御処理によって、車両が走行したり、走行状態が変化したりすることを防止できる。
ステップS11では、エンジン10の始動が抑制されていることを車両の乗員に報知するために、第1の警告灯21を点灯する。これにより、乗員は、エンジン10が始動できない状態であり、その原因が氷結脱出のための制御処理であることを認識することができる。
なお、エンジン10の始動を禁止した場合には、車両の乗員に対して、エンジン10の始動操作を待機するように、音声等によって指示を与える報知器を設けることが好ましい。これにより、車両の乗員はより明確に、エンジン10の始動操作を待機すべき状態であることを認識することができる。また、車両の走行を防止する抑制処理を実施した際にも、警告灯や音声にて、その旨を乗員に報知することが好ましい。
次に、ステップS12では、運転者によるアクセルペダルの操作に基づく、スロットルバルブ12の駆動要求を無効化する。すなわち、アクセル開度センサ18が検出する開度検出信号APに基づいて設定されるドライバ要求目標スロットル開度の算出を停止したり、そのドライバ要求目標スロットル開度を用いたフィードバック制御の実行を停止する。これにより、後述する本制御処理(S4)等におけるスロットルバルブ12の駆動中に、運転者によるスロットルバルブ12の駆動要求が干渉して、氷結状態からの脱出性が低下することを防止できる。
ステップS13では、制御前処理(S2)が終了したことを、例えばフラグ等を用いて記憶しておく。
制御前処理(S2)が終了すると、次に、氷結判定処理(S3)が実行される。この氷結判定処理(S3)は、スロットルバルブ12の初期開度から、実際にスロットルバルブ12が閉じ側及び開き側に移動するようにモータ14に駆動力を発生させる。このスロットルバルブ12の駆動時における開度をスロットル開度センサ16によって検出し、その検出した開度に基づいて、閉じ側及び開き側のそれぞれにおける氷結の発生を判定する。このように、スロットルバルブ12を実際に駆動することにより、スロットルバルブ12に対する氷結の発生状態を、閉じ側と開き側とで個別に、かつ確実に判定することができる。
この氷結判定処理(S3)の詳細な処理内容を図5のフローチャートに示す。図5において、まずステップS20では、スロットルバルブ12の開き側での氷結発生のチェックが終了しているか否かを判定する。開き側での氷結判定チェックが終了していない場合には、ステップS21に進み、終了している場合には、ステップS31に進む。
ステップS21では、初期開度位置から開き側にスロットルバルブ12を駆動するために、モータ14に与える開き側駆動信号のデューティ比を設定する。モータ14は、このデューティ比に応じた駆動力を発生して、スロットルバルブ12を駆動する。そのため、スロットルバルブ12の駆動系の耐久性等を考慮し、十分に小さいデューティ比を設定することが望ましい。
ステップS22では、ステップS21にて設定されたデューティ比の開き側駆動信号をモータ14に出力する。そしてステップS23では、スロットルバルブ12の開度を示す開度検出信号TAが、開き側における氷結判定閾値に相当する所定開度以上となったか否かを判定する。このステップS23において、開度検出信号TAが所定開度以上と判定された場合には、開き側に氷結は発生していないとみなして、ステップS24において、スロットルバルブ12を開き側に駆動するための開き側駆動信号の出力を停止する。
なお、ステップS22では、スロットルバルブ12が全開ストッパに衝突しないように、開き側におけるスロットルバルブ12の駆動範囲を決定し、スロットルバルブ12がその駆動範囲において駆動されるようにモータ14に駆動力を発生させる。そして、上述した氷結判定閾値は、開き側におけるスロットルバルブ12の駆動範囲の上限以下に設定される。
一方、ステップS23において、開度検出信号TAが所定開度未満と判定された場合には、ステップS25に進んで、カウンタT1のカウント値をインクリメントする。そして、ステップS26おいて、カウンタT1のカウント値が所定時間に相当する所定値Tout1よりも大きくなったか否かを判定する。ステップS26にて、カウンタT1のカウント値が所定値Tout1よりも小さいと判定された場合には、そのまま処理を終了するが、所定時間ごとに実行される氷結判定処理(S3)が、次に起動されたとき、ステップS23の判定が再度行われることになる。
従って、上述したステップS23,S25及びS26の処理により、所定値Tout1に相当する所定時間が経過するまでに、スロットルバルブ12の開度TAが、開き側における氷結判定閾値以上となったか否かが判定され続けられる。
ステップS26において、カウンタT1のカウント値が所定値Tout1よりも大きいと判定された場合には、ステップS27に進む。この場合、所定時間が経過するまでに、スロットルバルブ12の開度が氷結判定閾値に相当する開度に達しなかったので、スロットルバルブ12の開き側には氷結が発生していると考えられる。従って、ステップS27において、スロットル開度センサ16によって検出されている開度検出信号TAを開き側限界位置として記憶する。その後、ステップS28にて開き側駆動信号の出力を停止し、ステップS29にて、スロットルバルブ12の開き側に氷結が発生している旨の判定結果を記憶する。
ステップS24において開き側駆動信号の出力が停止された後、もしくは、ステップS29にて開き側氷結判定がなされた後、ステップS30に進む。ステップS30では、開き側の氷結発生チェックが終了したことを記憶して処理を終了する。
その後、氷結判定処理(S3)が再び起動されて、ステップS20の処理が実行されると、開き側の氷結発生チェックは終了したと判定されて、ステップS31の閉じ側の氷結発生チェックが終了したか否かが判定される。閉じ側の氷結発生チェックがまだ終了していない場合には、ステップS32〜ステップS41の処理を実施することにより、スロットルバルブ12の閉じ側に氷結が発生しているか否かを判定する。なお、ステップS32〜S41の処理は、ほぼ開き側の氷結発生を判定するための処理と同様であるため、説明を省略する。
スロットルバルブ12の開き側及び閉じ側の両側において、氷結発生チェックが終了した場合には、ステップS42の処理が実行され、氷結判定処理(S3)が終了したことが記憶される。
図12に、氷結判定処理(S3)が実施された際の、駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化の一例を示す。なお、図12に示す例では、スロットルバルブ12の開き側及び閉じ側のいずれにも氷結が発生していないことを前提としている。
図12に示すように、スロットルバルブ12は、まず初期開度位置から開き側に向けて駆動される。このとき、モータ14に対する開き側駆動信号のデューティ比は、比較的小さい値に設定される。つまり、氷結判定処理(S3)では、は、氷結を排除するためではなく、氷結が発生しているかを確認するためにスロットルバルブ12を駆動する。そのため、モータ14に大きな駆動力を発生させる必要はなく、少なくともスロットルバルブ12を開き側及び閉じ側に向かって移動させるに足る所定の駆動力を発生させれば十分である。このようにスロットルバルブ12を閉じ側及び開き側に移動させれば、所定以上の強度を持つ氷結を検出することができる。さらに、デューティ比を小さく設定することにより、スロットルバルブ12の駆動系の保護及び、モータ14の消費電力の低減を図ることもできる。
開き側駆動信号によってモータ14が発生する駆動力により、スロットルバルブ12の開度が開き側の氷結判定閾値に相当する開度に達すると、氷結は発生していないとみなされて、開き側駆動信号の出力が停止される。その後、閉じ側における氷結の発生を判定するために、スロットルバルブ12を閉じ側に向けて駆動するための閉じ側駆動信号がモータ14に出力される。
そして、この駆動によって、スロットルバルブ12の開度が、全閉ストッパ位置の近傍に設定された閉じ側の氷結判定閾値に相当する開度に達すると、氷結は発生していないとみなされ、閉じ側への駆動のための閉じ側駆動信号の出力が停止される。スロットルバルブ12の両側において氷結の発生がないことが確認されると、上述した電子スロットル制御(S7)が実行される。
上述した氷結判定処理(S3)では、全閉ストッパ位置及び全開ストッパ位置によって規定されるスロットルバルブの可動範囲において、スロットルバルブ12が全閉ストッパ及び全開ストッパに衝突しないように、スロットルバルブ12を駆動する。このため、氷結判定処理(S3)におけるスロットルバルブ12の駆動によって、スロットルバルブ12と全閉ストッパ及び全開ストッパと衝突することを防止でき、スロットルバルブ12の駆動系の保護を図ることができる。
なお、全閉ストッパ位置及び全開ストッパ位置によって規定されるスロットルバルブ12の可動範囲は、スロットルバルブ12の初期開度位置に基づいて推定できる。すなわち、スロットルバルブ12の初期開度位置は、上述したように、予め所定の開度位置に設定されているので、また全閉ストッパ位置及び全開ストッパ位置を初期開度位置に基づいて推定することができる。
上述した氷結判定処理(S3)によってスロットルバルブ12の開き側と閉じ側との少なくとも一方に氷結が発生していると判定された場合には、本制御処理(S4)が実行される。この本制御処理(S4)を、図6〜図9のフローチャートを用いて説明する。
図6のフローチャートに示す処理は、スロットルバルブ12における氷結発生の態様を区分けし、各氷結発生態様に適したスロットルバルブ12の駆動処理を実施するためになされる。
まず、ステップS50では、スロットルバルブ12の開き側に氷結が発生していると判定されたか否かを判別する。このステップS50にて、開き側において氷結発生判定ありと判別されると、ステップS51に進む。ステップS51では、スロットルバルブ12の閉じ側において氷結発生判定がなされたか否かを判別する。
ステップS51にて、閉じ側において氷結発生判定ありと判別されると、スロットルバルブ12の両側に氷結が発生していることになるので、ステップS52において、開閉両方向氷結時の駆動処理を実行する。この開閉両方向氷結時の駆動処理は、後に、図7のフローチャートを用いて詳細に説明する。
一方、ステップS51にて、閉じ側において氷結発生判定なしと判別されると、スロットルバルブ12の開き側のみに氷結が発生していることになるので、ステップS53において、開方向氷結時の駆動処理を実行する。この開方向氷結時の駆動処理は、後に、図9のフローチャートを用いて詳細に説明する。
また、ステップS50にて、開き側において氷結発生判定なしと判別された場合には、ステップS54において、スロットルバルブ12の閉じ側において氷結発生ありと判定がなされたか否かを判別する。ステップS54にて、閉じ側において氷結発生判定ありと判別されると、スロットルバルブ12の閉じ側のみに氷結が発生していることになるので、ステップS55において、閉方向氷結時の駆動処理を実行する。この閉方向氷結時の駆動処理は、後に、図8のフローチャートを用いて詳細に説明する。
まず、図7のフローチャートに基づいて、開閉両方向氷結時の駆動処理について説明する。
図7のステップS60では、スロットルバルブ12を開き側に駆動する際に、モータ14に与える開き側駆動信号のデューティ比を算出する。このデューティ比の算出においては、氷結判定処理(S3)時に記憶された開き側限界位置と、全開ストッパ位置との差から、氷結している氷の大きさを推定する。そして、推定される氷の大きさが大きくなるほど、強い駆動力でスロットルバルブ12を駆動するように、モータ14に対する開き側駆動信号のデューティ比を算出する。
さらに、バッテリからの電圧に基づいて、その開き側駆動信号のデューティ比を補正する。すなわち、バッテリ電圧が変動することによって、同じデューティ比の開き側駆動信号をモータ14に与えても、モータ14が発生する駆動力が変動する。このため、バッテリ電圧の変動によらずモータ14によって狙いとする駆動力が発生されるように、バッテリ電圧に基づいて開き側駆動信号のデューティ比を補正する。なお、バッテリ電圧に基づいて、開き側駆動信号のデューティ比ではなく、周期を補正することで、狙いとする駆動力を発生させることも可能である。
ステップS61では、まず、スロットルバルブ12を閉じ側に駆動するための駆動力をモータ14に発生させる。これは、少なくとも減速機構13における歯車のクリアランス分だけ、モータ14を逆回転させるために行うものである。すなわち、スロットルバルブ12が実際に移動するか否かは問わないため、所定のデューティ比の閉じ側駆動信号によってモータ14を逆回転駆動させる。ただし、閉じ側の氷の大きさやバッテリ電圧に応じたデューティ比の閉じ側駆動信号を与えても良いことはもちろんである。
ステップS62では、モータ14の逆回転駆動が所定値Tout3に相当する所定時間だけ行われたか否かを、カウンタT3のカウント値と所定値Tout3とを比較することによって判定する。すなわち、この所定時間は、モータ14が少なくとも歯車のクリアランス分だけ回転するのに必要な時間に基づいて設定される。
このステップS62において、カウンタT3のカウント値が所定値Tout3以下と判定された場合には、ステップS63にて、カウンタT3のカウント値をインクリメントして、一旦処理を終了する。その後、所定時間毎に開閉両方向氷結時の駆動処理が起動されることにより、ステップS62において、カウンタT3のカウント値が所定値Tout3よりも大きいと判定される。この判定により、ステップS64に進んで、ステップS60にて算出したデューティ比の開き側駆動信号をモータ14に出力する。
上述したように、スロットルバルブ12の開き側と閉じ側の両側に氷結が発生した場合には、一旦、モータ14にスロットルバルブ12を閉じる方向に駆動力を発生させて、少なくとも減速機構13における歯車のクリアランス分だけモータ14を回転させ、その後、モータ14にスロットルバルブ12を開く方向に駆動力を発生させる。これにより、開き側に向かって少なくとも歯車のクリアランス分だけモータ14が回転する間に、モータ14を加速することができる。このため、歯車のクリアランス分だけモータ14が回転したときに、モータ14から減速機構13を介してスロットルバルブ12に作用する駆動力を高めることができる。その結果、開き側におけるスロットルバルブ12の氷結状態からの脱出性を向上することができる。
また、スロットルバルブ12を開き側に駆動した場合、閉じ側に駆動した場合とは異なり、スロットルバルブ12と吸気管11との間に氷を噛み込むことが少ないため、氷結状態からの脱出が比較的容易である。そのため、特にスロットルバルブ12の両側に氷結状態が発生した場合には、一旦、スロットルバルブ12を閉じ側に駆動した後に、開き側に向かって駆動することが、開閉両方向の氷結状態からの脱出性を高める上で有効である。
なお、ステップS64では、スロットルバルブ12が全開ストッパに衝突しないように、開き側におけるスロットルバルブ12の駆動範囲を決定し、スロットルバルブ12がその駆動範囲において駆動されるようにモータ14に駆動力を発生させる。
ステップS65では、スロットルバルブ12の開度を示す開度検出信号TAが、開き側における氷結状態からの脱出を判定するための脱出判定閾値に相当する所定開度以上となったか否かを判定する。この脱出判定閾値は、上述したスロットルバルブ12の開き側駆動範囲の最大値以下に設定される。
このステップS65において、開度検出信号TAが所定開度以上と判定された場合には、開き側の氷結は除去され、スロットルバルブ12は氷結状態から脱出したとみなすことができる。このため、ステップS66において、即座に、スロットルバルブ12を開き側に駆動するための開き側駆動信号の出力を停止する。そして、ステップS67において、スロットルバルブ12は開き側の氷結状態から脱出できた旨の判定結果を記憶する。この開き側の氷結状態からの脱出により、氷結状態の態様は、開閉両方向氷結状態から閉方向氷結状態に変化する。従って、引き続き図8に示す閉方向氷結時の駆動処理が実行されることになる。
このように、氷結脱出のための本制御処理(S4)が実施されたときに、スロットル開度センサ16によって検出される開度TAに基づいて、氷結状態からの脱出の成否を判定するので、適切なタイミングで氷結脱出ための駆動信号の出力を終了させることができる。
一方、ステップS65において、開度検出信号TAが所定開度未満と判定された場合には、ステップS68に進んで、カウンタT4のカウント値が所定値Tout4よりも大きいか否かを判定する。このステップS68にて、カウンタT4のカウント値が所定値Tout4以下と判定された場合には、ステップS69にて、カウンタT4のカウント値をインクリメントして、一旦処理を終了する。その後、所定時間毎に、図7に示す開閉両方向氷結時の駆動処理が起動されることにより、ステップS68において、カウンタT4のカウント値が所定値Tout4よりも大きいと判定されるようになる。
従って、上述したステップS65,S68及びS69の処理により、所定値Tout4に相当する所定時間が経過するまで、スロットルバルブ12の開度TAが、開き側における氷結状態からの脱出を判定するための開き側脱出判定閾値以上となったか否かが判定され続けられる。
ステップS68にてカウンタT4のカウント値が所定値Tout4よりも大きいと判定された場合には、スロットルバルブ12の開度TAが脱出判定閾値に達することなく所定時間が経過したため、氷結状態からの脱出に失敗したとみなす。この場合、カウンタT4のカウント値をクリアするとともに、ステップS70に進む。ステップS70では、氷結脱出のための駆動処理の実行回数をカウントする実行回数カウンタKT1のカウント値が所定値Kout1よりも大きいか否かを判定する。このステップS70にて、実行回数カウンタKT1のカウント値が所定値Kout1以下と判定された場合には、ステップS71に進んで、実行回数カウンタKT1のカウント値をインクリメントして、一旦処理を終了する。
上述した実行回数カウンタKT1を設けたことにより、開き側の氷結状態からの脱出に失敗したとみなされる場合に、所望の回数だけ、開き側氷結状態からの脱出のためのスロットルバルブ駆動処理を繰り返すことができる。このように、氷結状態から脱出するための駆動処理を繰り返し実行することで、氷結状態からの脱出性を向上することができる。
ただし、実行回数カウンタKT1のカウント値が所定値Kout1より大きくなった場合には、ステップS72に進んで、スロットルバルブ12を開き側へ駆動するための開き側駆動信号の出力を停止する。これにより、エンジン10の始動禁止状態や車両の走行不能状態が長期間にわたることを防止することができるとともに、スロットルバルブ12の駆動系に過剰な負担がかかることを防止することができる。
そして、ステップS73では、スロットルバルブ12は開き側の氷結状態から脱出不可能である旨の判定結果を記憶し、ステップS74では、本制御処理(S4)が終了した旨を記憶する。
次に、図8のフローチャートに基づいて、閉方向氷結時の駆動処理について説明する。この閉方向氷結時の駆動処理は、スロットルバルブ12の閉じ側にのみ氷結が発生している場合に実行される。さらに、スロットルバルブ12の開き側と閉じ側との両方に氷結が発生した場合であって、上述した図7に示す処理によって開き側の氷結状態からの脱出が成功したときに、図7の処理に引き続いて実行される。
まず、ステップS80では、スロットルバルブ12を閉じ側に駆動する際に、モータ14に与える閉じ側駆動信号のデューティ比を算出する。このデューティ比の算出は、上述した開き側への駆動のための開き側駆動信号のデューティ比の算出と同様に、全閉ストッパ位置と閉じ側限界位置とから推定される氷の大きさと、バッテリ電圧に基づいて算出される。
ステップS81では、スロットルバルブ12を開き側に駆動するための開き側駆動信号をモータ14に与える。この開き側駆動信号によりモータ14が発生する駆動力によって、スロットルバルブ12が開き側へ駆動される。なお、図7の処理の後に図8の処理を実行する場合には、スロットルバルブ12は既に開き側に駆動されているため、本ステップは省略される。また、この開き側への駆動時には、一定のデューティ比の開き側駆動信号をモータ14に与えても良いし、開き側の氷の大きさやバッテリ電圧に応じたデューティ比の開き側駆動信号を与えても良い。
ステップS82では、スロットルバルブ12の開度を示す開度検出信号TAが、スロットルバルブ12を加速させるために必要な所定開度以上であるか否かを判定する。このステップS82において、スロットルバルブ12の開度TAが所定開度以上と判定されると、ステップS83に進み、所定開度未満と判定されると、一旦処理を終了する。しかし、所定時間毎に、図8に示す閉方向氷結時の駆動処理が起動されることにより、ステップ82においてスロットルバルブ12の開度TAは所定開度以上と判定されることになる。
ステップS83では、ステップS80にて算出したデューティ比の閉じ側駆動信号をモータ14に出力して、モータ14を逆回転させ、スロットルバルブ12を閉じ側に駆動する。このように、一旦、スロットルバルブ12を開き側の所定開度以上の開度まで駆動してから、氷結が発生している閉じ側へ向けて駆動するようにすると、モータ14の駆動力によってスロットルバルブ12の速度を高めた状態で、閉じ側の氷と衝突させることができる。この結果、スロットルバルブ12が氷に衝突する際の衝撃力を強めることができるので、氷を除去しやすくなり、氷結状態からの脱出性を向上することができる。
なお、ステップS83では、スロットルバルブ12が全閉ストッパに衝突しないように、閉じ側におけるスロットルバルブ12の駆動範囲を決定し、スロットルバルブ12がその駆動範囲において駆動されるようにモータ14に駆動力を発生させる。
ステップS84では、スロットルバルブ12の開度TAが、閉じ側における氷結状態からの脱出を判定するための脱出判定閾値に相当する所定開度に達したか否かを判定する。この閉じ側の脱出判定閾値は、上述したスロットルバルブ12の閉じ側駆動範囲の最大値以下に設定される。
このステップS84において、スロットルバルブ12の開度TAが閉じ側脱出判定閾値に相当する開度に達したと判定された場合には、閉じ側の氷結は除去され、スロットルバルブ12は閉じ側の氷結状態から脱出したとみなすことができる。このため、ステップS85において、即座に、スロットルバルブ12を閉じ側に駆動するための駆動信号の出力を停止する。そして、ステップS86において、スロットルバルブ12の閉じ側において氷結状態から脱出できた旨の判定結果を記憶する。このように、スロットル開度センサ16によって検出される開度TAに基づいて、氷結状態からの脱出の成否を判定するので、適切なタイミングで氷結脱出ための閉じ側駆動信号の出力を終了させることができる。
一方、ステップS84において、スロットルバルブ12の開度TAが閉じ側脱出判定閾値に相当する開度に達していないと判定された場合には、ステップS87に進んで、カウンタT6のカウント値が所定値Tout6よりも大きいか否かを判定する。このステップS87にて、カウンタT6のカウント値が所定値Tout6以下と判定された場合には、ステップS88にて、カウンタT6のカウント値をインクリメントして、一旦処理を終了する。その後、所定時間毎に、図8に示す開閉両方向氷結時の駆動処理が起動されることにより、ステップS87において、カウンタT6のカウント値が所定値Tout6よりも大きいと判定されるようになる。
従って、上述したステップS87及びS88の処理により、所定値Tout6に相当する所定時間が経過するまで、スロットルバルブ12の開度TAが、閉じ側における脱出判定閾値に相当する開度に達したか否かの判定が継続される。
ステップS87にてカウンタT6のカウント値が所定値Tout6よりも大きいと判定された場合には、スロットルバルブ12の開度TAが閉じ側脱出判定閾値に達することなく所定時間が経過したため、閉じ側氷結状態からの脱出に失敗したとみなす。この場合、カウンタT6のカウント値をクリアするとともに、ステップS89に進む。ステップS89では、閉方向氷結時の駆動処理の実行回数をカウントする実行回数カウンタKT3のカウント値が所定値Kout3よりも大きいか否かを判定する。このステップS89にて、実行回数カウンタKT3のカウント値が所定値Kout3以下と判定された場合には、ステップS90に進んで、実行回数カウンタKT3のカウント値をインクリメントして、一旦処理を終了する。
このように、閉方向氷結時の駆動処理においても実行回数カウンタKT3を設けているので、閉じ側の氷結状態からの脱出に失敗しても、所望の回数だけ、閉方向氷結時の駆動処理を繰り返すことができる。
ただし、実行回数カウンタKT3のカウント値が所定値Kout3より大きくなった場合には、ステップS91に進んで、スロットルバルブ12を閉じ側へ駆動するための閉じ側駆動信号の出力を停止する。さらに、ステップS92では、スロットルバルブ12は閉じ側の氷結状態から脱出不可能である旨の判定結果を記憶する。
ステップS86にて、閉じ側の氷結状態からの脱出に成功したと判定されるか、またはステップS92にて、閉じ側の氷結状態から脱出不可能と判定されると、ステップS93に進んで、本制御処理(S4)は終了した旨を記憶する。
図13に、開閉両方向氷結時の駆動処理が実施された際の、駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化の一例を示す。なお、図13は、スロットルバルブ12の開き側の氷結状態からは、初回のスロットルバルブ12の駆動によって脱出でき、閉じ側の氷結状態からは、2回目のスロットルバルブ12の駆動によって脱出できた例を示している。
図13に示すように、開閉両方向氷結時の駆動処理の場合、所定時間Tout3だけ、スロットルバルブ12を閉じ側に駆動するための駆動信号をモータ14に与えることにより、モータ14が、一旦、少なくとも減速機構13における歯車のクリアランス分だけ逆回転され、その後に、正回転駆動される。これにより、モータ14は、正回転駆動時に歯車のクリアランス分だけ加速できるので、スロットルバルブ12の開き側に向かってスロットルバルブ12に作用する駆動力を高めることができる。その結果、図13に示す例では、スロットルバルブ12の開き側の氷結が初回の駆動で除去されている。
モータ14が発生する駆動力により、スロットルバルブ12の開度が開き側の氷結脱出判定閾値に相当する開度に達すると、氷結状態から脱出できたとみなして、開き側への駆動のための開き側駆動信号の出力を停止する。その後、引き続き図8に示す処理が実行されて、閉じ側における氷結を除去するために、スロットルバルブ12を閉じ側に向けて駆動するための駆動信号がモータ14に出力される。
この際、スロットルバルブ12は閉じ側の氷に達するまでに、モータ14の駆動力によって十分に加速され、氷に対して強い衝撃を与えることができる。このようにして、閉じ側の氷結状態からの脱出性も向上できる。
なお、上述した駆動処理においても、スロットルバルブ12は全閉ストッパ及び全開ストッパに衝突しないように駆動範囲を定め、その駆動範囲内で駆動される。このため、スロットルバルブ12と全閉ストッパ及び全開ストッパと衝突することを防止でき、スロットルバルブ12の駆動系の保護を図ることができる。特に、氷結状態からの脱出のための駆動処理は、相対的に高い駆動力をモータ14に発生させる場合があるので、全閉及び全開ストッパに衝突しないようにスロットルバルブ12の駆動範囲を設定することが有効である。
また、氷結状態からの脱出を判定するための脱出判定閾値は、上述したスロットルバルブ12の駆動範囲内に設定され、かつスロットルバルブ12の開度がその脱出判定閾値に達したと判定したときに、駆動信号の出力を停止しているので、より確実に、スロットルバルブ12が、全閉あるいは全開ストッパに衝突することを防止できる。
図14は、閉方向氷結時の駆動処理が実施された際の、駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化の一例を示す。なお、図14は、2回目のスロットルバルブ12の駆動によって、閉じ側の氷結状態から脱出できた例を示している。
図14に示すように、氷結判定処理(S3)において、開き側及び閉じ側にスロットルバルブ12を駆動したときに、スロットルバルブ12の開度が、開き側の氷結判定閾値に相当する開度には達したが、閉じ側の氷結判定閾値に相当する開度に達しない場合、閉じ側のみに氷結が発生していると判定される。この場合、本制御処理(S4)において、上述した図8に示す閉方向氷結時の駆動処理が実行される。
すなわち、まず、スロットルバルブ12を氷結の発生していない開き側に駆動して、スロットルバルブ12の開度を、十分にスロットルバルブ12を加速できる所定開度まで開く。その後、スロットルバルブ12を閉じ側に向けて駆動することにより、スロットルバルブ12を閉じ側の氷に衝突させる。このような駆動処理によって、閉じ側の氷が除去されて、スロットルバルブ12の開度が、氷結状態からの脱出判定閾値に相当する開度に達すると、氷結状態からの脱出に成功したと判定される。
次に、図9のフローチャートに基づいて、開方向氷結時の駆動処理について説明する。この開方向氷結時の駆動処理は、スロットルバルブ12の開き側にのみ氷結が発生している場合に実行される。
まず、ステップS100では、スロットルバルブ12を開き側に駆動する際に、モータ14に与える開き側駆動信号のデューティ比を算出する。このデューティ比の算出は、全開ストッパ位置と開き側限界位置とから推定される氷の大きさと、バッテリ電圧に基づいて算出される。
ステップS101では、スロットルバルブ12を閉じ側に駆動するための閉じ側駆動信号をモータ14に与える。この閉じ側駆動信号によりモータ14が発生する逆回転方向の駆動力によって、スロットルバルブ12が閉じ側へ駆動される。この閉じ側への駆動時には、一定のデューティ比の閉じ側駆動信号をモータ14に与えても良いし、バッテリ電圧に応じたデューティ比の閉じ側駆動信号を与えても良い。
ステップS102では、スロットルバルブ12の開度を示す開度検出信号TAが、スロットルバルブ12を開き側の氷に向けて加速させるために必要な所定開度に達したか否かを判定する。このステップS102において、スロットルバルブ12の開度TAが所定開度に達したと判定されると、ステップS103に進み、所定開度に未達と判定されると、一旦処理を終了する。しかし、所定時間毎に、図9に示す開方向氷結時の駆動処理が起動されることにより、ステップ102においてスロットルバルブ12の開度TAは所定開度に達することになる。
ステップS103では、ステップS100にて算出したデューティ比の開き側駆動信号をモータ14に出力して、モータ14を正回転させ、スロットルバルブ12を開き側に駆動する。このように、一旦、スロットルバルブ12を閉じ側の所定開度まで駆動してから、氷結が発生している開き側へ向けて駆動するようにすると、モータ14の駆動力によってスロットルバルブ12の速度を高めた状態で、開き側の氷と衝突させることができる。この結果、スロットルバルブ12が氷に衝突する際の衝撃力を強めることができるので、氷を除去しやすくなり、氷結状態からの脱出性を向上することができる。
なお、ステップS103では、スロットルバルブ12が全開ストッパに衝突しないように、開き側におけるスロットルバルブ12の駆動範囲を決定し、スロットルバルブ12がその駆動範囲において駆動されるようにモータ14に駆動力を発生させる。
ステップS104では、スロットルバルブ12の開度TAが、開き側における氷結状態からの脱出を判定するための脱出判定閾値に相当する所定開度に達したか否かを判定する。この開き側の脱出判定閾値は、上述したスロットルバルブ12の開き側駆動範囲の最大値以下に設定される。
このステップS104において、スロットルバルブ12の開度TAが開き側脱出判定閾値に相当する開度に達したと判定された場合には、閉じ側の氷結は除去され、スロットルバルブ12は閉じ側の氷結状態から脱出したとみなすことができる。このため、ステップS105において、即座に、スロットルバルブ12を開き側に駆動するための駆動信号の出力を停止する。そして、ステップS106において、スロットルバルブ12の開き側において氷結状態から脱出できた旨の判定結果を記憶する。このように、スロットル開度センサ16によって検出される開度TAに基づいて、氷結状態からの脱出の成否を判定するので、適切なタイミングで氷結脱出ための開き側駆動信号の出力を終了させることができる。
一方、ステップS104において、スロットルバルブ12の開度TAが開き側脱出判定閾値に相当する開度に達していないと判定された場合には、ステップS107に進んで、カウンタT5のカウント値が所定値Tout5よりも大きいか否かを判定する。このステップS107にて、カウンタT5のカウント値が所定値Tout5以下と判定された場合には、ステップS108にて、カウンタT5のカウント値をインクリメントして、一旦処理を終了する。その後、所定時間毎に、図9に示す開閉両方向氷結時の駆動処理が起動されることにより、ステップS107において、カウンタT5のカウント値が所定値Tout5よりも大きいと判定されるようになる。
従って、上述したステップS107及びS108の処理により、所定値Tout5に相当する所定時間が経過するまで、スロットルバルブ12の開度TAが、開き側における脱出判定閾値に相当する開度に達したか否かの判定が継続される。
ステップS107にてカウンタT5のカウント値が所定値Tout5よりも大きいと判定された場合には、スロットルバルブ12の開度TAが閉じ側脱出判定閾値に達することなく所定時間が経過したため、閉じ側氷結状態からの脱出に失敗したとみなす。この場合、カウンタT5のカウント値をクリアするとともに、ステップS109に進む。ステップS109では、開方向氷結時の駆動処理の実行回数をカウントする実行回数カウンタKT2のカウント値が所定値Kout2よりも大きいか否かを判定する。このステップS109にて、実行回数カウンタKT2のカウント値が所定値Kout2以下と判定された場合には、ステップS110に進んで、実行回数カウンタKT2のカウント値をインクリメントして、一旦処理を終了する。
このように、開方向氷結時の駆動処理においても実行回数カウンタKT2を設けているので、開き側の氷結状態からの脱出に失敗しても、所望の回数だけ、開方向氷結時の駆動処理を繰り返すことができる。
ただし、実行回数カウンタKT2のカウント値が所定値Kout2より大きくなった場合には、ステップS111に進んで、スロットルバルブ12を開き側へ駆動するための開き側駆動信号の出力を停止する。さらに、ステップS112では、スロットルバルブ12は開き側の氷結状態から脱出不可能である旨の判定結果を記憶する。
ステップS106にて、開き側の氷結状態からの脱出に成功したと判定されるか、またはステップS112にて、開き側の氷結状態から脱出不可能と判定されると、ステップS113に進んで、本制御処理(S4)は終了した旨を記憶する。
図15は、開方向氷結時の駆動処理が実施された際の、駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化の一例を示す。なお、図15は、初回のスロットルバルブ12の駆動によって、開き側の氷結状態から脱出できた例を示している。
図15に示すように、氷結判定処理(S3)において、開き側及び閉じ側にスロットルバルブ12を駆動したときに、スロットルバルブ12の開度が、開き側の氷結判定閾値に相当する開度には達しないが、閉じ側の氷結判定閾値に相当する開度に達した場合、開き側のみに氷結が発生していると判定される。この場合、本制御処理(S4)において、上述した図9に示す開方向氷結時の駆動処理が実行される。
すなわち、まず、スロットルバルブ12を氷結の発生していない閉じ側に駆動して、スロットルバルブ12の開度を、十分にスロットルバルブ12を加速できる所定開度まで開く。なお、図15に示すように、本制御処理(S4)を氷結判定処理(S3)に引き続いて実施する場合、氷結判定処理(S3)による閉じ側へのスロットルバルブ12の駆動を、上述したステップS101の駆動として利用しても良い。
その後、スロットルバルブ12を開き側に向けて駆動することにより、スロットルバルブ12を開き側の氷に衝突させる。このような駆動処理によって、開き側の氷が除去されて、スロットルバルブ12の開度が、氷結状態からの脱出判定閾値に相当する開度に達すると、氷結状態からの脱出に成功したと判定される。
上述した本制御処理(S4)が終了すると、次に制御後処理(S5)が実行される。制御後処理(S5)の詳細な処理内容を図10のフローチャートに示す。図10に示すように、まず、スロットルバルブ12の駆動による車両への影響を抑制するために、ステップS120においてエンジン10の始動を抑制する抑制処理が解除される。なお、車両への影響を抑制する処理として、エンジン10が発生する駆動力の遮断や制動力の付与を行っていた場合には、その車両の走行防止処理を解除する。これにより、エンジン10の始動や車両の走行が可能な状態とすることができる。
ステップS121では、エンジン10の始動が抑制されていること等を車両の乗員に報知するために点灯されていた第1の警告灯21を消灯する。これにより、乗員は、エンジン10が始動や車両の走行が可能な状態となったことを認識することができる。
なお、抑制処理の解除としてエンジン10の始動の禁止を解除した場合、車両の乗員に対して、エンジン10の始動操作を促す指示を音声等によって与える報知器を備えることが好ましい。これにより、車両の乗員は、エンジン10の始動が可能となり、乗員による始動操作を受け付ける状態となったことを明確に認識できる。
次に、ステップS122では、運転者によるアクセルペダルの操作に基づく、スロットルバルブ12の駆動要求の無効化を解除し、運転者によるアクセルペダル操作がスロットルバルブ12の制御に反映されるようにする。これにより、エンジン10の出力トルクを車両の運転者によるスロットルバルブ12の駆動要求(アクセルペダル操作)に応じて調整することが可能になる。
ステップS123では、制御後処理(S5)が終了したことを、例えばフラグ等を用いて記憶しておく。
制御後処理(S5)が終了すると、次に、氷結判定処理(S3)における氷結発生の有無に関する判定結果、及び本制御処理(S4)における氷結状態からの脱出の成否結果に応じて、フェールセーフ処理(S6)又は通常の電子スロットル制御処理(S7)が実行される。より具体的には、本制御処理(S4)において氷結状態からの脱出に失敗した場合には、フェールセーフ処理(S6)が実行され、それ以外の場合には、通常の電子スロットル制御処理(S7)が実行される。
フェールセーフ処理(S6)においては、エンジン10における点火タイミング、噴射タイミング、燃料噴射量、吸気バルブの開閉タイミング、排気バルブの開閉タイミングの少なくとも1つを変化させて、エンジン10の出力トルクの出力制御を行う。スロットルバルブ12が氷結状態から脱出できないときには、スロットルバルブ12は、正常な可動範囲内の移動が制限されるためである。なお、フェールセーフ処理(S6)を実行する際には、通常の電子スロットル制御(S7)による制御とは異なるため、警告灯22を点灯させる。これにより、車両の乗員は、スロットルバルブ12の制御が通常の制御とは異なることを認識することができる。
例えばフェールセーフ処理(S6)では、モータ14への電源供給を停止し、スロットルバルブ12を初期位置に保持しつつ、スロットルバルブ12の非作動による出力の増減分を補うようにエンジン10の出力制御を行うことができる。これにより、モータ14における電力消費を防止しつつ、少なくとも退避走行が可能なようにエンジン10の出力トルクを制御することができる。
また、フェールセーフ処理(S6)では、スロットルバルブ12が全閉ストッパ位置と全開ストッパ位置とによって規定される可動範囲全体の一部の範囲でのみ移動可能である場合、スロットルバルブ12をその一部の範囲で駆動するようにしても良い。この場合、スロットルバルブ12の目標開度が駆動不可能な範囲に属するときには、スロットルバルブ12が駆動不可能であることに起因する出力の増減分を補うようにエンジン10の出力制御を行う。これにより、スロットルバルブ12の目標開度が駆動不可能な範囲に属する場合であっても、極力、エンジン10が、目標とする出力トルクに近い出力トルクを発生することができるようになる。さらに、スロットルバルブ12をモータ14によって駆動することにより、モータ14からの発熱がスロットルバルブ12に伝わって、氷結の除去に寄与することが期待できる。
なお、スロットルバルブ12の目標開度が駆動不可能な範囲に属する場合には、スロットルバルブ12の開度を駆動可能範囲の限界位置に保持することが好ましい。これにより、スロットルバルブ12の開度として、極力、目標開度に近い位置に保持することができ、エンジン10において目標出力トルクに相当する出力トルクを発生させやすくなる。
スロットルバルブ12の開度を駆動可能範囲の限界位置に保持する際、モータ14に与える駆動信号のデューティ比を、その限界位置への保持を継続するに足る所定値に制限することが好ましい。これにより、スロットルバルブ12の開度を駆動可能範囲の限界位置に保持する際のモータ14の駆動電流を抑制するとともに、モータ14を駆動する駆動回路15の保護を図ることができる。
なお、フェールセーフ処理(S6)においては、モータ14へ所定の駆動信号を出力して、スロットルバルブ12を所定位置(限界位置やその他の位置)に停止させたまま、エンジン10の出力制御を行うようにしても良い。これにより、モータ14からの発熱によって、氷結の除去が期待できる。
また、フェールセーフ処理(S6)では、スロットルバルブ12が開き側に駆動可能であって、エンジン10の出力制御を実施しても、所定以上の出力トルクを維持できない場合に、スロットルバルブ12の開度を開き側に補正するようにしても良い。例えば、エンジン10をアイドル回転数で回転駆動するようにスロットルバルブ12を目標開度に駆動しても、スロットルバルブ12の閉じ側に除去できない氷が残存している場合には、吸入空気量が低下して、所定以上の出力トルクを維持できず、エンジン10がストールしてしまう恐れがある。そのため、エンジン10が、所定以上の出力トルクを維持できない場合であって、かつスロットルバルブ12が開き側に駆動可能である場合には、スロットルバルブ12の開度を目標開度よりも開き側に補正することにより、吸入空気量を確保することが好ましい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々、変形して実施することが可能である。
例えば、上述した実施形態では、初期開度位置を基準として、全閉ストッパ位置と全開ストッパ位置とによって規定されるスロットルバルブ12の可動範囲を推定した。しかしながら、エンジン10が停止される時にスロットルバルブ12を実際に閉じ側及び開き側に駆動して、閉じ側において停止した閉じ側停止位置及び開き側において停止した開き側停止位置をそれぞれ記憶し、エンジン10の運転が再開されるときに、その記憶した閉じ側停止位置及び開き側停止位置を全閉ストッパ位置及び全開ストッパ位置として用いて、スロットルバルブ12の可動範囲を推定しても良い。これにより、スロットルバルブ12の可動範囲を正確に求めることができる。
また、上述した実施形態において、本制御処理(S4)の実行時に、モータ駆動回路15がモータ14を駆動する際に、モータ14に与えうる電力の最大値を、通常の電子スロットル制御処理(S7)の実行時における電力の最大値よりも高くするようにしても良い。これにより、氷結脱出のためのスロットルバルブ12の駆動時にモータ14が発生しうる駆動力の最大値を、通常の電子スロットル制御のときと比較して高めることができる。このため、スロットルバルブ12に結合力の高い氷結が発生した場合であっても、その氷結状態からの脱出性を向上することができる。
モータ14に与えうる電力の最大値を高めるためには、モータ駆動回路15が、モータ14に通電する駆動電流の最大値を所定値以下に制限する電流制限回路を備え、その電流制限回路における電流制限を解除したり、あるいは、モータ14に印加する電圧を昇圧する昇圧回路を備えて、その昇圧回路の昇圧動作によって昇圧した電圧を供給すれば良い。さらには、モータ14を除き、少なくともエンジン10の駆動に必要なアクチュエータ(天下プラグ、燃料噴射装置、スタータ等)への電源供給を遮断することによっても、モータ14に与えうる電力の最大値を高めることができる。
なお、本制御処理(S4)を実行する際に、モータ駆動回路15が、モータ14に与えうる電力の最大値を高めた場合、本制御処理(S4)の終了に基づいて、モータ14に与えうる電力の最大値を高くする処理を終了することが好ましい。これにより、モータ14及びモータ駆動回路15の保護を図ることができるとともに、消費電力の増加を防止することができる。
上述した氷結判定処理(S3)及び本制御処理(S4)における氷結脱出判定では、スロットルバルブ12の開度が氷結発生や脱出の成否を判定するための判定閾値に相当する所定開度に達しない場合、当該駆動方向における氷結の発生や氷結状態からの脱出の失敗を判定した。しかしながら、スロットルバルブ12を閉じ側あるいは開き側に駆動する駆動力をモータ14に発生させたとき、スロットルバルブ12の開度の変化が所定値以下であるか否かによって、当該駆動方向における氷結の発生や氷結状態からの脱出の成否を判定しても良い。このようにしても、スロットルバルブ12が、本来の可動範囲を自由に移動できない状況であるか否か検出することができるので、氷結の発生や氷結状態からの脱出の成否を判定することができる。特に、スロットルバルブ12の開度の変化量によって判定する場合、全閉ストッパ位置や全開ストッパ位置を考慮することなく、氷結の発生や氷結状態からの脱出の成否を判定することができる。
なお、氷結脱出のためのスロットルバルブ12の駆動処理が実施されたときに、スロットルバルブ12の開度の変化が所定値に満たない場合、氷結状態からの脱出に失敗したと判定し、再度、氷結脱出のためのスロットルバルブ12の駆動処理を実施することが好ましい。さらに、所定回数の駆動処理が実施されたにもかかわらず、スロットルバルブ12の開度の変化が所定値に満たない場合、氷結状態からの脱出は不可能とみなして、スロットルバルブ12の駆動を終了することが好ましい。
また、低温環境下において電子スロットルECU20が通常の電子スロットル制御を実行しているとき、スロットルバルブ12の開度を目標開度に制御しているにもかかわらず、エンジン10の出力トルクが目標とする出力トルクよりも低下した場合、スロットルバルブ12の目標開度を開き側に補正することが好ましい。低温環境下においては、通常の電子スロットル制御を開始した後に氷結が発生し、吸気管11の流路断面積を減少させる場合があるためである。
ただし、電子スロットルECU20は、上述したスロットルバルブ12の開き側への補正の実施後、エンジン10の出力トルクが目標出力トルクよりも増加した場合に、上述した補正を終了することが好ましい。スロットルバルブ12の開度を目標開度よりも開き側に補正した後に、氷が脱落等によって除去されると、吸気管11の流路断面積が増加する。これにより、エンジン10の回転数が増加し、その出力トルクは目標とする出力トルクよりも増加する。そのため、エンジン10の出力が増加した場合には、氷が除去されたとみなして開き側への補正を終了するようにすることが好ましい。
さらに、電子スロットルECU20は、氷結判定処理(S3)により氷結発生が判定されたときに、氷結発生時の状況を示す状況データを例えばEEPROM等の不揮発性メモリに記憶することが好ましい。この記憶されたデータを、例えば車両のディーラー等で読み出して収集することにより、故障の解析に利用したり、設計へのフィードバック情報として利用することができる。
なお、状況データは、氷結が発生した回数、氷結発生時のスロットルバルブ12の周囲温度、氷結発生時のスロットルバルブ12の可動範囲、モータ14の電源電圧、氷結脱出の成否、氷結脱出のためのスロットルバルブ12の駆動処理の実行回数の少なくとも1つを含むことが好ましい。これらにより、氷結の発生する環境や、その氷結の除去が可能である条件等が解析できるためである。
実施形態に係わる、車両用内燃機関の電子スロットル制御装置の全体構成を示す構成図である。 スロットルバルブ12の駆動機構の構成を説明するための説明図であり、(a)は、モータ14に駆動信号が通電されている状態を示し、(b)はモータ14への駆動信号の通電が遮断されている状態を示す。 氷結状態からの脱出のための制御処理の全体の流れを示す状態遷移図である。 制御前処理(S2)の詳細な処理内容を示すフローチャートである。 氷結判定処理(S3)の詳細な処理内容を示すフローチャートである。 本制御処理(S4)において、スロットルバルブ12における氷結発生の態様を区分けし、各氷結発生態様に適したスロットルバルブ12の駆動処理を実施するための処理を示すフローチャートである。 本制御処理(S4)における、開閉両方向氷結時のスロットルバルブの駆動処理を示すフローチャートである。 本制御処理(S4)における、閉方向氷結時のスロットルバルブの駆動処理を示すフローチャートである。 本制御処理(S4)における、開方向氷結時のスロットルバルブの駆動処理を示すフローチャートである。 制御後処理(S5)の詳細な処理内容を示すフローチャートである。 前提条件判定処理(S1)において、スロットルバルブ12の周囲温度が氷結閾値温度Tice以上、もしくは本制御処理(S4)を実施して、氷結状態から脱出済みであると判定されて、通常の電子スロットル制御(S7)を実施する際の、駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化を示すタイムチャートである。 氷結判定処理(S3)が実施された際の、駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化の一例を示すタイムチャートである。 氷結判定処理(S3)においてスロットルバルブの開き側及び閉じ側の両方向に氷結が発生したと判定されて、本制御処理(S4)により開閉両方向氷結時の駆動処理が実施された際の、駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化の一例を示すタイムチャートである。 氷結判定処理(S3)においてスロットルバルブの閉じ側に氷結が発生したと判定されて、本制御処理(S4)により閉方向氷結時の駆動処理が実施された際の、駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化の一例を示すタイムチャートである。 氷結判定処理(S3)においてスロットルバルブの開き側に氷結が発生したと判定されて、本制御処理(S4)により開方向氷結時の駆動処理が実施された際の、駆動信号のデューティ比及びスロットル開度の変化の一例を示すタイムチャートである。
符号の説明
10 エンジン
11 吸気管
12 スロットルバルブ
13 減速機構
14 モータ
15 モータ駆動回路
16 スロットル開度センサ
17 吸気温センサ
18 アクセル開度センサ
20 電子スロットルECU
23 スタータ

Claims (53)

  1. スロットルバルブを駆動する駆動力を発生する両方向に回転可能なモータと、当該モータの駆動力を前記スロットルバルブに伝達する、少なくとも歯車を含む伝達機構とからなるスロットルアクチュエータと、
    前記スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサと、
    前記スロットル開度センサで検出したスロットル開度を目標スロットル開度に一致させるように前記モータを制御するスロットル制御手段とを備えた内燃機関の電子スロットル制御装置において、
    前記スロットルバルブの閉じ側及び開き側において、それぞれ氷結の発生を判定する氷結判定手段と、
    前記氷結判定手段によって前記スロットルバルブの一方の側のみに、氷結が発生していると判定された場合に、一旦、前記スロットルバルブを氷結非発生側に駆動するように前記モータに駆動力を発生させ、その後、前記スロットルバルブを氷結発生側に駆動するように前記モータに駆動力を発生させて、前記スロットルバルブを氷結状態から脱出させる氷結脱出処理を実施する氷結脱出制御手段とを備えることを特徴とする車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  2. 前記氷結判定手段によって前記スロットルバルブの両側に氷結が発生していると判定された場合、前記氷結脱出制御手段は、一旦、前記モータに前記スロットルバルブを閉じる方向に駆動力を発生させて、少なくとも前記伝達機構における歯車のクリアランス分だけ当該歯車を回転させ、その後、前記モータに前記スロットルバルブを開く方向に駆動力を発生させて、前記スロットルバルブを氷結状態から脱出させる氷結脱出処理を実施することを特徴とする請求項に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  3. 前記氷結判定手段は、前記スロットルバルブの周囲温度に基づいて、当該スロットルバルブが氷結状態に陥る可能性があるか否かを判定する第1の判定手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  4. 前記第1の判定手段は、前記スロットルバルブの周囲温度として、前記内燃機関の吸入空気温度と、前記内燃機関の冷却水温との少なくとも一方を用いることを特徴とする請求項に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  5. 前記氷結判定手段は、前記スロットルバルブの閉じ側及び開き側のそれぞれにおいて、前記スロットルバルブを駆動する駆動力を前記モータに発生させ、このスロットルバルブの駆動時に前記スロットル開度センサによって検出される開度に基づいて、前記閉じ側及び開き側における氷結の発生を判定する第2の判定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  6. 前記第2の判定手段による判定は、前記第1の判定手段によって前記スロットルバルブが氷結状態に陥る可能性があると判定された場合に行われることを特徴とする請求項に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  7. 前記第2の判定手段は、前記スロットルバルブの閉じ側及び開き側のそれぞれにおいて、当該スロットルバルブを駆動する際に、予め定めた所定の駆動力を前記モータに発生させることを特徴とする請求項又は請求項に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  8. 前記スロットルバルブの閉じ側および開き側の限界位置にはそれぞれ全閉ストッパおよび全開ストッパが設けられ、前記スロットルバルブは、初期位置として、前記閉じ側限界位置と開き側限界位置との間の所定位置に保持され、
    前記閉じ側限界位置及び開き側限界位置によって規定される前記スロットルバルブの可動範囲を推定する可動範囲推定手段を備え、
    前記第2の判定手段は、前記可動範囲推定手段によって推定された可動範囲に基づいて、前記スロットルバルブが前記全閉ストッパ及び全開ストッパに衝突しないように、前記閉じ側及び開き側における前記スロットルバルブの駆動範囲を決定し、前記スロットルバルブが当該駆動範囲において駆動されるように前記モータに駆動力を発生させることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれかに記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  9. 前記第2の判定手段は、前記スロットルバルブを前記閉じ側と開き側とのいずれか一方向に駆動する駆動力を前記モータに発生させたとき、前記スロットルバルブの開度が所定開度に達しない場合、当該駆動方向に氷結が発生していると判定することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれかに記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  10. 前記第2の判定手段は、前記スロットルバルブを前記閉じ側と開き側とのいずれか一方向に駆動する駆動力を前記モータに発生させたとき、前記スロットルバルブの開度の変化が所定値以下である場合には、当該駆動方向に氷結が発生していると判定することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれかに記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  11. 前記スロットルバルブの閉じ側および開き側の限界位置にはそれぞれ全閉ストッパおよび全開ストッパが設けられ、前記スロットルバルブは、初期位置として、前記閉じ側限界位置と開き側限界位置との間の所定位置に保持され、
    前記閉じ側限界位置及び開き側限界位置によって規定される前記スロットルバルブの可動範囲を推定する可動範囲推定手段を備え、
    前記氷結脱出制御手段は、前記可動範囲推定手段によって推定された可動範囲に基づいて、前記スロットルバルブが前記全閉ストッパ及び全開ストッパに衝突しないように、前記氷結脱出処理のための前記スロットルバルブの駆動範囲を決定し、前記スロットルバルブが当該駆動範囲において駆動されるように前記モータに駆動力を発生させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  12. 前記可動範囲推定手段は、前記スロットルバルブの初期位置に基づいて、前記閉じ側限界位置及び開き側限界位置によって規定される前記スロットルバルブの可動範囲を推定することを特徴とする請求項又は請求項11に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  13. 前記可動範囲推定手段は、前記内燃機関が停止して前記スロットル制御手段による制御が終了されるときに、前記スロットルバルブを閉じ側及び開き側に駆動して、閉じ側において停止した閉じ側停止位置及び開き側において停止した開き側停止位置をそれぞれ記憶し、前記内燃機関の運転が再開されるときに、記憶した閉じ側停止位置及び開き側停止位置を前記閉じ側限界位置及び開き側限界位置として用いることを特徴とする請求項又は請求項11に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  14. 前記氷結脱出制御手段が前記氷結脱出処理を実施するとき、前記スロットルバルブの開度変化により、前記内燃機関によって駆動される車両へ影響が及ぶことを抑制する抑制処理を実施する抑制処理手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  15. 前記抑制処理手段は、前記内燃機関における点火処理の停止、燃料噴射処理の停止、及び当該内燃機関を始動させるスタータの駆動の禁止の少なくとも1つの処置を実行することにより、前記内燃機関の始動を禁止することを特徴とする請求項14に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  16. 前記抑制処理手段は、前記内燃機関の始動を禁止する抑制処理を実施したとき、その旨を車両の乗員に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項15に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  17. 前記報知手段は、車両の乗員に対して、内燃機関の始動操作を待機するよう指示を与えることを特徴とする請求項16に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  18. 前記抑制処理手段は、前記内燃機関から前記車両の駆動輪への駆動力伝達の遮断、及び前記車両に対する制動力の発生の少なくとも1つの処置を実行することにより、前記車両の走行を防止することを特徴とする請求項14に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  19. 前記抑制処理手段は、車両の走行を防止する抑制処理を実施したとき、その旨を車両の乗員に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項18に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  20. 前記氷結脱出制御手段が前記氷結脱出処理を実施するとき、車両の運転者による前記スロットルバルブの駆動要求を無効化する無効化手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  21. 前記氷結脱出制御手段が前記氷結脱出処理を実施するとき、前記モータに与えうる電力の最大値を、前記スロットル制御手段が前記モータを制御する際の電力の最大値よりも高くする電力制御手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  22. 前記電力制御手段は、前記モータに通電する駆動電流の最大値を所定値に制限する電流制限回路を有するとともに、当該電流制限回路における電流制限を解除することによって、前記モータに与えうる電力の最大値を高めることを特徴とする請求項21に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  23. 前記電力制御手段は、前記モータに印加する電圧を昇圧する昇圧回路を有するとともに、当該昇圧回路に昇圧動作を行わせることによって、前記モータに与えうる電力の最大値を高めることを特徴とする請求項21に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  24. 前記電力制御手段は、前記モータを除き、少なくとも前記内燃機関の駆動に必要なアクチュエータへの電源供給を遮断することによって、前記モータに与えうる電力の最大値を高めることを特徴とする請求項21に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  25. 前記氷結判定手段によって、前記スロットルバルブの閉じ側及び開き側の少なくとも一方に氷結が発生したと判定された場合に、その氷結発生側に前記スロットルバルブを駆動した際の、前記スロットルバルブが停止したときの停止開度に基づいて氷の大きさを推定する推定手段を備え、
    前記氷結脱出制御手段は、前記推定手段によって推定される氷の大きさに基づいて、前記モータに発生させる、前記スロットルバルブを駆動するための駆動力を変化させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  26. 前記モータの電源電圧を検出する電圧検出手段を備え、
    前記氷結脱出制御手段は、前記モータの発生する駆動力が目標とする駆動力となるように、前記モータの電源電圧に基づいて前記モータに対して駆動信号を出力することを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項25のいずれかに記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  27. 前記駆動信号は、パルス信号であり、そのパルス信号のデューティ比及び周期のいずれか一方が、前記モータの電源電圧に応じて変化することを特徴とする請求項26に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  28. 前記氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、前記スロットル開度センサによって検出される前記スロットルバルブの開度に基づいて、氷結状態からの脱出の成否を判定する氷結脱出判定手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  29. 前記氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、前記スロットルバルブの開度が所定開度に到達した場合、前記氷結脱出判定手段は、氷結状態からの脱出に成功したと判定し、前記氷結脱出制御手段は、氷結脱出処理の実施を終了することを特徴とする請求項28に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  30. 前記氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、前記スロットルバルブの開度が所定開度に達しなかった場合、前記氷結脱出判定手段は、氷結状態からの脱出に失敗したと判定し、前記氷結脱出制御手段は、再度、前記氷結脱出処理を実施することを特徴とする請求項28に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  31. 前記氷結脱出制御手段によって所定回数の氷結脱出処理が実施されたにもかかわらず、前記スロットルバルブの開度が所定開度に達しない場合、前記氷結脱出制御手段は、前記氷結脱出処理の実施を終了することを特徴とする請求項30に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  32. 前記所定開度は、前記スロットルバルブの閉じ側においては、前記閉じ側の限界位置の近傍に設定されることを特徴とする請求項29に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  33. 前記所定開度は、前記スロットルバルブの開き側においては、前記開き側における可動範囲の中間位置に設定されることを特徴とする請求項29に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  34. 前記氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、前記スロットルバルブの開度の変化が所定値以上である場合、前記氷結脱出判定手段は、氷結状態からの脱出に成功したと判定し、前記氷結脱出制御手段は、氷結脱出処理の実施を終了することを特徴とする請求項28に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  35. 前記氷結脱出制御手段によって氷結脱出処理が実施されたときに、前記スロットルバルブの開度の変化が所定値に満たない場合、前記氷結脱出判定手段は、氷結状態からの脱出に失敗したと判定し、前記氷結脱出制御手段は、再度、前記氷結脱出処理を実施することを特徴とする請求項28に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  36. 前記氷結脱出制御手段によって所定回数の氷結脱出処理が実施されたにもかかわらず、前記スロットルバルブの開度の変化が所定値に満たない場合、前記氷結脱出制御手段は、前記氷結脱出処理の実施を終了することを特徴とする請求項35に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  37. 前記氷結脱出制御手段が氷結脱出処理の実施を終了したときに、前記抑制処理手段は、前記抑制処理を解除することを特徴とする請求項14乃至請求項19のいずれかに記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  38. 前記抑制処理の解除に伴って、前記抑制処理手段における報知手段は、前記抑制処理が解除された旨を報知することを特徴とする請求項37に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  39. 前記抑制処理手段が、前記抑制処理の解除として前記内燃機関の始動の禁止を解除した場合、前記報知手段は、前記車両の乗員に対して、前記内燃機関の始動操作を促す指示を与えることを特徴とする請求項38に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  40. 前記氷結脱出制御手段が氷結脱出処理の実施を終了したときに、前記無効化手段は、車両の運転者による前記スロットルバルブの駆動要求を有効にすることを特徴とする請求項20に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  41. 前記氷結脱出制御手段が氷結脱出処理の実施を終了したときに、前記電力制御手段は、前記モータに与えうる電力の最大値を高くする処理を終了することを特徴とする請求項21に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  42. 前記氷結脱出判定手段によって前記氷結状態からの脱出に失敗したと判定された状態で、前記氷結脱出制御手段が氷結脱出処理の実施を終了したとき、所定のフェールセーフモードにて前記内燃機関の出力制御を行うフェールセーフ手段を備えることを特徴とする請求項31又は請求項36に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  43. 前記フェールセーフ手段は、前記モータへの電源供給を停止し、前記スロットルバルブを初期位置に保持しつつ、前記スロットルバルブの非動作に起因する出力の増減分を補うように前記内燃機関の出力制御を行うことを特徴とする請求項42に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  44. 前記フェールセーフ手段は、前記スロットルバルブが閉じ側限界位置と開き側限界位置とによって規定される可動範囲全体の一部の範囲でのみ駆動可能である場合、当該スロットルバルブをその一部の範囲で駆動するとともに、前記スロットルバルブの目標開度が駆動不可能な範囲に属する場合に、前記スロットルバルブが駆動不可能であることに起因する出力の増減分を補うように前記内燃機関の出力制御を行うことを特徴とする請求項42に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  45. 前記フェールセーフ手段は、前記スロットルバルブの目標開度が駆動不可能な範囲に属する場合、当該スロットルバルブの開度を駆動可能範囲の限界位置に保持することを特徴とする請求項44に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  46. 前記モータは、与えられる駆動信号のデューティ比に応じた駆動力を発生するものであって、前記フェールセーフ手段は、前記スロットルバルブの開度を駆動可能範囲の限界位置に保持する際、前記駆動信号のデューティ比を所定値に制限することを特徴とする請求項45に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  47. 前記フェールセーフ手段は、前記モータへ所定の駆動信号を出力して、前記スロットルバルブを所定位置に停止させたまま、前記内燃機関の出力制御を行うことを特徴とする請求項42に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  48. 前記フェールセーフ手段は、前記スロットルバルブが開き側に駆動可能であって、前記内燃機関の出力制御では、所定以上の出力を維持できないと判断された場合、前記スロットルバルブの開度を開き側に補正することを特徴とする請求項42に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  49. 前記フェールセーフ手段は、前記内燃機関における点火タイミング、噴射タイミング、燃料噴射量、吸気バルブの開閉タイミング、排気バルブの開閉タイミングの少なくとも1つを変化させることによって、前記内燃機関の出力制御を行うことを特徴とする請求項42乃至請求項48のいずれかに記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  50. 低温環境下において、前記スロットル制御手段が前記スロットルバルブの開度を制御している際に、前記内燃機関の出力が目標とする出力よりも低下した場合、前記スロットル制御手段は、前記スロットルバルブの目標開度を開き側に補正することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  51. 前記スロットル制御手段は、前記スロットルバルブの開き側への補正の実施後、前記内燃機関の出力が目標出力よりも増加した場合に、前記補正を終了することを特徴とする請求項50に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  52. 前記氷結判定手段により、氷結発生が判定されたときに、氷結発生時の状況を示す状況データを記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
  53. 前記状況データは、氷結が発生した回数、氷結発生時の前記スロットルバルブの周囲温度、前記スロットルバルブの可動範囲、前記モータの電源電圧、氷結脱出の成否、氷結脱出処理の実行回数の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項52に記載の車両用内燃機関の電子スロットル制御装置。
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