JP4460255B2 - 利用者端末及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、端末間での無線通信を利用した広告配信システムやコンテンツ交換システムに関する。
ネットワーク技術の近代化に伴い、クライアント端末同士がサーバを介さず、対等な関係でデータのやり取りを行うP2P(Peer to Peer)などを利用したコンテンツ流通システムが考えられている。このようなコンテンツ流通システムにおいて、端末を使用する利用者が興味関心のあるコンテンツを、当該端末に配信する手段としては、大きく分けてCS(Client Server)型ネットワークとP2P型ネットワークの形態をとるものがある。
CS型ネットワークにおいて、利用者が、自身の端末において興味あるコンテンツを受信するためには、予め配信サーバに対して嗜好情報を登録する、若しくは、毎回嗜好情報を提示する方法が一般的である。これによれば、配信サーバは、登録又は提示された嗜好情報に基づいて、配信するコンテンツをフィルタリングすることができるため、利用者が興味あるコンテンツを配信することが可能となる(例えば特許文献1参照)。
有線通信のP2P型ネットワークでは、利用者が使用する端末が、当該利用者が要求するコンテンツに基づいて他の端末を検索する。これにより、利用者が使用する端末は、検索結果として要求するコンテンツを保有する端末が見つかれば、当該端末から直接コンテンツを配信してもらう方法が用いられている。また、無線通信のP2P型ネットワークでは、利用者が使用する受信端末において「受信モード」として欲しいコンテンツの種別を登録しておき、配信端末は当該受信端末の「受信モード」を参照して、条件が合致するコンテンツを配信する方法が用いられている(例えば特許文献2参照)。
また、CS型ネットワーク及びP2P型ネットワークの双方において、放送のようなブロードキャストで、全端末に同じコンテンツを配信し、利用者が使用する受信端末側で欲しいコンテンツのみを選択するとういう方法も利用されている。
このような従来のコンテンツ流通システムでは、コンテンツ受信者側の立場として、自分がどんなコンテンツを欲しがっているか、またどんなコンテンツを積極的に受信したかを、第三者に知られたくないという要求がある。しかし、上述のCS型ネットワーク及び無線通信のP2P型ネットワークでは、受信者側が要求するコンテンツを少なくとも配信者側には開示しなければならない。また、有線通信のP2P型ネットワークでは、検索においてはある程度の匿名性を確保できるものの、コンテンツを受信するときに、どのコンテンツを積極的に受信したかを配信者側に知られてしまう。
また、ブロードキャストで全端末に同じコンテンツを配信する方法は、受信者側が欲するコンテンツを第三者に知らせることなく受信端末はコンテンツを受信することが可能であるが、全てのコンテンツを受信するための帯域の広い通信回線と長い通信時間が必要となり、実施コストがかかる。また、受信者側がリアルタイムに欲しいコンテンツを得ることが難しいという問題も生じる。
特開2002−117066号公報 特開2003−58770号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、匿名性を確保した個人情報に基づいて、利用者の要求に沿ったコンテンツの配信を可能とする流通システムを提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、通信可能な利用者端末と、アクセスポイント及びネットワークを介して前記利用者端末と通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記利用者端末であって、複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他の利用者端末に配信する情報であって前記利用者端末又は他の利用者端末の欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてコンテンツID、及び/又はジャンルIDが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、前記利用者端末を使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するコンテンツID、及び/又はジャンルIDを、リクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、前記リクエスト情報を、前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段と、他の利用者端末からフィールド情報を取得するフィールド情報取得手段と、前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報を、前記フィールド情報記憶領域に記憶されている、配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段と、前記フィールド情報記憶領域に記憶された、フィールド情報を記憶するレコードから構成される前記配列全体から、コンテンツID、又はジャンルIDごとにヒストグラムを作成する全体特徴量算出手段と、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報におけるコンテンツID、又はジャンルIDを抽出するコンテンツ特徴量算出手段と、前記ヒストグラムから出現頻度の高い順に、該当するコンテンツID、又はジャンルIDを持つコンテンツ情報に対して優先順位を設定する優先順位設定手段と、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、前記配信コンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報配信手段と、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のフィールド情報のうち、配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報を他の利用者端末へ配信するフィールド情報配信手段と、前記サーバ、又は他の利用者端末から配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段と、前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、を備える。
本発明の別の観点では、通信可能な利用者端末と、アクセスポイント及びネットワークを介して前記利用者端末と通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記利用者端末であって、複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他の利用者端末に配信する情報であって前記利用者端末又は他の利用者端末の欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、前記利用者端末を使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するキーワードをリクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段と、他の利用者端末からフィールド情報を取得するフィールド情報取得手段と、前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報を、前記配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報と置換する置換手段と、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列全体から、各キーワードの出現回数を軸として配列全体の特徴ベクトルを算出する全体特徴量算出手段と、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報のテキストデータから、各キーワードの出現回数を軸として特徴ベクトルを算出するコンテンツ特徴量算出手段と、前記配列全体の特徴ベクトルと各コンテンツ情報の特徴ベクトルとがなす角度から、前記角度が小さいほど適合度を高く算出し、前記角度が大きいほど適合度を小さく算出する適合度算出手段と、前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段と、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、前記配信コンテンツ情報を他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報配信手段と、前記フィールド情報記憶領域に記憶された前記配列全体のうち、前記配列全体を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報を他の利用者端末へ配信するフィールド情報配信手段と、前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を、サーバ又は他の利用者端末から取得するコンテンツ情報取得手段と、前記コンテンツ情報をコンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、を備える。
本発明のさらに別の観点では、通信可能な利用者端末と、アクセスポイント及びネットワークを介して前記利用者端末と通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記利用者端末であって、複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他の利用者端末に配信する情報であって前記利用者端末又は他の利用者端末の欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてコンテンツID、及び/又はジャンルIDが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、前記利用者端末を使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するコンテンツID、及び/又はジャンルIDを、リクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段と、他の利用者端末から、フィールド情報置換割合を情報として含んだ配列を取得するフィールド情報取得手段と、前記フィールド情報取得手段が取得した配列を、フィールド情報置換割合に基づいて前記フィールド情報記憶領域に記憶されている配列と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段と、前記フィールド情報記憶領域に記憶された、複数のレコードから構成される配列全体から、コンテンツID、又はジャンルIDごとにヒストグラムを作成する全体特徴量算出手段と、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報におけるコンテンツID、又はジャンルIDを抽出するコンテンツ特徴量算出手段と、前記ヒストグラムから出現頻度の高い順に、該当するコンテンツID、又はジャンルIDを持つコンテンツ情報に対して優先順位を設定する優先順位設定手段と、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、前記配信コンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報配信手段と、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列に、フィールド情報置換割合を含ませて前記配列を他の利用者端末に配信するフィールド情報配信手段と、前記サーバ、又は他の利用者端末から配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段と、前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、を備える。
本発明のさらに別の観点では、通信可能な利用者端末と、アクセスポイント及びネットワークを介して前記利用者端末と通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記利用者端末であって、複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他の利用者端末に配信する情報であって前記利用者端末又は他の利用者端末の欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、前記利用者端末を使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するキーワードをリクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、
前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段と、他の利用者端末から、フィールド情報置換割合を情報として含んだ配列を取得するフィールド情報取得手段と、前記フィールド情報取得手段が取得した配列を、フィールド情報置換割合に基づいて前記フィールド情報記憶領域に記憶されている配列と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段と、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列全体から、各キーワードの出現回数を軸として配列全体の特徴ベクトルを算出する全体特徴量算出手段と、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報のテキストデータから、各キーワードの出現回数を軸として特徴ベクトルを算出するコンテンツ特徴量算出手段と、前記配列全体の特徴ベクトルと各コンテンツ情報の特徴ベクトルとがなす角度から、前記角度が小さいほど適合度を高く算出し、前記角度が大きいほど適合度を小さく算出する適合度算出手段と、前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段と、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、前記配信コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する不特定の他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報配信手段と、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列に、フィールド情報置換割合を含ませて前記配列を他の利用者端末に配信するフィールド情報配信手段と、前記サーバ、又は他の利用者端末から配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段と、前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、を備える。
上記のように構成される利用者端末は、受信したコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶領域に記憶する。また、利用者端末は、受信したフィールド情報をフィールド情報記憶領域に記憶する。さらに、利用者端末は、コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、フィールド情報に規定された条件に基づいて、他の利用者端末へ配信する配信コンテンツ情報を選択し、他の利用者端末へ配信する。また、利用者端末は、フィールド情報記憶領域に記憶されたフィールド情報を他の利用者端末へ配信する。
これによれば、フィールド情報に地域性に応じた情報や嗜好情報を含めることにより、利用者端末や、当該利用者端末の近隣に存在する他の利用者端末を使用する利用者が要求している情報に応じたコンテンツ情報の流通を実現することができる。つまり、フィールド情報に基づいて、間接的なPULL型配信を行うことが可能となる。また、フィールド情報に基づいて、ネットワークのどのあたりでどのような情報が求められているかをリアルタイムに知ることが可能なため、例えば近距離無線通信など現実世界であれば、どの地域でどのような情報が求められているかというマーケティングに役立つ情報を取得することもできる。
上記の利用者端末は、前記利用者端末を使用する利用者が要求するコンテンツ情報に関するリクエスト情報を取得するリクエスト情報取得手段と、前記リクエスト情報を前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段と、をさらに備え、前記選択手段は、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のフィールド情報及び前記リクエスト情報に基づいて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する。
ここで、リクエスト情報とは、所定の利用者端末のリクエストをフィールド情報の形式にしたものである。これによれば、他の利用者端末等から配信されるフィールド情報とは別に、自端末を使用する利用者の嗜好情報を考慮して、容易に、配信コンテンツ情報を選択することができる。
上記の利用者端末では、前記フィールド情報記憶領域は、複数のレコードから構成される配列を有しており、前記配列を構成するレコード毎に、各フィールド情報又はリクエスト情報を記憶するものであって、前記利用者端末は、前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報によって、前記配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報及びリクエスト情報を置換する置換手段をさらに備え、前記フィールド情報配信手段は、前記配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報又はリクエスト情報を他の利用者端末へ配信し、前記選択手段は、前記配列に記憶された全ての情報に基づいて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する。
上記のように構成された利用者端末では、一定長の配列を有しており、当該配列を構成するレコード毎に、他の利用者端末等から配信されたフィールド情報やリクエスト情報を記憶している。つまり、各利用者端末は、複数のフィールド情報やリクエスト情報から構成される一定長の配列を有している。そして、利用者端末は、他の利用者端末等から受信したフィールド情報によって、当該配列を構成するいずれかのレコードを置換し、これを繰り返す。これにより、フィールド情報記憶領域に記憶された配列は、近隣利用者端末の求めているコンテンツ情報に関する情報を保有することになる。さらに、利用者端末は、当該配列の全ての情報に基づいて配信コンテンツ情報を配信することができる。なお、リクエスト情報とは、所定の利用者端末のリクエストをフィールド情報の形式にしたものである。そのため、他の利用者端末は、フィールド情報配信手段により配信された情報が、所定の端末にとってのフィールド情報であるかリクエスト情報であるかに関わらず、全てフィールド情報であると認識する。つまり、他の利用者端末は、配信された情報の中でどれが所定の端末のリクエスト情報であるかは分からないものである。
これによれば、コンテンツ情報の受信側から見ると、自分の嗜好情報を第三者に特定することなしに、自端末において自身が欲しい情報を高い確率で受信することができる。一方、コンテンツ情報の配信側から見ると、配信するコンテンツ情報が販促情報であれば、利用者の興味に合わせた配信が可能なため、販促効果を高めることができる。
上記利用者端末の他の一態様では、前記フィールド情報は、転送回数が付加されており、前記フィールド情報配信手段は、前記転送回数に応じて、前記配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報又はリクエスト情報を他の利用者端末へ配信する。
フィールド情報は、近隣利用者端末の求めているコンテンツ情報に関する情報であるため、利用者端末は、際限なく遠い利用者端末にまで保有するフィールド情報を配信する必要はない。そこで、転送回数、例えばTTL値などをフィールド情報又はリクエスト情報に付加すれば、管理者が、当該TTL値などを任意に設定することにより、容易に到達範囲を限定することが可能である。
上記利用者端末は、前記配列に記憶された全ての情報に基づいて全体特徴量を算出する全体特徴量算出手段と、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報に基づいて特徴量を算出するコンテンツ特徴量算出手段と、前記全体特徴量と各コンテンツ特徴量を比較することで、適合度を算出する適合度算出手段と、前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段と、をさらに備え、前記選択手段は、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する。
上記のように構成された利用者端末は、コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報ついて、フィールド情報記憶領域に記憶された配列全体との適合度を求め、当該適合度の高さに応じてコンテンツ情報の優先順位を設定する。適合度の求め方は、当該配列全体の特性を表す全体特徴量を算出し、当該全体特徴量と、各コンテンツ情報から算出したコンテンツ特徴量とを比較し、適合度を計算することにより行う。これによれば、利用者端末は、特徴量に基づいて、的確な配信コンテンツ情報を選択し、他の利用者端末へ配信することができる。
上記利用者端末は、前記フィールド情報記憶領域は、複数のレコードから構成されるフィールド情報配列を有しており、前記配列を構成するレコード毎に、各フィールド情報を記憶するものであって、前記フィールド情報配列は、他のフィールド情報配列と一定割合で置換する場合におけるフィールド情報置換割合を情報として含んでおり、前記フィールド情報取得手段は、前記フィールド情報配列を取得する手段であって、前記利用者端末は、前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報配列によって、前記フィールド情報置換割合に基づき、前記フィールド情報記憶領域に記憶されたフィールド情報配列を置換するフィールド置換手段、をさらに備え、前記フィールド情報記憶手段は、前記フィールド置換手段が置換したフィールド情報配列を、前記フィールド情報記憶領域に記憶し、前記選択手段は、前記フィールド情報記憶領域に記憶されたフィールド情報配列に基づいて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、配信コンテンツ情報を選択する。
上記のように構成された利用者端末は、フィールド情報記憶領域に、複数のフィールド情報から構成されるフィールド情報配列を記憶している。そして、他の利用者端末から受信したフィールド情報配列によって、フィールド情報置換割合に基づき、フィールド情報記憶領域に記憶されたフィールド情報を置換しする。そして、利用者端末は、置換済みのフィールド情報配列を、フィールド情報記憶領域に記憶する。これにより、フィールド情報記憶領域に記憶されたフィールド情報配列は、近隣利用者端末の求めているコンテンツ情報に関する情報を保有することになる。さらに、利用者端末は、フィールド情報配列に基づいて配信コンテンツ情報を配信することができる。
これによれば、コンテンツ情報の受信側から見ると、自分の嗜好情報を第三者に特定することなしに、自端末において自身が欲しい情報を高い確率で受信することができる。一方、コンテンツ情報の配信側から見ると、配信するコンテンツ情報が販促情報であれば、利用者の興味に合わせた配信が可能なため、販促効果を高めることができる。
上記利用者端末は、前記利用者端末を使用する利用者が要求するコンテンツ情報に関する情報であって、前記フィールド情報配列と一定割合で置換する場合におけるフィールド情報置換割合を情報として含んだリクエスト情報を取得するリクエスト情報取得手段と、前記リクエスト情報によって、前記フィールド情報置換割合に基づき、前記フィールド情報記憶領域に記憶されたフィールド情報配列を置換するリクエスト置換手段と、前記リクエスト置換手段が置換したフィールド情報配列を、他の利用者端末へ配信するフィールド情報配列配信手段と、を備える。
上記のように構成された利用者端末は、利用者によるリクエスト情報が存在する場合、フィールド情報記憶領域に記憶されたフィールド情報配列の一部を、リクエスト置換割合に基づいて、リクエスト情報に置換してから、置換済みのフィールド情報配列を他の利用者端末へ配信する。これによれば、利用者端末は、自端末を使用する利用者の嗜好情報が考慮されたフィールド情報配列を、容易に流通させることができる。よって、当該利用者端末が利用者の嗜好情報に合ったコンテンツ情報を取得できる可能性を高くすることができる。
上記利用者端末は、前記フィールド情報配列に基づいて全体特徴量を算出する全体特徴量算出手段と、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報に基づいて特徴量を算出するコンテンツ特徴量算出手段と、前記全体特徴量と各コンテンツ特徴量を比較することで、適合度を算出する適合度算出手段と、前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段と、をさらに備え、前記選択手段は、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する。これによれば、利用者端末は、特徴量に基づいて、的確な配信コンテンツ情報を選択し、他の利用者端末へ配信することができる。
本発明の別の観点では、通信可能なコンピュータと、アクセスポイント及びネットワークを介して前記コンピュータと通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記コンピュータにより実行されるプログラムであって、前記コンピュータは、複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他のコンピュータに配信する情報であって前記コンピュータ又は他のコンピュータの欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてコンテンツID、及び/又はジャンルIDが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、を備え、前記プログラムは、前記コンピュータを使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するコンテンツID、及び/又はジャンルIDを、リクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段、前記リクエスト情報を、前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段、他のコンピュータからフィールド情報を取得するフィールド情報取得手段、前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報を、前記フィールド情報記憶領域に記憶されている、配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段、前記フィールド情報記憶領域に記憶された、フィールド情報を記憶するレコードから構成される前記配列全体から、コンテンツID、又はジャンルIDごとにヒストグラムを作成する全体特徴量算出手段、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報におけるコンテンツID、又はジャンルIDを抽出するコンテンツ特徴量算出手段、前記ヒストグラムから出現頻度の高い順に、該当するコンテンツID、又はジャンルIDを持つコンテンツ情報に対して優先順位を設定する優先順位設定手段、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段、前記配信コンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報配信手段、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のフィールド情報のうち、配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報を他のコンピュータへ配信するフィールド情報配信手段、前記サーバ、又は他のコンピュータから配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段、前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記プログラムのさらに別の観点では、通信可能なコンピュータと、アクセスポイント及びネットワークを介して前記コンピュータと通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記コンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータは、複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他のコンピュータに配信する情報であって前記コンピュータ又は他のコンピュータの欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、を備え、前記プログラムは、前記コンピュータを使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するキーワードをリクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段、前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段、他のコンピュータからフィールド情報を取得するフィールド情報取得手段、前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報を、前記配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報と置換する置換手段、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列全体から、各キーワードの出現回数を軸として配列全体の特徴ベクトルを算出する全体特徴量算出手段、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報のテキストデータから、各キーワードの出現回数を軸として特徴ベクトルを算出するコンテンツ特徴量算出手段、前記配列全体の特徴ベクトルと各コンテンツ情報の特徴ベクトルとがなす角度から、前記角度が小さいほど適合度を高く算出し、前記角度が大きいほど適合度を小さく算出する適合度算出手段、前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段、前記配信コンテンツ情報を他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報配信手段、前記フィールド情報記憶領域に記憶された前記配列全体のうち、前記配列全体を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報を他のコンピュータへ配信するフィールド情報配信手段、前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を、サーバ又は他のコンピュータから取得するコンテンツ情報取得手段、前記コンテンツ情報をコンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記プログラムのさらに別の観点では、通信可能なコンピュータと、アクセスポイント及びネットワークを介して前記コンピュータと通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記コンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータは、複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他のコンピュータに配信する情報であって前記コンピュータ又は他のコンピュータの欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてコンテンツID、及び/又はジャンルIDが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、を備え、前記プログラムは、前記コンピュータを使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するコンテンツID、及び/又はジャンルIDを、リクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段、他のコンピュータから、フィールド情報置換割合を情報として含んだ配列を取得するフィールド情報取得手段、前記フィールド情報取得手段が取得した配列を、フィールド情報置換割合に基づいて前記フィールド情報記憶領域に記憶されている配列と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段、前記フィールド情報記憶領域に記憶された、複数のレコードから構成される配列全体から、コンテンツID、又はジャンルIDごとにヒストグラムを作成する全体特徴量算出手段、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報におけるコンテンツID、又はジャンルIDを抽出するコンテンツ特徴量算出手段、前記ヒストグラムから出現頻度の高い順に、該当するコンテンツID、又はジャンルIDを持つコンテンツ情報に対して優先順位を設定する優先順位設定手段、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段、前記配信コンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報配信手段、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列に、フィールド情報置換割合を含ませて前記配列を他のコンピュータに配信するフィールド情報配信手段、前記サーバ、又は他のコンピュータから配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段、前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記プログラムのさらに別の観点では、通信可能なコンピュータと、アクセスポイント及びネットワークを介して前記コンピュータと通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記コンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータは、複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他のコンピュータに配信する情報であって前記コンピュータ又は他のコンピュータの欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、を備え、前記プログラムは、前記コンピュータを使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するキーワードをリクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段、前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段、他のコンピュータから、フィールド情報置換割合を情報として含んだ配列を取得するフィールド情報取得手段、前記フィールド情報取得手段が取得した配列を、フィールド情報置換割合に基づいて前記フィールド情報記憶領域に記憶されている配列と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列全体から、各キーワードの出現回数を軸として配列全体の特徴ベクトルを算出する全体特徴量算出手段、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報のテキストデータから、各キーワードの出現回数を軸として特徴ベクトルを算出するコンテンツ特徴量算出手段、前記配列全体の特徴ベクトルと各コンテンツ情報の特徴ベクトルとがなす角度から、前記角度が小さいほど適合度を高く算出し、前記角度が大きいほど適合度を小さく算出する適合度算出手段、前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段、前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段、前記配信コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する不特定の他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報配信手段、前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列に、フィールド情報置換割合を含ませて前記配列を他のコンピュータに配信するフィールド情報配信手段、前記サーバ、又は他のコンピュータから配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段、前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、として前記コンピュータを機能させる
上記プログラムをコンピュータにより実行することにより、上述の利用者端末を実現することができる。また、上述の利用者端末の各態様も同様に実現することができる。
本発明によれば、匿名性を確保した個人情報に基づいて、利用者の要求に沿ったコンテンツの配信をすることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。本発明は、各端末が自律的に動作する流通システムにおいて、コンテンツ情報の流通をフィールド情報に基づいて制御することができるものである。具体的には、無線通信可能な複数の利用者端末が自律的に動作するような流通システムにおいて、本発明を利用することができる。
[流通システム]
まず、本発明に係る流通システムについて説明する。図1に流通システムの概略構成を示す。図1に示す流通システム100は、複数の利用者端末を自律的に動作させ、繰り返し無線通信を行わせることで多様なコンテンツ情報を広く流通させるものである。
図1に示すように、流通システム100において、アクセスポイント3とコンテンツ情報サーバ4は、ネットワーク2を通じて通信可能に接続されている。ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。なお、コンテンツ情報サーバ4は、コンテンツ情報データベース(以下、「DB」と呼ぶ。)5に接続されている。
また、流通システム100において、アクセスポイント3、利用者端末20及び利用者端末21は、相互に通信可能に接続されている。ここでの通信手段は、有線であるか、無線であるかを問わず、本発明に適用することが可能である。なお、図1には便宜上、アクセスポイントとして3が、利用者端末として20及び21の2つがそれぞれ記載されているが、流通システム100はこれらに限られるものではなく、複数のアクセスポイント及び複数の利用者端末が構成要素として含まれているものとする。また、通信手段としては、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、無線LAN、UWB(Ultra Wideband)を含む各種の方法が使用可能であるが、本実施形態では無線通信であるBluetoothを適用することとする。
まず、本システムによるコンテンツ情報の流通方法の概要を述べておく。流通システム100を構成するアクセスポイント3は、利用者の興味をひく広告などに付随して設置されており、当該広告に関連付けされたコンテンツ情報を複数の利用者端末に配信する情報配信端末である。アクセスポイント3は、通信可能エリア内に利用者端末が存在することを確認した場合、当該利用者端末にコンテンツ情報を配信する。アクセスポイント3は複数設置されており、そこから各種コンテンツ情報が利用者端末へ配信されることとなる。なお、アクセスポイント3は、ネットワーク2を介してコンテンツ情報サーバ4から各種コンテンツ情報を取得している。コンテンツ情報サーバ4は、各アクセスポイント3に配信するコンテンツ情報をコンテンツ情報DB5に記憶し、管理している。
利用者端末20は、アクセスポイント3から取得したコンテンツ情報を、コンテンツ情報記憶領域に記憶する。また、利用者端末20は、他の利用者端末からフィールド情報を取得し、フィールド情報記憶領域に記憶する。ここで、フィールド情報とは、詳細は後述するが、利用者端末及び、当該利用者端末の近隣に存在する近隣利用者端末に関する情報であり、例えば嗜好情報や地域情報である。そして、利用者端末20は、フィールド情報に基づいて、コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報から、他の利用者端末へ配信する配信コンテンツ情報を選択する。さらに、利用者端末20は、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ、選択した配信コンテンツ情報を配信する。また、利用者端末20は、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ、フィールド情報記憶領域に記憶されたフィールド情報を配信する。
なお、詳細は後述するが、利用者端末20は、予めアクセスポイント3又は他の利用者端末から、フィールド情報の配信について規定するフィールド情報流通ルールを取得する。そして、利用者端末20は、当該フィールド情報流通ルールに基づいて、フィールド情報の配信を行う。
このようにして、利用者端末は、アクセスポイント3及び他の利用者端末からコンテンツ情報及びフィールド情報を取得する。そして、コンテンツ情報記憶領域及びフィールド情報記憶領域にそれぞれ記憶されたコンテンツ情報及びフィールド情報を、さらに他の利用者端末へ配信する。この繰り返しにより、流通システム100では、各種情報が利用者端末間でやり取りされることとなる。
[コンテンツ情報サーバ]
次に、コンテンツ情報サーバ4について詳しく説明する。コンテンツ情報サーバ4は、コンテンツ情報DB5に接続されており、当該コンテンツ情報DB5に記憶された各種コンテンツ情報を、アクセスポイント3を介して利用者端末へ配信する。図2は、コンテンツ情報DB5のデータ構造を模式的に示す図である。図2に示すように、コンテンツ情報DB5は、コンテンツ情報IDをキーとしてコンテンツデータ及び付加情報を記憶し、管理している。ここで、コンテンツデータとは、利用者端末上でコンテンツ情報を閲覧するために必要となるコンテンツ本体の情報である。また、付加情報とは、コンテンツデータに関連付けられた情報であり、詳細は後述する。
[利用者端末]
次に、利用者端末について詳しく説明する。まず、図3を参照し、利用者端末の内部構成について詳しく説明する。図3は、本発明の流通システム100における利用者端末20の内部構成を示したものである。なお、利用者端末21は、利用者端末20と同様の内部構成であるため、便宜上説明は省略する。
図3に示すように、利用者端末20は、ユーザインタフェース201、リクエスト入力機能202、コンテンツ情報閲覧機能203、コンテンツ情報登録機能204、フィールド情報生成機能205、フィールド情報送受信機能206、フィールド情報記憶領域207、コンテンツ情報選択機能208、コンテンツ情報配信機能209、コンテンツ情報記憶領域210、コンテンツ情報受信機能211及び通信機能212を保有している。
ユーザインタフェース201は、利用者が、コンテンツ情報記憶領域210に記憶されたコンテンツ情報の閲覧を行ったり、自身の欲するコンテンツ情報に関するリクエスト情報をフィールド情報に反映させるために入力したりするためのインタフェースである。ここで、リクエスト情報とは、利用者端末20のリクエストをフィールド情報の形式にしたものである。
リクエスト入力機能202は、利用者が、自身の欲するコンテンツ情報に関するリクエスト情報をフィールド情報に反映させるために入力を行う機能である。
コンテンツ情報閲覧機能203は、利用者がコンテンツ情報記憶領域210に記憶されたコンテンツ情報の中から、所望のコンテンツ情報を検索して閲覧を行う機能である。
コンテンツ情報登録機能204は、新たに流通させるコンテンツ情報を登録する機能である。コンテンツ情報登録機能204は、全ての利用者端末に実装するものではなく、新規コンテンツ情報配信元の特定の利用者端末でのみ実装することとしてもよい。なお、コンテンツ情報登録機能204により登録されたコンテンツ情報は、コンテンツ情報記憶領域210に記憶される。
フィールド情報生成機能205は、リクエスト入力機能202で入力されたリクエスト情報などから、フィールド情報を生成する機能である。ここで、リクエスト情報とは、利用者端末20のリクエストをフィールド情報の形式にしたものである。そのため、後述するフィールド情報送受信機能206により送信される当該フィールド情報を受信する他の利用者端末は、当該フィールド情報が、利用者端末20にとってのフィールド情報であるかリクエスト情報であるかに関わらず、全てフィールド情報であると認識する。つまり、他の利用者端末は、受信した当該フィールド情報の中でどれが利用者端末20にとってのリクエスト情報であったかは分からない。
フィールド情報送受信機能206は、他の利用者端末から配信されたフィールド情報を受信し、フィールド情報記憶領域207に記憶する機能である。また、フィールド情報送受信機能206は、自端末でフィールド情報生成機能205により生成したフィールド情報や、他の利用者端末から配信されたフィールド情報を、適切に加工して、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信する機能である。
フィールド情報記憶領域207は、フィールド情報生成機能205により生成したフィールド情報や、他の利用者端末から配信されたフィールド情報を記憶する領域である。
コンテンツ選択機能208は、フィールド情報記憶領域207に記憶されたフィールド情報に基づいて、コンテンツ情報記憶領域210に記憶されたコンテンツ情報の中から、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信すべき配信コンテンツを選択する機能である。
コンテンツ情報配信機能209は、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末の中から特定の利用者端末を選択し、当該特定の利用者端末にコンテンツ情報選択機能208が選択したコンテンツ情報を配信する機能である。
コンテンツ情報記憶領域210は、コンテンツ情報受信機能211が受信したコンテンツ情報を記憶する領域である。
コンテンツ情報受信機能211は、アクセスポイント3又は他の利用者端末から配信されたコンテンツ情報を受信し、コンテンツ情報記憶領域210に記憶する機能である。
通信機能212は、有線又は無線の通信が可能であり、アクセスポイント3や他の利用者端末とデータの送受信等といった通信を行う機能である。
[コンテンツ情報]
次に、コンテンツ情報について詳しく説明する。図4は、コンテンツ情報の構成を概念的に示したものである。図4に示すように、コンテンツ情報は、付加情報とコンテンツデータから構成されている。コンテンツデータは、利用者端末上でコンテンツ情報を閲覧する際に必要となるコンテンツ情報本体の情報である。一方、付加情報は、コンテンツデータに関連付いてタグ付けされた情報であり、コンテンツデータ内のキーワードから自動生成してもよいし、手動でコンテンツ情報サーバ4やコンテンツ情報作成者が設定してもよい。付加情報として設定される情報の具体例としては、コンテンツデータを識別するコンテンツ情報ID、コンテンツデータを表すキーワード情報、コンテンツデータのジャンルを識別するためのジャンルID、コンテンツデータの期限情報などが挙げられる。また、コンテンツ情報作成者の電子署名、改竄防止のためのハッシュ値など、コンテンツデータの原本性保証を行うためのデータを付加情報として設定してもよい。
なお、付加情報は、コンテンツ情報サーバ4やコンテンツ情報作成者が自動又は手動で設定する情報であり、コンテンツ情報に含ませるか否かは任意である。つまり、コンテンツ情報としては、図4に示すように、付加情報及びコンテンツデータから構成されるコンテンツ情報と、コンテンツデータのみから構成されるコンテンツ情報の2種類が考えられるが、本発明では、双方のコンテンツ情報を適用することが可能である。
上述のように、利用者端末は、コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信する。このとき、コンテンツ情報がフィールド情報の条件に合致するか否かを判別するための情報を図5に示す。なお、フィールド情報の詳細は後述する。
図示のとおり、コンテンツ情報を判別するための情報は、条件と具体例により構成される。条件は、「付加情報が含まれていない場合」、「テキストデータの場合」、「標準フォーマットで作成されている場合」及び「付加情報が含まれている場合」が考えられる。
図5に示すように、付加情報が含まれていない場合、コンテンツ情報を判別するための情報の具体例としては、ファイル名、拡張子、サイズなどが挙げられる。
また、付加情報が含まれているか否かに関わらず、コンテンツ情報がテキストデータの場合、コンテンツ情報を判別するための情報の具体例としては、テキストデータに含まれる単語が挙げられる。例えば、フィールド情報として、基準「キーワード:花火」により、利用者端末が、コンテンツ情報記憶領域に記憶された全てのコンテンツ情報の中から、キーワードとして「花火」を含むコンテンツ情報を選択するように規定することができる。この場合、利用者端末は、コンテンツ情報のテキストデータに含まれる単語の中に、フィールド情報として規定されているキーワード「花火」が含まれているか否かの判定を行う。そして、利用者端末は、テキストデータに含まれる単語の中に「花火」が多く含まれていると判定した場合に、当該コンテンツ情報を配信コンテンツ情報として選択する。
また、付加情報が含まれているか否かに関わらず、コンテンツ情報が標準フォーマットで作成されている場合、コンテンツ情報を判別するための情報の具体例としては、作成者や編集時刻などが挙げられる。
また、付加情報が含まれている場合、コンテンツ情報を判別するための情報の具体例として、付加情報等として含まれる作成者、ジャンル情報、対象年齢等が挙げられる。
上記のようなコンテンツ情報を判別するための情報と、フィールド情報とに基づいて、利用者端末は処理を行っているが、原則として利用者端末は、コンテンツ情報が、フィールド情報の規定に合致するか否かを判定している。ここで合致とは、完全一致、部分一致、数値の大小関係の一致も含まれる広い概念である。なお、判定の対象となるコンテンツ情報は、コンテンツ情報全体の場合もあれば、コンテンツ情報の一部分(一要素)の場合も考えられる。また、コンテンツ情報を事前に分割して扱うような場合も考えられる。
[フィールド情報]
次に、フィールド情報について詳しく説明する。フィールド情報とは、所定の利用者端末が、利用者が欲するコンテンツ情報のリクエストを、配信者を明記せずに近隣の不特定多数の利用者端末に配信する情報であり、結果として近隣利用者端末の欲するコンテンツ情報に関する情報となる。利用者端末は、他の利用者端末から配信されたフィールド情報を、一定の条件を満たした場合に、さらに他の利用者端末へ配信する。なお、各利用者端末は、受信したフィールド情報を記憶しており、コンテンツ情報配信時には、記憶しているフィールド情報を参照して、配信するコンテンツ情報を選択する。
具体的に、フィールド情報は、利用者の嗜好に合ったコンテンツ情報のコンテンツ名、インデックス番号、種別、キーワード、文書ベクトルなどが含まれている。また、利用者の属性や興味関心分野、利用者端末の環境を表す情報、例えば位置、時刻、温度、天候、移動速度などをフィールド情報に含ませておくことも可能である。この場合、コンテンツ情報を配信する側の利用者端末は、このような間接的な情報に基づいて、利用者が欲するコンテンツ情報を選択し配信することとなる。なお、配信者を特定する情報、例えば配信者名や利用者端末固有のアドレスなどが、フィールド情報に含まれることはないものとする。
(i)フィールド情報の流通
まず、フィールド情報の流通について説明する。
フィールド情報は、利用者端末がアクセスポイント3や他の利用者端末から取得するフィールド情報流通ルールに従って、ネットワーク上で流通される。フィールド情報流通ルールには、具体的に、フィールド情報は各利用者端末で生成され、近隣の他の利用者端末へ配信されること、利用者端末から配信されたフィールド情報は、他の利用者端末を媒介してさらに転送されること、及び、各フィールド情報は何らかの手段によって到達範囲が限定されること等が規定されているものとする。ここで、到達範囲を限定する何らかの手段とは、転送数の制限、各利用者端末で確率的に実施される廃棄など種々の手段を適用可能である。
上述のように、フィールド情報流通ルールに従って、複数の利用者端末間で転送されることにより、フィールド情報は、ネットワーク上で流通される。
具体的に、利用者端末Aは、まず、利用者が欲するコンテンツ情報についてのフィールド情報Aを生成する。そして、利用者端末Aは、生成したフィールド情報Aを、通信可能エリア内に存在する近隣の利用者端末Bへ配信する。利用者端末Bを含む複数の利用者端末は、利用者端末Aから受信したフィールド情報Aをさらに近隣の利用者端末へ転送する。つまり、利用者端末は、自身が生成したフィールド情報や、近隣の利用者端末から配信されたフィールド情報を、通信可能エリア内に存在する近隣の利用者端末へ次々配信することで、フィールド情報を流通させる。これによれば、所定の利用者端末が受信したフィールド情報は、近隣の利用者端末が欲しがっているコンテンツ情報に関する情報として扱うことができる。
そして、利用者端末は、近隣の利用者端末から受信したフィールド情報に基づく、統計的情報に従って、コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から配信コンテンツ情報を選択し、不特定の利用者端末にPUSH型配信を行う。なお、本発明の流通システム100において、利用者端末は、PULL型配信を行わずに、全てPUSH型配信を行うことを特徴とする。なお、PUSH型配信とは、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末に対して、当該他の利用者端末からコンテンツ情報の要求があるか否かに関わらずコンテンツ情報を配信する方法である。一方、PULL型配信とは、他の利用者端末からコンテンツ情報の要求があった場合にのみ、当該要求に該当するコンテンツ情報を配信する方法である。
(ii)フィールド情報の配信方式
次に、フィールド情報の具体的な配信方式について、図6乃至図8を参照して説明する。配信方式としては、カード型配信方式とアレイ型配信方式の2種類が存在する。図6は、カード型配信方式とアレイ型配信方式の特徴を示す一覧表である。図7(a)はカード型配信方式の到達範囲を、図7(b)はアレイ型配信方式の到達範囲を示す概念図である。図8は、アレイ型配信方式の集計例を示す概念図である。
まず、カード型配信方式について、図6を参照して説明する。カード型配信方式は、図示のとおり、フィールド情報の配信単位を、所定の利用者端末からのリクエストのみとする方式である。この場合、各利用者端末は一定長の配列を用意しており、当該配列を構成するレコード毎に1つの利用者端末からのリクエストであるフィールド情報を記憶している。即ち、各利用者端末は、複数のフィールド情報から構成される一定長の配列を保有している。このことから、カード型配信方式における集計方法は、図示のとおり、受信したフィールド情報によって、配列を構成するいずれかのレコードを置換することにより行われる。
また、カード型配信方式における到達範囲の限定方法は、TTL(Time To Live)、即ち転送回数を表すホップ数によって制限する方法や、有効期限によって制限する方法等が適用可能である。具体的にホップ数によって制限する方法は、フィールド情報に最大ホップ数を表す値であるTTLを付加し、利用者端末は、当該コンテンツ情報を転送する度に当該TTLを減らす処理を行い、TTLが0になった場合、それ以上はフィールド情報の転送を行わないという方法である。例えば、TTLが「2」と設定されていた場合、図7(a)に示すように、中心の利用者端末から2つ先の利用者端末までには、フィールド情報が100%到達する。一方、中心の利用者端末から3つ以上先の利用者端末には、フィールド情報が到達することはない。
なお、カード型配信方式における匿名性の保持は、図6に示すように、フィールド情報の配信者の情報を含めないことで確保することができる。さらに、TTLをある範囲の乱数にすることで、TTLからフィールド情報の配信者を特定することを防止することが可能である。
また、カード型配信方式において、所定の利用者端末が移動した場合に、当該利用者端末で観測されるフィールド情報の変化は、ゆるやかなものである。これは、集計方法が、利用者端末が保有する一定長の配列を構成するレコードのうちの1つと、他の利用者端末から配信されたフィールド情報の1つとを置換するという方法だからである。
次に、アレイ型配信方式について、図6及び図8を参照して説明する。アレイ型配信方式は、図6に示すとおり、フィールド情報の配信単位を、不特定多数の利用者端末から取得した複数のフィールド情報を配列状に1つにまとめたものとする方式である。この場合、利用者は、要素数Nのレコードから構成される配列を用意しており、当該配列を1つの配信単位として配信を行う。ここで、各レコードにはフィールド情報が1つずつ格納されている。このように、複数のフィールド情報から構成され、アレイ型配信方式において1つの配信単位として扱われる配列を、フィールド情報配列と呼ぶ。
利用者端末は、他の利用者端末からフィールド情報配列を受信した場合、当該フィールド情報配列と、自端末内のフィールド情報記憶領域に記憶していたフィールド情報配列とを一定割合で置換させる。利用者端末は、受信したフィールド情報によって、予め設定された置換割合に基づき、記憶されたフィールド情報を置換するのである。具体的に、図8を参照して説明する。なお、利用者端末A及び利用者端末Bはそれぞれ、第n世代のフィールド情報として図示のようなフィールド情報配列50及びフィールド情報配列51を、フィールド情報記憶領域に記憶していたとする。なお、置換割合は50%であるものとする。
利用者端末Aは、通信可能エリア内に存在する利用者端末Bにフィールド情報配列50を配信する。利用者端末Bは、自端末のフィールド情報記憶領域からフィールド情報配列51を抽出し、利用者端末Aから受信したフィールド情報配列50を一定割合で置換させる。つまり、フィールド情報配列50によって、置換割合50%に基づき、フィールド情報51を置換し、第n+1世代のフィールド情報としてフィールド情報配列61を作成する。
一方、利用者端末Bは、通信可能エリア内に存在する利用者端末Aにフィールド情報配列51を配信する。利用者端末Aは、自端末のフィールド情報記憶領域からフィールド情報50を抽出し、利用者端末Bから受信したフィールド情報51を一定割合で置換させる。つまり、フィールド情報配列51によって、置換割合50%に基づき、フィールド情報50を置換し、第n+1世代のフィールド情報としてフィールド情報配列60を作成する。このように、アレイ型配信方式における集計方法では、置換割合と転送回数に応じて、フィールド情報配列の存在確率が減衰していく。
なお、各利用者端末が他の利用者端末へコンテンツ情報を配信する際に、利用者がリクエストしたいコンテンツ情報がある場合には、自端末のフィールド情報記憶領域に記憶されたフィールド情報の一部のレコードを、自分のリクエストによって置換してから、配列ごと他の利用者端末へフィールド情報として配信することができる。この場合も、予め設定された割合に基づいてリクエストによる置換が行われる。
また、アレイ型配信方式における到達範囲の限定方法は、上述のように、集計時に置換割合に基づいて配列の一部のレコードを置換することから存在確率を減衰させる方法が適用されることになる。ここで置換割合を50%と設定した場合、カード型配信方式と異なり、図7(b)に示すように、中心の利用者端末から1つ先の利用者端末にはフィールド情報が50%到達し、中心の利用者端末から2つ先の利用者端末にはフィールド情報が25%到達することになる。このようにして存在確率が減衰し、自然に到達範囲を限定されることになる。
なお、アレイ型配信方式における匿名性の保持は、図6に示すように、フィールド情報の配信者の情報を含めないことで確保することができる。さらに、配信者のリクエストは、他者のフィールド情報と混ぜて配信することで特定されにくくすることが可能である。
また、アレイ型配信方式において、所定の利用者端末が移動した場合に、当該利用者端末で観測されるフィールド情報の変化は急激なものである。これは、集計方法が、受信側と配信側の利用者端末が保有するフィールド情報配列を、予め設定された置換割合で置換するという方法だからである。具体的に、置換割合が50%に設定されている場合、図8に示すように、1世代後のフィールド情報であっても半分の情報が変化することとなる。
(iii)フィールド情報の記憶手段
次に、各利用者端末においてフィールド情報を記憶する手段について詳しく説明する。
カード型配信方式において、他の利用者端末から配信されるフィールド情報の単位は、上述のとおり、所定の1つの利用者端末からのリクエストである。各利用者端末のフィールド情報記憶領域には、一定長の配列が用意されており、受信したリクエストで当該配列を構成するレコードの中の1つを置換する。このようにして、カード型配信方式において、利用者端末はフィールド情報を記憶している。このとき、所定の利用者端末の、所定の時点におけるフィールド情報とは、その配列全体の内容を指す。
アレイ型配信方式において、他の利用者端末から配信されるフィールド情報の単位は、上述のとおり、複数のフィールド情報が反映された配列である。各利用者端末のフィールド情報記憶領域には、配列が用意されており、他の利用者端末から受信したフィールド情報配列と、それまで記憶していたフィールド情報配列を一定割合ずつランダムに置換させて、新しいフィールド情報配列を作成する。このとき、所定の利用者端末の、所定の時点におけるフィールド情報とは、新しいフィールド情報配列である。
以上のように、フィールド情報は、カード型配信方式及びアレイ型配信方式の双方の場合において配列として表される。
ここで、フィールド情報が、近隣の利用者端末が欲しがっているコンテンツ情報に関する情報、即ち、周辺で求められている情報の場の関数であることを具体的に説明する。
所定の利用者端末dに記憶されているフィールド情報の配列をR(d)とする。これは利用者端末dを中心とした周辺の利用者端末が発したコンテンツ情報のリクエストの累積である。全ての利用者端末d1〜dNにおいてR(di)は観測可能である。R(di)は、利用者端末diに新しいフィールド情報が到達したり、周辺の利用者端末が移動してネットワーク構成が変わったりすることによって、時間的に変動する関数である。つまり、利用者端末dを中心とした周辺のフィールドで求められている情報を表す「場」であると換言できる。
ここで「周辺」の意味する範囲は,フィールド情報が配信されてから到達するまでのホップ数によって決まる。仮にカード型配信方式であって、全ての利用者端末から発せられるフィールド情報のTTLを常に定数aに固定した場合、利用者端末diに到達するフィールド情報は最大でもホップ数aの範囲にある利用者から配信されたものであるから、R(di)は半径a[hop]のネットワーク範囲における情報の場を表すことになる。
また、利用者端末dが他のネットワークに移動すると、周辺の利用者端末からのフィールド情報が入ってきて、時間とともにそのフィールドにおいて求められる情報の場に変化していくとともに、利用者端末dの発するリクエストが周りの利用者端末のフィールド情報に反映されていく。
(iv)フィールド情報に基づく、コンテンツ情報の配信
次に、フィールド情報に基づく、コンテンツ情報の配信について説明する。配信するコンテンツ情報は、その時点でのフィールド情報を用いて、配信の優先度を決定することにより、コンテンツ情報記憶領域から選択される。上述のように、各利用者端末が記憶するフィールド情報は、配列として記憶されており、周辺で求められている情報の場を表すものである。
利用者は、記憶している各コンテンツ情報について、フィールド情報の配列全体との適合度を求め、当該適合度の高さに応じてコンテンツ情報の配信優先度を決定する。適合度の求め方は、フィールド情報の配列から全体の特性を表す全体特徴量を算出し、当該全体特徴量と、各コンテンツ情報から算出した特徴量とを比較し、適合度を計算することによる。
図9は、フィールド情報に基づいて、コンテンツ情報を選択する際の概念図である。図9を参照し、算出した適合度に基づいて配信コンテンツ情報を選択し、当該配信コンテンツ情報を配信する処理の基本的な流れを説明する。図示のように、利用者端末は、まず、フィールド情報の配列に基づいて、当該フィールド情報全体の特徴を表す全体特徴量10を算出する。また、利用者端末は、コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報に基づいて、各コンテンツ情報の特徴を表す特徴量を抽出する。そして、利用者端末は、全体特徴量10と、各コンテンツ情報の特徴量とを比較して適合度を算出する。さらに利用者端末は、算出した各コンテンツ情報の適合度に基づいて、コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の配信優先度を決定する。そして、利用者端末は、決定した配信優先度に基づいて他の利用者端末へ配信を行う。
図10は、コンテンツ情報を選択する際の具体的な基準を示す表である。図10を参照して、利用者端末が記憶している各コンテンツ情報について、フィールド情報の配列全体との適合度を求め、その適合度の高さに応じてコンテンツ情報の配信優先度を決定する具体的な方法について説明する。
まず、図10の方法1及び2に示すように、予めコンテンツ情報に付加情報として、コンテンツIDやジャンルIDといった数値を付与しておき、フィールド情報の配列からも直接それらのIDを指し示す数値のヒストグラムをとり、当該ヒストグラムの大きさを各コンテンツ情報の適合度とする方法が考えられる。
具体的に方法1では、予めコンテンツ情報に付加情報としてコンテンツIDが付与されている。フィールド情報も直接コンテンツIDを指し示す数値として配列からヒストグラムをとることが可能となっている。よって、フィールド情報全体の特徴量を表す全体特徴量は、コンテンツIDのヒストグラムとなる。利用者端末は、全体特徴量であるコンテンツIDのヒストグラムと、各コンテンツ情報のコンテンツIDを比較することにより、適合度の高さを測ることができる。そして、利用者端末は、適合度の高さに応じてコンテンツ情報の配信優先度を決定する。ここで、コンテンツIDはコンテンツを識別するための情報であるため、コンテンツIDが特定されれば選択されるコンテンツIDは1つとなる。よって、コンテンツIDのヒストグラムによって、配信コンテンツ情報の選択をすることで、利用者端末は、厳密な対応を考慮することが可能となる。
具体的に方法2では、予めコンテンツ情報に付加情報としてジャンルIDが付与されている。フィールド情報も直接ジャンルIDを指し示す数値として配列からヒストグラムをとることが可能となっている。よって、フィールド情報全体の特徴量を表す全体特徴量は、ジャンルIDのヒストグラムとなる。利用者端末は、全体特徴量であるジャンルIDのヒストグラムと、各コンテンツ情報のジャンルIDを比較することにより、適合度の高さを測ることができる。そして、利用者端末は、適合度の高さに応じてコンテンツ情報の配信優先度を決定する。ここで、ジャンルIDはコンテンツ情報のジャンルを識別するための情報であるため、ジャンルIDが特定されれば選択されるコンテンツ情報のジャンルは1つとなる。通常、1つのジャンルには複数のコンテンツ情報が属しているため、ジャンルIDのヒストグラムによって、配信コンテンツ情報の選択をすることで、利用者端末は、ある程度幅のある対応を考慮することが可能となる。
次に、図10の方法3に示すように、TF−IDF法等を利用して文書を特徴付ける指標を算出し、当該指標を適合度とする方法が考えられる。なお、TF−IDF法は、情報検索分野において索引語の重み付けに一般的に用いられている技法であるため、詳細な説明は省略する。
具体的に方法3では、各利用者端末からのリクエストがキーワードであり、それによってフィールド情報の配列がキーワードの集合となっているものとする。利用者端末は、まず、フィールド情報の配列全体の特性を表す指標として、各キーワードの出現回数を軸とする空間上の特徴ベクトルを算出する。ここで、フィールド情報の配列全体の特性を表す特徴ベクトルを、全体特徴ベクトルとする。また、利用者端末は、各コンテンツ情報の特性を表す指標として、コンテンツ情報のテキストデータ内で出現する単語によって、同じ空間上の特徴ベクトルを算出する。さらに、利用者端末は、全体特徴ベクトルと各コンテンツ情報に対応する特徴ベクトルを比較することで、双方のベクトルがなす角θを算出し、角θが小さい特徴ベクトルに対応するコンテンツ情報ほど適合度が高いとみなす。そして、利用者端末は、適合度の高さに応じてコンテンツ情報の配信優先度を決定する。これによれば、多次元空間内での距離によって適合度の高さを測ることが可能となる。
以上のような方法によって、フィールド情報に対する各コンテンツ情報の適合度を求めることができる。なお、適合度から配信優先度を決定する手段は、単純に適合度が高いものの優先順位を上げるようにしてもよいが、その他にも、適合度の値から確率的に優先順位を決定する方法が可能である。具体的には、コンテンツ情報A及びBがあり、それぞれの適合度が75、25である場合に、コンテンツ情報Aが優先される確率を75%、コンテンツ情報Bが優先される確率を25%とするなどが考えられる。
(v)フィールド情報の有効性
所定の利用者端末は、ネットワーク的に近隣にいる利用者端末に対して、フィールド情報及びコンテンツ情報の送受信を行う。そのため、本発明では、利用者端末同士のネットワーク的距離(主にホップ数)と、それらの利用者端末が求める情報の種類に相関がある場合に、各利用者端末で送受信されるコンテンツ情報は、フィールド情報によるリクエストに合致したものとなる可能性が高くなることを想定している。そこで、フィールド情報の有効性を、無線通信と有線通信のそれぞれについて検証する。
まず、無線通信の場合におけるフィールド情報の有効性について検証する。リアルな空間、例えばある音楽ライブ会場にいる人たちはその音楽に対して共通の興味関心があるように、周辺にいる人同士の嗜好に共通性がある可能性は高い。これは、近距離無線型P2Pにおける単純なネットワーク的距離と、端末を持つ利用者同士の嗜好の共通性に相関関係があることを示している。例えば、先の音楽ライブ会場においては、そのアーティストや同じジャンルの音楽の情報、共通のファッション情報などについてのリクエストが多くなり、求めている情報が多く流通することが期待される。
次に、有線通信の場合におけるフィールド情報の有効性について検証する。有線型P2Pにおいては、ネットワーク的距離と、利用者端末を持つ利用者の嗜好や属性に相関関係を与えるように、仮想的なネットワークを構成すればよい。例えば、ある利用者端末間の通信量に応じてそれに反比例する距離をその利用者端末間に与えるということを全利用者端末間について行い、各利用者端末を仮想ネットワーク上にマッピングすると、よく通信をおこなっている(仲の良い)利用者端末が近くとなる。
また別の方法としては、利用者端末間で送受信されるフィールド情報によって、仮想ネットワーク上での利用者端末の再配置を行う方法もある。所定の利用者端末d1からフィールド情報が配信されてきたら、そのフィールド情報と、自端末d0がリクエストするものとの適合度を算出する。そして、適合度が高ければ仮想的なネットワーク上でのd0とd1の距離を短くし、適合度が低ければ距離を長くする。さらに、フィールド情報の配信は、仮想ネットワーク上での距離が近い利用者端末に対して優先的に行うようにする。このような仮想的なネットワークを構成することで、近距離無線型P2Pと同様な効果が期待することが可能となる。
(vi)フィールド情報の観測
所定の利用者端末に到達するフィールド情報を観測することで、その周辺のネットワークにおいて求められている情報を定量的に計測することが可能である。そこで、フィールド情報の観測について説明する。
近距離無線型通信のネットワークにおいては、ネットワーク距離がそのまま実世界上の位置に対応するため、どの地域でどのような情報が求められているかがリアルタイムで得ることができる。これにより、地域・時間に対して求められる情報を取得し、利用者のマーケティング用途に活用することが可能である。具体的には、フィールド情報に「車」に関する情報が多いところで、アクセスポイント3から自動車の販促情報であるコンテンツ情報を多く配信するなどが考えられる。また、広範囲において複数の位置でコンテンツ情報の流通状況を監視して、コンテンツ情報の全体の流通量を管理することも考えられる。
[配信処理]
次に、上記流通システム100により実行される利用者端末間での配信処理について説明する。図11は、カード型配信方式を採用した配信処理のフローチャートである。まず、図11を参照し、カード型配信方式を採用した配信処理について説明する。
なお、本実施形態では、利用者端末20が配信したフィールド情報を利用者端末21が受信、転送し、利用者端末22がフィールド情報に従って、通信可能エリア内に存在する利用者端末20に配信コンテンツ情報を配信するものとする。
利用者端末20を使用する利用者は「映画」に興味があるため、利用者端末20は、「興味=映画,TTL=5」という情報を含むフィールド情報Aを作成する(ステップS1)。そして、利用者端末20は、フィールド情報流通ルールに従って、当該フィールド情報Aを通信可能エリア内に存在する利用者端末21へ配信する(ステップS2)。利用者端末21は、フィールド情報Aを受信し(ステップS3)、当該フィールド情報Aと、フィールド情報記憶領域に記憶されている一定長の配列を構成するレコードの1つを置換する(ステップS4)。これにより、利用者端末21の記憶するフィールド情報は、利用者端末20の嗜好情報を反映したものとなる。
利用者端末21は、フィールド情報AのTTLから1を減算し(ステップS5)、フィールド情報AのTTLが0であるか否かを判定する(ステップS6)。TTLが0である場合、利用者端末21は、他の利用者端末へのフィールド情報Aの配信をストップする。TTLにより、フィールド情報の到達範囲の限定を行っているからである。TTLが0でない場合、利用者端末21は、フィールド情報流通ルールに従って、当該フィールド情報Aを通信可能エリア内に存在する利用者端末22へ配信する(ステップS7)。利用者端末22は、フィールド情報Aを受信し(ステップS8)、当該フィールド情報Aと、フィールド情報記憶領域に記憶されている一定長の配列を構成するレコードの1つを置換する(ステップS9)。これにより、利用者端末22の記憶するフィールド情報は、利用者端末20の嗜好情報を反映したものとなる。
利用者端末22は、ステップS9により反映済みのフィールド情報に基づいて、コンテンツ情報領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、配信コンテンツ情報を選択する(ステップS10)。そして、利用者端末22は、通信可能エリア内に存在する利用者端末20に配信コンテンツ情報を配信する(ステップS11)。これにより、カード型配信方式における配信処理を完了する。
なお、ステップS10において、利用者端末22が配信コンテンツ情報を選択する際に基準とするフィールド情報は、利用者端末20の利用者の嗜好情報であるフィールド情報Aが反映されている。具体的には、興味=映画,TTL=5という情報を含むフィールド情報Aが反映されている。反映済みのフィールド情報全体で、「映画」のキーワードが多かった場合、利用者端末22は、コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、「近辺の映画上映情報」に関するコンテンツ情報を配信コンテンツとして選択し、利用者端末20へ配信することとなる。
このように、利用者端末20の嗜好情報であるフィールド情報Aは、近隣の利用者端末間で送受信されることにより流通し、各利用者端末のフィールド情報に反映されることで、結果として利用者端末20は、利用者の嗜好に合ったコンテンツ情報を配信され易くなる。
図12は、アレイ型配信方式を採用した配信処理のフローチャートである。次に、図12を参照し、アレイ型配信方式を採用した配信処理について説明する。
利用者端末20を使用する利用者は「映画」に興味があるため、利用者端末20は、「興味=映画,置換割合=50%」という情報を含むフィールド情報Aを作成する(ステップS21)。そして、利用者端末20は、フィールド情報流通ルールに従って、フィールド情報Aと、フィールド情報記憶領域に記憶されているフィールド情報配列とを一定の割合で置換させたフィールド情報Aを通信可能エリア内に存在する利用者端末21へ配信する(ステップS22)。利用者端末21は、フィールド情報Aを受信し(ステップS23)、当該フィールド情報Aのフィールド情報配列と、フィールド情報記憶領域に記憶されているフィールド情報配列とを、置換割合50%で置換させ、新たなフィールド情報配列を作成し、記憶する。これにより、利用者端末21の記憶するフィールド情報配列は、利用者端末20の嗜好情報を反映したものとなる。なお、作成された新たなフィールド情報配列を、フィールド情報Bとする(ステップS24)。そして、利用者端末21は、フィールド情報Bを、フィールド情報流通ルールに従って、通信可能エリア内に存在する利用者端末22へ配信する(ステップS25)。
利用者端末22は、フィールド情報Bを受信し(ステップS26)、当該フィールド情報Bのフィールド情報配列と、フィールド情報記憶領域に記憶されているフィールド情報配列とを、置換割合50%で置換させ、新たなフィールド情報配列を作成し、記憶する。これにより、利用者端末22の記憶するフィールド情報配列は、利用者端末20の嗜好情報を反映さたものとなる。なお、作成された新たなフィールド情報配列を、フィールド情報Cとする(ステップS27)。
利用者端末22は、フィールド情報Cに基づいて、コンテンツ情報領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、配信コンテンツ情報を選択する(ステップS28)。そして、利用者端末22は、通信可能エリア内に存在する利用者端末20に配信コンテンツ情報を配信する(ステップS29)。これにより、アレイ型配信方式の配信処理を完了する。
このように、本発明によれば、コンテンツ情報の受信者側から見ると、自分の好みを第三者に特定されることなしに、自端末において自分が欲しい情報を高い確率で受信することができる。一方、コンテンツ情報の配信者側から見ると、配信するコンテンツ情報が販促情報であれば、利用者の興味に合わせた配信ができるので販促効果を高めることができる。また、フィールド情報を観測することによって、ネットワークのどのあたりでどのような情報が求められているかをリアルタイムに知ることができるため、例えば近距離無線通信など現実世界であれば、どの地域でどのような情報が求められているかというマーケティングに役立つ情報を取得することも可能である。
なお、本実施形態においては特に記載していないが、カード型配信方式において、個々のフィールド情報に準ユニークな識別情報であるIDを付与することで、利用者端末間での情報のループを防止することができる。具体的には、十分大きい桁数(例えば5桁=10000)のランダムな数値を、フィールド情報の配信時にIDとして付与しておき、フィールド情報を受信したときには蓄積してあるフィールド情報とIDを照合して同じものがあれば廃棄するという方法をとる。これによれば、高い確率でループを防ぐことできるため、各利用者端末のフィールド情報が平等に伝播する。
また、本実施形態では、付加情報をコンテンツ情報に含めることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンテンツ情報に紐付けされた別ファイルとして存在することとしてもよい。
また、本実施形態においてアクセスポイント3は、ネットワーク2を通じてコンテンツ情報サーバ4に接続されているものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、無線通信によりコンテンツ情報の送受信が可能な種々の端末を適用することができる。具体的に、アクセスポイント3は、固定装置とは限らず、本実施形態で記載している利用者端末をカスタマイズしたものであってもよい。カスタマイズとは、配信したいコンテンツ情報をセットできる機能を併せ持つ利用者端末などが考えられる。これによれば、カスタマイズされた利用者端末を携帯する人物が移動することで、通信可能エリアを、そのとき人が密集している場所など任意の場所に移動させることができる。
また、本実施形態の流通システム100では、コンテンツ情報サーバ4がコンテンツ情報を記憶、管理することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、アクセスポイント3がコンテンツ情報を予め保有していることとしてもよい。つまり、流通システム100においてコンテンツ情報サーバ4は、必須構成要素ではなく、コンテンツ情報サーバ4が存在しない流通システムにも本発明を適用することが可能である。
また、本実施形態において、コンテンツ情報を判別するための情報は、図5に示すような条件及び具体例を記載しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンテンツ情報との受信又は配信時の物理的な帯域の違い、周波数の違い、パケットヘッダの違いなどに基づいてコンテンツ情報を判別することとしても構わない。
[第1変形例]
なお、上記の実施形態において詳細を記載していないが、新規コンテンツ情報の配信については、全ての利用者端末が新規コンテンツ情報の配信ができることとしてもよいし、特定の利用者端末のみが新規コンテンツ情報を配信できることとしてもよい。どちらにするかは実施するサービスの形態によって任意に決定する。
前者、即ち全ての利用者端末が新規コンテンツ情報の配信をすることができる場合とは、コンテンツ情報の配信者と受信者が区別されないモデルである。例えば、「製品評価サービス」のように利用者が製品などの評価情報をコンテンツ情報として作成してネットワーク上に流すことで、ある製品について多くの利用者の評価情報が得られるサービスがあるが、このような利用者が主体となってコンテンツ情報を配信するサービス形態で有効である。
一方後者、即ち特定の利用者端末が新規コンテンツ情報の配信をすることができる場合とは、コンテンツ情報の配信者と受信者とが明確に分かれているモデルである。例えば、サービス運営者に広告主が広告料を支払って広告を流通させるような、許可されたコンテンツ情報のみを流通させるサービス形態で有効である。
なお、無線通信の場合は、固定のアクセスポイントが新規コンテンツを配信できる利用者端末となる実施方法が考えられる。
[第2変形例]
上記の実施形態では、フィールド情報に基づいて配信コンテンツ情報を選択する処理について記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、フィールド情報に基づいてアクセスポイントから流通させるコンテンツ情報の量や、情報の質を変化させることも可能である。
具体的に、アクセスポイントから配信するコンテンツ情報として、通常は、多様なコンテンツを流通させるために10Kバイトを上限としたテキストデータ中心のコンテンツ情報を配信しているものとする。ここで、フィールド情報に一定の割合以上ある特定の対象が占めるようになった場合には、その対象についてはより大きなデータ量のコンテンツ情報も配信するようにする。例えばフィールド情報の30%以上に「映画」と書かれている場合は、アクセスポイントからコンテンツ情報に100Kバイトの静止画像データを含めた映画の予告編を配信し、さらにフィールド情報の60%以上に「映画」と書かれている場合は、コンテンツに1Mバイトの動画像データを含めた予告編を配信するという具合である。
これによれば、ネットワークの帯域速度や各利用者端末のメモリ資源に制限がある中においても、リクエストが分散しているときは多様なコンテンツ情報を流通させ、リクエストに偏りがあるときは特定のコンテンツ情報を充実させて利用者の満足度を上げる効果を得ることができる。
[第3変形例]
上記の実施形態では、フィールド情報は、それぞれ受信側の利用者端末が欲しい情報に関する情報を含ませることで、受信者側の意思のみが反映されていた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、配信者側の利用者端末がフィールド情報を操作することで、配信者側の意思も反映させたコンテンツ情報の流通システムを実現することも可能である。
具体的に、あるスーパーの周りで、タイムセールスの時間帯にそれを告知する広告情報を多く流す目的で、付近のアクセスポイントから、付加情報に「価格情報」と書き込まれた広告コンテンツ情報を配信するものとする。ここで、さらに「キーワード:価格情報」を含むフィールド情報を配信する。これにより、周囲の利用者端末の広告コンテンツ情報と、「キーワード:価格情報」を含むフィールド情報が流通するが、広告コンテンツ情報を持っている利用者端末が他の利用者端末にコンテンツ情報を配信するときに、「キーワード:価格情報」を含むフィールド情報があることによって広告コンテンツ情報が選ばれやすくなり、結果として広告コンテンツ情報が多く広まり販促効果を高めることができる。
このように、アクセスポイントからコンテンツ情報に関連するフィールド情報を並行して配信することで、そのコンテンツ情報の流通する度合いを高くすることができる。これを用いて、サービス運営者(アクセスポイントから配信するコンテンツ情報を制御する者)とコンテンツ情報配信者(ここではスーパー)がいる場合に、コンテンツ情報配信者がネットワーク上に流通させたいコンテンツ情報の量に応じた料金をサービス運営者に支払うことで、サービス運営者は、アクセスポイントから料金に応じたフィールド情報を流すという流通形態を実現することが可能である。
本発明の流通システムにより、匿名性を確保した個人情報に基づいて、利用者の要求に沿ったコンテンツの配信を行うことができる。
本発明における流通システムの概略構成を示す図である。 コンテンツ情報DBのデータ構造を模式的に示す図である。 図1に示す流通システムに含まれる利用者端末の機能ブロック図である。 コンテンツ情報の構成を模式的に示す図である。 コンテンツ情報を判別するための情報を示す表である。 フィールド情報の配信方式を示す表である。 カード型配信方式及びアレイ型配信方式の到達範囲を示す図である。 アレイ型配信方式のフィールド情報集計例である。 コンテンツ情報を選択する際の概念図である。 コンテンツ情報を選択する際の基準を示す表である。 本発明におけるカード型配信方式の配信処理のフローチャートである。 本発明におけるアレイ型配信方式の配信処理のフローチャートである。
符号の説明
2…ネットワーク
3…アクセスポイント
4…コンテンツ情報サーバ
5…コンテンツ情報DB
20…利用者端末
21…利用者端末
100…流通システム

Claims (9)

  1. 通信可能な利用者端末と、アクセスポイント及びネットワークを介して前記利用者端末と通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記利用者端末であって、
    複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他の利用者端末に配信する情報であって前記利用者端末又は他の利用者端末の欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、
    前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてコンテンツID、及び/又はジャンルIDが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、
    前記利用者端末を使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するコンテンツID、及び/又はジャンルIDを、リクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、
    前記リクエスト情報を、前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段と、
    他の利用者端末からフィールド情報を取得するフィールド情報取得手段と、
    前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報を、前記フィールド情報記憶領域に記憶されている、配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段と、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された、フィールド情報を記憶するレコードから構成される前記配列全体から、コンテンツID、又はジャンルIDごとにヒストグラムを作成する全体特徴量算出手段と、
    前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報におけるコンテンツID、又はジャンルIDを抽出するコンテンツ特徴量算出手段と、
    前記ヒストグラムから出現頻度の高い順に、該当するコンテンツID、又はジャンルIDを持つコンテンツ情報に対して優先順位を設定する優先順位設定手段と、
    前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、
    前記配信コンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報配信手段と、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のフィールド情報のうち、配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報を他の利用者端末へ配信するフィールド情報配信手段と、
    前記サーバ、又は他の利用者端末から配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段と、
    前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
    を備えることを特徴とする利用者端末。
  2. 通信可能な利用者端末と、アクセスポイント及びネットワークを介して前記利用者端末と通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記利用者端末であって、
    複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他の利用者端末に配信する情報であって前記利用者端末又は他の利用者端末の欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、
    前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、
    前記利用者端末を使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するキーワードをリクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、
    前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段と、
    他の利用者端末からフィールド情報を取得するフィールド情報取得手段と、
    前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報を、前記配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報と置換する置換手段と、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列全体から、各キーワードの出現回数を軸として配列全体の特徴ベクトルを算出する全体特徴量算出手段と、
    前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報のテキストデータから、各キーワードの出現回数を軸として特徴ベクトルを算出するコンテンツ特徴量算出手段と、
    前記配列全体の特徴ベクトルと各コンテンツ情報の特徴ベクトルとがなす角度から、前記角度が小さいほど適合度を高く算出し、前記角度が大きいほど適合度を小さく算出する適合度算出手段と、
    前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段と、
    前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、
    前記配信コンテンツ情報を他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報配信手段と、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された前記配列全体のうち、前記配列全体を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報を他の利用者端末へ配信するフィールド情報配信手段と、
    前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を、サーバ又は他の利用者端末から取得するコンテンツ情報取得手段と、
    前記コンテンツ情報をコンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
    を備えることを特徴とする利用者端末。
  3. 前記フィールド情報には、転送回数が付加されており、
    前記フィールド情報配信手段は、前記転送回数に応じて、前記配列全体を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報を他の利用者端末へ配信することを特徴とする請求項1又は2に記載の利用者端末。
  4. 通信可能な利用者端末と、アクセスポイント及びネットワークを介して前記利用者端末と通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記利用者端末であって、
    複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他の利用者端末に配信する情報であって前記利用者端末又は他の利用者端末の欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、
    前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてコンテンツID、及び/又はジャンルIDが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、
    前記利用者端末を使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するコンテンツID、及び/又はジャンルIDを、リクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、
    前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段と、
    他の利用者端末から、フィールド情報置換割合を情報として含んだ配列を取得するフィールド情報取得手段と、
    前記フィールド情報取得手段が取得した配列を、フィールド情報置換割合に基づいて前記フィールド情報記憶領域に記憶されている配列と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段と、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された、複数のレコードから構成される配列全体から、コンテンツID、又はジャンルIDごとにヒストグラムを作成する全体特徴量算出手段と、
    前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報におけるコンテンツID、又はジャンルIDを抽出するコンテンツ特徴量算出手段と、
    前記ヒストグラムから出現頻度の高い順に、該当するコンテンツID、又はジャンルIDを持つコンテンツ情報に対して優先順位を設定する優先順位設定手段と、
    前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、
    前記配信コンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報配信手段と、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列に、フィールド情報置換割合を含ませて前記配列を他の利用者端末に配信するフィールド情報配信手段と、
    前記サーバ、又は他の利用者端末から配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段と、
    前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
    を備えることを特徴とする利用者端末。
  5. 通信可能な利用者端末と、アクセスポイント及びネットワークを介して前記利用者端末と通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記利用者端末であって、
    複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他の利用者端末に配信する情報であって前記利用者端末又は他の利用者端末の欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、
    前記利用者端末が表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、
    前記利用者端末を使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するキーワードをリクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、
    前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段と、
    他の利用者端末から、フィールド情報置換割合を情報として含んだ配列を取得するフィールド情報取得手段と、
    前記フィールド情報取得手段が取得した配列を、フィールド情報置換割合に基づいて前記フィールド情報記憶領域に記憶されている配列と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段と、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列全体から、各キーワードの出現回数を軸として配列全体の特徴ベクトルを算出する全体特徴量算出手段と、
    前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報のテキストデータから、各キーワードの出現回数を軸として特徴ベクトルを算出するコンテンツ特徴量算出手段と、
    前記配列全体の特徴ベクトルと各コンテンツ情報の特徴ベクトルとがなす角度から、前記角度が小さいほど適合度を高く算出し、前記角度が大きいほど適合度を小さく算出する適合度算出手段と、
    前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段と、
    前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、
    前記配信コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する不特定の他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報配信手段と、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列に、フィールド情報置換割合を含ませて前記配列を他の利用者端末に配信するフィールド情報配信手段と、
    前記サーバ、又は他の利用者端末から配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段と、
    前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
    を備えることを特徴とする利用者端末。
  6. 通信可能なコンピュータと、アクセスポイント及びネットワークを介して前記コンピュータと通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記コンピュータにより実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータは、
    複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他のコンピュータに配信する情報であって前記コンピュータ又は他のコンピュータの欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、
    前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてコンテンツID、及び/又はジャンルIDが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、を備え、
    前記プログラムは、
    前記コンピュータを使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するコンテンツID、及び/又はジャンルIDを、リクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段、
    前記リクエスト情報を、前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段、
    他のコンピュータからフィールド情報を取得するフィールド情報取得手段、
    前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報を、前記フィールド情報記憶領域に記憶されている、配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された、フィールド情報を記憶するレコードから構成される前記配列全体から、コンテンツID、又はジャンルIDごとにヒストグラムを作成する全体特徴量算出手段、
    前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報におけるコンテンツID、又はジャンルIDを抽出するコンテンツ特徴量算出手段、
    前記ヒストグラムから出現頻度の高い順に、該当するコンテンツID、又はジャンルIDを持つコンテンツ情報に対して優先順位を設定する優先順位設定手段、
    前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段、
    前記配信コンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報配信手段、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のフィールド情報のうち、配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報を他のコンピュータへ配信するフィールド情報配信手段、
    前記サーバ、又は他のコンピュータから配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段、
    前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  7. 通信可能なコンピュータと、アクセスポイント及びネットワークを介して前記コンピュータと通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記コンピュータによって実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータは、
    複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他のコンピュータに配信する情報であって前記コンピュータ又は他のコンピュータの欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、
    前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、を備え、
    前記プログラムは、
    前記コンピュータを使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するキーワードをリクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段、
    前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段、
    他のコンピュータからフィールド情報を取得するフィールド情報取得手段、
    前記フィールド情報取得手段が取得したフィールド情報を、前記配列を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報と置換する置換手段、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列全体から、各キーワードの出現回数を軸として配列全体の特徴ベクトルを算出する全体特徴量算出手段、
    前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報のテキストデータから、各キーワードの出現回数を軸として特徴ベクトルを算出するコンテンツ特徴量算出手段、
    前記配列全体の特徴ベクトルと各コンテンツ情報の特徴ベクトルとがなす角度から、前記角度が小さいほど適合度を高く算出し、前記角度が大きいほど適合度を小さく算出する適合度算出手段、
    前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段、
    前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段、
    前記配信コンテンツ情報を他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報配信手段、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された前記配列全体のうち、前記配列全体を構成するいずれかのレコードに記憶されたフィールド情報を他のコンピュータへ配信するフィールド情報配信手段、
    前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を、サーバ又は他のコンピュータから取得するコンテンツ情報取得手段、
    前記コンテンツ情報をコンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  8. 通信可能なコンピュータと、アクセスポイント及びネットワークを介して前記コンピュータと通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記コンピュータによって実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータは、
    複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他のコンピュータに配信する情報であって前記コンピュータ又は他のコンピュータの欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、
    前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてコンテンツID、及び/又はジャンルIDが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、を備え、
    前記プログラムは、
    前記コンピュータを使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するコンテンツID、及び/又はジャンルIDを、リクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段と、
    前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段、
    他のコンピュータから、フィールド情報置換割合を情報として含んだ配列を取得するフィールド情報取得手段、
    前記フィールド情報取得手段が取得した配列を、フィールド情報置換割合に基づいて前記フィールド情報記憶領域に記憶されている配列と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された、複数のレコードから構成される配列全体から、コンテンツID、又はジャンルIDごとにヒストグラムを作成する全体特徴量算出手段、
    前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報におけるコンテンツID、又はジャンルIDを抽出するコンテンツ特徴量算出手段、
    前記ヒストグラムから出現頻度の高い順に、該当するコンテンツID、又はジャンルIDを持つコンテンツ情報に対して優先順位を設定する優先順位設定手段、
    前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段、
    前記配信コンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する不特定の他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報配信手段、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列に、フィールド情報置換割合を含ませて前記配列を他のコンピュータに配信するフィールド情報配信手段、
    前記サーバ、又は他のコンピュータから配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段、
    前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  9. 通信可能なコンピュータと、アクセスポイント及びネットワークを介して前記コンピュータと通信可能なサーバと、から構成される流通システムにおいて使用する前記コンピュータによって実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータは、
    複数のレコードから構成される配列を有しており、配信者を明記せずに他のコンピュータに配信する情報であって前記コンピュータ又は他のコンピュータの欲するコンテンツ情報に関するフィールド情報を、前記配列を構成するレコードごとに記憶するフィールド情報記憶領域と、
    前記コンピュータが表示可能であり、付加情報としてテキストデータが付加されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶領域と、を備え、
    前記プログラムは、
    前記コンピュータを使用する利用者が入力した、コンテンツ情報に関するキーワードをリクエスト情報として取得するリクエスト情報取得手段、
    前記リクエスト情報を前記フィールド情報として前記フィールド情報記憶領域に記憶するリクエスト情報記憶手段、
    他のコンピュータから、フィールド情報置換割合を情報として含んだ配列を取得するフィールド情報取得手段、
    前記フィールド情報取得手段が取得した配列を、フィールド情報置換割合に基づいて前記フィールド情報記憶領域に記憶されている配列と置換して、前記フィールド情報記憶領域に記憶させる置換手段、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列全体から、各キーワードの出現回数を軸として配列全体の特徴ベクトルを算出する全体特徴量算出手段、
    前記コンテンツ情報記憶領域に記憶された各コンテンツ情報の付加情報のテキストデータから、各キーワードの出現回数を軸として特徴ベクトルを算出するコンテンツ特徴量算出手段、
    前記配列全体の特徴ベクトルと各コンテンツ情報の特徴ベクトルとがなす角度から、前記角度が小さいほど適合度を高く算出し、前記角度が大きいほど適合度を小さく算出する適合度算出手段、
    前記適合度が高いほど優先順位を高く設定し、前記適合度が低いほど優先順位を低く設定する優先順位設定手段、
    前記優先順位設定手段が設定した優先順位に応じて、前記コンテンツ情報記憶領域に記憶されたコンテンツ情報の中から、前記配信コンテンツ情報を選択する選択手段、
    前記配信コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する不特定の他のコンピュータへ配信するコンテンツ情報配信手段、
    前記フィールド情報記憶領域に記憶された複数のレコードから構成される配列に、フィールド情報置換割合を含ませて前記配列を他のコンピュータに配信するフィールド情報配信手段、
    前記サーバ、又は他のコンピュータから配信されたコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段、
    前記コンテンツ情報取得手段が取得した前記コンテンツ情報を前記コンテンツ情報記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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