JP4458757B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを外部に保存し、再度取り込んで印刷する機能を有する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像データを外部に保存し、再度取り込んで印刷する機能を有する画像処理装置に関連して、例えば、特許文献1及び特許文献2が知られている。
【特許文献1】
特許第3048151号
【特許文献2】
特開平6−178090号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特許第3048151号記載の技術においては、属性データを用いてUCR処理を行うため、処理回路が複雑となる。
特開平6−178090号公報においては、UCR率を保持するものであるから、CMYデータからKデータを作り、さらにCMYデータを作り直す処理となるが、UCR率を持たせるものであれば、ダイレクトにKデータを算出できるほうがシンプルである。
本発明は、複雑な処理を行わずにKデータを得て、精度の高いRGB(sRGB)からCMYKの色変換を行うことが可能な画像処理装置を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、CMYK画像データを蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積されたCMYK画像データをRGB画像データに変換する第1の色変換手段と、前記色変換手段で変換されたRGB画像データを外部I/Fに送信する配信手段と、前記配信手段で送信したRGB画像データを前記外部I/Fより受信する入力手段と、前記入力手段で入力されたRGB画像データをCMYK画像データに変換する第2の色変換手段と、前記第2の色変換手段で変換されたCMYK画像データを印刷する印刷手段とを備え、前記第1の色変換手段は、CMYK画像データからRGB画像データに変換するとき、CMYK画像データのKの値をRGB画像データの各画素の属性として保持させ、前記第2の色変換手段は、前記RGB画像データの属性として保持されているKの値に基づいて、前記RGB画像データをCMYK画像データに変換することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記第1の色変換手段でCMYK画像データをRGB画像データに変換するとき、及び前記第2の色変換手段でRGB画像データをCMYK画像データに変換するときに用いる複数のLUTをさらに備え、前記第1の色変換手段は、CMYK画像データのKの値に基づいて前記複数のLUTの中から1つのLUTを選択し、該選択したLUTを用いてCMYK画像データをRGB画像データに変換し、前記第2の色変換手段は、前記RGB画像データの属性として保持しているKの値に基づいて前記複数のLUTの中から1つのLUTを選択し、該選択したLUTを用いて前記RGB画像データをCMYK画像データに変換することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、前記第1の色変換手段及び前記第2の色変換手段は、1つの回路として備えられていることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の画像処理装置のブロック図である。本実施形態は、図1に示す画像処理装置のうち、メモリ100に格納されているCMYKデータを、色変換回路101によって、汎用フォーマットのRGB(この例ではsRGB)に変換し、外部I/Fに送信するシステムパス(配信パス)102と、一旦、配信パス102を通して流したRGB画像が、再度外部I/Fより入力され、色変換回路101、メモリ100を通ってコピーパスにて印刷されるシステムパス(再印刷パス)103に特徴がある。
図2は本実施形態の画像処理装置の要部の第1実施例を示すブロック図である。この図2では、メモリ100で圧縮されているデータが、色変換回路101で伸張されてから色変換が行われ、JPEGのTIFFフォーマットなどに変換されてから、外部に出て行く配信パスと、その逆のパスを通る再印刷パスを例示する。
図3は本実施形態の画像処理装置の要部の第2実施例を示すブロック図である。この第2実施例では、第1実施例のメモリ100と色変換回路101の間に、途中でデータを格納するような(例えばハードディスクのような)蓄積部105を介在させた構成を例示する。
【0006】
図4および図5は図1〜図3に示す色変換回路101でのCMYKからsRGB空間への色変換の説明図である。本実施形態の色変換は、LUT(Look Up Table)を用いた補間演算方式を用いる。3次元に座標軸CMYをとりすなわちC軸、M軸、Y軸の直角座標軸をとり、各座標軸を任意の分割位置にて分割する。座標軸の分割位置ににより、その位置に応じた立方体ができる。図4の立方体201は、CMYの3つの軸を分割した結果できた1つの立方体である。
立方体の頂点座標P0〜P7は、CMYの値であり、そのCMY座標は、おのおの相当するsRGB値を持っている。各立方体の頂点座標から、入力CMYK値の位置を求め、そこに相当するRGBの変換データを、頂点座標のsRGB値を使って補間演算にて求める。座標軸をCMYでとっているが、実際には入力値はCMYKの4データであるので、Kの値ごとにCMY及びsRGB間の変換LUTが存在する。よって、K値を含めると立方体201、202のように4次元のLUTとなる。
図5は、逆にsRGB空間からCMYK空間への色変換の立方体例である。ここで、sRGBからCMYへの変換を行うLUTはKの値によって複数あるが、どのLUTを使うかは、もともとのCMYKからsRGBへの変換の際にどのLUTを使用したか、すなわち、もともとのKの値の数に応じたLUTのうち、あるKの値のLUTを使用してsRGBへ変換したわけであるので、もともとKにどの値を持っていたか、によって決定される。
しかし、いったん、sRGB(RGB)へ変換されてしまったデータにKの値はない。そこで、このKの値を各画素の属性として持たせる。Kの値がわかれば、どのLUTを用いてsRGB空間へ変換されたかがわかるので、その逆変換となるLUTを用いて、再度CMYKデータへ戻してやればよい。
【0007】
図6、図7に色変換の模式図を示す。図6は色変換回路101にあって、CMYKからRGB(sRGB)空間へ色変換を行う色変換部の構成図である。この色変換部は、格子点アドレス生成部301、Kの値ごとのLUTである4次元LUT302、補間演算部303を有する。処理としては、入力されたCMYKから立方体のどの位置に属するかを算出し、格子点アドレス(補間演算に使用する立方体の頂点)を求める。ついで、格子点アドレスが持つパラメータから、補間演算を行いRGBデータを算出している。
この図6に示す例では、補間演算部303内で、立方体の中のどの位置に属するかを入力CMYKの下位6ビットを用いてさらに決定し、その位置に応じて、各格子点パラメータの重み付けをした補間演算を行っている。
図7は色変換回路101にあって、RGB(sRGB)からCMYK空間への逆色変換を行う色変換部の構成図である。格子点アドレス生成部401、4次元LUT402、補間演算部403を有する。逆変換では、Kデータの代わりに、KSという属性データを用いて、逆変換LUTを選択する。選択されたLUTが持つCMYKパラメータ値を用いて補間演算を行う。このようにして変換を行うことで、逆変換時にも、ダイレクトにKの値が生成できる。
こうして、図4、図5に説明したように、本実施形態の色変換は、色空間を立方体に分割してその頂点座標が持つパラメータの補間演算によって行う。
【0008】
図8は図6、図7に示す4次元LUTのブロック図である。Kの値によって4つの立方体に分割して色変換を行う例を示している。ここでは、CMYK→sRGB変換を行うLUTと、その逆変換となるsRGB→CMYK 変換を行うLUTを持つ。sRGBデータへの変換では、セレクタ501により、入力Kデータの値の大きさによって、CMYK→sRGB変換のLUTを選択する。選択したLUTを属性データとして保持し、逆変換時には属性データによって逆変換テーブルを選択する。
また本実施形態では、図8に示すように、逆色変換に用いるLUTを00〜11のような2ビットで表し、それを属性データとすることで、最小限のビット数で逆変換を可能にする。
図9は面順次の画像データフォーマットの例を示す図である。属性データKSをプロファイルとして、画像データRGBの先頭(データの最後尾でもよい)につける。RGBの一組につき、属性はひとつとなる。
図10は本実施形態上でのKデータを作成する場合の代表的な構成図である。この回路構成では、色変換の補間演算(601)後、得られたCMYからその最小値(603)にUCR率(602)を掛け算(604)し、Kデータ(605)を算出し、それぞれのCMY値からKデータを減算(606)して置き換えるBG/UCR回路となる。ここでUCR率(602)は、画像データが持つ属性データ(例えば、文字・非文字等)によって画素ごとに切り替わることになる。ダイレクトにKが算出できない回路では、CMYからKを求め、求めたKデータに応じてCMYを計算し直すような回路が必要となる。
【0009】
【発明の効果】
本発明においては、分離データや黒文字抽出回路等を必要とせずに、最小限の属性データで、黒文字部分にUCRを行った場合と同様のKデータを生成することができる。そして2つの色空間の相互変換を精度よく行い高画質化を達成することができる。
請求項2においては、特別な黒文字抽出回路なしに、Kデータを作成できるので、ハード規模が小さいまま高画質化を達成することができる。
請求項3においては、属性データからダイレクトにKデータを作ることができるので、簡易な回路構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置のブロック図である。
【図2】本発明の画像処理装置の要部の第1実施例を示すブロック図である。
【図3】本発明の画像処理装置の要部の第2実施例を示すブロック図である。
【図4】CMYKからsRGB空間への色変換の説明図である。
【図5】CMYKからsRGB空間への色変換の説明図である
【図6】CMYKからRGB(sRGB)空間へ色変換を行う色変換部の構成図である。
【図7】RGB(sRGB)からCMYK空間への逆色変換を行う色変換部の構成図である。
【図8】4次元LUTのブロック図である。
【図9】面順次の画像データフォーマットの例を示す図である。
【図10】本発明との比較の上で示すKデータを作成する場合の代表的な構成図である。
【符号の説明】
100 メモリ
101 色変換回路
302 4次元LUT(第1のLUT)
303 補間演算部(演算手段)
402 4次元LUT(第2のLUT)
403 補間演算部(演算手段)
Claims (3)
- CMYK画像データを蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積されたCMYK画像データをRGB画像データに変換する第1の色変換手段と、
前記色変換手段で変換されたRGB画像データを外部I/Fに送信する配信手段と、
前記配信手段で送信したRGB画像データを前記外部I/Fより受信する入力手段と、
前記入力手段で入力されたRGB画像データをCMYK画像データに変換する第2の色変換手段と、
前記第2の色変換手段で変換されたCMYK画像データを印刷する印刷手段と
を備え、
前記第1の色変換手段は、CMYK画像データからRGB画像データに変換するとき、
CMYK画像データのKの値をRGB画像データの各画素の属性として保持させ、
前記第2の色変換手段は、前記RGB画像データの属性として保持されているKの値に基づいて、前記RGB画像データをCMYK画像データに変換すること
を特徴とする画像処理装置。 - 前記第1の色変換手段でCMYK画像データをRGB画像データに変換するとき、及び前記第2の色変換手段でRGB画像データをCMYK画像データに変換するときに用いる複数のLUTをさらに備え、
前記第1の色変換手段は、CMYK画像データのKの値に基づいて前記複数のLUTの中から1つのLUTを選択し、該選択したLUTを用いてCMYK画像データをRGB画像データに変換し、
前記第2の色変換手段は、前記RGB画像データの属性として保持しているKの値に基づいて前記複数のLUTの中から1つのLUTを選択し、該選択したLUTを用いて前記RGB画像データをCMYK画像データに変換すること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記第1の色変換手段及び前記第2の色変換手段は、1つの回路として備えられていること
を特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
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JP2004276342A JP2004276342A (ja) | 2004-10-07 |
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