JP4458327B2 - 標的物質の定量方法および該方法に用いるプローブ担体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の標的物質の同時定量に用いるプローブ担体、および該担体を用いた定量方法に関する。より詳しくは、発現遺伝子の定量のための担体、及びそれを用いた定量方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年における遺伝子構造の解析方法の進歩にはめざましいものがあり、人の遺伝子をはじめとして、多数の遺伝子構造が明らかにされてきている。このような遺伝子構造の解析には、顕微鏡スライドガラス等の基板上に数千から一万種類以上の異なる種類のDNA断片(以下、プローブDNAと呼ぶ。)をスポットして整列固定されたDNAチップ(DNAマイクロアレイ)が用いられるようになってきている。(例えば、引用文献1など)
これらの遺伝子発現量の解析により創薬、疾病予測、疾病診断、治療方針の決定等が行なわれるようになってきている。同様に、発現後の蛋白質の定量にはプロテインチップも用いられる。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−187900号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなDNAマイクロアレイを用いて検体溶液中のDNA量を測定するためには、このDNAマイクロアレイに結合する標識された検体DNAとのハイブリッド体の蛍光量を定量する必要がある。
【0005】
また、従来のアレイでは、各遺伝子に対してプローブ結合サイトは1箇所であり、且つ各サイトに結合されているプローブもそれぞれほぼ一定のプローブ量で配置されていた。
【0006】
しかし、検体中のDNAはその遺伝子により大きく異なり、含量の多いものと少ないものとでは100−1000倍異なる場合も多々ある。
【0007】
このため、各遺伝子量が1000倍近く違うDNAを有する溶液を用いて、複数のプローブ結合サイトを同時に定量したい場合は、従来の各スポットに同量のプローブ量で配置されているDNAマイクロアレイでは、検体量が多い検体においては検体量を定量するためのプローブが不足してしまい、検体量が少ない検体に対してはプローブが担体上に大過剰にありすぎるために、同時に定量することが難しかった。さらに、上記のアレイを使用した場合、それぞれのスポットからの蛍光量を同じダイナミックレンジで定量することは不可能であり、ダイナミックレンジを変更してそれぞれサイト毎に蛍光量を測定しなければならなかった。
【0008】
本発明は、上記課題に対して、複数の標的物質を同時且つ簡便に定量可能な方法を提供することを目的とする。また、一定の測定レンジで定量可能な遺伝子定量用担体を提供する。さらに、シグナル量を基に遺伝子を定量する方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、DNAアレイと接触させる溶液中の検体の種類および量に応じてアレイ上のプローブ量を制御することによって、対象とするすべての検体の検体量を簡便且つ同時に定量することが可能であるという知見を得た。これにより本発明はなされた。
【0010】
すなわち、本発明に係る標的物質の定量方法は、前記標的物質と特異的に結合可能なプローブを担体上の既知の位置に結合させたプローブ担体を準備する工程と、
前記担体と、前記溶液と、を接触させ前記標的物質と前記プローブとを結合させる工程と、前記標的物質が前記プローブに結合した量を測定する工程と、を有し、
前記プローブ担体は、前記プローブを含む領域が、スポットとして担体上に離間して存在しており、前記2種以上の複数の標的物質に対して設定されたスポットの数が、プローブの種類によって異なることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、溶液中の複数種のそれぞれの標的物質の量よりもそれぞれ多いプローブを有するプローブ担体により該標的物質を結合させるため、それぞれの標的物質において結合工程中で過剰な状態が生じる心配がなく、これによって、溶液中の複数の異なる標的物質の定量的な分析を、同時に、且つ簡便に行う分析方法を提供することができる。具体的には、ヒトの遺伝子発現解析のように、発現量の多いDNAと少ないDNAが混在した系においても、それぞれのDNAの量以上にプローブDNAが該担体に固定されているために、すべてのDNAを同時に定量分析する方法を提供することができる。
【0012】
また、プローブの数を標的物質の量に対応する量が固定されているプローブ担体を用いることによって、それぞれのハイブリット体を蛍光測定に好適な量に制御することができ、それによって、ダイナミックレンジの変更の必要のない簡便な測定が可能となる。
【0013】
さらに、溶液中の検体量に応じたプローブ量を担体に固定し、検出に適した状態に該プローブを配置することによって、ハイブリタイゼーション反応を蛍光検出する際の蛍光強度を検出に適した強度に変更することも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の定量方法についてより詳しく説明する。
【0015】
本発明に係る定量方法は、以下に示す工程によりなされる。
(1)前記標的物質と特異的に結合可能なプローブを担体上の既知の位置に結合させたプローブ担体を準備する工程
(2)前記担体と前記溶液とを接触させ前記標的物質と前記プローブとを結合させる工程
(3)前記標的物質が前記プローブに結合した量を測定する工程
を有している。
【0016】
以下に、各工程について詳細に説明する。
【0017】
(前記標的物質と特異的に結合可能なプローブを担体上の既知の位置に結合させたプローブ担体を準備する工程)
まず、本発明の最初の工程である、前記標的物質と特異的に結合可能なプローブを担体上の既知の位置に結合させたプローブ担体を準備する工程について説明する。この工程は、例えばDNAマイクロアレイなどの作製がその代表的な例である。DNAアレイの構成としては、ガラス基板の表面を適当に処理しプローブとなる各種のDNAを吸着させたタイプ、共有結合等の強固な結合によりプローブDNAを固定させたタイプ等が一般的であるが、樹脂製のタイプの基板や、基板表面を金属薄膜でコーティングしたタイプの基板等もある。
【0018】
また、本発明においては、巻き取り可能なテープ状の基材を用いても良い。この場合、以下に説明するようなプローブ溶液をこのテープ状の基材の一部にのみ接触させ、順次溶液との接触位置を移動させる方法も採用できる。
【0019】
(標的物質および該標的物質に特異的に結合可能なプローブ)
本発明において、担体に固定されるプローブは、特定の標的物質に対して特異的に結合可能なものである。更に、このプローブには、特定の標的を認識し得るオリゴヌクレオチドやポリヌクレオチド、あるいはその他のポリマーなどが含まれる。用語「プローブ」は、個々のポリヌクレオチド分子などのプローブ機能を有するプローブ機能を有する分子、および分散した位置に表面固定された同じ配列のポリヌクレオチドなどの同じプローブ機能を有する分子の集団の両方をいい、しばしばリガンドと呼ばれる分子も含まれる。また、プローブ及び標的は、しばしば交換可能に使用され、リガンド−抗リガンド(レセプターと呼ぶこともある)対の一部として標的と結合し得るか、または結合するようになり得るものである。本発明におけるプローブ及び標的は、天然において見出されるような塩基、またはその類似物を含み得る。
【0020】
また、担体上に支持されるプローブの一例としては、標的核酸とハイブリダイゼーション可能な塩基配列よりなるオリゴヌクレオチドの一部にリンカーを介して担体との結合部を有するもので、担体との結合部において担体表面に連結された構造を有するものを挙げることができる。なお、このような構成の場合における担体と結合部のオリゴヌクレオチドの分子内での位置は、所望とするハイブリダイゼーション反応を損なわない範囲において限定されない。
【0021】
また、本発明の方法により製造されるプローブ担体に採用されるプローブは、その使用目的に応じて、適宜選択されるものであるが、本発明の方法を好適に実施する上では、プローブとしては、DNA、RNA、cDNA(コンプリメンタリーDNA)、PNA、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、その他の核酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質、酵素、酵素に対する基質、抗体、抗体に対するエピトープ、抗原、ホルモン、ホルモンレセプター、リガンド、リガンドレセプター、オリゴ糖、ポリ糖のいずれかであることが好ましく、必要に応じてこれらの2種以上を組合せて用いることができる。
【0022】
本発明においては、これらのプローブの複数種を、それぞれ独立した領域、例えばドット状スポットとして担体表面(中空体や管状担体の内壁面の表面を含む)に固定したものをプローブ担体といい、所定の間隔で配列されたものをプローブ・アレイという。
【0023】
一方、プローブは担体表面に結合可能な構造を有しており、担体上へのプローブの固定がこの結合可能な構造を介して行われていることが望ましい。その際、プローブが有する担体表面に結合可能な構造は、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、酸ハライド化物(ハロホルミル基;−COX)、ハライド化物(−X)、アジリジン、マレイミド基、スクシイミド基、イソチオシアネート、スルフォニルクロリド(−SO2Cl)基、アルデヒド(ホルミル基;−CHO)基、ヒドラジン、ヨウ化アセトアミドなどの有機官能基を導入する処理により形成されたものであることが好ましい。また、プローブ側担体への結合に必要な構造に応じて、担体の表面に必要とされる処理を施してもよい。
【0024】
(担体上のプローブの配置構成)
本発明にかかるプローブ担体は、以下の構成を含みうる。
【0025】
担体上の異なる既知の位置に複数のプローブが固定された領域が、スポットとして存在するものや、長尺なストライプ状に形成されているものも含まれる。
【0026】
より多種類のプローブをスポットとして固定させるためには、該スポットの面積は10μm2〜500μm2であることが好ましい。
【0027】
また、各プローブに対して、担体に結合させるプローブ量を変化させ、各プローブ量を制御することが可能な構成として、以下の構成が含まれる。
(A)各固定領域がそれぞれ同じ大きさであって、各領域におけるプローブの単位面積あたりのプローブ量が異なる。
(B)各領域における単位面積あたりのプローブ量が一定であって、固定領域の大きさが異なる。
(C)固定領域の大きさおよび単位面積あたりのプローブ量が異なる。
(D)各領域における単位面積あたりのプローブ量が一定である複数の固定領域で形成され、該固定領域の数が異なる。
(E)各領域における単位面積あたりのプローブ量が異なる複数の固定領域で形成され、該固定領域の数が同じである。
(F)各領域における単位面積あたりのプローブ量が異なる複数の固定領域で形成され、該固定領域の数が異なる。
【0028】
また、各固定領域は、離散的に配置されても、それぞれが密着して配置されていても良い。
【0029】
(スポットの形成方法)
本発明における、担体に結合したプローブの形成領域(スポット)を形成する方法は、従来公知のいかなる方法を用いても良い。
【0030】
例えば、インクジェット法や、フォトリソグラフィー技術によりスポットを形成することが可能である。
【0031】
インクジェット法によるスポットの形成は、あらかじめプローブを含む溶液を微小な液滴として吐出し、プローブ担体に該液滴を付与する(着弾させる)ことにより形成するものである。この方法を用いると、着弾径(スポット径にほぼ対応する)を均一にすることが可能であるばかりか、スポット領域に存在するプローブ量の変更が吐出溶液中の濃度を変えることにより容易に変更可能であり、本発明のプローブ担体を好適に作成することができる。
【0032】
また、インクジェット法を用いると、例えば吐出エネルギー等を適宜変更することによって、吐出溶液中のプローブ濃度を保ったまま、着弾径の異なる(すなわちスポットの大きさの異なる)スポットを形成することも容易に可能である。すなわち、この場合、スポットにおけるプローブ密度(プローブ数/スポット面積)が各スポットにおいて一定であり、各スポットにおいて例えば8割のプローブがハイブリタイゼーションした場合の平均輝度を同じ程度にすることが可能であり、ダイナミックレンジの変更が必要のない定量方法を提供できる。
【0033】
(プローブ結合量と標的物質の結合量の調整)
本発明においては、使用する検査したい標的物質を含有する溶液から、プローブ担体上に固定すべきプローブ結合量のオーダーを予め予想すると良い。場合によっては、DNAチップと接触させる溶液の濃度を、プローブ担体の結合量から調整しても良い。しかし、溶液濃度の調整では、各標的物質間の濃度それぞれの濃度の調整はできないため、プローブ担体の結合量を標的物質の量に対して調整することが各標的物質の定量分析には非常に重要になる。
【0034】
もちろん、厳密に各成分量を調整する必要は必ずしもない。たとえば、AとBの異なる遺伝子の発現を解析したい場合であって、A遺伝子の予想される発現量とB遺伝子の予想される発現量が100倍程度異なることが予想される場合、プローブとして担体に結合させる量は、約100倍のプローブ量の差をもったプローブ担体を作成すれば良い。具体的に例えば、溶液中にAとBの遺伝子がそれぞれ0.01μMと10μM存在した場合、Aの遺伝子に特異的に結合可能なプローブ核酸A‘を0.012μM、B遺伝子に特異的に結合可能なプローブ核酸B’を12μM担体に固定化させたプローブ担体を準備すると良い。
【0035】
(プローブ担体と、標的物質を含む溶液を接触させる工程)
次に、プローブ担体と、標的物質を含む溶液を接触させる工程について説明する。
【0036】
この工程では、プローブ担体と標的物質を含む溶液とを接触させる。前述のように、該溶液中の標的物質の量を予め想定しておき、プローブ担体との接触させ、標的物質とプローブ担体上のプローブを結合させる。標的物質およびプローブが核酸である場合、ハイブリタイゼーション反応により核酸のハイブリット体を形成させる。該ハイブリタイゼーション反応を生じさせる条件は、用いる核酸により異なるが、一般的な固相基板上でのハイブリタイゼーション条件と同様でよい。
【0037】
また、後述する巻き取り可能なテープ状の基材を用いた場合は、プローブ溶液をこのテープ状の基材の一部にのみ接触させる。溶液と接触した担体の一部に存在するプローブと、溶液中の標的物質とのハイブリタイゼーション反応が充分に生じた後に、テープ状プローブ担体と溶液の接触面を相対的に移動させ、プローブ担体上の別の一部と溶液とが接触するようにする。この動作を繰り返し、プローブと、標的物質との結合の変化を観察する。この詳細な方法については、後に説明する。
【0038】
(前記標的物質が前記プローブに結合した量を測定する工程)
次に、前記標的物質が前記プローブに結合した量を測定する工程について説明する。
【0039】
この工程では、蛍光標識がなされた標的物質をプローブ担体上のプローブに結合し、蛍光測定を行うことで標的物質の量を測定する方法等が挙げられる。
【0040】
定量法としては、シグナルを発するスポットを数え、各スポットのシグナル量との積算で遺伝子量を算出する方法がある。
【0041】
スポット毎のシグナル量を測定する変わりに、スポットが並んでいる列ごとのシグナルをいわゆるラインセンサーを用いて読み取ることも可能である。この場合、同じ列には、一種類のプローブを並べることが重要で、発現量が少なく1スポットにすることが適当なものは、同じ列に1スポットしか存在しない形態が好ましい。
【0042】
遺伝子定量用担体の別な形態としては、図2に示すように、各プローブのスポットが占めるエリアが同じになるように、密度をコントロールする方法がある。この場合も、スポットされるプローブ溶液の濃度は各プローブの種類に関わらず一定である構成も採用できる。
【0043】
シグナル量は各エリア単位で測定され、その量が各遺伝子の発現量に相当する。測定にはエリアセンサーを用いることが、小型化、或いは低価格化の観点で好ましい。
【0044】
シグナル量をエリア毎の総量で比較すると言う点から考えると、図3に示すような、各プローブに対して、濃度の異なる溶液を同じ数スポットする形態、或いは、濃度もスポット数も変えて作製することも可能である。
【0045】
蛍光標識を用いた測定は、一度測定すると色素の退色等、再現性に欠ける場合がある。これにより、従来の測定レンジを変えた測定は、同じ部位を重複して測定することになり、再現性、各レンジ間の強度比較の点で課題があった。本実施形態の方法では、同じダイナミックレンジでの1回の測定が可能である。また、測定装置もレンジ調整機能等の必要がない簡便な測定装置を用いることができる。
【0046】
ただし、いずれの場合も、発現量とセンサーの感度との関係を調べた上で最適な組み合わせを選ぶことが好ましい。
【0047】
以下、本発明の各実施形態について説明する。
【0048】
(実施形態1)
以下の実施形態は、担体をスライドガラスのような平板状基板で構成する実施形態を示すものである。
【0049】
本実施形態においては、担体上のプローブの量は、測定したい溶液中の標的物質量よりも多く、また、標的物質に応じたそれぞれ異なる量のプローブが存在している。
【0050】
(生物試料定量用検査プレートとその利用)
本実施形態にかかる生物試料定量用担体は、市販のガラスプレートの大きさを有する基体に2以上の異なるプローブが配置された領域を有するものである。
【0051】
本実施形態にかかる生物試料定量用担体は、プローブを含む液体を付与する手段を相対的に移動させながら液体を担体に付着させて製造することができる。このような液体の付与手段としては、種々のピペットやノズルの開口から液体を吐出する液体吐出装置を用いることができる。
【0052】
本実施形態においては、かかる生物試料定量用担体が、図1のように、該生物試料定量用担体の短幅方向には同一プローブが、該長尺方向には複数種の異なるプローブが固定されていることが好ましい。同一プローブが固定されている領域がそれぞれある一定の面積を有してもよい。また、スポットの密度は、場所により異なっていても良い。
【0053】
また、これらの密度変化がインクジェット等により付与されるスポット数の変化によってなされてもよい。
【0054】
担体に付与された液体中のプローブが担体と結合反応を生じる形態を採る場合には、プローブを含む液体が担体に付与されてその付着領域が形成された状態でそこに付与されたプローブと担体との反応が開始され、プローブの固定領域がそこに形成される。プローブの担体への固定のための処理が必要な場合は、プローブを含む液体が付着した担体に固定のための処理を行なってプローブの固定領域を得ることができる。
【0055】
(遺伝子定量用担体とその利用)
遺伝子定量用担体の一形態として、図1に示すように、既知濃度のプローブ溶液を各種プローブに対して同じ濃度に調整し、ヒトにおいて発現している遺伝子の発現量を反映して、発現量の多い遺伝子に対してはスポット数を多く、発現量の少ない遺伝子に対してはスポット数を少なくなるようにスポット数を変えて作製した。
【0056】
このとき、検体中の遺伝子量のうち、最少発現量の遺伝子の分子数と、スポット上のプローブ数が一致するようにし、それを単位とすると、発現量に応じて、スポット数を100、或いは1000にすることにより発現量の大きく異なる遺伝子の定量が可能となる。
【0057】
さらに、前記プローブ担体に固定されているプローブ量は、溶液中の標的物質の予想される量に対して、1.0倍量〜2.0倍量でそれぞれ固定されていることが好ましい。
【0058】
以上の構成を有するプローブ担体の具体例の一部を以下に示す。
【0059】
(具体例1)
遺伝子発現定量用プレートの作製
市販のスライドガラスをインクジェットプリンターに紙と同様の方法でセットする。このインクジェットプリンターのインクカートリッジ6個にそれぞれ配列の異なるオリゴヌクレオチドプローブDNA6種を充填し、図1に示すように、スライドガラス上に印字した。印字されたスライドガラスを180℃に加熱してプローブDNAを固定した。
【0060】
(遺伝子発現定量用プレートによる発現量解析)
試料中に含まれる標的物質と担体に固定したプローブとの反応は、種々の方法でシグナル化して検出することができる。一般的な方法としては、センサーなどで検知可能な光学的なシグナルを発することのできる蛍光物質等の標識物質を用いる方法がある。
【0061】
mRNAの増幅及び蛍光標識方法は、in vitro transcription法(例えば、MegaScript Ambion社製)を用いて定法により行なう。
【0062】
このようなサンプル溶液を例えば、プローブ担体と試料とを接触させた後に、蛍光物質などの標識を施して標的物質とプローブとの反応を蛍光として取り出す場合には、プローブ担体をセンサーなどの検知手段に対して相対的に移動させて各プローブ固定領域におけるプローブと標的物質との反応量を測定することができる。
【0063】
なお、プローブを含む液体、試料などを担体に付与する際に液体吐出装置を用いる場合は、液体収納部と、これに接続する液体を吐出させるためのノズルと、ノズルからの液体の吐出のための液体吐出エネルギー発生手段と、を有する液体吐出部を、吐出させる液体の種類に応じた個数で配置した液体吐出装置を好適に用いることができる。
【0064】
液体吐出エネルギー発生手段としては、圧電方式、加熱による方式など種々の方式があるが、それぞれが独立して設けられる必要のある多数の液体吐出部を高密度に配置する上では、熱エネルギーを発生し、液体を加熱して膜沸騰させ、その圧力でノズルの開口から液体を吐出させるヒーター素子を好適に用いることができる。
【0065】
更に、膜沸騰で生じた気泡がノズルの開口を介してから外気と連通する構造を有するものが好ましい。
【0066】
(実施形態2)
以下の実施形態は、担体を巻き取り可能なテープ状で構成する実施形態を示すものである。
【0067】
本実施形態においては、担体上のプローブの量は、測定したい溶液中の標的物質量よりも大過剰に存在している。該プローブを結合している担体を同時にすべて溶液に接触させるのではなく、その担体の一部を連続的に、順次に溶液に接触させることにより、前記溶液中のプローブ量を推定する方法を提供するものである。
【0068】
(生物試料定量用検査テープとその利用)
本実施形態にかかる生物試料定量用検査テープは、長尺形状を有する基体の長手方向に2以上の異なるプローブが配置された領域を有するものである。
【0069】
一方、本実施形態にかかる生物試料定量用検査テープは、所定の長さで切断された糸、紐、帯、チップなど切断片の形態として提供することもできる。更に、芯上に巻き取ってロール状や糸巻き状として提供し、連続的に巻き出して使用したり、適当な長さに切断した切断片として使用することもできる。
【0070】
また、本実施形態にかかる生物試料定量用検査テープは、その長手方向に対してプローブを含む液体を付与する手段を相対的に移動させながら液体を担体に付着させて製造することができる。このような液体の付与手段としては、種々のピペットやノズルの開口から液体を吐出する液体吐出装置を用いることができる。
【0071】
図4のように、該生物試料定量用検査テープの短幅方向には同一プローブが、該長尺方向には複数種の異なるプローブが固定されているものであり、同一プローブが固定されている領域がある一定の面積を有し、且つその密度が場所により異なるようにすると良い。
【0072】
また、図5に示すように同一物質が固定されている領域において、その密度が長尺方向で異なるようにしても良い。
【0073】
また、これらの密度変化がインクジェット等により付与されるスポット数の変化によってなされるようにすること(図6及び7)で、密度の変化をスポット数の変化で生じさせるとよい。
【0074】
このような密度変化は、インクジェットのプリント時のグラディエーション機能を用いて自動的に作り出すことも可能である。図8にプローブの密度が担体の長手方向にわたり連続的に変化しているプローブ担体の例を示す。
【0075】
また、テープ状のものとして、図9に示すような糸状のものも含む。
【0076】
図10に液体吐出装置を紐状基体に対して相対的に移動させながらプローブを含む液体を付与する工程の一例を示す。液体吐出装置3は、それぞれが異なるプローブを含む液体を吐出するノズルの開口3a−1〜3a−nを有し、これらのノズルが担体の長手方向に沿って直線的に配置されている。なお、液体吐出装置3のノズル配列は、担体の長手方向と直行する方向に複数のノズル列を有し、必要に応じて、担体の長手方向と直行する方向での位置を変化させて担体上に位置するノズル列を交換できるようにすることで、より多くのノズルから多種のプローブ溶液を担体上に付与することが可能となる。図10に示す例では、液体吐出装置3に対して担体1が相対的に矢印方向に移動し、まず、ノズル開口3a−1から第1のプローブの液体が担体に付与され、プローブを含む液体の付着領域2−1が形成される。次に、ノズル3a−2〜3a−4から順次異なるプローブを含む液体を吐出させて、液体の付着領域2−2〜2−4を形成する。図10はノズル開口3a−4から液体を吐出した時点における状態を示すものである。更に、必要に応じて3a−nまで吐出を行なって、異なるプローブの付着領域2−nまで形成する。更に、このようなプローブを含む液体の担体への付与操作を繰り返し行なうことで、同じ構成のプローブ担体を多数連続的に形成することができる。
【0077】
一方、担体が適当な剛性を有する切断片として提供される場合には、適当な支持部材、たとえばベルトコンベアーなどによって搬送して、液体吐出装置によるプローブを含む液体の付与を行なうことができる。
【0078】
担体に付与された液体中のプローブが担体と結合反応を生じる形態を採る場合には、プローブを含む液体が担体に付与されてその付着領域が形成された状態でそこに付与されたプローブと担体との反応が開始され、プローブの固定領域がそこに形成される。プローブの担体への固定のための処理が必要な場合は、プローブを含む液体が付着した担体に固定のための処理を行なってプローブの固定領域を得ることができる。
【0079】
担体の液体吐出装置への供給は、糸状担体、紐状担体あるいは帯状担体などにおいては芯上に巻き取った糸巻き状あるいはロール状の形態で提供し、ローラやガイドを組み合わせた移動手段によって連続的に巻き出して液体吐出装置に供給する形態が好適に利用できる。図10にそのような形態の一例を示す。ロール状で供給された糸状の担体1は、ローラ対やガイドローラなどによって移動経路を移動して液体吐出装置3の配置位置まで移動し、そこでプローブを含む液体の付与が行なわれる。ロールからの巻き出しは、ローラ対を適当な駆動手段で回転させることによって行なうことができる。その際、ロールに適当なバックテンションをかけておくことで、基体にたるみが生じることを防ぐことが出来る。なお、ロールからの最初の巻き出しにはダミー部分を用意しておき、所定長のダミー部分が液体吐出装置の設置部分を通過した後に担体部分が送り込まれるようにしておくとよい。
【0080】
更に、ロールから巻き出された担体に液体吐出装置によってプローブを付与し、形成されたプローブ担体をロール状で回収する製造方法に適した形態としては、カセット内にロールを収納したものを挙げることができる。図11に、そのような構成のカセットを、液体吐出装置を備えた製造装置にセットした状態を模式的に示す。このカセットは、筐体4内にロール状の担体の収納するための部材5と巻き取りリール6と、各種のガイドローラとを有して構成されているものである。ロール状の担体1は製造装置側の駆動ローラ及びリール6の回転駆動によってリール6に巻き取られることで移動し、筐体4の開口部8において液体吐出装置3からプロ−ブを含む液体が付与される。プローブを含む液体が付与された部分は、必要に応じて、リール6方向への巻き取りまでの経路内で、乾燥やプローブの固定化のための処理が筐体4に設けた他の開口部を介してカセットの外部から行なわれても良い。
【0081】
リール6に巻き取られたプローブ担体は種々の形態で利用できる。例えば、カセットからリール上に巻き取られたロールの状態で取り出して製品としてもよいし、ロールから巻き出して所定の長さで切断して用いてもよい。図12のように図6のスポット配置を複数並列に作成しておき、リール6に巻き取られたロールを切断して、図6のスポット配置のものに加工しても良い。更には、カセットをそのまま利用して、開口8を試料を含む液体の供給口として分析操作にそのまま利用してもよい。
【0082】
なお、カセットに組み込む担体を帯状として、各プローブの遺伝子情報(或いは抗体等の蛋白質情報)と帯状テープとのアドレスとが対応がつくようにしておく必要がある。アドレスは帯状テープ表面に磁気記録層を形成しておくことで、磁気データ情報をこの磁気記録層に保存することもできるし、ある一定のスキャン速度での経過時間との対応で固定されている物質との情報を知ることによっても達成される。
【0083】
以上の構成を有する長尺形状のプローブ担体の具体例の一部を以下に示す。
【0084】
(具体例2)
遺伝子発現定量用テープの作製
ロール状に巻かれたニトロセルロースペーパーをインクジェットプリンターに紙と同様の方法でセットする。このインクジェットプリンターのインクカートリッジ6個にそれぞれ配列の異なるオリゴヌクレオチドプローブDNA6種を充填し、ニトロセルロースペーパ−上に図10のように印字した。
【0085】
具体的には、液体吐出装置の液体収納部に1μモル濃度のプローブとしての異なる塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含む溶液の所定数を別々に充填した液体吐出装置のノズル開口の配列ラインに沿って移動させ、所定の部分にそれぞれの溶液を付着させて長手方向に異なるオリゴヌクレオチドが固定された領域が配置されたプローブ担体を得た。
【0086】
ニトロセルロースペーパーを図11のようにプローブを印字後再度巻き取り、180℃に加熱してプローブDNAを固定した。その後、ロール状のまま分割し、図6で示すようなパターンを持つ帯状のシートを作製した。
【0087】
(遺伝子発現定量用テープによる発現量解析)
試料中に含まれる標的物質と担体に固定したプローブとの反応は、種々の方法でシグナル化して検出することができる。一般的な方法としては、センサーなどで検知可能な光学的なシグナルを発することのできる蛍光物質等の標識物質を用いる方法がある。
【0088】
mRNAの増幅及び蛍光標識方法は、具体例1と同様に、in vitro transcription法(例えば、MegaScript Ambion社製)を用いて定法により行なう。
【0089】
このようなサンプル溶液を例えば、プローブ担体と試料とを接触させた後に、蛍光物質などの標識を施して標的物質とプローブとの反応を蛍光として取り出す場合には、長尺状のプローブ担体をセンサーなどの検知手段に対して相対的に移動させて各プローブ固定領域におけるプローブと標的物質との反応の有無を検出することができる。
【0090】
更に、図11に示すカセットのロールの収容部に、プローブ担体と試料とを接触させ、プローブと標的物質との反応の有無を光学的に検知可能な状態としてある測定用サンプルのロールをセットし、巻き取りリール6で巻き取り操作を測定に必要なタイミングで行なって、開口部8を利用してセンサーなどの検知手段によって検出すべき反応の有無を光学的に測定することができる。このとき、図4のような配置のアレイの場合には、シグナル強度が徐々に低下し、消失する位置をシグナル発生の位置からの距離情報として測定することにより、簡便に測定することも可能である。
【0091】
カセットを用いる場合における検出装置としては、筐体中に、前記測定用試料を巻き出しリール上に巻き取ったロールの収納部と、巻き出しリールから送り出された測定用試料を巻き取るための巻き取りリールと、収納部から該巻き取りリールまでの測定用試料の移動経路中に設けた開口と、を有するカセットの装着部と、装着部に装着されたカセットの巻き取りリールを駆動する駆動手段と、開口を介して該駆動手段によって移動経路中を移動する測定用試料のプローブ固定領域からの信号を検知可能な位置に検知手段を位置合させる位置合せ手段と、を有する構成のものを挙げることができる。
【0092】
上記した例は、ラインセンサーを使用する場合の実施形態を示したが、本発明は、この構成に限定されず、エリアセンサー等の局所的なセンサーを用いた場合には、端辺方向に異なるプローブを配置することも可能である。
【0093】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、溶液中の複数の異なる標的物質の定量的な分析を、同時に、且つ簡便に行う分析方法を提供することができる。
【0094】
具体的には、発現量の多いDNAと少ないDNAが混在した系においても、それぞれのDNAの量以上にプローブDNAが該担体に固定されているために、すべてのDNAを同時に定量分析する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプローブ担体の一実施形態である固定されているプローブの種類によりスポット数が異なることを示す図である。
【図2】担体内が分割されて、それぞれの領域に同一プローブが複数のスポットとして固定され、スポット数がプローブの種類により異なることを示す図である。
【図3】担体内が分割されて、それぞれの領域に同一プローブが同数のスポットとして固定され、スポット上のプローブの分子数がプローブの種類により異なることを示す図である。
【図4】本発明に係るプローブ担体の別の実施形態を示す図である。
【図5】本発明に係るプローブ担体の別の実施形態を示す図である。
【図6】本発明に係るプローブ担体の別の実施形態を示す図である。
【図7】本発明に係るプローブ担体の別の実施形態を示す図である。
【図8】本発明に係るプローブ担体の別の実施形態を示す図である。
【図9】本発明に係るプローブ担体の別の実施形態を示す図、および該プローブ担体の使用方法を示す図である。
【図10】本発明に係るプローブ担体の製造方法を模式的に示す図である。
【図11】本発明に係るプローブ担体を有するカセットの構成を模式的に示す図である。
【図12】本発明に係るプローブ担体の別の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 担体
2 プローブの固定領域
3 液体吐出装置
4 筐体
5 担体を収納するための部材
6 巻き取りリール
Claims (13)
- 溶液中の2種類以上の標的物質を同時に定量する方法であって、
前記標的物質と特異的に結合可能なプローブを担体表面上の既知の位置に結合させたプローブ担体を準備する工程と、
前記担体と前記溶液とを接触させ前記標的物質と前記プローブとを結合させる工程と、
前記プローブに結合した前記標的物質の量を測定する工程と、を有し、
前記プローブ担体は、前記プローブを含む領域が、スポットとして担体上に離間して存在しており、前記2種以上の複数の標的物質に対して設定されたスポットの数が、プローブの種類によって異なることを特徴とする定量方法。 - 前記プローブ担体は、溶液中の標的物質の予想される量に基づき、前記検出対象遺伝子の存在比が大きい標的物質に対して、存在比が小さい標的物質よりもプローブのスポットの数を増加させて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の定量方法。
- 前記プローブ担体に固定されているプローブ量は、溶液中の標的物質の予想される量に対して、1.0倍量〜2.0倍量でそれぞれ固定されている請求項1に記載の定量方法。
- 前記プローブ担体は、テープ状の担体であり、前記接触させる工程は、該プローブ担体の一部を前記溶液と接触させる工程と、前記担体を相対的に移動させることにより該溶液との接触部を順次移動させる工程とを有することを特徴とする請求項1に記載の定量方法。
- 前記複数のスポットにおけるプローブ量が一定である請求項1または2に記載の定量方法。
- 溶液中の2種類以上の遺伝子を同時に定量するために用いる、前記遺伝子と特異的に結合可能なプローブを担体表面上の既知の位置に結合させた遺伝子定量用担体であって、
前記プローブを含む領域が、スポットとして担体上に離間して存在しており、
前記2種以上の検出対象遺伝子に対して設定されたスポットの数が、プローブの種類によって異なることを特徴とする遺伝子定量用担体。 - 前記プローブ担体は、溶液中の標的物質の予想される量に基づき、前記検出対象遺伝子の存在比が大きい標的物質に対して、存在比が小さい標的物質よりもプローブのスポットの数を増加させて配置されていることを特徴とする請求項6記載の遺伝子定量用担体。
- 該スポット上に固定されたプローブ量が既知であることを特徴とする請求項6記載の遺伝子定量用担体。
- 該スポット上のプローブの分子数が、全ての種類のプローブで同じ量であることを特徴とする請求項7記載の遺伝子定量用担体。
- 該スポット数が、プローブと相補的な配列を有する対象遺伝子の、ヒトにおける平均的発現量に比例した数であることを特徴とする請求項8記載の遺伝子定量用担体。
- 該スポット上のプローブの分子数が、同一プローブでは同じであって、異なる配列のプローブ間では分子数が異なることを特徴とする請求項7記載の遺伝子定量用担体。
- 該スポットがインクジェット法によるプリントにより行なわれていることを特徴とする請求項6記載の遺伝子定量用担体。
- 該同一物質の総スポット数が最大のものと最小のものとで100〜1000倍異なることを特徴とする請求項6記載の遺伝子定量用担体。
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