JP4458103B2 - 磁気センサ、磁気方位センサ、磁界検出方法および磁気方位検出方法 - Google Patents

磁気センサ、磁気方位センサ、磁界検出方法および磁気方位検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気抵抗効果素子を含む磁気センサおよび磁気方位センサ、ならびにそれらを用いた磁界検出方法および磁気方位検出方法に関する。
従来、地磁気などの微小磁界の方向を検出するための磁気センサとして、パーマロイなどの強磁性材料からなる異方性磁気抵抗効果素子を利用したものが知られている(例えば特許文献1,2参照)。
特許第3318762号公報 特開平6−174471号公報
最近では、磁界変化に対し、異方性磁気抵抗効果素子よりも高い検出感度を示す巨大磁気抵抗効果(GMR;Giant Magneto-Resistive effect)素子を複数備えた磁気センサが開発されている(例えば、特許文献3参照)。このような磁気センサでは、例えば4つのGMR素子によってブリッジ回路が構成され、検出対象とする微小磁界(以下、検出対象磁界)が加わった際、いずれか2つのGMR素子の抵抗が正方向へ変化すると共に残りの2つのGMR素子の抵抗が負方向へ変化するようになっており、各GMR素子の抵抗変化の差分(作動出力)を検出することで検出対象磁界の大きさを測定することができる。
特開2003−66127号公報
上記特許文献3にあるようなブリッジ回路を構成する4つのGMR素子は、検出対象磁界が全く印加されていない状態(すなわち、測定待機状態)において全て同等の抵抗を示すことが要求される。仮に4つのGMR素子のうち、1つでも異なる抵抗を示す場合には、測定待機状態においてもブリッジ回路の差動出力(オフセット電圧)が発生してしまうこととなる。各GMR素子における抵抗は、主に自由層の磁化方向と固着層の磁化方向とのなす角度によって決まる。自由層の磁化方向は、異方性磁界の方向および大きさや、固着層と自由層との間に生じる交換バイアス磁界の大きさや方向にも影響されるものであるから、全ての磁気抵抗効果素子における抵抗を互いに等しくするには、異方性磁界の方向および固着層の磁化方向について相互に揃える必要がある。
しかしながら、実際には、異方性磁界の方向と固着層の磁化方向とのなす角度に比較的大きなばらつき(製造誤差)が生じるので、上記のようなオフセット電圧の発生を完全に除去することは極めて困難である。ところが、このようなオフセット電圧は、例えば地磁気のような極めて微小な磁界(例えば10Oe(=(2500/π)A/m)以下の磁界)を測定する場合に大きな誤差要因となる。したがって、製造誤差によるオフセット電圧を低減し、より高精度な検出対象磁界の測定方法が求められる。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたもので、その目的は、検出対象とする磁界の大きさや向きを、より高精度に検出することのできる磁気センサおよび磁気方位センサ、ならびにそれらを利用した磁界検出方法および磁気方位検出方法を提供することにある。
本発明の磁気センサは、以下のような測定部、記憶部および演算部を備えるようにしたものである。測定部は、一定方向に固着された磁化を有するピンド層と外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層とが非磁性の中間層を介して積層された磁気抵抗効果素子と、ピンド層の磁化の向きに対して一定の相対角をなす方向のバイアス磁界を磁気抵抗効果素子に印加する磁界印加手段とを有し、自らの姿勢変化とバイアス磁界の有無とに応じた磁気抵抗効果素子の抵抗値を検出するものである。記憶部は、測定部で測定された磁気抵抗効果素子の抵抗値のうち、検出対象磁界の方位に応じて変化することのない固定データを格納するものである。演算部は、測定部で測定された磁気抵抗効果素子の抵抗値のうち、検出対象磁界の方位に応じて変化する変化データと、記憶部に格納された固定データとを用い、検出対象磁界の所定方向の成分を演算するものである。ここでいう一定の相対角とは、0°および180°を除く任意の一定の角度を意味する。固定データとは、磁気抵抗効果素子や磁界印加手段を含む磁気センサ全体の構造によって定まる一定かつ固有の抵抗値データであり、以下に説明する差分データおよび圧縮データを含むものである。差分データは、バイアス磁界の印加方向を第1の方位とした場合の、バイアス磁界を印加した状態での磁気抵抗効果素子の抵抗値とバイアス磁界を印加しない状態での磁気抵抗効果素子の抵抗値との差分に基づくものである。一方、圧縮データは、バイアス磁界の印加方向が第1の方位から、これと異なる第2の方位へ向くように自らの姿勢を変化させた場合において、バイアス磁界を印加しない状態で得られる磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位と、バイアス磁界を印加した状態で得られる磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位との比に基づくものである。さらに、変化データとは、検出対象磁界の方位の変化に応じて逐次その変動が観測される抵抗値データである。
本発明の磁気センサでは、予め検出された固定データが記憶部に格納されているので、演算部においてその固定データと検出対象磁界の方位に応じて変化する変化データとを用いて、検出対象磁界の所定方向の成分が、測定の都度、校正を行うことなく比較的容易に高精度に求められる。
本発明の磁気方位センサは、以下のような測定部、記憶部および演算部を備えるようにしたものである。測定部は、第1および第2の磁気抵抗効果素子と、これら第1および第2の磁気抵抗効果素子に対して第1および第2のバイアス磁界を印加する磁界印加手段とを有し、自らの姿勢変化と第1および第2のバイアス磁界の有無とに応じた第1および第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値をそれぞれ検出するものである。第1および第2の磁気抵抗効果素子は、一定方向に固着された磁化を有するピンド層と外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層とが非磁性の中間層を介して積層された積層構造をそれぞれ含み、かつ、抵抗値が極値となる方向が互いに異なるように配置されている。第1および第2のバイアス磁界は、第1および第2の磁気抵抗効果素子における各ピンド層の磁化の向きに対して一定の相対角をなす方向を有している。記憶部は、測定部で測定された第1および第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値のうち、検出対象磁界の方位に応じて変化することのない固定データを格納するものである。演算部は、測定部で測定された第1および第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値のうち、検出対象磁界の方位に応じて変化する変化データと、記憶部に格納された固定データとを用い、検出対象磁界ベクトルを算出するものである。ここでの固定データは、以下に説明する第1および第2の差分データならびに第1および第2の圧縮データを含むものである。第1の差分データは、第1のバイアス磁界の印加方向を第1の方位とした場合の、第1のバイアス磁界を印加した状態での第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値と第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態での第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値との差分に基づくものである。第1の圧縮データは、第1のバイアス磁界の印加方向が第1の方位からこれと異なる第2の方位へ向くように自らの姿勢を変化させた場合の、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で得られる第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位と、第1のバイアス磁界を印加した状態で得られる第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位との比に基づくものである。第2の差分データは、第2のバイアス磁界の印加方向を第1の方位とした場合の、第2のバイアス磁界を印加した状態での第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値と第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態での第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値との差分に基づくものである。さらに、第2の圧縮データは、第2のバイアス磁界の印加方向が第1の方位からこれと異なる第2の方位へ向くように自らの姿勢を変化させた場合の、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で得られる第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位と、第2のバイアス磁界を印加した状態で得られる第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位との比に基づくものである。
本発明の磁気方位センサでは、予め検出された固定データが格納された記憶部と、その固定データと検出対象磁界の方位に応じて変化する変化データとを用いて検出対象磁界成分を演算する演算部を備えるようにしたので、任意の方位を有する検出対象磁界の所定方向の成分を算出するにあたり、その都度、校正を行う必要がない。
本発明の磁界検出方法は、一定方向に固着された磁化を有するピンド層と非磁性の中間層と外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層との積層構造を含む磁気抵抗効果素子と、この磁気抵抗効果素子に対し、ピンド層の磁化と異なる向きのバイアス磁界を印加する磁界印加手段とを備えた磁気センサによるものであって、以下に記載した内容の第1から第3のステップを含むようにしたものである。
第1のステップでは、バイアス磁界の向きが第1の方位となるように磁気センサの向きを設定し、バイアス磁界を印加しない状態で磁気抵抗効果素子からの第1の出力信号を検出すると共にバイアス磁界を印加した状態で磁気抵抗効果素子からの第2の出力信号を検出する。
第2のステップでは、バイアス磁界の向きが第1の方位と異なる方位となるように磁気センサの向きを設定し、バイアス磁界を印加しない状態で磁気抵抗効果素子からの第3の出力信号を検出すると共にバイアス磁界を印加した状態で磁気抵抗効果素子からの第4の出力信号を検出する。
第3のステップでは、第1の出力信号と第2の出力信号との差分に基づく差分データ、および、第2の出力信号と第4の出力信号との差分と第1の出力信号と第3の出力信号との差分との比に基づく圧縮データを用い、磁気抵抗効果素子の抵抗が極値を示す方位に沿った検出対象磁界成分を算出する。
本発明の磁界検出方法では、上記のように第1から第4の出力信号が検出され、それらを用いて検出対象磁界の方位によって変化しない固有の特性値(固定データ)を予め求めることができる。これにより、これら固定データと、任意の方位を有する検出対象磁界が存在する場合の観測値(変化データ)との関係から、一義的にその検出対象磁界の所定方向の成分が求められる。
本発明の磁界検出方法では、例えば以下の式(1)に基づいて検出対象磁界成分を算出するとよい。但し、式(1)において、Hvは磁気抵抗効果素子の抵抗が極値を示す方位に沿った検出対象磁界成分であり、Vは任意の方位におけるバイアス磁界を印加しない状態での磁気抵抗効果素子からの出力信号であり、Vsは任意の方位におけるバイアス磁界を印加した状態での磁気抵抗効果素子からの出力信号である。さらに、MOVは(V1−V2)で算出される値(差分データ)を表し、CPVは(V4−V2)/(V3−V1)で算出される値(圧縮データ)を表す。V1〜V4は第1〜第4の出力信号である。
Hv=(V−Vs−MOV)/(1−CPV) ……(1)
また、磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方向とバイアス磁界の向きとが直交するように構成された磁気センサを用いるようにすると、固定データの精度がより向上する。さらに第1および第2のステップでは、それぞれ、磁気抵抗効果素子の抵抗値を複数回繰り返して測定し、それらの平均値に基づいて第1から第4の出力信号とするとよい。この場合にも固定データの精度がより向上する。
本発明の磁気方位検出方法は、一定方向に固着された磁化方向を有するピンド層と外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層とが非磁性の中間層を介して積層された積層構造をそれぞれ含み、かつ、抵抗値が極値となる方向が互いに異なるように配置された第1および第2の磁気抵抗効果素子と、これら第1および第2の磁気抵抗効果素子における各ピンド層の磁化の向きに対して一定の相対角をなす方向の第1および第2のバイアス磁界を第1および第2の磁気抵抗効果素子に印加する磁界印加手段とを備えた磁気方位センサによるものであって、以下に記載した内容の第1から第7のステップを含むようにしたものである。
第1のステップでは、第1のバイアス磁界の向きが第1の方位となるように磁気方位センサの向きを設定し、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で第1の磁気抵抗効果素子からの第1の出力信号を検出すると共に第1のバイアス磁界を印加した状態で第1の磁気抵抗効果素子からの第2の出力信号を検出する。
第2のステップでは、第1のバイアス磁界の向きが第1の方位と異なる方位となるように磁気センサの向きを設定し、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で第1の磁気抵抗効果素子からの第3の出力信号を検出すると共に第1のバイアス磁界を印加した状態で第1の磁気抵抗効果素子からの第4の出力信号を検出する。
第3のステップでは、第2のバイアス磁界の向きが第1の方位となるように磁気センサの向きを設定し、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で第2の磁気抵抗効果素子からの第5の出力信号を検出すると共に第2のバイアス磁界を印加した状態で第2の磁気抵抗効果素子からの第6の出力信号を検出する。
第4のステップでは、第2のバイアス磁界の向きが第1の方位と異なる方位となるように磁気センサの向きを設定し、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で第2の磁気抵抗効果素子からの第7の出力信号を検出すると共に第2のバイアス磁界を印加した状態で第2の磁気抵抗効果素子からの第8の出力信号を検出する。
第5のステップでは、第1の出力信号と第2の出力信号との差分に基づく第1の差分データ、および第1の出力信号と第3の出力信号との差分と第2の出力信号と第4の出力信号との差分との比に基づく第1の圧縮データを用い、第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第1成分を算出する。
第6のステップでは、第5の出力信号と第6の出力信号との差分に基づく第2の差分データ、および第5の出力信号と第7の出力信号との差分と第6の出力信号と第8の出力信号との差分との比に基づく第2の圧縮データを用い、第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第2成分を算出する。
第7のステップでは、第1成分および第2成分を用いて検出対象磁界ベクトルを算出する。
本発明の磁気方位検出方法では、上記のように第1から第8の出力信号が検出され、それらを用いて、検出対象磁界の方位によって変化しない固有の特性値(固定データ)を予め求めることができる。これにより、これら固定データと、任意の方位を有する検出対象磁界が存在する場合の観測値(変化データ)との関係から、一義的にその検出対象磁界の方位が求められる。
本発明の磁気方位検出方法では、第5のステップにおいて、例えば以下の式(2)に基づいて第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第1成分を算出するとよい。但し、式(2)において、Hxは検出対象磁界の第1成分であり、Xは任意の方位における第1のバイアス磁界を印加しない状態での第1の磁気抵抗効果素子からの出力信号であり、Xsは任意の方位における第1のバイアス磁界を印加した状態での第1の磁気抵抗効果素子からの出力信号である。さらに、MOXは(X1−X2)で算出される値(差分データ)を表し、CPXは(X4−X2)/(X3−X1)で算出される値(圧縮データ)を表す。ここで、X1〜X4は第1〜第4の出力信号を意味する。
Hx=(X−Xs−MOX)/(1−CPX) ……(2)
また、第6のステップでは、例えば以下の式(3)に基づいて第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第2成分を算出するとよい。但し、式(3)において、Hyは検出対象磁界の第2成分であり、Yは任意の方位における第2のバイアス磁界を印加しない状態での第2の磁気抵抗効果素子からの出力信号であり、Ysは任意の方位における第2のバイアス磁界を印加した状態での第2の磁気抵抗効果素子からの出力信号である。さらに、MOYは(Y1−Y2)で算出される値(差分データ)を表し、CPYは(Y4−Y2)/(Y3−Y1)で算出される値(圧縮データ)を表す。ここで、Y1〜Y4は第5〜第8の出力信号を意味する。
Hy=(Y−Ys−MOY)/(1−CPY) ……(3)
本発明の磁気センサによれば、測定部によって予め検出された固定データが記憶部に格納されているので、検出対象磁界の所定方向の成分を、演算部において固定データと検出対象磁界の方位に応じて変化する変化データとを用いることで、比較的容易にかつ高精度に求めることができる。
本発明の磁気方位センサによれば、測定部において予め検出された固定データが格納された記憶部と、その固定データと検出対象磁界の方位に応じて変化する変化データとを用いて検出対象磁界成分を演算する演算部を備えるようにしたので、その都度、校正を行うことなく任意の検出対象磁界の方位を高精度に求めることができる。
本発明の磁界検出方法によれば、製造誤差等に起因するオフセット出力の情報を含む固定データを予め検出して記憶部に格納しておき、任意の検出対象磁界の成分を測定する際にその固定データを用いるようにしたので、オフセット出力の校正を簡便に行うことができ、所定方向の検出対象磁界成分を高精度に検出することができる。
本発明の磁気方位検出方法によれば、製造誤差等に起因するオフセット出力の情報を含む固定データを予め検出して記憶部に格納しておき、任意の検出対象磁界の方位を測定する際にその固定データを用いるようにしたので、オフセット出力の校正を簡便に行うことができ、所定方向の検出対象磁界の方位を高精度に検出することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1などを参照して、本発明における一実施の形態としての磁気方位センサの構成について説明する。図1は、本実施の形態の磁気方位センサの全体構成を表すブロック図である。なお、本発明の磁気センサは、以下で説明する磁気方位センサに含まれるものである。
この磁気センサは、測定部100、記憶部200、および演算部300を備えている。測定部100は、第1の磁気抵抗効果(MR;Magneto-Resistive effect)素子1および第2の磁気抵抗効果(MR)素子2と、これらにバイアス磁界Hb(Hbx,Hby)をそれぞれ印加するコイル30(30x,30y)とを有しており、磁気センサ自体の姿勢変化とバイアス磁界Hbの有無とに応じた第1および第2のMR素子1,2の抵抗値をそれぞれ検出するものである。なお、バイアス磁界Hbおよびコイル30については後述する。測定部100で測定された第1および第2のMR素子1,2の抵抗値データのうち、検出対象磁界の方位に応じて変化することのない固定データは信号S1として記憶部200へ送信され、検出対象磁界の方位に応じて変化する変化データは信号S2として演算部300へ送信されるようになっている。固定データとは、第1および第2のMR素子1,2の構造によってそれぞれ定まる一定かつ固有の抵抗値データである。記憶部200は、固定データのうちの差分データを格納する差分データ格納部210と、固定データのうちの圧縮データを格納する圧縮データ格納部220とを有している。一旦、記憶部200に格納された差分データおよび圧縮データは、任意の検出対象磁界の方位を検出する際に読み出され、信号S3として演算部300へ送信されることとなる。なお、差分データおよび圧縮データについては後述する。演算部300は、測定部100からの信号S2と、記憶部200からの信号S3とを用い、検出対象磁界Hmの大きさおよび方位を算出するものである。
図2は、図1に示した測定部100の平面構成を表す概略図である。測定部100は、第1および第2のMR素子1,2が集積基板3の上に設けられたものである。これら第1および第2のMR素子1,2は、各々の抵抗値が極値となる方向(以下、極値方向という。)が互いに直交するように配置されている。ここでは、第1のMR素子1の極値方向をX方向とし、第2のMR素子2の極値方向をY方向としている。すなわち、X軸に平行な検出対象磁界Hmが存在する場合に第1のMR素子1は最大または最小の抵抗値を示し、Y軸に平行な検出対象磁界Hmが存在する場合に第2のMR素子2は最大または最小の抵抗値を示すこととなる。測定部100には、コイル30X,30Yと、第1および第2のMR素子1,2を駆動させるための駆動回路4(ここでは図示せず)とがさらに設けられている。コイル30XはY軸方向のバイアス磁界Hbyを発生させ、一方のコイル30YはX軸方向のバイアス磁界Hbxを発生させるようになっている。なお、第1および第2のMR素子1,2は互いに同等の構造を有しているので、以下では代表して第1のMR素子1について説明し、第2のMR2についての説明は省略する。
図3は、第1のMR素子1の斜視構成を表している。第1のMR素子1は、第1および第3の素子パターン群11A,11Cが素子基板12上に設けられた第1のモジュール10と、第2および第4の素子パターン群11B,11Dが素子基板22上に設けられた第2のモジュール20とを有するものである。第1および第3の素子パターン群11A,11Cは互いに全く同様の構成を有する等価な関係にあり、第2および第4の素子パターン群11B,11Dは互いに全く同様の構成を有する等価な関係にある。素子基板12,22は、例えばアルティック(Al2 3 ・TiC)の基板やシリコン(Si)基板の表面を絶縁化したもの(表面に酸化アルミニウム層を設けるなどしたもの)である。第1のモジュール10はモジュール基板19の上面に設けられている一方で、第2のモジュール20は、モジュール基板19の下面に設けられている。すなわち、第1および第2のモジュール10,20は、モジュール基板19に含まれるY軸に平行な中心軸CLを回転中心とした回転対称な関係にある。具体的には、第1のモジュール10を中心軸CLを回転中心として180°回転させると、第1および第3の素子パターン群11A,11Cが第2のモジュール20における第2および第4の素子パターン群11B,11Dとそれぞれ構造上一致するような位置関係となっている。中心軸CLは、後述する磁化容易軸Hk1,Hk2と平行をなしている。本実施の形態では、中心軸CLに沿った方向をY方向とし、モジュール基板19の面内においてY方向と直交する方向をX方向とし、さらに、モジュール基板19の面と直交する方向をZ方向とする。この磁気センサは、ある回転面(ここではXY平面)において変化する検出対象磁界Hmの大きさおよび方位を検出するものである。
コイル30Xは、モジュール基板19の周囲を中心軸CLを中心として巻回している導線である。このコイル30Xは、電流が供給されることにより、異方性磁界Hk1〜Hk4の方向(ここでは+Y方向)にバイアス磁界Hbyを発生させ、それを第1〜第4の素子パターン群11A〜11Dに印加するものである。バイアス磁界Hbyは、後述する自由層53A,53Bの磁化が飽和する磁界と同等以上の強度を有している。
図4(A)は、図3に示した第1および第3の素子パターン群11A,11Cを拡大した平面図である。一方、図4(B)は、図3に示した第2および第4の素子パターン群11B,11Dを拡大した平面図である。第1および第3の素子パターン群11A,11Cは、図4(A)に示したように、いずれも銅などからなる電極13A,13Cと電極14A,14Cとの間に複数の素子パターン15A,15C(図4(A)では、7つの素子パターン15A,15Cを示す)を設けたものである。複数の素子パターン15A,15Cは、いずれもスパッタリング法およびフォトリソグラフィ法などを利用して形成されるものであり、Y方向に延在する帯状をなすと共に、Y方向と直交するX方向において互いに隣在し合うように配置されている。このように配置された複数の素子パターン15A,15Cは、電極13A,13Cと電極14A,14Cとの間でつづら折り状となるように、長手方向(Y方向)における各々の両端が銅などの非磁性導電層からなる連結部16A,16Cによって互いに連結されている。
第2および第4の素子パターン群11B,11Dは、図4(B)に示したように、いずれも銅などからなる電極13B,13Dと電極14B,14Dとの間に複数の素子パターン15B(図4(B)では、7つの素子パターン15B,15Dを示す)を設けたものである。複数の素子パターン15B,15Dは、いずれもスパッタリング法などにより形成されるものであり、Y方向に延在する帯状をなすと共に、X方向において互いに隣在し合うように配置されている。このように配置された複数の素子パターン15B,15Dは、電極13B,13Dと電極14B,14Dとの間でつづら折り状となるように、長手方向(Y方向)における各々の両端が銅などの非磁性導電層からなる連結部16B,16Dによって互いに連結されている。
図5は、図4(A)に示した素子パターン15A,15Cを拡大して示した分解斜視図であり、図6は、図4(B)に示した素子パターン15B,15Dを拡大して示した分解斜視図である。各素子パターン15A〜15Dは、それぞれ図5(A),図6(A)に示したように、磁性層を含む複数の機能膜が積層されたスピンバルブ構造をなしており、具体的には、素子基板12,22の上に、検出対象磁界Hmをはじめとする外部磁界に応じて方向が変化する磁化J53A〜J53Dを有するフリー層53A〜53Dと、特定の磁化方向を発現しない非磁性の中間層52A〜52Dと、一定方向に固着された磁化J51A〜J51Dを有するピンド層51A〜51Dとがそれぞれ順に積層されたものである。フリー層53A〜53Dは、いずれもY方向の異方性磁界Hk1〜Hk4を発現している。ここでの異方性磁界Hk1〜Hk4とは、フリー層53A〜53Dの結晶構造に起因する異方性磁界成分や、フリー層53A〜53Dの形状に起因する異方性磁界成分を含む全ての異方性磁界を意味するものである。ピンド層51A〜51Dの磁化J51A〜J51Dの方向は、図3および図4に示したように、中心軸CLと直交する直交軸PLからわずかに傾いている。より詳細には、磁化J51A,J51Cの方向は、+X方向から+Y方向へ角度β1だけ傾いた方向であり、磁化J51B,J51Dの方向は、−X方向から+Y方向へ角度β2だけ傾いた方向である。角度β1および角度β2は、互いに等しいことが望ましい。磁化J51A〜J51Dの方向と異方性磁界Hk1〜Hk4の方向との相対角度は、いずれも0°より大きく90°未満である。
図4(B),図5(B)に、ピンド層51A〜51Dの詳細な構成を示す。ピンド層51A〜51Dは、中間層52A〜52Dの側から磁化固定膜54A〜54Dと反強磁性膜55A〜55Dと保護膜56A〜56Dとがそれぞれ順に積層されたものである。磁化固定膜54A〜54Dはコバルト(Co)やコバルト鉄合金(CoFe)などの強磁性材料からなり、この磁化固定膜54A〜54Dの示す磁化方向がピンド層51A〜51D全体としての磁化J51A〜J51Dの方向となる。一方、反強磁性膜55A〜55Dは、白金マンガン合金(PtMn)やイリジウムマンガン合金(IrMn)などの反強磁性材料により構成されている。反強磁性膜55A〜55Dは、ある一方向のスピン磁気モーメントと、それとは逆方向のスピン磁気モーメントとが完全に打ち消し合った状態にあり、磁化固定膜54A〜54Dの磁化方向を固定するように作用している。また、保護膜56A〜56Dは、タンタル(Ta)やハフニウム(Hf)などの化学的に安定な非磁性材料からなり、磁化固定膜54A〜54Dや反強磁性膜55A〜55Dなどを保護するものである。さらに、フリー層53A〜53Dは、ニッケル鉄合金(NiFe)などの軟磁性材料により構成されており、中間層52A〜52Dは、例えば銅(Cu)や金(Au)などの高導電性の非磁性材料により構成されている。
ここで、図5(A),図6(A)は、検出対象磁界Hmをはじめとする含む外部磁界が付与されていない無負荷状態を示している。この場合、第1〜第4の素子パターン群11A〜11Dにおける磁化のベクトルおよび磁界のベクトルは、異方性磁界Hk1〜Hk4と平行な軸(中心軸CL)を中心として互いに回転対称な関係となっている。具体的には、フリー層53A,53Cの磁化J53A,J53Cは、ピンド層51A,51Cおよびフリー層53A,53Cの間に生ずる交換結合磁界Hin1,Hin3と、フリー層53A,53Cの異方性磁界Hk1,Hk3との合成磁界H1,H3の方向を向いている(図7(A)参照)。同様に、フリー層53B,53Dの磁化J53B,J53Dは、ピンド層51B,51Dおよびフリー層53B,53Dの間に生ずる交換結合磁界Hin2,Hin4と、フリー層53B,53Dの異方性磁界Hk2,Hk4との合成磁界H2,H4の方向を向いている(図7(B)参照)。一方、ピンド層51A,51Cの磁化J51A,J51Cは、異方性磁界Hk1,Hk3と0°よりも大きく90°未満の相対角度をなす方向を向いており、例えば合成磁界H1,H3とそれぞれ角度α1,α3をなしている。同様に、ピンド層51B,51Dの磁化J51B,J51Dは、異方性磁界Hk2,Hk4と0°よりも大きく90°未満の相対角度をなす方向を向いており、例えば合成磁界H2,H4とそれぞれ角度α2,α4をなしている。角度α1〜α4は、検出対象磁界Hmの有無にかかわらず、いずれも90°であることが望ましい。そのような構成とすることで、素子パターン15A〜15Dが最大の出力を発現するからである。交換結合磁界Hin1,Hin3は磁化J51A,J51Cと正反対のベクトルを有しており、交換結合磁界Hin2,Hin4は磁化J51B,J51Dと正反対のベクトルを有している。素子パターン15A,15Cにおける磁化J51A,J51C、異方性磁界Hk1,Hk3、交換結合磁界Hin1,Hin3は、それぞれ素子パターン15B,15Dにおける磁化J51B,J51D、異方性磁界Hk2,Hk4、交換結合磁界Hin2,Hin4と等しいことが望ましい。なお、図7(A),図7(B)は、素子パターン15A〜15Dにおける磁化の向きおよび大きさと、磁界の向きおよび大きさとを説明するための説明図である。
この磁気方位センサは、例えば地磁気などの極めて微小な磁界ベクトル(検出対象磁界ベクトルHm)の検出を行うのに好適である。ここでは、XY平面において回転する検出対象磁界ベクトルHmを検出する場合について説明する。例えば地磁気を測定する場合には、モジュール基板19を地面と平行に設置すればよい。
素子パターン15A〜15Dは、いずれも積層面が検出対象磁界Hmの回転面と平行をなすように形成されている。素子パターン15A,15Cに対し、例えば図7(A)に示したように検出対象磁界Hmが印加されると、フリー層53A,53Cの磁化J53A,J53Cは合成磁界H1,H3と検出対象磁界Hmとの合成ベクトルV1の方向へ変化する。このとき、磁化J51A,J51Cと磁化J53A,J53Cとの角度は角度α1よりも大きくなるので、第1および第3の素子パターン群11A,11Cの抵抗値R1,R3は増加する。一方、素子パターン15B,15Dに対しても図7(B)に示したように図7(A)と同方向の検出対象磁界Hmが印加されるので、フリー層53B,53Dの磁化J53B,J53Dは合成磁界H2,H4と検出対象磁界Hmとの合成ベクトルV2の方向へ変化する。このとき、磁化J51Bと磁化J53Bとの角度は角度α2よりも小さくなるので、第2および第4の素子パターン群11B,11Dの抵抗値R2,R4は減少する。このように、検出対象磁界Hmの回転に伴い、第1および第3の素子パターン群11A,11Cの抵抗値R1,R3と、第2および第4の素子パターン群11B,11Dの抵抗値R2,R4とが互いに逆向きの変化を示すように構成されている。
次に、測定部100における回路構成について説明する。図8は、その回路構成の全体を示すものであり、図9は、その要部を示すものである。
図8に示したように、第1および第2のMR素子1,2ならびにコイル30Y,30Xは、駆動回路4と接続されている。駆動回路4には、読出端子RO,リードイネーブルRE,セレクト端子SO,コイルイネーブルCEおよび端子T1〜T8などが設けられており、それらを介して外部と接続されている。さらに、電源Vccから電流が供給されるようになっている。第1および第2のMR素子1,2は、いずれも、一端が端子T1と接続されてバルブVL1を介して電流が供給される一方、他端が端子T6と接続されてバルブVL2を介して接地される。また、リードイネーブルRE,セレクト端子SOおよびコイルイネーブルCEは図示しない制御回路と接続されており、所定の制御信号が入力されるようになっている。
第1および第2のMR素子1,2の回路構成はいずれも図9に示した通りである。ここでは、第1〜第4の素子パターン群11A〜11Dからなるブリッジ回路が形成されている。詳細には、第1の素子パターン群11Aおよび第2の素子パターン群11Bの一端同士が第1の接続点P11において接続され、第3の素子パターン群11Cおよび第4の素子パターン群11Dの一端同士が第2の接続点P12において接続され、第1の素子パターン群11Aの他端と第4の素子パターン群11Dの他端とが第3の接続点P13において接続され、第2の素子パターン群11Bの他端と第3の素子パターン群11Cの他端とが第4の接続点P14において接続されている。各々の第1の接続点P11が端子T6と接続され、各々の第2の接続点P12が端子T1と接続されている。さらに、第1のMR素子1のブリッジ回路の中点である第4および第3の接続点P14,P13は、端子T2,T3と接続され、バルブVL3,VL4を介してアンプAMP2,AMP3とそれぞれ接続されている。同様に、第2のMR素子2のブリッジ回路の中点である第4および第3の接続点P14,P13は、端子T4,T5と接続され、バルブVL5,VL6を介してアンプAMP2,AMP3の入力側端子とそれぞれ接続されている。アンプAMP2,AMP3の出力側端子は、所定の抵抗を介していずれもアンプAMP1の入力側端子と接続されている。アンプAMP1の出力側端子は読出端子ROと接続されている。ここでは、同一のアンプAMP1〜AMP3を第1および第2のMR素子1,2と接続するようにしたが、測定値のばらつきの低減や全体構成のコンパクト化を図るにあたってはこのようにすることが望ましい。
バルブVL3,VL4はいずれも端子RXと接続されており、その端子RXに入力される指令信号によって導通状態と非導通状態との切り替えがなされるようになっている。同様に、バルブVL5,VL6はいずれも端子RYと接続されており、その端子RYに入力される指令信号によって導通状態と非導通状態との切り替えがなされるようになっている。端子RX,RYは、それぞれ、NOTゲートG1,G2の出力側と接続されている。NOTゲートG1,G2の入力側は、それぞれ、NANDゲートG3,G4の出力側と接続されている。NANDゲートG3,G4は、いずれもリードイネーブルREと接続されており、読出許可信号が入力されるようになっている。NANDゲートG3の他方の入力端子はNOTゲートG7を介してセレクト端子SOと接続されており、NANDゲートG4の他方の入力端子はNOTゲートG7とNOTゲートG8とを介してセレクト端子SOと接続されている。セレクト端子SOには、第1のMR素子1または第2のMR素子2のいずれをアクティブとするかの選択信号が入力されるようになっている。セレクト端子SOは、NOTゲートG7を介してNANDゲートG5と接続されており、NANDゲートG5の出力側には端子WEが設けられている。セレクト端子SOは、さらに、NOTゲートG7とNOTゲートG8とを介してNANDゲートG6と接続されており、NANDゲートG6の出力側には端子NSが設けられている。端子WE,NSは、NANDゲートG5,G6を介してコイルイネーブルCEと接続されており、コイル駆動信号が入力されるようになっている。
端子WE,NSは、それぞれ所定の抵抗を介してトランジスタTR1,TR2のベースと接続されている。トランジスタTR1,TR2のエミッタ側は電源Vccと接続されており、トランジスタTR1,TR2のコレクタ側は端子T7,T8を介してコイル30Y,30Xの一端と接続されている。コイル30Y,30Xの他端はいずれも接地されている。したがって、端子NSから入力されたコイル駆動信号により、コイル30Yに電流が供給されてバイアス磁界Hbyが発生する一方、端子WEから入力されたコイル駆動信号により、コイル30Xに電流が供給されてバイアス磁界Hbxが発生するようになっている。
次に、図10および図11を参照して、測定部100の動作を説明する。図10は、測定部100の動作を説明するためのタイミング波形図であり、図11は、その一部を拡大して示したものである。なお、各々のタイミングで読み出される出力信号は、この磁気方位センサ自体の姿勢(地磁気の方位との相対角度)に応じて変動するものであるが、それについては後述する。
図10において、(A)は図示しないカウンタから周期的に発せられるタイマー信号Tを表し、(B)はセレクト端子SOに入力される選択信号(第1のMR素子1および第2のMR素子2のいずれから出力信号を取り出すかの切り替えを行う信号)を表し、(C)はリードイネーブルREに入力される読出許可信号(読出動作を行うタイミングを指示する信号)を表し、(D)はコイルイネーブルCEに入力されるコイル駆動信号(コイル30Y,30Xのいずれかの駆動を許可する信号)を表し、(E)は端子WEに入力されるコイル駆動信号(コイル30Xの駆動を許可する信号)を表し、(F)は端子NSに入力されるコイル駆動信号(コイル30Yの駆動を許可する信号)を表し、(G)は端子Rに入力されるバルブ駆動信号(バルブVL1,VL2をオン状態とする信号)を表し、(H)は端子RXに入力されるバルブ駆動信号(バルブVL3,VL4をオン状態とする信号)を表し、(I)は端子RYに入力されるバルブ駆動信号(バルブVL5,VL6をオン状態とする信号)を表す。
まず、タイマー信号Tが制御部(図示せず)に入力されると、制御部からリードイネーブルREに読出許可信号が入力される。このとき、セレクト端子SOには選択信号は入力されない(すなわち第1のMR素子1が選択された状態のままである)。この結果、バルブ駆動信号が端子Rおよび端子RXに入力され、バルブVL1,VL3,VL4がオンとなり、第1のMR素子1からの読出が可能な状態となる。その一方で、制御部からコイルイネーブルCEにコイル駆動信号が入力されるので、トランジスタTR2がオンとなり、結果的にコイル30Xに所定の電流が流れてバイアス磁界Hbyが生じることとなる。このタイミング(図11に示したタイミングI)では、バイアス磁界Hbyが印加された状態での第1のMR素子1の情報を読み出すことができる。このときの読出端子ROから読み出される差分信号を出力信号Xsとする。
出力信号Xsが読み出されたことを確認したのち、制御部からコイルイネーブルCEへのコイル駆動信号が途絶え、トランジスタTR2がオフとなり、その結果、第1のMR素子1に印加されるバイアス磁界Hbyが消滅する。但し、制御部からリードイネーブルREへの読出許可信号は入力された状態のままである。したがって、バイアス磁界Hbyが印加されていない状態での第1のMR素子1の情報を読み出すことができる。このタイミング(図11に示したタイミングII)で読出端子ROから読み出される差分信号を出力信号Xとする。
出力信号Xが読み出されたのち、リードイネーブルREに読出許可信号が入力された状態のまま、制御部からセレクト端子SOに選択信号が入力される(すなわち第2のMR素子2が選択された状態となる)。この結果、バルブ駆動信号が端子Rおよび端子RYに入力され、バルブVL2,VL5,VL6がオンとなり、第2のMR素子2からの読出が可能な状態となる。当然ながら、バルブVL1,VL3,VL4はオフとなり、第1のMR素子1からの読出は不能な状態となる。その一方で、制御部からコイルイネーブルCEにコイル駆動信号が入力されるので、トランジスタTR1がオンとなり、結果的にコイル30Yに所定の電流が流れてバイアス磁界Hbxが生じることとなる。このタイミング(図11に示したタイミングIII)では、バイアス磁界Hbxが印加された状態での第2のMR素子2の情報を読み出すことができる。このときの読出端子ROから読み出される差分信号を出力信号Ysとする。
出力信号Ysが読み出されたことを確認したのち、制御部からコイルイネーブルCEへのコイル駆動信号が途絶え、トランジスタTR1がオフとなり、その結果、第2のMR素子2に印加されるバイアス磁界Hbxが消滅する。但し、制御部からの読出許可信号および選択信号は、それぞれリードイネーブルREおよびセレクト端子SOへ入力された状態のままである。したがって、バイアス磁界Hbyが印加されていない状態での第2のMR素子2の情報を読み出すことができる。このタイミング(図11に示したタイミングIV)で読出端子ROから読み出される差分信号を出力信号Yとする。
この磁気方位センサでは、上記のように異なったタイミングで読み出された4つの出力信号Xs,X,Ys,Yを用いることで、第1および第2のMR素子1,2やコイル30X,30Yの製造誤差等によって生じる測定値の誤差を校正し、より精度の高い磁気方位の検出を行うことができる。なお、第1のMR素子1からの出力信号Xs,Xの読み出し動作と、第2のMR素子2からの出力信号Ys,Yの読み出し動作とを異なったタイミングで実施するようにしたのは、コイル30Xによるバイアス磁界Hbyとコイル30Yによるバイアス磁界Hbxとが互いに干渉し合うのを回避するためである。
続いて、図12を参照して、この磁気方位センサを用いた磁気方位検出方法について説明する。ここでは、地磁気Htを検出対象磁界Hmとし、そのベクトル(地磁気Htの大きさおよび磁気方位センサの方位)を測定する場合について説明する。なお、本発明の磁界検出方法は、以下で説明する磁気方位検出方法に含まれるものである。図12は、地磁気Htのベクトルを測定する手順の概要を示したフローチャートである。
まず始めに、測定部100で測定した差分データMOX,MOYおよび圧縮データCPX,CPYを、記憶部200における差分データ格納部210および圧縮データ格納部220にそれぞれ格納する(ステップS101)。次に、任意の方位を向くように磁気方位センサを配置する(ステップS102)。こののち、バイアス磁界Hbyを印加した状態で第1のMR素子1からの出力信号Xsを検出(ステップS103)し、さらにバイアス磁界Hbx,Hbyをいずれも印加しない状態で第1のMR素子1からの出力信号Xを検出する(ステップS104)。続いて、バイアス磁界Hbxを印加した状態で第2のMR素子2からの出力信号Ysを検出(ステップS105)したのち、バイアス磁界Hbx,Hbyをいずれも印加しない状態で第2のMR素子2からの出力信号Yを検出する(ステップS106)。最後に、記憶部200に差分データMOX,MOYおよび圧縮データCPX,CPYを記憶部200から読み出したのち(ステップS107)、これらの差分データMOX,MOYおよび圧縮データCPX,CPYと、出力信号Xs,X,Ys,Yとを用いて検出対象磁界Hmとしての地磁気Htのベクトルを算出する(ステップS108)。
ステップS108では、具体的には以下のようにして地磁気のベクトルを算出する。まず、以下の式(2)に基づき、地磁気Htのベクトルのうち、第1のMR素子1の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の第1成分Hxを算出する。
Hx=(X−Xs−MOX)/(1−CPX) ……(2)
次に以下の式(3)に基づいて、地磁気Htのベクトルのうち、第2のMR素子2の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の第2成分Hyを算出する。
Hy=(Y−Ys−MOY)/(1−CPY) ……(3)
第1成分Hxおよび第2成分Hyは、以下のような概念である。図13に示したように、この磁気方位センサは、初期位置MSにおいてX方向が東方位EでありY方向が北方位Nであるとする。地磁気Htのベクトルが向く方向は北方位Nである。ここで、磁気方位センサの向きが初期位置MSから角度θだけ回転し、位置MSθに移動したとする。このとき、地磁気HtのベクトルはX方向の第1成分HxとY方向の第2成分とに分解することができる。第1成分Hxおよび第2成分Hyは、それぞれ角度θを用いてHt×sinθおよびHt×cosθと表すことができる。第1および第2のMR素子1,2は、角度θが0°から360°の範囲において変化する場合に、図14に示したような出力の変化を示す。図14では、横軸が角度θ(基準位置からの回転角度)であり、縦軸が出力(最大値を1として規格化したもの)である。
したがって、第1成分Hxおよび第2成分Hyを用いて、以下の式(4)に基づいて地磁気Htの大きさを検出することができる。
Ht={(Hx)2 +(Hy)2 )}0.5 ……(4)
また、図14に示したように、第1成分Hxおよび第2成分Hyの数値の組み合わせから角度θが一義的に求まるので、磁気方位センサがどの方位を向いているのか(どのような姿勢であるのか)を認識することができる。
ここで、差分データMOX,MOYは、バイアス磁界Hbyまたはバイアス磁界Hbxの印加方向をそれぞれ第1の方位(例えば北方位)とした場合の、バイアス磁界Hbyまたはバイアス磁界Hbxを印加した状態での第1および第2のMR素子1,2の抵抗値とバイアス磁界Hby,Hbxを印加しない状態での第1および第2のMR素子1,2の抵抗値との差分に基づくものである。一方、圧縮データCPX,CPYは、バイアス磁界Hbyまたはバイアス磁界Hbxの印加方向が第1の方位(例えば北方位)から、これと異なる第2の方位(例えば東方位)へ向くように磁気方位センサ自体の姿勢を変化させた場合において、バイアス磁界Hby,Hbxをいずれも印加しない状態で得られる第1および第2のMR素子1,2の抵抗値の変位と、バイアス磁界Hbyまたはバイアス磁界Hbxを印加した状態で得られる第1および第2のMR素子1,2の抵抗値の変位との比に基づくものである。
これらの差分データMOX,MOYおよび圧縮データCPX,CPY(すなわち、第1および第2のMR素子1,2の固定データ)の求め方について、図15〜図17を参照して説明する。図15は、第1および第2のMR素子1,2の固定データを算出し、記憶部200に格納するまでの手順を示したフローチャートである。図16および図17は、第1および第2のMR素子1,2の固定データを算出する際の磁化方向および磁界方向などの関係を説明するための説明図である。なお、図16および図17は、地磁気Htとバイアス磁界Hbとを除く外部磁界が全く存在しない理想的な状態であり、説明の簡略化のため、フリー層53の磁化J53の向きとピンド層51の磁化J51の向きとが完全に直交すると共に異方性磁界Hkや交換結合磁界Hinなどを考慮しない場合を示している。
まず、図16に示したように、バイアス磁界Hbyの向きが北方位となるように磁気方位センサの向きを設定する(ステップS201)。次に、バイアス磁界Hbx,Hbyをいずれも印加しない状態(図16(A))で第1のMR素子1からの出力信号X1(第1の出力信号)を検出したのち(ステップS202)、バイアス磁界Hbyを印加した状態(図16(B))で第1のMR素子1からの出力信号X2(第2の出力信号)を検出する(ステップS203)。そのまま磁気方位センサの向きを変えることなく、バイアス磁界Hbx,Hbyをいずれも印加しない状態(図16(C))で第2のMR素子2からの出力信号Y3(第7の出力信号)を検出したのち(ステップS204)、バイアス磁界Hbxを印加した状態(図16(D))で第2のMR素子2からの出力信号Y4(第8の出力信号)を検出する(ステップS205)。
続いて、図17に示したように、バイアス磁界Hbyの向きが東方位となるように磁気方位センサの向きを設定する(ステップS206)。そののち、バイアス磁界Hbx,Hbyをいずれも印加しない状態(図17(A))で第1のMR素子1からの出力信号X3(第3の出力信号)を検出し(ステップS207)、バイアス磁界Hbyを印加した状態(図17(B))で第1のMR素子1からの出力信号X4(第4の出力信号)を検出する(ステップS208)。さらに、バイアス磁界Hbx,Hbyをいずれも印加しない状態(図17(C))で第2のMR素子2からの出力信号Y1(第5の出力信号)を検出したのち(ステップS209)、バイアス磁界Hbxを印加した状態(図17(D))で第2のMR素子2からの出力信号Y2(第6の出力信号)を検出する(ステップS210)。
このようにして得られた出力信号X1〜X4,Y1〜Y4から、差分データMOX,MOYおよび圧縮データCPX,CPYを算出し、差分データ格納部210または圧縮データ格納部220にそれぞれ格納する(ステップS211,S212)。なお、差分データMOX,MOYおよび圧縮データCPX,CPYは、以下の式(5)〜(8)によって算出されるものである。
MOX=X1−X2 ……(5)
MOY=Y1−Y2 ……(6)
CPX=(X4−X2)/(X3−X1) ……(7)
CPY=(Y4−Y2)/(Y3−Y1) ……(8)
ここで、図18を参照して、差分データMOX,MOYおよび圧縮データCPX,CPYの意義を説明する。図18は、第1のMR素子1における各出力信号の関係を説明するための概念図であり、横軸が角度θを表し、縦軸が第1のMR素子1における出力レベルを表している。
図18において、符号Xoは、バイアス磁界Hbyが発生する向きを北方位としたときの、バイアス磁界Hbx,Hbyをいずれも印加しない状態(図16(A)の状態)での出力レベルを表しており、出力信号X1に対応する。ここでは、磁化J53の向きと磁化J51の向きとが直交しているので、出力レベルXoは、第1のMR素子1の出力レベルにおける最大値と最小値との中間点に相当する。符号Xsoはバイアス磁界Hbyを印加した状態(図16(B)の状態)での出力レベルを表しており、出力信号X2に対応する。符号X(max)は、バイアス磁界Hbyが発生する向きを東方位としたときの、バイアス磁界Hbx,Hbyをいずれも印加しない状態(図17(A)の状態)での出力レベルを表しており、出力信号X3に対応する。さらに、符号Xs(max)は、バイアス磁界Hbyを印加した状態(図17(B)の状態)での出力レベルを表しており、出力信号X4に対応する。
したがって、式(5)に示したようにX1−X2で表される差分データMOXは、出力レベルXoと出力レベルXsoとの差分である。図16(A)と図16(B)との比較から、本来、両者の値は同等であり、差分は零であるはずだが、実際には製造誤差等により、差分が生じることが多い。一方、式(7)に示したように(X4−X2)/(X3−X1)で表される圧縮データCPXは、出力レベルXs(max)と出力レベルXsoとの差分を、出力レベルX(max)と出力レベルXoとの差分で除した値である。バイアス磁界Hbyの存在によりXs(max)<X(max)となるので、圧縮データCPXは必然的に1未満となる。
ところで、これらの差分データMOXおよび圧縮データCPXは、製造段階において作り込まれる構造上の状態によって定まる、この磁気方位センサに備わった固有の特性値であり、一旦製造された後は、例えば機械的、磁気的な損傷を受けることがなければ、通常使用状態において変動するものではない。例えば圧縮データCPXは、任意の角度θにおいても一定となる。差分データMOYおよび圧縮データCPYについても同様である。このため、実際の地磁気などを観測する前にこれらの差分データMOX,MOYおよび圧縮データCPX,CPYを正確に求めておくことで、上記した式(2)〜式(4)に基づいて、製造誤差等によって変動しない、正確な地磁気Htのベクトルを求めることができる。
以上説明したように、本実施の形態の磁気方位センサ、およびそれを用いた磁気方位検出方法によれば、製造誤差等に起因するオフセット出力の情報を含む固定データを予め検出して記憶部に格納しておき、任意の検出対象磁界の方位を測定する際にその固定データを用いるようにしたので、オフセット出力の校正を簡便に行うことができ、所定方向の検出対象磁界の方位を高精度に検出することができる。
以上、いくつかの実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。例えば上記実施の形態では、抵抗値が極値となる方向が互いに直交するように第1および第2のMR素子を配置するようにしたが、これに限定されるものではなく、抵抗値が極値となる方向が互いに平行または逆平行以外の角度をなしていれば本発明の効果が得られる。また、上記実施の形態では、バイアス磁界の向きが北方位または東方位となるように磁気方位センサの向きを設定したが、本発明はこれに限定されず、任意の方位に設定することができる。さらに、上記実施の形態では、各磁気抵抗効果素子に対し、各々のピンド層の磁化方向と直交する向きにバイアス磁界を印加するようにしたが、本発明では、これに限定されず、各ピンド層の磁化の向きに対して一定の相対角をなす方向にバイアス磁界を印加すればよい。
本発明の一実施の形態としての磁気方位センサの構成を表すブロック図である。 図1の測定部の構成を表す平面図である。 図2の第1のMR素子の構成を拡大して示す斜視図である。 図3に示した第1から第4の素子パターン群11A〜11Dの構成を拡大して示した平面図である。 図4に示した素子パターン15A,15Cの構成を示す分解斜視図である。 図4に示した素子パターン15B,15Dの構成を示す分解斜視図である。 図1に示した第1から第4の素子パターン群11A〜11Dの要部における磁化の向きおよび磁界の向きの関係を説明する説明図である。 図1の測定部100の回路構成の全体を表す回路図である。 図8の測定部100の回路構成の要部を表す回路図である。 図1の測定部100の動作を説明するためのタイミング波形図である。 図10の一部を拡大して示したタイミング波形図である。 地磁気ベクトルを測定する手順の概要を示したフローチャートである。 図1の磁気方位センサにおいて検出される地磁気Htの第1成分Hxおよび第2成分Hyの概念を説明する説明図である。 第1および第2のMR素子1,2の出力と、角度θとの関係を示す特性図である。 第1および第2のMR素子1,2の固定データを算出し、記憶部200に格納するまでの手順を示したフローチャートである。 第1および第2のMR素子1,2の固定データを算出する際の磁化方向および磁界方向などの関係を説明するための概念図である。 第1および第2のMR素子1,2の固定データを算出する際の磁化方向および磁界方向などの関係を説明するための他の概念図である。 第1のMR素子1における各出力信号の関係を説明するための概念図である。
符号の説明
1…第1のMR素子、2…第2のMR素子、3…集積基板、4…駆動回路、10…第1のモジュール、11A〜11D…第1〜第4の素子パターン群、12…素子基板、13A〜13D…電極、14A〜14D…電極、15A〜15D…素子パターン、16A〜16D…連結部、19…モジュール基板、20…第2のモジュール、22…素子基板、30…コイル、100…測定部、200…記憶部、210…差分データ格納部、220…圧縮データ格納部、300…演算部。

Claims (15)

  1. 一定方向に固着された磁化を有するピンド層と外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層とが非磁性の中間層を介して積層された磁気抵抗効果素子と、前記ピンド層の磁化の向きに対して一定の相対角をなす方向のバイアス磁界を前記磁気抵抗効果素子に印加する磁界印加手段とを有し、自らの姿勢変化と前記バイアス磁界の有無とに応じた前記磁気抵抗効果素子の抵抗値を検出する測定部と、
    前記測定部で測定された磁気抵抗効果素子の抵抗値データのうち、検出対象磁界の方位に応じて変化することのない固定データを格納する記憶部と、
    前記測定部で測定された磁気抵抗効果素子の抵抗値のうち、検出対象磁界の方位に応じて変化する変化データと、前記記憶部に格納された固定データとを用い、検出対象磁界の所定方向の成分を算出する演算部と
    を備え、
    前記固定データは、
    前記バイアス磁界の印加方向を第1の方位とした場合の、前記バイアス磁界を印加した状態での前記磁気抵抗効果素子の抵抗値と前記バイアス磁界を印加しない状態での前記磁気抵抗効果素子の抵抗値との差分に基づく差分データと、
    前記バイアス磁界の印加方向が前記第1の方位から、これと異なる第2の方位へ向くように自らの姿勢を変化させた場合において、前記バイアス磁界を印加しない状態で得られる前記磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位と、前記バイアス磁界を印加した状態で得られる前記磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位との比に基づく圧縮データと
    を含む
    ことを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記演算部は、以下の式(1)に基づいて、前記磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界成分を算出する機能を有することを特徴とする請求項記載の磁気センサ。
    Hv=(V−Vs−MOV)/(1−CPV) ……(1)
    但し、
    Hv:磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界成分
    V:任意の方位における、バイアス磁界を印加しない状態での磁気抵抗効果素子からの出力信号
    Vs:任意の方位における、バイアス磁界を印加した状態での磁気抵抗効果素子からの出力信号
    MOV:V1−V2
    CPV:(V4−V2)/(V3−V1)
    V1:バイアス磁界の向きが第1の方位となるように自らの向きを設定した場合の、バイアス磁界を印加しない状態において検出される磁気抵抗効果素子からの第1の出力信号
    V2:バイアス磁界の向きが第1の方位となるように自らの向きを設定した場合の、バイアス磁界を印加した状態において検出される磁気抵抗効果素子からの第2の出力信号
    V3:バイアス磁界の向きが第1の方位と異なる方位となるように自らの向きを設定した場合の、バイアス磁界を印加しない状態において検出される磁気抵抗効果素子からの第3の出力信号
    V4:バイアス磁界の向きが第1の方位と異なる方位となるように自らの向きを設定した場合の、バイアス磁界を印加した状態において検出される磁気抵抗効果素子からの第4の出力信号とする。
  3. 一定方向に固着された磁化を有するピンド層と外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層とが非磁性の中間層を介して積層された積層構造をそれぞれ含み、かつ、抵抗値が極値となる方向が互いに異なるように配置された第1および第2の磁気抵抗効果素子と、前記第1および第2の磁気抵抗効果素子における各ピンド層の磁化の向きに対して一定の相対角をなす方向の第1および第2のバイアス磁界を前記第1および第2の磁気抵抗効果素子に印加する磁界印加手段とを有し、自らの姿勢変化と前記第1および第2のバイアス磁界の有無とに応じた前記第1および第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値をそれぞれ検出する測定部と、
    前記測定部で測定された第1および第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値データのうち、検出対象磁界の方位に応じて変化することのない固定データを格納する記憶部と、
    前記測定部で測定された第1および第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値データのうち、検出対象磁界の方位に応じて変化する変化データと、前記記憶部に格納された固定データとを用い、検出対象磁界ベクトルを算出する演算部とを備え、
    前記固定データは、
    前記第1のバイアス磁界の印加方向を第1の方位とした場合の、前記第1のバイアス磁界を印加した状態での前記第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値と前記第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態での前記第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値との差分に基づく第1の差分データと、
    前記第1のバイアス磁界の印加方向が前記第1の方位からこれと異なる第2の方位へ向くように自らの姿勢を変化させた場合の、前記第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で得られる前記第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位と、前記第1のバイアス磁界を印加した状態で得られる前記第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位との比に基づく第1の圧縮データと、
    前記第2のバイアス磁界の印加方向を前記第1の方位とした場合の、前記第2のバイアス磁界を印加した状態での前記第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値と前記第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態での前記第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値との差分に基づく第2の差分データと、
    前記第2のバイアス磁界の印加方向が前記第1の方位からこれと異なる第2の方位へ向くように自らの姿勢を変化させた場合の、前記第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で得られる前記第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位と、前記第2のバイアス磁界を印加した状態で得られる前記第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値の変位との比に基づく第2の圧縮データと
    を含むことを特徴とする磁気方位センサ。
  4. 前記演算部は、
    以下の式(2)に基づいて前記第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第1成分を算出する機能と、
    以下の式(3)に基づいて前記第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第2成分を算出する機能と、
    前記第1成分および第2成分を用いて前記検出対象磁界ベクトルを算出する機能とを有する
    ことを特徴とする請求項記載の磁気方位センサ。
    Hx=(X−Xs−MOX)/(1−CPX) ……(2)
    Hy=(Y−Ys−MOY)/(1−CPY) ……(3)
    但し、
    Hx:検出対象磁界の第1成分
    Hy:検出対象磁界の第2成分
    X:任意の方位における、第1のバイアス磁界を印加しない状態での第1の磁気抵抗効果素子からの出力信号
    Xs:任意の方位における、第1のバイアス磁界を印加した状態での第1の磁気抵抗効果素子からの出力信号
    Y:任意の方位における、第2のバイアス磁界を印加しない状態での第2の磁気抵抗効果素子からの出力信号
    Ys:任意の方位における、第2のバイアス磁界を印加した状態での第2の磁気抵抗効果素子からの出力信号
    MOX:X1−X2
    CPX:(X4−X2)/(X3−X1)
    X1:第1のバイアス磁界の向きが第1の方位となるように自らの向きを設定した場合の、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態において検出される第1の磁気抵抗効果素子からの第1の出力信号
    X2:第1のバイアス磁界の向きが第1の方位となるように自らの向きを設定した場合の、第1のバイアス磁界を印加した状態において検出される第1の磁気抵抗効果素子からの第2の出力信号
    X3:第1のバイアス磁界の向きが第1の方位と異なる方位となるように自らの向きを設定した場合の、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態において検出される第1の磁気抵抗効果素子からの第3の出力信号
    X4:第1のバイアス磁界の向きが第1の方位と異なる方位となるように自らの向きを設定した場合の、第1のバイアス磁界を印加した状態において検出される第1の磁気抵抗効果素子からの第4の出力信号
    MOY:Y1−Y2
    CPY:(Y4−Y2)/(Y3−Y1)
    Y1:第2のバイアス磁界の向きが第1の方位となるように自らの向きを設定した場合の、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態において検出される第2の磁気抵抗効果素子からの第5の出力信号
    Y2:第2のバイアス磁界の向きが第1の方位となるように自らの向きを設定した場合の、第2のバイアス磁界を印加した状態において検出される第2の磁気抵抗効果素子からの第6の出力信号
    Y3:第2のバイアス磁界の向きが第1の方位と異なる方位となるように自らの向きを設定した場合の、第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態において検出される第2の磁気抵抗効果素子からの第7の出力信号
    Y4:第2のバイアス磁界の向きが第1の方位と異なる方位となるように自らの向きを設定した場合の、第2のバイアス磁界を印加した状態において検出される第2の磁気抵抗効果素子からの第8の出力信号
    とする。
  5. 一定方向に固着された磁化を有するピンド層と外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層とが非磁性の中間層を介して積層された磁気抵抗効果素子と、前記ピンド層の磁化の向きに対して一定の相対角をなす方向のバイアス磁界を前記磁気抵抗効果素子に印加する磁界印加手段とを備えた磁気センサによる磁界検出方法であって、
    前記バイアス磁界の向きが第1の方位となるように前記磁気センサの向きを設定し、前記バイアス磁界を印加しない状態で前記磁気抵抗効果素子からの第1の出力信号を検出すると共に前記バイアス磁界を印加した状態で前記磁気抵抗効果素子からの第2の出力信号を検出する第1のステップと、
    前記バイアス磁界の向きが前記第1の方位と異なる方位となるように前記磁気センサの向きを設定し、前記バイアス磁界を印加しない状態で前記磁気抵抗効果素子からの第3の出力信号を検出すると共に前記バイアス磁界を印加した状態で前記磁気抵抗効果素子からの第4の出力信号を検出する第2のステップと、
    前記第1の出力信号と前記第2の出力信号との差分に基づく差分データ、および、前記第2の出力信号と前記第4の出力信号との差分と前記第1の出力信号と前記第3の出力信号との差分との比に基づく圧縮データを用い、前記磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界成分を算出する第3のステップと
    を含むことを特徴とする磁界検出方法。
  6. 以下の式(1)に基づいて、前記検出対象磁界成分を算出することを特徴とする請求項5記載の磁界検出方法。
    Hv=(V−Vs−MOV)/(1−CPV) ……(1)
    但し、
    Hv:磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界成分
    V:任意の方位における、バイアス磁界を印加しない状態での磁気抵抗効果素子からの出力信号
    Vs:任意の方位における、バイアス磁界を印加した状態での磁気抵抗効果素子からの出力信号
    MOV:V1−V2
    CPV:(V4−V2)/(V3−V1)
    V1:第1の出力信号
    V2:第2の出力信号
    V3:第3の出力信号
    V4:第4の出力信号
    とする。
  7. 前記磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方向と前記バイアス磁界の向きとが直交するように構成された磁気センサを用いる
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の磁界検出方法。
  8. 前記第1および第2のステップでは、それぞれ、前記磁気抵抗効果素子の抵抗値を複数回繰り返して測定し、それらの平均値に基づいて前記第1から第4の出力信号とする
    ことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の磁界検出方法。
  9. 前記第1の方位を南または北とすることを特徴とする請求項から請求項8のいずれか1項に記載の磁界検出方法。
  10. 一定方向に固着された磁化方向を有するピンド層と外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層とが非磁性の中間層を介して積層された積層構造をそれぞれ含み、かつ、抵抗値が極値となる方向が互いに異なるように配置された第1および第2の磁気抵抗効果素子と、前記第1および第2の磁気抵抗効果素子における各ピンド層の磁化の向きに対して一定の相対角をなす方向の第1および第2のバイアス磁界を前記第1および第2の磁気抵抗効果素子に印加する磁界印加手段とを備えた磁気方位センサによる磁気方位検出方法であって、
    前記第1のバイアス磁界の向きが第1の方位となるように前記磁気方位センサの向きを設定し、前記第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で前記第1の磁気抵抗効果素子からの第1の出力信号を検出すると共に前記第1のバイアス磁界を印加した状態で前記第1の磁気抵抗効果素子からの第2の出力信号を検出する第1のステップと、
    前記第1のバイアス磁界の向きが前記第1の方位と異なる方位となるように前記磁気センサの向きを設定し、前記第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で前記第1の磁気抵抗効果素子からの第3の出力信号を検出すると共に前記第1のバイアス磁界を印加した状態で前記第1の磁気抵抗効果素子からの第4の出力信号を検出する第2のステップと、
    前記第2のバイアス磁界の向きが前記第1の方位となるように前記磁気センサの向きを設定し、前記第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で前記第2の磁気抵抗効果素子からの第5の出力信号を検出すると共に前記第2のバイアス磁界を印加した状態で前記第2の磁気抵抗効果素子からの第6の出力信号を検出する第3のステップと、
    前記第2のバイアス磁界の向きが前記第1の方位と異なる方位となるように前記磁気センサの向きを設定し、前記第1および第2のバイアス磁界を印加しない状態で前記第2の磁気抵抗効果素子からの第7の出力信号を検出すると共に前記第2のバイアス磁界を印加した状態で前記第2の磁気抵抗効果素子からの第8の出力信号を検出する第4のステップと、
    前記第1の出力信号と前記第2の出力信号との差分に基づく第1の差分データ、および前記第1の出力信号と前記第3の出力信号との差分と前記第2の出力信号と前記第4の出力信号との差分との比に基づく第1の圧縮データを用い、前記第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第1成分を算出する第5のステップと、
    前記第5の出力信号と前記第6の出力信号との差分に基づく第2の差分データ、および前記第5の出力信号と前記第7の出力信号との差分と前記第6の出力信号と前記第8の出力信号との差分との比に基づく第2の圧縮データを用い、前記第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第2成分を算出する第6のステップと、
    前記第1成分および第2成分を用いて検出対象磁界ベクトルを算出する第7のステップと
    を含むことを特徴とする磁気方位検出方法。
  11. 前記第5のステップでは、以下の式(2)に基づいて、前記第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第1成分を算出し、
    前記第6のステップでは、以下の式(3)に基づいて、前記第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値が極値となる方位と同じ方位の検出対象磁界の第2成分を算出する
    ことを特徴とする請求項10記載の磁気方位検出方法。
    Hx=(X−Xs−MOX)/(1−CPX) ……(2)
    Hy=(Y−Ys−MOY)/(1−CPY) ……(3)
    但し、
    Hx:検出対象磁界の第1成分
    Hy:検出対象磁界の第2成分
    X:任意の方位における、第1のバイアス磁界を印加しない状態での第1の磁気抵抗効果素子からの出力信号
    Xs:任意の方位における、第1のバイアス磁界を印加した状態での第1の磁気抵抗効果素子からの出力信号
    Y:任意の方位における、第2のバイアス磁界を印加しない状態での第2の磁気抵抗効果素子からの出力信号
    Ys:任意の方位における、第2のバイアス磁界を印加した状態での第2の磁気抵抗効果素子からの出力信号
    MOX:X1−X2
    CPX:(X4−X2)/(X3−X1)
    X1:第1の出力信号
    X2:第2の出力信号
    X3:第3の出力信号
    X4:第4の出力信号
    MOY:Y1−Y2
    CPY:(Y4−Y2)/(Y3−Y1)
    Y1:第5の出力信号
    Y2:第6の出力信号
    Y3:第7の出力信号
    Y4:第8の出力信号
    とする。
  12. 前記第1の磁気抵抗効果素子における抵抗が極値を示す方向と前記第1のバイアス磁界の向きとが互いに直交し、かつ、前記第2の磁気抵抗効果素子における抵抗が極値を示す方向と前記第2のバイアス磁界の向きとが互いに直交するように構成された磁気センサを用いる
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の磁気方位検出方法。
  13. 前記第7のステップでは、以下の式(4)に基づいて検出対象磁界ベクトルを検出することを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の磁気方位検出方法。
    Hm={(Hx)2 +(Hy)2 )}0.5 ……(4)
    但し、
    Hm:検出対象磁界ベクトル
    とする。
  14. 前記第1から第4のステップでは、前記第1および第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値をそれぞれ複数回繰り返して測定し、各々の平均値を前記第1から第8の出力信号とする
    ことを特徴とする請求項10から請求項13のいずれか1項に記載の磁気方位検出方法。
  15. 前記第1の方位を南または北とすることを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか1項に記載の磁気方位検出方法。
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