JP4457385B2 - 合成樹脂からなる密閉容器 - Google Patents

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Description

本発明は、密閉容器に関し、特に、合成樹脂からなる、弁当箱や保冷箱を含む密閉容器に関するものである。
合成樹脂は、腐食しにくくて衛生的であり、物を製造する材料として非常に有用なものであるため、弁当箱、保冷容器、種々な液体収納容器を形成する材料としても多く利用されている。
そして、この合成樹脂を材料として形成された弁当箱、保冷容器、保温容器、種々な液体収納容器は、中の液体や冷気が外に出たり、あるいは外部からの空気の流入がないようにしなければならないものであり、そのための種々な提案が、例えば特許文献1〜特許文献3においてなされてきている。
実開昭56−103479号公報 特開2003−75056公報、要約、代表図 特許第3150573号掲載公報、要約、代表図
特許文献1には、「容器本体と蓋体との間を極めて確実にシールすること」を目的とした「保温・保冷容器」が提案されており、この「保温・保冷容器」は、図8にも示すように、「開口部を備えた断熱構造の容器本体と、該容器本体の開口部を閉鎖する蓋体とからなる保温・保冷容器において、前記蓋体を一面が開口する箱型として、その内部に断熱材からなる断熱シートを内装するとともに、この断熱シート(21)の外側に、前記蓋体の開口面全面を覆う弾性材からなる外装シート(3)を設ける一方、前記容器本体の開口部周囲に、前記外装シート(3)を前記断熱シート(21)側に押し付ける突条(14)を連続状に設けたこと」を特徴とするものである。
しかしながら、この特許文献1の発明では、「断熱シート(21)の外側に弾性材からなる外装シート(3)を設ける一方、この外装シート(3)を断熱シート(21)側に押し付ける突条(14)を前記容器本体の開口部周囲に連続状に設け」たものであるため、この押し付け状態が長期間にわたると、外装シート(3)及び断熱シート(21)がヘタリ込んで、十分な密閉性が保たれないと考えられる。
特許文献2には、「運搬・移動時における収容液体の噴出・漏水に伴うトラブルを防止し得る保冷・保温容器の密閉構造の提供」を目的として、図9にも示すように、「内・外壁間に断熱材を介在させた側壁と底壁とで形成されて上部を開口した容器本体と、上・下壁間2a,2bに断熱材2cを介在させて形成されて前記開口を開閉し得るように前記容器本体の側壁上部に蝶着された蓋体2と、前記容器本体の側壁上部の前記蝶着位置と対向する位置に設けられた閉蓋錠と、前記開口の閉蓋時に容器本体を密閉するように前記側壁上面と該面に前記容器本体の開口閉蓋時に対向する蓋体2の下面との何れかに設けられたパッキン体202とを備えた保冷・保温容器の密閉構造において、前記蓋体2の下壁2b周縁の少なくとも一部に前記蓋体2の上・下壁2a,2b形成素材よりも曲げ弾性率の大きな蓋体歪み防止部材5を設ける」といった構成を有するものである。
しかしながら、この特許文献2の保冷・保温容器においても、段落0017に記載されているように、「容器本体1と蓋体2との閉塞時に合わされる対向面には、次のようにパッキン202と凸部101とがそれぞれ全周に亘って設けられ、蓋体2が容器本体1の上部開口を閉塞している状態では、凸部101がパッキン202を押し付けるようにして密接に当接して、保冷容器内部の水等が外部に漏れるのを防止するように構成」されているため、これらの凸部101及びパッキン202は、当該容器の長期の使用によって、ヘタリ込んでくるものと考えられる。つまり、この特許文献2の容器では、十分な密閉性を長期間に亘って維持できるとは考えにくいものとなっている。
そして、特許文献3には、「冷気漏れ、水漏れ等を防止するパッキン部材を備えた保冷箱を提供することを目的」としてなされたもので、図10に示すように、「蓋体に弾性を有するパッキン部材を取り付け、このパッキン部材が、箱体の相手材に押圧されるように前記蓋体を閉じることが可能な保冷箱において、前記パッキン部材は、前記相手材に当接する当接部と、この当接部に形成された凹部とを有すると共に、前記蓋体の裏面の周縁に形成された溝において少なくとも前記蓋体の溝より下方に前記当接部が突出するように嵌合されており、前記蓋体が閉じて当接部が略平面状の相手材に当接したときに前記凹部の開口が当接部自体の弾性で変形閉塞され、この凹部に独立した空間が形成されること」といった構成を有するものである。
この特許文献3の容器によれば、「蓋体を箱体に閉じると、弾性を有するパッキン部材の凹部によって相手材との間で独立した空間が形成される。この空間は、蓋体を閉じる際に、パッキン部材がそれ自体の弾性によって、わずかに蓋体が開く方向に動かされ、蓋体が完全に閉じられると凹部内の空気が抜けて減圧した状態になる。このため、パッキン部材と相手材との間で密着性が向上し、箱体内の冷気漏れや水漏れが防止される」(文献3の段落0006)といった作用あるいは効果が発揮されると考えられる。
しかしながら、この特許文献3の容器においても、「蓋体が閉じて当接部が略平面状の相手材に当接したときに前記凹部の開口が当接部自体の弾性で変形閉塞され、この凹部に独立した空間が形成される」ものであるため、「パッキン部材」あるいはその「凹部」が常に安定した形状を維持するものとは考えにくい。つまり、この特許文献3の容器でも、十分な密閉性を長期間に亘って維持できるとは考えにくいものとなっている。
また、上記各文献のいずれの容器についても言えることであるが、これらの容器を合成樹脂によって成形した場合、この合成樹脂の一般的な性質による影響を受けるものとなる。つまり、合成樹脂製の製品は、通常各部分に「反り」や「変形」が出易いものであり、特に図10に示すような大型の容器になると、完全な密閉性を得ることは困難であると考えられる。
そこで、本発明者等は、この種の密閉容器において、合成樹脂によって成形してもその密閉性を長期間十分なものとするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、合成樹脂製であっても、当接部分に「ヘタリ」が発生しにくいような構成にすることによって、簡単に製造することができて、密閉性を長期間維持することができる密閉容器を提供することにある。
以上の課題を解決するために、本発明の採った手段は、後述する最良の形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「合成樹脂製の容器本体10と、表面蓋20aと裏面蓋20bとにより形成されて容器本体10の開口13を覆う蓋体20とからなる密閉容器100であって、
容器本体10の上端に、開口13の周縁にて僅かに立ち上がる立ち上がりフランジ14を形成するとともに、
裏面蓋20bについて、その立ち上がりフランジ14に対向する部分を、軟質合成樹脂を使用した環状の軟質部22として形成するとともに、この軟質部22の内外両側部分を、硬質合成樹脂を使用した蓋本体部21及び固定枠部23として、
軟質部22の上方であって表面蓋20aとの間に空間28を形成したことを特徴とする合成樹脂製の密閉容器100」
である。
すなわち、この請求項1の密閉容器100は、図1〜図3に示すように、合成樹脂製の容器本体10と、この容器本体10の開口13を覆う蓋体20とからなるものであり、特に、蓋体20の構成を工夫することによって、この蓋体20によって容器本体10の開口13を閉じたときの密閉性を向上させたものである。
本発明に係る密閉容器100は、弁当箱として使用するものの場合、その容器本体10も蓋体20も合成樹脂の射出成形によって一体成形して実施してもよいが、これを保冷用のものとするために、その容器本体10も蓋体20も内部に発泡性樹脂を注入して断熱性を確保したものとしてある。この密閉容器100の具体的な別例としては、種々な液体を収納する容器が考えられる。
容器本体10は、図2に示すように、底板11の周囲から立ち上がる側壁12を有していて、この側壁12の上端に立ち上がりフランジ14が形成してある。勿論、この側壁12の内側上端が開口13となっていることは言うまでもない。なお、最良形態の密閉容器100では、図7に示したように、立ち上がりフランジ14の上面中央に、環状に連続する環状突条14aが一体的に形成してある。
さて、この容器本体10の開口13を覆う蓋体20は一枚板によって形成してもよいが、図5及び図7に示すように、表面蓋20aと裏面蓋20bとによって形成したものである。そして、本発明に係る密閉容器100は、この蓋体20について工夫したものであった。
その工夫とは、まず第1に、図5に示すように、当該蓋体20を構成する裏面蓋20bの、容器本体10側の立ち上がりフランジ14に対向する部分を、軟質合成樹脂を使用した環状の軟質部22として形成したことである。そして、第2に、この軟質部22の内外両側部分を、硬質合成樹脂を使用した蓋本体部21及び固定枠部23としたことであり、第3に、軟質部22の上方であって表面蓋20aとの間に空間28を形成したことである。
この蓋体20を、合成樹脂を材料として射出成形するには、所謂「コアバック製法」あるいは「二色成形法」が採用される。具体的には、型の軟質部22を形成するためのキャビティをコアによって塞いでおき、蓋本体部21及び固定枠部23を先に射出成形し、その後にコアをバックさせて軟質部22を形成するためのキャビティを空けて、この中に軟質合成樹脂材料を射出するのである。この後から射出された軟質合成樹脂は、先に注入された合成樹脂の端面に溶着するから、結果的に、軟質部22の両側に蓋本体部21及び固定枠部23が一体成形されることになるのである。
以上のような製法を採用するに当たって、軟質部22の両側に蓋本体部21及び固定枠部23が一体成形されなければならないから、軟質部22を形成する材料と、蓋本体部21及び固定枠部23を形成する材料との組合せは、例えば、次のようにするのが好ましい。
(1)蓋本体部21及び固定枠部23がポリプロピレンの場合;
軟質部22は、エラストマー若しくはエチレン酢酸コポリマー
(2)蓋本体部21及び固定枠部23が高密度ポリエチレンの場合;
軟質部22は、低密度ポリエチレン
このようにした結果、容器本体10の開口13を蓋体20によって閉じたとき、立ち上がりフランジ14の上端が蓋体20側の軟質部22の内面に当接するのであるが、軟質部22は、文字通り軟質のものであるから立ち上がりフランジ14の上端の形状に応じた塑性変形するのであり、軟質部22の内面は立ち上がりフランジ14の上端に密着することになって、当該密閉容器100の密閉性が確保されるのである。
特に、蓋体20については、上述したように、保冷容器としての断熱性を確保できるものとするために、図5及び図7に示すように、表面蓋20aと裏面蓋20bとに分けて形成し、これらの表面蓋20a及び裏面蓋20bを一体化したときにできる空間内に発泡性樹脂を注入して形成するようにしている。このような構造は、容器本体10側においても採用している。
そして、この蓋体20においては、表面蓋20aと裏面蓋20bとを一体化したとき、図5及び図7に示すように、軟質部22の上方に空間28を形成するようにしている。この空間28は、上述した軟質部22の塑性変形が無理なく行えるようにするものであり、軟質部22の耐久性を高める部分ともなるものである。
以上の結果、当該密閉容器100の密閉性が確保されるのであるが、立ち上がりフランジ14の上部外側に雄ネジを形成し、この雄ネジに螺合する雌ネジを蓋体20側の固定枠部23に形成しておいて、容器本体10に対して蓋体20をネジ付ければ、立ち上がりフランジ14の上端の、蓋体20側の軟質部22の内面に対する当接がより一層効果的になされる。
勿論、容器本体10の開口13を蓋体20によって閉じて、図1に示す固定具30によって固定するようにしても、この固定具30の固定作用によって、軟質部22の立ち上がりフランジ14の上端形状に応じた変形は確実になされ、当該密閉容器100の密閉性が確保されるのである。
つまり、蓋体20や立ち上がりフランジ14の上端面に反りや変形に基づく凹凸があったとしても、容器本体10の開口13を蓋体20によって閉じたときに、軟質部22自体は立ち上がりフランジ14の上端面の形状に応じた塑性変形をするのであり、軟質部22の内面が立ち上がりフランジ14の上端面に密着するのである。つまり、立ち上がりフランジ14の上端面と蓋体20側の軟質部22の内面との間には全く隙間がない状態となるのであり、密閉容器100の内外との連通は遮断されて、その密閉性が確保されるのである。
勿論、この遮断状態は、蓋体20側の軟質部22が環状となっているのであるから、軟質部22の内面全体にわたってなされるのであり、容器本体10側の立ち上がりフランジ14と蓋体20側の軟質部22との間に隙間が生ずることはない。また、軟質部22は、文字通り軟質なものであり、その両側は、これに一体化した硬質な蓋本体部21と固定枠部23とによって保護されているのであるから、当該軟質部22が短期間内にヘタリ込んでしまうことはない。
従って、この密閉容器100によれば、合成樹脂製であっても、硬質な蓋本体部21及び固定枠部23によって保護された軟質部22に「ヘタリ」が発生しにくくなっていて、この軟質部22に立ち上がりフランジ14の上端面が当接することにより密閉性が高まっているのであり、簡単に製造することができて、密閉性を長期間維持することができるのである。
なお、上記の密閉容器100については、その立ち上がりフランジ14の上面中央に、環状に連続する環状突条14aを一体的に形成して、この環状突条14aの先端が蓋体20側の軟質部22の内面に当接し得るようにすることもできる。
このようにした密閉容器100は、容器本体10側の立ち上がりフランジ14の上面中央に、環状に連続する環状突条14aを一体的に形成したものであり、この環状突条14aの先端が蓋体20側の軟質部22の内面に当接し得るようにしたものである。
このようにした結果、容器本体10の開口13を蓋体20によって閉じたとき、環状突条14aの先端が蓋体20側の軟質部22の内面に当接するのであるが、軟質部22が文字通り軟質のものであるから、環状突条14aはこの軟質部22内に嵌入する。つまり、環状突条14aの先端と蓋体20側の軟質部22の内面との間には全く隙間がない状態となるのであり、容器本体10の内外との連通は遮断されることになるのである。
勿論、この遮断状態は、環状突条14aの先端が文字通り環状となっているのであるから、蓋体20側の軟質部22の内面全体にわたってなされるのである。また、仮に軟質部22に合成樹脂の性質によって凹凸(反りや変形)があったとしても、この凹凸は環状突条14aの先端が軟質部22内に嵌入することによって完全に均されたと同じ状態になるため、容器本体10側の環状突条14aと蓋体20側の軟質部22との間に隙間が生ずることはない。
従って、この密閉容器100は、上記のそれと同様な機能を発揮する他、立ち上がりフランジ14の環状突条14aによって高められた軟質部22に対する密着性によって、より一層密閉性の高いものとなっているのである。
以上、詳述した通り、本発明においては、
「合成樹脂製の容器本体10と、表面蓋20aと裏面蓋20bとにより形成されて容器本体10の開口13を覆う蓋体20とからなる密閉容器100であって、
容器本体10の上端に、開口13の周縁にて僅かに立ち上がる立ち上がりフランジ14を形成するとともに、
裏面蓋20bについて、その立ち上がりフランジ14に対向する部分を、軟質合成樹脂を使用した環状の軟質部22として形成するとともに、この軟質部22の内外両側部分を、硬質合成樹脂を使用した蓋本体部21及び固定枠部23として、
軟質部22の上方であって表面蓋20aとの間に空間28を形成したこと」
にその構成上の特徴があり、これにより、合成樹脂製であっても、当接部分に「ヘタリ」が発生しにくいような構成にすることによって、簡単に製造することができて、密閉性を長期間維持することができる密閉容器100を提供することができるのである。
次に、上記のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した最良の形態である密閉容器100について説明するが、この密閉容器100は所謂保冷容器である。
図1には実施例に係る密閉容器100の斜視図が示してあるが、この密閉容器100は、合成樹脂を材料としてそれぞれ一体成形した容器本体10及び蓋体20を備えたものである。
容器本体10は、物品を収納する部分となるものであるから、図2に示すように、底板11と、これから立ち上がる側壁12と、この側壁12の上端の立ち上がりフランジ14と、この立ち上がりフランジ14の内側にある開口13とを有するものであり、この開口13を覆蓋するために、合成樹脂製の蓋体20と対で使用されるものである。
蓋体20は、容器本体10側の立ち上がりフランジ14を包み込むようにして当該容器本体10に嵌合されるものであるが、以下にも詳述するように、表面蓋20aと裏面蓋20bとからなるものであり、裏面蓋20bの、容器本体10側の立ち上がりフランジ14の上方となる部分に形成した軟質部22と、この軟質部22の両側に一体的に形成した蓋本体部21と固定枠部23とを有したものである。
つまり、この蓋体20は、その裏面蓋20bの、容器本体10側の立ち上がりフランジ14に対向する部分を、軟質合成樹脂を使用した環状の軟質部22として形成してある。また、この軟質部22の内外両側部分には、硬質合成樹脂を使用した蓋本体部21及び固定枠部23が一体化してある。
の密閉容器100では、容器本体10内に物を収納した後にこれを蓋体20によって覆蓋して、その覆蓋状態を固定具30によって固定するようにしてある。つまり、この蓋体20によって容器本体10を覆蓋するときは各固定具30を拡げた状態にしておき、覆蓋完了時には、各固定具30を容器本体10の側壁12側に閉じるものである。
この固定具30の一部には、蓋体20を容器本体10側に押し付けるようにした押圧部が設けてあるため、各固定具30による固定が完了したときには、蓋体20は容器本体10側に押し付けられるものである。このとき、上述した軟質部22が立ち上がりフランジ14の上端に押しつけられることになり、軟質部22は側壁12の上端に応じた形に変形する。なお、この密閉容器100では、立ち上がりフランジ14の上面中央に、環状に連続する環状突条14aが一体的に形成してあり、この環状突条14aの先端が蓋体20側の軟質部22の内面に当接し得るようにしてある。
このようにした結果、容器本体10の開口13を蓋体20によって閉じたとき、立ち上がりフランジ14の上端が蓋体20側の軟質部22の内面に当接するのであるが、軟質部22は、文字通り軟質のものであるから立ち上がりフランジ14の上端の形状に応じた塑性変形するのであり、軟質部22の内面は立ち上がりフランジ14の上端に密着することになって、当該密閉容器100の密閉性を確保するのである。なお、容器本体10の開口13を蓋体20によって閉じたときには、前述した固定具30によって閉じられるのであるから、この固定具30の固定作用によって、軟質部22の立ち上がりフランジ14の上端形状に応じた変形は確実になされる。
この実施例の密閉容器100は、「保冷容器」を対象としているものであるため、各容器本体10及び蓋体20の可能な部分には、出来るだけ断熱材を内蔵するものとしてある。
特に、蓋体20については、これも保冷容器としての断熱性を確保できるものとするために、図5及び図7に示したように、表面蓋20aと裏面蓋20bとに分けて形成し、これらの表面蓋20a及び裏面蓋20bを一体化したときにできる空間内に発泡性樹脂を注入して形成するようにしている。このような構造は、容器本体10側においても採用している。
また、この蓋体20を構成している表面蓋20aについては、図5及び図7に示したように、容器本体10側の側壁12の内外両面に向けて突出する内側押さえレール26及び外側押さえレール27が一体的に形成してあり、それぞれの下端が、裏面蓋20b側の蓋本体部21及び固定枠部23に当接するようにしてある。当該密閉容器100の密閉性を確保するために、内側押さえレール26については部分的なものであってもよいが、外側押さえレール27については、外部からの空気等の浸入を確実に阻止するために、開口13の全体を囲むように連続したものとするとよい。
一方、蓋体20を構成している裏面蓋20bについては、容器本体10側の立ち上がりフランジ14に対向する部分を軟質部22とし、この軟質部22の両側を蓋本体部21と固定枠部23とにしてある。
以上の結果、上述した表面蓋20a側の内側押さえレール26及び外側押さえレール27が、裏面蓋20b側の蓋本体部21及び固定枠部23を押し下げたとき、軟質部22は立ち上がりフランジ14の形状に応じた変形をなすのである。つまり、容器本体10に蓋体20を嵌合したとき、軟質部22は、立ち上がりフランジ14の上端に沿った塑性変形をするのであり、これらの軟質部22と立ち上がりフランジ14との間には空間が発生しないようになされるのである。
また、本最良形態の蓋体20においては、表面蓋20aと裏面蓋20bとを一体化したとき、図5及び図7に示したように、軟質部22の上方に空間28を形成するようにしている。この空間28は、上述した軟質部22の塑性変形が無理なく行えるようにするものであり、軟質部22の耐久性を高める部分ともなるものである。
ところで、この密閉容器100は、図2に示したように、蓋体20を容器本体10から全く分離できるようにしたものであるが、この蓋体20は、その一辺にて蝶番を利用して開閉自在に連結するように実施してもよい。いずれの場合も、蓋体20を容器本体10側にしっかりと固定しなければならないが、これを行うのが固定具30である。
固定具30としては、種々なタイプのものが採用できるが、いずれにしても、その一部を係止したり嵌め込んだりするための固定具係合穴25が、図1に示したように形成してある。また、蓋体20については、これの開放や当該密閉容器100全体の運搬を行いやすくするために、図1及び図3に示したように、その側面の一部に手掛け24が形成してある。
本発明に係る密閉容器の斜視図である。 同密閉容器を構成している容器本体の斜視図である。 同密閉容器を構成している蓋体の裏面側からみた拡大斜視図である。 同密閉容器の縦断面図である。 図4中の1−1線部の部分拡大断面図である。 同密閉容器の、蓋体を外そうとしているときの縦断面図である。 図6中の2−2線部の部分拡大断面図である。 従来の技術を示す部分拡大断面図である。 従来の別の技術を示す部分拡大断面図である。 従来の、さらに別の技術を示すもので、(イ)は斜視図、(ロ)は部分拡大断面図である。
100 密閉容器
10 容器本体
11 底板
12 側壁
13 開口
14 立ち上がりフランジ
14a 環状突条
20 蓋体
20a 表面蓋
20b 裏面蓋
21 蓋本体部
22 軟質部
23 固定枠部
24 手掛け
25 固定具係合穴
26 内側押さえレール
27 外側押さえレール
28 空間

Claims (1)

  1. 合成樹脂製の容器本体と、表面蓋と裏面蓋とにより形成されて前記容器本体の開口を覆う蓋体とからなる密閉容器であって、
    前記容器本体の上端に、前記開口の周縁にて僅かに立ち上がる立ち上がりフランジを形成するとともに、
    記裏面蓋について、その前記立ち上がりフランジに対向する部分を、軟質合成樹脂を使用した環状の軟質部として形成するとともに、この軟質部の内外両側部分を、硬質合成樹脂を使用した蓋本体部及び固定枠部として、
    前記軟質部の上方であって前記表面蓋との間に空間を形成したことを特徴とする合成樹脂製の密閉容器。
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