JP6066845B2 - 蓋体及びこれを備えた容器、並びに蓋体の製造方法 - Google Patents

蓋体及びこれを備えた容器、並びに蓋体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、蓋体及びこれを備えた容器、並びに蓋体の製造方法に関する。
従来より、食品を密閉するための種々の容器が提案されている。例えば、特許文献1には、容器本体と、これに取り付けられる蓋体とからなる容器が開示されており、ここでは、容器の密閉性を確保するべく、蓋体の本体部(以下、蓋本体という)の外周部の下面に、容器本体の開口を規定する周縁部に密着する環状のパッキンが取り外し可能に装着されている。また、特許文献1の容器は、電子レンジの使用に対応しており、電子レンジでの加熱時に、容器内部の蒸気を適度に逃がすことができる通気孔が、蓋本体に形成されている。より正確には、この通気孔は、蓋本体に形成された開口に取り外し可能に装着される弁体により規定される。そして、この弁体には、通気孔を開閉可能なフラップが連続しており、電子レンジの不使用時にはこの通気孔を閉じることで、容器を密閉することができる。なお、通気孔の開閉機構は、電子レンジの使用に限らず、例えば、冷蔵庫で冷やした場合に発生する容器内の負圧を解消するため等の別の目的にも役立つ。
特開2012−56587号公報
ところで、上記のように、弁体及びフラップ(以下、フラップ等という)やパッキンが蓋本体と別体である場合、これらの部品間の隙間に水や汚れが入り込み易く、洗浄時に蓋本体からフラップ等やパッキンを取り外すことが要求され得る。そうすると、洗浄が面倒になる上、部品の紛失の虞も生じる。なお、かかる問題は、食品用の容器だけでなく、密閉状態と通気状態とに切り替える必要がある容器全般に起こり得る問題である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、部品の紛失の虞が少なく、洗浄が容易な蓋体及びこれを備えた容器、並びにそのような蓋体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係る蓋体は、開口を規定する周縁部を有する容器本体に取り付けられる蓋体であって、前記容器本体の開口を覆うための板状の部材であり、貫通孔が形成されている外周部を有する本体部と、前記本体部とは異なる材料からなり、前記本体部の前記外周部において前記本体部の下面に一体化されており、前記容器本体の開口を密閉するように、前記容器本体の周縁部に密着可能なシール部と、前記シール部から前記本体部の前記外周部の前記貫通孔を通って前記本体部の上面側に突出しており、前記外周部に対して折り曲げ可能であり、前記折り曲げに伴って、前記容器本体の内外を連通させるように前記本体部又は前記シール部に形成されている通気孔を開閉するフラップ部とを備える。前記シール部及び前記フラップ部は、同じ材料により一体的に形成されている。
ここでは、パッキンの役割を果たすシール部が、蓋体の本体部とは異なる材料から形成されているにも関わらず、蓋体の本体部の下面に一体化されており、両者の間に水や汚れの入り込む隙間がない。さらにその上、フラップ部とシール部とは、その役割上、主として本体部の上面側と下面側とに配置されるものの、両者は、本体部に形成された貫通孔を介して同じ材料により一体的に形成されている。すなわち、フラップ部、シール部及び本体部が一部品からなり、部品点数が少なく、洗浄時の分離が不要である。従って、ここでは、部品の紛失の虞が少なく、洗浄が容易になる。
本発明の第2観点に係る蓋体は、第1観点に係る蓋体であって、前記シール部及び前記フラップ部は、前記本体部の成形後に、前記本体部の前記外周部の前記貫通孔を介して前記本体部の前記上面及び前記下面の一方の側から他方の側へ流し込まれる材料により一体的に形成される。
ここでは、フラップ部とシール部とが、本体部に形成された貫通孔を介して本体部の一方の側から他方の側に同じ材料を流し込むことにより一体的に成形される。従って、フラップ部及びシール部の成形工程が簡素化される。
本発明の第3観点に係る蓋体は、第1又は第2観点に係る蓋体であって、前記本体部の前記外周部に連結されており、前記外周部に対して回動可能であり、前記回動に伴って、前記容器本体の側壁部に対し固定されるロック位置と前記側壁部に対しロックされない解除位置との間を移動する固定部をさらに備える。
ここでは、蓋体の本体部の外周部に、蓋体を容器本体の側壁部に対し固定するための固定部が連結されている。従って、シール部を介しての蓋体と容器本体との密着性を向上させることができる。
本発明の第4観点に係る蓋体は、第3観点に係る蓋体であって、前記固定部及び前記本体部は、同じ材料により一体的に形成されている。すなわち、ここでは、フラップ部、シール部及び本体部に加え、固定部も一体化されている。従って、固定部を設けることで蓋体と容器本体との密着性を向上させつつも、依然として部品の紛失の虞が少なく、洗浄性も維持されている。
本発明の第5観点に係る蓋体は、第1から第4観点のいずれかに係る蓋体であって、前記本体部は、透明又は半透明である。従って、蓋体を外側から見た場合に、本体部を介して異素材のシール部を視認することができ、デザイン性に優れている。
本発明の第6観点に係る容器は、開口を規定する周縁部を有する容器本体と、第1から第5観点のいずれかに係る蓋体とを備える。ここでは、第1観点と同様の効果を奏することができる。
本発明の第7観点に係る蓋体の製造方法は、開口を規定する周縁部を有する容器本体に取り付けられる蓋体の製造方法であって、前記容器本体の開口を覆うための板状の部材であり、貫通孔が形成されている外周部を有する本体部を成形するステップと、前記本体部の成形後に、前記本体部の前記外周部の前記貫通孔を介して、前記本体部の上面及び下面の一方の側から他方の側へ前記本体部とは異なる材料を流し込むことにより、前記外周部において前記本体部の前記下面に一体化されたシール部を成形するとともに、前記シール部から前記貫通孔を通って前記本体部の前記上面側に突出したフラップ部を成形するステップとを備える。前記フラップ部は、前記外周部に対して折り曲げ可能であり、前記折り曲げに伴って、前記容器本体の内外を連通させるように前記本体部又は前記シール部に形成されている通気孔を開閉可能に成形される。ここでは、第1及び第2観点と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、パッキンの役割を果たすシール部が、蓋体の本体部とは異なる材料から形成されているにも関わらず、蓋体の本体部の下面に一体化されており、両者の間に水や汚れが入り込む隙間がない。さらにその上、フラップ部とシール部とは、その役割上、主として本体部の上面側と下面側とに配置されるものの、両者は、本体部に形成された貫通孔を介して同じ材料により一体的に形成されている。すなわち、フラップ部、シール部及び本体部が一部品からなり、部品点数が少なく、洗浄時の分離が不要である。従って、ここでは、部品の紛失の虞が少なく、洗浄が容易になる。
本発明に係る容器の一実施形態を示す斜視図である。 容器本体の斜視図である。 容器本体の側方断面図である。 容器の平面図である。 蓋体の底面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 図4のVII−VII線断面図である。 図4のVIII−VIII線断面図である。 フラップ部を開いた状態を示す拡大斜視図である。
以下、本発明を、食品を収容するための容器及びこれに含まれる蓋体、並びにそのような蓋体の製造方法に適用した場合の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、図3及び図6のとおりに上下方向を定義するとともに、図4の左右方向を幅方向、上下方向を長手方向と称することとし、これを基準として他の図面の説明も行うこととする。
図1は本実施形態に係る容器100の斜視図である。同図に示すように、本実施形態に係る容器100は、上部に開口S1(図2参照)を有する容器本体1と、この上部の開口S1を塞ぐように容器本体1に取り付けられる蓋体2とにより構成されている。以下、これらを詳細に説明する。
<1.容器本体>
図2は容器本体1の斜視図、図3は容器本体1の側方断面図である。図2及び図3に示すように、容器本体1は、上部が開放した有底の直方体状である。上部の開口S1を規定する容器本体1の上端部である環状の周縁部1aは、平面視において全体が矩形状であるが、四隅が円弧状に形成されている。すなわち、容器本体1は、四隅が円弧状で全体が矩形状の平板状の底面部11と、底面部11の外周縁から上方へ起立する筒状の側壁部12とを有する。
側壁部12の上端付近には、水平方向に外側へ突出する板状のフランジ部13が連続している。このフランジ部13は、側壁部12の全周に亘って環状に延びている。また、フランジ部13は、外周縁において下方へ折れ曲がった形状を有しており、これにより、フランジ部13には、下方へ突出した突起13aが形成されている。この突起13aは、蓋体2を容器本体1にしっかりと固定すべく、後述される蓋体2のフック部53を引っ掛けるための機構である。
また、フランジ部13には、側壁部12を構成する4枚の側壁部12a〜12dのうち、幅方向に延びる側壁部12a,12cに対応する位置において、フランジ部13からさらに水平方向に外側へ突出した把持部14が連続している。各把持部14は、幅方向に延びる板状に形成されており、ユーザーが容器100を把持するのに適している。また、把持部14も、外縁において下方へ折れ曲がった形状を有しており、これにより、把持部14には、下方へ突出した突部14a(図8参照)が形成されている。突部14aは、把持部14に触れているユーザーの指を引っ掛けるための機構であり、ユーザーが容器100を落とさないようにするための滑り止めとなる。
底面部11の下面には、四隅付近において、下方へ突出した脚部15が形成されている。脚部15は、平面視において中心角が約90°のV字形状である。この脚部15は、容器100を複数個上下に積み重ねたときに、底面部11が後述する蓋体2のフラップ部30のせいで浮き上がらないようにするための機構であり、これにより、積み重ねられた容器100が安定する。
容器本体1は、底面部11及び側壁部12に加え、フランジ部13、把持部14及び脚部15を含むその全体が、同じ材料により一体的に成形されている。容器本体1の材料は、ポリプロピレンや飽和ポリエステル等の硬質の樹脂であり、弾性材料である。また、容器本体1は、耐熱性及び耐冷性を有するが、本実施形態でいう耐熱性及び耐冷性とは、例えば、それぞれ140℃、−20℃といった、電子レンジでの使用や冷凍庫内での保存に耐え得る程度の温度耐性である。なお、他の実施形態では、容器本体1を構成する材料は特には限定されず、例えば、電子レンジの使用を不可とするのであれば、耐熱性を有さなくてもよいし、金属製でも構わない。また、容器本体1は、透明又は半透明である。
<2.蓋体>
図4は容器100の平面図、図5は蓋体2の底面図、図6は図4のVI−VI線断面図、図7は図4のVII−VII線断面図、図8は図4のVIII−VIII線断面図、図9はフラップ部30を開いた状態を示す拡大斜視図である。図4及び図5に示すように、蓋体2は、容器本体1の開口S1を覆うための板状の本体部20と、本体部20の上面側に配置されるフラップ部30と、その反対側の本体部20の下面側に配置されるシール部40とを有する。以下、これらの部位について、詳細に説明する。
本体部20は、四隅が円弧状で全体が矩形状の平板部材21と、この平板部材21の外周縁に連続する環状の外周部22とを有する。外周部22は、その全周に亘って平板部材21よりも上方に膨出している。より具体的には、図6及び図7に示すとおり、外周部22は、平板部材21から外側上方へ隆起する環状の内壁部22aと、内壁部22aの上端から外側へ水平方向に延びる環状の天面部22bと、天面部22bの外周縁から下方へ延びる環状の外壁部22cとを有する。従って、容器本体1の内部空間に面する外周部22の下面側には、環状溝S2が形成されており、この環状溝S2内に、環状のシール部40が配置されている。
シール部40は、いわゆるパッキンの役割を果たす部材であり、蓋体2を容器本体1に取り付けたときに、容器本体1の開口S1を密閉するように容器本体1の周縁部1aに密着する。従って、本実施形態における本体部20は、ポリプロピレンや飽和ポリエステル等の硬質の樹脂材料により一体的に成形されているが、シール部40は、ゴムやエラストマー等のより軟質の弾性材料により一体的に成形されている。すなわち、本体部20とシール部40とは異素材であるが、以下に詳述するとおり、シール部40は、本体部20の外周部22の下面に一体化されている。従って、シール部40と本体部20との間に水や汚れの入り込む隙間はない。また、本実施形態における本体部20及びシール部40は、容器本体1と同様に、耐熱性及び耐冷性を有する。ただし、他の実施形態では、本体部20及びシール部40を構成する材料は上記されたものに限定されず、例えば、電子レンジの使用を不可とするのであれば、耐熱性を有さなくてもよいし、本体部20は金属製でも構わない。
図6及び図7に示すとおり、シール部40の下面には、容器本体1の上端の周縁部1aを受け取るための環状溝S3が形成されている。より具体的には、シール部40は、縦断面視において逆U字状の内側部位40aと、内側部位40aの外側に連続するU字状の外側部位40bとを有する。そして、以上のような形状の内側部位40aにより周方向に沿って形成される溝が、環状溝S3となる。内側部位40aは、本体部20の天面部22b及び外壁部22cに隙間なく一体化されている。また、外側部位40bにより周方向に沿って形成される溝内には、本体部20の外壁部22cが配置され、この溝内において両部材40b,22cは隙間なく一体化されている。また、図6〜図8に示すとおり、シール部40の外側部位40bの最外面と、本体部20の外壁部22cの最外面とは、概ね面一となるように形成されている。よって、蓋体2は、外観において凸凹感が少なく、この点でデザイン性に優れている。
本体部20の外周部22の天面部22bには、外周部22の幅方向に延びる一辺に相当する部位の中央付近において、幅方向に延びるスリットS4(図8参照)が形成されている。そして、このスリットS4を通って、フラップ部30がシール部40の内側部位40aから本体部20の上面側に突出している。フラップ部30は、シール部40と同じ材料により一体的に形成されている。なお、フラップ部30は、本体部20の天面部22bにおいてスリットS4を規定する面に対し隙間なく一体化されている。
図8及び図9に示すとおり、フラップ部30は、概ね均一の厚みを有する板状の部材であるが、シール部40から延びてきてスリットS4を出た直後の位置において、フラップ部30の幅方向全体に亘って薄肉に形成されている。従って、ユーザーにより適当な方向の力が加えられると、フラップ部30は、この薄肉の部位を回動軸として、根元の外周部22に対して弾性ヒンジにより折れ曲がることができる。図8には、折れ曲がった状態のフラップ部30が実線で示されており、上下方向に一直線状に延びた状態のフラップ部30が二点鎖線で示されている。
外周部22に取り囲まれる平板部材21は、外周部22の天面部22bよりも下方に窪んでいるが、フラップ部30付近では、平板部材21に代えて、平板部材21よりも上方に膨出した水平面部23が存在している。水平面部23は、本体部20の一部であり、平板部材21と水平面部23とは連続している。水平面部23は、フラップ部30がその根元の薄肉の部位を中心に回動して水平に倒れたときに、ぴったりとフラップ部30に面で密着するように構成されている。また、このとき、フラップ部30の上面と、外周部22の天面部22bの上面とは、概ね面一となるように形成されている。よって、蓋体2は、外観において凸凹感が少なく、この点でデザイン性に優れている。
なお、容器本体1の底面部11に設けられている脚部15の高さは、水平面部23と平面部材21との高さの差とフラップ部30の厚みとの合計以上となるように構成されている。容器100を複数個上下に積み重ねたときに、水平面部23及びフラップ部30の存在により上方の容器本体1が浮き上がり、下方の容器100の蓋体2から脱落しないようにするためである。また、平板部材21を取り囲む背の高い外周部22も、上方の容器100の脱落を防いでいる。
水平面部23には、容器本体1の内外を連通させるための通気孔S5が形成されている。一方、フラップ部30には、この通気孔S5と概ね同じ形状の栓体30aが形成されており、この栓体30aは、フラップ部30が水平面部23に向かって水平に倒れたときに、通気孔S5に挿入されるような位置に配置されている。本実施形態における栓体30aは、フラップ部30と一体的にゴムやエラストマー等の同じ軟質の弾性材料から形成されている。従って、栓体30aは、通気孔S5内への挿入時に弾性変形し、これにより、通気孔S5がしっかりと気密に塞がれる。なお、通気孔S5は、フラップ部30の栓体30aが挿入されていない開状態とされているとき、電子レンジでの加熱時に容器100内部の蒸気を外部へ適度に逃がしたり、逆に、冷蔵庫で冷やした場合に発生する容器100内の負圧を解消したり等に役立つ。一方で、栓体30aが通気孔S5に挿入された閉状態では、食品を容器100内に気密に閉じ込め、食品の鮮度等を守ったり、食品の外部への漏れを防いだり等することができる。
また、蓋体2は、本体部20の外周部22の4つの辺にそれぞれ連結される板状の固定部50を有する。固定部50は、蓋体2と容器本体1との密着性を向上させるべく、蓋体2を容器本体1の側壁部12に対し固定するためのするための部材である。固定部50は、本体部20と同じ材料により一体的に成形されている。図4及び図5に示すように、固定部50は、外周部22に沿って一定の長さを有するが、この長さ方向の両端部において、2箇所に分かれて外周部22の外壁部22cに連結されている。固定部50は、概ね均一の厚みを有するが、外壁部22cとの2箇所の連結部位51,52付近において、この連結部位51,52の長さ方向全体に亘って薄肉に形成されている。従って、ユーザーにより適当な方向の力が加えられると、固定部50は、この薄肉の部位を回動軸として、根元の外壁部22cに対して弾性ヒンジにより折れ曲がることができる。図6〜図8には、折れ曲がった状態の固定部50が実線で示されており、水平方向に一直線状に延びた状態の固定部50が二点鎖線で示されている。
また、各固定部50の2箇所の連結部位51,52間には、空間S6が形成されている。そして、4つの固定部50のうち、外周部22の幅方向に延びる辺に連結されている2つの固定部50(以下、参照符号50aで表す)は、蓋体2を容器本体1に取り付けた状態で、この空間S6と容器本体1の把持部14とが位置合わせされるように配置されている。すなわち、把持部14は、固定部50aがその根元の薄肉の部位を中心に回動して上下方向に起立したときに、空間S6内に収容される。従って、把持部14の存在が固定部50の回動の妨げとなることがない。
また、固定部50には、連結部位51,52から遠ざかる方向に一定の間隔を空けて、連結部位51,52と略同じ幅だけ延びるフック部53が形成されている。フック部53は、縦断面視においてL字型の形状を有しており、より具体的には、図6及び図7に実線で示す状態では、固定部50の板状の本体から内側に延びた後、本体部20の上方に向かって延びている。そして、フック部53は、固定部50aがその根元の薄肉の部位を中心に回動して上下方向に起立したときに、容器本体1の側壁部12に位置するフランジ部13の突起13aに引っ掛かる。従って、固定部50が上下方向に起立するとき、このフック部53と、容器本体1のフランジ部13(突起13aを含む)とが弾性変形し、フック部53が突起13aにロックされる。また、逆に、ロックを解除するときも、フック部53とフランジ部13(突起13aを含む)とが弾性変形し、フック部53が容器本体1の突起13aから外れる。
また、本実施形態における本体部20及び固定部50は、透明又は半透明に形成されており、フラップ部30及びシール部40は、不透明に形成されている。従って、蓋体2を外側から見た場合に、本体部20の外周部22を介して異素材のシール部40を視認することができ、デザイン性に優れている。また、フラップ部30が、本体部20の外周部22から透けて見えるシール部40と同色で形成されていることも、デザイン性を向上させている。
<3.蓋体の成形方法>
以下、上記した蓋体2の成形方法について説明する。まず、本体部20及び固定部50を連結した形状の空洞を有する第1の金型を用意し、これに溶融したポリプロピレン等の樹脂の原料を流し込み、冷却硬化させる。その後、第1の金型から成形済みの本体部20及び固定部50を取り出す。
続いて、成形された本体部20を第2の金型で覆う。この金型は、栓体30aを含むフラップ部30の外形と同じ形状の空洞を有する部位(以下、第1部位という)と、シール部40の外形と同じ形状の空洞を有する部位(以下、第2部位という)とを有する。第1部位は、本体部20の外周部22に形成されているスリットS4の外縁に沿うように開口しており、第2部位は、スリットS4の外縁を内側に含むように開口している。そして、この第1部位と第2部位とを有する第2の金型に、溶融したゴムやエラストマー等の原料を流し込む。このとき、スリットS4を介して本体部20の上面側及び下面側が連通した状態になるため、一方側から他方側へ原料が流れ込む。その後、この原料を冷却硬化させる。そして、これにより、本体部20の外周部22の下面に一体化されたシール部40が成形されると同時に、シール部40の上面及びスリットS4の内壁に一体化され、外周部22の上面に突出したフラップ部30が成形される。その後、第2の金型を取り外す。
<4.容器の使用方法>
続いて、この容器100の使用方法について説明する。まず、食品を容器本体1に収容し、蓋体2を取り付ける。このとき、容器本体1の上端の周縁部1aが蓋体2のシール部40の下面の環状溝S3に挿入されるように、蓋体2を取り付ける。これにより、容器本体1の周縁部1aは、シール部40の縦断面視において逆U字形の内側部位40aに内側及び外側の両側からしっかりと挟まれて、これに密着する。また、ここからさらに手で力を加えて、シール部40の弾性力に抗して蓋体2を容器本体1側に押し込めば、シール部40は容器本体1の周縁部1aに押圧され、両者の密着度が増すことになる。その結果、容器本体1からの食品の漏れを確実に防止することができる。
そして、蓋体2をある程度押し込んだ後、各固定部50を下向きに折り曲げる。すなわち、2つの固定部50aを折り曲げ、把持部14が空間S6に挿入されるようにするとともに、フック部53を容器本体1のフランジ部13の突起13aに引っ掛け、固定する。また、残りの2つの固定部50も同様に折り曲げる。そして、この状態で蓋体2から手を離すと、シール部40の弾性力によって蓋体2と容器本体1とが離間する方向に力が作用する。これにより、フック部53とフランジ部13の突起13aとの間に上下に互いに押し合うような力が作用する。こうして、各固定部50は、容器本体1に強固に固定される。
この状態で、食品を密閉状態で保存する場合には、本体部20の上面に形成されている通気孔S5を塞げばよい。上述したように、フラップ部30を水平に倒れるまで折り曲げ、さらに下方に向けて強く押すと、フラップ部30が弾性変形して、栓体30aが通気孔S5内にしっかりと嵌め込まれる。一方、収容した食品を電子レンジで加熱する場合等には、フラップ部30を引き上げ、栓体30aを通気孔S5から離脱させる。この状態で容器100を電子レンジに収容し加熱を行えば、容器100内の蒸気が適度に逃がされ、蒸れ過ぎや乾燥から食品を守りつつ、食品を加熱することができる。なお、電子レンジで加熱後、蓋体2を取り外した状態では、把持部14を手で持つことで容器本体1を移動させることができる。すなわち、加熱後の容器本体1は側壁部12や底面部11の温度が高いため、把持部14を持つことで熱さを軽減することができる。
また、容器100の使用後には、容器本体1と蓋体2とをそれぞれ洗浄する。このとき、容器本体1は、全ての部位が同じ材料により一体的に形成されているため、細かな隙間がなく、洗浄が容易である。また、蓋体2は、本体部20及び固定部50と、シール部40及びフラップ部30とが異素材で形成されているものの、上記したとおり、これらの部位は要所々々で隙間なく一体化されている。従って、蓋体2についても、細かな隙間がなく、洗浄が容易である。
<5.特徴>
上記実施形態では、パッキンの役割を果たすシール部40が、蓋体2の本体部20とは異なる材料から形成されているにも関わらず、蓋体2の本体部20の下面に一体化されており、両者の間に水や汚れの入り込む隙間がない。さらにその上、フラップ部30とシール部40とは、その役割上、主として本体部20の上面側と下面側とに配置されるものの、両者は、本体部20に形成されたスリットS4を介して同じ材料により一体的に形成されている。また、固定部50も、本体部20と同じ材料により一体的に形成されている。従って、フラップ部30、シール部40、本体部20及び固定部50が一部品からなり、部品点数が少なく、洗浄時の分離が不要である。従って、部品の紛失の虞が少なく、洗浄が容易になっている。
また、上記実施形態では、フラップ部30とシール部40とが、本体部20に形成されたスリットS4を介して本体部20の一方の側から他方の側に同じ材料を流し込むことにより一体的に成形される。従って、フラップ部30及びシール部40の成形工程が簡素化されている。
<6.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<6−1>
フラップ部30とシール部40とを連結するための貫通孔は、スリットの態様に限られない。例えば、円形の開口が1つ形成されていてもよい。また、これに代えて又は加えて、貫通孔は、1つだけでなく、複数形成されていてもよい。
<6−2>
上記実施形態では、通気孔S5が形成される水平面部23を本体部20の一部としたが、シール部40の一部としてもよいし、本体部20の一部とシール部40の一部を組み合わせたものであってもよい。
<6−3>
上記実施形態では、栓体30aはフラップ部30と同じ材料により一体的に成形されていたが、別体の栓体30aをフラップ部30に取り付けるようにしてもよい。この場合においては、勿論、栓体30aは、フラップ部30とは異なる材質から形成されるものであってもよい。
<6−4>
固定部50は、本体部20と異素材であってもよい。また、固定部50を省略し、シール部40の圧着によってのみ、蓋体2が容器本体1に固定されるようにしてもよい。
<6−5>
フラップ部30及びシール部40が透明又は半透明であってもよいし、これに代えて又は加えて、本体部20及び固定部50が不透明であってもよい。また、本体部20と、フラップ部30及びシール部40とは、同じ色彩及び/又は同じ透明度であってもよい。
1 容器本体
1a 周縁部
2 蓋体
20 本体部
22 外周部
30 フラップ部
40 シール部
50 固定部
100 容器
S1 開口
S4 スリット(貫通孔)
S5 通気孔

Claims (7)

  1. 開口を規定する周縁部を有する容器本体に取り付けられる蓋体であって、
    前記容器本体の開口を覆うための板状の部材であり、貫通孔が形成されている外周部を有する本体部と、
    前記本体部とは異なる材料からなり、前記本体部の前記外周部において前記本体部の下面に一体化されており、前記容器本体の開口を密閉するように、前記容器本体の周縁部に密着可能なシール部と、
    前記シール部から前記本体部の前記外周部の前記貫通孔を通って前記本体部の上面側に突出しており、前記外周部に対して折り曲げ可能であり、前記折り曲げに伴って、前記容器本体の内外を連通させるように前記本体部又は前記シール部に形成されている通気孔を開閉するフラップ部と
    を備え、
    前記シール部及び前記フラップ部は、同じ材料により一体的に形成されている、蓋体。
  2. 前記シール部及び前記フラップ部は、前記本体部の成形後に、前記本体部の前記外周部の前記貫通孔を介して前記本体部の前記上面及び前記下面の一方の側から他方の側へ流し込まれる材料により一体的に形成される、
    請求項1に記載の蓋体。
  3. 前記本体部の前記外周部に連結されており、前記外周部に対して回動可能であり、前記回動に伴って、前記容器本体の側壁部に対し固定されるロック位置と前記側壁部に対しロックされない解除位置との間を移動する固定部
    をさらに備える、
    請求項1又は2に記載の蓋体。
  4. 前記固定部及び前記本体部は、同じ材料により一体的に形成されている、
    請求項3に記載の蓋体。
  5. 前記本体部は、透明又は半透明である、
    請求項1から4のいずれかに記載の蓋体。
  6. 開口を規定する周縁部を有する容器本体と、
    前記容器本体に取り付けられる請求項1から5のいずれかに記載の蓋体と、
    を備える、容器。
  7. 開口を規定する周縁部を有する容器本体に取り付けられる蓋体の製造方法であって、
    前記容器本体の開口を覆うための板状の部材であり、貫通孔が形成されている外周部を有する本体部を成形するステップと、
    前記本体部の成形後に、前記本体部の前記外周部の前記貫通孔を介して、前記本体部の上面及び下面の一方の側から他方の側へ前記本体部とは異なる材料を流し込むことにより、前記外周部において前記本体部の前記下面に一体化されたシール部を成形するとともに、前記シール部から前記貫通孔を通って前記本体部の前記上面側に突出したフラップ部を成形するステップと
    を備え、
    前記フラップ部は、前記外周部に対して折り曲げ可能であり、前記折り曲げに伴って、前記容器本体の内外を連通させるように前記本体部又は前記シール部に形成されている通気孔を開閉可能に成形される、
    蓋体の製造方法。
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