JP4456973B2 - 冷陰極蛍光ランプの製造方法 - Google Patents
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Description
変色領域の変色の程度を低減するためには、電極へのセシウム化合物の被着量を減らせばよいのであるが、そうすると、今度は暗黒始動性が悪化してしまう。
あるいは、前記維持工程において、前記電極を少なくとも6時間、不活性ガス中に維持することを特徴とする。
図1(a)は、製造対象である冷陰極蛍光ランプ10を表した縦断面図である。なお、本図を含めた全ての図において、各構成部材間の縮尺は統一していない。
図1(a)に示すように、冷陰極蛍光ランプ10は、円形断面を有するガラス管の両端部が第1リード線12および第2リード線14で気密封止されてなるガラスバルブ16を有する。ガラスバルブ16は、硬質のホウケイ酸ガラスからなり、その全長は450mm、外径は4.0mm、内径は3.0mmである。
また、ガラスバルブ16の内部には、約3mgの水銀(不図示)と、複数種の希ガス(例えば、ネオンとアルゴン)からなる混合ガス(不図示)が封入されている。
ガラスバルブ16の端部に支持された第1および第2リード線12、14のガラスバルブ16内部側端部には、それぞれ、第1電極20、第2電極22がレーザ溶接等によって接合されている。第1および第2電極20、22は、有底筒状をしたいわゆるホロー型電極であり、ニオブ棒を加工したものである。第1および第2電極20、22として、ホロー型の電極を採用したのは、ランプ点灯時の放電によって生じる電極におけるスパッタリングの抑制に有効であるからである(詳細は、特開2002−289138号公報等を参照。)。第1および第2電極20、22は同じ形状をしており、電極長(ガラスバルブ16の管軸方向における長さ)が5.2mm、外径が2.7mm、肉厚が0.2mm、(内径が2.3mm)である。
次に、上記の構成からなる冷陰極蛍光ランプ10の製造方法について、図2〜図5を参照しながら説明する。
図2に示すように、先ず、リード線14(12)に電極22(20)が接合され、リード線14(12)にガラスビーズ28(26)が嵌め込まれて固着されたものを準備する[工程A]。ここで、工程Aで準備される、第1リード線12と第1電極20とガラスビーズ26とから成る組立て体を第1電極ユニット30と称し、第2リード線14と第2電極22とガラスビーズ28とから成る組立て体を第2電極ユニット32と称することとする。なお、実際には、この時点で、第1電極ユニット30と第2電極ユニット32の区別はない。
である。上記最適範囲で懸濁液を乾燥させて冷陰極蛍光ランプを1万本製造した場合と、比較例として、距離L=70〜90[mm]、風量=30〜40[L/min]に設定して冷陰極蛍光ランプを1万本製造した場合の、第1被膜の脱落率を以下に示す。なお、各1万本は、2000〜3000本ずつの数ロットに分け、各ロット間で時期を異ならせて製造した。
乾燥工程(工程C)を終え、第1被膜24が形成された第2電極ユニット32は、図3に示すように、直方体をした保管容器40内で所定時間保管する。この所定時間については後述する。保管容器40の側壁40Aに取り付けられたパイプ42からは絶えず不活性ガスが送り込まれ、側壁40Bに取り付けられたパイプ44からは不活性ガスが排気されており、パイプ42、44部分以外は密閉された保管容器40内は、不活性ガスで充満している。不活性ガスとして、本例では、窒素(N)ガスを用いており、保管容器40内の温度は約25℃に維持されている。第1被膜24付き第2電極ユニット32は、このようにして不活性ガス中に所定時間維持された上で、後工程に用いられる。
蛍光体膜18付きガラス管46に、第1被膜24付き第2電極ユニット32を挿入した後、仮止めを行う[工程F]。仮止めとは、ガラスビーズ28が位置するガラス管46の外周部分をバーナー48で加熱して、ガラスビーズ28の外周の一部をガラス管46内周面に固着することをいう。ガラスビーズ28の外周の一部しか固着しないので、ガラス管46の管軸方向の通気性は維持される。
続いて、ガラス管46の、第2電極ユニット32よりも端部寄りの一部をバーナー52で加熱して、くびれ部分46Aを形成した後、水銀ペレット54をガラス管46に投入する[工程H]。水銀ペレット54は、チタン−タンタル−鉄の焼結体に水銀を含浸させたものである。
続いて、図5に示す工程Mでは、水銀ペレット54をガラス管46周囲に配された高周波発振コイル(不図示)によって誘導加熱して水銀を前記焼結体から追い出す(水銀出し工程)。その後、ガラス管46を加熱炉57内で加熱して、追い出した水銀をガラス管46内第1電極30の方へ移動させる。
続いて、ガラス管46の、上記第2封止部分よりも水銀ペレット54側の端部部分を切離す[工程P]。
上述した一連の工程中、従来の製造方法は図3に示す工程Dを有していない。工程Dを経ずに、冷陰極蛍光ランプを製造すると、「発明が解決しようとする課題」の欄でも記載したように、第1被膜近傍の蛍光体部分に変色領域が発生する。変色領域は、両電極間(放電領域)に対応する位置まで及ぶ。変色領域は、一連の工程F〜Q中、第1被膜が結果的に相当に加熱されることとなる工程(工程F、J、N、Q)で発生することが本願発明者によって確認されている。
また、本願発明者は、セシウム化合物が付着された第2電極ユニット32の保管容器40(図3)内での保管時間、すなわち、窒素ガス中に維持する維持時間(以下、単に「維持時間」と言う。)が、変色領域の発生率(以下、単に「変色率」と言う。)に及ぼす影響について実験を行った。
図6から言えるのは、維持時間が1時間程度では、維持時間0の場合(工程Dを省略した場合)と変色率に変化はない。維持時間を3時間にすると、維持時間0の場合の変色率が9%であるのに対して、その半分以下の4%となる。さらに維持時間を増やして6時間とすると変色率は0%となる。維持時間20時間の場合も変色率は0%となる。
なお、変色領域の発生を抑制できる理由については、以下のように推察される。
従来は、電極に塗布した懸濁液の乾燥工程(工程C)が終了すると、アルミン酸セシウムが付着された電極は、大気中で保管(放置)した後、次工程に用いられていた。この大気中での保管中に、アルミン酸セシウムの一部が、空気中の水分(H2O)と二酸化炭素(CO2)とに反応して、炭酸水素セシウム(CsHCO3)に変化する。炭酸水素セシウムは、約180℃で分解し始め、炭酸セシウム、さらには酸化セシウムへと変化する物質であるので、上記工程F、J、N、Qにおいて、当該分解が進み、酸化セシウムが、広範囲に分散して蛍光体膜に付着し、これが原因で変色が発生するものと思われる。
(1)上記実施の形態では、保管容器40内に充満させる不活性ガスとして窒素(N)ガスを用いたが、アルゴン(Ar)ガスを用いても構わない。本願発明者は、アルゴンガスの場合も窒素ガスと同様の結果が得られることを確認している。また、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)等の他の不活性ガスを用いても同様の結果が得られるものと思われる。
(2)上記実施の形態ではセシウム化合物としてアルミン酸セシウム(AlCs2O3)を用いたが、他のセシウム化合物であっても構わない。例えば、タングステン酸セシウム(Cs2WO4)やニオブ酸セシウム(Cs2NbO4)でも構わない。
(3)上記実施の形態では、電極への懸濁液の塗布工程(図2、工程B)および塗布した懸濁液の乾燥工程(図2、工程C)と、不活性ガス中での維持工程(図3、工程D)とを別々に行った。
さらには、工程Bも不活性ガス中で行うこととしてもよい。
また、上記実施の形態では、不活性ガス中での維持工程は、不活性ガスが充満した保管容器内でセシウム化合物が付着された電極を保管することにより実現したが、当該維持工程は、保管容器を用いずとも実施可能である。たとえば、室内において、セシウム化合物が付着された電極の主に当該セシウム化合物に対し所定時間不活性ガスを吹き付けることとしても構わない。要は、電極に付着したセシウム化合物が絶えず不活性ガスにさらされ、空気と遮断された状態に置くことができればよいのである。
(5)上記実施の形態では、本発明を、直管型の冷陰極蛍光ランプの製造方法に適用した例について説明したが、本発明は、U字型などの屈曲管型の冷陰極蛍光ランプの製造方法に適用できる。
22 第2電極
24 第1被膜
46 ガラス管
Claims (3)
- ガラス管内周側に蛍光体膜が形成された蛍光体膜付ガラス管を準備するガラス管準備工程と、
前記蛍光体膜付ガラス管に、セシウム化合物が付着された電極を挿入する挿入工程とを有する冷陰極蛍光ランプの製造方法において、
前記挿入工程の前に、前記セシウム化合物が付着された電極を不活性ガス中に維持する維持工程を有することを特徴とする冷陰極蛍光ランプの製造方法。 - 前記維持工程において、前記電極を少なくとも3時間、不活性ガス中に維持することを特徴とする請求項1記載の冷陰極蛍光ランプの製造方法。
- 前記維持工程において、前記電極を少なくとも6時間、不活性ガス中に維持することを特徴とする請求項1記載の冷陰極蛍光ランプの製造方法。
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