JP4455601B2 - コリネバクテリウム由来の新規l−スレオニンインポーター及びl−スレオニン産生株の作製方法 - Google Patents

コリネバクテリウム由来の新規l−スレオニンインポーター及びl−スレオニン産生株の作製方法 Download PDF

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Description

本発明はコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)から同定された新規なL−スレオニンインポーターの利用によるL−スレオニン産生株の作製方法に関する。
従来のアミノ酸産生株の作製方法として、目的のアミノ酸の生合成経路で発現される遺伝子の量を増加させること、目的の計画によりフィードバック阻害及び転写抑制を解除すること、及び中枢の代謝経路で遺伝子を活発化して前駆物質の供給を増加させることが挙げられる。換言すれば、従来の育種方法は主に細胞で目的のアミノ酸が過剰産生されても合成が簡単に抑制されない株の培養に集中していた。
しかしながら、近年、アミノ酸産生株の作製に使用するための様々なアミノ酸インポーター/エクスポーターについて活発な研究が行われている。それらの研究は、目的産物によるフィードバック阻害及び転写抑制から、生合成経路の多くの酵素を保護することを目的とする。これは、特定のアミノ酸のインポーターの欠損又はエクスポーターの強化を通じて、細胞のその特定のアミノ酸の濃度を減少させることにより可能になる。例えば、コリネバクテリウム・グルタミカムのリジンエクスポーター(lysE)についての報告(Microbiology, 147:1765, 2001)及び大腸菌(E.coli)由来のコリネバクテリウム・グルタミカムのスレオニンエクスポーター(thrE)の発現によるスレオニン産生の向上についての報告(Appl. Microbiol. Biotechnol., 59:205, 2002)は、特定のアミノ酸の収率を上げるエクスポーターの強化の幾つかの例である。上述したように、特定のアミノ酸のインポーターを欠損させてアミノ酸の収率を上げることもできる。例えば、トリプトファンの収率は、コリネバクテリウム・グルタミカムの芳香族アミノ酸のインポーターが欠損した突然変異株により増加し(Biosci, Botech. Biochem., 59:1600, 1995)、スレオニンインポーターが欠損した株を大腸菌から作製することによりスレオニンの収率が上昇した(Biosci. Botech. Biochem., 61:1877, 1997)。
この点から、本発明者らは、細胞への高濃度のスレオニンの形質移入をブロッキングすることにより、細胞内スレオニンの濃度を下げ、スレオニン生合成遺伝子のスレオニンによるフィードバック阻害と転写抑制を防ぐことができたという発見に基づいて、コリネバクテリウム・グルタミカムからスレオニン産生株を作製することを試みた。これは、スレオニン移入経路を欠損することにより可能であった。すなわち、スレオニンインポーターを同定し、欠損させて、コリネバクテリウム・グルタミカム由来のスレオニン産生株を作製した。
本発明の上記及び他の目的、特徴並びに他の利点は、添付の図面と共に以下の詳細な説明からより明確に理解されよう。
Microbiology, 147:1765, 2001 Appl. Microbiol. Biotechnol., 59:205, 2002 Biosci, Botech. Biochem., 59:1600, 1995 Biosci. Botech. Biochem., 61:1877, 1997
従って、本発明は上記課題に鑑みてなされ、本発明の目的はコリネバクテリウム・グルタミカム由来の新規なL−スレオニンインポーターを同定することである。
本発明の別の目的は、インポーターについて欠損したL−スレオニン産生株の作製方法を提供し、L−スレオニンの収率を上げることである。
本発明の態様に従って、上記及び他の目的は、野生型コリネバクテリウム・グルタミカム株から新規のL−スレオニンインポーターをクローニングし、同定することにより達成される。
本発明の別の態様に従って、コリネバクテリウム・グルタミカムのL−スレオニンインポーターについて欠損した株を作製する方法を提供し、それによりL−スレオニンの収率を上げる。
例示・説明のために本発明の好ましい実施形態について記載するが、当業者には了解されるように、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲及び思想から逸脱することなく、様々な改変、追加及び置換が可能である。
従って、本発明はコリネバクテリウム・グルタミカムからスレオニン産生株を作製するために有利に使用できる。
スレオニンインポーター欠損株をコリネバクテリウム・グルタミカムから作製し、その欠損株をスレオニンインポーターをクローニングする宿主株として使用した。
この目的のために、本発明者らは低スレオニン要求性株から高スレオニン要求性株を作製することにした。これは低スレオニン要求性株のスレオニンインポーターが欠損した場合、高スレオニン要求性の特性を得ることができるであろうという仮説に基づいていた。従って、低スレオニン要求性株から作製された高スレオニン要求性株はスレオニンインポーター欠損株であろう。
コリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-1株を作製するため、コリネバクテリウム・グルタミカムATCC 13032を使って作製したスレオニン栄養要求性株を、親株として使用した。CJ L-1株はスレオニンについて20mg/lの栄養要求性を示した。高スレオニン要求性株、すなわちコリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-11株は、500mg/lの栄養要求性を現し、人為的突然変異を通じてCJ L-1から作製された。宿主株としてCJ L-11株を使用することにより、ATCC 13032(コリネバクテリウム・グルタミカムの野生型)のゲノムライブラリーが形質転換されて、その結果、低スレオニン要求性クローンを得た。
このようにして得られたクローンを高スレオニン要求性株に再形質転換して、該株のスレオニンの濃度が低いことを確認した。その後、DNA塩基配列を分析して、クローニングされたDNAフラグメントにどの遺伝子が含まれているか調べた。クローニングされたDNAフラグメントは4,846塩基を含むことがわかった。次に、DNAフラグメント中の遺伝子のオープンリーディングフレーム(ORF)を、ORFファインダーを用いて再度調べた。その結果、1,254bp(%長さ)の優勢の膜タンパク質遺伝子が検索された。次にその相同遺伝子をBLASTPを用いて検索し、その遺伝子がポリフィロモナス・ジンジバーリス(Porphyromonas gingivalis)のセリン/スレオニントランスポーターと48%の相同性、及びバクテリオイデス・セタイオタオミクロン(Bacterioides thetaiotaomicron)のNa+/H+ジカルボキシレート共輸送体と51%の相同性を現すことが分かった。Eikmannsら(Arch. Microbiol., 165:48, 1996)の報告によれば、コリネバクテリウム・グルタミカムに関する限り、スレオニンとNa+は同時に細胞に導入され、スレオニンとセリンは共通のインポーターにより移入される。これらの公知事実に基づいて、本発明者らはDNAフラグメント中のクローニングされた膜タンパク質の遺伝子産物はスレオニンインポーターであると仮定し、遺伝子産物thrYと命名した。
上記仮定を立証するため、低スレオニン要求性株が高スレオニン要求性株に形質転換されたかどうかを確認する目的で、本発明者らは問題のコリネバクテリウム・グルタミカム CJ L-1株(低スレオニン要求性株)の遺伝子を破壊した。欠損株を作製するため、遺伝子のタンパク質コード領域の中央部のみについてDNAポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)を行い、大腸菌ベクターにクローニングした。それを、低スレオニン要求性株のコリネバクテリウム・グルタミカム CJ L-1株に形質転換し、それにシングルクロスオーバームーブメントを行い、欠損株を得た。同じ方法を用いて低スレオニン要求性株のコリネバクテリウム・グルタミカム CJ L-1株からthrY欠損株を作製した。thrY欠損株は300mg/mlの高スレオニン栄養要求性を現すことが分かった。これらの発見に基づき、クローニングされたthrYは実際にスレオニンインポーターであると判断した。
更に、本発明者らはコリネバクテリウム・グルタミカムのスレオニン産生株のthrYが本当に破壊された場合にスレオニンの収率がどうなるかを調べたいと考えた。この実験のために、CJ T-2、即ちスレオニン産生コリネバクテリウム・グルタミカム組換え株を標的株として選択し、上述した方法を使って遺伝子を欠損させた。このようにして作製した遺伝子欠損株をCJ T-21とし、その株を実際に使用してスレオニンを産生させた。スレオニンの収率は、親株thrIを使用した場合と比べて10%増加したことが分かった。
コリネバクテリウム・グルタミカムからの高スレオニン要求性株の作製
スレオニンインポーターをクローニングするための宿主株としてスレオニンインポーター欠損株を使用するため、欠損株をコリネバクテリウム・グルタミカムから作製した。この目的のために、高スレオニン要求性株を低スレオニン要求性株から作製した。
高スレオニン要求性株を作製するため、コリネバクテリウム・グルタミカムATCC 13032を用いて作製されたスレオニン栄養要求性株であるコリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-1を、親株として使用した。CJ L-1株はスレオニンについて20mg/lの栄養要求性を現した。CJ L-1株に人為的突然変異プロセスを施して高スレオニン要求性株を作製した。人為的突然変異を誘発するため、アルキル化剤の1つであるN-メチル-N’-ニトロ-N-ニトロソグアニジン(NTG)を使用した。コリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-1を対数増殖期の中期までLB(Luria-Bertani)液体培地で増殖させ、クエン酸バッファー(pH5.5)で107〜108細胞/mlに懸濁した。NTGの最終濃度を1,000μg/mlにして、CJ L-1株を30℃で5分間、振とう器(concussor)(又はシェーカー)に入れた。その後、株をリン酸カリウム(pH7.0)で3回洗浄し、2,000mg/lのスレオニンを含む最小培地に塗抹した。培地で増殖した約30,000のコロニーを20mg/lのスレオニンを含む最小培地の存在下でTooth pickingプロセスにかけ、増殖しなかった株を選択した。これらの選択された株が、スレオニン要求特性を有するかどうか再度調べた。500mg/lスレオニン要求性株を最終的に選択し、コリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-11とした。そしてCJ L-11をスレオニンインポーターをクローニングするための宿主細胞として使用した。
Figure 0004455601
スレオニンインポーターのクローニング
実施例1で作製された、高スレオニン要求性株のコリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-11を、コリネバクテリウム・グルタミカム野生株のATCC 13032からスレオニンインポーターをクローニングするために、宿主株として使用した。
この目的のために、低スレオニン要求性クローンを得るため、コリネバクテリウム・グルタミカムATCC 13032の染色体ライブラリーを構築し、コリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-11に形質転換した。
染色体ライブラリーの構築物について、コリネバクテリウム・グルタミカムATCC 13032株をLB培地で16時間培養して、種培養培地を作製した。それから1%の種培養培地を10mlの1%のグリシンを含むLB培地に播いて、その中で株を12時間培養した。菌(mycobiant)を培養した株から集め、Qiangen社のGenomic DNAキットを用いて菌から染色体DNAを分離した。その後、2μgの染色体DNAをSau3A1制限酵素0.1ユニットと混合し、37℃で1時間培養して部分的に切断した。この部分的に切断された染色体DNAを0.8%アガロースゲル電気泳動で4-6kbのDNAフラグメントに精製した。最後に、ゲル精製DNAフラグメントをコリネバクテリウムベクターであるpECCG122のBamHI制限酵素の部位に導入して、染色体ライブラリーを完成させた。
次に、染色体ライブラリーをコリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-11(高スレオニン要求性株)に形質転換し、20mg/lのスレオニンを含む最小培地に塗抹した。その後、プラスミドDNAを、培地で産生されたコロニーから抽出し、コリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-11に再形質転換した。最後に、高スレオニン要求性の特性から低スレオニン要求性の特性に戻ったクローンを選択し、pECCG-thrYとした。
クローニングされたDNAフラグメントの塩基配列分析
実施例2で得られた低スレオニン要求性クローンの遺伝子を調べるため、適切なプライマーを合成し、オーバーラップさせてDNAシーケンスを行った。この方法で、クローニングされたDNAフラグメントの塩基配列を決定した(配列番号1を参照されたい)。
クローニングされたDNAフラグメントは4,846塩基から構成されることが分かった。次にDNAフラグメントの遺伝子のオープンリーディングフレーム(ORF)をORFファインダーを利用して再度検索した。その結果、1kbよりも長い2つのORFが検索された。より具体的には、ORF1(即ち配列番号1)は、23番目の塩基から1,168番目の塩基の1,146bp遺伝子であり、もう1つのORF2は、1,772番目の塩基から3,025番目の塩基の1,254 bp遺伝子である(図1を参照されたい)。
次に、これらの相同遺伝子をBLASTPを用いて検索した。ORF1は様々な微生物のヒドロキシラーゼ又はモノオキシゲナーゼなどの遺伝子と高い相同性を現すことが分かった。一方、ORF2はポリフィロモナス・ジンジバーリスのセリン/スレオニントランスポーターと48%の相同性、及びバクテリオイデス・セタイオタオミクロンのNa+/H+ジカルボキシレート共輸送体と51%の相同性を現すことが分かった。
公表された報告によれば、コリネバクテリウム・グルタミカムに関する限り、スレオニンとNa+は同時に細胞に導入されて、スレオニンとセリンは共通のインポーターで移入される。これらの公知の事実に基づいて、本発明者らは、DNAフラグメント中のクローニングされた膜タンパク質の遺伝子産物がスレオニンインポーターでありうると仮定し、遺伝子産物をthrYとした。
低スレオニン要求性株CJ L-1からのthrY欠損株の作製とその特性
スレオニン移入におけるクローニングされたthrYの関与を確認するため、本発明者らは、低スレオニン要求性株が高スレオニン要求性株に形質転換されるかを調べる目的で、問題のコリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-1株(低スレオニン要求性株)の遺伝子を破壊した。
thrY欠損株を作製するため、遺伝子のタンパク質コード領域の中央部のみDNAポリメラーゼ連鎖反応を行い(すなわちプライマー1:5’-GACTTGTTCGGTGTTGAATCCGAGC-3’、プライマー2:5’-CGGTCTGATCGCCTACGGAGCAATC-3’)、pCR2.1-TOPO(Invitrogen社製造)などの大腸菌ベクターにクローニングした。それを低スレオニン要求性株であるコリネバクテリウム・グルタミカムCJ L-1株に形質転換し、シングルクロスオーバームーブメントを行い、欠損株を得た(図1及び図2を参照されたい)。その後、thrY欠損株のスレオニン栄養要求性は20mg/lから300mg/lに著しく増加したことが分かった。
これらの発見に基づいて、本発明者らはクローニングされたthrYは実際にスレオニンインポーターであると結論した。
スレオニン産生株からのthrY欠損株の作製とスレオニンの産生実験
スレオニン産生株のthrYの破壊がどのようにスレオニンの収率に影響を与えるかを見出すため、本発明者らは以下の実験を行った。
この実験のために、スレオニン産生コリネバクテリウム・グルタミカム組換え株のCJ T-2を標的株として選択し、上述した方法を遺伝子を欠損するのに用いた。このようにして作製した遺伝子欠損株をCJ T-21とし、これをスレオニンを産生させるのに実際に使用した。
発酵について、細菌株を250mlのバッフルフラスコ(培養培地:25ml)に入れ、振とう器(又はシェーカー)で30℃、230rpmで72時間培養した。発酵培地の組成は以下の表2に示す。スレオニンの濃度を測定した後、本発明者らは、親株は培養培地に7.3g/lのスレオニンを蓄積し、thrI欠損株は8.1g/lのスレオニンを蓄積し、約10%の増加を示したことを発見した。これは、細胞へのスレオニンの移入が、欠損したthrYが原因で根本的にブロックされたため、細胞内のスレオニンの濃度が低下したからである。従って、スレオニン生合成遺伝子は、スレオニンによるフィードバック阻害又は転写抑制を回避することができた。
Figure 0004455601
クローニングされたDNAフラグメントの遺伝子配置を示す。 大腸菌ベクターを使ったシングルクロスオーバーにより生じた遺伝子欠損を示す。

Claims (2)

  1. コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)においてスレオニンインポーターを欠損することによりスレオニンの収率を上げる方法であって、該スレオニンインポーターが配列番号1のDNA配列のうち1,772番目の塩基から3,025番目の塩基の連続したDNA配列によりコードされるものである、前記方法。
  2. 請求項1に記載の方法により作製されたスレオニン産生株。
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