JPWO2008026698A1 - L‐グルタミンの製造法 - Google Patents
L‐グルタミンの製造法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2008026698A1 JPWO2008026698A1 JP2008532121A JP2008532121A JPWO2008026698A1 JP WO2008026698 A1 JPWO2008026698 A1 JP WO2008026698A1 JP 2008532121 A JP2008532121 A JP 2008532121A JP 2008532121 A JP2008532121 A JP 2008532121A JP WO2008026698 A1 JPWO2008026698 A1 JP WO2008026698A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seq
- amino acid
- dna
- sequence represented
- protein
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/10—Transferases (2.)
- C12N9/12—Transferases (2.) transferring phosphorus containing groups, e.g. kinases (2.7)
- C12N9/1205—Phosphotransferases with an alcohol group as acceptor (2.7.1), e.g. protein kinases
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/0004—Oxidoreductases (1.)
- C12N9/0008—Oxidoreductases (1.) acting on the aldehyde or oxo group of donors (1.2)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P13/00—Preparation of nitrogen-containing organic compounds
- C12P13/04—Alpha- or beta- amino acids
- C12P13/14—Glutamic acid; Glutamine
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Zoology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
Description
[1](1)配列番号1〜3のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質、または(2)配列番号1〜3のいずれかで表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有し、かつ配列番号1〜3のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同一の活性を有する蛋白質、の活性が低下または喪失しており、かつ(3)配列番号4で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質、または(4)配列番号4で表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有し、かつ配列番号4で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同一の活性を有する蛋白質、の活性が低下または喪失しているコリネバクテリウム属に属する微生物。
[2]コリネバクテリウム属に属する微生物が、コリネバクテリウム・グルタミクムである、[1]に記載の微生物。
[3][1]に記載の微生物、または以下の(1)〜(5)より選ばれる1つ以上の蛋白質の活性が低下、または喪失しているコリネバクテリウム属に属する微生物を培地に培養し、該培養物中にL−グルタミンを生成、蓄積させ、該培養物中からL−グルタミンを採取することを特徴とする、L−グルタミンの製造法。
(1)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(2)配列番号2で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(3)配列番号3で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(4)配列番号4で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(5)配列番号1〜4のいずれかのアミノ酸配列と80%以上の相同性を有し、かつ(1)〜(4)のいずれかの蛋白質と実質的に同一の活性を有する蛋白質
[4]コリネバクテリウム属に属する微生物が、コリネバクテリウム・グルタミクムである、[3]に記載のL‐グルタミンの製造法。
本発明の微生物および本発明の方法で用いられる微生物は、以下の(1)または(2)記載の蛋白質
(1)配列番号1〜3のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(2)配列番号1〜3のいずれかで表されるアミノ酸配列と80%以上、好ましくは90%、より好ましくは95%、さらに好ましくは98%、最も好ましくは99%の相同性を有し、かつ配列番号1〜3のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同一の活性を有する蛋白質
の活性が低下または低下または喪失しており、かつ以下の(3)または(4)記載の蛋白質
(3)配列番号4で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(4)配列番号4で表されるアミノ酸配列と80%以上、好ましくは90%、より好ましくは95%、さらに好ましくは98%、最も好ましくは99%の相同性を有し、かつ配列番号4で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同一の活性を有する蛋白質
の活性が低下または喪失した微生物、および以下の(5)〜(9)より選ばれる1つ以上の蛋白質
(5)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(6)配列番号2で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(7)配列番号3で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(8)配列番号4で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(9)配列番号1〜4のいずれかで表されるアミノ酸配列と80%以上、好ましくは90%、より好ましくは95%、さらに好ましくは98%、最も好ましくは99%の相同性を有し、かつ配列番号1〜4のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同一の活性を有する蛋白質
の活性が低下または喪失した微生物をあげることができる。
翻訳調節領域としては、染色体DNA上における翻訳領域の5’末端より上流側30塩基からなるDNAをあげることができ、好ましくは上流側10塩基からなるDNAをあげることができる。
微生物細胞としては、好ましくコリネバクテリウム属に属する微生物をあげることができ、野生株であってもよいし、該野生株からL‐グルタミンを効率よく生成するように育種された育種株でもよい。
L−グルタミンの生合成を制御する機構の少なくとも1つを緩和または解除した微生物としては、例えばアデニリル化によりグルタミンシンテターゼの制御を行なうグルタミンシンテターゼ・アデニリルトランスフェラーゼの活性が低下したコリネ型細菌[FEMS Microbiology Letters, 201, 91 (2001)、特開2002-300887号]、アデニリル化を受けるグルタミンシンテターゼの405番目のアミノ酸が置換したコリネ型細菌[FEMS Microbiology Letters, 201, 91 (2001)、特開2003-164297号]、およびPIIタンパク質の活性が低下したコリネ型細菌[FEMS Microbiology Letters, 173, 303 (1999)、特開2002-300887号]をあげることができる。野生型株に比べL−グルタミンアナログに対する耐性度が高い細胞株を選択して得られる微生物としては、例えばアザセリン耐性を付与したコリネ型細菌[特開昭55-148094号]、6−ジアゾ−5−オキソ−ノルロイシン耐性を付与したコリネ型細菌[特開平3-232497号]などが知られている。
2.本発明のL‐グルタミンの製造法
上記1の方法で調製することができる微生物を培地に培養し、培養物中にL−グルタミンを生成、蓄積させ、該培養物からL−グルタミンを採取することにより、L‐グルタミンを製造することができる。
炭素源としては、使用する微生物の資化できる炭素源であればいずれでもよく、例えばグルコース、糖蜜、フラクトース、シュークロース、マルトース、でんぷん加水分解物等の糖類、エタノール、グリセロールのようなアルコール類、酢酸、乳酸、コハク酸等の有機酸類などをあげることができる。
無機塩としては、リン酸第一水素カリウム、リン酸第二水素カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、炭酸カルシウム等を用いることができる。
培養物中に蓄積したL−グルタミンは、通常の精製方法によって採取することができる。例えばL−グルタミンは、培養後、遠心分離などで菌体や固形物を除いたあと、活性炭処理、イオン交換樹脂処理、濃縮、結晶分別等の公知の方法を併用することによって採取することができる。
(1)染色体DNA相同組換え用ベクターpdXの作製
まず、TAクローニング法[Molecular cloning, a laboratory manual, Third Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press (2001)、以下、モレキュラー・クローニング第3版と略す]により、染色体組換え用断片をプラスミドpESB30にクローニングした。
使用したコリネバクテリウム・グルタミクムの野生株ATCC13032株の染色体DNAは、斉藤らの方法[Biochim.Biophys.Acta,72,619(1963)]により調製した。
該5.3kbのDNA断片の両末端をDNA Blunting Kit(タカラバイオ社製)を用い、添付のプロトコールに従って、平滑化した。該平滑化断片をフェノール・クロロホルム抽出及びエタノール沈殿により濃縮した後、Takara Ex Taq(タカラバイオ社製)および添付のバッファーを用いてdTTP存在下で70℃、2時間反応させ、3´末端にチミン1塩基が付加したDNA断片pESB30-Tを調製した。
各々のPCRにより得られた約0.7kbおよび約1.0kbの増幅産物を、各々Qiaquick PCR Purification Kit(Qiagen社製)を用いて精製した。
得られた約1.7kbのDNA断片をアガロースゲル電気泳動した後、GENECLEAN Kitを用いて抽出、精製した。
得られた結合産物を用い、常法に従って大腸菌DH5αを形質転換した。該形質転換体を、20μg/mlのカナマイシンを含むLB寒天培地に塗布後、30℃で一晩培養した。
生育した形質転換体を20μg/mlのカナマイシンを含むLB液体培地に植菌して30℃で一晩培養し、得られた培養液からアルカリSDS法によりプラスミドを抽出した。
(2)染色体DNA相同組換え用ベクターpdHの作製
コリネバクテリウム・グルタミクムATCC13032株の染色体DNA上の配列番号5の塩基番号1390から4424で表される塩基配列のうち、塩基番号2391から3424で表される領域を欠失させるためのプラスミドを(1)と同様の方法で作製した。
得られた約2.0kbのDNA断片をアガロースゲル電気泳動した後、GENECLEAN Kitを用いて抽出、精製した。
得られた結合産物を用い、常法に従って大腸菌DH5αを形質転換した。該形質転換体を、20μg/mlのカナマイシンを含むLB寒天培地に塗布後、30℃で一晩培養した。
生育した形質転換体を20μg/mlのカナマイシンを含むLB液体培地に植菌して30℃で一晩培養し、得られた培養液からアルカリSDS法によりプラスミドを抽出した。
(3)染色体DNA相同組換え用ベクターpdpGの作製
コリネバクテリウム・グルタミクムATCC13032株の染色体DNA上の配列番号5の塩基番号2977から6882で表される塩基配列のうち、塩基番号3627から5882で表される領域を欠失させるためのプラスミドを(1)と同様の方法で作製した。
得られた約1.7kbのDNA断片をアガロースゲル電気泳動した後、GENECLEAN Kitを用いて抽出、精製した。
得られた結合産物を用い、常法に従って大腸菌DH5αを形質転換した。該形質転換体を、20μg/mlのカナマイシンを含むLB寒天培地に塗布後、30℃で一晩培養した。
生育した形質転換体を20μg/mlのカナマイシンを含むLB液体培地に植菌して30℃で一晩培養し、得られた培養液からアルカリSDS法によりプラスミドを抽出した。
(4)染色体DNA相同組換え用ベクターpDGADの作製
コリネバクテリウム・グルタミクムATCC13032株の染色体DNA上の配列番号18で表される塩基配列のうち、塩基番号1001から4489で表される領域を欠失させるためのプラスミドを(1)と同様の方法で作製した。
得られた約2.0kbのDNA断片をアガロースゲル電気泳動した後、GENECLEAN Kitを用いて抽出、精製した。
得られた結合産物を用い、常法に従って大腸菌DH5αを形質転換した。該形質転換体を、20μg/mlのカナマイシンを含むLB寒天培地に塗布後、30℃で一晩培養した。
生育した形質転換体を20μg/mlのカナマイシンを含むLB液体培地に植菌して30℃で一晩培養し、得られた培養液からアルカリSDS法によりプラスミドを抽出した。
(5)染色体DNA相同組換え用ベクターpDGBの作製
コリネバクテリウム・グルタミクムGLA2株の染色体DNA上の配列番号18の塩基番号1847から2734で表される塩基配列を欠失させるためのプラスミドを(1)と同様の方法で作製した。
得られた約2.0kbのDNA断片をアガロースゲル電気泳動した後、GENECLEAN Kitを用いて抽出、精製した。
得られた結合産物を用い、常法に従って大腸菌DH5αを形質転換した。該形質転換体を、20μg/mlのカナマイシンを含むLB寒天培地に塗布後、30℃で一晩培養した。
生育した形質転換体を20μg/mlのカナマイシンを含むLB液体培地に植菌して30℃で一晩培養し、得られた培養液からアルカリSDS法によりプラスミドを抽出した。
(6)L−グルタミン生産菌GLA2への染色体欠失変異導入
プラスミドpdXが、コリネ型細菌内では自立複製できないことを利用し、以下の方法で、pdX中の組換え用DNA断片が、実験例で作製したL−グルタミン生産株であるコリネバクテリウム・グルタミクムGLA2株(GLA2の作製方法については後述する)の染色体DNA中に相同組換えにより組み込まれた株を選択した。
生育した該形質転換体のうちの1株から斉藤らの方法[Biochim.Biophys.Acta,72、619(1993)]により染色体DNAを調製し、得られた染色体DNAの構造をサザンハイブリダイゼーション[モレキュラー・クローニング第3版]により調べた結果、pdXがCampbellタイプの相同組み換えにより染色体に組み込まれていることが確かめられた。
SUC寒天培地で生育した1回組換え体から、斉藤らの方法により染色体DNAを調製した。得られた染色体DNAを鋳型として、配列番号6および9で表される塩基配列を有する合成DNAをプライマーとして、Pyrobest DNA Polymerase(タカラバイオ社製)と添付のバッファーを用いてPCRを行った。得られたPCR増幅断片の塩基配列を常法により決定し、GLA2株の染色体DNA上の配列番号5の塩基番号261から3389で表される塩基配列のうち、塩基番号1001から2389を欠失したDNA断片に置換されているGLA2X株を取得した。同様の方法でpdHを用いて配列番号5の塩基番号1390から4424で表される塩基配列のうち、塩基番号2391から3424で表される領域を欠失したDNA断片に置換されているGLA2H株を取得した。さらに同様の方法でpdpGを用いて配列番号5の塩基番号2977から6882で表される塩基配列のうち、塩基番号3627から5882で表される領域を欠失したDNA断片に置換されているGLA2PG株を取得した。
実施例1で得たGLA2X株、GLA2H株、GLA2PG株、GLA2GAD株、GLA2GB株、GLA2HGB株、およびこれらの親株であるGLA2株をそれぞれ種培地〔グルコース50g、肉エキス7g、ペプトン10g、塩化ナトリウム3g、硫酸アンモニウム5g、尿素5g、硫酸マグネシウム7水和物500mg、硫酸鉄7水和物50mg、チアミン塩酸塩500μg、ビオチン20μgを水1Lに含み、pH7.2に調整後、炭酸カルシウムを30g加えた培地〕8mlの入った試験管に接種し、30℃、220rpmの条件で16時間培養し、種培養液を得た。
結果を表1に示す。
[実験例]L‐グルタミン生産菌GLA2株の造成
(1)遺伝子置換用プラスミドpCglnA2の作製
配列番号27で表されるアミノ酸配列のN末端から第64番目のグルタミン酸がリジンに置換(Glu64Lys)されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするDNAを、PCRを用いる部位特異的変異法[モレキュラー・クローニング第3版]を用いて次のようにして取得した。
配列番号29で表される塩基配列の5’末端から1185〜1204番目の塩基配列の相補配列にBamHI認識配列を含むタグ配列を付加したDNA断片を合成し、その塩基配列を配列番号33に示した。
さらに、両精製物を鋳型とし、配列番号30で表される塩基配列を有するDNA断片と配列番号33で表される塩基配列を有するDNA断片をプライマーとして用いてPCRを行った。このPCRにより、配列番号27で表されるアミノ酸配列のN末端から第64番目のグルタミン酸をコードするコドン(gaa)がリジンをコードするコドン(aaa)に置換された約1.0kbのDNA断片を取得した。得られた約1.0kbのDNA断片をBamHI処理し、アガロースゲル電気泳動した後、GENECLEAN Kitを用いて抽出、精製した。
具体的にはpESB30をBamHIで切断後、アルカリフォスファターゼ処理を行ない、アガロースゲル電気泳動し、GENECLEAN Kitを用いてpESB30のBamHI処理断片を抽出、精製した。このpESB30断片と、上記で得られたBamHI処理した約1.0kbのDNA断片を混合し、ライゲーションキットver.1を用い、リガーゼ反応を行った。
該菌株を、20μg/mlのカナマイシンを含むLB寒天培地[バクトトリプトン(ディフコ社製)10g、酵母エキス(ディフコ社製)5g、塩化ナトリウム 10g、バクトアガー(ディフコ社製)16gを水1Lに含み、pH7.0に調整された培地]上で培養し、形質転換株を選択した。該形質転換株を20μg/mlのカナマイシンを含むLB培地で終夜培養し、得られた培養液からアルカリSDS法によりプラスミドを調製した。
(2)遺伝子発現用プラスミドpGlnA2の造成
配列番号27で表されるアミノ酸配列のN末端から第64番目のグルタミン酸がリジンに置換(Glu64Lys)されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするDNAを、(1)と同様の方法で取得した。
このpCS299P断片に上記で得られたBamHI処理した約1.9kbのDNA断片を(1)と同様の方法でクローン化した。
(3)遺伝子置換用プラスミドpCltsAの作製
配列番号36で表されるリゾチーム感受性に関わるポリペプチドのアミノ酸配列のN末端から第80番目のグリシンがアスパラギン酸に置換(Gly80Asp)されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするDNAを、(1)と同様の方法で取得した。同変異の導入によりリゾチーム感受性が付与されることが報告されている[BMC Biotechnol., 9, 1 (2001)]。
さらに、両精製物を鋳型とし、配列番号39で表される塩基配列を有するDNA断片と配列番号42で表される塩基配列を有するDNA断片をプライマーとして用いてPCRを行った。このPCRにより、配列番号36で表されるLtsAが有するアミノ酸配列のN末端から第80番目のグリシンをコードする領域(ggt)がアスパラギン酸をコードするコドン(gat)に置換された約1.0kbのDNA断片を取得した。この約1.0kbのDNA断片をBamHIで処理し(1)と同様の方法でpESB30にクローン化し、このプラスミドをpCltsAと命名した。
(4)L−グルタミン生産菌GLA2の造成
上記(1)で作製したプラスミドpCglnA2を用い、遺伝子置換法によってコリネバクテリウム・グルタミクム ATCC13032の染色体DNAにおいてグルタミンシンテターゼ2をコードする遺伝子に配列番号27で表されるアミノ酸配列のN末端から64番目のグルタミン酸をリジンに置換する変異(Glu64Lys)を導入した。
配列番号7−人工配列の説明:合成DNA
配列番号8−人工配列の説明:合成DNA
配列番号9−人工配列の説明:合成DNA
配列番号10−人工配列の説明:合成DNA
配列番号11−人工配列の説明:合成DNA
配列番号12−人工配列の説明:合成DNA
配列番号13−人工配列の説明:合成DNA
配列番号14−人工配列の説明:合成DNA
配列番号15−人工配列の説明:合成DNA
配列番号16−人工配列の説明:合成DNA
配列番号17−人工配列の説明:合成DNA
配列番号19−人工配列の説明:合成DNA
配列番号20−人工配列の説明:合成DNA
配列番号21−人工配列の説明:合成DNA
配列番号22−人工配列の説明:合成DNA
配列番号23−人工配列の説明:合成DNA
配列番号24−人工配列の説明:合成DNA
配列番号25−人工配列の説明:合成DNA
配列番号26−人工配列の説明:合成DNA
配列番号30−人工配列の説明:合成DNA
配列番号31−人工配列の説明:合成DNA
配列番号32−人工配列の説明:合成DNA
配列番号33−人工配列の説明:合成DNA
配列番号34−人工配列の説明:合成DNA
配列番号35−人工配列の説明:合成DNA
配列番号39−人工配列の説明:合成DNA
配列番号40−人工配列の説明:合成DNA
配列番号41−人工配列の説明:合成DNA
配列番号42−人工配列の説明:合成DNA
Claims (4)
- (1)配列番号1〜3のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質、または(2)配列番号1〜3のいずれかで表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有し、かつ配列番号1〜3のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同一の活性を有する蛋白質、の活性が低下または喪失しており、かつ(3)配列番号4で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質、または(4)配列番号4で表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有し、かつ配列番号4で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質的に同一の活性を有する蛋白質、の活性が低下または喪失しているコリネバクテリウム属に属する微生物。
- コリネバクテリウム属に属する微生物が、コリネバクテリウム・グルタミクムである、請求項1に記載の微生物。
- 請求項1に記載の微生物、または以下の(1)〜(5)より選ばれる1つ以上の蛋白質の活性が低下、または喪失しているコリネバクテリウム属に属する微生物を培地に培養し、該培養物中にL−グルタミンを生成、蓄積させ、該培養物中からL−グルタミンを採取することを特徴とする、L−グルタミンの製造法。
(1)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(2)配列番号2で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(3)配列番号3で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(4)配列番号4で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
(5)配列番号1〜4のいずれかのアミノ酸配列と80%以上の相同性を有し、かつ(1)〜(4)のいずれかの蛋白質と実質的に同一の活性を有する蛋白質 - コリネバクテリウム属に属する微生物が、コリネバクテリウム・グルタミクムである、請求項3に記載のL−グルタミンの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008532121A JP5064396B2 (ja) | 2006-09-01 | 2007-08-30 | L‐グルタミンの製造法 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006237332 | 2006-09-01 | ||
JP2006237332 | 2006-09-01 | ||
JP2008532121A JP5064396B2 (ja) | 2006-09-01 | 2007-08-30 | L‐グルタミンの製造法 |
PCT/JP2007/066910 WO2008026698A1 (fr) | 2006-09-01 | 2007-08-30 | Procédé de production d'acide l-glutamique |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2008026698A1 true JPWO2008026698A1 (ja) | 2010-01-21 |
JP5064396B2 JP5064396B2 (ja) | 2012-10-31 |
Family
ID=39135980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008532121A Active JP5064396B2 (ja) | 2006-09-01 | 2007-08-30 | L‐グルタミンの製造法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8187843B2 (ja) |
EP (2) | EP2062975B1 (ja) |
JP (1) | JP5064396B2 (ja) |
WO (1) | WO2008026698A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2496867C2 (ru) | 2011-04-25 | 2013-10-27 | Закрытое акционерное общество "Научно-исследовательский институт Аджиномото-Генетика" (ЗАО "АГРИ") | Способ получения l-аминокислоты семейства глутамата с использованием коринеформной бактерии |
KR101694850B1 (ko) | 2014-10-08 | 2017-01-10 | 씨제이제일제당 주식회사 | L-글루타민을 생산하는 미생물 및 이를 이용한 l-글루타민 생산방법 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55148094A (en) | 1979-05-07 | 1980-11-18 | Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd | Preparation of l-glutamine by fermentation |
JPH03232497A (ja) | 1990-02-08 | 1991-10-16 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 発酵法によるl―グルタミンの製造方法 |
DE69838148T2 (de) * | 1998-09-04 | 2008-04-17 | Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. | Lysozym-Unempfindlichkeit verleihendes GEN |
JP4061769B2 (ja) | 1999-03-25 | 2008-03-19 | 味の素株式会社 | L−グルタミン酸の製造法 |
CN100540668C (zh) | 1999-04-19 | 2009-09-16 | 协和发酵生化株式会社 | 新型脱敏型天冬氨酸激酶 |
JP4623825B2 (ja) | 1999-12-16 | 2011-02-02 | 協和発酵バイオ株式会社 | 新規ポリヌクレオチド |
JP4560998B2 (ja) | 2001-02-05 | 2010-10-13 | 味の素株式会社 | 発酵法によるl−グルタミンの製造法及びl−グルタミン生産菌 |
RU2230114C2 (ru) | 2001-11-30 | 2004-06-10 | Закрытое акционерное общество "Научно-исследовательский институт Аджиномото-Генетика" | Мутантная глутаминсинтетаза, фрагмент днк, штамм escherichia coli - продуцент l-глутамина и способ получения l-аминокислот |
-
2007
- 2007-08-30 US US12/439,300 patent/US8187843B2/en active Active
- 2007-08-30 EP EP07806387.2A patent/EP2062975B1/en active Active
- 2007-08-30 WO PCT/JP2007/066910 patent/WO2008026698A1/ja active Application Filing
- 2007-08-30 JP JP2008532121A patent/JP5064396B2/ja active Active
- 2007-08-30 EP EP13157891.6A patent/EP2612915B1/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2062975B1 (en) | 2013-10-09 |
EP2612915B1 (en) | 2015-04-08 |
US20110124059A1 (en) | 2011-05-26 |
EP2062975A1 (en) | 2009-05-27 |
EP2062975A4 (en) | 2011-09-21 |
WO2008026698A1 (fr) | 2008-03-06 |
JP5064396B2 (ja) | 2012-10-31 |
US8187843B2 (en) | 2012-05-29 |
EP2612915A1 (en) | 2013-07-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4881739B2 (ja) | L−アルギニン、l−オルニチンまたはl−シトルリンの製造法 | |
US11499173B2 (en) | Modified polypeptide with attenuated activity of citrate synthase and method for producing L-amino acid using the same | |
JP4595506B2 (ja) | L−アミノ酸生産菌及びl−アミノ酸の製造方法 | |
US11555213B2 (en) | Nucleic acid encoding a modified homoserine dehydrogenase | |
JP2017023147A (ja) | 発酵法による目的物質の製造法 | |
TWI675914B (zh) | 具有腐胺生產力之微生物及使用該微生物製造腐胺之方法 | |
JP5064396B2 (ja) | L‐グルタミンの製造法 | |
JP4152320B2 (ja) | アミノ酸の製造法 | |
US9023622B2 (en) | Method for producing L-amino acid using a microorganism with decreased aspartate aminotransferase activity | |
CN115003807A (zh) | 新半胱氨酸亚磺酸脱硫酶变体及使用其生产l-缬氨酸的方法 | |
JP2018517411A (ja) | O−アセチルホモセリンを生産する微生物及びそれを用いてo−アセチルホモセリンを生産する方法 | |
JP2023506053A (ja) | クエン酸シンターゼの活性が弱化した新規な変異型ポリペプチド及びそれを用いたl-アミノ酸生産方法 | |
JPWO2013154182A1 (ja) | アミノ酸の製造法 | |
CN114765989B (zh) | 新3-磷酸甘油醛脱氢酶变体及使用其生产l-缬氨酸的方法 | |
KR102679080B1 (ko) | 변이형 atp-의존적 프로테아제 및 이를 이용한 l-아미노산의 생산 방법 | |
KR20230092008A (ko) | L-아미노산의 제조법 | |
KR20230167496A (ko) | L-오르니틴 생산능을 가지는 미생물 및 이를 이용한 l-오르니틴 생산방법 | |
CN115485373A (zh) | 新二氢硫辛酰胺乙酰基转移酶变体及使用其生产l-缬氨酸的方法 | |
TW202307201A (zh) | 具有減弱之LacI家族DNA結合性轉錄調節子之活性之微生物及使用其之L-麩胺酸之生產方法 | |
CN114981293A (zh) | 新引发体组装蛋白变体及使用其生产l-赖氨酸的方法 | |
KR20220083557A (ko) | 변이형 atp-의존적 프로테아제 및 이를 이용한 l-아미노산의 생산 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100820 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120515 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120629 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120724 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120808 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5064396 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |