JP4455125B2 - インモールド容器とその成形方法及び成形装置 - Google Patents

インモールド容器とその成形方法及び成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4455125B2
JP4455125B2 JP2004107451A JP2004107451A JP4455125B2 JP 4455125 B2 JP4455125 B2 JP 4455125B2 JP 2004107451 A JP2004107451 A JP 2004107451A JP 2004107451 A JP2004107451 A JP 2004107451A JP 4455125 B2 JP4455125 B2 JP 4455125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
container
outer peripheral
label
flange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004107451A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005289451A (ja
Inventor
林 聡 小
Original Assignee
小林 聡
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 小林 聡 filed Critical 小林 聡
Priority to JP2004107451A priority Critical patent/JP4455125B2/ja
Publication of JP2005289451A publication Critical patent/JP2005289451A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4455125B2 publication Critical patent/JP4455125B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)

Description

本発明は文字や図形や写真を印刷したラベルを金型内に装着し、樹脂を射出して前記ラベルと一体的に容器を成形するようにしたインモールド容器とその成型方法およびその成形装置に関する。
一般に、底壁と筒壁とフランジを有し、内部に食品等を入れ、前記フランジ上面を薄い蓋部材によって剥離可能にシールするようにした樹脂製容器が広く使用されている。
ほとんどの上記容器の外周面には消費者の注意を引くような表示が施されている。このような表示の中には容器の外周面に直接印刷するようにしたものがある。しかし、文字や図形や写真を容器の外周面に直接印刷しようとすると、容器の外周面の曲面的な形状により印刷が困難であり、このため美しい外観の文字や図形や写真を施すことは困難であった。
これに対して、あらかじめ別個に美しく印刷したラベルを用意し、前記樹脂製容器の外周部に前記ラベルを配置し、前記樹脂製容器と一体成形することが行われている。なお、このようにして製造された容器はインモールド容器と呼ばれている。
インモールド容器に関しては、たとえば特許第3087249号に開示された技術が存在している。
特許第3087249号に開示された発明(以下「従来の技術」という)は、ラベルの上端部をフランジの下面に沿って外方に屈曲させたインモールド容器、その成形装置およびその成形方法に関する。
図12〜14に特許第3087249号のインモールド容器の成形方法およびインモールド容器を示す。
最初にインモールド容器の各部分の呼称を明確にするために図14を用いて説明する。
図14に示すように、インモールド容器51は、底壁52と、脚部53と、底壁52の外周縁に下端縁が接続する筒壁54と、筒壁54の上端縁に内周縁が接続して水平に外方に突出するフランジ55と、筒壁54の外周部に埋設されたラベル56とを有している。
図12は、上記インモールド容器51の成形方法の一工程を示している。
図12において、符号57はインモールド容器51を成形する雌形金型を示している。符号58は2分割された雄形金型を示している。
雌形金型57は、インモールド容器51の底壁52の下面を形成する面57aと、脚部53の外表面を形成する面57bと、筒壁54の外周面を形成する面57cと、フランジ55の下面を形成する面57dと周縁端面を形成する面57eとを有している。
また、雌形金型57はその下部に樹脂を射出するための樹脂の通路となる空隙部57fを有している。
一方、雄形金型58は、インモールド容器51の底壁52の上面を形成する面58aと、筒壁54の内周面を形成する面58bと、フランジ55の上面を形成する面58cとを有している。
図12に示すように、従来の技術においては、雌形金型57と雄形金型58とを閉じる前に、インモールド容器の筒壁の外周面を形成する面57cにラベル56を配置する。ラベル56は概略扇状のシート部材からなり、それを筒状にまるめて前記インモールド容器の筒壁の外周面を形成する面57cの内側に配置する。
ラベル56は上端部は雌形金型57の上面よりも突出して配置される。
次に、上記のようにラベル56を配置した状態で雄形金型58を雌形金型57内に挿入し、金型を閉じて図13の状態になる。
図13に示すように、雌形金型57と雄形金型58とを閉じると、インモールド容器51を形成する空間が形成される。
ラベル56は、その上端部が雄形金型58に押されてインモールド容器の筒壁の外周面を形成する面57cの上を滑って図13に示す位置まで下がる。ラベル56の上端は雄形金型58の雄形金型58cに接している。
その状態で、雌形金型の空隙部57fから樹脂を金型の空間に射出する。射出された樹脂はインモールド容器51の底壁、筒壁を形成する空間を通って、ラベルの上端部56aを押し倒してフランジを形成する空間の周縁端部に至る。
樹脂が硬化した後に、金型から取り出すことにより図14に示すようなインモールド容器51が取り出される。
このインモールド容器51によれば、ラベル56の上端部56aはフランジ55の下面部に埋設され、その外周縁端面も樹脂によって封止され、その部分からの水分等の進入によってラベルが剥がれることを防止することができる。また、ラベル56の下端面も樹脂によって封止され、水分等の進入によるラベルの印刷の劣化を防止することができる。
特許第3087249号公報
しかし、上記特許第3087249号のインモールド容器は、ラベルが容器のフランジと筒壁の接合部で屈曲した状態で埋設されているので、ラベルの復元力によって容器のフランジと筒壁の接合部の屈曲が伸び、その結果フランジの上面が平面とならずに、フランジの外周部が持ち上がる傾向があった。
ところで、フランジの上面はシート状の蓋部材との接着面になっており、容器の内部に食品等を入れフランジの上面に蓋部材を接着することによって食品等を封入できるようになっている。ところが、フランジ外周部が持ち上がっている状態であると、蓋部材とフランジ上面の接着できる部分はフランジの外周部のみとなり、蓋部材の接着性が低下し、シールの不良を生じる問題があった。
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、フランジの外周部が持ち上がることを防止し、フランジの上面が平面になるインモールド容器とその成形方法及び成形装置を提供することにある。
本発明のインモールド容器の成形方法は、底壁と、必要に応じて脚部と、前記底壁の外周縁に下端縁が接続し筒状に形成された部分を有する筒壁と、前記筒壁の上端縁に内周縁が接続しほぼ水平に外方に突出するフランジと、外周面が前記筒壁の外周面と段差がないように前記筒壁の外周部に埋設されたラベルとを有するインモールド容器を樹脂の射出成形によって成形する方法において、前記容器の底壁の下面と、前記脚部の外表面と、前記筒壁の外周面と、前記フランジの下面と周縁端面を形成する雌形金型の前記容器のフランジ下面を形成する面の上に、内周面の少なくとも一部が前記容器の筒壁外周面を形成する前記雌形金型の面と連続する面となっている環状ジグを配置する工程と、前記雌形金型の前記容器の筒壁外周面を形成する面および前記環状ジグの内側にラベルを配置する工程と、
前記環状ジグの内側に嵌入する圧入ジグにより、前記ラベルをその上端縁が前記フランジ下面と位置整合するところまたは前記フランジ下面から所定距離下がったところまで押し込む工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、環状ジグの内側にラベルを配置し、圧入ジグによりラベルを雌形金型の内部に押し込む。その場合に、前記環状ジグは内周面の少なくとも一部が容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面と連続する面となっているので、ラベルが環状ジグの内周面に案内されて、スムーズに雌形金型の内部に導入される。この発明において、環状ジグの内周面の一部に、ラベルを配置するときにラベルの上端部をつまんでラベルの位置を調整するための凹部を設けることができるので、その場合にはラベルの設置を容易にすることができる。
本発明のインモールド容器の成形装置は、底壁と、必要に応じて脚部と、前記底壁の外周縁に下端縁が接続し筒状に形成された部分を有する筒壁と、前記筒壁の上端縁に内周縁が接続しほぼ水平に外方に突出するフランジと、外周面が前記筒壁の外周面と段差がないように前記筒壁の外周部に埋設されたラベルとを有するインモールド容器を樹脂の射出成形によって成形する装置において、前記容器の底壁の下面と、前記脚部の外表面と、前記筒壁の外周面と、前記フランジの下面と周縁端面を形成する雌形金型の前記容器のフランジ下面を形成する面まで入り込む凸部を有するジグを有することを特徴とするものである。
前記雌形金型の前記容器のフランジ下面を形成する面と前記容器の筒壁外周面を形成する面の上端部内側まで入り込む凸部を有するジグを有するようにすることができる。
本発明によれば、ジグによってラベルの上端縁をフランジ下面と位置整合するまでところまたは前記フランジ下面から所定距離下がったところまで押し込むので、容器のフランジと筒壁の接合部にラベルが屈曲した状態で埋設されることがない。これにより、ラベルの復元力によってフランジと筒壁の接合部の屈曲が伸びることがなく、フランジ上面が平らなインモールド容器を製造することができる。
前記雌形金型の前記容器のフランジ下面を形成する面上に配置できる平面形状を有し、内周面の少なくとも一部が前記容器の筒壁外周面を形成する前記雌形金型の面と連続する面となっている環状ジグと、前記環状ジグの内側に嵌入可能な形状を有する圧入ジグとを有するようにすることもできる。
本発明によれば、雌形金型の前記容器の筒壁外周面を形成する面および前記環状ジグの内側にラベルを配置し、圧入ジグにより、前記ラベルをその上端縁が前記フランジ下面と位置整合するところまたは前記フランジ下面から所定距離下がったところまで押し込むようにする。その場合、圧入ジグのラベルを押し込む過程で、ラベルが雌形金型の前記容器の筒壁外周面を形成する面および前記環状ジグの連続面にガイドされ、スムーズに雌形金型の内部に押し込まれる。
前記圧入ジグはその下端部の外周部に弾性部材を有するようにすることができる。
前記環状ジグは、その内周面の上部の少なくとも一部にラベル調整用凹所を有するようにすることができる。
本発明のインモールド容器によれば、容器のフランジと筒壁の接合部にラベルが屈曲した状態で埋設されることがないため、ラベルの復元力によってフランジの周縁部が持ち上がることがない。そのため、フランジ上面が平面となり蓋部材を接着する面積が十分得られ、良好なシール性を有するインモールド容器を得ることができる。
本発明のインモールド容器の成形方法によれば、ジグによってラベルの上端縁をフランジ下面と位置整合するまでところまたは前記フランジ下面から所定距離下がったところまで押し込むので、上記本発明のインモールド容器を容易に製造することができる。
また、環状ジグを配置する工程と、前記雌形金型の前記容器の筒壁外周面を形成する面および環状ジグの内側にラベルを配置する工程と、圧入ジグによってラベルを押し込む工程とを有する本発明のインモールド容器の成形方法によれば、環状ジグがラベルの設置を容易にし、また、環状ジグがラベルの圧入のガイドになりラベルの圧入を容易にすることができる。
本発明のインモールド容器の成形装置は、ラベルをその上端縁が容器のフランジ下面と位置整合するところまたは前記フランジ下面から所定距離下がったところまで押し込む凸部を有するジグ、あるいは環状ジグおよび圧入ジグを有しているので、上記本発明のインモールド容器の成形方法を容易に実施することができる。
以下に本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の第一実施形態によるインモールド容器の縦断面図である。
本実施形態によるインモールド容器1は、底壁2と、脚部3と、筒壁4と、フランジ5とを有している。
底壁2の外周縁に筒壁4の下端縁が接続し、筒壁4の上端縁にフランジ5の内周縁が接続している。本実施形態においては脚部3は底壁2と筒壁4の接合部の下部に接続しているが、脚部3は底壁2の一部、あるいは筒壁4の下端縁の少なくとも一部、あるいは底壁2と筒壁4の接合部の少なくとも一部に設けることができ、または、省略してもよい。
筒壁4は、本実施形態では拡開する円筒状の形状を有しているが、筒壁4の形状は同径、あるいは直径が徐々に変化する異径、あるいは、直径が不連続に変化する段部を有する異径とすることができ、また、横断面は角形を含む任意の形状とすることができ、少なくとも一部が筒状になっている。フランジ5は、内周縁が筒壁4の上端縁に接続し、ほぼ水平に外方に突出している。
ラベル6は、筒壁4の外周部に埋設され、その外周面が筒壁4の外周面と段差がないようになっている。
ラベル6の上端縁はフランジ5の下面と筒壁4の外周面の接合部7と位置整合している。
図2は、上記インモールド容器1を製造するための装置(金型とジグ)を分解して示している。
本実施形態のインモールド容器成形装置8は、雌形金型9と、雄形金型10と、ジグ11とを有している。
雌形金型9は、インモールド容器の底壁の下面を形成する面9aと、インモールド容器の脚部の外表面を形成する面9bと、インモールド容器の筒壁の外周面を形成する面9cと、インモールド容器のフランジの下面を形成する面9dと、インモールド容器のフランジの周縁端面を形成する面9eと、雄形金型10と接合する面9fとを有している。さらに、雌形金型9は、その底部に射出成形する際の樹脂の通路となる空隙部9gを有している。
雄形金型10は、インモールド容器の底壁の上面を形成する面10aと、インモールド容器の筒壁の内周面を形成する面10bと、インモールド容器のフランジの上面を形成する面10cと、雌形金型と接合する面10dとを有している。なお、インモールド容器のフランジ上面を形成する面10cと雌形金型と接合する面10dは、区別無く一つの平面をなしているが、雌形金型9との対応部分が異なる。
ジグ11は、本体部11aの下面に、雌形金型9のインモールド容器のフランジ下面を形成する面9dまで入り込む凸部11bを有している。なお、本実施形態では、ジグ11は本体部11aを有しているが、ジグ11は凸部11bを有していればよく、本体部11aは任意の形状を有していてよく、また省略してもよい。
また、本実施形態では凸部11bは雌形金型9の面9dと9eとにぴたり嵌合する形状としているが、凸部11bはインモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9dまで入り込んで、ラベル6の上縁を面9dまで押し込むことができればよい。
図3〜図5は、インモールド容器1を形成する工程を示している。
最初に図3に示すように、雌形金型9のインモールド容器の筒壁外周面を形成する面9cの内側にラベル6を配置する。
ラベル6の上端は、インモールド容器のフランジ下面を形成する面9dより上に突出して配置される。なお、ラベル6の上端がインモールド容器のフランジ下面を形成する面9dより上に突出するのは、最初からラベル6を雌形金型9の内部に配置するのは作業が困難だからである。
上述したようにラベル6を配置した後に、図4に示すようにジグ11によってラベル6を雌形金型9の内部に押し込む。
ジグ11の凸部11bは、雌形金型9のインモールド容器のフランジ下面を形成する面9dまで入り込む形状を有しているので、ラベル6は凸部11bの下面に押され、雌形金型9のインモールド容器の筒壁外周面を形成する面9c上を滑って、上端縁がインモールド容器のフランジ下面を形成する面9dに位置整合するまで雌形金型9の内部に押し込まれる。
次に、ジグ11を取り除き、雄形金型10を雌形金型9の内部に挿入し、図5に示すように金型を閉じる。
金型を閉じると、雌形金型9の雄形金型と接合する面9fと、雄形金型10の雌形金型と接合する面10dが接合し、その内部にインモールド容器1を形成する空間が形成される。
この空間は、雌形金型9の、インモールド容器の底壁下面を形成する面9aと、インモールド容器の脚部外表面を形成する面9bと、インモールド容器の筒壁外周面を形成する面9cと、インモールド容器のフランジ下面を形成する面9dと、インモールド容器のフランジ周縁端面を形成する面9eと、雄形金型10の、インモールド容器の底壁上面を形成する面10aと、インモールド容器の筒壁内周面を形成する面10bと、インモールド容器のフランジ上面を形成する面10cとによって画成される。
なお、ラベル6は、予めジグ11によって押し込まれているので、上端縁がインモールド容器のフランジ下面を形成する面9dに位置整合し、インモールド容器の筒壁外周面を形成する面9cの内側に位置している。
この状態で、空隙部9gから上記空間に樹脂を射出し、樹脂が硬化した後に取り出せば、図1に示したインモールド容器1を得ることができる。
図1のインモールド容器1は、ラベル6の上端縁がフランジ5の下面に位置整合しているので、フランジ5の下面と筒壁4の外周面の接合部で屈曲することがない。したがって、ラベル6の復元力によって上記接合部が伸びてフランジ5の外周部が持ち上がることがない。このため、フランジ5の上面は平面状態を維持することができる。これにより、フランジ5の上面に図示しないシート状の蓋部材を接着するときに、フランジ5の上面全体で蓋部材を接着することができ、良好なシール性を得ることができる。
また、ラベル6の上縁端面と下縁端面はインモールド容器1の樹脂の内部に埋没しているので、それらの端面から水分等が進入してラベル6に悪影響を与えることを防止することができる。
図6〜図8は、本発明の第二の実施形態を示している。なお、図6〜図8において、図2〜図5と同一の部分は同一の符号で示し、重複する説明は省略する。
図6は図3と対応する工程を示している。
本実施形態のインモールド容器成形装置は、図6に示すジグ12を有している以外は第一実施形態と同じ構成を有している。
本実施形態のジグ12は、本体部12aと、インモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9dと、インモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cの上端部内側まで入り込む凸部12bとを有している。
なお、本体部12aが任意の形状を有してもよく、省略してもよいことは第一実施形態の本体部11aと同様である。
本実施形態においても、最初に図6に示すように、雌形金型9のインモールド容器の筒壁外周面を形成する面9cの内側にラベル6を配置する。この場合に、ラベル6の上端縁はインモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9dより上方に突出している。
上述したようにラベル6を配置した後に、ジグ12によってラベル6を雌形金型9の内部に押し込む。
本実施形態においては、ジグ12の凸部12bは、インモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9dと、インモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cの上端部内側まで入り込むので、ラベル6は図7に示したように、その上端縁がインモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9dより所定距離下がったところまで、雌形金型9の内部に押し込まれる。
次に、ジグ12を取り除き、雄形金型10を雌形金型9の内部に挿入し、図8に示すように金型を閉じる。
金型を閉じると、雌形金型9の雄形金型と接合する面9fと、雄形金型10の雌形金型と接合する面10dが接合し、その内部にインモールド容器を形成する空間が形成される。
本実施形態においては、ラベル6は、ジグ12によって押し込まれているので、上端縁がインモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9dより所定距離下がったところのインモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cの内側に位置している。
この状態で、雌形金型の空隙部9gから上記空間に樹脂を射出し、樹脂が硬化した後に取り出せば、図示しないインモールド容器を得ることができる。
このインモールド容器においては、ラベル6はその上端縁がフランジ5の下面より所定距離下方に位置しているので、フランジ5の下面と筒壁4の外周面の接合部でラベル6が屈曲した状態で埋設されることはない。したがって、ラベル6の復元力によって上記接合部が伸びてフランジ5の外周部が持ち上がることがない。これにより、フランジ5の上面は平面状態を維持することができ、蓋部材を接着するときに、十分な接着面積を得られて良好なシール性を得ることができる。
ラベル6の上縁端面と下縁端面がインモールド容器の樹脂の内部に埋没し、それらの端面から水分等が進入してラベル6に悪影響を与えることを防止することができるのは本発明の第一実施形態と同様である。
図9〜図11は、本発明の第三の実施形態を示している。図9,10の雌形金型は上記第一実施形態および第二実施形態の雌形金型と同一であるので同一の符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態のインモールド容器成形装置は、図9に示す環状ジグ13と圧入ジグ14とを有している。本実施形態の雄形金型(図示せず)は本発明の第一実施形態および第二実施形態の雄形金型と同一のものである。
図10に環状ジグ13と圧入ジグ14を詳しく示す。
環状ジグ13は、全体として環状の形状を有しており、下端部はインモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9d上に配置できる形状を有している。
環状ジグ13は、インモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9d上に配置したときに、内周面の少なくとも一部がインモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cと連続する面となっている。図10に明らかに示すように、本実施形態においては、環状ジグ13の内周面は、インモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cと連続する面13aと、ラベル調整用凹所13bとを有している。
なお、「内周面の少なくともに一部がインモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cと連続する面となっている」とは、本実施形態のように内周面の一部にラベル調整用凹所13bを有している場合の他、内周面の下部全体がインモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面と連続する面となっており上部全体が異なる形状(たとえば拡開する面)になっている場合、あるいは周方向の一部がインモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面と連続する面となっており他はラベル調整用凹所となって場合などがあり得る。
ラベル調整用凹所13bは、ラベルを装着するときに、ラベルの上端部をつまんで位置調整できるように、作業者の指が入ることができる凹所である。
圧入ジグ14は、係止用の突出部14aと圧入部14bと、弾性部材14cとを有している。
係止用突出部14aは、過度にラベルを押し込むのを防止するための突出部である。ラベルを押し込むのを防止するための他の手段がある場合には係止用突出部14aは省略することができる。
圧入部14bは、ラベルを雌形金型の内部に押し込むための部分である。
弾性部材14cは、ラベルの上端縁と係合してラベルを押し込むときに、たとえばインモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cが傾斜面になっている場合に、インモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cの表面に沿って変形しつつ、ラベルを雌形金型9の内部に押し込むためのものである。
環状ジグ13と圧入ジグ14の作用について、図11を用いて説明する。
図11は、環状ジグ13を配置し、環状ジグ13とインモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cの内側にラベルを配置した後に、圧入ジグ14によってラベル6を雌形金型9の内部に押し込んだ状態を示している。
図11から明らかなように、環状ジグ13は、インモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9d上に配置されると、内周面の一部(面13a)は、インモールド容器の脚部外表面を形成する雌形金型の面9bと連続する平滑な面となる。これにより、当該面13aはラベル6を雌形金型9の内部にスムーズに進入させることに寄与することができる。
圧入ジグ14は、圧入部14bの直径はインモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cの内径よりわずかに小さくなっている。弾性部材14cは圧入部14bの下端にあって、インモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cの内周面と密着している。
このような圧入ジグ14によってラベル6を雌形金型9の内部に押し込むときは、弾性部材14cはラベル6の上端縁と係合し、インモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cに沿って変形しつつ、ラベル6を雌形金型9の内部に押し込むことができる。
係止用突出部14aが環状ジグ13の上面と係合することにより、ラベル6はその上端縁がインモールド容器のフランジ下面を形成する雌形金型の面9dより所定距離下がった所望の位置まで押し込まれて停止する。
次に、環状ジグ13と圧入ジグ14を取り除き、図示しない雄形金型10を雌形金型9の内部に進入させ、金型を閉じる。これにより、図8に示したものと同じ状態のインモールド容器を射出成形するための空間が形成される。
しかる後に、空隙部9gから樹脂を前記空間内に射出し、樹脂が硬化後に金型から取り出すことによって本発明のインモールド容器を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、インモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面9cが傾斜している場合、あるいは多少の異形になっている場合であっても、環状ジグ13によってラベル6を雌形金型9の内部にスムーズに導入することができ、本発明によるインモールド容器を容易に形成することができる。
本発明の一実施形態によるインモールド容器の縦断面図。 本発明の第一実施形態によるインモールド容器の成形装置を分解して示した縦断面図。 本発明の第一実施形態によるインモールド容器の成形方法において雌形金型の内側にラベルを配置したところを示した縦断面図。 本発明の第一実施形態によるインモールド容器の成形方法においてジグによりラベルを雌形金型内に押し込んだところを示した縦断面図。 本発明の第一実施形態によるインモールド容器の成形方法においてジグを取り除き金型を閉じたところを示した縦断面図。 本発明の第二実施形態によるインモールド容器の成形のための雌形金型とジグを示し、雌形金型の内側にラベルを配置したところを示した縦断面図。 本発明の第二実施形態によるインモールド容器の成形方法においてジグによりラベルを雌形金型内に押し込んだところを示した縦断面図。 本発明の第二実施形態によるインモールド容器の成形方法においてジグを取り除き金型を閉じたところを示した縦断面図。 本発明の第三実施形態によるインモールド容器の成形装置を分解して示した縦断面図。 本発明の第三実施形態による環状ジグと圧入ジグとを分解して示した斜視図。 本発明の第三実施形態によるインモールド容器の成形方法においてジグによりラベルを雌形金型内に押し込んだところを示した縦断面図。 従来のインモールド容器の成形のための金型を示し、雌形金型の内側にラベルを配置したところを示した縦断面図。 従来のインモールド容器の成形方法において金型を閉じたところを示した縦断面図。 従来のインモールド容器を示した縦断面図。
符号の説明
1 インモールド容器
2 底壁
3 脚部
4 筒壁
5 フランジ
6 ラベル
7 フランジ下面と筒壁外周面の接合部
8 インモールド容器成形装置
9 雌形金型
9a インモールド容器の底壁下面を形成する面
9b インモールド容器の脚部外表面を形成する面
9c インモールド容器の筒壁外周面を形成する面
9d インモールド容器のフランジ下面を形成する面
9e インモールド容器のフランジ周縁端面を形成する面
9f 雄形金型と接合する面
9g 空隙部
10 雄形金型
10a インモールド容器の底壁上面を形成する面
10b インモールド容器の筒壁内周面を形成する面
10c インモールド容器のフランジ上面を形成する面
10d 雌形金型と接合する面
11 ジグ
11a 本体部
11b 凸部
12 ジグ
12a 本体部
12b 凸部
13 環状ジグ
13a インモールド容器の筒壁外周面を形成する雌形金型の面と連続する面
13b ラベル調整用凹所
14 圧入ジグ
14a 係止用突出部
14b 圧入部
14c 弾性部材

Claims (4)

  1. 底壁と、必要に応じて脚部と、前記底壁の外周縁に下端縁が接続し筒状に形成された部分を有する筒壁と、前記筒壁の上端縁に内周縁が接続しほぼ水平に外方に突出するフランジと、外周面が前記筒壁の外周面と段差がないように前記筒壁の外周部に埋設されたラベルとを有するインモールド容器を樹脂の射出成形によって成形する方法において、
    前記容器の底壁の下面と、前記脚部の外表面と、前記筒壁の外周面と、前記フランジの下面と周縁端面を形成する雌形金型の前記容器のフランジ下面を形成する面の上に、内周面の少なくとも一部が前記容器の筒壁外周面を形成する前記雌形金型の面と連続する面となっている環状ジグを配置する工程と、
    前記雌形金型の前記容器の筒壁外周面を形成する面および前記環状ジグの内側にラベルを配置する工程と、
    前記環状ジグの内側に嵌入する圧入ジグにより、前記ラベルをその上端縁が前記フランジ下面と位置整合するところまたは前記フランジ下面から所定距離下がったところまで押し込む工程と、を有することを特徴とするインモールド容器の成形方法。
  2. 底壁と、必要に応じて脚部と、前記底壁の外周縁に下端縁が接続し筒状に形成された部分を有する筒壁と、前記筒壁の上端縁に内周縁が接続しほぼ水平に外方に突出するフランジと、外周面が前記筒壁の外周面と段差がないように前記筒壁の外周部に埋設されたラベルとを有するインモールド容器を樹脂の射出成形によって成形する装置において、
    前記容器の底壁の下面と、前記筒壁の外周面と、前記フランジの下面と周縁端面を形成する雌形金型の前記容器のフランジ下面を形成する面上に配置できる平面形状を有し、内周面の少なくとも一部が前記容器の筒壁外周面を形成する前記雌形金型の面と連続する面となっている環状ジグと、
    前記環状ジグの内側に嵌入可能な形状を有する圧入ジグとを有することを特徴とするインモールド容器の成形装置。
  3. 前記圧入ジグはその下端部の外周部に弾性部材を有していることを特徴とする請求項2に記載のインモールド容器の成形装置。
  4. 前記環状ジグは、その内周面の上部の少なくとも一部にラベル調整用凹所を有していることを特徴とする請求項2または3に記載のインモールド容器の成形装置。
JP2004107451A 2004-03-31 2004-03-31 インモールド容器とその成形方法及び成形装置 Expired - Fee Related JP4455125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004107451A JP4455125B2 (ja) 2004-03-31 2004-03-31 インモールド容器とその成形方法及び成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004107451A JP4455125B2 (ja) 2004-03-31 2004-03-31 インモールド容器とその成形方法及び成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005289451A JP2005289451A (ja) 2005-10-20
JP4455125B2 true JP4455125B2 (ja) 2010-04-21

Family

ID=35322860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004107451A Expired - Fee Related JP4455125B2 (ja) 2004-03-31 2004-03-31 インモールド容器とその成形方法及び成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4455125B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005289451A (ja) 2005-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2898883B2 (ja) 表皮付き発泡体を表面に有するプラスチック成形品およびその製造方法
US8464472B2 (en) Weather strip
WO2009113502A1 (ja) 立体模様付きチューブ容器とその成形方法およびその成形金型
JP2019155772A (ja) 成形品の製造方法、成形品、バンド、および時計
KR100440370B1 (ko) 2중 사출에 의한 밀폐용기 뚜껑
TW201708057A (zh) 把手及帶把手容器
JP4455125B2 (ja) インモールド容器とその成形方法及び成形装置
TW534892B (en) Method for the manufacture of a reclosable pouring element and the pouring element manufactured therewith
JP2002225828A (ja) ラベル等の貼着体と該貼着体をインモールド成形する多角形筒状容器の成形方法
JP2008110805A (ja) インモールドラベル付き容器
JP4180287B2 (ja) 射出成形用金型と射出成形品の製造方法
JP2005514287A6 (ja) 飲用容器と飲用ストローとの間を密閉する装置及び方法
JPH10278931A (ja) 二重容器
JP4887967B2 (ja) 容器及びその製造方法
JPH08133322A (ja) 壜 体
JP6837720B2 (ja) インモールドラベル付き容器、及びインモールドラベル付き容器の製造方法
JP3966038B2 (ja) 樹脂部品のインサート材セット構造およびこの構造による成形方法
JP2010115864A (ja) 加飾成形体の製造方法及び加飾成形体
JP2007296752A (ja) 発泡成形部材の製造方法および製造装置
JP7527611B2 (ja) 樹脂成形品の製造方法
KR20150029164A (ko) 자동차 내외장품
JP2004299340A (ja) 合成樹脂製模様付き透明蓋状体の成形方法と該成形方法で使用する金型
KR100240831B1 (ko) 가죽표면을 갖는 합성수지 케이스 성형용 금형과 케이스의 제조 방법
JP7462915B2 (ja) 樹脂成形品の製造方法
JP4416155B2 (ja) 医療用キャップの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100203

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140212

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees