JP4454676B2 - 携帯電子機器 - Google Patents
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Description
このため、特許文献1に記載の携帯端末では、横開き状態において、使用者が両手で下筐体を支持するとともに両手で操作部を操作する際に、左手の指が連結部に干渉し、操作性が悪いという問題がある。
すなわち、本発明においては、連結部が第1筐体の操作面に対して突出しないため、横開き状態において使用者の指が連結部に干渉する虞が少なく、従来に比較して横開き状態における使用者の操作性が向上する。
さらに、本発明においては、連結部が第1筐体の操作面に対して突出しないため、第1筐体の平面積に対する操作部の実効面積を広く確保でき、これに伴い、操作ボタンの大型化や配置間隔の拡大が可能になり、設計の自由度が増す。
すなわち、本発明においては、第1連結軸を小径化できるため、連結部を薄型化、小型化でき、これによっても連結部が第1筐体の操作面に対して突出しないように形成できる。
そして、本発明においては、第2回動軸や第2回動軸を支持する連結部あるいは第2筐体に必要とされる強度が低いため、第2回動軸を小径化できるとともに、連結部および第2筐体の厚みを小さくでき、携帯電子機器の全体形状を小型化できる。
このため、本発明においては、第1筐体および第2筐体が相対的に積層された閉じ状態から、第1連結軸を中心として第1筐体および第2筐体が相対的に回動する縦開き状態に移行させるために、例えば第1連結軸の端部にワンプッシュオープナの操作ボタンを配置した場合、使用者が片手で第1筐体を保持した状態のまま、第1筐体を保持した手の指で操作ボタンを押しても操作ボタンの周部、すなわち第1筐体支持部の端面が第1筐体に対して回動する第2筐体に追従しないことになる。
従って、本発明においては、第1連結軸の端部にワンプッシュオープナの操作ボタンを配置した場合であって、良好な操作ボタンの操作性が得られる。
また、本発明においては、閉じ状態から第2連結軸を中心として横開き状態とした際には、第1筐体に対して第2筐体が第2連結軸を中心として回動を開始すると、第1係合部と第2係合部とが係合されるので十分な強度が得られ、安定して横開き状態を取り得る。
以下、本発明の実施形態の携帯電子機器について、図面を用いて説明する。
図1は本発明にかかる第1実施形態である携帯電子機器の横開き状態を示す斜視図、図2は携帯電子機器の縦開き状態を示す斜視図、図3は携帯電子機器の閉じ状態を示す斜視図、図4は連結部の分解斜視図、図5は図4中V−V位置の断面図、図6は図4中VI−VI位置の断面図、図7は第1係合部および第2係合部を示す分解斜視図である。
この携帯端末10は、第1筐体20および連結部40が第1連結軸41を介して連結されているとともに、第2筐体30および連結部40が第2連結軸42を介して連結されている。
そして、第2筐体30における長手方向、短手方向、厚み方向は、第1筐体20における長手方向、短手方向、厚み方向と同様に称する。
マイクロフォン22は、携帯端末10を電話として使用するために縦開き状態とした際に使用者の音声を集音するためのものである。
これらの第1筐体支持部24a、24bは、第1筐体20の操作面20aと、操作面20aとは反対側の外面20bとに対して突出しない。
ワンプッシュオープナは、第1筐体20および連結部40間に掛け渡された内蔵スプリング(図示せず)を圧縮状態から伸張状態に開放させることにより、携帯端末10を閉じ状態から縦開き状態に移行させる機構である。
このため、第1筐体20は、第1連結軸41を収容するための突起を操作面20aに設ける必要性がなく、操作面20aが平坦となっている。
主表示部31は、縦開き状態および横開き状態においてゲームやTV放送の表示画面として使用される。
アンテナ36は、第2筐体30に内蔵されている。
第1部材43は、縦開き状態および横開き状態において、第1筐体20の操作面20aに対して段差等が生じることなく連続した面となる表面43aを部分的に有する略円筒形状とされている。
この第1部材43は、携帯端末10が縦開き状態あるいは横開き状態において、第1筐体20の操作面20aに対して突出しない形状、直径寸法を有している。
なお、表面43aとしては、操作面20aの表面形状に対応して、例えば平坦面、円弧面、曲面等を例示でき、表面43aに別途表示部や操作ボタン等を配置してもよい。
すなわち、第2部材45は、第1筐体20の短手方向に沿った長さの中心から短手方向に沿ってずれた第2筐体30側のみに位置する。斜面45bは、凹状の円弧面とされている。
第2部材45は、第2筐体30の窪み32に収容され、第2筐体30の長手方向に沿う第2連結軸42に軸支される。
換言すれば、閉じ状態において、第1連結軸41は、第2連結軸42よりも第1筐体20および第2筐体30の厚み方向において下側に位置する。
そして、連結部40は、第1連結軸41を中心として第1筐体20に対して回動可能とされ、第2連結軸42を中心として第2筐体30に対して回動可能とされている。
凹部46は、第1部材43の軸線に向かって形成されたスリットとされ、第2筐体30に固定されて窪み32から露出する凸部36aが挿入可能となっている(図1参照)。
図5にも示すように、凸部36aは、板金形成された係合部材36の一部とされ、凹部46に挿入可能な略板状であるとともに、片面に係止凹部36cが設けられている。係合部材36は、第2回動軸42に連結されているとともに、第2筐体30の内部にネジ36bにより固定されている。
空間47は、丸穴46bの内径寸法よりも大きな内径寸法を有している。球体47aの直径寸法は、丸穴46bの内径寸法よりも大きく、かつ、空間47の内径寸法よりも小さい。
従って、球体47aは、丸穴46bから凹部46内に脱落することなく、スプリング47bの弾性により内側面46aから一部が弾性的に突出する。
これにより、携帯端末10は、使用者が横開き状態から閉じ状態に移行させると、第1保持手段60により、球体47aが係止凹部36cに嵌合した際のクリック音により、横開き状態から閉じ状態への移行が完了したことを使用者に報知するとともに、一定以上の力を加えない限り閉じ状態から横開き状態に移行しないように、第1筐体20および第2筐体30の相対位置を保持する。
第2連結軸42は、先端部には周方向に連続する溝42aが設けられており、溝42aが露出するように先端部が軸受穴45cから突出している。第2連結軸42は、溝42aに取り付けられたCリング48により、第2部材45から脱落することなく軸受穴45cに挿通されている。
バネ収納空間45dは、軸受穴45c側から順に、第2保持手段70の一部として平板状の外板49a、第1の板バネ49b、第2の板バネ49c、平板状の中板49d、第3の板バネ49e、第4の板バネ49fが積層された状態で収納されている。
第1の板バネ49bおよび第2の板バネ49cは、外板49a側に膨らむ円弧状をしたバネ部材であり、第1の板バネ49bの外側面が外板49aに押し付けられた状態で重ねられている。
中板49dは、剛性の高い平板である。
第3の板バネ49eおよび第4の板バネ49fは、中板49dとは反対側に膨らむ円弧状をしたバネ部材であり、第4の板バネ49fの外側面がバネ収納空間45dの内面に押し付けられる状態で重ねられている。
また、第1の板バネ49b、第2の板バネ49c、第3の板バネ49e、第4の板バネ49fは、外板49aにより第2連結軸42の外側から軸線に向かって常に一定の弾性力で加えている。
従って、携帯端末10は、使用者が横開き状態から閉じ状態に移行させると、第2保持手段70により、外板49aが第2連結軸42の平坦部42bに対して面接触したときに、第2連結軸42を中心として第1筐体20に対する第2筐体30を回動させるために必要な力が変動するため、使用者に対して横開き状態から閉じ状態への移行が完了したことを感触で報知するとともに、一定以上の力を加えない限り閉じ状態から横開き状態に移行しないように、第1筐体20および第2筐体30の相対位置を保持する。
蓋部材51は、ネジ52により第2部材45の側面に取り付けられているとともに、第2連結軸42の端部とともにカバー部材53に覆われている。
係合爪61は、第1筐体20から第2筐体30に突出する第1突出部65と、第1突出部65に接続されて交差する方向に延びる第2突出部66とを有している。
この状態から第2連結軸42を中心として第2筐体30を横開きに回動させると、第2収容部73が第2筐体30と一体で回転して開口部73aにより係合爪61の第2突出部66を係止する。すなわち、第1係合部25と第2係合部34とが係合する。
また、閉じ状態から第2連結軸42を中心として横開きに開く際には、第2筐体30が第2連結軸42を中心として回動を開始すると、第1係合部25と第2係合部34とが係合されるので十分な強度が得られ、安定して横開きを行うことができる。
すなわち、携帯端末10によれば、連結部40が第1筐体20の操作面20aに対して突出しないため、横開き状態において使用者の指が連結部40に干渉する虞が少なく、従来に比較して横開き状態における動画鑑賞・ゲーム等の操作部21を操作する使用者の操作性が向上する。
すなわち、携帯端末10によれば、第1連結軸41を小径化できるため、連結部40を薄型化、小型化でき、これによっても連結部40が第1筐体20の操作面20aに対して突出しないように形成できる。
すなわち、携帯端末10によれば、使用者が片手で第1筐体20を保持した状態のまま、第1筐体20を保持した手の指でワンプッシュオープナの操作ボタン41aを押しても操作ボタン41aの周部、すなわち第1筐体支持部42aの端面が第2筐体30に追従して回動せず、良好な操作ボタン41aの操作性が得られる。
また、携帯端末10によれば、閉じ状態から第2連結軸42を中心として横開きに開く際には、第1係合部25と第2係合部34とが係合されるので十分な強度が得られ、安定して横開きを行うことができる。
次に、本発明にかかる第2実施形態の携帯電子機器である携帯端末10Bについて説明する。
図8は第2実施形態の携帯端末の横開き状態を示す斜視図、図9は携帯端末の縦開き状態を示す斜視図、図10は携帯端末の閉じ状態を示す斜視図である。
なお、以下に説明する第2実施形態において、前述した第1実施形態の携帯端末10と共通する部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
また、携帯端末10Bは、第1実施形態において連結部40に設けた第2部材45に相当する第2部材45Bが第2筐体30に設けられているとともに、第1実施形態において第2筐体30に設けた窪み32に相当する窪み52が連結部40に設けられている。
さらに、携帯端末10Bは、第1実施形態において第1筐体20に設けた第1係合部25が第2筐体30に設けられているとともに、第1実施形態において第2筐体30に設けた第2係合部34が第1筐体20に設けられている。
例えば、第1実施形態においては一対の第1筐体支持部24a、24bにより第1部材43を挟み込む形態を例示し、第2実施形態においては一対の第1部材44A,44Bにより第1筐体支持部24Bを挟み込む形態を例示したが、第1筐体支持部および第1部材をそれぞれ複数採用した形態も本発明に含まれる。
例えば、第1筐体20の厚み方向において、連結部40の表面43aが第1筐体40の操作面43aよりも相対的に低い位置となっている形状でもよい。
また、第1筐体20と第2筐体30とを横開きにした状態において、連結部40の第2部材45は、第1筐体20の短手方向の中心よりも第2筐体30側のみに位置する形状とすれば、第2部材45が斜面を有さない形状としてもよい。
そして、前述した各実施形態において、携帯電子機器として携帯端末を例示したが、本発明は他の携帯電子機器全般に適用可能である。
20 第1筐体
20a 操作面
20b 外面(操作面とは反対側の面)
21 操作部
24 第1筐体支持部
25 第1係合部
30 第2筐体
31 主表示部(表示部)
34 第2係合部
36a 凸部
40 連結部
41 第1連結軸
42 第2連結軸
43 第1部材
43a 表面
45 第2部材
45a 頂部
45b 斜面
46 凹部
61 係合爪
60 第1保持手段(保持手段)
70 第2保持手段(保持手段)
73a 開口部
Claims (1)
- 操作部を備えた第1筐体と、
表示部を備えた第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを第1の方向及び前記第1の方向と垂直な方向である第2の方向に回動可能に連結する連結部と、を備えた携帯電子機器であって、
前記第2筐体は、窪みを有し、
前記連結部は、
前記第1筐体と前記第2筐体とを前記第1の方向に回動可能にする第1部材と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを前記第2の方向に回動可能にする第2部材と、を備え、
前記第1部材は、前記第1筐体と前記第2筐体とが積層された閉じ状態において、前記第2部材よりも前記第1筐体の厚み方向において下側に位置し、
前記第2部材は、前記第1筐体と前記第2筐体とが前記第2の方向に開いた状態において、前記第1部材の前記表面から突出し、前記第1部材の表面から前記第2部材の頂部まで斜面を有し、
前記第2部材は、前記窪みに収容される携帯電子機器。
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