JP4453268B2 - 固体高分子電解質形燃料電池及び燃料電池発電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体高分子電解質形燃料電池とこれを用いる燃料電池発電装置に係り、特に、コンパクトな燃料電池発電装置を得ることが可能な固体高分子電解質形燃料電池の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)は電解質に高分子膜を用いる燃料電池で、出力密度が高い、電池寿命が長いなどの優れた特徴をもつ。
図14は、固体高分子電解質形燃料電池の一般的なセルの構成を模式的に示した分解断面図である。固体高分子電解質膜71の両面に触媒層72と拡散層73からなる電極を配置して膜電極接合体を形成し、この膜電極接合体を、ガス流通溝76を備えたセパレータ75およびガス流通溝76Aと冷却水流通溝77を備えたセパレータ75Aとによって挟持して、セルが構成されている。なお、図14において、74は保護フィルム、78はシールゴムである。図15は、セルに組込まれる燃料極側のセパレータの燃料ガス流路を模式的に示した平面図で、セパレータ21には、図中左下に示された燃料入口マニホールド24から図中右上に示された燃料出口マニホールド25へと燃料を導く蛇行状の燃料ガス流路22が備えられている。なお、図15に示されている他の4個のマニホールドは、空気給排用の空気入口マニホールド、空気出口マニホールドと、冷却水給排用の冷却水入口マニホールド、冷却水出口マニホールドである。
【0003】
図16は、従来の固体高分子電解質形燃料電池の一般的な構成を示す斜視図である。燃料電池部1は、多数の図14のごとき構成の単セルを積層して形成されている。燃料電池部1の積層方向の両端面には、集電板3、分配板5、締付け板6が順次配され、さらに締付け板6の外側には、コイルばね8を挟んで端板9が配置されている。
集電板3は、燃料電池部1において発電反応により生じた電流を外部に取出すのに用いられるもので、例えば金メッキを施した銅等の良導電性金属によって形成されており、外部の負荷電流ケーブルを接続するための集電板端子3aが突出して設置されている。分配板5は、燃料電池部1へ供給する反応ガスや冷却水、あるいは燃料電池部1より排出する反応ガスや冷却水の給排を行う配管継手7を備えた構成部品である。分配板5はPTFE樹脂等の樹脂よりなり、燃料電池部1を外部から電気的に絶縁する役割も果している。なお、図16において燃料電池部1の左上部に配されている分配板5では、配管継手7が背面側(右上側側面)に配されている。
【0004】
また、本構成においては、燃料電池部1の単セルのセパレータと拡散層との間の接触抵抗および単セル間の接触抵抗を低く抑えるために、燃料電池部1、集電板3、分配板5は締付け板6とコイルばね8と端板9とによって一定の荷重を加えて締付けられている。なお、図16に示されている10は電圧モニター線であり、11は温度モニター線である。電圧モニター線10は、例えば先端にSUS304製針金状端子を備えた銅線よりなり、この針金状端子をセパレータに取付けて電圧が検知される。また、温度モニター線11は、例えば先端にK熱電対が付いた導線よりなり、K熱電対をセパレータに取付けて温度が検知される。
【0005】
図17は、図16に示した従来の固体高分子電解質形燃料電池を端板側から見た正面図である。図17に見られるように、本構成では、燃料電池スタックの左側の側面に反応ガスや冷却水の給排を行う配管継手7と負荷電流ケーブルを接続するための集電板端子3aが突出して配置され、右側の側面に配管継手7が突出して配置されている。
図18は、図16に示した従来の固体高分子電解質形燃料電池の燃料電池部1の内部の燃料の流れを模式的に示した斜視図、図19は、燃料電池の上面側より見た燃料の流れの模式図である。図19で右側に示された分配板5の配管継手7の燃料入口より供給された燃料は、燃料電池部1へと送られ、燃料入口マニホールドをセルの積層方向に流れるとともに、各セルのセパレータの燃料ガス流路22を流れて燃料出口マニホールド25へと到達し、図19で左側に示された分配板5の反対面に設けられた配管継手7の燃料出口より外部へ排出される。
【0006】
図20は、上記の従来の固体高分子電解質形燃料電池を組込んだ燃料電池発電装置の構成を模式的に示す平面図である。図に見られるように、固体高分子電解質形燃料電池61のほか、燃料改質に用いる改質器62、ポンプ63、ブロア64、冷却水タンク65、さらにはこれらの運転を制御する制御回路を同一の筐体内に収納して燃料電池発電装置が構成されている。
上記のように、従来の固体高分子電解質形燃料電池では一般に図16に示したごとき構成が採られてきたが、本構成では両側面に配管継手が配置されているので、この配管継手に連結する配管の所要スペースを含めると、燃料電池の側面に多大な空間を備えることが必要となる。このため、この燃料電池を改質器等とともに筐体に組込んで燃料電池発電装置を構成すると、大型の筐体と広いスペースが必要となるという難点があり、よりコンパクトな構成の固体高分子電解質形燃料電池の開発が求められている。
【0007】
特許文献1に開示されている固体高分子電解質形燃料電池は、コンパクトな構成を狙いとして開発された燃料電池で、燃料と空気と冷却水をセルの積層方向の一方の端面より供給して燃料電池部へ送り、単セルを流通後の燃料と空気と冷却水を同一の端面より排出させることによって、配管接続を要する配管継手をセルの積層方向の一方の端面に限定し、配管接続に伴う所要スペースの低減を図っている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−67901号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1に開示されている固体高分子電解質形燃料電池のごとく、燃料と空気と冷却水の供給、排出する配管継手をセルの積層方向の一方の端面にのみ配置することとすれば、配管接続が一方の空間のみに限定されるので、固体高分子電解質形燃料電池全体の所要スペースが低減され、燃料電池発電装置をコンパクトに構成することが可能となる。
しかしながら、このように構成された固体高分子電解質形燃料電池においても、なお以下のごとき問題点がある。
【0010】
すなわち、セルの積層方向の一方の端面に燃料と空気と冷却水の供給口と排出口を備えたものにおいては、図21に燃料の流れを例示したごとく、燃料入口より供給された燃料は、図中の上部に位置する入口側のマニホールドより複数のセルのセパレータに備えられた燃料の流通溝を平行して流れ、図中の下部に位置する出口側のマニホールドへと達したのち、燃料出口より排出されるが、入口側のマニホールド内の燃料と出口側のマニホールド内の燃料は逆向きに流れるため、マニホールド内の静圧分布が不均一になり、各セルの圧力損失が図22に示したように不均一となる。したがって同一流路断面積の流通溝をセパレータに備えたものにおいては、燃料の流量がセル毎に異なり、電池特性が低下するという問題点がある。この難点を解消するものとして、上記の特許文献1には、上記のマニホールドの断面積をセルの積層方向に徐々に変化させる構造のものが示されているが、本構成とするためには、積層される各セルのセパレータにそれぞれ異なる断面積のマニホールドを加工する必要があるので加工費が高くなるという欠点がある。
【0011】
また、複数の単セルを積層して構成される燃料電池においては、内部の接触抵抗を低減するために、例えばコイルばね等の加圧締付け機構を組込む必要があるが、この従来例のように全ての配管継手をセルの積層方向の一方の端面に付設する構成を採用すれば、これらの加圧締付け機構の組込みが困難になるという難点がある。
本発明は、上記のごとき技術の現状と問題点を考慮してなされたもので、本発明の目的は、燃料電池部に供給される反応ガスや冷却水の供給、排出用配管の接続に必要なスペースが低減され、コンパクトで、かつ優れた電池特性を有する燃料電池発電装置を構成することが可能な固体高分子電解質形燃料電池を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明においては、
固体高分子電解質膜と電極とセパレータとからなる平板状の単セルを複数個積層した燃料電池部を備え、前記燃料電池部が前記単セルの積層方向に貫通する燃料ガス、空気、および冷却水の各流体用の入口マニホールドおよび出口マニホールドを夫々備え、前記各入口マニホールドからセパレータに形成された前記各流体用の流路を通流して前記各出口マニホールドへ排出される固体高分子電解質形燃料電池において、
(1)前記各入口マニホールドに前記各流体を供給するための配管と、前記各出口マニホールドから前記各流体を排出するための配管とが、単セルの積層方向と直交する側面のうちのいずれか一つの面にのみ付設し、前記各流体は、入口マニホールドと出口マニホールド内を同じ方向に通流するよう構成する。
(2)また、上記(1)の固体高分子電解質形燃料電池において、前記燃料電池部の単セルの積層方向の一方の端面に、前記配管が付設された第1の電池側面に近接するマニホールドから、前記第1の電池側面相対する第2の電池側面に近接するマニホールドへと燃料あるいは空気あるいは冷却水を通流させる流路を備えた連通部が、集電板あるいは集電板と仕切り板とを介して配設し、かつ、前記の集電板あるいは集電板と仕切り板に、前記連通部の第2の電池側面に近接するマニホールドから燃料電池部の第2の電池側面に近接するマニホールドへとそれぞれ燃料と空気と冷却水を通流させる通流孔を備えることとした。
【0013】
(3)さらに上記の(2)において、連通部を、第1の電池側面に近接するマニホールドから第2の電池側面に近接するマニホールドへと燃料あるいは空気あるいは冷却水を通流させる溝を有するセパレータを備えた複数個のセルを積層して構成することとする。
(4)また、上記の(3)の固体高分子電解質形燃料電池において、連通部に、水透過膜を燃料あるいは空気の流路を有するセパレータと冷却水の流路を有するセパレータとにより挟持してなる加湿板を備えることとする。
(5)また、上記(1)〜(4)の固体高分子電解質形燃料電池において、燃料電池部の電圧を検知する電圧モニター線と、燃料電池部の温度を検知する電池温度モニター線と、燃料電池部の発生電力を外部に取出すための集電板端子を、第1の電池側面に付設することとする。
【0014】
上記の(1)のごとくとすれば、反応ガスや冷却水の供給、排出用配管が電池側面の一方に集中して配されるので、相対する面の側には配管接続のためのスペースを備える必要がなくなり、コンパクトな構成が可能となる。
また上記の(2)、さらには(3)のごとくとすれば、反応ガスや冷却水は、燃料電池部の第1の電池側面に近接するマニホールドと第2の電池側面に近接するマニホールド内を同一方向に流通するので、複数の単セルのセパレータの溝には反応ガスや冷却水が均一に流れることとなり、優れた電池特性が得られることとなる。
【0015】
また上記の(4)のごとくとすれば、加湿板により加湿した燃料あるいは空気が燃料電池部に供給されるので、単セルの固体高分子電解質膜が湿潤に保持され、優れた電池特性での運転が可能となる。
また上記の(5)のごとくとすれば、第2の電池側面には突出物はなくなるので、コンパクトな燃料電池発電装置を効果的に構成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は、本発明の固体高分子電解質形燃料電池の実施例の構成を示す斜視図である。また、図2は、本固体高分子電解質形燃料電池を図1の上方より見た平面図であり、図3は、図1の右下側より見た正面図である。
本実施例の構成の図16に示した従来の構成例との第1の相違点は、多数の単セルを積層して形成された燃料電池部1の積層方向の両端面のうち、図中右下側に位置する端面の集電板3と分配板5との間に、一方の電池側面に近接するマニホールドからもう一方の電池側面に近接するマニホールドへと燃料あるいは空気あるいは冷却水を通流させる連通部2と、燃料電池部1からこの連通部2への放熱を抑制する樹脂製の仕切り板4とが組み込まれていることにある。
【0017】
また、第2の相違点は、分配板5に連結された燃料と空気と冷却水の供給、排出用の配管継手7が全て一方の電池側面、すなわち、図中の左下側の側面に配置され、さらに、集電板3の集電板端子3a、電圧モニター線10、温度モニター線11もこの電池側面に配置されている点にある。
配管継手7、集電板端子3a、電圧モニター線10、温度モニター線11が全て一方の電池側面に配置されているので、図2、図3に見られるように、この電池側面に相対する電池側面は平面状で突出物もなく、また作業スペースを備える必要もない。したがって、本構成の固体高分子電解質形燃料電池を筐体に収納して燃料電池発電装置を構成する場合には、この平面状の相対する電池側面を筐体に近接して配置することができる。
【0018】
なお、本実施例では、電圧モニター線10、温度モニター線11も配管継手7と同一側面に接続する構成としたが、これらのモニター線は小さく、配管継手7等に比べてスペースを要しないので、配線上の都合に応じて他の側面に設けることとしてもよい。
図4は、本実施例の固体高分子電解質形燃料電池の連通部2に組込まれた燃料連通セルの構成を模式的に示す縦断面図であり、図5は燃料連通セルに組込まれているセパレータの燃料ガス流路を模式的に示した平面図である。燃料連通セルを構成するセパレータ21Aには、配管継手7が配された電池側面に近接する位置に燃料入口マニホールド24Aが、また、相対する電池側面に近接する位置に燃料出口マニホールド25Aが備えられ、その間に、燃料流路22を形成する溝が備えられている。配管継手7を通して供給された燃料は、分配板5から燃料入口マニホールド24Aへと送られ、燃料流路22を通流して燃料出口マニホールド25Aへ到達する。
【0019】
図6は、本実施例の固体高分子電解質形燃料電池の連通部2に組込まれた加湿板の機能を併せ持つ空気、冷却水連通セルの構成を模式的に示す縦断面図である。図に見られるように、加湿板は、多孔質基材52によって両面を支持された水透過膜51を、空気流路32を形成する溝を備えたセパレータ31Aと冷却水流路42を形成する溝を備えたセパレータ41Aとによって挟持して構成されており、水透過膜51を透過して浸入する水分により空気流路32を流れる空気が加湿される。
図7、図8、図9は、本実施例の固体高分子電解質形燃料電池の連通部2と燃料電池部1の内部における燃料、空気、冷却水の流れを、それぞれ模式的に示した斜視図である。図7に見られるように、燃料は、連通部2のセパレータ21Aの配管継手7が配された電池側面に近接する位置に配された燃料入口マニホールド24Aから相対する電池側面に近接する位置に配された燃料出口マニホールド25Aへと燃料流路22を流れたのち、仕切り板4および集電板3に設置された通流孔を通って燃料電池部1のセパレータ21の燃料入口マニホールド24へと送られ、燃料流路22を流れて配管継手7が配された電池側面に近接する位置に配された燃料出口マニホール25へと到達する。同様に、空気は、図8に見られるように、連通部2のセパレータ31Aの空気入口マニホールド34Aから導入され、空気流路32を流れて加湿されたのち空気出口マニホールド35Aへ到達し、仕切り板4および集電板3の通流孔を通って燃料電池部1のセパレータ31の空気入口マニホールド34へと送られ、空気流路32を流れて空気出口マニホールド35へと導かれる。また、冷却水は、図9に見られるように、連通部2のセパレータ41Aの冷却水入口マニホールド44Aから冷却水出口マニホールド45Aへと送られのち、仕切り板4および集電板3の通流孔を通って燃料電池部1のセパレータ41の冷却水入口マニホールド44へと導かれ、冷却水流路42を通って冷却水出口マニホールド45へと送られる。
【0020】
図10は、本実施例の固体高分子電解質形燃料電池における燃料の流れを模式的に示した平面図である。配管継手の燃料入口より供給された燃料は、連通部2の燃料流路を流れて背面側(図中の上側)に位置するマニホールドへと送られ、燃料電池部1では背面側に位置する入口側マニホールドから配管継手が配された電池側面側(図中の下側)に位置する出口側マニホールドへと流れることとなるので、燃料電池部1の入口側マニホールドと出口側マニホールドとにおける燃料の流れは同一方向となる。したがって、燃料電池部1に積層された各セル内の燃料流路22の圧力損失は図11に示すように均一となるので、各セルに均一に燃料を供給することができる。なお、本実施例の構成では、図8、図9に示したように、空気や冷却水も、背面側から配管継手が配された電池側面側へと燃料電池部1を一方向に流れるよう構成されているので、空気や冷却水も各セルに均一に供給され、優れた電池特性を得ることが可能となる。
【0021】
図12は、本実施例の固体高分子電解質形燃料電池を組込んだ燃料電池発電装置の構成を模式的に示す平面図である。本図に示されている構成要素は、図20に示した従来例の燃料電池発電装置の構成要素と同一であり、重複する説明は省略する。
本構成の固体高分子電解質形燃料電池は上述のごとく配管継手や集電板端子、電圧モニター線、温度モニター線等を全て一方の電池側面に配置して構成されているので、この電池側面に相対する電池側面は平面状で突出物もなく、また作業スペースを備える必要もない。したがって、図12のごとく、この平面状で突出物のない電池側面を筐体に近接させて燃料電池発電装置を構成することができ、コンパクトな構成の燃料電池発電装置が得られる。
【0022】
なお、以上に示した実施例の固体高分子電解質形燃料電池では、連通部に空気を加湿する加湿板を組込むこととしているが、燃料を加湿する加湿板を組込むこととしてもよく、空気を加湿する加湿板と燃料を加湿する加湿板を共に組込むこととしてもよい。また、使用条件によってはいずれの加湿板も組込まないこととしてもよい。
図13は、本発明の固体高分子電解質形燃料電池の他の実施例における燃料の流れを模式的に示した平面図である。
本実施例は、配管継手が接続された第1の電池側面に近接するマニホールドから相対する第2の電池側面に近接するマニホールドへと燃料あるいは空気あるいは冷却水を通流させる流路孔を備えた分配板5Aを連通部として用いて構成された固体高分子電解質形燃料電池の例で、配管継手が第1の電池側面に全て備えられているので第1の実施例と同様に、作業空間が限定され、コンパクトな燃料電池発電装置が構成できる。また、本構成においても、燃料電池部1を流れる燃料は、入口側マニホールドと出口側マニホールドを同一方向に流れるので、各セルに均等に分散して流れることとなり、優れた電池特性が得られる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、請求項1、2、および3のごとく構成することとしたので、燃料電池部に供給される反応ガスや冷却水の供給、排出用配管の接続に必要なスペースが低減され、かつ、各単セルに均一に反応ガスや冷却水を供給することが可能となり、コンパクトで、かつ、優れた電池特性を有する固体高分子電解質形燃料電池が得られることとなった。
【0024】
また、さらに請求項4のごとくとすれば、固体高分子電解質膜を湿潤に保持して運転することができるので、コンパクトで、かつ優れた電池特性を有する燃料電池発電装置を構成することが可能な固体高分子電解質形燃料電池として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体高分子電解質形燃料電池の実施例の構成を示す斜視図
【図2】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池を図1の上方より見た平面図
【図3】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池を図1の右下側より見た正面図
【図4】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池の流通部2に組込まれた燃料連通セルの構成を模式的に示す縦断面図
【図5】図4の燃料連通セルに組込まれているセパレータの燃料ガス流路を模式的に示した平面図
【図6】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池の流通部2に組込まれた加湿板の機能を併せ持つ空気、冷却水連通セルの構成を模式的に示す縦断面図
【図7】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池の流通部2と燃料電池部1の内部における燃料の流れを模式的に示した斜視図
【図8】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池の流通部2と燃料電池部1の内部における空気の流れを模式的に示した斜視図
【図9】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池の流通部2と燃料電池部1の内部における冷却水の流れを模式的に示した斜視図
【図10】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池における燃料の流れを模式的に示した平面図
【図11】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池におけるセル毎の燃料の流れの圧力損失分布を示す特性図
【図12】本実施例の固体高分子電解質形燃料電池を組込んだ燃料電池発電装置の構成を模式的に示す平面図
【図13】本発明の固体高分子電解質形燃料電池の他の実施例における燃料の流れを模式的に示した平面図
【図14】固体高分子電解質形燃料電池のセルの一般的な構成を模式的に示した分解断面図
【図15】図14のセルの燃料極側セパレータの燃料ガス流路を模式的に示した平面図
【図16】従来の固体高分子電解質形燃料電池の一般的な構成例を示す斜視図
【図17】図16の従来の固体高分子電解質形燃料電池の端板側より見た正面図
【図18】図16の従来の固体高分子電解質形燃料電池の燃料電池部内部の燃料の流れを模式的に示した斜視図
【図19】図16の従来の固体高分子電解質形燃料電池の上面側より見た燃料の流れの模式図
【図20】図16の従来の固体高分子電解質形燃料電池を組込んだ燃料電池発電装置の構成を模式的に示す平面図
【図21】他の従来例の固体高分子電解質形燃料電池における燃料の流れの模式図
【図22】図21に示した他の従来例の固体高分子電解質形燃料電池におけるセル毎の燃料の流れの圧力損失分布を示す特性図
【符号の説明】
1 燃料電池部
2 流通部
3 集電板
3a 集電板端子
4 仕切り板
5 分配板
6 締付け板
7 配管継手
8 コイルばね
9 端板
10 電圧モニター線
11 温度モニター線

Claims (6)

  1. 固体高分子電解質膜と電極とセパレータとからなる平板状の単セルを複数個積層した燃料電池部を備え、前記燃料電池部が前記単セルの積層方向に貫通する燃料ガス、空気、および冷却水の各流体用の入口マニホールドおよび出口マニホールドを夫々備え、前記各入口マニホールドからセパレータに形成された前記各流体用の流路を通流して前記各出口マニホールドへ排出される固体高分子電解質形燃料電池において、
    前記各入口マニホールドに前記各流体を供給するための配管と、前記各出口マニホールドから前記各流体を排出するための配管とが、単セルの積層方向と直交する側面のうちのいずれか一つの面にのみ付設され、
    前記各流体は、入口マニホールドと出口マニホールド内を同じ方向に通流することを特徴とする固体高分子電解質形燃料電池。
  2. 請求項1に記載の固体高分子電解質形燃料電池において、
    前記燃料電池部の単セルの積層方向の一方の端面に、前記配管が付設された第1の電池側面に近接するマニホールドから、前記第1の電池側面相対する第2の電池側面に近接するマニホールドへと燃料あるいは空気あるいは冷却水を通流させる流路を備えた連通部が、集電板あるいは集電板と仕切り板とを介して配設され、かつ、前記の集電板あるいは集電板と仕切り板に、前記連通部の第2の電池側面に近接するマニホールドから燃料電池部の第2の電池側面に近接するマニホールドへとそれぞれ燃料と空気と冷却水を通流させる通流孔が備えられていることを特徴とする固体高分子電解質形燃料電池。
  3. 請求項2に記載の固体高分子電解質形燃料電池において、前記連通部が、第1の電池側面に近接するマニホールドから第2の電池側面に近接するマニホールドへと燃料あるいは空気あるいは冷却水を通流させる溝を有するセパレータを備えた複数個のセルを積層して構成されていることを特徴とする固体高分子電解質形燃料電池。
  4. 請求項3に記載の固体高分子電解質形燃料電池において、前記連通部に、水透過膜を燃料あるいは空気の流路を有するセパレータと冷却水の流路を有するセパレータとにより挟持してなる加湿板が備えられていることを特徴とする固体高分子電解質形燃料電池。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の固体高分子電解質形燃料電池において、燃料電池部の電圧を検知する電圧モニター線と、燃料電池部の温度を検知する電池温度モニター線と、燃料電池部の発生電力を外部に取出すための集電板端子が、前記の第1の電池側面に付設されていることを特徴とする固体高分子電解質形燃料電池。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の固体高分子電解質形燃料電池を筐体中に収納して構成された燃料電池発電装置。
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